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WLI では、外部リソースにアクセスするために統合プロジェクトで使用できる、一連のコントロールを提供しています。
注意 : | WLI アプリケーションは、Workshop の高レベルなコントロールを使用して外部リソースにアクセスすることもできます。Workshop では、Workshop、WLI、WLP のすべてのコンポーネントにわたってリソースと対話するための一貫したメカニズムが提供されます。 |
図 6-1 は WLI コントロールを示しています。
WLI コントロールは Apache Beehive オープン ソース フレームワーク (http://beehive.apache.org/) に基づいています。Beehive は軽量なコンポーネント フレームワークであり、プログラマはアプリケーション ロジックをカプセル化したり、メタデータ アノテーションをプログラミング モデルに活用したりできます。開発者は、カスタム コントロールを作成したり、あらかじめ組み込まれているシステム コントロールを使用することができます。
注意 : | WLI コントロールは WLI のライセンスを所有する場合にのみ、Workshop で使用できます。 |
以下の節では WLI で提供されているコントロールについて説明します。
WLI プロセスでは、Web サービス コントロール、JMS コントロール、HTTP コントロールなどの一般的な Workshop コントロールを使用して、AquaLogic Service Bus (ALSB) プロキシにアクセスできます。ALSB コントロールは ALSB プロキシ固有のコントロールとして機能し、効率的な通信を確保するものです。WLI と ALSB が同じサーバ上にあっても、別々のサーバ上にあっても使用できます。コントロールは ALSB プロキシとそのメタデータを WLI プロセスにエクスポーズします。
動的トランスフォーメーション コントロールは、呼び出す必要があるトランスフォーメーションを実行時に選択する機能を提供します。入力および出力データのフォーマットは、プロセス設計時に指定する必要はありません。代わりに、プロセスは入力データを判別し、実行時にそれを必要な出力フォーマットに変換します。
動的トランスフォーメーション コントロールでは、定義済みでテスト済みのトランスフォーメーション (トランスフォーメーション コントロールで作成したものなど) を使用します。このコントロールには、XML、XSLT、MFL のようなさまざまな型のトラスフォーメーション用に定義された基本メソッドがあります。異なる型のトランスフォーメーションを実行するためのカスタム メソッドを作成することもできます。トランスフォーメーション型は実行時に識別されて、これらのメソッドを使用して実行されます。
ebXML (e-business XML) プロトコルは、あらゆる場所であらゆる規模の企業がインターネット経由で業務を行うことを可能にする仕様のモジュラ スイートです。ebXML は UN/CEFACT および OASIS が提唱しています。ebXML の詳細については、http://www.ebXML.org を参照してください。
ebXML コントロールを使用すると、プロセスでは、トレーディング パートナとビジネス メッセージやデータを交換できます。このコントロールは ebXML 1.0 および ebXML 2.0 の両方のメッセージング サービスをサポートしています。
このコントロールを使用すると、プロセスでは、特定の送り先に電子メールを送信できます。
注意 : | 電子メールを受信するには、電子メール イベントジェネレータを使用する必要があります。イベント ジェネレータは、受信した電子メールをメッセージ ブローカ チャネルにパブリッシュします。 |
ファイル コントロールを使用すると、プロセスでは、ローカル ファイル システムまたはリモート システム (FTP または SFTP サーバ) にあるファイルの読み取り、書き込み、または追加を行うことができます。また、ファイル コントロールでは、コピー、名前の変更、削除などのファイル操作もサポートしています。特定のディレクトリに格納されているファイルのリストを取得することもできます。ファイルの型は、XML、バイナリ、文字列のいずれかです。
ファイル コントロールで使用可能なメソッドは、ファイル内のデータ型によって異なります。文字列または XML 型のファイルの場合は、文字セット エンコーディングを指定できます。ファイル処理時に、レコード サイズとしてファイルの区切り文字を指定できます。区切り文字が指定されていない場合、ファイルは一度に 1 行ずつ処理されます。文字列型のファイルの場合は、区切り文字としてバイト数または任意の文字を指定できます。
HTTP コントロールは、Workshop クライアントへの送信 HTTP アクセスを提供するために使用されます。このコントロールは HTTP リクエストとプロセス応答の操作に使用できます。HTTP コントロールは、データ転送用の Get と Post の要求メソッドをサポートします。Get を使用すると、ビジネス データを URL と一緒に送信できます。Post を使用すると、大きなドキュメント (バイナリ、XML、または文字列) を要求の本体に格納してサーバに送信できます。HTTP コントロールのプロパティをアノテーション内に指定したり、XML 変数を介して動的なプロパティを渡したりできます。このコントロールを使用すると、HTTP または HTTPS リクエストを URL に送信したり、特定の HTTP 応答ヘッダや本体データを受信したりできます。
メッセージ ブローカ リソースは、WLI プロセスにパブリッシュ/サブスクライブ方式のメッセージ ベースの通信モデルを提供するもので、強力なメッセージ フィルタ機能も備えています。
MB パブリッシュ コントロールは、メッセージをメッセージ ブローカ チャネルにパブリッシュするために使用します。コントロールを宣言するときに、メッセージ ブローカ チャネルを MB パブリッシュ コントロールにバインドしますが、このバインディングは動的にオーバーライドできます。MB パブリッシュ コントロールの拡張 (サブクラス) にメソッドを追加することができます。
MB サブスクリプション コントロールは、チャネルを動的にサブスクライブしてメッセージを受信するために使用します。プロセスのコントロール インスタンスを作成するときに、チャネルと、必要に応じてメッセージ フィルタ処理用の XQuery 式をバインドします。このバインディングは動的にオーバーライドできません。MB サブスクリプション コントロール インタフェースには、プロセスが、バインドされたメッセージ ブローカ チャネルをサブスクライブしたり、アンサブスクライブしたりできるメソッドが含まれています。
プロセスのコントロール ノードに設計する動的なサブスクリプションに加えて、開始ノードに静的なサブスクリプションを設計し、メッセージ ブローカ チャネルからメッセージを受信することができます。つまり、メッセージ ブローカ チャネルを (同期または非同期に) サブスクライブしてプロセスを開始したり、イベントを通じてプロセスを開始したりできます。
MQSeries は、アプリケーション間のメッセージ転送を可能にする、IBM のメッセージング サービス キューです。送信側アプリケーションはメッセージをキューに入れ、受信側アプリケーションはキューからメッセージを取得します。
MQSeries コントロールは、WLI プロセスで MQSeries キューを使用したメッセージの送受信を可能にします。MQSeries コントロールを使用して、バイナリ、XML、および文字列のメッセージを送受信できます。MQSeries コントロールをコンフィグレーションするときに、MQSeries コントロールのプロパティを指定できます。また、実行時に動的に指定することも可能です。デフォルトでは、MQSeries コントロールは Put および Get メソッドごとにトランザクションを暗黙的に処理します。明示的なトランザクション境界の設定は必要ありません。ただし、トランザクション境界を明示的に設定することもできます。
SSL の使用により、一方向認証 (サーバサイドのみ) と双方向認証 (クライアントサイドおよびサーバサイド) が可能になります。
WLI では以下のオプションを通じて、MQ Series メッセージング サービス キュー (現在の名称は WebSphere® MQ) の統合を提供しサポートしています。
詳細については、『Integration コントロールを使用する』の「WLI JMS コントロール」を参照してください。
詳細については、『WebLogic Integration Administration Console の使用』の「イベント ジェネレータ」を参照してください。
詳細については、「非同期バイナリ更新のサンプル」を参照してください。
詳細については、『Integration コントロールを使用する』の「MQ Series コントロール」を参照してください。
詳細については、BEA WebLogic Adapter for MQ Series 8.1 のドキュメント (英語版) を参照してください。
注意 : | WLI コントロールおよびアダプタでは MQ Series API の使用に依存しています。WLI 以外の、または IBM WebSphere MQ 固有の MQ Series コントロールまたはアダプタの問題については、API で回避策を必要とする場合があります。ただし、JMS ベースの MQ の統合には、IBM WebSphere MQ API のようなサポート関連の制限はありません。 |
注意 : | IBM が WebSphere MQ に関してサポートを明示している BEA Products のリストについては、以下の URL を参照してください。http://www-306.ibm.com/software/integration/wmq/requirements/index.html |
プロセス コントロールは、他のプロセスへの要求の送信、他のプロセスからのコールバックの受信に使用します。通常、このコントロールは親プロセスからサブプロセスを呼び出す際に使用されます。プロセス コントロールの呼び出しは RMI の呼び出しです。
プロセス コントロールを作成するには、WLI コントロールのリストから選択するか、プロセス ファイルから生成します。プロセス コントロールを挿入するときに、対象のプロセスと、そのプロセスに関連付ける開始メソッドを指定できます。必要に応じて、クエリ ビルダを使用すると、プロセス コントロールが呼び出す特定のサブプロセスを実行時に決定することができます。プロセス ファイルを使用してプロセス コントロールを生成する場合、そのコントロールのコントロール拡張ファイルが自動的に作成されます。コントロール拡張ファイルをダブルクリックして、デザイン ビューでコントロールを表示したり、データ パレットまでドラッグして、コントロールに関連付けられているいずれかのメソッドを使用したりできます。
RosettaNet は企業がインターネット経由でビジネスを遂行するためのプロトコルです。詳細については、http://www.rosettanet.org を参照してください。
RosettaNet コントロールを使用すると、WLI プロセスでは、RosettaNet プロトコルを使用して、トレーディング パートナ間でビジネス メッセージとデータを交換できます。このコントロールは、開始者プロセスにおいて参加者との RosettaNet ビジネス メッセージの交換を管理する場合にのみ使用できます。RosettaNet コントロールでは、RosettaNet バージョン 1.1 および 2.0 の実装フレームワークをサポートします。
詳細については、『Trading Partner Integration の紹介』の「RosettaNet ソリューションの紹介」を参照してください。
サービス ブローカ コントロールを使用すると、プロセスでは、他のプロセスや WSDL (Web Service Description Language) ファイルへ要求を送信したり、コールバックを受信したりできます。
サービス ブローカ コントロールは、WS-Addressing、WS-Security、SOAP 1.2 などの最新の Web サービス標準をサポートしていません。これらの標準をサポートする Web サービスにアクセスするには、Workshop で提供されている Web サービス コントロールを使用してください。
タスク コントロールとタスク バッチ コントロールは、ユーザが割り当てるタスクやタスク管理を WLI に導入し、ワークリスト システムの構築を可能にするワークリスト コントロールです。ワークリスト コントロールを使用すると、タスクの自動化された操作、作成、および管理が可能になります。
Rendezvous は TIBCO が提供するメッセージング ソフトウェアです。分散プラットフォームで実行されるアプリケーション間でのデータ交換を可能にします。WLI の TIBCO RV コントロールを使用すると、Rendezvous デーモンを使用して TIBCO Rendezvous へシームレスに接続し、データを転送することができます。認証されたメッセージ配信、分散キューなどの、TIBCO Rendezvous によって提供される機能を使用した通信が可能になります。Rendezvous デーモンがホスト マシン上で稼動しているか、またはリモートでホストにアクセスできれば、送信/受信アプリケーションは複数のプラットフォームに配置することができます。
注意 : | WLI で TIBCO RV コントロールおよびイベント ジェネレータを使用しても、「ダイナミック ライブラリ」を含む TIBCO Rendezvous を使用する権限が付与されるわけではありません。TIBCO 製品を使用するには、有効なライセンスを TIBCO から取得する必要があります。詳細については、http://www.tibco.com を参照してください。 |
TPM (トレーディング パートナ管理) コントロールを使用すると、WLI プロセスや Web サービスでは、TPM リポジトリに格納されているトレーディング パートナ情報やサービス情報に対するクエリ (読み取り専用アクセス) を実行できます。トレーディング パートナの名前とビジネス ID、デフォルトのトレーディング パートナ、トレーディング パートナの基本プロパティと拡張プロパティ、デフォルト バインディング (ebXML または RosettaNet)、サービス、サービス プロファイル、サービス プロファイル バインディング (ebXML、RosettaNet、または Web サービス) などの情報を照会して、TPM リポジトリから取得することができます。ただし、このリポジトリにアクセスできるのは、アクティブなトレーディング パートナとアクティブなプロファイル サービスのみです。
注意 : | リポジトリへのアクセスは読み取り専用であるため、トレーディング パートナとサービス情報の変更はできません。これらの詳細は、WLI Administration Console を使用した場合にのみ変更できます。 |
Java Message Service (JMS) は、メッセージング システムと通信するための Java API です。WLI JMS コントロールを使用すると、プロセスと、JMS を実装するメッセージング システムの対話が容易になります。
各 WLI JMS コントロールは、メッセージング システムの特定の機能に関連付けられています。定義された WLI JMS コントロールは、他の Workshop コントロールと同様にプロセスで使用できます。
このコントロールは、XML メタデータ キャッシュに保持されている XML メタデータにアクセスしたり、XML メタデータを検索したりするために、プロセスで使用されます。このキャッシュは WLI Administration Console または MBean API を使用して管理されます。MBean API を使用すると、NetUI ベースの独自のコンソールを作成できます。
XML メタデータ キャッシュはグローバルなドメイン全体のキャッシュです。ドメインにデプロイされたどのプロセスでも、キャッシュに保持されているデータにアクセスできます。クラスタ内でデータを共有するのにキャッシュを使用できます。キャッシュは主にメタデータのコンフィグレーションの保持に使用されます。データは、String 型のキーと、XML データを含む値のペアとしてキャッシュに格納されます。キャッシュのデータは、ファイルベースで格納することにより永続的に使用できるようになります。キャッシュに追加された XML ドキュメントごとに、新しい XML メタデータ キャッシュ ファイルが作成されます。プロセスの XML メタデータ キャッシュ コントロールではキーを使用して、キー値に関連付けられた XML メタデータをキャッシュから検索します。
WLI コントロールの詳細については、『Integration Controls を使用する』を参照してください。
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