9.2 リリース ノート

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WebLogic Integration リリース ノート

このドキュメントでは、WebLogic Integration 9.2 リリースのリリース ノート情報を示します。この節では、次のトピックについて説明します。

 


はじめに

BEA WebLogic® Integration は、企業内のビジネス システムを統合するための統合ソリューションです。WebLogic Integration により、ビジネス統合のコンポーネントを柔軟性の高い単一環境に結合するための開発および実行時フレームワークが提供されます。コンポーネントには、ビジネス プロセス管理、データ トランスフォーメーション、トレーディング パートナの統合、接続性、メッセージ ブローカ機能、アプリケーションのモニタ、およびユーザによる操作が含まれます。

WebLogic Integration は、ERP、CRM、従来のアプリケーション、ビジネス ユーザ、サプライ チェーン、トレーディング パートナなど、ビジネス統合のさまざまな要素を結合します。プロセス中心の複合アプリケーションを短時間で効率よく提供することで、IT 運用をビジネス目標と合致させることが可能です。

 


BEA WebLogic Integration 9.2 の新機能

WebLogic Integration 9.2 は、Eclipse ベースの開発環境、Apache Beehive 統合コントロール、Java 5 に準拠するアノテーション、新しい Worklist サブシステムをサポートします。WebLogic Integration 9.2 では、WebLogic Integration 8.1 SP4、SP5、SP6、または 8.5 (SP5 および SP6 を含む) のアプリケーション用のアップグレード ツールが自動化されたほか、WebLogic Server 9.2 の機能を活用することにより、セキュリティ、管理性、パフォーマンス、スケーラビリティ、および可用性が向上しています。

WebLogic Integration 9.2 には、以下の新機能と拡張が含まれています。

Eclipse ベースの開発環境

BEA Workshop for WebLogic Platform 9.2 製品ファミリおよび WebLogic Portal 9.2 は、Eclipse ベースの開発環境を提供します。WebLogic Integration 9.2 は、プロセスおよびタスク プラン (Worklist) の設計機能を Eclipse IDE (統合開発環境) に追加することで、統合された拡張可能な IDE を提供し、標準に基づいたエンタープライズクラスのプロセス アプリケーションの開発を支援します。

Eclipse IDE の詳細については、次の URL にある『BEA WebLogic Integration 入門』の「Eclipse ベースの統合開発環境」を参照してください。

http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wli/docs92/overview/index.html

新しい Eclipse ベースの設計環境を使用したビジネス プロセス (JPD) の作成とテストの手順を示すチュートリアルが提供されています。詳細については、「初めてのビジネス プロセス (非 Worklist) アプリケーションの構築」を参照してください。

Workshop for WebLogic Platform 9.2 および WebLogic Portal 9.2 の詳細については、次の URL にある製品のドキュメントを参照してください。

http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/workshop/docs92/

http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wlp/docs92/

標準のサポート

WebLogic Integration 9.2 で開発するコンポーネントとアプリケーションは、Apache Beehive、Java 5 アノテーション、BPEL (インポートとエクスポート)、XQuery 2004 に準拠した XQuery Mapper とエンジンなどの標準技術に基づきます。

Apache Beehive コントロール

コントロールは、Beehive コントロール フレームワークに基づいたものになりました。これは、アノテーション付きの JavaBeans に基づく軽量のコンポーネント フレームワークです。Apache Beehive Open Source Project の詳細については、http://beehive.apache.org/ を参照してください。

宣言によるプロセス開発のための Java 5 アノテーション

WebLogic Integration 9.2 は、Java 5 に準拠するアノテーションをサポートしています。この機能を使用すると、宣言型のプログラミング スタイルを実施できます。つまり、プログラマがプロセスにアノテーション (注釈) を付けると、必要な Java コードをツールが自動的に生成します。BEA では、アノテーションを簡単に使用するためのサポート ツールの開発を引き続き進めています。WebLogic Integration 9.2 には、プロセス プロパティ エディタに加えて、プロセス アノテーション エディタが含まれています。

BPEL インポートおよびエクスポート

BPEL インポート/エクスポート ウィザードが、Eclipse ベースの IDE から利用できるようになりました。

アップグレードされた XQuery Mapper とエンジン

WebLogic Integration 9.2 は、新しい XQuery 2004 に準拠した Xquery Mapper とエンジンをサポートしています。これは、AquaLogic Service Bus および AquaLogic Data Services Platform で使用されているものと同じ堅牢なエンジンです。

新しい Worklist サブシステム

WebLogic Integration 9.2 には、人員をプロセスに統合するための新しい Worklist サブシステムが組み込まれています。新機能が関係する重要な部分は、タスク プランと呼ばれるマルチステップ タスクの新しいメタデータ定義、Eclipse でのタスク プラン用の新しい設計エディタ、および Worklist User Portal です。

マルチステップ タスクのメタデータ定義としてのタスク プラン

タスク プランは、ビジネス コンテキストに固有のタスクのライフサイクルをモデル化したものです。タスクのライフサイクルには、ステップごとに異なる要員が割り当てられている複数のステップが含まれます。

Worklist User Portal でのフォームを用いたテスト

タスク プランのコンフィグレーションに基づいて入力フォームが自動的に生成され、プランごとに完全なシナリオをテストできます。

IDE でのグラフィカルな設計環境

WebLogic Integration 9.2 には、Eclipse ベースの新しい Worklist 用設計キャンバスが組み込まれており、ビジュアルなドラッグアンドドロップ環境でマルチステップのタスク プランを定義できます。

タスク ポートレット

新しい Worklist サブシステムでは、ユーザや管理者がタスクを管理するための、コンフィグレーション済みのポートレットのセットが提供されています。

動的な電子メール通知

WebLogic Integration 9.2 Worklist では、作成、割り当て、完了、取り消しなどのタスク関連イベントに対してシステムが生成する電子メール通知を、ユーザがコンフィグレーションできます。

自動的なタスク バランシング

タスクを実行するために利用できるユーザが複数いる場合、Worklist は、未完了項目の数が最も少ないユーザにタスクを自動的に割り当てます。

WebLogic Integration 8.1 または 8.5 で作成されたアプリケーションのためのアップグレード ツール

WebLogic Integration 8.1 SP4、SP5、SP6、または 8.5 (SP5 および SP6 を含む) のアプリケーション情報の多くを、WebLogic Integration 9.2 に自動的にアップグレードできます。

WebLogic Integration 9.2 では、Eclipse ベースのプロジェクト構造へのアプリケーションのアップグレードや、WebLogic Integration 8.x スタイルの Java 注釈から Java 5 準拠のアノテーションへの変換などの操作を処理する、ソース アップグレード ツールが提供されています。XQuery 2002 を XQuery 2004 に変換することもできます。

9.2 へのアップグレード方法の詳細については、次の URL を参照してください。

http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wli/docs92/upgrade/index.html

8.1 (SP4 以上) のアプリケーションを 9.2 にアップグレードするための 9.2 アップグレード ツールの使用方法を解説した新しいチュートリアルが提供されています。詳細については、「WebLogic Integration 8.1 アプリケーション ソースの 9.2 環境へのアップグレード」を参照してください。

非推奨になった項目

次に示すのは、9.2 で非推奨になった項目です。これらの項目はサポートされなくなり、WebLogic Integration の次回のメジャー リリースで削除されます。代替手段が示されている場合はそれに従い、プロセス アプリケーションの設計が後で混乱しないようにすることをお勧めします。

 


プラットフォーム サポートとシステム要件

この節では、WebLogic Integration 9.2 がサポートされるプラットフォームおよびその他のシステム要件について説明します。内容は以下のとおりです。

前提条件

インストールと必要なパッチ」の説明に従って、WebLogic Integration 9.2 をインストールし、必要なパッチを適用し、WebLogic Integration ドメインを作成します。

オペレーティング システム

オペレーティング システムの詳細については、サポート対象のコンフィグレーションのドキュメント (下記 URL) の「サポート対象のオペレーティング システム コンフィグレーションの一覧」を参照してください。http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/platform/suppconfigs/configs92/92_over/overview.html#1122259

データベースとデータベース ドライバ

データベースおよびデータベース ドライバの詳細については、http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/platform/suppconfigs/configs92/92_over/overview.html および http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/platform/suppconfigs/configs92/92_over/supported_db.html#1170001 を参照してください。

アプリケーションのアップグレード

WebLogic Integration 8.1 SP4、SP5、SP6、または 8.5 (SP5 および SP6 を含む) のアプリケーションは、アップグレード ツールを使用して WebLogic Integration 9.2 にアップグレードできます。アップグレード ツールの詳細については、「WebLogic Integration 8.1 または 8.5 で作成されたアプリケーションのためのアップグレード ツール」を参照してください。

アップグレード ウィザード用に十分なメモリがあることの確認

インポート ウィザードを使用してアプリケーションをアップグレードする前に、Java Virtual Machine が Workshop for WebLogic に対して許可するメモリの最大量を一時的に増やすことを検討してください。アップグレード プロセスで必要なコンパイル ステップには、多数のファイルが含まれる場合があります。推奨されるメモリの最大値は 1GB です。

最大メモリは次の方法で増やすことができます。IDE を開始する前に、workshop4WP.ini ファイルを編集して、-Xmx の値を十分に大きい値に置き換えます。デフォルトでは、workshop4WP.ini ファイルは BEA_HOME\workshop92\workshop4WP\workshop4WP.ini にあります。

たとえば、-Xmx768m (デフォルト) から -Xmx1G (1GB に設定) に設定を変更することを検討します。アップグレード ツールの使用が終了したら、開発に適したレベルにメモリの上限を戻しておきます。

アップグレード ウィザードの詳細については、http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/workshop/docs92/ws_platform/upgrading/howUseUpgradeWizard.html にある「[インポート] ウィザードを使用してバージョン 8.1 のアプリケーションをアップグレードするには」を参照してください。

 


インストールと必要なパッチ

WebLogic Integration 9.2 ソフトウェアをインストールしてコンフィグレーションするには、次の手順を実行します。

  1. WebLogic Integration 9.2 ソフトウェアのインストール
  2. 必要なパッチのインストール

WebLogic Integration 9.2 ソフトウェアのインストール

グラフィカル モード、コンソール モード、サイレント モードのいずれかで、ソフトウェアをインストールします。インストール プログラムでは、システムとコンフィグレーションに関する特定の情報の入力を求められます。BEA Products のインストールについては、次の URL を参照してください。

http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/common/docs92/install/index.html

必要なパッチのインストール

WebLogic Integration のインストールが終了したら、WebLogic Integration とともにデプロイするために必要な WebLogic Server、Workshop、および WebLogic Portal (ある場合) に対するパッチをインストーラで適用するかどうかを選択できます。[パッチを適用] チェック ボックスを選択せず、ユーザ自身でパッチを適用する場合は、Smart Update を使用してパッチを適用できます。

コンピュータまたは一般的なソフトウェア障害のため、またはパッチに関連するエラーのために、自動的なプロセスによるパッチの適用が失敗する場合があります。その場合も、Smart Update を使用してパッチを手動で適用できます。Smart Update を使用してパッチを適用できない場合は、BEA カスタマ サポートまでお問い合わせください。

Smart Update ツールについては、次の URL にある「パッチのダウンロードおよび適用」を参照してください。

http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/common/docs92/smart_update/index.html

Smart Update を開始すると、BEA サポート ID とパスワードを使用して BEA カスタマ サポートにログインするよう求められます。BEA サポート ID の入手方法については、http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/common/docs92/smart_update/start.html にある「Smart Update の起動方法」の「BEA アカウントの取得と契約資格へのアクセス」を参照してください。

ログインした後は、パブリックなパッチとオプションのパッチにアクセスできます。パッチのダウンロードと適用が済むと、BEA_HOME\utils\bsu\cache_dir に表示されるようになります。

表 1-1 の一覧で示されているパッチを、Smart Update ツールを使用して WebLogic Integration インストール環境にインストールする必要があります。

WebLogic Integration のインストールに WebLogic Portal and Workshop が含まれない場合、WebLogic Portal および Workshop のパッチは適用されません。

注意 : Workshop がインストールされている場合は、表 1-1 の一覧で示されているパッチを、Smart Update ツールを使用して BEA WebLogic Integration インストール環境にインストールし、次に <BEA_HOME>\workshop-92\workshop4WP\WLWPatchInitialize.cmd スクリプトを実行して Workshop でパッチをアクティブにする必要があります。

表 1-1 WebLogic Integration に必要なパッチ
パッチ ID
パスコード
製品
6MK8
7Y7F86FU
WebLogic Server 9.2
A13Q
A4KAV4WX
WebLogic Server 9.2
93HW
5V6IUZKU
WebLogic Server 9.2
6L1H
SLHPWYVJ
WebLogic Server 9.2
W17P
VQHMZ67A
WebLogic Server 9.2
BINS
J3K3II9X
WebLogic Server 9.2
KDQ7
5V4J5JJI
WebLogic Server 9.2
76ES
8UMFE4XG
WebLogic Server 9.2
XE28
QFCU24WG
WebLogic Server 9.2
JZY3
RN1HN5ZL
WebLogic Server 9.2
NSX5
8RUJSA94
WebLogic Server 9.2
YWJE
7P3F6IKV
WebLogic Server 9.2
SWV7
ZMYXA2M2
WebLogic Server 9.2
XM28
QT4XQ8JK
WebLogic Server 9.2
EJQL
FQUQNFW4
WebLogic Portal 9.2
9Z62
K2N7U4DP
WebLogic Server 9.2
T4CP
BM1MJ5BQ
WebLogic Server 9.2
P816
JGGWL8BK
BEA Workshop for WebLogic Platform 9.2
S35L
PKQ6X6B2
BEA Workshop for WebLogic Platform 9.2
81H9
T9P2NPG3
BEA Workshop for WebLogic Platform 9.2
C8KW
H4828P67
BEA Workshop for WebLogic Platform 9.2
82WQ
JE6Z2EPM
WebLogic Server 9.2
KKQT
7X38HKMX
WebLogic Server 9.2
47D5
89QCIL88
WebLogic Server 9.2
5LT3
748HL4I7
WebLogic Server 9.2

 


チュートリアル

WebLogic Integration 9.2 の実際の操作を体験するには、この節で紹介している以下のチュートリアルを試してみることをお勧めします。WebLogic Integration 9.2 の実際の操作を体験するには、以下で紹介しているチュートリアルを試してみてください。

これらのチュートリアルの内容については、以下の節で説明します。また、次の URL にある Workshop for WebLogic Platform™ のチュートリアルもご利用ください。

http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/workshop/docs92/ws_platform/introduction/conWorkshopTutorials.html

WebLogic Integration 8.1 アプリケーション ソースの 9.2 環境へのアップグレード

このチュートリアルでは、WebLogic Integration 9.2 で利用できる自動アップグレード ツールの使用方法について説明します。アップグレード ウィザードは、お使いのアプリケーションをスキャンし、エラーまたは警告メッセージを表示して、問題の可能性を通知します。アップグレード プロセスでは、8.1 アプリケーションを Eclipse ベースのプロジェクト構造に自動的に変換し、8.1 スタイルの注釈を新しい Java 5 準拠のアノテーションにアップグレードします。アップグレード ツールは、IDE に表示されるステータスとメッセージの実行ログを保持しています。チュートリアルは、 http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wli/docs92/upgradetutorial/index.html から入手できます。

新しい Worklist アプリケーションの作成

このチュートリアルでは、新しい WebLogic Integration 9.2 Worklist サブシステムを使用してローン承認プロセスを定義する方法を説明します。タスクの手順、手順の各ステップでのアクション、各ステップに対して認可されているユーザ、タスクの期日、タスクのその他の属性やプロパティなど、タスク プランを定義する方法を学習します。また、タスク インスタンスの作成方法、およびシステムで生成されるポータル ビューを使用したタスク プラン全体のテスト方法についても学習します。

このチュートリアルでは、以下の方法を学習します。

チュートリアルは、http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wli/docs92/worklisttutorial/index.html から入手できます。

初めてのビジネス プロセス (非 Worklist) アプリケーションの構築

このチュートリアルでは、BEA Workshop および WebLogic Integration 9.2 で利用できる新しい Eclipse ベースの設計環境を使用して、新しいビジネス プロセス (JPD) を作成してテストする手順を紹介します。

このチュートリアルでは、以下の方法を学習します。

チュートリアルは、 http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wli/docs92/jpdtutorial/index.html から入手できます。


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