BEA WebLogic Integration 入門

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WebLogic Integration の概要

BEA WebLogic Integration 9.2 は、企業内のビジネス システムを統合するための統合ソリューションです。WebLogic Integration により、ビジネス統合のすべてのコンポーネントを柔軟性に富んだ単一環境に結合するための開発および実行時フレームワークが提供されます。コンポーネントには、ビジネス プロセス管理、データ トランスフォーメーション、トレーディング パートナの統合、接続性、メッセージ ブローカ機能、アプリケーションのモニタ、およびユーザによる操作が含まれます。信頼性、安定性、拡張性が高く、ミッションクリティカルなソリューションを提供することで、管理および運用コストを削減します。

WebLogic Integration では、生産や管理を簡潔化してビジネス統合を迅速に実現するための多彩な開発環境が提供され、ERP、CRM、従来のアプリケーション、ビジネス ユーザ、サプライ チェーン、トレーディング パートナなど、ビジネス統合のさまざまな要素が結合されます。

 


WebLogic Platform の統合コンポーネント

WebLogic Integration は、企業が新しいアプリケーションを開発して、ビジネスと Web の両方のサービスを作成し、既存のシステムに統合し、ビジネス プロセスの効率化を図り、ポータル ゲートウェイを使用して e ビジネス インフラストラクチャを拡張するために使用する機能を提供する、WebLogic Platform の一部です。

WebLogic Integration は、統合エンタープライズ アプリケーションを構築するための単一の環境を提供します。WebLogic Integration が提供する単一環境では、ビジネス プロセス インテグレーション (ビジネス プロセスのモデリングからエンタープライズ アダプタの統合まで)、堅牢な Web サービスおよびコントロールを使用したカスタムアプリケーション開発、またはアプリケーションとデータを総合的にとらえた、従業員、パートナ、顧客向けポータルの開発を行うことができます。

図 1 は、WebLogic Platform が複数のコンポーネントで構成されており、アプリケーションでの必要性に応じて、これらのコンポーネントを個々に、または組み合わせて使用できることを示しています。

図 1 WebLogic Platform

WebLogic Platform

業界をリードする J2EE アプリケーション サーバである BEA WebLogic Server は、セキュリティ、トランザクション管理、フォールト トレランス、永続性、クラスタリングなど、統合ソリューションの開発に不可欠なインフラストラクチャを提供します。

WebLogic Server を基底のデプロイメント環境として利用することにより、WebLogic Integration では、Web サービスを使用して組織内外の分散システムを統合できるほか、BEA Workshop for WebLogic Platform フレームワークを利用してアプリケーション開発を簡素化することができます。

WebLogic Integration は、BEA Workshop for WebLogic Platform 環境でシームレスに機能します。WebLogic Integration は、BEA Workshop for WebLogic Platform の機能を使用して、アプリケーションの堅牢な開発ツールや拡張ツールを提供します。WebLogic Integration のグラフィカル ツールを使用して、ビジネス プロセスを編集したり、人間が関与するタスクのプランを編集したりすることができます。これらのツールは、図 2 に示すように、コントロール、Web サービス、およびポータル構築ツールと同じ BEA Workshop for WebLogic Platform 環境で使用できます。

図 2 BEA Workshop for WebLogic Platform IDE の WebLogic Integration ビジネス プロセス

BEA Workshop for WebLogic Platform IDE の WebLogic Integration ビジネス プロセス

共通のアプリケーション フレームワークの利点

WebLogic Integration では、一般的な用途の堅牢なツールが提供されていますが、統合ソリューションには、カスタム動作がいくつか必要となります。ビジネス承認などの人間が行うタスクに対しては、アプリケーション ロジックを作成したり、ビジネス プロセスをユーザにエクスポーズしたりすることができます。ビジネス承認を行うときに表示される、ユーザ インタフェースをカスタマイズできます。ユーザが使用するカスタム Web ポータルを提供する統合アプリケーションを基にした、Web ベースのアプリケーションを構築することもできます。BEA の共通アプリケーションフレームワークでは、ソリューションに対するこれらすべてのコンポーネントを、同じ環境で開発することができます。これが、WebLogic の統合されたプラットフォームの使いやすさです。

同じフレームワークおよび統合開発環境で、ビジネス プロセスを定義したり、Web サービスを使用したり、特殊なアプリケーション ロジックを探して J2EE レイヤにアクセスしたり、NetUI や Portal のリソースを使用してユーザとビジネス プロセスとの対話を可能にしたりすることができます。一度統合アプリケーションを構築すると、IDE 内でユーザ インタフェースを構築することができます。JSP エディタを使用してデータ入力用のフォームを作成したり、ページ グループを使用して複数の Web ページ間の情報のフローを調整することもできます。また、Portal を使用して、Web インタフェースをホストしたり、ユーザ環境をカスタマイズすることもできます。開発、統合、ポータル アプリケーションのための、Eclipse ベースの BEA Workshop for WebLogic Platform フレームワークには、次の表 1 に示された利点があります。

表 1 共通フレームワークの利点
機能
利点
業界標準 IDE
  • Eclipse ベースの統合開発環境で、広範囲な Eclipse コミュニティのスキル、提案、ディスカッション グループ、およびプラグインを活用可能
  • プロジェクト内外で開発者のコラボレーションを向上
  • Eclipse は広く使用されているので、Eclipse になじみのある新しいチーム メンバーをすぐに見つけることが可能
統合プログラミング モデル
  • プロシージャ型のロジック開発に基づいたイベント駆動型のプログラミング モデル
  • プロセスを作成しリソースを抽出するための、コントロールベースの環境
  • J2EE API およびバックエンド リソースの、低レベルの技術的詳細を抽出
共通のルック アンド フィール
  • BEA Workshop for WebLogic Platform、Integration、および Portal の各コンポーネントで、開発者に統一した環境を提供
注釈付きの Java コード モデル
  • 複雑なコードを記述する代わりに、動作を指定して、イベントの処理やメソッドの呼び出しに集中できる
  • メタ データ駆動型のアプリケーション作成
  • JSR-175 標準に基づいたアノテーション
Web サービス
  • エンタープライズ レベルでネイティブに構築、拡張、統合
  • プロセスを Web サービスとしてエクスポーズし、内部およびサード パーティの Web サービスを IDE コンポーネントから呼び出す
  • 実装済みプロセスが自動的に Web サービスとしてアクセス可能
  • SOAP (Simple Object Access Protocol)、WSDL (Web Services Description Language) などの Web サービス標準に準拠
  • XML メッセージを介したアクセス
共通のプロジェクトおよびデプロイメント モデル
  • WAR ファイルおよび EAR ファイルなどの J2EE メカニズムを使用したアプリケーションのカプセル化
コントロール
単純な視覚的コンポーネント
  • Workshop 環境で視覚的な要素で表示される、高レベルで使いやすいインタフェース
  • 動作はメソッド、イベント、プロパティで定義
拡張可能なアーキテクチャ
  • BEA Workshop for WebLogic Platform で作成されたアプリケーションの情報が自動的にコントロールとなり、環境内のどこでも再利用可能
  • 開発者および ISV はカスタム コントロールを開発可能
リソースを表示するための一貫したメカニズム
  • すべてのリソースが同様に表示される リソース固有の詳細を抽出
  • 開発の学習期間が短縮される
構造
  • コントロールで他のコントロールを呼び出し可能
Java メソッドを使用する Java コンポーネント
  • J2EE リソースへ簡単にアクセス可能
J2EE API への完全アクセス
  • J2EE 開発者は J2EE レイヤでロジックを構築し、コントロールとしてパッケージ化して、アプリケーション開発者や統合スペシャリストに提供することが可能

 


エンタープライズ統合の統合アプローチ

今日、企業はさまざまな環境で事業を展開しています。これらの企業は、社内と社外のさまざまなクライアントとやり取りし、異なるシステムとプロセスに依存してビジネス アクティビティを遂行しています。こうした環境に置かれている企業は、統合という課題に直面します。企業は、自社のリソースを最大化するために、内部のシステムとプロセスを結合して運営効率を高め、これらのシステムを拡張して収益を増やそうと努めます。ビジネス統合のニーズと IT 要件を満たすためのツールの間にはギャップがあります。

出発点がビジネス プロセス インテグレーション (ビジネス プロセスのモデリングからエンタープライズアダプタの統合まで) であるのか、堅牢な Web サービスおよびコントロールを使用したカスタム アプリケーション開発であるのか、またはアプリケーションとデータを総合的にとらえた従業員、パートナ、および顧客向けポータルの開発であるのかに関わらず、1 つの環境で統合されたエンタープライズ アプリケーションを構築することができます。

BEA Workshop for WebLogic Platform は、BEA Workshop for WebLogic Platform との統合を迅速に実現します。

図 3 BEA Workshop for WebLogic Platform との迅速な統合
BEA Workshop for WebLogic Platform IDE の WebLogic Integration ビジネス プロセス

WebLogic Integration 環境では、メッセージングやアダプタのほか、ビジネス プロセス モデリング、人間が介在するワークフロー モデリング、およびデータ トランスフォーメーションに結合されている統合コントロールなどのエンタープライズ リソースに対するアクセスが可能になるため、IT スタッフは、デプロイメント環境の専門知識がなくとも、IT リソースにビジネス プロセスを迅速に実装およびバインドできます。

BEA Workshop for WebLogic Platform フレームワーク内で、その堅牢な Web サービスおよびコントロール アーキテクチャを使用して、WebLogic Integration は、ビジネス プロセスの抽象化レイヤと、要件の収集、実装の検証、および実行時のモニタを行うための共通言語をサポートします。WebLogic Integration は、数ある固有の統合技術とは一線を画し、開発環境と統合環境のギャップを埋めることにより、統合をより簡単にかつ低コストで行うことができるようにします。

WebLogic Integration では、次の設計プリンシパルを認識し、反映させることにより、エンタープライズ統合が最適化されます。

WebLogic Integration では、コードが統合ソリューションのために記述されていて、通信にアプリケーションの統合が必要とされる共通の環境で、アプリケーションの構築、統合、およびデプロイメントのライフサイクル全体にわたって技術的スキルの再利用が可能です。以降の節では、BEA Workshop for WebLogic Platform 環境で使用できる WebLogic Integration の主な機能について概説します。

 


WebLogic Integration と AquaLogic Service Bus との相互運用性

AquaLogic Service Bus は、エンタープライズ インフラストラクチャ ソフトウェアです。AquaLogic Service Bus は、コンフィグレーション主導型インフラストラクチャ ソフトウェアのサービス インフラストラクチャ ファミリの主要製品です。この製品は、サービス指向アーキテクチャ (SOA) の実装、デプロイメント、および継続運用を目的としています。

AquaLogic Service Bus は Enterprise Service Bus の機能と、サービスおよびアプリケーションのコンフィグレーション駆動統合により SOA のデプロイを対象とした単一の統一製品でのサービス管理機能を併せ持っています。この集中型アプローチは、サービス登録、モニタ、ライフサイクル管理の機能が統合された、スケーラブルでインテリジェントなメッセージング、ルーティング、異種のエンド ポイントをサポートするトランスフォーメーション レイヤーを実現します。

AquaLogic Service Bus は次のメッセージ タイプをサポートします : SOAP 1.1、ヘッダ付き JMS、ネイティブ ヘッダ付き IBM WebSphere® MQ、アネンベロップト XML、生データ、添付ファイル付きの SOAP。AquaLogic Service Bus は次の転送プロトコルをサポートします: HTTP、HTTPS、HTTP/SOAP、JMS、FTP、SMTP、およびファイルベースのプロトコル。MQ は外部 JMS プロバイダによりサポートされます。また、BEA WebLogic Tuxedo および EJB もサポートします。

AquaLogic Service Bus は、WebLogic Server、WebLogic Integration、WebLogic Portal、AquaLogic Data Services Platform™、WebLogic Adapters™ などの BEA Products とシームレスに統合し、サービスの生成、消費、および統合を可能にします。

WebLogic Integration 9.2 は、AquaLogic Service Bus でサービス エンドポイントとして活用できます。WebLogic Integration ビジネス プロセスと複合アプリケーションはビジネス サービス (サービス プロバイダ) として、またはサービス クライアント (サービスのコンシューマ) として機能します。AquaLogic Service Bus から WebLogic Integration にサービス クライアント WSDL をインポートし、JWS コントロールを生成し、サービスを呼び出す JPD にノードを追加することによって、WebLogic Integration をサービス クライアントとしてコンフィグレーションすることができます。既存の JPD から WSDL ファイルを生成し、ビジネス サービスとして AquaLogic Service Bus に登録することにより、WebLogic Integration を AquaLogic Service Bus にエクスポーズできます。WebLogic Integration も FTP、電子メール、またはファイル イベント ジェネレータまたはコントロールを介してのインターフェースが可能です。これらのサービスは AquaLogic Service Bus に登録されています。

現在、BEA は、統合プロセスサービスの構築、接続、および管理を行う費用効率の高いソリューションである、AquaLogic Integrator を提供しています。AquaLogic Integrator は、BEA AquaLogic Service Bus の高パフォーマンスでステートレスな仲介でプロセス統合を行う、BEA WebLogic Integration の能力と柔軟性を集約することで、企業内外のプロセス駆動型のサービスを統合、デプロイメント、および管理するのに最適な IT ソリューションを提供します。

詳細については、『BEA AquaLogic Service Bus 2.5』のドキュメントを参照してください。

 


BEA WebLogic Integration の機能

WebLogic Integration には、Eclipse ベースの IDE フレームワークが含まれており、そのフレームワークには、プロセス パースペクティブやタスク プラン パースペクティブなど、多くのパースペクティブが含まれています。それぞれのパースペクティブには、独自のエディタ、ビュー、リソース、プロジェクト、およびファセットがあります。

WebLogic Integration では、エンタープライズ統合固有の拡張機能が、開発者の生産性向上のために設計された Workshop 環境で提供されています。WebLogic Integration で提供される、設計時および実行時の機能を、表 2 に示します。

表 2 機能
機能
説明
Eclipse ベースの統合開発環境 (Integration Development Environment : IDE)
Eclipse のベスト プラクティスに従い、Eclipse のプラグインが機能するオープン ソースの IDE フレームワークを含む。WebLogic Integration は、ワークスペース、ワークベンチ、エディタ、ビュー、リソース、プロジェクト、パースペクティブ、ファセットなどの Eclipse のコンセプトを使用する。
ビジネス プロセス シナリオのモデル化や、ビジネス目標に合わせた統合と自動化の調整が可能。
ドラッグ アンド ドロップによる簡単なマッピングを使用して、データのフォーマットを変換。送受信データのフォーマットにかかわらない変換 (構造化された XML データ、XML 以外のデータ、Java データのどの組み合わせも可)、プロセス フロー内での変換、複数の入力ソース、および結合、和集合などの複雑な操作が可能。
チャネルベースのパブリッシュおよびサブスクライブ ブローカを使用して、緩やかな結合の方式でイベントを転送することにより、ルールベースのメッセージ ルーティングを提供。アプリケーション間の、高パフォーマンス、低レイテンシのメッセージ ルーティングが可能。
イベント ジェネレータは、システム イベントに応答して、メッセージ ブローカ チャネルにメッセージをパブリッシュする。
専門家でなくとも、統合対象のリソースを表す単純なコンポーネント インタフェースをドラッグ アンド ドロップすることにより、統合を迅速に達成可能。データベース、ファイル、HTTP、メッセージング、サービス ブローカへのアクセス用、またエンタープライズ リソースへに対する操作を人間が行うために、すぐに使用可能なビルド済みのコントロールが多数ある。コントロール コンテナは、Apache Beehive に基づく。
WebLogic Integration 9.2 は、新しいフル装備のWorklist システムを供給し、プロセスの例外、承認、およびステータス追跡のエンドユーザの介入を管理。ドラッグ アンド ドロップで操作する設計インタフェース、そのまま使用できるポートレット、および自動化されたフォームの生成を使用して、1 つまたは複数のビジネス プロセスでエンドユーザが使用する、再利用可能な一連の手順を作成可能。ワークリストは、ユーザおよびグループの中央管理、プロセス内の参加をセキュリティ保護するためのユーザ ルールおよび認可も含む。
RosettaNet や ebXML など最先端の標準プロトコルを使用し、サプライヤや顧客とのセキュリティ保護された高速オンライン接続が可能。これらのプロトコルは下記を提供する。
  • セキュリティ保護されたメッセージング、デジタル署名、および暗号化
  • 回復および追跡可能なメッセージ
  • 動的コンフィグレーション更新
完全なハブからハブへの対話や軽量パートナ クライアント (BEA WebLogic Integration - Business Connect) から、ポータル、ブラウザ、FTP アクセスなどを使用したゼロ ウェイト クライアント アクセスまで、あらゆる範囲のパートナに対応。
コンフィグレーションの合理的なインポートおよびエクスポートを使用した、トレーディング パートナのプロファイル管理。
Application Integration (AI) では、Workshop コントロールから Application Integration Design Console、アプリケーション ビュー、ビルド済み BEA WebLogic Adapters、カスタム アダプタにアクセス可能。
Administration Console では、実行中のビジネス プロセス、デプロイされたアプリケーション、メッセージ ブローカのトラフィック、エンタープライズ アダプタの健全性と使用方法、トレーディング パートナのアクティビティとパラメータ、およびワークリストを、統合に焦点を置いてライフサイクル管理できるため、管理者はセキュリティ保護された状態で分散統合環境を完全に監視可能。
WebLogic Integration では、BPEL 1.1 のプロセスをインポートおよびエクスポート可能。

Eclipse ベースの統合開発環境

WebLogic Integration には、Eclipse 3.1.2 ベースの IDE フレームワークが備わっています。WebLogic Integration アプリケーションを作成するときには、Eclipse の以下の要素を使用します。

ワークベンチ

ワークベンチは、開発環境ウィンドウを参照します。ワークベンチは、さまざまなワークスペース リソースの作成、管理、ナビゲーション、および制御を行う中心となる場所です。ワークベンチには、さまざまなプロジェクトを格納できます。プロジェクト タイプごとに IDE を開く必要はなく、図 4 に示すように、さまざまなプロジェクトの作業を同時に行うことができます。

図 4 ワークベンチ

ワークベンチ

ワークスペース

ワークスペースは、さまざまなプロジェクト、フォルダ、サブフォルダ、ファイル、ライブラリ、およびその他の情報を保持する、ルート ディレクトリです。また、図 5 に示すとおり、Eclipse のログファイルを含む .metadata フォルダ、および Eclipse ワークスペースのプラグイン フォルダが格納されます。

図 5 ワークスペース

ワークスペース

エディタ

エディタでは特定の種類のファイルを開き、そのコンテンツを編集することができます。また、必要に応じて、ファイルのコンテンツを視覚化するのにも役立ちます。複数のエディタを開くことはできますが、ワークベンチで一度にアクティブになるのは 1 つだけです。エディタは、デフォルトでは重なって表示されますが、並べて表示して同時に見ることも可能です。別々のファイルを別々のエディタに関連付けることができます。ファイルをダブルクリックして開き、そのファイルに関連付けられたエディタを呼び出します。

BEA Workshop for WebLogic Platform IDE は、次のエディタをサポートします。

これらのエディタは、図 6 に示されているように、ワークスペースの中央の領域にあります。

図 6 エディタ

エディタ

ビュー

ビューは、エディタをサポートし、ワークベンチのリソースを別の形式で表示します。ビューを使用して、リソースを簡単に検索することができます。すべてのビューには個別のメニューがあり、ほとんどの場合、ツールバーも存在します。ビューは、単独で表示することも、他のビューと重ねて表示することもできます。

Eclipse の標準的なビューには、次のものがあります。

BEA Workshop for WebLogic Platform 固有のビューには、次のものがあります。

ビューはエディタをサポートします。ビューでは、図 7 に示されているように、さまざまなメソッドを使用して情報を表示したり、検索したりすることができます。

図 7 ビュー

ビュー

リソース

ワークスペースは、プロジェクト、フォルダ、ファイルという、3 つの種類のリソースを格納します。プロジェクトは、ファイルとフォルダの集合です。プロジェクトは、プロジェクトに関連するさまざまなリソースを、その中に整理することができるコンテナです。各プロジェクトは、.project というメタ データ ファイルに関連付けられています。このファイルには、プロジェクト名、参照しているプロジェクト、関連するバリデータやビルダ、適用されているファセットなどの情報が含まれています。

リソースは、ツリー構造に構成されています。ワークスペースはプロジェクトを含みます。各プロジェクトは、複数のファイルがあるフォルダを含みます。

図 8 のように、[パッケージ・エクスプローラー] を使用してプロジェクトを表示できます。

図 8 [パッケージ・エクスプローラー] ビューに表示されたプロジェクト

[パッケージ・エクスプローラー] ビューに表示されたプロジェクト

ファセット

プロジェクトを作成するときには、プロジェクトの機能を決定するために、プロジェクト タイプを指定する必要があります。たとえば、ライブラリを追加し、さまざまなコンパイラ オプションを設定し、各種パブリッシュ タスクを決定し、ビルド パスを設定して、バリデータ、ビルダ、プロセッサを追加、または削除する必要があります。プロジェクトを作成するたびにこれらの設定を手動で行う代わりに、すべての詳細を含んだファセットを定義することができます。プロジェクトを作成する場合は、特定のファセットを適用し、プロジェクトの詳細を設定できます。

個々の WebLogic のプロジェクトには、次の 2 つの主要なファセットがあります。

ファセットを使用して、プロジェクトの機能を追加したり、削除したりできます。ファセットは、プロセス アプリケーション ウィザードを使用して、プロジェクト内で事前にコンフィグレーションされています。ファセットの追加と削除は、図 9 のように行います。

図 9 ファセットの選択

ファセットの選択

[プロパティー] を選択し、次に図 10 に進みます。

図 10 ファセットの追加と削除

ファセットの追加と削除

パースペクティブ

パースペクティブは、ビューの初期セットとそれに関連するワークベンチのレイアウトを定義します。パースペクティブは、一連の機能を提供します。パースペクティブをコンフィグレーションして、図 11 に示すように、ビューのコレクション、そのレイアウト、および特定のタスクのアクションを定義することができます。

WebLogic Integration パースペクティブには、次のものがあります。

[ウィンドウArrow symbolパースペクティブを開くArrow symbolその他] を選択して、図 12 のパースペクティブのリストを取得します。

図 12 パースペクティブの選択

パースペクティブの選択

Business Process Management

WebLogic Integration BPM を使用すると、複数の内部システム、外部リソース、ユーザにまたがるビジネス プロセスのモデル化や実行が可能です。BPM では、エンタープライズは、コンソールを使用してアクセスでき、調整してビジネス プロセスをモデル化できる、一連のビジネス サービスとみなされます。WebLogic Integration では同期通信と非同期通信、ステートレス プロセスとステートフル プロセスがサポートされます。

BEA Workshop for WebLogic Platform でグラフィカル ツール (デザイン ビュー) を使用してビジネス プロセスを設計すると、ビジネス プロセス ファイルにソース コードが書き込まれます。Java のコードを記述する必要がある場合は、1 回クリックするだけでいつでも Java コードを使用することができます (ソース ビュー)。WebLogic Integration のビジネス プロセス管理機能を使用すると、企業の開発者は、既存のエンタープライズ システム、クロスエンタープライズ アプリケーション、およびエンドユーザの意思決定者を統合する複雑な e ビジネス プロセスを開発、実行、および管理できます。

表 3 に、WebLogic Integration Business Process Management の主要な機能を示します。

表 3 Business Process Management の機能
主要機能
説明
コントロールを使用した、リソースへの統合アクセス
  • ビジネス アクティビティをサービスとみなし、それらをビジネス プロセスを使用して調整
  • ビジネス プロセスは、ユーザ、アプリケーション、バックエンド リソース、ファイアウォール内外のリソースとシームレスに対話
新しい単純化された構造化ビジネス プロセス
  • フロー用の XML
  • 操作用 Java
高レベルな統合シナリオ用のグラフィカルなビジネス プロセス編集
  • メッセージベースの変換ルーティング
  • ビジネス プロセスは Java クラス。ビジネス プロセス ファイルにはビジネス プロセス ロジックを記述するメタデータも含まれる。
  • デザイン ビューとソース ビューの双方向の編集
ビジネス プロセス ノードでの Java コードのサポート
  • ワン クリックで Java コーディング可能
パフォーマンス向上のためのプロセス実装の最適化
サポート対象 :
  • ステートレス同期プロセス
  • ステートレス非同期プロセス
  • ステートフル非同期プロセス

WebLogic Integration では、アイコンを論理フローにドラッグ アンド ドロップして、簡単にビジネス プロセスを作成できます。この方法では、実装の詳細を意識することなく、アプリケーション ロジック全体を定義することができます。図 13 は、視覚的なビジネス プロセス エディタを示します。

図 13 ビジネス プロセスのグラフィカルな表現

ビジネス プロセスのグラフィカルな表現

ビジネス プロセスのリソースとして使用可能な Web サービス

WebLogic Integration では、Web サービス、非同期通信、XML メッセージングがプラットフォーム レベルで利用されます。このレベルでは、これらのサービスを内部および外部の統合で使用でき、アプリケーション開発者は、緩やかに結合された非同期アプリケーションの開発と統合を簡単に行えるツールを使用できます。

WebLogic Integration は、Web サービスのセキュリティや信頼性の高いメッセージングなど、Web サービスのネイティブ サポートを特徴としています。Web サービスは、WebLogic Integration のビジネス プロセス内から呼び出すことができます。ビジネス プロセスは、Web サービスとしてエクスポーズでき、他のアプリケーションやアプリケーション コンポーネントのリソースとして使用することができます。

同期/非同期ビジネス プロセス

ビジネス プロセスは、プロセスの呼び出しに使用される方法に基づいて同期または非同期になります。

同期プロセスは、同期メソッドで呼び出されます。これは、[戻り値のあるクライアント要求] ノードです。したがって、同期プロセスはプロセスが実行された後にクライアントに応答します。同期ビジネス プロセスには非同期操作を含めることもできますが、プロセス フローの開始イベントの後に追加する必要があります。つまり、それらの非同期プロセスは同期開始イベントの後に実行されます。

非同期プロセスは非同期メソッドにより呼び出されます。つまり、非同期プロセスの開始イベントは非同期ノードで表されます。この中には、Client Request ノード、非同期 Subscription ノード、または複数の Client Request ノードまたは Subscription ノードで構成されたノード (つまりイベント選択ノード) で呼び出されるビジネス プロセスが含まれます。非同期プロセスからは、特別なコンフィグレーションなしで同期メソッドおよび非同期メソッドを呼び出せます。

同期クライアントを、リソースとの非同期での対話を含むビジネス プロセスと対話できるようにすることもできます。たとえば、必要に応じて、Java コントロールを使用する JSP や Portal page などの同期の WebLogic Workshop クライアントはビジネス プロセスを呼び出してからブロックします。クライアントのブロック中に、JMS メッセージのキューへの追加、JMS 受信の待機などの非同期アクティビティをビジネス プロセスで実行し、クライアントへの応答を返した後にクライアントのブロックを解除することができます。

同期クライアントが、リソースと非同期で対話するビジネス プロセスと対話できるようにするには、[同期/非同期コールバック名] という属性プロパティを指定した [Client Request] ノードを含むビジネス プロセスを作成します。この [Client Request] ノードのプロパティには、関連付けられた [Client Response] ノードで使用するコールバック メソッドの名前が保持されます。[Client Request] ノードと [Client Response] ノードは、クライアントがブロックしているときに発生するアクティビティ (非同期クライアントを含む) を表します。このプロパティを設定した後、同期 WSDL ファイルを生成せずに、同期/非同期コントロールを使用してそのプロセスのための同期/非同期 WSDL ファイルを生成する必要があります。

ステートレス/ステートフル ビジネス プロセス

ビジネス プロセスは、ステートレスかステートフルのいずれかになります。通常、ステートレスのビジネス プロセスは、トランザクション中にデータベースに状態を保持するオーバーヘッドがないため、高パフォーマンスが実現されます。

ステートフルのビジネス プロセスでは、プロセスの状態はデータベースに保存されます。データの信頼性とリカバリに対する要求が高い場合は、ステートフルのビジネス プロセスが使用されます。ただし、状態が保持されるので、プロセスのパフォーマンスに影響する可能性があります。パフォーマンスへの影響を最小限にするためには、設計時に非永続的ステートフル ビジネス プロセスを定義することが考えられます。ビジネス プロセスのプロパティを設定する際は、3 種類の永続性を定義することができます。Java の永続性タイプは以下のとおりです。

状態が常にデータベースに保持されている Always

状態がメモリ (データベースではなく) にのみ保持され、現在のセッション中のみ継続する Never

ある数値 (キャッシュ デプロイメント記述子ファイルの Max Bean に指定される) に達した後にのみ状態が保持される On overflow

ビジネス プロセスの呼び出し

ビジネス プロセスの機能は、さまざまな方法でクライアントにエクスポーズできます。たとえば、WSDL ファイル、プロセス コントロール、サービス ブローカ コントロール、JPD プロキシなどを使用してエクスポーズする方法があります。プロセス コントロールとサービス ブローカ コントロールは Workshop コンポーネント間でのみ使用できます。Workshop コンポーネントは、Web サービスやビジネス プロセスです。同じドメインにデプロイされたか異なるドメインにデプロイされたかは問いません。スタンドアロン Java アプリケーション、EJB、JSP、およびサーブレットを含むどの Java クライアントも、JPD プロキシを使用するどんなビジネス プロセスとも通信できます。クライアントは JPD プロキシを使用する際、Remote Method Invocation (RMI) を使用して実際に Java メソッドを呼び出します。つまり、JPD プロキシはビジネス プロセスに対する RMI クライアントです。

データ トランスフォーメーション

データ トランスフォーメーションを使用すると、XML、XML 以外、Java の間でデータ フォーマットを変換することができます。これにより、データ表現にどのフォーマットが使用されていても、さまざまなアプリケーションを迅速に統合できます。データ トランスフォーメーション機能はトランスフォーメーション コントロールを使用して実行できます。また、コントロールとしてパッケージ化して、複数のビジネス プロセスやアプリケーションで再利用することができます。

BEA Workshop for WebLogic Platform のビジネス プロセスでは、XQuery 式または XSLT (eXtensible Stylesheet Language Transformation) を使用して、XML データを変換できます。WebLogic Integration では、既存の XSLT をビジネス プロセス内で実行できるだけでなく、XQuery を使用したデータ トランスフォーメーションという、新しい使いやすい機能も提供されています。XQuery は、SQL のような使い慣れた簡単な式を使用する標準ベースのクエリ言語であり、使いやすいデータ マッピング ツールです。

WebLogic Integration は、強力なビジュアル データ マッピング ツール、XQuery Mapper を備えています。これを使用することで、ドラッグ アンド ドロップ操作により、複雑なトランスフォーメーションを簡単に実行できます。図 14 は、XQuery Mapper を示しています。BEA Workshop for WebLogic Platform のマッパー機能を使用すると、異なる型のデータを変換できます。たとえば、ある XML スキーマで有効な XML データを別の XML スキーマで有効な XML ドキュメントに変換することができます。

図 14 XQuery Mapper

XQuery Mapper

表 4 は、データ トランスフォーメーションの主要な機能を示しています。

表 4 データ トランスフォーメーションの機能
機能
説明
データ トランスフォーメーション
  • コントロールとしてパッケージされているトランスフォーメーション。リソースとして扱い、複数のプロセスおよび統合ソリューションで再利用可能。
  • 入出力のデータ型が XML データ、XML 以外のデータ、Java プリミティブ、Java クラスのどれであっても、データのトランスフォーメーションが可能。
  • 1 つのトランスフォーメーションに対して複数の入力ソースを使用可能。
  • 結合や和集合など、複雑な関係や制約をサポート。
  • XML 文法のトランスフォーメーションが可能。
ビジネス プロセスとの統合
  • XQuery 言語または XSLT 言語で書かれたトランスフォーメーションを使用して、ビジネス プロセスでのデータのトランスフォーメーションが可能。
  • 受信メッセージとして受信したデータをビジネス プロセスに変換。
  • ビジネス プロセスからメッセージを送信する前にデータを変換。
  • ビジネス プロセス内部でデータを変換。
XQuery Mapper
  • XML、XML 以外、Java の、どのデータ フォーマットの組み合わせでもトランスフォーメーションが可能な、視覚的モデル化ツールを提供。
  • ドラッグ アンド ドロップ方式で、データのフォーマットを視覚的に変換可能。
Format Builder ツール
  • XML 以外のデータを説明するメタデータを作成可能。

メッセージ ブローカ

WebLogic Integration で実装されるメッセージ ブローカでは、ビジネス プロセスに、チャネルベースのパブリッシュおよびサブスクライブ通信メカニズムが提供されます。これにより、ビジネス プロセスでは、緩やかに結合された匿名方式で、ビジネスネーミングのパラダイムを使用した通信が可能になります。たとえば、注文書ルーティング プロセスを新規入力注文チャネルにサブスクライブでき、このチャネルに新規の注文メッセージがパブリッシュされるたびに、プロセスがアクティブになります。パブリッシュおよびサブスクライブの対象となるチャネルは、ビジネス プロセスごとに指定できます。

パブリッシャは、メッセージの受信者を知らない状態で、メッセージをブロードキャストできます。これらのメッセージのコンシューマは、どのタイプのリスナでもかまいません。ビジネス プロセス、その他のバック エンド リソースなどのコンシューマは、メッセージ ブローカ チャネルにサブスクライブできます。このようにして、メッセージ ブローカは、緩やかに結合されたインタフェースを容易にします。実行時に、新規のパブリッシャ、新規のサブスクライバを追加できます。

メッセージ ブローカでは、外部ソースからメッセージ ブローカ チャネルにイベントをパブリッシュできるイベント ジェネレータがサポートされています。WebLogic Integration は、電子メール、ファイル、JMS、HTTP、MQ Series、RDBMS、TIBCO RV、およびタイマー イベント ジェネレータをサポートしています。Application Integration のフレームワークでホストされている WebLogic Integration アダプタでは、パッケージ化されたアプリケーションからチャネルへ、イベントがパブリッシュされます。表 5 は、メッセージ ブローカの機能を示しています。

表 5 メッセージ ブローカの機能
機能
説明
パブリッシュとサブスクライブ
  • 高パフォーマンスのスループット。
  • イベント ジェネレータ経由のチャネル - ビジネス プロセスはコントロールを経由してメッセージ ブローカ チャネルに動的にサブスクライブする。ビジネス プロセスでは、開始ノードでチャネルに対する静的サブスクリプションを指定することも可能。この場合、ビジネス プロセスは、サブスクライブ先のメッセージ ブローカ チャネルからメッセージを受信したときに開始する。
  • サブスクリプションは、新規ビジネス プロセスの開始、または実行中のビジネス プロセスでメッセージをブロックする目的で使用可能。
  • XQuery では、サブスクリプション時にメッセージの選択を絞り込むフィルタ処理を行うことが可能。
メッセージ ブローカ チャネル
  • チャネルに対する静的および動的なバインディング。
  • チャネルのタイプによって、チャネルがルーティング可能なメッセージの構造が明示的に定義される。
  • 定義済みのチャネルネーミング階層。
  • イベント ジェネレータが外部ソースからチャネルへメッセージをパブリッシュする。
  • WebLogic Integration Administration Console を使用して、実行時にイベント ジェネレータをチャネルに動的にバインドする。
  • WebLogic アダプタはチャネルに対してイベントをパブリッシュ可能。
メッセージ ルーティング
  • イベント ジェネレータからステートレス ビジネス プロセスへのルーティング。
  • 単一トランザクション (状態の保存不要)。
ルール
  • ビジネス プロセス ロジックで、トリガ、トランスフォーメーション、ルーティングのルールが定義される。
  • 長期のプロセスではなく短期のルール。
  • ステートレス ビジネス プロセスでルールが実装される。

イベント ジェネレータ

イベント ジェネレータはそれらに関連してシステムに起こるアクティビティに対してイベントをトリガします。それぞれのイベント ジェネレータはメッセージ ブローカ チャネルに関連付けられています。システム イベントが発生すると、イベント ジェネレータはこれらのチャネルを使用してこの情報を公開します。したがって、それぞれのイベント ジェネレータについて、一連のチャネル ルールをコンフィグレーションする必要があります。

WebLogic Integration によってサポートされるイベント ジェネレータのタイプは次のとおりです : ファイル、電子メール、JMS、タイマー、RDBMS、HTTP、MQ Series、および TIBCO RV。WebLogic Integration Administration Console を使用して、これらのイベント ジェネレータを管理、デプロイ、およびモニタすることができます。クラスタだけでなくスタンドアロン サーバにもイベント ジェネレータをデプロイすることができます。

詳細については、『WebLogic Integration ソリューションの管理』の「イベント ジェネレータ」を参照してください。

表 6 イベント ジェネレータのタイプ
イベント ジェネレータ
説明
ファイル
ファイル イベント ジェネレータはファイルに何らかの操作が行われると、ファイルまたはディレクトリをローカル ドライブまたは FTP サーバにポーリングし、イベントを生成します。この操作とは、ファイルの読み込みや書き込み、または追加です。また、コピー、名前の変更、削除などのファイル操作をモニタすることもできます。モニタされたファイルの型は、XmlObject、RawData (バイナリ)、String のいずれかです。ファイル操作の詳細は XML かバイナリ オブジェクトとしてメッセージ ブローカ チャネルでパブリッシュされます。
電子メール
電子メール イベント ジェネレータは、メッセージの電子メール アカウントをポーリングし、メッセージ ブローカ チャネルにそのコンテンツをパブリッシュします。
JMS
JMS イベント ジェネレータは JMS キューとメッセージ トピックをポーリングします。これらのメッセージは次に、メッセージ ブローカ チャネルを使用してパブリッシュされます。
タイマー
タイマー イベント ジェネレータユーザが指定した時刻にイベントを作成し、メッセージ ブローカ チャネルにそのイベントをパブリッシュします。タイマー イベント ジェネレータは、指定した時間が過ぎたことを検知すると、メッセージ ブローカ チャネルにメッセージをパブリッシュします。メッセージの内容は、このイベント ジェネレータに対して定義されたチャネル ルールで指定できます。これらは常に XML メッセージです。
RDBMS
イベント ジェネレータに関連付けられたデータベース テーブルのいずれかで挿入、更新、または削除が実行された場合に、RDBMS イベント ジェネレータにイベントを生成させることができます。データベースにあるデータをクエリするのにも RDBMS イベント ジェネレータを使用できます。その後、これらの更新はメッセージ ブローカ チャネルでパブリッシュされます。
HTTP
HTTP イベント ジェネレータは、HTTP リクエストを受け取り、内容のタイプを調べ、メッセージをメッセージ ブローカ チャネルにパブリッシュするサーブレットです。HTTP イベント ジェネレータは、戻り値のある同期サブスクリプションをサポートし、また Multipart response もサポートします。
MQ Series
MQ Series は、IBM のメッセージング サービス キューです。MQ Series イベント ジェネレータは、このメッセージ キューをポーリングしてメッセージの有無を確認し、メッセージがあれば、WebLogic メッセージ ブローカ チャネルによりパブリッシュします。
免責事項
WebLogic Integration 製品では、BEA は下記のオプションで、MQ Series (現在は WebSphere® MQ) インテグレーションを提供しサポートします。
WebLogic Workshop IDE 内の BEA WebLogic Integration JMS コントロール
詳細については、http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/workshop/docs81/doc/ja_JP/integration/controls/controlsJMS.html にある「Integration コントロールを使用する」の「WLI JMS コントロール」を参照してください。
BEA WebLogic Integration Administration Console にある JMS イベント ジェネレータ
詳細については、http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wli/docs81/manage/evntgen.html にある『WebLogic Integration ソリューションの管理』の「イベント ジェネレータ」を参照してください。
MQ Series による JMS の使用を図示した非同期サンプル
詳細については、http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wli/docs81/sol_samples/async_binary.html にある「非同期バイナリ更新のサンプル」を参照してください。
WebLogic Workshop IDE 内の BEA WebLogic Integration MQ Series コントロール
詳細については、http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/workshop/docs81/doc/ja_JP/integration/controls/controlsMQ.html にある「MQSeries コントロール」を参照してください。
BEA Adapter for MQ Series
詳細については、http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/workshop/docs81/doc/ja_JP/core/index.html にある BEA WebLogic Adapter for MQ Series 8.1 ドキュメントを参照してください。
WebLogic Integration コントロールおよびアダプタは MQ Series API の使用を前提としています。IBM は、現在 BEA WebLogic Integration 8.1 および 8.5 用の MQ Series API を正式サポートしていません。BEA WebLogic Integration 製品以外、または IBM WebSphere MQ 固有の MQ Series コントロールまたはアダプタの問題については、API が回避策を必要とする場合があります。ただし、JMS ベースの MQ 統合には、WebSphere MQ API 同様のサポート関連の制限がありません。IBM が WebSphere MQ に関してサポートを明示している BEA Products のリストについては、以下の URL を参照してください。
TIBCO RV
TIBCO Rendezvous™ は、TIBCO が提供するメッセージング ソフトウェアです。TIBCO により、配信プラットフォームで稼動するアプリケーション間でデータを交換することができます。TIBCO RV イベント ジェネレータは、Rendezvous サブジェクトのメッセージをリスンし、目的のメッセージを受け取るとすぐに、メッセージ ブローカにイベントを発生させます。メッセージは Rendezvous によってサポートされるほとんどの形式で受信され、バイナリーに変換され、その後、メッセージ ブローカ チャネルでパブリッシュされます。ここで扱うメッセージの形式は、XML 型、文字列、および TIBCO 独自の Rendezvous メッセージ形式です。
免責事項
BEA WebLogic Integration と共に TIBCO RV コントロールおよびイベント ジェネレータを使用しても、「ダイナミック ライブラリ」を含む TIBCO Rendezvous を使用する権限が付与されるわけではありません。TIBCO RV コントロールおよびイベント ジェネレータのユーザがこのような TIBCO 製品を使用するためには、有効なライセンスを TIBCO から取得する必要があります。Rendezvous のライセンス取得方法については、http://www.tibco.com を参照してください。

WebLogic Integration コントロール

WebLogic Integration では、そのまま使用できる一連のコントロールが提供されており、これを使用すると、リソースのポートフォリオを利用してプロジェクトの統合を開始できます。図 15 に、コントロールのメニュー例を示します。これらの WebLogic Integration コントロールを使用すると、外部リソースにアクセスして、開発者の生産性を向上させることができます。WebLogic Integration アプリケーションは、WebLogic Workshop の高レベルなコントロールを使用して外部リソースにアクセスすることもできます。BEA Workshop for WebLogic Platform フレームワークでは、BEA Workshop for WebLogic Platform、WebLogic Integration、WebLogic Portal の全コンポーネントでリソースと対話できる一貫したメカニズムが提供されています。

図 15 そのまま使用できるコントロール
XQuery Mapper

WebLogic Integration コントロールは、オープン ソースである Apache Beehive フレームワーク (http://beehive.apache.org/) に基づいています。Beehive は、軽量なコンポーネント フレームワークで、プログラマがアプリケーション ロジックをカプセル化したり、メタデータ アノテーションをプログラミング モデルに活用するのに役立ちます。開発者は、カスタム コントロールを作成したり、あらかじめ組み込まれているシステム コントロールを使用することができます。

注意 : 統合コントロールは、WebLogic Integration の使用許諾を受けた場合にのみ、WebLogic Workshop で使用できます。

次の節では、WebLogic Integration に備わっているコントロールについて説明します。

アプリケーション ビュー コントロール

アプリケーション ビュー コントロールを使用すると、Web サービスまたはビジネス プロセスから、アプリケーション ビューを使用してエンタープライズ アプリケーションにアクセスできます。このコントロールの目的は、既存のデプロイ済みアプリケーション ビューをビジネス プロセスから簡単に使用できるようにすることです。アプリケーション ビュー コントロールを使用して参照するには、あらかじめ Application Integration Design Console を使用して、アプリケーション ビューを作成する必要があります。

動的トランスフォーメーション コントロール

動的トランスフォーメーション コントロールを使用すると、ビジネス プロセスで実行時に呼び出すトランスフォーメーションを動的に選択する機能を利用できます。したがって、入力/出力データのフォーマットは、ビジネス プロセス設計時に指定する必要はありません。代わりに、ビジネス プロセスは入力データを判別し、実行時にそれを必要な出力形式に変換します。

動的トランスフォーメーション コントロールでは、作成済みのトランスフォーメーション (トランスフォーメーション コントロールで作成したものなど) を使用します。動的トランスフォーメーション コントロールを作成する前に、必要なトランスフォーメーションが定義されテストされているか確認する必要があります。このコントロールには XQuery、XSL、および MFL のようなさまざまなトラスフォーメーション型のために定義された別の基本メソッドがあります。トランスフォーメーションの別の型を実行するためのカスタム メソッドを作成することもできます。トランスフォーメーション型はこれらのメソッドを使用して、実行時に判別され実行されます。

ebXML コントロール

ebXML プロトコル (Electronic Business using eXtensible Markup Language) は、あらゆる場所であらゆる規模の企業がインターネット経由で業務を行うことを可能にする仕様のモジュラ スイートです。ebXML は UN/CEFACT および OASIS でサポートされています。ebXML の詳細については、http://www.ebXML.org を参照してください。

ebXML コントロールを使用すると、WebLogic Workshop ビジネス プロセスでは、ebXML プロトコルを使用することにより、トレーディング パートナとビジネス メッセージとデータを交換できます。このコントロールは ebXML 1.0 および ebXML 2.0 の両方のメッセージング サービスをサポートしています。

電子メール コントロール

電子メール コントロールを使用すると、WebLogic Integration ビジネス プロセスでは、特定の送り先に電子メールを送信できます。電子メールを受信するには、電子メール イベントジェネレータを使用する必要があります。その後、イベント ジェネレータによって、受信電子メールがメッセージ ブローカ チャネルにパブリッシュされます。

イベント ジェネレータの作成および管理には WebLogic Integration Administration Console を使用します。

ファイル コントロール

ファイル コントロールはファイルに対する操作の実行に使用されます。ビジネス プロセスで、ファイル システム内のファイルの読み込み、書き込み、追加ができます。また、ファイル コントロールは、コピー、名前の変更、削除などのファイル操作をサポートしています。特定のディレクトリに格納されているファイルのリストを取得することもできます。ファイルの型は、XmlObject、RawData (バイナリ)、String のいずれかです。ファイル コントロールで利用可能なメソッドは、ファイルに含まれたデータ型によって異なります。ファイル タイプ String または XmlObject については、文字セット エンコーディングを指定できます。ファイル処理時に、レコード サイズとしてファイルに区切り文字を指定できます。区切り文字が指定されていない場合、ファイルは一度に 1 行ずつ処理されます。ファイル タイプ String の場合は、区切り文字としてバイト数または任意の文字が指定できます。

HTTP コントロール

HTTP プロトコルはクライアントとサーバ間の通信に使用されます。HTTP コントロールは、WebLogic Workshop クライアントへの送信 HTTP アクセスを提供するために使用されます。このコントロールは HTTP リクエストとプロセス応答で使用できます。HTTP コントロールは、データ転送用の Get と Post の要求メソッドをサポートします。Get モードを使用すると、ビジネス データを URL と一緒に送信できます。Post モードを使用すると、バイナリ、XML および文字列ドキュメントなどの大量のデータを、リクエストの本体に格納してサーバに送信できます。HTTP コントロール プロパティをアノテーションに指定したり、XML 変数を介して動的なプロパティを渡したりできます。このコントロールを使用すると、HTTP または HTTPS (セキュアな HTTP) リクエストを URL に送信したり、特定の HTTP 応答ヘッダや本体データを受信したりできます。

メッセージ ブローカ パブリッシュ コントロールとサブスクリプション コントロール

メッセージ ブローカ リソースにより、パブリッシュおよびサブスクライブ メッセージベースの通信モデルが WebLogic Integration ビジネス プロセスで使用可能になります。メッセージ ブローカには、強力なメッセージ フィルタ機能があります。詳細については、「メッセージ ブローカ」を参照してください。

WebLogic Workshop では、2 つのメッセージ ブローカ コントロール、パブリッシュ、およびサブスクリプションをビジネス プロセスで利用できます。パブリッシュ コントロールを使用すると、メッセージ ブローカ チャネルにメッセージをパブリッシュできます。メッセージ ブローカ チャネルは、パブリッシュ コントロールを宣言するときにコントロールにバインドしますが、これは動的にオーバーライドされます。メッセージ ブローカ パブリッシュ コントロールの拡張 (サブクラス) にメソッドを追加することができます。

サブスクリプション コントロールを使用すると、メッセージをチャネルに動的にサブスクライブしたり、メッセージを受信したりできます。ビジネス プロセスのコントロール インスタンスを作成するときに、チャネル、およびメッセージ フィルタ処理用の XQuary 式 (省略可能) をバインドします。バインディングは動的にオーバーライドできません。サブスクリプション コントロール インタフェースには、ビジネス プロセスが、バインドされたメッセージ ブローカ チャネルをサブスクライブしたり、アンサブスクライブしたりできるメソッドが含まれています。

ビジネス プロセスのコントロール ノードに設計する動的なサブスクリプションの他に、開始ノードに静的なサブスクリプションを設計して、メッセージ ブローカ チャネルからメッセージを受信することができます。つまり、メッセージ ブローカ チャネルに同期または非同期にサブスクライブし、イベントにより開始することによって、ビジネス プロセスが開始できます。

MQ Series コントロール

MQ Series は、アプリケーション間のメッセージ転送を可能にする、IBM のメッセージング サービス キューです。送信側アプリケーションはメッセージをキューに入れ、受信側アプリケーションはキューからメッセージを取得します。

MQ Series コントロールは、WebLogic Integration ビジネス プロセスで MQ Series キューを使用したメッセージの送受信を可能にします。MQ Series コントロールを使用して、バイナリ、XML、および文字列のメッセージを送受信できます。MQ Series コントロールをコンフィグレーションするときに、MQ Series コントロールのプロパティを指定できます。また、実行時に動的に指定することも可能です。デフォルトでは、MQ Series コントロールは Put および Get メソッドごとにトランザクションを暗黙的に処理します。明示的なトランザクション境界の設定は必要ありません。ただし、トランザクション境界も明示的に設定できます。

SSL の使用により、一方向認証 (サーバサイド) と双方向認証 (クライアントサイド) の両方が可能になります。

WebLogic Integration 製品では、BEA は下記のオプションで、MQ Series (現在は WebSphere® MQ) インテグレーションを提供しサポートします。

WebLogic Workshop IDE 内の BEA WebLogic Integration JMS コントロール

詳細については、http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/workshop/docs81/doc/ja_JP/integration/controls/controlsJMS.html にある「Integration コントロールを使用する」の「WLI JMS コントロール」を参照してください。

BEA WebLogic Integration Administration Console にある JMS イベント ジェネレータ

詳細については、http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wli/docs81/manage/evntgen.html にある「WebLogic Integration ソリューションの管理」の「イベント ジェネレータ」を参照してください。

MQ Series による JMS の使用を図示した非同期サンプル

詳細については、http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wli/docs81/sol_samples/async_binary.html にある「非同期バイナリ更新のサンプル」を参照してください。

WebLogic Workshop IDE 内の BEA WebLogic Integration MQ Series コントロール

詳細については、http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/workshop/docs81/doc/ja_JP/integration/controls/controlsMQ.html にある「MQSeries コントロール」を参照してください。

BEA Adapter for MQ Series

詳細については、http://e-docs.bea.com/wladapters/mq/docs81/index.html にある「BEA WebLogic Adapter for MQSeries 8.1 Documentation」を参照してください。

免責事項

WebLogic Integration コントロールおよびアダプタは MQ Series API の使用を前提としています。IBM は、現在 BEA WebLogic Integration 用の MQ Series API を正式サポートしていません。BEA WebLogic Integration 製品以外、または IBM WebSphere MQ 固有の MQ Series コントロールまたはアダプタの問題については、API が回避策を必要とする場合があります。ただし、JMS ベースの MQ 統合には、WebSphere MQ API 同様のサポート関連の制限がありません。IBM が WebSphere MQ に関してサポートを明示している BEA Products のリストについては、以下の URL を参照してください。

http://www-306.ibm.com/software/integration/mqfamily/platforms/supported/wsmq_for_solaris_5_3.html

プロセス コントロール

プロセス コントロールは、他のビジネス プロセスへの要求の送信、他のビジネス プロセスからのコールバックの受信に使用する。通常、プロセス コントロールは親プロセスからサブプロセスを呼び出す際に使用されます。プロセス コントロールの呼び出しは Java Remote Method Invocation (RMI) の呼び出しです。

Integration コントロールのリストからプロセス コントロールを挿入することによって、またはビジネス プロセス ファイルを使用することによって、プロセル コントロールを生成できます。プロセス コントロールを挿入すると、そのビジネス プロセスに関連した対象となるビジネス プロセスと start メソッドを指定できます。必要に応じて、クエリ ビルダを使用して、複数のサブプロセスのどれをプロセス コントロールにより呼び出すことができるか実行時に決めることができます。プロセス ファイルを使用してプロセス コントロールを生成する場合、そのコントロール用のコントロール拡張ファイルが自動的に作成されます。デザイン ビューでコントロールを表示するには、このコントロール拡張ファイル ([アプリケーション] タブに表示) をダブルクリックするか、またはデータ パレットまでドラッグし、このプロセス コントロールに関連するいずれかのメソッドを使用します。

RosettaNet コントロール

RosettaNet は、企業がインターネット経由でビジネスを遂行するためのビジネス プロトコルです。RosettaNet の詳細については、http://www.rosettanet.org を参照してください。

RosettaNet コントロールを使用すると、WebLogic Workshop ビジネス プロセスでは、RosettaNet プロトコルを使用して、トレーディング パートナ間でビジネス メッセージとデータを交換できます。RosettaNet コントロールは、開始者ビジネス プロセスにおいて参加者との RosettaNet ビジネス メッセージの交換を管理する場合にのみ使用できます。RosettaNet コントロールは、RosettaNet version 1.1 and 2.0 of the implementation framework をサポートします。詳細については、「Trading Partner Integration」を参照してください。

サービス ブローカ コントロール

サービス ブローカ コントロールを使用すると、ビジネス プロセスでは、他のビジネス プロセス、または WSDL (Web Service Description Language) ファイルで定義されているビジネス プロセスへ要求を送信したり、コールバックを受信したりできる。

サービス ブローカ コントロールは、WebLogic Integration 8.1 との下位互換性を保つために WebLogic Integration 9.2 に含まれています。9.2 のサービス ブローカ コントロールは、WS-Addressing や WS-Security、SOAP 1.2 などの最新の Web サービス標準をサポートしません。最新の Web サービス標準を使用するには、BEA Workshop for WebLogic Platform に付属する Web サービス コントロールを使用してください。

タスクとタスク バッチ コントロール

タスク コントロールおよびタスク バッチ コントロールは、ユーザが割り当てたタスクやタスク管理を WebLogic Integration に導入し、Worklist システムの構築を可能にするワークリスト コントロールです。これらのワークリスト コントロールは、タスクの自動化された操作、作成、および管理を行います。詳細については、「Worklist システム」を参照してください。

TIBCO RV コントロール

TIBCO® Rendezvous は、TIBCO が提供するメッセージング ソフトウェアです。TIBCO により、配信プラットフォームで稼動するアプリケーション間でデータを交換することができます。TIBCO RV コントロールは、TIBCO Rendezvous へのシームレスな接続、および Rendezvous デーモンを使用した TIBCO Rendezvous へのデータの転送を可能にする WebLogic Integration コントロールです。認証されたメッセージ配信、分散キューなどの、TIBCO Rendezvous によって提供される機能を使用した通信が可能になります。Rendezvous デーモンがホスト マシン上で稼動しているか、またはリモートでホストにアクセスできれば、送信/受信アプリケーションは複数のプラットフォームに配置することができます。

免責事項

BEA WebLogic Integration と共に TIBCO RV コントロールおよびイベント ジェネレータを使用しても、「ダイナミック ライブラリ」を含む TIBCO Rendezvous を使用する権限が付与されるわけではありません。TIBCO RV コントロールおよびイベント ジェネレータのユーザがこのような TIBCO 製品を使用するためには、有効なライセンスを TIBCO から取得する必要があります。Rendezvous のライセンス取得方法については、http://www.tibco.com を参照してください。

TPM コントロール

トレーディング パートナ管理 (Trading Partner Management : TPM) コントロールを使用すると、WebLogic Workshop ビジネス プロセスおよび Web サービスから、TPM リポジトリに格納されているトレーディング パートナおよびサービス情報へ、クエリ (読み込み専用) アクセスが可能。トレーディング パートナ名やビジネス ID 、デフォルトのトレーディング パートナ、トレーディング パートナの基本プロパティと拡張プロパティ、デフォルト バインディング (ebXML または RosettaNet)、サービス、サービス プロファイル、およびサービス プロファイル バインディング (ebXML、RosettaNet、または Web サービス バインディング) 等の情報は TPM リポジトリから照会、検索できます。ただし、アクティブなトレーディング パートナとアクティブなプロファイル サービスのみがこのリポジトリにアクセスできます。リポジトリへのアクセスは読み込み専用なため、トレーディング パートナとサービス情報の変更はできません。これらの詳細は、WebLogic Integration Administration Console を使用した場合にのみ変更できます。

WLI JMS コントロール

Java Message Service (JMS) は、メッセージング システムと通信するための Java API です。WLI JMS コントロールを使用すると、WebLogic Workshop ビジネス プロセスと、JMS を実装するメッセージング システムの対話が容易になります。

各 WLI JMS コントロールは、メッセージング システムの特定の機能に関連付けられています。いったん定義された WLI JMS コントロールは、ビジネス プロセスで、他の WebLogic Workshop コントロールと同様に使用できます。

XML メタデータ キャッシュ コントロール

XML メタデータ キャッシュ コントロールは、XML メタデータ キャッシュで維持された XML メタデータにアクセスおよび XML メタデータを検索するために、ビジネス プロセスで使用されます。このキャッシュは WebLogic Integration Administration Console または MBean API を使用して管理され、このキャッシュを使用することでコンソールに基づいた独自の NetUI の作成が可能になります。XML メタデータ キャッシュはグローバルなドメイン全体のキャッシュです。したがって、そのドメインにデプロイされたどのビジネス プロセスであっても、キャッシュに維持されたデータにアクセスできます。クラスタ内でデータを共有するのにキャッシュを使用できます。キャッシュは主にメタデータのコンフィグレーションの維持に使用されます。データは、String 型のキーと、XML データを含む値のペアとして格納されます。キャッシュのデータは、ファイルベースで格納することにより永続的に使用できるようになります。キャッシュに追加された XML ドキュメントごとに、新しい XML メタデータ キャッシュ ファイルが作成されます。ビジネス プロセスの XML メタデータ キャッシュ コントロールはキーを使用して、キー値に関連付けられた XML メタデータをキャッシュから検索します。

Worklist システム

WebLogic Integration では、Worklist システムにより、ビジネス ユーザの統合機能にすばやくアクセスできます。Worklist システムは、ユーザ、グループ、およびロールの管理と、エンタープライズ内の従業員へのタスクのルーティングの管理に必要な機能をサポートしています。ワークリストを使用すると、タスクの割り当て、タスク ステータスの追跡、承認の処理などのビジネス プロセスを共同で行えます。ドキュメントの受信、承認、変更、ルーティングなどのアクションは、作業の流れにおいて不可欠です。アクティビティに添付されることの多いこれらのドキュメントは、タスクを実行する担当者が必要とするバックグラウンドを提供します。

タスクは、ワークリストの中心的な要素です。Worklist 9.2 では、複数のステップで構成されるタスクをつなぎ合わせて、タスク プランにまとめることができます。タスク プランの各ステップは、ローン要求の承認など、ビジネスの目的全体の完了に向けた、明確なフェーズを表しています。ビジネス ユーザが各ステップに取り組む際には、それを完了することでタスク プランに定義されたルールや条件に基づいた適切な次のステップへ前進する、1 つまたは複数のアクションを選択することができます。WebLogic Integration で提供されるドラッグ アンド ドロップの設計環境では、ビジネス ユーザが使用することができるタスク プランを定義できます。図 16 に示すとおり、設計キャンパスは、「パースペクティブ」として BEA Workshop for WebLogic Platform に提供されています。

ビジネス プロセスは、コントロール ブローカ、およびメッセージ ブローカによってタスク インスタンスとして扱われます。タスク コントロールは、ビジネス プロセスの単一のタスク インスタンスと対話するために使用できます。8.x のタスク ワーカ コントロールと置き換えられたタスク バッチ コントロールは、クエリやバルク操作を使用して、複数のタスク インスタンスと対話するために使用できます。WebLogic Integration 9.2 では、すべてのタスク インスタンスに関連するワークリスト イベントは、メッセージ ブローカ チャネルにパブリッシュされます。これにより、ビジネス プロセスは、実行するイベントをサブスクライブしたり、フィルタ処理したりすることができ、ワークリストとビジネス プロセスとの緩やかに結合された統合が可能になります。

図 16 Worklist アプリケーションで使用される、タスク プラン パースペクティブ

Worklist アプリケーションで使用される、タスク プラン パースペクティブ

タスク プランを作成すると、WebLogic Integration は、ビジネス ユーザからデータを収集する場合に使用する、エンドユーザの入力フォームを自動的に生成します。フォームは、使用環境のルック アンド フィールにあわせてカスタマイズできます。図 17 は、生成されたフォームの例を示しています。

図 17 エンドユーザ データを収集するために自動的に生成されたフォーム

エンドユーザ データを収集するために自動的に生成されたフォーム

WebLogic Integration には、ビジネス ユーザがタスクを管理するために使用する、そのまま使用できるポートレット一式が備わっています。ユーザ ポータル、およびマネージャ ポータルがあります。Worklist ユーザ ポータルは、エンドユーザがタスクを申請したり、タスク プロパティを変更したり、タスクに対してアクションを行ったりするのを容易にします。マネージャは、Worklist マネージャ ポータルを使用して、管理下のユーザが行う作業を監督することができます。マネージャ ポータルは、タスク、タスク タイプ、およびステータスのピア グループ ビューを表示します。また、マネージャはタスクのサブセットの詳細を表示することができます。図 18 は Worklist ユーザ ポータルを、図 19 は Worklist マネージャ ポータルを示しています。これらのポータルをカスタマイズしたり、独自のポータルに 1 つまたは複数のポータルを埋め込むことができます。

図 18 Worklist ユーザ ポータル

Worklist ユーザ ポータル

図 19 Worklist マネージャ ポータル

Worklist マネージャ ポータル

ワークリストの詳細については、WebLogic Integration Worklist に関する説明を参照してください。

Trading Partner Integration

WebLogic Integration を使用すると、トレーディング パートナとの関係を自動化および管理することができ、それによって、顧客、サプライヤ、販売代理店、その他のパートナとのビジネス プロセスを簡素化して効率を上げ、バリュー チェーン全体にわたるビジネス トランザクションのトップダウン ビューを取得することができます。

表 7 は、WebLogic Integration のトレーディング パートナ統合機能をまとめたものです。

表 7 WebLogic Integration での Trading Partner Integration
機能
説明
視覚的なパブリックおよびプライベートのプロセス統合
WebLogic Integration では、BEA Workshop for WebLogic Platform の統一されたプログラミング モデルや実行時フレームを活用して、容易に実装できるコントロールやテンプレートによる、ビジネス プロセスのエンド ツー エンド統合を実現する。
B2B 業界最先端のプロトコルおよび標準をサポート
WebLogic Integration は、ebXML 1.0 および 2.0、RosettaNet 1.1 および 2.0、Web サービスのプロトコルおよび標準をサポートする。
トレーディング パートナ管理 (TPM) とリポジトリ アクセス
WebLogic Integration は、統合された WebLogic Integration Administration Console を使用した、高度なトレーディング パートナ管理機能を提供。このコンソールを使用すると、管理者はトレーディング パートナのプロファイル情報の中央リポジトリを簡単に管理可能。これには、トレーディング パートナ間でセキュリティ保護されたメッセージ交換を行うためのプロトコル バインディング、パブリック プロセスを表すサービス、セキュリティ、バルク インポートやバルク エクスポートなどの機能が含まれる。認可されたビジネス プロセスや Web サービスからは、簡単に実装可能なコントロールを使用して、トレーディング パートナの情報に動的にアクセスできる。Administration Console と共に提供されている MBean API を使用すると、サード パーティの MBean クライアントを作成して TPM リポジトリにアクセスできる。
実行時の情報に簡単にアクセス
WebLogic Integration で提供されている柔軟性の高い実行時追跡、監査、レポート機能を使用すると、バリュー チェーン全体のトレーディング パートナのアクティビティやビジネス トランザクションを表示できます。
高パフォーマンスと高可用性
WebLogic Integration では、トレーディング パートナ間でビジネス メッセージの交換を高速かつ信頼性の高い方法で行うことができ、スケーラビリティやフェイルオーバに対応するためのクラスタ化コンフィグレーション、メッセージの永続性、低レベルの確認応答と受信、トランザクションの整合性がサポートされている。
高セキュリティ、監査、否認防止性
WebLogic Integration では、SSL による転送レベルのセキュリティ、デジタル署名および暗号化によるメッセージ レベルのセキュリティを使用して、トレーディング パートナ間で、プライベートでセキュリティ保護された信頼性の高いビジネス メッセージ交換が可能です。さまざまな目的で使用される証明書およびプライベート キーは保護されたキーストアに保存され、パスワードは暗号化されて WebLogic Integration PasswordStore に保存されます。
相互運用性
WebLogic Integration は、他のベンダ製の幅広い B2B サーバと相互運用可能。インストール ソリューションが不要なトレーディング パートナの場合、WebLogic Integration は簡単に拡張してブラウザまたは FTP インタフェースを提供可能。

図 20 は、トレーディング パートナ間の基本的な対話型ビジネス プロセスを示しています。買い手のビジネス プロセスでは、合意済みのビジネス プロトコル (ebXML または RosettaNet) を使用して、売り手に対して注文が送信されます。売り手のビジネス プロセスでは、要求を受信し、データベースに注文を書き込んで、内部のバックエンド システムから請求書を受信し、同じビジネス プロトコルを使用して請求書を買い手に送信します。

図 20 トレーディング パートナ間の対話型ビジネス プロセス

トレーディング パートナ間の対話型ビジネス プロセス

図 21 は、WebLogic Integration Administration Console の [トレーディング パートナ管理] ホーム ページを示しています。このページで、管理者は、トレーディング パートナのプロファイル、セキュリティ証明書、プロトコル バインディング、サービス、メッセージの追跡および監査、トレーディング パートナのアクティビティ、システムのデフォルト、およびトレーディング パートナのプロファイル情報のインポートとエクスポートを管理できます。

図 21 WebLogic Integration Administration Console の [トレーディング パートナ管理] ページ

WebLogic Integration Administration Console の [トレーディング パートナ管理] ページ

Application Integration とアダプタ

WebLogic Integration では、Workshop 環境のアプリケーション ビュー コントロール、Application Integration Design Console、ビルド済みの BEA アダプタおよびカスタム アダプタのサポートで構成される Application Integration フレームワークが提供されています。この Application Integration フレームワークでは、J2EE コネクタ アーキテクチャ (J2EE Connector Architecture : J2EE-CA) ベースのアダプタをホストする標準ベースのアーキテクチャを使用して、既存のシステムと新規のアプリケーションをリンクできます。

アプリケーション ビュー コントロールでは、アプリケーション ビュー サービスを同期および非同期で呼び出し、EIS イベントが発生したときに新しいビジネス プロセスを開始できます。サービスの場合もイベントの場合も、開発者は XML ツールとマッピング ツールを使用してアプリケーション ビュー コントロールを操作します。開発者は、エンタープライズ アプリケーションの特定のプロトコルやクライアント API について理解する必要はありません。

Application Design Console を使用すると、統合スペシャリストは、アプリケーションの内部検査、アプリケーション ロジックの抽出、アプリケーション ビューを使用した入出力など、コーディングを行わずにアダプタをコンフィグレーションできます。

WebLogic Integration では、主要なベンダ製のパッケージ化されたビジネス アプリケーションなどのバックエンド システムと統合するために、一連の J2EE CA ベースのアダプタが提供されています。WebLogic Integration は、Peoplesoft、SAP、Siebel、および Oracle アプリケーションに対応するビルド済みの BEA WebLogic Adapters を使用して、主要なエンタープライズ アプリケーションおよび技術をサポートしています。アプリケーション ビュー コントロールを使用すると、これらのアダプタを BEA Workshop for WebLogic Platform フレームワークにエクスポーズできます。アプリケーション ビュー コントロールをコンフィグレーションする場合、アプリケーションの専門家は、WebLogic コンフィグレーション ツールを使用してアダプタをコンフィグレーションし、適切な高レベルのビジネス オペレーションおよびイベントを定義します。

表 8 は、Application Integration の主要な機能を示しています。

表 8 Application Integration の機能
主要機能
説明
Application Integration
  • J2EE CA ベースのアダプタをホストするための標準ベース アーキテクチャ。
  • アプリケーション ビュー コントロールとしてビジネス プロセスにエクスポーズされる。
JSP ベースの Application Integration Design Console
  • アプリケーション ビューの開発および管理が可能。
  • EIS スペシャリストはアプリケーションの内部検査によってアダプタをコンフィグレーションする。
  • アプリケーション ビューのサービスとイベントを定義する。
アダプタ
  • 拡張機能付きの J2EE CA 1.0 ベースのアダプタ インフラストラクチャ。
  • サービス アダプタでは、WebLogic Integration にアプリケーション サービスがエクスポーズされる。
  • イベント アダプタでは、非同期の、要求していないメッセージが、アプリケーションからメッセージ ブローカにパブリッシュされる。
  • BEA Adapter は、Oracle のアプリケーション、PeopleSoft、SAP、および Siebel のアプリケーションに対応。
XML メタデータ キャッシュ管理
  • グローバルなドメイン全体のキャッシュ。このキャッシュに保持されたデータはそのドメインでデプロイされたどのビジネス プロセスでもアクセスが可能です。キャッシュを使用して、クラスタ内でデータを共有します。WebLogic Integration Administration Console または MBean API を使用してキャッシュを管理し、独自の NetUI ベースのコンソールを作成できます。
  • メタデータのコンフィグレーションの維持。データは、String 型のキーと、XML データを含む値のペアとして格納されます。キャッシュのデータは、ファイルベースで格納することにより永続的に使用できるようになります。
  • キャッシュに追加された XML ドキュメントごとに、新しい XML メタデータ キャッシュ ファイルを作成。管理者がキャッシュを変更するには、管理サーバが稼動している必要があります。
  • キャッシュに格納されたデータを検索するために、ビジネス プロセスで定義された XML メタデータ キャッシュ コントロールを含む。コトロールはキーを使用して、キー値に関連付けられた XML メタデータをキャッシュから検索します。
  • 詳細については、『WebLogic Integration ソリューションの管理』の XML キャッシュに関する説明を参照。

管理

WebLogic Integration では、実行時の管理と管理分析のために、簡単な、セキュリティ保護されたブラウザベースの管理コンソールが提供されています。WebLogic Administration Console を使用すると、監査トレイルや関連するセキュリティやロールの情報を含む統合リソースを、中央でコンフィグレーション、維持、モニタすることができます。これは、JMX インタフェースを使用してサード パーティ ツールに拡張することが可能です。WebLogic Integration Administration Console は、アプリケーション管理者、つまりビジネス プロセス、メッセージ アクティビティ、デプロイ済みアプリケーションのモニタを、統合を中心とした見方で表示する必要のある管理者用に設計されています。

WebLogic Integration では、2 つの論理データベース ストアを維持することにより、実行時管理とオフライン分析が分けられます。オンライン管理データベースには、統合エンジン、ビジネス プロセスの状態、メッセージの履歴に関する実行時データが含まれます。このリポジトリは、パフォーマンスのため、つまり、情報の拡張と検索をできるだけ迅速に行う一方で、データを最適化された状態に保つように設計されています。コンフィグレーション可能なアーカイブ ポリシーに従って、このオンライン リポジトリは、オフライン データ ストアに定期的にアーカイブされます。データをアーカイブすると、アーカイブされたデータベースに対して SQL を使用して、プロセスのデータをサード パーティのツールで分析できます。タスク履歴は、JPD の状態とは別のオフライン ストア (ワークリスト レポート ストアと呼ばれます) に保持されます。このストアには、ワークリストで提供されるデフォルトのレポート ストア、または指定したカスタム レポート ストアを使用できます。

WebLogic Integration Administration Console を使用すると、プロセス フロー、メッセージ ブローカのアクティビティ、アプリケーション ビュー、およびトレーディング パートナを、1 箇所でモニタおよび管理できます。図 22 は、WebLogic Integration Administration Console を示しています。

図 22 ブラウザ ベースの管理コンソール
WebLogic Integration Administration Console の [トレーディング パートナ管理] ページ

WebLogic Integration Administration Console では、表 9 に示した操作、管理、および管理機能を実行できます。

表 9 WebLogic Integration Administration Console の機能
機能
説明
ビジネス プロセス インスタンスのモニタとプロセス コンフィグレーション
ビジネス プロセス タイプのデプロイとコンフィグレーション、サービス レベル アグリーメント (SLA) の制限の設定、および個々のビジネス プロセス タイプのトラッキング レベルの管理。実行中のビジネス プロセス インスタンスの表示、およびインスタンス リストのフィルタ。ビジネス プロセス インスタンスの終了、削除、サスペンド。
メッセージ ブローカ
メッセージ ブローカのすべての状況を管理。チャネル、フィルタ、およびサブスクリプション ルールの表示と管理。メッセージ ブローカからルーティングされたメッセージのボリュームのモニタ、またはさまざまなチャネルのサブスクライバを表示。周期的なレポートのためのチャネル メッセージ数のトラッキングとリセット。
トレーディング パートナ管理
すべてのトレーディング パートナ プロファイルの管理とモニタ。サービスへのアクセスおよび通信チャネルの合意を含む、トレーディング パートナに関する情報をコンフィグレーション。トレーディング パートナの情報は、個別に保持されるか、一括してロードおよびエクスポートする。詳細な監査を行うためにすべてのメッセージが追跡およびアーカイブされる。イベントの統計を使用してパートナのアクティビティをモニタ。
システム コンフィグレーション
全般的なコンフィグレーションおよびセキュリティの設定。プロセス (認可ポリシーと実行ポリシー) のセキュリティ、チャネル、およびトレーディング パートナ通信のコンフィグレーション。
イベント ジェネレータ管理
新しいプロセスを発生させる環境イベントのコンフィグレーション。環境イベントには、ファイルの更新、電子メールの受信、または JMS キューへのメッセージ送信を含む。
Application Integration
エンタープライズ アダプタの健全性のモニタ、アダプタの自動中断およびフェイルオーバのチューニング、および別のエンタープライズ アプリケーション サーバを活用するためのアダプタの入れ替え。
XML メタデータ キャッシュ
グローバルなドメイン全体のキャッシュである、XML メタデータ キャッシュ内のメタデータのコンフィグレーションを維持。キャッシュに格納されたデータを検索するために、ビジネス プロセスで XML メタデータ キャッシュ コントロールを定義できます。

ビジネス プロセス インスタンスのモニタとプロセス コンフィグレーション

プロセス インスタンスのモニタリソースを使用して、システム状態を表す統計の概要の表示、プロセス インスタンスのステータスと統計の表示、対話型または出力可能なプロセス インスタンスの表示などを行えます。[プロセス インスタンスのモニタ] モジュールでは、実行時データベースに格納されているトラッキング データに基づいて情報を表示します。利用可能なデータのタイプを制御するには、システムレベルのプロパティとプロセスレベルのプロパティを組み合わせて使用します。

プロセスをコンフィグレーションすることによりプロセスの変数の値をアーカイブできます。これはシステム レベル、または個々のプロセス レベルで実行できます。したがって、プロセスの実行中はプロセス変数に割り当てられた値を、プロセスが完了、終了、中止した後は変数の値を追跡できます。

プロセス コントロールを使用して別のプロセス インスタンスを呼び出すプロセス インスタンスは、親子関係があると考えられます。WebLogic Integration Administration Console を使用して子プロセスと同様に親プロセスをモニタし、これらのプロセス間でのナビゲーションが可能です。ただし、親と子の移動機能が利用できるのは、プロセス コントロールを介したインスタンス呼び出しだけです。サービス コントロールまたはサービス ブローカ コントロールで開始したインスタンスは子インスタンスとはみなされません。

詳細については、http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wli/docs81/manage/processmonitoring.html にある「WebLogic Integration ソリューションの管理」の「プロセス インスタンスのモニタ」を参照してください。

[プロセス コンフィグレーション] モジュールは、次の操作を行うときに使用します。

詳細については、http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wli/docs81/manage/processconfig.html にある「WebLogic Integration ソリューションの管理」の「プロセス コンフィグレーション」を参照してください。

システム コンフィグレーション

WebLogic Integration Administration Console のシステム コンフィグレーション モジュールは、全般的なコンフィグレーションおよびセキュリティ パラメータを設定するのに使用されます。プロセス (認可ポリシーと実行ポリシー) のセキュリティ、チャネル、およびトレーディング パートナ通信をコンフィグレーションすることができます。このモジュールは下記の目的のため使用できます。

詳細については、http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wli/docs81/manage/system.html にある「WebLogic Integration ソリューションの管理」の「システム コンフィグレーション」を参照してください。

BPEL インポートおよびエクスポート

Web サービスのための Business Process Execution Language (BPEL) は、トランザクション ビジネス プロセスの定義に使用できる Web サービス統合標準規格です。BPEL により、ビジネス プロセスの一部であるアクティビティは Web サービスとして表現できます。そこで全プロセスの制御を確実にするため、これらのサービスを調整できます。BPEL で記述されたプロセスは .bpel ファイルとして保存され、BPEL 仕様に準拠したどのプラットフォームや製品上でも実行できます。

BPEL 1.1 は、BEA、IBM、および Microsoft により提案されたドラフト仕様です。ただし、本仕様は OASIS の保護下の標準規格として形式化されると予想される BPEL 2.0 に優先されます。

BPEL インポート/エクスポート ツールは BPEL 1.1 仕様をサポートする他のツールとの設定時相互運用を可能にするために提供されます。ただし、特定の状況では、特にビジネス プロセス、BPEL 間、または XQuery、XPath、XSLT 間の相違を含むさまざまな表現言語間に機能上の不一致がある場合、実行時セマンティクスは保証されません。実行時セマンティクスは、ベンダ拡張機能、外部アーティファクト、または環境設定に関与する場合にも保証されません。このため、インポートおよびエクスポートされたファイルが適切に動作するかどうかを、要件に基づいて確認し、必要に応じて変更してください。

BPEL インポート ツール

BPEL インポート ツールを使用して BPEL 1.1 準拠ファイルをビジネス プロセス ファイルにインポートできます。そこでは BPEL インポート ツールを BEA Workshop for WebLogic Platform 設計環境で使用できます。BPEL ファイルの主な統合ロジックはビジネス プロセス ファイルにインポートされますが、インポートされたビジネス プロセス ファイルは、通常、BEA Workshop for WebLogic Platform でただちに実行することはできません。ビジネス プロセスとして実行できるようにするには、まず WebLogic Integration Eclipse IDE でビジネス プロセス ファイルを操作する必要があります。

BPEL エクスポート ツール

BPEL エクスポート ツールを使って、BPEL 互換の設計環境でビジネス プロセス ファイルが使用できる BPEL に、ビジネス プロセス ファイルのセマンティクスをエクスポートできます。BPEL エクスポート ツールを使ってエクスポートされた BPEL コードは、BPEL 1.1 に準拠し、BPEL 1.1 準拠の設計環境で使用できます。ビジネス プロセス ファイルの主な統合ロジックが BPEL にエクスポートされますが、エクスポートされた BPEL ファイルは、通常、ただちに対象環境で実行することはできません。対象環境で BPEL ファイルを操作して、エクスポートされたプロセスを実行させるか、または実行時セマンティクスに近づける必要があります。

 


関連ドキュメント

表 10 は、WebLogic Integration ドキュメント内の有用な情報へのリンクを示しています。統合アプリケーションやリソースの実装、デプロイメント、管理を行うためのツールの使用方法について確認できます。

表 10 WebLogic Integration のトピック
内容
参照先
ビジネス プロセスの開発
下記の BEA Workshop for WebLogic Platform ヘルプにある「チュートリアル : 初めてのビジネス プロセス構築
http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/workshop/docs92/doc/ja_JP/integration/tutorial/tutWLIProcessIntro.html
下記の BEA Workshop for WebLogic Platform ヘルプにある「ビジネス プロセス構築ガイド
http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/workshop/docs92/doc/ja_JP/integration/wfguide/wfguideIntro.html
データ トランスフォーメーションの実装
下記の BEA Workshop for WebLogic Platform ヘルプにある「チュートリアル : 初めてのデータ トランスフォーメーション構築
http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/workshop/docs92/doc/ja_JP/integration/dttutorial/tutWLIDataTransIntro.html
下記の BEA Workshop for WebLogic Platform ヘルプにある「データ トランスフォーメーション ガイド
http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/workshop/docs92/doc/ja_JP/integration/dtguide/dtguideIntro.html
WebLogic Integration コントロールの使用
下記の BEA Workshop for WebLogic Platform ヘルプにある「Integration コントロールを使用する
http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/workshop/docs92/doc/ja_JP/integration/controls/controlsIntro.html
ビジネス プロセスへのワークリスト機能の追加
http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wli/docs92/worklist/index.html
http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wli/docs92/wltutorial/index.html
Trading Partner Integration
下記 URL にある『Trading Partner Integration の紹介
http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wli/docs81/tpintro/index.html
B2B コントロール
下記の BEA Workshop for WebLogic Platform ヘルプにある「RosettaNet コントロール
http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/workshop/docs81/doc/ja_JP/integration/controls/controlsRosettaNet.html
下記の BEA Workshop for WebLogic Platform ヘルプにある「ebXML コントロール
http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/workshop/docs81/doc/ja_JP/integration/controls/controlsebXML.html
下記の BEA Workshop for WebLogic Platform ヘルプにある「TPM コントロール
http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/workshop/docs81/doc/ja_JP/integration/controls/controlsTPM.html
統合アプリケーションの管理
http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wli/docs81/manage/index.html
Application Integration
下記 URL にある『Application Integration 入門
http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wli/docs81/aiover/index.html
http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wli/docs81/aiuser/index.html
カスタム アダプタの作成
下記 URL にある『アダプタの開発
http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wli/docs81/devadapt/index.html
EIS と BEA WebLogic Adapters の接続
下記のエンタープライズ アプリケーション統合向けのすべての BEA パッケージ アダプタのオンライン ドキュメントにある BEA WebLogic Adapters 9.2 について
http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wladapters/docs92/index.html
BEA WebLogic 7.0 バージョンから WebLogic 9.2 へのアップグレード
http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wli/docs92/upgrade/index.html
WebLogic Integration アプリケーションのデプロイメント
http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wli/docs81/deploy/index.html


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