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このガイドでは、WebLogic Integration (WLI) アプリケーションを実行するために必要なハードウェアおよびソフトウェア リソースを決定するプロセスである、キャパシティ プランニングについて説明します。
また、WLI アプリケーションのパフォーマンスを維持および向上するための環境のチューニングに関する情報も提供します。
注意 : | このガイドで説明されているテストは、制御された環境で実施されたものです。ここで示されている数値は、ユーザがそれぞれの環境でテストを実行して得られる結果と一致しない場合があります。これらの数値は、キャパシティ プランニングのプロセスについて説明するためのものです。 |
注意 : | このガイドでは、任意のシナリオで必要となるハードウェア リソースを知ることができる計算早見表は提供していません。ここでは、特定のテストに基づいてリソース要件を見積るために使用できる方法論について説明します。 |
このドキュメントは、以下のユーザ グループを対象としています。
ここでは、読者が WLI の機能に精通していることを前提としています。詳細については、http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wli/docs92/index.html にある製品ドキュメントを参照してください。
キャパシティ プランニングのプロセスに組み込まれているテストは、パフォーマンス テストの実施経験があり、統計分析の手法に精通している人物が実行する必要があります。
キャパシティ プランニングは、所定のユーザ負荷で、十分なサービス レベルを維持しながら、アプリケーションを実行するために必要なハードウェアおよびソフトウェア リソースを決定するプロセスです。これは、アプリケーションに必要なコンピューティング リソース (主にハードウェア) を適切なタイミングで確実に利用できるようにするための連続的なプロセスです。
キャパシティを計画すると同時に、将来的な要件の拡大についても考慮します。WLI アプリケーションの数およびそれらの範囲は、時間と共に増大する可能性があります。必要となるリソースの計画を立て、それらを調達し、導入するために必要な行動を起こせるように、十分な時間の余裕を持って将来的な要件を決定することが重要です。キャパシティ プランニングにより、パフォーマンスおよびスケーラビリティの要件を満たすための十分なリソースが確保できる上に、組織の相当の費用とリソースを節約できます。
システムにかかる負荷は、常に一定であるとは限りません。低い負荷から、高い負荷、非常に高い負荷へと変化する可能性があります。キャパシティ プランニングは、さまざまなサーバ負荷で、十分なサービス レベルをユーザに提供できるようにします。負荷がピークに達した場合でも、パフォーマンスを許容範囲内に維持することができます。キャパシティ プランニングが行われていない場合、および十分なリソースを使用できない場合、負荷の変化に応じて、ユーザの体感するパフォーマンスも大きく異なる可能性があります。負荷が非常に高くなった場合に、ユーザがシステムを使用できなくなるほど、システムの動作が著しく低速になる可能性があります。
キャパシティ プランニングは、アプリケーションのスケーラビリティ特性の特定に役立ちます。現在の負荷に対し、使用可能なハードウェア リソースが十分でない場合、または、将来的に負荷の増大が見込まれる場合は、システム管理者が、パフォーマンスの維持または向上に必要な追加のハードウェア リソースを見積ることができます。
使用可能なハードウェア リソースが、現在の負荷に対して十分な状況においても、キャパシティ プランニングを行うことで、既存のハードウェアの限界を確認することができます。
業務の拡大および市場戦略の変更などの要素により、サーバの負荷の増大が見込まれる場合、キャパシティ プランニングにより、増大した負荷に対応するために必要な追加のハードウェア リソースを見積ることができます。