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Application Integration 入門
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統合フレームワーク
WebLogic Integration で提供される統合フレームワークは、アプリケーション ビューを動作させるための標準アーキテクチャを提供します。アプリケーション ビューは企業のアプリケーションに対する実務指向のインタフェースです。
この付録のトピックは以下のとおりです。
アダプタ
Application Integration は、企業のアプリケーションを統合するアダプタと、アプリケーション ビューをベースにした統合アプリケーションを使用します。統合フレームワークでは、企業内のシステムをケーブル等で接続するのではなく、アプリケーション サーバとシステムを接続するアダプタと呼ばれるソフトウェア コンポーネントを構築します。EIS のアダプタをデプロイすると、他のコンポーネントやアプリケーションがこのアダプタを使用して、その EIS のアダプタにアクセスできるようになります。
アプリケーション ビュー
アプリケーション ビューは、アダプタとそのアダプタの EIS 機能間の抽象化レイヤとしての役目を持っています。アプリケーション ビューを使うと、アダプタへのアクセス方法を単純化できます。EIS へのアクセス機能を直接起動せずに、アダプタのアプリケーション ビューの編集、新規アプリケーション ビューの作成、古くなったビューの削除だけで済みます。アプリケーション ビューで構成される抽象化レイヤを使用すれば、プログラマでなくても、アダプタが提供するサービスやイベントの保守ができるようになります。
アプリケーション ビューはそれぞれ、1 つのアダプタの EIS 上のビジネス機能セットを定義します。アダプタ作成後、Web ベース インタフェースを使用して、独自のアプリケーション ビューを定義できます。アプリケーション ビューを使うと、アダプタが提供するアプリケーション機能を表示できます。
ビジネス アナリストまたはテクニカル アナリストのどちらかがアダプタを使用してアプリケーションを提供する場合、ビジネス上のある特定の目的向けにアプリケーション ビューをカスタマイズすることができます。ビジネスの目的はビジネス アナリストが定義します。たとえば CRM (カスタマ リレーションシップ マネージメント) システムのアダプタに「顧客管理」アプリケーション ビューを定義する場合、通常このアプリケーション ビューには、顧客管理関連のサービスおよびイベントだけを含むようにします。ただし、必要に応じた機能を含むようにアプリケーション ビューを作成することもできます。アプリケーション ビューはビジネス上の特定の目的向けにカスタマイズすることができ、この点で他の多くの EAI システムが提供している「ワンサイズ フィッツオール」型のアプローチよりもはるかに優れています。
アプリケーション ビュー
アプリケーションの機能に対応するビジネス レベルのビューによって、プログラマとテクニカル アナリストの役割が論理的に区分されます。たとえば、ビジネス レベルのビューにより、テクニカル アナリストは SQL についての知識を持たなくてもデータベース上にレコードを作成することができます。図2-1 は application integration 環境での作業で使用されるアプリケーション ビューのダイアグラムを提供します。
図2-1 アプリケーション ビューの役割
アプリケーション ビューの主な機能 WebLogic Integration では、アプリケーション ビューをアダプタの主要なユーザ インタフェースとして使用するため、競合する EAI テクノロジーが通常提供していないいくつかの機能を持ちます。
ここからは、これらの機能について説明します。
アプリケーション間の共通言語としての XML の使用
EAI のシナリオでは、1 つの共通データ フォーマットを使用して各 EIS と WebLogic Server の統合を実行するほうが、各 EIS がそれぞれ独自のデータ フォーマットを使用して他の EIS との統合を実行するよりもはるかに容易でありまた効率的です。共通のデータ フォーマットを使用すると、すべてのアプリケーションが標準言語を使用して通信できるようになります。WebLogic Integration は広く採用されつつあるデータ交換フォーマットである XML を共通のデータ フォーマットとして使用しています。
WebLogic Integration の環境では、ほぼすべてのメッセージが XML ドキュメントとして送信されます。
アダプタは XML を使用してアプリケーションのデータ フォーマットを変換するので、ビジネス アナリストがフォーマットを熟知している必要がありません。ビジネス アナリストがアダプタを使用する場合に必要な知識は、アプリケーション ビューの定義方法と使用方法です。とりわけ、すべてのアダプタが、アプリケーション ビュー定義のために同じ Web ベース インタフェースを使用しているため、現在使用されているアダプタの使用方法だけでなく、今後提供されるアダプタについても容易に習得することができます。このように、XML は開発者にとってもビジネス アナリストにとってもEAI を使い易くしてくれます。
アプリケーションの機能を公開するためのサービスおよびイベント定義の使用
アプリケーション ビューは、特定のビジネス用途向けのイベントおよびサービスを、ベースとなるアダプタを介してサポートします。イベントは、アプリケーションが生成するメッセージを、後で説明するパブリッシュ/サブスクライブ モデルで管理するために使用します。サービスは、ユーザによって呼び出されるビジネス機能です。サービスを呼び出すことによって、メッセージが要求/応答モデルの後に続くアプリケーションに送信されます。イベント、サービス要求/応答のどちらも XML ドキュメントとしてシステムに渡されます。
サービスとイベントのデータ定義のための XML スキーマの使用
各アプリケーション ビューでは、イベント、サービス要求およびサービス応答の XML 情報を指すメタデータとして XML スキーマを使用します。このメタデータを使用すると、アプリケーション ビュー イベントまたはサービスがどのようなデータを必要とするかがわかります。
アダプタの双方向通信のサポート
現時点では、J2EE コネクタ アーキテクチャ仕様バージョン 1.0 は EIS がアプリケーション サーバまたはクライアントと通信を開始するためのガイドラインを提供していません。WebLogic Integration ではイベント アダプタでこの通信機能を実現しています。
アダプタおよびアプリケーション ビューを使用するユーザ
企業内では、複数の社員が、アダプタ、アプリケーション ビュー、そしてこれらのアプリケーション ビューのサービスとイベントの保守を分担して行います。多くの企業では、これらの社員は以下の 3 つのグループのいずれかに該当します。
システム管理者
このマニュアル、そして『Application Integration ユーザーズ ガイド』でシステム管理者として説明されるのは、WebLogic Integration Adapter Development Kit (ADK) のインストールの責任者です。
アダプタ開発担当者
ソフトウェア開発者、または上位レベルの技術者の場合はアダプタ開発者になります。アダプタ開発者は通常、このアダプタに付随する Common Client Interface (CCI) の開発と設計を行います。CCI とは、リソース アダプタと関連付けられた機能を表わすアプリケーション ビューを設計するためにアダプタ ユーザが対話するインタフェースです。詳細については、『アダプタの開発』を参照してください。
アダプタのユーザ
ビジネス アナリスト、EIS のスペシャリスト、テクニカル アナリストの場合はアダプタのユーザになります。アダプタのユーザは、通常アダプタの作成は行いませんが、開発者に対してアダプタの仕様を提供することができます。アダプタが作成されると、多くの場合、ユーザがアプリケーション ビューを定義して管理することができます。
複数のユーザによる責任範囲の分担方法
表 2-1 は複数のユーザによるタスクと責任の分担方法を示しています。
設計時 GUI
WebLogic Integration の統合フレームワークは、各アダプタの Common Client Interface (CCI) を作成する手段を開発者に提供します。CCI により、アプリケーション コンポーネントおよび Enterprise Application integration (EAI) フレームワークが共通のクライアント API を使用して、異種 EIS 間での対話を実現します。アダプタの設計時 GUI を使用すれば、プログラマでなくてもアプリケーション ビューの作成、デプロイ、テストおよび編集を素早く行うことができ、またサービスやイベントを追加してカスタマイズすることができます。
設計時 GUI によるアプリケーション ビューの作成
アダプタの設計時 GUI の主な目的は、アプリケーション ビューの定義、デプロイおよびテストです。アプリケーション ビュー定義の詳細情報は、『Application Integration ユーザーズ ガイド』を参照してください。
コンソールによるアプリケーション ビューの管理
Application View Console を使用して、企業内の全アプリケーション ビューへのアクセス、編成、および編集を行います。Application View Console を使用してフォルダを新しく作成し、新しくアプリケーション ビューを追加することができます。このようなフォルダを使用すると、使用されるアダプタとは関係なく、アプリケーション ビューを独自のナビゲーション スキームでまとめることができます。
アプリケーション ビュー管理の詳細な情報については、『Application Integration ユーザーズ ガイド』の「WebLogic Integration Application View Console の使い方」を参照してください。
アプリケーション ビュー定義と独自コード作成の使い分け
EIS の機能を公開する方法は、アダプタの設計時 GUI を使用する方法だけではありませんが、通常はこれが最も便利な方法です。サービスの要求とイベントをサポートするには、アプリケーション ビューを定義する方法と、同様の機能を持つコードを独自に作成する方法があります。アダプタのアプリケーションが提供する機能を公開するには、最低でも各アダプタにアプリケーション ビューを定義する必要があります。ただし、ユーザが通常以上に管理を行うことを希望する場合は、アダプタのリソースへアクセスできるよう、カスタム コードを作成することもできます。企業のニーズを満たすのが、アプリケーション ビューを定義することか、独自のコードを作成することか、あるいは両方を組み合わせた方法を導入するべきかを見極める必要があります。
アプリケーション ビューを使用する状況
多くの EIS アプリケーションは、アプリケーション ビューを定義することで容易にシステムへ統合することができます。次のような場合、アプリケーション ビューを定義する必要があります。
アプリケーション ビューを定義せずに独自のコードを作成する状況
一般的に、アダプタのインタフェースとして独自のコードを作成するのは以下のような場合に限ります。
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