ビジネス プロセス構築ガイド

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ビジネス プロセスの実行およびテスト

BEA Workshop for WebLogic Platform には、ビジネス プロセスの機能をテストすることができるブラウザベース インタフェースが用意されています。このテスト ビュー インタフェースを使用すると、クライアントの役割を実行し、ビジネス プロセスのメソッドを起動して応答を確認できます。

この手順では、テスト ブラウザのツールを使用して BEA Workshop for WebLogic Platform で作成したビジネス プロセスをテストする方法を説明します。内容は以下のとおりです。

 


テスト ブラウザの使用

テスト ブラウザを起動するには
  1. [パッケージ・エクスプローラー] ペインで、テストするビジネス プロセス (Process.java ファイル) をクリックします。ビジネス プロセスは、デザイン ビューに表示されます。
  2. [サーバー] ビューが BEA WorkSpace Studio に表示されない場合は、[ウィンドウビューの表示その他サーバーサーバー] を選択し、[OK] をクリックします。[サーバー] ビューが表示されます。
  3. [パッケージ・エクスプローラー] ペインで、テストするビジネス プロセス (Process.java ファイル) を選択し、右クリックします。
  4. [実行] をクリックし、[サーバーで実行] をクリックします。
  5. [新規サーバーの定義] ダイアログ ボックスで、[既存のサーバーを選択] オプションまたは [手動で新規サーバーを定義] (定義されたサーバがない場合) を選択し、[次へ] をクリックします。
  6. [BEA WebLogic v10.0 Server] ダイアログ ボックスでサーバを手動で定義するには、[参照] をクリックし、サンプルの統合ドメイン ディレクトリを製品インストール ディレクトリから選択します (BEA_HOME\wlserver_10.0\samples\domains\integration)。BEA_HOME は、WebLogic Platform をインストールしたディレクトリを表します。[終了] をクリックします。
  7. サンプル ドメイン Integration サーバを開始し、そこでアプリケーションをデプロイします。WebLogic Server が実行されると、以下のインジケータが [サーバー] ビューに表示されます (図 18-1 を参照)。
  8. 図 18-1 サーバ ステータス

    サーバ ステータス

  9. アプリケーションがデプロイされた後で、テスト ブラウザが表示されます。
  10. Workshop テスト ブラウザには、以下のタブがあります。

概要

このタブにより、ビジネス プロセスに関する公開情報が表示されます。この領域のコードは自動的に生成され、プロセス言語における双方向の編集が完全にサポートされます。ここで行う変更は、デザイン ビューに表示されます。

[概要] タブでは、次のような Web サービスに関する公開情報が表示されます。

コンソール

このタブでは、サービスをバック エンドに実装する方法や、それを作成した BEA Workshop for WebLogic Platform のバージョンなど、ビジネス プロセスのプライベート情報が表示されます。また、保存するログ メッセージ数およびログ エントリを切り詰めた後の文字数など、ログ設定に関する情報も表示されます。

テスト フォーム

このタブでは、ビジネス プロセスのパブリック メソッド用の単純なテスト環境を提供します。メソッドにパラメータを提供し、その戻り値を検査することができます。また、対話の異なる部分を追跡し、テストすることもできます。

テスト SOAP

このタブでは、XML メソッドをテストする際に、ビジネス プロセスに送付される XML データが表示されます。このページを使用し、ビジネス プロセスのメソッドに渡される XML データを検査および修正することができます。

メッセージ ブローカ

このタブでは、アプリケーションのチャネル ファイルで利用できるチャネルに対してメッセージをパブリッシュするスペースが与えられます。非同期のイベントとのプロセスの対話をテストでき、タイマー、電子メール、ファイル、JMS および他のイベント ジェネレータをシミュレートできます。

プロセス グラフ

このタブでは、デプロイされたプロセス タイプの対話型または印刷可能なグラフを表示できます。グラフィック表示は、ビジネス プロセス、およびそのプロセスが行うクライアントおよびリソース (データベース、JMS キュー、ファイル システムなど) との対話を表します。これは、ビジネス プロセスがこれまで経由したパスを示し、プロセスの各ノードの状態に関する追加の情報が与えられます。このタブのクリック時にブラウザが SVG プラグインとコンフィグレーションされていない場合は、BEA Workshop for WebLogic Platform により、ファイルをダウンロードおよびインストールするかどうかを尋ねられます。

[テスト フォーム]、[メッセージ ブローカ]、[プロセス グラフ] のタブの使用方法に関する特定の情報は、「ビジネス プロセスのパブリック メソッドをテストするには」、「メッセージ ブローカ チャネルをテストするには」、および「プロセス グラフを表示するには」を参照します。

警告 : テスト ブラウザを使用する際は、非常に大きなビジネス プロセスまたはデータ集約型のビジネス プロセスを実行しないように注意してください。これを行うと、テスト ブラウザが故障する場合があります。

ビジネス プロセスのパブリック メソッドのテスト

ビジネス プロセスのパブリック メソッドをテストするには
  1. Workshop テスト ブラウザを起動します (詳細については、「テスト ブラウザを起動するには」を参照)。
  2. [テスト フォーム] タブをクリックします。
  3. ビジネス プロセスが受信できるデータをクライアントの要求の一部として [テスト フォーム] ページに直接入力できます。または、ファイル システムを参照し、テスト データが入っているファイルをアップロードすることもできます。

  4. クライアント オペレーションが入力を受け入れる場合は、1 つまたは複数のフィールドに必要な情報を入力します。テスト データにファイルをアップロードするには、[xml requestXML (ファイルの値)] フィールドの横の [参照] をクリックしてファイル ブラウザを開いた後、使用するテスト データが入っているファイルを選択します。
  5. 注意 : テスト フォームでは、入力 xml ファイルの URI にスペースを含めることはできません。

    また、ファイルのコンテンツをフィールドに入力 (コピーおよび貼り付け) することにより、テスト データを入力することもできます。

  6. ビジネス プロセスのメソッド名のついたボタンをクリックし、入力した値のメソッドを呼び出します。[テスト フォーム] のページを更新し、要求パラメータおよびビジネス プロセスの応答の要約を表示します。
    • メソッドが呼び出された時にクライアント (ユーザ) が送信したデータの統計が、メソッド パラメータの値などを含めて、[サービス要求] の下に表示されます。
    • クライアントとの複数のコミュニケーションや、他の Web サービスなどのリソースとのコミュニケーションが関係するビジネス プロセスの場合は、[テスト フォーム] ページの左側のメッセージ ログに、メソッドまたはコールバックへの各呼び出しのエントリが表示されるため、ユーザは、それぞれのデータを表示できます。任意のログ エントリをクリックし、その対話の詳細を表示します。
    • ビジネス プロセスが、クライアントとの対話に参加します。テスト ブラウザでは、メッセージ ログのインスタンス ID が表示されます。インスタンス ID または サーバ ステータス を選択してアクセスを継続し、その対話のメソッドを終了します。
  7. ビジネス プロセスが終了すると、以下のようなメッセージがメッセージ ログに表示されます。
  8. Instance instanceID is Completed.

    上記の instanceID は、ビジネス プロセスの最初のメソッドが呼び出された時に生成された ID を示します。

  9. [テスト SOAP] タブをクリックします。
  10. [テスト SOAP] タブでは、そのメソッドを SOAP のボディ フィールドでテストする時にビジネス プロセスに送信された XML データが表示されます。このページを使用し、ビジネス プロセスのメソッドに渡される XML データを検査および修正することができます。

  11. メソッド名のついたボタンをクリックし、新たな対話を開始します。[テスト フォーム] ページを更新し、要求パラメータおよびビジネス プロセスの応答の要約を表示します。
  12. ビジネス プロセスが終了すると、以下のようなメッセージがメッセージ ログに表示されます。

    Instance instanceID is Completed.

    上記の instanceID は、ビジネス プロセスの最初のメソッドが呼び出された時に生成された ID を示します。

メッセージ ブローカ チャネルのテスト

メッセージ ブローカ チャネルをテストするには
  1. Workshop テスト ブラウザを起動します (詳細については、「テスト ブラウザを起動するには」を参照)。
  2. [テスト フォーム] をクリックし、チャネルにパブリッシュされるパブリック メソッドのテストに使用できるテスト データを入力します。詳細については、「ビジネス プロセスのパブリック メソッドをテストするには」を参照してください。
  3. [メッセージ ブローカ] タブをクリックします。
  4. [メッセージ ブローカ] テスト タブでは、チャネルを通じてルーティングされた対話の詳細が表示されます。対話の ID が、メッセージ ログに表示されます。メッセージ ログに表示された任意のメソッドをクリックし、外部サービス コミュニケーション (コールバックおよび応答) に関するウィンドウの右側の詳細を表示します。

プロセス グラフの表示

Workshop テスト ブラウザの [プロセス グラフ] タブでは、実行中のプロセスの SVG グラフが表示されます。このグラフには、ビジネス プロセスと、そのクライアントおよびリソースとの対話、たとえばデータベース、JMS キュー、ファイル システムなどが示されています。

対話型インスタンス グラフは、デザイン ビューに表示される完全展開型のビューです。対話型プロセス グラフには、Adobe SVG Viewer バージョン 3.0 または Java Batik SVG Viewer が必要です (詳細については、「対話型グラフの要件」を参照)。[プロセス グラフ] タブを最初に開くと、Adobe Viewer のソフトウェア ライセンス契約に同意するかどうかを確認するメッセージが表示されます。

WebLogic Platform 10.2 がサポートするコンフィグレーションには、このビューアを利用できないものもあります。詳細については、「プロセスのモニタ」を参照してください。

WebLogic Platform が対応しているオペレーティング システムとブラウザの詳細については、「サポート対象のコンフィグレーション」を参照してください。

プロセス グラフを表示するには
  1. Workshop テスト ブラウザを起動します。(詳細については、「テスト ブラウザを起動するには」を参照)
  2. [プロセス グラフ] タブをクリックします。
  3. SVG Viewer に対話型ビューが表示されます。プロセス・グラフでは、ノードのステータスを視覚的に確認できます。ノードの表示形式とそのステータスの説明を次の表に示します。

    表 18-1 モードの詳細
    ノードのステータス
    トラッキング レベル
    ノードの表示形式
    アクセス済み
    Full または Node
    標準
    Minimum
    標準
    実行中
    Full または Node
    強調表示
    Minimum
    強調表示
    未アクセス
    Full または Node
    淡色表示
    Minimum
    標準

    ビジネス プロセスのトラッキング レベルの詳細については、「プロセス コンフィグレーション」の「プロセスの詳細の表示と変更」を参照してください。

    [プロセス グラフ] タブのトップ パネルには、選択されたプロセスのプロパティが表示されます。表示されたプロパティの詳細については、「プロセス インスタンスのモニタ」の「プロセス インスタンス詳細の表示」を参照してください。

  4. 必要に応じて、以下の手順を実行します。
    • ノードのステータスを表示する場合は、ノードをクリックする。ノードの名前、タイプ、および説明が [ノード情報] パネルに表示されます。トラッキング レベルが Full に設定されている場合は、開始時間、経過時間、終了時間、および完了したアクセスも表示されます。トラッキング レベルが Node または Minimum に設定されている場合は、この追加情報は利用できません。
    • ビューをスクロールするには、〔Alt〕を押したままにする。カーソルは、手動の サーバ ステータス ツールに変更されます。クリックしてプロセス グラフを上下左右にドラッグしてスクロールします。
    • ビューを拡大するには、〔Ctrl〕を押したままにする。カーソルは、拡大表示の サーバ ステータス ツールに変更されます。クリックして拡大表示します。
    • 縮小するには、〔Ctrl〕+〔Shift〕を押したままにする。カーソルは、縮小表示の サーバ ステータス ツールに変更されます。クリックして縮小表示します。
    • 印刷可能なビューに変更する場合は、[ビューの印刷] をクリックする。プロセス グラフが PDF として表示されます。

 


サービス URL について

テスト ブラウザでは、URL は [テスト フォーム] タブの右上の角に表示されます。ビジネス プロセス用にテスト ビューを起動する際に表示される URL は、以下のような URL であることが必要です。

http://localhost:7051/samples/myBusinessProcess.jpd

上記について説明します。


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