チュートリアル : Worklist アプリケーションの構築

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チュートリアル : 概要

BEA WebLogic Integration で利用可能な Java プロセス定義 (JPD) 機能は、さまざまなシステム、アプリケーション、およびユーザの統合を可能にします。WebLogic Integration Worklist は、高レベルのビジネス プロセスの一環としてユーザの共同作業を可能にします。

Worklist サブシステムでは、ユーザはビジネス プロセスと対話的に操作できます。Worklist は、ユーザにタスクを割り当てるための機能を提供します。ユーザは、割り当てられたタスクに基づき、タスクの作業を実行できます。これにより、他のユーザに新しいタスクが割り当てられたりシステム イベントがトリガされたりする場合があります。このプロセス フローは、上位のビジネス プロセスによって異なります。

Worklist サブシステムの機能には、以下のようなものがあります。

この節では、チュートリアルの概要、およびこのこのチュートリアルがベースとするビジネス シナリオについて説明します。内容は以下のとおりです。

 


チュートリアルの概要

このチュートリアルでは、Worklist で利用可能なユーザの対話とシステムの統合機能を使用して、架空の金融機関 Acme Financial System (AFS) の融資承認追跡システムを作成する手順を 1 つずつ説明します

図 1-1 に、このチュートリアルを通して作成する融資承認追跡システムのシナリオを示します。

図 1-1 融資承認追跡システム プロセス フロー

融資承認追跡システム プロセス フロー

上の図で示したイベントのシーケンスを以下に示します。

  1. 顧客が AFS で 10,000 ドルの融資要求を申請する。プロセス フローに基づいて、システムがこの融資申し込みを融資担当者の審査にルーティングする。
  2. Worklist がこの融資申し込みの融資タスクを作成する。このタスクが融資担当者グループに属するすべてのユーザのインボックスに表示される。
  3. 融資担当者の 1 人 (John) がシステムにログインし、融資要求を審査して自身のタスクとして申請する。
  4. John は融資要求を査定し、承認を得るために融資管理者のグループにルーティングすることを決定する。
  5. 融資管理者 Mary がログインして融資タスクを申請する。
  6. Mary は融資を承認するか拒否するかを選択する。Mary が融資を承認すると、Worklist が完了としてタスクにフラグを設定してイベントをトリガし、タスクが融資要求システムに送信される。
  7. Mary が融資を拒否すると、Worklist がタスクを中断して融資要求を拒否する。

 


このチュートリアルの手順

このチュートリアルでは、以下の操作を実行するための詳細な手順について説明します。

チュートリアルでは、これらのタスクは 6 つの手順で構成および分類されています。次の手順があります。

手順 1 : 環境の設定

Worklist 設計時環境 (ターゲット タスク プランのモデル化用)、および Worklist 実行時環境 (アプリケーションの実行用) を設定する際に必要な手順について説明します。さらに、ユーザ、グループ、およびビジネス カレンダーを設定する必要があります。

手順 2 : 融資処理タスク プランのモデル化およびデプロイ

融資処理タスク プランをモデル化してビジネス シナリオを実装し、WebLogic Integration サーバでデプロイする方法について説明します。

手順 3 : Worklist User Portal を使用したタスク プランのテスト

Worklist User Portal はすぐに使用でき、タスク インスタンス上でさまざまなユーザが作業できます。Worklist User Portal を使用すると、多くのユーザが融資処理タスクを作成して、完成まで作業できます。

手順 4 : Worklist Console を使用したタスク インスタンスの管理

lここでは、管理者が Worklist Console を使用して融資処理タスク インスタンスの全体的な統計を確認します。さらに、割り当てた従業員が退職したために、管理者が一部のタスク インスタンスを再割り当てします。

手順 5 : JPD と Worklist の使用

タスク インスタンスを作成する JPD ビジネス プロセスをトリガするオンライン システムから融資処理要求が生成されます。

 


表記法

このチュートリアルのテキスト例とコード例で使用されている表記法について説明します。表 1-1 に、さまざまなテキストとコードの表記法について意味と例を示します。

表 1-1
表記法
意味
太字
ユーザが実行するアクションに関する用語を示す。
[次へ] をクリックして Configuration Wizard を続行します。
斜体
プロセスの名前を示す。
タスク インスタンス「Maggie May の自動車ローン」が loanOfficers グループに割り当てられているため、John のインボックスの [担当タスク] ポートレットに表示されます
コード
ファイル、ディレクトリ、ステップ、およびグループの名前を示す。
[Web プロジェクト名] ボックスで Web プロジェクトの名前を Loan_Web と指定します。
ワークリスト チュートリアルの表記法
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