Worklist の使い方

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ワークリスト タスク プランの作成および管理

この節の内容は以下のとおりです。

 


タスクとタスク プランについて

ワークリストでは、タスクはユーザに割り当てるアクティビティを表します。ユーザは、タスクの進行を管理し、タスクが適切な方法でスケジュールどおりに確実に完了するようにします。タスクには、1 つまたは複数のステップと、1 つまたは複数の終了ポイント (終端ステップ) を含めることができます。各ステップは、タスクの完了までの個別のフェーズを表します。ヒューマン アクターは、定義された各ステップでタスクのアクションを実行することでタスクを進めていきます。各ステップでは、ヒューマン アクターが選択できる 1 つまたは複数のアクションを定義します。「作業アクション」と呼ばれるアクションには、そのアクションが実行されたときにタスクを遷移させる次のステップが関連付けられています。このモデルでは、タスクで実行されたアクションで指示された方法で、計画された一連のステップに沿ってタスクを進めていくことができます。

終端ステップは、タスクの有効期間の終わりを示します。終端ステップには、ユーザが実行した作業アクションからのみ到達できます。終端ステップには、(完了ステップによる) 正常な完了または (中止ステップによる) 異常終了を示すマークを付けることができます。タスク プランには、終端ステップが少なくとも 1 つは必要です。

タスクはユーザに割り当てることができ、ユーザはタスクを申請できます。タスクは、タスク データを表す一連のプロパティに関連付けられています。タスクのステップが完了すると、ユーザはプロパティを指定および変更できます。

特定タイプのタスクのステップとプロパティはタスク プランで定義され、そのタイプのタスクの全インスタンスに適用されます。特定タイプのすべてのタスクは、そのタスク タイプに定義されたプランによって制御されます。タスク プランは、そのプランの制御対象となるタイプのタスク インスタンスを作成する前に設計者が定義します。

関連付けられているタスク プランに関係なく、すべてのタスク インスタンスには、次のようなプロパティ (システム プロパティ) があります。

さらに、タスク インスタンスに関連付けられたタスク プランでは、タスク インスタンスの他の要素を定義します。次のような要素があります。

 


管理状態と作業状態

タスクの管理状態は、ワークリスト システムがタスク インスタンスを現在どのように処理しているかを示す値です。次のように、さまざまな管理状態があります。

表 2-1 管理状態
管理状態
説明
中止
タスク インスタンスが正常に完了しなかった。ステップでそれ以上のアクションを実行できず、すべてのプロパティが読み込み専用になる。再アクティブ化グローバル アクションを使用することで、タスクを再アクティブ化できる
アクティブ
タスク インスタンスがアクティブであり、タスク インスタンスと対話できる。ステップのアクションの実行、プロパティの設定などが可能。
完了
タスク インスタンスが正常に完了した。ステップでそれ以上のアクションを実行できず、すべてのプロパティが読み込み専用になる。再アクティブ化グローバル アクションを使用することで、タスクを再アクティブ化できる
エラー
タスク インスタンスで何らかの技術的なエラーが発生したため、管理者が介入しないと続行できない。各ステップのアクションは一切実行できないが、タスク プロパティを変更することはできる。エラーをクリア グローバル アクションの使用後にのみ、このタスクで他のタイプの対話が可能になる
中断
タスク インスタンスはまだ完了していない (または中止されている) が、一時的に対話できなくなっている (タスク インスタンスの再開は除く)。各ステップのアクションは一切実行できず、プロパティが読み込み専用になる。

タスクの作業状態は、そのタスクで作業できるヒューマン アクターとタスクとの現在の関連付けを示す値です。次のように、さまざまな作業状態があります。

表 2-2 作業状態
作業状態
説明
割り当て済み
タスク インスタンスは、そのタスクで作業する可能性のある候補ユーザのリストに関連付けられている。タスクの完了に関して責任を負うユーザはいない。
申請済み
タスク インスタンスは、そのタスクの完了に関して責任を負う 1 人のユーザに関連付けられている。このユーザは、タスクを完了するか、タスクを返却する (割り当て済み作業状態に戻す) かを後で選択できる。
未割り当て
タスク インスタンスは、そのタスクで作業できるどのユーザにも関連付けられていない。

 


グローバル アクション

タスクの管理状態に影響する多数のグローバル アクションが定義されています。これらのアクションは、タスク プランに関係なく、どのタスク インスタンスでも実行できます。管理状態に影響するアクションは次のとおりです。

表 2-3 グローバル アクション
操作
説明
中止
タスクを強制的に停止する。タスクを取り消す必要があり、完了してはならないことを示す。この操作は、申請者、管理者、またはタスク オーナが実行する。タスクは中止状態になる。
割り当て
タスクを割り当て済み状態に遷移させる。この操作の実行時に割り当て対象リストを設定し、タスクを申請できるユーザを指定する必要がある。
この操作は、完了や中止など最終状態のタスクに対して実行できる。これにより、タスクで再び作業することができる。
この操作では、タスクの割り当て解除または再割り当てを行うことができる。単一のタスク インスタンスに対する割り当ては、そのタスクのライフサイクルを通じて複数回実行できる。タスクを割り当てるときは、割り当て対象リストの設定方法を決めるアルゴリズムを指定する必要がある。アルゴリズムの詳細については、「割り当てアルゴリズム」を参照。
この操作は、タスク オーナ、タスク作成者、割り当て対象、または管理者が実行する。
申請
割り当て済み状態のタスクを申請済み状態に遷移させる。割り当て対象リストに記載されたユーザがタスクの申請者として設定される。これは、割り当て対象リストのユーザにタスクの所有権があり、そのユーザがタスクを完了する予定であることを示す。この操作は、タスクの申請者になることを希望するユーザ、または別のユーザに代わって管理者あるいはタスク オーナが実行する。
エラーをクリア
エラー状態に設定されているタスク インスタンスを強制的にアクティブ状態に戻す。現在のユーザがタスクの管理者またはオーナでない場合、このアクションは失敗する。
完了
開始状態のタスクを完了状態に遷移させる。申請者がタスクの完了に必要な作業を終了したこと、または実施可能な作業範囲まで終了したことを示す。この操作は、申請者、または申請者に代わって管理者あるいはタスク オーナが実行する。
作成
割り当て済み状態の新しいタスク インスタンスを作成する。
削除
タスク インスタンスを削除する。現在のユーザがタスクの管理者またはオーナでない場合、このアクションは失敗する。
再アクティブ化
タスクを終端状態から元の状態に戻す。現在のユーザがタスクの管理者またはオーナでない場合、このアクションは失敗する。
管理上、タスクが完了または中止された場合、現在のステップの値はタスクの中止または完了時点でのステップになる。この場合、タスク インスタンスを再アクティブ化すると、このステップが再び現在のステップになる。
ユーザ アクションの結果としてタスクが完了または中止した場合は、最終アクションが実行されたステップでタスク インスタンスを元の状態に戻すために、最終アクション フィールドまたは最終ステップ フィールドが使用される。
再開
中断状態のタスクを中断前の状態に戻す。この操作は、管理者またはタスク オーナが実行する。
戻り
タスクの現在の申請者を削除し、タスクを割り当て済み作業状態に強制的に戻す。現在のユーザがタスクの管理者またはオーナでない場合、このアクションは失敗する。
エラーを設定
タスク インスタンスを強制的にエラー管理状態にする。現在のユーザがタスクの管理者またはオーナでない場合、このアクションは失敗する。
開始
申請済み状態のタスクを開始状態に遷移させる。申請者がタスクの作業を開始したことを示す。この操作は、申請者、または申請者に代わって管理者あるいはタスク オーナが実行する。
停止
開始状態のタスクを申請済み状態に戻す。申請者がタスクの作業を一時的に停止することを示す。停止したタスクは、作業の続行が可能になった時点で再開できる。この操作は、申請者、または申請者に代わって管理者あるいはタスク オーナが実行する。
中断
タスクを中断状態にする。タスクの進行を止め、作業を一時的に中断する必要があることを示す。タスクは、作業の続行が必要になった時点で (再開操作によって) 再開できる。この操作は、管理者またはタスク オーナが実行する。

 


ワークリストのプロパティ

すべてのタスクには、システム プロパティと呼ばれる多数の組み込みのプロパティがあります。編集可能なシステム プロパティは、タスク プランおよびタスク プランのステップやアクションを定義するときに指定できます。また、タスク プランに関連するプロパティを定義することもできます。これらは、ユーザ プロパティと呼ばれます。

タスク プラン プロパティ

タスク プランを設計および開発するときに、以下のプロパティを指定できます。

表 2-4 タスク プラン プロパティ
プロパティ
説明
完了期日
このタスクを完了する必要のある期日 (営業日の日時)。時間間隔と、必要に応じてビジネス カレンダー名を指定する。ビジネス カレンダー名が指定されていない場合は、日付の計算にワークリスト グローバル システム カレンダーが使用される。ビジネス カレンダーは、タスクを完了する必要のある期日の絶対日付の計算に使用される。
間隔では、D days H hours M minutes 形式で日数、時間、分を定義できる。ここで、D は日数、H は時間数、M は分数を表す。
タスクの完了期日は、間隔とユーザ カレンダーまたはビジネス カレンダーに基づいて生成される。たとえば、時間間隔を 10 日に指定して、ビジネス カレンダーを選択した場合、現在の日付が 1 日であり、選択したビジネス カレンダーでその翌日からの 5 日間がビジー状態である場合、タスクの完了期日は 15 日になる。
説明
タスク プランの説明。
オーナ名
タスクを作成したユーザの名前。
見積り時間
タスクの完了に必要な予測所要時間 (3min2hour1day や 10 年 5 時間 3 秒のように、ビジネス カレンダーの間隔で指定)。この情報は、デフォルトのワークリスト割り当てハンドラによってロード バランシングに使用される。この値を指定した場合、このタスクに含まれるすべての手順において時間推定のデフォルトの設定値として使用される。
バージョン
タスク プランのバージョン。デフォルト値は 1.0。
終端タスクの保持
パージに適した状態になる前に、完了状態または中止状態のタスクを実行時ストアに保持する期間 (3min2hour1day や 10 年 5 時間 3 秒のように、ビジネス カレンダーの間隔で指定)。詳細については、『Worklist Console の使い方』の「ワークリスト管理」にある「タスクのパージ」を参照
しきい値優先度
この値 (整数値) を指定すると、タスク割り当て中のロード バランシング実行時に、ユーザの可用性情報を条件付きで使用できるようになる。可用性チェックは、タスク インスタンスの [優先度] の値が指定されたしきい値以上である場合にのみ実行される。

システム プロパティ

すべてのタスクには、個々のタスク プランではなく、ワークリストによって定義された多数の組み込みのプロパティがあります。これらのプロパティは、コンストラクタまたはステップで実行されるアクションを通じて設定できます。システム プロパティと呼ばれるこれらのプロパティは、システム プロパティ名にシステム定義のプレフィックスを付けることによって、アクションまたはコンストラクタのプロパティ名リストで参照できます。

注意 : このプレフィックスは、ロケールによって異なります。米国英語ロケールの場合、プレフィックスは「sys:」になります。

編集可能なシステム プロパティとして、タスク名、コメント、優先度、タスクの完了期日、タスクの見積り時間、現在のステップの完了期日、および現在のステップの見積り時間があります。

ユーザ プロパティ

タスクのユーザ プロパティは、タスク プランのすべてのインスタンスに対して保持するデータ要素を定義する、名前と型の多数のペアで構成されます。これらのデータ要素は、特定のタスクの完了に関与する関係者間で渡されるデータを表します。タスク プランでは、そのタスク タイプの目的を果たす上で役立つユーザ プロパティを定義できます。

実行時に、ワークリスト管理者 (およびワークリスト API とタスク コントロール) は、必要に応じて、タスク インスタンスのプロパティ (ユーザとシステムの両方) を変更できます (新しいユーザ プロパティの追加など)。プロパティを変更するには、タスクのタスク プランのコピーを作成して、ユーザ プロパティを追加し、タスク プランの設定グローバル アクションによってタスク インスタンスに新しいタスク プランを適用します。この機能により、ワークリスト管理者は、タスク インスタンスごとに発生する可能性のある特殊な状況に対応できます。

ユーザ プロパティは、以下によって定義できます。

ワークリストでは、一部のシステム データ型が定義されていますが、ユーザ定義のデータ型を追加することもできます (新しいデータ型の SPI レイヤを実装することによりプラグインされます)。システム データ型は次のとおりです。

MIME タイプと値が指定された TaskMessage (MIME タイプは動的に変更でき、値は MIME タイプに従って解釈される)

 


Worklist アプリケーション

Worklist アプリケーションは、EAR プロジェクトと Web プロジェクトで構成されます。これらのプロジェクトには、1 つの作業単位に関係するすべてのファイルとディレクトリが含まれます。必要に応じて、Worklist アプリケーションのユーティリティ フォルダを用意し、WebLogic System Integration とコントロール スキーマを格納することもできます。

EAR プロジェクトはエンタープライズ アプリケーションに対応します。このプロジェクトをビルドおよびデプロイすることにより、企業のプロセス フロー全体を作成できます。作成したタスク プランは、<EAR プロジェクト名> フォルダにある EARContent フォルダの下に格納されます。

Web プロジェクトは、システムのユーザ インタフェースとして機能する、ワークリストの Web アプリケーションと対応しています。Web プロジェクトは EAR プロジェクトの一部です。

注意 : このドキュメントに記載された <Web プロジェクト名> は、このフォルダの名前を指します。

ワークリストでは、開発者はさまざまなタイプのカスタム プラグイン クラスを定義できます。たとえば、com.bea.wli.worklist.api.config.AssignmentHandler を実装することでカスタム割り当てハンドラを定義できます。また、com.bea.wli.worklist.api.events.TaskEventListener を実装すると、カスタム タスク イベント リスナを実装できます。

カスタム プラグイン クラスは、ホスト アプリケーションのクラス ローダから利用できるように、ユーティリティ プロジェクト内に配置する必要があります。これらのクラスを作成するには、開発者はワークリスト API クラスにアクセスする必要があります。カスタム プラグイン クラスを実装するには、プラグイン コードをホストするユーティリティ プロジェクトを作成し、このプロジェクトのビルド パスに worklist-client.jar ライブラリを手動で追加します。

worklist-client.jar ライブラリをプロジェクトのビルド パスに追加するには、以下の手順を実行します。

  1. [パッケージ・エクスプローラー] ビューで、ユーティリティ フォルダを右クリックし、[プロパティー] を選択します。[<ユーティリティ フォルダ名> のプロパティー] ダイアログが表示されます。
  2. 図 2-1 worklist-client.jar の追加


    worklist-client.jar の追加

  3. 左ナビゲーション ペインの [Java のビルド パス] を選択し、[ライブラリー] タブを選択します。
  4. [外部 JAR の追加] をクリックし、worklist-client.jar ファイルの場所 (WebLogic インストール ディレクトリ/weblogic92/integration/lib) に移動します。ファイルを選択し、[開く] をクリックします。
  5. [OK] をクリックします。

これで、ユーティリティ プロジェクトから、プラグイン実装の作成に必要なワークリスト API クラスにアクセスできるようになります。

Worklist アプリケーションには、次の 3 つのタイプがあります。

 


タスク プランの作成の概要

特定タイプのタスクのステップとプロパティはタスク プランで定義され、そのタイプのタスクの全インスタンスに適用されます。タスク プランの各ステップ (完了ステップや中止ステップなどの終端ステップを除く) にアクションを含めることができます。アクションにより、あるステップから別のステップにタスク インスタンスを遷移させることができます。権限を有するユーザまたはシステム アクターがこのようなアクションを実行できます。

ステップ

ステップとは、タスクのライフサイクルにおける 1 つのフェーズです。ワークリスト設計者は、タスク プランの範囲内で各ステップを定義します。ステップは、処理中のタスクを進めるために実行できるアクションの簡単なセットを表します。終端ステップ (完了ステップまたは中止ステップ) では、ステップを終了させることができます。ステップには、次のような要素が含まれます。

パレット ビューでステップを選択し、タスク プラン エディタにドラッグ アンド ドロップできます。これで、ステップにアクションを追加できるようになります。また、ステップのプロパティを設定することもできます。詳細については、「タスク プランへのステップとアクションの追加」を参照してください。

アクションと接続

アクションは、ユーザが実行する作業、またはタスク インスタンスのステップでユーザが下す決定事項を表します。ユーザは、タスク インスタンスの現在のステップに定義されたアクションを実行します。アクション定義はステップ内で存続します。また、ステップはタスク プラン内で存続します。ワークリストには、次のようなさまざまなタイプのアクションがあります。

タスク プラン パースペクティブのパレット ビューでこれらのステップを選択し、アクションをタスク プランのステップ内にドラッグ アンド ドロップできます。詳細については、「タスク プランへのステップとアクションの追加」を参照してください。

作業アクション

作業アクションは、ユーザが実行した作業、またはこのタスクについてユーザが下した決定事項を表します。作業アクションは、あるステップから別のステップにタスクを遷移させます。遷移の発生元のステップは、作業アクションを含むステップです。遷移後のステップまたは終端状態は、作業アクション内で名前が指定されているか、特定されています。終了した作業または下された決定に関する情報は、タスクのプロパティに取り込まれます。作業アクションでは、そのアクションの完了に必要なデータ (存在する場合)、アクションの内容の説明、およびヒューマン アクターがアクションを実行する必要のある状況を定義します。

作業アクションでは、アクションの実行時に更新または指定する必要のあるいくつかのプロパティを指定できます。これは、タスクのプロパティを更新するための主要メカニズムです。

割り当てアクション

タスクで割り当てアクションを実行すると、アクションに定義されている割り当て手順に従ってタスクが再割り当てされます。

戻りアクション

戻りアクションは、後日、別のユーザがタスクを申請できるように、タスクを割り当て済み作業状態に戻します。

次のユーザへの割り当て

次のユーザへの割り当てアクションは、「反復リスト」候補リスト処理と連動し、タスクを候補リスト内の次のユーザに割り当てます (また、そのユーザに代わってタスクを自動的に申請します)。詳細については、「候補リストの処理」を参照してください。

接続

パレット ビューでの接続は、タスク プランのステップとアクションのナビゲーションを指定するために使用されます。この接続により、コネクタがタスク プランの最初のステップに接続されます。また、アクションを実行する順序も指定されます。

コンストラクタ

タスク プランでは、タスク プランの新しいインスタンスの初期化に使用する 1 つまたは複数のコンストラクタを定義します。コンストラクタは以下を定義します。

コンストラクタに定義されたプロパティは、作業アクションでリストされたプロパティと同じルールに従います。つまり、コンストラクタは、タスク プランまたは編集可能なシステム タスク プロパティで定義されたプロパティを参照できます。

注意 : タスク プランでは、必須プロパティを定義しないコンストラクタを定義できます。また、このようなコンストラクタがいくつあってもかまいません。

候補リストの処理

タスクは、明示的に割り当てることも、割り当て対象リストを使用して暗黙的に割り当てることもできます。Worklist Console からタスクを割り当てる方法については、『Worklist Console の使い方』の「ワークリスト管理」にある「ユーザまたはグループへのタスクの割り当て」を参照してください。タスク プラン エディタからタスクを割り当てる方法については、「割り当て手順」を参照してください。

割り当て手順には、以下が含まれます。

割り当て対象リストが評価されて、タスクの申請者候補のリストが生成されます。次に、この候補リストが評価されます。候補リストの評価の考えられるシナリオを以下に示します。これらのシナリオは、選択した候補リスト処理のタイプに基づいています。候補リスト処理の有効な値は次のとおりです。

ロード バランシング

割り当て対象リストから複数の候補を含む候補ユーザのリストが生成され、候補リストの処理タイプが「ロード バランシング」に設定されている場合、ワークリストは、ユーザの作業負荷と、場合によってはユーザの可用性に基づいてユーザを選択します。この動作は、「ロード バランシング」と呼ばれます。

ロード バランシングは若干コストがかかる可能性があるため (特に、候補ユーザの大規模なリストについて作業負荷を評価する場合)、ワークリストではタスク管理者がステップ バイ ステップ方式でロード バランシングを明示的に有効にしていくことができます。ロード バランシングは、WorklistTaskAdmin.assignTask() 呼び出しでの割り当て手順、または割り当て手順を指定するステップで、候補リストの処理タイプを LoadBalancing に指定することで有効にできます。

デフォルトでは、ロード バランシングにおいては (ビジネス カレンダーに基づく) ユーザの可用性は考慮されません。ただし、ユーザの可用性を考慮する必要がある場合は、ロード バランシング プロセス内でチェックを有効にできます。可用性は「スコア」として計算されます。スコアの値が大きいほど、可用性が高いことを示します。

タスク プランの作成手順

  1. タスク プラン フォルダを作成します。
  2. タスク プランを作成します。
  3. 1 つまたは複数のステップをタスク プランに追加します。
  4. タスク プランの各ステップのシステム プロパティを定義します。
  5. タスク プランのステップごとに 1 つまたは複数のアクションを追加します。
  6. タスク プランの全ステップの各アクションのシステム プロパティを定義します。
  7. 必要に応じて、タスク プランのユーザ プロパティを定義します。
  8. コネクタを使用して、ステップとアクションを実行する順序を指定します。
  9. タスク プランのコンストラクタを作成します。
  10. タスク プランを検証します。

 


始める前に

ワークリストを使用する前に、必ず以下の作業を行います。

ドメインの作成

ドメインは、Configuration Wizard を使用して作成できます。詳細については、『コンフィグレーション ウィザードを使用した WebLogic ドメインの作成』の「新しい WebLogic ドメインの作成」を参照してください

サーバのコンフィグレーション

Worklist アプリケーションをデプロイできるサーバをコンフィグレーションする必要があります。

注意 : サーバをコンフィグレーションしていない場合に、Workshop for WebLogic Platform から Worklist Console を起動しようとすると、次のエラー メッセージが表示されます。

worklist-client.jar の追加

サーバをコンフィグレーションするには、以下の手順を実行します。

  1. [ファイルArrow symbol新規Arrow symbolその他] を選択します。[ウィザードを選択] ダイアログが表示されます。
  2. [サーバー] の横の worklist-client.jar の追加 アイコンをクリックし、[サーバー] を選択します。[次へ] をクリックします。[新規サーバーの定義] ダイアログが表示されます。

  3. worklist-client.jar の追加

  4. サーバのホスト名とサーバ タイプを選択します。残りのフィールドについては、デフォルト値のままにします。[次へ] をクリックします。BEA WebLogic Server のダイアログが表示されます。

  5. worklist-client.jar の追加

  6. ドメイン ホームのパスを入力します。必要に応じて、[参照] をクリックしてドメインを検索します。[次へ] をクリックします。[プロジェクトの追加および除去] ダイアログが表示されます。

  7. worklist-client.jar の追加

  8. [使用可能プロジェクト] リストでプロジェクトを選択し、[追加] をクリックします。
  9. [終了] をクリックします。

サーバがコンフィグレーションされます。

Workshop for WebLogic Platform の起動

アプリケーションを起動するには、以下の手順を実行します。

  1. [スタートArrow symbolプログラムArrow symbolBEA Products Arrow symbolWorkshop for WebLogic Platform] を選択します。[ワークスペース ランチャー] ダイアログが表示されます。
  2. すべてのプロジェクトを格納するフォルダを指定します。このフォルダは、ワークスペースと呼ばれます。

  3. worklist-client.jar の追加

  4. [OK] をクリックします。

Workshop for WebLogic Platform IDE が表示されます。

 


Worklist アプリケーションの作成

Worklist アプリケーションは、EAR プロジェクトと Web プロジェクトで構成されます。これらのプロジェクトには、1 つの作業単位に関係するすべてのファイルとディレクトリが含まれます。

EAR プロジェクトは、エンタープライズ アプリケーションに対応しています。このプロジェクトをビルドおよびデプロイすることにより、企業のプロセス フロー全体を作成できます。

Web プロジェクトは、システムのユーザ インタフェースとして機能する、ワークリストの Web アプリケーションと対応しています。Web プロジェクトは EAR プロジェクトの一部です。

新しい Worklist アプリケーションを作成するには、以下の手順を実行します。

  1. Workshop for WebLogic で、[ファイルArrow symbol新規Arrow symbolプロジェクト] をクリックします。[新規プロジェクト] ダイアログ ボックスが表示されます。
  2. [WebLogic Integration] の横の worklist-client.jar の追加 をクリックし、[Worklist アプリケーション] を選択します。
  3. 図 2-2 新しいワークリスト プロジェクト


    新しいワークリスト プロジェクト

  4. [次へ] をクリックします。[新しい Worklist アプリケーション] ダイアログ ボックスが表示されます。
  5. 図 2-3 [新しい Worklist アプリケーション] ダイアログ ボックス


    [新しい Worklist アプリケーション] ダイアログ ボックス

  6. Worklist アプリケーションのタイプを選択します。詳細については、「Worklist アプリケーション」を参照してください。
  7. EAR プロジェクトの名前を指定します。
  8. Web プロジェクトの名前を指定します。
  9. 必要に応じて、[ユーティリティ プロジェクトの作成] チェック ボックスをオンにして、ユーティリティ プロジェクト名を指定します。このプロジェクトには、すべての WebLogic Integration スキーマが格納されます。
  10. 必要に応じて、[ユーティリティ プロジェクトでの Weblogic Integration システムおよびコントロール スキーマの追加] チェック ボックスをオンにします。
  11. [終了] をクリックします。
  12. Worklist アプリケーションが作成されます。[パッケージ・エクスプローラー] ビューに、3 つのプロジェクト フォルダ (EAR プロジェクト、Web プロジェクト、ユーティリティ プロジェクトごとに 1 つのフォルダ) が自動的に作成され、表示されます。

    タスク プラン パースペクティブが現在のパースペクティブでない場合、[関連付けられたパースペクティブを開きますか?] ダイアログが表示されます。

    図 2-4 [関連付けられたパースペクティブを開きますか?] 確認ボックス


    [関連付けられたパースペクティブを開きますか?] 確認ボックス

  13. [常にこの設定を使用する] チェック ボックスをオンにして、[はい] をクリックします。

これで、タスク プラン パースペクティブが Worklist アプリケーションに関連付けられました。Workshop for WebLogic Platform ウィンドウの右上に、[タスク プラン] アイコン ([関連付けられたパースペクティブを開きますか?] 確認ボックス) が表示されます。

 


タスク プランの作成

タスク プランを作成するには、以下の手順を実行します。

  1. [パッケージ・エクスプローラー] ビューで、<EAR プロジェクト フォルダ名>\EarContent フォルダを右クリックし、[新規Arrow symbolフォルダー] を選択します。[新規フォルダー] ダイアログが表示されます。
  2. タスク プランのフォルダ名を入力し、[終了] をクリックします。
  3. このタスク プラン フォルダは、<EAR プロジェクト フォルダ名>\EarContent フォルダの下に作成されます。

  4. タスク プラン フォルダを選択し、〔Ctrl〕+〔N〕を押します。[新規] ダイアログが表示されます。
  5. [WebLogic Integration] の横の [関連付けられたパースペクティブを開きますか?] 確認ボックス をクリックし、[タスク プラン] を選択します。[次へ] をクリックします。[新しいタスク プラン] ダイアログが表示されます。
  6. 図 2-5 [新しいタスク プラン] ダイアログ


    [新しいタスク プラン] ダイアログ

  7. [コンテナ] フィールドに、タスク プラン フォルダのパスを指定します。
  8. タスク プランの名前を入力します。
  9. [終了] をクリックして続行します。

タスク プランが作成され、コンソールにタスク プランが開きます。コンソールでは、タスクのステップとアクションを定義できます。タスク プラン ファイル (.task ファイル) は、コンテンツ フォルダの下の WebLogic EAR プロジェクト内に直接配置されます。このフォルダ名は、プロジェクトのコンフィグレーションによって異なる場合がありますが、通常は EARContent という名前が付けられます。

タスク プランへのステップとアクションの追加

タスク プランは、ユーザがタスクでの作業時に実行する必要のあるアクションを定義するステップの集まりです。タスク プランにステップとアクションを追加するには、以下の手順を実行します。

  1. ステップを追加するタスク プラン ファイル (*.task ファイル) をダブルクリックします。
  2. パレット ビューで [ステップ] をクリックし、[<タスク名>.task] タブ内の任意の場所にドラッグ アンド ドロップします。
  3. 新しいステップのデフォルト名は、Step# です。ここで、# は、1 で始まり、タスク プランの既存のステップの数に応じて増加する数値です。

  4. プロパティ ビューで、ステップを選択してシステム プロパティを設定します。詳細については、「ステップのシステム プロパティの設定」を参照してください。
  5. 手順 2手順 3 を繰り返して、タスク プランに必要な数のステップを定義します。
  6. パレット ビューで、[アクション] をクリックし、ステップにドラッグ アンド ドロップします。
  7. 新しいアクションのデフォルト名は、Action# です。ここで、# は、1 で始まり、ステップの既存のアクションの数に応じて増加する数値です。

  8. プロパティ ビューで、アクションを選択してシステム プロパティを設定します。詳細については、「アクションのシステム プロパティの設定」を参照してください。
  9. 注意 : 必要に応じて、タスク プランのユーザ プロパティを作成し、これらのユーザ プロパティをアクションに定義できます。詳細については、「タスク プランのユーザ プロパティの作成」を参照してください。
  10. 手順 5手順 6 を繰り返して、ステップに必要な数のアクションを定義します。
  11. 手順 5手順 6 を繰り返して、タスク プランのすべてのステップのすべてのアクションを定義します。
  12. パレット ビューで、[中止ステップ] オプションと [完了ステップ] オプションを選択し、[タスク プラン] タブ内の任意の場所に配置します。
  13. パレット ビューで [接続] をクリックし、ターゲット ステップまたはアクションに接続するソース アクションをクリックします。マウスを押したまま、ターゲット ステップまたはアクションをポイントします。ソース アクションを始点とする直線が表示されます。ターゲット ステップまたはアクションでマウスを離します。ソースとターゲットが接続線で結び付けられます。
  14. 接続を指定すると、次の図に示すようにソース アクションに緑色のチェック マークが表示されます。アクションを別のステップまたはアクションに接続すると、タスク プラン内のステップとアクションの実行順序が指定されます。

    図 2-6 ソース アクションからターゲット アクションへの接続


    ソース アクションからターゲット アクションへの接続

    注意 : 現在のアクションの完了後に、アクションをステップに確実に戻すために、自己遷移を使用することもできます。図 2-6 の場合、ステップ 1 のアクション 3 が完了すると、制御がステップ 1 に戻ります。自己遷移を有効にするには、アクションをダブルクリックします。
  15. 手順 10 を繰り返して、タスク プランのすべてのアクションを接続します。
  16. タスク プランを保存します。

すべてのステップとアクションがタスク プランに追加されます。次に、タスク プランのコンストラクタを定義する必要があります。

タスク プランのコンストラクタの定義

タスク プランには、タスク インスタンスの作成方法を定義するコンストラクタが少なくとも 1 つ含まれています。タスク プランのコンストラクタは、タスク インスタンスの作成に使用された初期データ、および作成されたタスク インスタンスのステップを示します。各コンストラクタには、ステップが関連付けられている必要があります。1 つのタスク プランに対して複数のコンストラクタが存在してもかまいません。

注意 : コンストラクタを呼び出すことができるのは、許可されたユーザまたはシステム アクターです。したがって、タスク インスタンスは、プロセスでユーザによるデータ入力またはシステムの実行によって作成できます。

コンストラクタを定義するには、以下の手順を実行します。

  1. [パレット] タブの [コンストラクタ] をクリックし、[タスク プラン] タブの [コンストラクタ] コンテナにドロップします。
  2. コンストラクタのシステム プロパティを指定します。詳細については、「アクションのシステム プロパティの設定」を参照してください。
  3. 必要に応じて、タスク プランに定義されたユーザ プロパティを指定します。詳細については、「タスク プランのユーザ プロパティの作成」を参照してください。
  4. パレット ビューで [接続] をクリックして、コンストラクタをタスク プランの必要なステップに接続します。
  5. 図 2-7 タスク プラン


    タスク プラン

アウトライン ビューにタスク プランを表示することもできます。

図 2-8 アウトライン ビューのタスク プラン

アウトライン ビューのタスク プラン

ステップのシステム プロパティの設定

ステップには、以下のプロパティを設定できます。

割り当て手順

ステップでは、その親タスク プランのインスタンスを申請できるユーザを制御する割り当て手順を定義します (親タスク プランのインスタンスがこのステップに存在する場合)。タスク インスタンスを申請できるのは、常に 1 人のヒューマン アクターに限られます。したがって、現在のステップの割り当て手順 (存在する場合) は、実際にはタスク インスタンス全体の割り当て手順になります。

タスク インスタンスを申請するアクターは、タスク インスタンスの「申請者」と呼ばれます。このアクターは、名前、グループ、またはロールによって指定できます。ヒューマン アクターの場合、ステップを申請するには、名前付きアクターのいずれかである、名前付きグループのいずれかに属している、または名前付きロールを付与されている必要があります。

ステップのシステム プロパティを設定するには、以下の手順を実行します。

  1. 現在のステップを既存のユーザまたはグループに割り当てるには、[割り当て手順] を選択し、[値] カラムの ステップのシステム プロパティ をクリックします。[割り当て手順] ダイアログが表示されます。
    1. [追加] をクリックし、[名前] カラムにユーザ名またはグループ名を入力します。
    2. [型] カラムで、[User] または [Group] を選択します。
    3. [候補リストの処理] フィールドで、指定したユーザまたはグループにステップを割り当てる際に適用する処理のタイプを選択します。候補リストの処理の詳細については、「タスク プランの作成」を参照してください。
    4. ステップの候補リストの処理方法として [LOAD_BALANCING] を選択した場合にのみ、[可用性チェックを有効化?] チェック ボックスをオンまたはオフにします。
    5. [OK] をクリックします。処理するステップに関連付けられた候補に基づいて、指定したユーザまたはグループがタスクの現在のステップに割り当てられます。
    6. 図 2-10 割り当て手順


      割り当て手順

  2. [完了期日] を選択し、割り当て手順 をクリックします。[完了期日] ダイアログが表示されます。
    1. タスクの現在のステップを完了するために必要な日数、時間数、分数を入力します。
    2. ビジネス カレンダーを期日に関連付けるには、カレンダーを指定します。完了に必要な日数は、このカレンダーの空き状態とビジー状態の日数に基づいて計算されます。
    3. ユーザに関連付けられたカレンダーを使用して期日を計算する場合は、ユーザ名を選択します。
    4. [OK] をクリックします。
    5. 間隔では、D days H hours M minutes 形式で日数、時間、分を定義できます。ここで、D は日数、H は時間数、M は分数を表します。タスクの完了期日は、間隔とユーザ カレンダーまたはビジネス カレンダーに基づいて生成されます。

      図 2-11 ステップの完了期日


      ステップの完了期日

  3. [説明] を選択し、ステップの完了期日 をクリックします。[説明] ダイアログが表示されます。
    1. ステップの簡単な説明を入力します。
    2. [OK] をクリックします。
    3. 図 2-12 ステップの説明


      ステップの説明

  4. [名前] を選択し、ステップのわかりやすい名前を入力します。
  5. [リターン ステップ] を選択し、[True] または [False] を選択します。True に設定すると、タスクが返却されます。したがって、タスクは割り当て済み作業状態に戻り、後日、別のユーザがこのタスクを申請できるようになります
  6. [時間予測] を選択し、ステップの説明 をクリックします。[時間予測] ダイアログが表示されます。
    1. ステップを完了するために必要な日数、時間、分を見積もります。
    2. [OK] をクリックします。
    3. 図 2-13 ステップの予測所要時間


      ステップの予測所要時間

これで、システム プロパティが設定されました。必要に応じて、ステップの予測所要時間 アイコンをクリックし、ステップのデフォルト システム プロパティに戻します。デフォルト値に戻すことができるのは、タスク プランを保存しなかった場合のみです。

アクションのシステム プロパティの設定

すべてのアクションに対して以下のシステム プロパティを設定できます。

表 2-6 アクションのシステム プロパティ
プロパティ名
説明
名前
アクションの名前。
説明
アクションの簡単な説明。
次のステップ
現在のアクションの完了後に実行する必要のある次のステップ。
現在のステップの申請期日
任意のユーザが現在のステップを申請する必要のある期日。
現在のステップの完了期日
現在のステップを完了する必要のある期日。
所有者はグループ
true に設定すると、[所有者] プロパティで指定した値がグループを指すことを示す。
所有者
タスクのオーナ。
優先度
タスクの優先度。この値 (整数値) を指定すると、タスク割り当て中のロード バランシング実行時に、ユーザの可用性情報を条件付きで使用できるようになる。可用性チェックは、タスク インスタンスの [優先度] の値が指定されたしきい値以上である場合にのみ実行される。
ステップの見積り時間
タスクの現在のステップを完了するために必要な予測所要時間 (3min2hour1day や 10 年 5 時間 3 秒のように、ビジネス カレンダーの間隔で指定)。この情報は、デフォルトのワークリスト割り当てハンドラによってロード バランシングに使用される。この値を指定すると、このタスクの現在のステップの見積り時間設定のデフォルト値として使用される。
タスクの完了期日
このタスクを完了する必要のある期日 (営業日の日時)。時間間隔と、必要に応じてビジネス カレンダー名を指定する。ビジネス カレンダー名が指定されていない場合は、日付の計算にワークリスト グローバル システム カレンダーが使用される。ビジネス カレンダーは、タスクを完了する必要のある期日の絶対日付の計算に使用される。
間隔では、D days H hours M minutes 形式で日数、時間、分を定義できる。ここで、D は日数、H は時間数、M は分数を表す。
タスクの完了期日は、間隔とユーザ カレンダーまたはビジネス カレンダーに基づいて生成される。たとえば、時間間隔を 10 日に指定して、ビジネス カレンダーを選択した場合、現在の日付が 1 日であり、選択したビジネス カレンダーでその翌日からの 5 日間がビジー状態である場合、タスクの完了期日は 15 日になる。
タスク名
タスクの名前。
タスク時間予測
タスクの完了に必要な予測所要時間 (3min2hour1day や 10 年 5 時間 3 秒のように、ビジネス カレンダーの間隔で指定)。この情報は、デフォルトのワークリスト割り当てハンドラによってロード バランシングに使用される。この値を指定した場合、このタスクに含まれるすべての手順において時間推定のデフォルトの設定値として使用される。

タスク プランのユーザ プロパティの作成

ユーザ プロパティは、タスク プランの業務固有のデータ要素です。ユーザ プロパティはグローバルであり、タスク プランのライフサイクル全体を通じてすべてのステップに適用されます。

ユーザ プロパティを作成するには、以下の手順を実行します。

  1. ユーザ プロパティ ビューで、[ユーザ プロパティの作成] アイコンをクリックします。
  2. 図 2-14 ユーザ プロパティ タブ


    [ユーザ プロパティ] タブ

    [ユーザ プロパティの作成] ダイアログが表示されます。

    図 2-15 タスク プランのユーザ プロパティの作成


    タスク プランのユーザ プロパティの作成

  3. ユーザ プロパティの名前と説明を入力します。
  4. [型] ドロップダウン リストからユーザ プロパティのデータ型を選択します。
  5. データ型には、Boolean、DateTime、Float、Integer、JavaBean、String、URL、または XMLBean を指定できます。[バリアント情報] フィールドで、DateTime、JavaBean、XMLBean を選択した場合は、プロパティを指定する形式を入力します。たとえば、日時形式として mm/dd/yyyy `at' hh:mm:ss を指定できます。

  6. 必要に応じて、ユーザ プロパティのデフォルト値を入力します。
  7. [OK] をクリックします。

ユーザ プロパティが作成されます。

 


タスク プランの検証

タスク プランの設計およびデプロイの最終段階では、必要なエンタープライズ モデルの仕様に従ってタスク プランが機能しているかどうかを検証します。

注意 : タスク プランを正常にデプロイするには、タスク プランのバージョンが 1.0 であることが必要です。プロパティ ビューで、タスク プランのバージョンが 1.0 であることを確認します。

タスク プランを検証するには、以下の手順を実行します。

  1. [WorklistArrow symbolタスク プランの実行時に関する検証] をクリックします。
  2. タスク プランが有効な場合、次の図に示すような [検証結果] ダイアログが表示されます。
  3. タスク プランが無効の場合は、[検証結果] ダイアログにエラーの詳細が表示されます。エラーを修正し、タスク プランを再検証します。

    図 2-16 タスク プランの検証


    タスク プランの検証

  4. [OK] をクリックして確認します。
  5. [ファイルArrow symbolすべて保管] を選択して、アプリケーションを保存します。

必要に応じて、[WorklistArrow symbolAutomatic Layout] を選択すると、タスク プランのレイアウトを変更できます。

 


タスク プランのインポート

既存のタスク プランを現在のワークスペースにインポートするには、以下の手順を実行します。

  1. Workshop for WebLogic Platform IDE で、[ファイルArrow symbolインポート] を選択します。[インポート] ダイアログが表示されます。
  2. インポート元として [既存プロジェクトをワークスペースへ] を選択し、[次へ] をクリックします。[プロジェクトのインポート] ダイアログが表示されます。
  3. プロジェクトが配置されているルート ディレクトリを指定します。
  4. インポートするプロジェクトを選択します。
  5. [終了] をクリックします。

タスク プランが現在のワークスペースにインポートされます。

注意 : [インポート] ダイアログで、インポート元として [ファイル システム] を選択することもできます。[ファイル システム] ダイアログが表示されます。タスク プランのパスを指定し、インポートするプロジェクトを選択して、ファイル システムのインポート先の親フォルダを指定します。[終了] をクリックして、タスク プランをインポートします。

 


タスク プランのデプロイ

タスク プランを完全にモデル化したら、WebLogic Integration Server にデプロイできます。

タスク プランをデプロイするには、以下の手順を実行します。

  1. [パッケージ・エクスプローラー] ビューで、<Web プロジェクト名> フォルダを右クリックし、[実行Arrow symbolサーバーで実行] を選択します。[サーバーで実行] ダイアログが表示されます。
  2. タスク プランをデプロイするサーバを指定します。既存のサーバを選択することも、新しいサーバを手動で定義することもできます。サーバの定義方法の詳細については、「サーバのコンフィグレーション」を参照してください。
  3. 図 2-17 サーバーで実行


    サーバーで実行

  4. 既存のサーバを選択するには、[使用するサーバーの選択:] リストからタスク プランをデプロイするサーバを選択し、[次へ] をクリックします。[プロジェクトの追加および除去] ダイアログが表示されます。
  5. [使用可能プロジェクト] リストでプロジェクトを選択し、[追加] をクリックします。選択したプロジェクトが [構成プロジェクト] リストに表示されます。
  6. 図 2-18 サーバ上にコンフィグレーションするプロジェクトの追加または削除


    サーバ上にコンフィグレーションするプロジェクトの追加または削除

  7. [次へ] をクリックします。[タスクの選択] ダイアログが表示されます。
  8. [終了] をクリックします。

指定したサーバに選択したプロジェクトがデプロイされます。

サーバにプロジェクトをデプロイするには、ある程度の時間がかかります。タスク プランが正常にデプロイされると、Workshop for WebLogic 環境内の Worklist User Portal にタスク プランが開きます。

 


タスク プランの変更

タスク プランは、必要に応じて変更できます。タスク プランを変更したら、必ず再デプロイしてください。

タスク プランを変更するには、以下の手順を実行します。

  1. [パッケージ・エクスプローラー] で、タスク プランの場所に移動します。
  2. タスク プランを右クリックし、[アプリケーションから開くArrow symbolタスク プラン エディタ] を選択します。
  3. 必要な変更を加え、タスク プランを保存します。詳細については、「タスク プランの作成」を参照してください。

タスク プランが変更されます。

注意 : タスク プランを更新したら、タスク プランを再デプロイします。詳細については、「タスク プランのデプロイ」を参照してください。更新済みの変更は、タスク プランの再デプロイ後に作成したタスク インスタンスにのみ反映されます。

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