WebLogic Integration ソリューションの管理

メッセージブローカ

この節では、WebLogic Integration Administration Console の [メッセージブローカ] モジュールを使用して次の操作を行う際に必要な情報について説明します。

チャネルのリストと、各チャネルのサブスクライバおよびメッセージの数を表示する。
チャネルのプロパティを表示し、セキュリティポリシーを設定する。
チャネルへのサブスクライバを表示し、サブスクライバプロセスインスタンスのリストにすばやくアクセスする。
チャネルの統計概要 (アクティブなチャネル数、サブスクライブされているチャネル数、配信失敗メッセージ数) を表示する。
メッセージ数をリセットする。

注意 : チャネルのセキュリティポリシーを変更するには、Administrators グループまたは IntegrationAdministrators グループのメンバーとしてログインする必要があります。「デフォルトのグループ、ロール、およびセキュリティポリシー」を参照してください。

このモジュールのトピックを以下に示します。

メッセージブローカチャネルについて

メッセージブローカチャネルのプロパティは、Java Message Service (JMS) トピックと似ています。ただし、このチャネルは、WebLogic Integration プロセス、コントロール、およびイベントジェネレータで使用できるように最適化することができます。 WebLogic Integration アプリケーション内では、以下の処理が実行されます。

プロセスまたは Web サービスのインスタンスが、メッセージブローカパブリッシュコントロールを使用してメッセージブローカチャネルにメッセージをパブリッシュする。
イベントジェネレータが外部イベントを受け取り、それらのイベントをメッセージとしてメッセージブローカチャネルにルーティングする。
サブスクリプション開始ノードが、メッセージブローカチャネルからメッセージを受信するときに処理を開始する。これが、チャネルの静的サブスクリプションになります。
プロセスまたは Web サービスのインスタンスが、メッセージブローカサブスクリプションコントロールを使用してメッセージブローカチャネルからメッセージを受け取る。これが、チャネルの動的サブスクリプションになります。

メッセージブローカチャネルのパブリッシャは、メッセージと一緒にメッセージメタデータを渡すことができます。サブスクライバは、このメタデータをパラメータとして受け取ることができます。

デプロイされたアプリケーションで使用するチャネルを定義するのはチャネルファイルです。静的サブスクライバまたは動的サブスクライバにルーティングするメッセージを制限するには、メッセージメタデータ (メタデータが型付き XML の場合) またはメッセージ本文 (本文が string または型付き XML の場合) に XQuery フィルタを適用します。チャネル上でメッセージを受信するように登録されているサブスクライバは、自分で設定したフィルタが適用されたメッセージを受信することになります。チャネルの定義、チャネルのパブリッシュとサブスクライブ、およびサブスクリプションフィルタ作成の詳細については、『WebLogic Workshop Help』の「Integration アプリケーションを構築する」の以下のトピックを参照してください。

チャネルに対してパブリッシュおよびサブスクライブする
「@jpd:mb-static-subscription 注釈」の「静的および動的サブスクリプションに関する注意」

メッセージブローカモジュールの概要

メッセージブローカモジュールからアクセスできるページを次の表に示します。それぞれに関連するタスクとトピックを説明します。

ページ	関連タスク	トピック
チャネル概要リスト	チャネルのリストを表示する。チャネル名、メッセージタイプ、メッセージ数、サブスクライバ数、および配信失敗メッセージ数の表示。	チャネルのリスト表示および検索
チャネル概要リスト	チャネル名でリストをフィルタ処理する。 `?` は任意の 1 文字、`*` は 0 個以上の文字を指定するときに使用する。	チャネルのリスト表示および検索
チャネルの詳細を表示	チャネルプロパティを表示する。チャネル名、メッセージタイプ (xml、rawData、string、または none)、サブスクライバ数、メッセージ数、配信失敗メッセージ数、セキュリティポリシー (ロールのパブリッシュ、ロールのサブスクライブ、および「名前を指定してディスパッチ」プリンシパル)、およびサブスクリプションルールが表示される。このページからサブスクライバの処理の詳細にアクセスできる。	チャネルの詳細およびサブスクリプションの表示
チャネルのサブスクライブおよびパブリッシュポリシーを編集	チャネルに対して定義されているロールのパブリッシュ、ロールのサブスクライブ、および「名前を指定してディスパッチ」プリンシパルの表示と設定を行う。	チャネルのセキュリティポリシーの設定
メッセージブローカ統計の表示	アクティブなチャネル数、サブスクライブされているチャネル数、配信失敗メッセージ数、メッセージ数、最後にリセットした時間などの統計情報の表示。	グローバルメッセージ数の表示
メッセージブローカ統計の表示	数のリセット (パブリッシュされたメッセージおよび配信失敗メッセージ)。	グローバルメッセージ数の表示

チャネルのリスト表示および検索

[チャネル概要リスト] ページには、チャネル名、メッセージタイプ (xml、rawData、string、または none)、メッセージ数、サブスクライバ数、および配信失敗メッセージ数がチャネルごとに表示されます。

チャネルをリスト表示および検索するには

ホームページで [メッセージブローカ] モジュールを選択し、[チャネル概要リスト] ページを表示します。

特定のチャネルを検索するには、以下のいずれかを実行します。

名前でフィルタ処理する。検索対象を入力し、[検索] をクリックします。? は任意の 1 文字、* は 0 個以上の文字を指定するときに使用します。検索条件に一致するチャネルが表示されます。

注意 : [検索] フィールドを空白のままにすると、すべてのエントリが返されます。

リストを再度ソートする。昇順および降順矢印ボタンはソート可能なカラムを示します。ソート順を変更するには、この矢印をクリックします。
ページをスクロールする。左下隅のコントロールを使用します。ページ番号を選択して任意のページに移動するか、矢印ボタンを使用して、次、前、最初、または最後のページに移動します。

チャネルの詳細およびサブスクリプションの表示

[チャネルの詳細を表示] ページには、次のプロパティが表示されます。

プロパティ		説明	管理者による設定 (可/不可)
チャネル名		チャネルファイルでのチャネル名の定義。たとえば、`/myproject/mygroup/mytype/mychannel` は次のように表示される。	不可
メッセージタイプ		チャネルに設定されているメッセージタイプ (`xml`、`rawData`、または `string`)。タイプが `none` の場合、このフィールドは空白のまま。	不可
サブスクライバ数		チャネルにサブスクライブできるプロセスまたは Web サービスの種類の数。たとえば、静的サブスクリプションを使用している JPD は、実行中インスタンスの数がゼロであるか多数であるかにかかわらず、1 つのサブスクリプションとしてカウントされる。同様に、メッセージブローカサブスクリプションコントロールを使用している JPD は、能動的にサブスクライブされているインスタンスの数がゼロであるか多数であるかにかかわらず、1 つのサブスクリプションとしてカウントされる。各サブスクライバの ID がサブスクリプションルールテーブルにリストされる。	不可
メッセージ数		このチャネルに配信されているメッセージの数。	不可
配信失敗メッセージ数		メッセージブローカがメッセージの送信先 URI を特定できないとき、つまり、サブスクライバが見つからないとき、そのメッセージは適切なデッドレターチャネル (`/deadletter/xml`、`/deadletter/string`、または `/deadletter/rawData`) に送信される。 [配信失敗メッセージ数] には、前回値がリセットされてからデッドレターチャネルに送信された、メッセージの数が反映される。	不可
ロールのパブリッシュ		このチャネルへのパブリッシュが認可されているロール。ロールが定義されていない場合は、すべての人が認可される。	可
ロールのサブスクライブ		このチャネルへの動的なサブスクライブが認可されているロール。ロールが定義されていない場合は、すべての人が認可される。注意 : サブスクライブするロールを更新した場合、新しいロールは、値を更新した後に発生するサブスクリプションに対してのみ強制的に設定されます。既存の動的サブスクリプションは保持されます。	可
名前を指定してディスパッチ		このユーザとして、メッセージがサブスクライバにディスパッチされる。ユーザが指定されていない場合、メッセージは `Anonymous` としてディスパッチされる。	可
このチャネルのサブスクリプションルール	コントロール名	動的サブスクリプションについては、メッセージブローカサブスクリプションコントロール名。	不可
	フィルタの値	フィルタ付きサブスクリプションについては、フィルタの値と、メッセージへのフィルタの適用結果が一致しなければならない。静的サブスクリプションについては、フィルタの値に NULL のフィルタが設定されている場合、そのフィルタはサブスクライバのニーズに合ったものであればよい。フィルタの評価結果についてサブスクライバが気にする必要はない。動的サブスクリプションについては、フィルタの値に NULL のフィルタが設定されている場合、フィルタの値はサブスクリプションの一部としてではなく、インスタンスごとに指定できる。	不可
	サブスクライバ URI	サブスクライバの URI。プロセスについては、[プロセスインスタンス概要] ページへのリンク。	不可

チャネルのプロパティを表示するには

チャネルを検索します。「チャネルのリスト表示および検索」を参照してください。

チャネル名をクリックし、[チャネルの詳細を表示] ページを表示します。

チャネルのセキュリティポリシーの設定

[チャネルのサブスクライブおよびパブリッシュポリシーを編集] ページでは、以下のチャネルプロパティを設定できます。

ロールのパブリッシュ
このチャネルへのパブリッシュが認可されているロールです。
ロールのサブスクライブ
このチャネルへのサブスクライブが認可されているロールです。
名前を指定してディスパッチ
このユーザとして、メッセージがディスパッチされます。

注意 : 必要な MBean を実装する認証プロバイダがコンフィグレーションされていない場合、チャネルのセキュリティポリシーをコンフィグレーションするためのオプションが無効になります。認証プロバイダの要件に関する詳細については、「ユーザ管理のセキュリティプロバイダ要件」を参照してください。

注意 : パブリッシュロールおよびサブスクライブロールが定義されていない場合は、すべての人が認可されます。ディスパッチユーザが定義されていない場合、メッセージは Anonymous としてディスパッチされます。

チャネルのパブリッシュポリシーおよびサブスクライブポリシーを更新するには

チャネルを検索します。「チャネルのリスト表示および検索」を参照してください。

チャネル名をクリックし、[チャネルの詳細を表示] ページを表示します。

[セキュリティの詳細を編集] をクリックします。

以下の手順に従って、ロールのパブリッシュまたはロールのサブスクライブを追加または削除します。

ロールを追加するには
a. [利用可能なロール] リストから、対象のロールを選択します (複数のロールを選択するには、〔Ctrl〕を押しながら、追加するロールを 1 つずつクリックします)。
b. をクリックし、選択したロールを [現在のロール] リストに移動します。
ロールを削除するには
a. [現在のロール] リストから、対象のロールを選択します (複数のロールを選択するには、〔Ctrl〕を押しながら、追加するロールを 1 つずつクリックします)。
b. をクリックし、選択したロールを [利用可能なロール] リストに移動します。

[名前を指定してディスパッチ] ドロップダウンリストから、有効なユーザ名を選択します。

注意 : ユーザが指定されていない場合、メッセージは anonymous としてディスパッチされます。

以下のいずれかを実行します。

ポリシーを更新する場合は、[送信] をクリックする。

[チャネルの詳細を表示] ページが表示されます。

元の設定に戻す場合は、[リセット] をクリックする。
変更を反映させずに [チャネルの詳細を表示] ページに戻るには、[取消し] をクリックする。

グローバルメッセージ数の表示

[メッセージブローカ統計の表示] ページには、以下の統計情報が表示されます。

統計	説明
アクティブなチャネル数	使用可能なチャネルの数。
サブスクライブされているチャネル数	1 つまたは複数のサブスクライバを持つチャネルの数。
配信失敗メッセージ数	メッセージブローカがメッセージの送信先 URI を特定できないとき、つまり、サブスクライバが見つからないとき、そのメッセージは適切なデッドレターチャネル (`/deadletter/xml`、`/deadletter/string`、または `/deadletter/rawData`) に送信される。 [配信失敗メッセージ数] には、前回値がリセットされてからデッドレターチャネルに送信された、メッセージの数が反映される。
メッセージ数	前回値がリセットされてからパブリッシュされたメッセージの数。
最後にリセットした時間	メッセージ数が前回リセットされた時刻。

メッセージブローカの統計を表示するには

ホームページで、[メッセージブローカ] モジュールを選択します。

左側のパネルから [統計を表示] を選択し、[メッセージブローカ統計の表示] ページを表示します。

メッセージ数のリセット

[チャネル概要リスト] ページでは、1 つまたは複数のチャネルのメッセージ数をリセットできます。

1 つまたは複数のチャネルのメッセージ数をリセットするには

ホームページで、[メッセージブローカ] モジュールを選択します。

[チャネル概要リスト] ページが表示されます。

リセットするチャネルの左側にあるチェックボックスをチェックして選択します。

注意 : リストをフィルタ処理することもできます (「チャネルのリスト表示および検索」を参照)。

[メッセージ数をリセット] をクリックして、選択したチャネルのメッセージ数をリセットします。

メッセージ ブローカ

メッセージ ブローカ チャネルについて

メッセージ ブローカ モジュールの概要