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WebLogic Integration 入門

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E ビジネス統合への道

今日、企業はさまざまな環境で事業を展開しています。これらの企業は、社内と社外のさまざまなクライアントとやり取りし、異なるシステムとプロセスに依存してビジネス アクティビティを遂行しています。こうした環境に置かれている企業は、統合という課題に直面します。企業は、自社のリソースを最大化するために、内部のシステムとプロセスを結合して運営効率を高め、これらのシステムとプロセスをトレーディング パートナにまで拡張して収益を増やそうと努めます。

WebLogic Integration は、企業が新しいアプリケーションを開発し、それらを既存システムに統合し、ビジネス プロセスを効率化し、トレーディング パートナに接続するための機能を提供する、単一の統合化されたプラットフォームです。WebLogic Integration を使用すると、企業はアプリケーション統合のためのエンタープライズ アダプタ、トレーディング パートナ間のコラボレーション協定、およびビジネス プロセスを統合して、エンド ツー エンドのビジネス統合を実現する複合アプリケーションを開発できます。

この章では、WebLogic Integration の紹介として、まず現在のビジネス システムを見ていき、次にこれらのシステムを統合するために WebLogic Integration が提供する機能を見ていきます。以降の節では、以下のトピックについて説明します。

 


統合の課題

現代のビジネス システムは、Web ベース、ワイヤレス、カスタムメイド、商取引、および従来のアプリケーションが複雑に混ざり合ったものです。これらのシステムの多く、特に従来のアプリケーションは深く根付いており、開発、デプロイメント、トレーニング、およびメンテナンスへの膨大な投資を象徴しています。

図1-1 現在のビジネス システム


 


 

図1-1 に示すように、エンタープライズを動かすビジネス システムは、以下の特性の一部または全部を備えています。

こうしたさまざまなシステムとプロセスを最大限に活用するために、企業は自社の内部システムとトレーディング パートナのシステムを統合して複雑なビジネス関係を管理するための統合ソリューションを求めています。

 


統合ソリューション

統合ソリューションは、エンタープライズ内エンタープライズ間の 2 種類の統合を処理します。エンタープライズ内統合では、図1-1 に示したさまざまな種類のアプリケーション、およびそれらと会話する内部ビジネス プロセスをリンクします。また、さまざまなシステム間のデータのマッピングも行います。

一方、エンタープライズ間統合では、企業の内部データとプロセスを顧客と他の企業にリンクすることによって、それらのデータとプロセスを拡張します。このような統合により、異種のエンタープライズどうしが複雑で長期にわたるさまざまなビジネス トランザクションで会話できるようになります。

 


BEA WebLogic Integration

WebLogic Integration は、エンタープライズ内のビジネス システムを統合し、これらのシステムをコラボレーション アグリーメントの下でトレーディング パートナにリンクするための機能を提供する、単一の統合化されたプラットフォームです。

図1-2 BEA WebLogic Integration


 


 

この機能の基盤となるのは、業界をリードする J2EE アプリケーション サーバの BEA WebLogic Server です。WebLogic Server は、セキュリティ、フォールト トレランス、永続性、クラスタリングなど、統合ソリューションの開発に不可欠なインフラストラクチャを提供します。

WebLogic Integration は、次の機能を提供することによって、エンタープライズ内統合とエンタープライズ間統合を実現します。

以降の節では、これらの機能のそれぞれについて主要な特長を説明します。

Business Process Management

WebLogic Integration の Business Process Management 機能を使用すると、統合スペシャリストは、既存のエンタープライズ システム、クロスエンタープライズ アプリケーション、および意思決定者を統合する複雑な E ビジネス プロセスを開発、実行、および管理できます。次の表に、Business Process Management の主要な機能を示します。

表1-1 Business Process Management の機能

主要機能

説明

ビジネス プロセスの設計、モニタ、および実行時会話

WebLogic Integration Studio は、統合スペシャリストがビジネス プロセスを設計およびモニタし、実行中のプロセスと会話するために使用する機能を提供する。

ビジネス プロセスとの実行時会話

WebLogic Integration Worklist を使用すると、エンド ユーザは実行中のビジネス プロセスと会話できる。

注意: Worklist クライアント アプリケーションは WebLogic Integration リリース 7.0 より非推奨となりました。代替機能に関する詳細については、『WebLogic Integration リリース ノート』を参照してください。

BPM クライアント アプリケーション開発用 API

以下に示すさまざまなカスタム クライアント アプリケーションの開発に使用する。

プラグイン フレームワーク

以下のことを実現するソフトウェア。

サンプル ビジネス プロセス

Studio を使用してビジネス プロセスを設計する方法、およびプラグインを開発する方法を示したサンプル。


 

Application Integration

WebLogic Integration の Application Integration 機能は、既存の内部エンタープライズ システム間の統合、およびこれらのシステムと新しい E ビジネス アプリケーションの統合を大幅に簡素化します。次の表に、Application Integration の主要な機能を示します。

表1-2 Application Integration の機能

主要機能

説明

Application Integration フレームワーク

ビジネス プロセスとの統合

アプリケーション ビューとビジネス プロセスの統合を実現するプラグイン フレームワーク。

Adapter Developer Kit(ADK)

開発者が J2EE CA 準拠アダプタを開発するために使用できるフレームワークを集めたもの。

サンプル アダプタ

J2EE CA 準拠のサンプル アダプタ。このサンプルを利用して、開発者は ADK を使用してアダプタを開発する方法を学習できる。


 

B2B Integration

WebLogic Integration の B2B Integration 機能は、インターネット上でのトレーディング パートナの統合、および EDI 環境と WebLogic Integration の統合を実現します。次の表に、B2B Integration の主要な機能を示します。

表1-3 B2B Integration の機能

主要機能

説明

B2B Integration フレームワーク

ビジネス プロセスとの統合

トレーディング パートナ会話とビジネス プロセスの統合を実現するプラグイン フレームワーク。

B2B アプリケーション開発用の API とロジック プラグイン

サンプル アプリケーション

開発者が B2B Integration ソリューションをモデル化するために使用できるサンプル。

ビジネス プロトコルのサポート

RosettaNet、cXML、ebXML、および XOCP のサポート。

注意: XOCP および cXML ビジネス プロトコルは、WebLogic Integration の本リリースより非推奨になりました。代替機能に関する詳細については、『WebLogic Integration リリース ノート』を参照してください。

EDI 統合

EDI 対応システムの Power.Enterprise! を組み込んで WebLogic Integration と EDI 環境を統合するための機能。


 

Data Integration

WebLogic Integration の Data Integration 機能は、バイナリ データの XML への変換、および XML 文法のトランスフォーメーションを可能にします。次の表に、Data Integration の主要な機能を示します。

表1-4 Data Integration の機能

主要機能

説明

データ変換

データ変換サンプル

ワークフロー アクションを使用したデータ変換のサンプル。

データ トランスフォーメーション

ビジネス プロセスとの統合

 

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