bea ホーム | 製品 | dev2dev | support | askBEA
BEA Logo Tuxedo
 ドキュメントのダウンロード   サイトマップ   用語集 
検索
0

製品の概要

 Previous Next Contents Index View as PDF  

BEA Tuxedo CORBA の構成要素

以下の節では、BEA Tuxedo インフラストラクチャをベースに構築される BEA Tuxedo CORBA の構成要素について説明します。

 


BEA CORBA の概要

BEA Tuxedo CORBA は、ミッション・クリティカルなアプリケーションに依存する企業や組織に、CORBA 準拠のプログラミング・モデルのメリットと、Tuxedo トランザクション処理技術の高い性能、堅牢さ、信頼性をもたらします。BEA Tuxedo は、トランザクション管理、セキュリティ、メッセージ転送、管理と管理容易性、および XA 準拠データベース・サポートのために既存の Tuxedo インフラストラクチャを活用します。

BEA Tuxedo CORBA を使用すると、ORB モデルとオンライン・トランザクション処理 (OLTP) 機能を組み合わせて最上級の OTM (Object Transaction Monitor) を作成できます。次の図に示すように、OTM は 3 層クライアント/サーバ・アーキテクチャの一例です。このアーキテクチャでは、OTM はフロント・エンドの GUI とバック・エンドのリソース・マネージャの間のアプリケーション・ロジックをサポートします。リソース・マネージャとは、オブジェクト指向データベース、リレーショナル・データベース、メッセージ・キュー、レガシー・アプリケーションなどのバック・エンド・サービスです。

図3-1 OTM を使用する 3 層クライアント/サーバ・アーキテクチャ


 

フロント・エンド GUI とリソース・マネージャ間の直接的な接続に割り込むことによって、OTM は、数百、数千、あるいは数万のクライアントと実行時オブジェクトおよびバック・エンド・リソースをリンクするすべてのトラフィックを制御します。OTM を使用することで、グローバル (分散) トランザクションの正確な完了、ロード・バランシングの実現、およびシステム全体の性能の向上が保証されます。また、OTM はオブジェクトのプールをあらかじめ起動し、障害耐久性を実現します。さらに重要なのは、OTM により、アプリケーションのサーバ・プロセスがフロント・エンド GUI とリソース・マネージャから独立するということです。

BEA Tuxedo CORBA は、サーバ側の分散オブジェクトを実行するオブジェクト・アプリケーション・サーバです。アプリケーションのサーバ・オブジェクトの管理とトランザクションの管理に加え、BEA Tuxedo CORBA はクライアント/サーバー通信も管理します。

オブジェクト指向のトランザクション通信では、高度に拡張された ORB 呼び出しが使用されます。しかし、こうした付加価値要素のほとんどはプログラマからは見えません。トランザクションに関与するクライアント/サーバの通信は、開始および終了トランザクション呼び出しで区切られた通常の通信のように見えます。明白な違いは、これらの呼び出しによって呼び出されたすべてのリソース・マネージャとプロセスがトランザクションの一部になることです。BEA Tuxedo CORBA などの OTM は、すべてのパーティシパントのアクションを調整し、それらがトランザクションの一部として実行されるようにします。

 


BEA Tuxedo CORBA TP フレームワーク

BEA Tuxedo CORBA OTM には、サーバ側分散オブジェクトを実行するための TP フレームワーク (体系化された環境) が用意されています。TP フレームワークは、オブジェクトと Tuxedo CORBA サービスを適切な時期に適切な順番で呼び出すだけではなく、サーバ側プログラミング・モデルを簡素化します。

 


BEA Tuxedo CORBA のアーキテクチャ

BEA Tuxedo CORBA は、次の主要な要素で構成されます。

 


BEA Tuxedo OTM およびインフラストラクチャ

BEA Tuxedo インフラストラクチャは、BEA Tuxedo CORBA と BEA Tuxedo ATMI の両方の基礎となるクライアント/サーバ・アーキテクチャを提供します。ここで説明し、次の図に示す OTM とインフラストラクチャは、BEA Tuxedo CORBA 環境を構成します。BEA Tuxedo CORBA 環境は、分散 CORBA アプリケーション用の通信インターフェイス、トランザクション・サポート、アプリケーション処理サービス、および管理サービスを提供します。

図3-2 BEA Tuxedo CORBA 環境


 

システム管理インターフェイス

BEA Tuxedo CORBA と BEA Tuxedo ATMI に共通の BEA Tuxedo システム管理インターフェイスでは、アプリケーションを開発および管理するためのツールを使用できます。BEA Tuxedo システム管理インターフェイスについては、システム管理インターフェイスを参照してください。

アプリケーション・プログラミング・インターフェイス

BEA Tuxedo CORBA プログラミング・インターフェイスは、C++ サーバ ORB、C++ クライアント ORB、および Java クライアント ORB で構成されています。サーバ側では、アプリケーション・プログラマは CORBA API を直接使用する代わりに、標準 CORBA アプリケーションで必要な機能の多くを自動化する API を使用します。

BEA Tuxedo CORBA サーバ側 TP フレームワーク・コンポーネントとクライアント側環境オブジェクトを使用すると、プログラマは最小限のプログラミングでデプロイメント環境を利用できます。TP フレームワーク・コンポーネントについては、BEA Tuxedo TP フレームワークを参照してください。クライアント側環境オブジェクトについては、BEA Tuxedo CORBA 環境オブジェクトを参照してください。

アプリケーション・プログラミング環境

アプリケーション・プログラマは、OMG インターフェイス定義言語 (IDL)、および必要に応じて市販のプログラミング・ツールを使用して、CORBA オブジェクト・セットとして Tuxedo CORBA アプリケーションを開発します。これらのオブジェクトは、CORBA IIOP (Internet Inter-ORB Protocol) を使用してほかのオブジェクトと通信します。次の図に、BEA Tuxedo CORBA プログラミング環境のアーキテクチャ上の構成要素を示します。

図3-3 BEA Tuxedo CORBA アプリケーションの構成要素


 

BEA Tuxedo CORBA は、管理するサーバ・プロセスの中のオブジェクトを実行します。BEA Tuxedo CORBA は、Tuxedo ATMI サービスを実行するサーバ・プロセスも管理できます。このため、プログラマはオブジェクト・ベースとサービス・ベースのコンポーネントを同じ Tuxedo アプリケーションの中で組み合わせることができます。

注記 Tuxedo アプリケーションは、Tuxedo ドメインと同義です。Tuxedo ドメインの定義については、BEA Tuxedo の重要な用語と概念を参照してください。

 


BEA Tuxedo ORB ソフトウェア

ORB (オブジェクト・リクエスト・ブローカ) は、クライアントがサーバの場所とネットワーク接続に依存せずにサーバと通信するためのライブラリです。ORB は、オブジェクト・バスとも呼ばれます。

プログラマは OMG IDL を通してオブジェクトのインターフェイスを定義し、ORB は残りの部分を処理します。ORB は、CORBA クライアントから CORBA サーバ・アプリケーションに送信される要求の媒介として機能します。ORB が介在することで、クライアントとサーバではお互いについての情報が必要なくなります。次の図に、ORB、CORBA アプリケーション・クライアント、および CORBA サーバ・アプリケーションの間の関係を示します。

図3-4 CORBA クライアント/サーバ環境の ORB


 

BEA Tuxedo CORBA には、C++ サーバ ORB、C++ クライアント ORB、Java クライアント ORB、および ActiveX クライアント ORB 仕様のソフトウェアが含まれています。ORB にはトランザクション・サポートが組み込まれています。つまり、CORBA OTM のベースとなる CORBA オブジェクト・トランザクション・サービス (OTS) は 2 フェーズ・コミット処理用の XA 標準に準拠しています。

C++ サーバ ORB は、Tuxedo CORBA サーバ・プロセスに直接リンクされます。ほかのクライアント ORB は、CORBA の IIOP プロトコルを通して BEA Tuxedo CORBA と通信します。

 


BEA Tuxedo IIOP リスナ/ハンドラ

BEA Tuxedo IIOP リスナ/ハンドラを使用すると、BEA Tuxedo サーバ側インストレーションのない (BEA Tuxedo 管理サーバと掲示板をサポートしていない) リモート・マシン上の CORBA クライアントまたは ActiveX クライアントが BEA Tuxedo CORBA サーバ・アプリケーションと対話できるようになります。リモート CORBA クライアントと CORBA サーバ・アプリケーション間のすべての通信は、IIOP プロトコルを使用してネットワーク上で実行されます。

リモート CORBA クライアントのメリットは次のとおりです。

IIOP リスナ/ハンドラ通信

IIOP リスナ/ハンドラ通信アーキテクチャには、次のソフトウェア・プロセスが含まれます。

IIOP Listener/Handler のマニュアル

IIOP リスナ/ハンドラの詳細については、次のマニュアルを参照してください。

 


BEA Tuxedo CORBA 環境オブジェクト

BEA Tuxedo CORBA は、クライアントと Tuxedo CORBA 環境の連係動作を支援するためのオブジェクト・セットが用意されています。これらのオブジェクトを使用すると、クライアント・アプリケーションは Tuxedo CORBA 環境に簡単にログオンし、CORBA オブジェクトを呼び出し、トランザクションを開始および終了できるようになります。サーバ側 TP フレームワーク・コンポーネントと同様、これらのオブジェクトも Tuxedo CORBA サービスと対話します。

次に、これらのオブジェクトがアプリケーション・クライアントのために行う処理について説明します。

 


BEA Tuxedo CORBA オブジェクト・サービス

BEA Tuxedo CORBA は、C++ プログラミング環境、Java プログラミング環境、およびオートメーション (ActiveX アプリケーション・クライアントで使用) プログラミング環境用の環境オブジェクトが用意されています。リリース 8.0 では、BEA Tuxedo CORBA は、初期オブジェクト・リファレンスを取得するための、サード・パーティ・クライアント ORB による OMG CORBA インターオペラブル・ネーミング・サービス (INS) の使用もサポートしています。

各環境オブジェクトは、アプリケーション・クライアントへのオブジェクト・サービスを提供します。アプリケーション・クライアントは、特定の BEA Tuxedo サーバ・アプリケーションのサービスにアクセスするブートストラップ・プロセスを通じて環境オブジェクトにアクセスします。BEA クライアント ORB は BEA Bootstrap オブジェクト・メカニズムを使用し、サード・パーティ・クライアント ORB は CORBA INS メカニズムを使用します。BEA Tuxedo アプリケーションのブートストラップの詳細については、『BEA Tuxedo CORBA プログラミング・リファレンス』を参照してください。

BEA Tuxedo CORBA 環境オブジェクトは、次のサービスを提供します。

 


BEA Tuxedo TP フレームワーク

次の図に示す TP フレームワーク・コンポーネントでは、高水準の性能を実現しながら、CORBA インターフェイスの複雑さを隠蔽するプログラミング・モデルが提供されます。

図3-5 TP フレームワーク


 

TP フレームワークの API では、標準 CORBA アプリケーションで必要なさまざまな機能を実行するルーチンが提供されます。アプリケーション・プログラマのすることは、CORBA アプリケーションのビジネス・ロジックを記述し、TP フレームワークのデフォルトのアクションを上書きすることだけです。

TP フレームワークと環境オブジェクトにより、デプロイメントが容易になります。次の図に、BEA Tuxedo CORBA デプロイメント環境を示します。

図3-6 BEA Tuxedo CORBA デプロイメント環境


 

 


BEA Tuxedo ActiveX クライアント

ActiveX クライアント・コンポーネントを使用すると、ActiveX プログラムは、あたかもローカル ActiveX オブジェクトと対話するかのように BEA Tuxedo オブジェクトと対話できます。ActiveX クライアント・コンポーネントには、ActiveX クライアントを作成するための GUI アプリケーション・プログラム、BEA Application Builder 開発ツールが含まれています。

図3-7 Application Builder の GUI


 

Application Builder を使用すると、デスクトップ・アプリケーションで使用可能な CORBA オブジェクトを選択し、その CORBA オブジェクトの ActiveX ビューと、その ActiveX ビューをクライアント・マシンにデプロイするためのパッケージを作成できます。Application Builder とその機能については、GUI のヘルプにアクセスするか、『CORBA ActiveX Online Help』を参照してください。

注記 BEA Application Builder と ActiveX クライアント・コンポーネントは、BEA Tuxedo 8.1 では非推奨になりました。Tuxedo CORBA アプリケーションで Application Builder を使用する場合、ActiveX クライアントのサポートについては Actional Corporation 社 (http://www.actional.com) に問い合わせてください。

 

Back to Top Previous Next
Contact e-docsContact BEAwebmasterprivacy