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WebLogic Integration EDI ユーザーズ ガイド

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EDI のサンプル

この章では、EDI のサンプルのコンフィグレーションと操作について説明します。EDI サンプルは Power.Server! の適切なコンフィグレーションに依存しているので、Power.Server! のコンフィグレーションを済ませないとサンプルは実行できません。こうしたコンフィグレーションは、BEA WebLogic Integration で提供される他のサンプルを実行する際には必須ではありません。

この付録のトピックは以下のとおりです。

 


サンプルの概要

この EDI サンプルは、単純な Purchase Order ビジネス プロセスを含んでいます。2 つのトレーディング パートナが関係します。

Advanced Networks は制御システム コンポーネントを General Controls から購入します。ANI は EDI を使用して Purchase Orders(発注書)を GCS へ送信し、サプライヤである GCS から Purchase Order Acknowledgement(発注確認書)を受信します。

このサンプルは、サプライヤである GCS が BEA WebLogic Integration を自身の企業間統合ソリューションとして使用すること、すなわち、トレーディング パートナと EDI ドキュメントを交換するためのフレームワークとして使用することを前提にしています。次の図に、WebLogic EDI Integration のアーキテクチャを示します。

図6-1 EDI のサンプルのシナリオ


 


 

この EDI サンプルは、サプライヤである GCS が WebLogic Integration を EDI でトレーディング パートナと通信するための企業間統合ソリューションとして使用することを前提にしています。この EDI サンプルのアーキテクチャを図6-2 に示します。

図6-2 EDI サンプルのアーキテクチャ


 


 

このサンプルには、着信ファイル接続で Power.Server! によって受信される、着信の EDI 850 Purchase Order があります。イベント順序の詳細をまとめると次のようになります。

  1. EDI 850 は XML フォーマットの Purchase Order に変換され、ターゲット RMI 接続で WebLogic Integration へ送信されます。

  2. この XML ドキュメントは WebLogic Integration EDI アダプタによって受信されて、Application Integration プラグインを使用してアプリケーション統合イベントとしてサンプル ワークフローへ送信されます。

  3. サンプル ワークフローは Purchase Order XML ドキュメントを Purchase Order Acknowledgement XML ドキュメントに変換してから、サービス呼び出しを使用して EDI アダプタ経由で Power.Server! へ送信します。

  4. サービス呼び出しは RMI ソース接続を使用してドキュメントを Power.Server! へ送信します。

  5. Purchase Order Acknowledgement XML ドキュメントは EDI 855 Purchase Order Acknowledgement へ変換されて、発信ファイル接続によってファイル システムに書き込まれます。

 


サンプルの設定と実行

この節では、BEA WebLogic Integration EDI サンプルを実行するための要件および手順をリストします。

要件

EDI サンプルを実行する前に、BEA WebLogic Integration のすべての製品コンポーネントをインストールしておく必要があります。以下のコンポーネントも含まれます。

ハードウェアおよび OS の要件

EDI サンプルは、1 台のマシンにあるすべてのソフトウェア(Power.Server!、Power.Manager!、および Power.Map! を含む)へのアクセス権があることを前提にしているために、プロダクション環境の場合よりも OS のインストール要件が厳しくなっています。

EDI サンプルのコンフィグレーション

EDI サンプルのコンフィグレーションおよび実行では、以下の手順を行う必要があります。

以下のファイルが、WLI_HOME/samples/EDISample にあります。

注意: 必ず、Power.Server! を起動してから WebLogic Integration または WebLogic Server を起動してください。WebLogic Integration のコネクタは初期化の時点で Power.Server! が実行中であることを前提にしているため、初期化の際に Power.Server! が実行中でないと例外を送出します。

手順 1 : Power.Server! の起動

Power.Server! を起動するには、[スタート|プログラム|Power.It|Power.Server!] を選択します。サーバの起動には 10 秒ほど時間がかかります。

手順 2 : Power.Manager! の起動およびパートナのコンフィグレーション

  1. Power.Manager! を起動するには、[スタート|プログラム|Power.It|Power.Manager!] を選択します。

    [Server Connection] ダイアログ ボックスが表示されます。

    図6-3 [Power.Manager! Server Connection] ダイアログ ボックス


     

  2. 左側のペインにサーバがリストされていない場合は、[Add] をクリックします。[Add New Server] ダイアログ ボックスが表示されます。

    図6-4 [Power.Manager! Add New Server] ダイアログ ボックス


     

    EDI Server の [Server Hostname] および [Server Control Port] を入力します。[Add] をクリックします。

  3. 接続する Power.Server! のインスタンスを選択してから、[Connect] をクリックします。[Server Connection] ダイアログ ボックスが表示されます。

    図6-5 [Power.Manager! Server Connection] ダイアログ ボックス


     

    Power.Manager! のメイン ウィンドウが表示されます。

    図6-6 Power.Manager!


     

  4. 企業プロファイルを設定します。[Partners] をクリックし、次に [Company Profiles] をクリックします。[Company Profiles] ウィンドウが表示されます。

    図6-7 企業プロファイルのリスト


     

  5. GCS の企業プロファイルを作成します。[New Company] アイコン をクリックします。

    [Company Properties] ダイアログ ボックスが表示されます。

    図6-8 新しい企業プロファイルのための [Company Properties] ダイアログ ボックス


     

  6. GCS に関する必要な情報を追加します。

  7. ANI の企業プロファイルを作成します。[New Company] アイコン をクリックします。

  8. [Company Properties] ダイアログ ボックスが表示されたら、ANI に関する必要な情報を入力します。

手順 3 : Power.Map! の起動およびマップとアダプタのロード

  1. Power.Map! を起動するには、[スタート|プログラム|Power.It|Power.Map!] を選択します。Power.Map! のメイン ウィンドウが表示されます。

    図6-9 Power.Map! メイン ウィンドウ


     

  2. EDI 850 トランザクションから Purchase Order XML へ変換するためのマップをインポートします。[File|Import] を選択します。[Select Import JAR] ウィンドウで、次のファイルを選択します。
    WLI_HOME¥samples¥edi¥EDI850toPOXML.jar

    [Select Import JAR File] ダイアログ ボックスが表示されます。

    図6-10 [Select Import JAR File] ダイアログ ボックス


     

    [Import] ボタンをクリックします。

  3. EDI850toPOXML マップ ファイルを開き、[File|Open Map] を選択します。続いて EDI850toPOXML マップを選択します。

  4. 生成されたマップを Power.Server! へエクスポートします。[Finish] タブを選択し、次に [Promote] を選択します。

    図6-11 完成したマップのプロモート


     

  5. Purchase Order Acknowledgement XML から EDI 855 トランザクションへ変換するためのマップをインポートします。[File|Import] を選択します。[Select Import JAR] ウィンドウで、次のファイルを選択します。
    WLI_HOME¥samples¥edi¥POAckXMLtoEDI855.jar

    [Import] ボタンをクリックします。

  6. [File|Open Map] を選択し、次に POAckXMLtoEDI855 マップを選択します。

  7. 生成されたマップを Power.Server! へエクスポートします。[Finish] タブを選択し、[Promote] を選択します。[Move Map to Production] を選択してから [OK] をクリックします。

  8. XML エンベロープをインポートします。[File|Import] を選択し、次のファイルをインポートします。
    WLI_HOME¥samples¥edi¥XMLEnvelope.jar

  9. [File|Open Document Definition] を選択します。次に XMLEnvelope を選択し、[OK] をクリックします。

  10. 結果を Power.Server! へエクスポートします。[Finish] タブを選択し、次に [Promote] を選択します。[Move Doc to Production] を選択してから [OK] をクリックします。

  11. これで、Power.Map! での作業は終わりました。Power.Map! を終了してかまいません。

手順 4 : 接続の設定

  1. Power.Manager! で、[Connections] をクリックします。[Connections] ウィンドウが表示されます。

    図6-12 Power.Manager! の接続リスト


     

  2. WebLogic Integraton から Power.Server! への RMI 接続を作成します。[Add New] アイコン をクリックします。

    新しい接続を作成するためのダイアログ ボックスが表示されます。

    図6-13 [Create New Connection] ダイアログ ボックス


     

  3. 名前を WLI_POACK_2_POWERSERVER とし、[Transport] は [RMI] を選択してから、[Direction] では [Source] をクリックします。[OK] をクリックします。

    着信 RMI のプロパティを設定するためのダイアログ ボックスが表示されます。

    図6-14 着信 RMI のプロパティ


     

  4. [Status] を [Active] に設定し、[Envelope Recognition BDD] には XMLEnvelope と入力してから、[OK] をクリックします。

  5. Power.Server! から WebLogic Integraton への RMI 接続を作成します。[Add New] アイコン をクリックします。

  6. 名前を POWERSERVER_2_WLI_PO とし、[Transport] は [RMI] を選択してから、[Direction] では [Target] をクリックします。[OK] をクリックします。

    発信 RMI のプロパティを設定するためのダイアログ ボックスが表示されます。

    図6-15 発信 RMI のプロパティ


     

  7. [Status] を [Active] に設定し、[Target] には localhost と入力してから、[Service Name] には PO と入力して、[OK] をクリックします。

  8. 着信ファイル接続を作成します。[Add New] アイコン をクリックします。

  9. 名前を EDIFILE_2_POWERSERVER とし、[Transport] は [File] を選択してから、[Direction] では [ソース] をクリックします。[OK] をクリックします。

    着信ファイルのプロパティを設定するためのダイアログ ボックスが表示されます。

    図6-16 着信ファイルのプロパティ


     

    以下のプロパティを設定します。

    設定を済ませたら [OK] をクリックします。

  10. 発信ファイル接続を作成します。[Add New] アイコン をクリックします。


     

  11. 名前を POWERSERVER_2_EDIFILE とし、[Transport] は [File] を選択してから、[Direction] では [Target] をクリックします。[OK] をクリックします。

    発信ファイルのプロパティを設定するためのダイアログ ボックスが表示されます。

    図6-17 発信ファイルのプロパティ


     

    以下のプロパティを設定します。

    設定を済ませたら [OK] をクリックします。

手順 5 : エクスチェンジ プロファイルの設定

  1. Power.Manager! で、[Exchange Profiles] を選択します。

    エクスチェンジ プロファイルをリストしたウィンドウが表示されます。

    図6-18 Power.Manager! のエクスチェンジ プロファイル リスト


     

  2. 着信 EDI エクスチェンジ プロファイルを設定します。[Add New] アイコンをクリックします。

    [New Exchange Profile] ダイアログ ボックスが表示されます。

    図6-19 新しいエクスチェンジ プロファイルのダイアログ ボックス


     

  3. 以下のプロパティを設定します。

    設定を済ませたら [OK] をクリックします。

  4. 発信 EDI エクスチェンジ プロファイルを設定します。[Add New] アイコン をクリックします。

  5. 以下のプロパティを設定します。

    設定を済ませたら [OK] をクリックします。

手順 6 : ワークフローの設定

注意: Run Sampleが『B2B Integration サンプルの使い方』の「はじめに」の「サンプルの実行前の作業」に従ってセットアップ済みであれば、この手順を省略して手順 7 : アプリケーション ビューのデプロイに進むことができます。

  1. WebLogic Server を起動します。[スタート|プログラム|BEA WebLogic E-Business Platform|WebLogic Integration 7.0|Samples|Start Server] を選択します。

  2. WebLogic Integration Studio を起動します。[スタート|プログラム|BEA WebLogic E-Business Platform|WebLogic Integration 7.0] を選択します。

  3. WebLogic Integration Studio にログオンします。サンプルのデフォルトのログイン設定は、次のとおりです。

  4. [Tools|Import Package] を選択します。

  5. WLI_HOME¥samples¥edi にあるファイル EDISampleWorkflow.jar を選択します。

    図6-20 EDI ワークフローのインポート


     

  6. [Active Workflows After Import] を選択します。指定を求められたら、Org1 を使用します。

手順 7 : アプリケーション ビューのデプロイ

  1. Web ブラウザを起動します。

  2. http://localhost:7001/wlai へ接続します。

  3. システムへのログイン ID を使用してログインします。

    あるいは、WebLogic Integration で提供されている Application Integration 機能を使用して、新しいユーザを作成します。その後で、新しいユーザとしてログインします。

  4. アプリケーション ビュー EDIAppView を選択します。

  5. [Edit] をクリックします。

  6. EDIAppView のデプロイに進みます。

これで、EDI サンプルのコンフィグレーションが完了しました。

手順 8 : サンプルの実行

サンプルを起動する方法は 2 つあります。

実行中のサンプルは、Power.Manager! 内からモニタできます。

また、WebLogic Integration Studio の内部からサンプルをモニタすることもできます。

サンプルが正しく実行されていることを確認するには、WLI_HOME¥samples¥edi を確認します。このディレクトリに新しいファイルがあれば、それは EDI メッセージがサイクルを完了するときに Power.Server! によって作成されたものです。

 

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