データベース管理ガイド

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スクリプト ファイルおよびプロパティ ファイル

この付録では SQL スクリプトおよびプロパティ ファイルについて説明します。SQL スクリプトやプロパティ ファイルは、データベースの作成とアップグレードに関する設定の指定や、WebLogic Portal およびパーソナライゼーション データ構造でデータベース定義言語 (DDL) コマンドを実行する場合に使用します。節の内容は以下のとおりです。

 


WebLogic Portal DDL モジュール

WebLogic Portal DDL モジュール (SQL スクリプト) は以下のディレクトリにあります。

WL_HOME\portal\db\db2
WL_HOME\portal\db\mysql
WL_HOME\portal\db\oracle
WL_HOME\portal\db\pointbase
WL_HOME\portal\db\sql_server
WL_HOME\portal\db\sybase

pointbase 以外の各ディレクトリには admin サブディレクトリがあります。このサブディレクトリには、データベース ユーザやデータベースを作成するスクリプトと該当するデータベース オブジェクト (データベース要件によって異なるテーブルスペースやバッファプールなど) が含まれます。

各 WebLogic Portal データベースのテーブルに挿入する必要があるブートストラップ データ用の挿入コマンドは、次のディレクトリで利用できます。

WL_HOME\portal\db\data\required\xx_insert_system_data.sql

WebLogic Portal DDL は、次のファイル名で提供されています。

xx_create_fkeys.sql
xx_create_indexes.sql
xx_create_tables.sql 
xx_create_triggers.sql 
xx_create_views.sql  
xx_drop_constraints.sql 
xx_drop_fkeys.sql 
xx_drop_indexes.sql 
xx_drop_tables.sql 
xx_drop_views.sql  

これらのファイル名で、xx は 表 A-1 に記載されているプレフィックスのいずれかになります。

表 A-1 WebLogic Portal DDL モジュール ファイル名のプレフィックス
プレフィックス
説明
au
匿名ユーザ
comm
コミュニティ
groupspace
GroupSpace
dep9
非推奨コラボレーション ポートレット
pf、pf9、および pf10
フレームワークおよびローカライゼーション
wlcs
WebLogic Commerce サービス
wps
WebLogic Portal サービス

ヒント : 10 というサフィックスの付いたスクリプトには、WebLogic Portal 10.0 用の新しい DDL が含まれます。

 


コンテンツ管理 DDL モジュール

コンテンツ管理 DDL モジュール (SQL スクリプト) は以下のディレクトリにあります。

WL_HOME\cm\db\db2
WL_HOME\cm\db\mysql
WL_HOME\cm\db\oracle
WL_HOME\cm\db\pointbase
WL_HOME\cm\db\sql_server
WL_HOME\cm\db\sybase

各コンテンツ管理データベースのテーブルに挿入する必要があるブートストラップ データ用の挿入コマンドは、次のディレクトリで利用できます。

WL_HOME\cm\db\data\required\xx_insert_system_data.sql

コンテンツ管理 DDL は、次のファイル名で提供されています。

xx_create_fkeys.sql
xx_create_indexes.sql
xx_create_tables.sql 
xx_create_triggers.sql 
xx_drop_constraints.sql 
xx_drop_fkeys.sql 
xx_drop_indexes.sql 
xx_drop_tables.sql 

これらのファイル名で、xx は 表 A-3 に記載されているプレフィックスのいずれかになります。

表 A-2 コンテンツ管理 DDL モジュール ファイル名のプレフィックス
プレフィックス
説明
cm、cm9、および cm10
コンテンツ管理と GroupSpace
cmv および cmv9
コンテンツ管理

ヒント : 10 というサフィックスの付いたスクリプトには、WebLogic Portal 10.0 用のコンテンツ管理に対する新しい DDL が含まれます。

 


パーソナライゼーション DDL モジュール

パーソナライゼーション DDL モジュール (SQL スクリプト) は以下のディレクトリにあります。

WL_HOME\common\p13n\db\db2
WL_HOME\common\p13n\db\mysql
WL_HOME\common\p13n\db\oracle
WL_HOME\common\p13n\db\pointbase
WL_HOME\common\p13n\db\sql_server
WL_HOME\common\p13n\db\sybase

各パーソナライゼーション データベースのテーブルに挿入する必要があるブートストラップ データ用の挿入コマンドは、次のディレクトリで利用できます。

WL_HOME\common\p13n\db\data\required\xx_insert_system_data.sql

パーソナライゼーション DDL は、次のファイル名で提供されています。

xx_create_fkeys.sql
xx_create_indexes.sql
xx_create_tables.sql 
xx_create_triggers.sql 
xx_drop_constraints.sql 
xx_drop_fkeys.sql 
xx_drop_indexes.sql 
xx_drop_tables.sql 

これらのファイル名で、xx は 表 A-3 に記載されているプレフィックスのいずれかになります。

表 A-3 パーソナライゼーション DDL モジュール ファイル名のプレフィックス
プレフィックス
説明
bt
行動追跡
dep9
非推奨の WebLogic Portal RDBMS 認証プロバイダ
er
訪問者資格および委託管理
p13n および p13n9
ユーザ、グループ、およびユーザ プロファイル
seq
シーケンサ

ヒント : WebLogic Portal 10.0 では、パーソナライゼーションに対する DDL の変更はありません。

 


database.properties ファイルの使用

データベース スクリプトでは、database.properties ファイルを次の用途に使用します。

database.properties ファイルは、WebLogic Portal が格納されている任意のドメイン ディレクトリ内にあります。データベース スクリプト (create_db.cmdcreate_db.sh など) では、スクリプトを開始したディレクトリと同じディレクトリ内にある database.properties ファイルが使用されます。

プロパティ ファイルのデータベース パラメータの設定

WebLogic Portal で使用する予定のデータベースを指定する際には、database.properties ファイルを使用します。

注意 : GroupSpace リポジトリ データベースの作成に使用する groupspace_database.properties ファイルについては、次の節で説明します。

次に示す内容は、ファイル内のデータベース ベンダを選択するセクションです。

# Set database= to a valid database.                                   
# Valid databases are:  pointbase, oracle, sql_server, sybase and db2
#----------------------------------------------------------------------
database=pointbase

データベース名を変更し、データベース ユーザ、パスワード、ホストなどに適切な値を指定する必要があります。暗号化パスワードを使用することができます (「パスワードの暗号化」を参照)。以下は、プロパティ ファイルの PointBase および Oracle セクションを示しています。

#----------------------------------------------------------------------
#  For the database specified above, fill in the appropriate @DB_USER@  
#  and @DB_PASSWORD@ settings and complete the url parameters by  
#  setting:  @DB_HOST@, @DB_PORT@, @DB_NAME@
#  Note: @DB_NAME@ for sql_server and sybase is often the same as user 
#
#  To use an encrypted password for any database use:
#    weblogic.security.Encrypt to obtain the encrypted password.
#  The saltFile used to encrypt/decrypt passwords is the domains
#    <DOMAIN_HOME>/security/SerializedSystemIni.dat saltFile.
#  
#----------------------------------------------------------------------
pointbase.user=WEBLOGIC
pointbase.password=WEBLOGIC
pointbase.driver=com.pointbase.jdbc.jdbcUniversalDriver
pointbase.url=jdbc:pointbase:server://localhost:9093/weblogic_eval
#----------------------------------------------------------------------
oracle.user=@DB_USER@
oracle.password=@DB_PASSWORD@
oracle.driver=weblogic.jdbc.oracle.OracleDriver
oracle.url=jdbc:bea:oracle://@DB_HOST@:@DB_PORT@;SID=@DB_NAME@
#----------------------------------------------------------------------

デフォルト以外のログ ファイルを指定できます。

#----------------------------------------------------------------------
# logFile= the file that output will be logged to
#----------------------------------------------------------------------
logFile=create_db.log

files= 設定は、実行する SQL スクリプトを示しています。デフォルト設定は、メインの WebLogic Portal データベースを作成するのに適しています。

#----------------------------------------------------------------------
# files= points to the jdbc.index files, which points to the .sql  
#   files, to be executed by create_db                                                                    
#----------------------------------------------------------------------
files=${env.WL_HOME}/common/p13n/db/${database}/jdbc_index/jdbc.index,
${env.WL_HOME}/portal/db/${database}/jdbc_index/jdbc.index

また、デバッグ設定を変更したり、実行せずにすべての SQL をファイルに送信したりすることもできます (プロパティ ファイルのコメントを参照)。その後、データベースに対して SQL ファイルを実行できます。

 


GroupSpace リポジトリ データベースを作成するスクリプト

GroupSpace データベース リポジトリは create_db.cmd/.sh コマンドを使用して作成します。ただし、database.properties プロパティ ファイルではなく、groupspace_database.properties プロパティ ファイルを使用します。形式は database.properties ファイルと同じです (前の節を参照)。jdbc.index files= の設定では、GroupSpace をサポートする適切な SQL スクリプトを使用して、コンテンツ管理のリポジトリ データベースを指定します。

files=${env.WL_HOME}/cm/db/${database}/jdbc_index/CM/jdbc.index,
${env.WL_HOME}/portal/db/${database}/jdbc_index/GROUPSPACE/jdbc.index

GroupSpace データベースを作成する場合には、次のように -database.properties= パラメータを使って、使用するプロパティ ファイルを指定します。

create_db.cmd -database.properties=groupspace_database.properties
注意 : create_db スクリプトを実行後、データベース管理者のパスワードを更新する必要があります。詳細については、「データベース オブジェクトの作成または更新の注意について」を参照してください。

 


追加のコンテンツ管理リポジトリを作成するスクリプト

追加のコンテンツ管理リポジトリを作成する場合は、create_db.cmd/.sh を使用します。ただし、database.properties プロパティ ファイルではなく、カスタマイズしたプロパティ ファイルを使用する必要があります。また、jdbc.index files= の設定を変更して、作成するプロパティ ファイルで実行するコンテンツ管理 SQL スクリプトを指定する必要があります。詳細については、『コンテンツ管理ガイド』を参照してください。

 


バージョン 8.1 または 9.2 から手動でアップグレードするスクリプト

WebLogic アップグレード ウィザードを使用して 8.1 SP4 または SP5 または 9.2 からデータベースをアップグレードしていない場合には、手動でアップグレードを行う必要があります。アップグレード手順の詳細については、『WebLogic Portal 10.0 へのアップグレード』を参照してください。

 


非推奨 Compoze データベース テーブルを削除するスクリプト

バージョン 10.0 にアップグレードしたら、Compoze (コラボレーション) に関連付けられたテーブルを削除できます。手順については、『WebLogic Portal 10.0 へのアップグレード』を参照してください。

 


非推奨 RDBMS 認証プロバイダ テーブルを削除するスクリプト

ドメインのアップグレード プロセス中に WebLogic アップグレード ウィザードを使用してユーザ ストアをアップグレードしない場合には、後で手動でアップグレードできます。

WebLogic SQL 認証プロバイダにアップグレードしたら、WebLogic Portal RDBMS 認証プロバイダに関連付けられたテーブルを削除できます。

手順については、『WebLogic Portal 10.0 へのアップグレード』を参照してください。


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