アダプタの開発

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開発ツール

ADK には、アダプタと設計時 GUI の開発に役立つ堅牢なツール セットが用意されています。この節では、これらのツールを説明します。この節では、以下の内容を扱います。

 


サンプル アダプタ

ADK には、アダプタの開発開始に役立つ、EIS に固有のものではないコード例が示されたサンプル アダプタが用意されています。このサンプル アダプタと、WebLogic Integration に用意されている DBMS サンプル アダプタとを混同しないでください。DBMS サンプル アダプタについては、「DBMS サンプル アダプタを使用したアダプタ開発方法の学習」を参照してください。DBMS サンプル アダプタは、WLI_HOME/adapters/dbms にあります。

サンプル アダプタの使用目的

サンプル アダプタの目的は、アダプタの構築に必要なコーディング作業を大幅に軽減することです。サンプル アダプタにより、主要な抽象クラスの具象実装が提供されるため、開発者に必要な作業は、使用する EIS の要件を満たすカスタマイズだけです。さらに、ADK には、開発するアダプタで使用するサンプル アダプタの開発ツリーのクローンをすばやく作成できる GenerateAdapterTemplate ユーティリティが用意されています。詳細については、「GenerateAdapterTemplate ユーティリティ」を参照してください。

サンプル アダプタとは

サンプル アダプタは、以下のクラスで構成されます。

sample.cci.ConnectionImpl

クライアントが基底の物理接続にアクセスするときに使用するアプリケーションレベルのハンドルを表す Connection インタフェースの具象実装。

sample.cci.InteractionImpl

DesignTimeInteractionSpecImpl クラスを使用して設計パターンを実装する方法を示すクラス。

sample.cci.InteractionSpecImpl

基本実装を提供するインタフェース。この基本実装は標準対話プロパティにゲッターおよびセッター メソッドを使用して拡張できます。

sample.client.ApplicationViewClient

サービスを呼び出し、アプリケーション ビューのイベントをリスンする方法を示すクラス。

sample.eis.EIS
sample.eis.EISConnection
sample.eis.EISEvent
sample.eis.EISListener

デモ用に単純な EIS を表すクラス。

sample.event.EventGenerator

イベント ジェネレータを作成する ADK 基本クラスの拡張方法を示す AbstractPullEventGenerator の具象拡張。

sample.event.OfflineEventGeneratorTestCase

Weblogic Server 外のイベント ジェネレータの内部動作のテストに使用できるクラス。

sample.spi.ManagedConnectionFactoryImpl

特定の EIS をカスタマイズできる AbstractManagedConnectionFactory の具象拡張。

sample.spi.ManagedConnectionImpl

特定の EIS をカスタマイズできる AbstractManagedConnection の具象拡張。

sample.spi.ConnectionMetaDataImpl

特定の EIS をカスタマイズできる AbstractConnectionMetaData の具象拡張。

sample.spi.NonManagedScenarioTestCase

非管理対象シナリオで SPI および CCI クラスをテストするために使用できるクラス。

sample.spi.ResourceAdapterImpl

特定の EIS をカスタマイズできる AbstractWLIResourceAdapter の具象拡張。

sample.web.DesignTimeRequestHandler

設計時にイベントまたはサービスの追加方法を示す AbstractDesignTimeRequestHandler の具象拡張。
注意 : サンプル アダプタ内で拡張されたクラスの詳細については、次の URL にある ADK Javadoc を参照してください。
注意 : http://edocs.bea.com/wli/docs92/wli.javadoc/adk/

 


GenerateAdapterTemplate ユーティリティ

サンプル アダプタを使いやすくするため、ADK には GenerateAdapterTemplate というコマンドライン ユーティリティが用意されています。このユーティリティを使用して、サンプル ツリーのクローンを作成し、新しいアダプタ開発ツリーを作成できます。このツールの使用方法については、「カスタム開発環境の作成」を参照してください。

 


ADK Javadoc

ADK のクラス、インタフェース、メソッド、およびコンストラクタは、開発キットの Javadoc に定義されています。ADK Javadoc は次の URL にあります。

http://edocs.bea.com/wli/docs92/wli.javadoc/adk/

ADK Javadoc は、特定のアダプタに固有のものではありません。特定のサンプル アダプタの詳細については、WLI_HOME/adapters/ADAPTER/src (ADAPTER は特定のアダプタ ディレクトリ) にあるアダプタ ソース コードのコメントを参照してください。

 


Ant ベースのビルド プロセス

ADK では、100% Pure Java ベースのビルド ツールである Ant をベースとするビルド プロセスが採用されます。ADK では、Ant により以下の処理が実行されます。

Ant の使用目的

従来のビルド ツールはシェルベースでした。このビルド ツールは、シェル コマンドと同様に、一連の依存関係を評価し、さまざまなタスクを実行します。このツールには、オペレーティング システム (Operating System : OS) 向けのプログラムを使用または作成することで簡単に拡張できる利点がありますが、逆にその OS に制限されるという欠点もあります。

Ant は、以下の理由でシェルベースの作成ツールよりも優れています。

Ant の設定方法に関する詳細については、「手順 2c : ビルド プロセスの設定」を参照してください。

 


XML ツール

ADK の XML ツールキットには、設計時フレームワークのメタデータ サポート レイヤの一部として、次の 2 つの XML 開発ツールが付属しています。

これらのツールの使用方法については、「XML ツールキット」を参照してください。

WebLogic Integration では、このどちらの API も Javadoc に含まれています。


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