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パフォーマンス チューニング ガイド
一般的なパフォーマンス チューニングのガイドライン
WebLogic Portal アプリケーションのパフォーマンスは、さまざまな要因の影響を受けます。この章では、パフォーマンスに影響する可能性のあるいくつかの初期側面について説明します。また、有用なドキュメント リソースへのリンクも示します。
パフォーマンス チューニングと BEA WebLogic Portal について
パフォーマンス チューニングは、開発、ステージング、およびデプロイメントにまたがるプロセスです。すべての段階でパフォーマンスをモニタし、適切な調整を行う必要があります。パフォーマンスのテストを初めて実行するユーザは、BEA dev2dev ウェブサイトの「Approaches to Performance Testing」を参照してください。
次の理由により、システムのパフォーマンス テストを実行できる環境を確立することをお勧めします。
現実的な負荷をかけてテストを実行することで、開発または QA 時にはわからなかったバグが見つかることがある。 プロトタイプの負荷テストを実行すると、アプリケーションのパフォーマンスを大きく変える可能性のある設計上の決定事項を開発サイクルの初期に検証できる。 コンフィグレーションの変更 (ハードウェア、データベース、クラスタ環境、アプリケーションのチューニング パラメータなど) がアプリケーションのパフォーマンスに多大な影響を及ぼす可能性がある。設計を変更したときにアプリケーションの負荷テストを必ず実行することで、パフォーマンスの問題を特定の領域に絞り込むことができる。 早期にテストを繰り返し実行すると、サイトの実装とデプロイメントを適切に行うことができる可能性が高まる。
パフォーマンス テストの推奨される方法としては、システムの最も単純な側面から開始し、徐々に複雑な領域に移ります。このテスト プロセスのいずれかの部分でパフォーマンス低下が観察された場合は、詳細な原因の調査を開始する必要があります。
一般的なアーキテクチャ
最初に次の手順を実行し、ネットワーク、データベース、またはその他のソフトウェアに関する、WebLogic Portal に関係しないパフォーマンスの問題を識別します。
データベースを (Web コンポーネントから切り離して) テストし、スキーマと SQL の動作を確認します。スキーマまたは SQL のパフォーマンスが最適化されない可能性がある領域に注意します。適切な設定とパフォーマンス チューニングの詳細については、WebLogic Portal の『データベース管理ガイド』を参照してください。 ネットワークの帯域幅が十分であるかどうかをテストし、サーバのオペレーティング システムの TCP/IP パラメータについて、予想されるアプリケーションの負荷を十分に処理できることを確認します。ネットワークは、デプロイメントにおいて最もパフォーマンスの低下が発生しやすい側面です。クラスタ デプロイメントの IP マルチキャストが正しくコンフィグレーションされていることを確認します。マルチキャスト コンフィグレーションの詳細については、WebLogic Server の「マルチキャスト コンフィグレーションのトラブルシューティング ガイド」を参照してください。 Web サーバをテストして、多数の同時スレッドの実行時に静的 HTML ページを処理できる十分な処理能力があることを確認します。 アプリケーションの要件を満たすために使用できるリソースが十分にあることを確認します。ほとんどの大規模アプリケーションはクラスタ化されますが、クラスタ環境ではロード バランシング タスクを実行するためのリソースが必要となることに注意してください。詳細については、「クラスタのコンフィグレーションとアプリケーションのデプロイメント」を参照してください。 HelloWorld サーブレットなどのごく小さなサーブレットの負荷テストを実行して、サーブレット エンジンをテストします。この単純なサーブレットのパフォーマンスが水平方向にスケーリング (Java 仮想マシンの追加に応じてパフォーマンスが向上) しない場合、発生したパフォーマンスの問題は、インフラストラクチャまたはリソースの問題に関係している可能性があります。
WebLogic Portal
前述の「一般的なアーキテクチャ」の手順を実行した後、次の手順に従って、WebLogic Portal のパフォーマンスの問題を特定します。
BEA WebLogic Portal データベース コンフィグレーションが最適化されていることを確認します。WebLogic Portal では、データベースをフルに活用します。接続プールが十分なサイズであること、およびデータベースで接続障害が効率的に処理されることを確認します。たとえば、同時ユーザの考えられる最大数を処理できるように JDBC 接続プールのサイズを設定する必要があります。また、このサイズは接続が必要になったときに増やすのではなく、サーバの起動時に設定します。これにより、サーバの起動時間は長くなりますが、サーバに負荷がかかった状態で接続を作成することで生じるオーバーヘッドが削減されます。詳細については、WebLogic Portal の『データベース管理ガイド』の「
パフォーマンスの考慮事項」を参照してください。 次の項目に従って、各ポートレットの処理速度が最適化されていることを確認します。
ポートレット内でデータを更新するフォームを使用すると、ポータル全体のデータが更新されるため、処理に長時間かかる場合があります。したがって、このように動作するポートレットでは、ポータルの全体的な表示に影響しないように、AJAX または iFrame を使用して非同期表示を有効にしておきます。AJAX は、ポータル デスクトップ レベルおよび個々のポートレット レベルでサポートされます。
| 注意 : |
非同期表示方法を使用する各ポートレットには、ポートレット間の通信をサポートしないなどの制限があります。 |
大量の処理を必要とする項目は、編集ページまたは最大 URL に配置します。これを行わないと、ポータルはポートレットの処理を待機する必要があるため、ポータルの最終的な表示が大幅に遅れることになります。処理が集中するポートレットでは、ポートレットの並列表示 (事前表示および表示フォークとも呼ばれます) によってメリットが得られることがあります。詳細については、『ポートレット開発ガイド』の「ポートレットのパフォーマンスの最適化」を参照してください。 動的データに依存しないポートレットのキャッシュを有効にします。
アプリケーションのコンポーネントをテストします。データ アクセス レイヤから開始し、その後は一度に 1 ステップずつ GUI までテストを続けます。アプリケーションの各コンポーネント、および各レイヤ間のパフォーマンスとスケーラビリティの違いに注意します。最後に、ブラウザ ベースの負荷テスト ツールからエンドツーエンドのテストを実行します。 実際の条件をシミュレートして、アプリケーションの動作とパフォーマンスをテストします (このテストを行うために使用できるツールが多数あります)。必ず匿名ユーザとログイン ユーザの両方を同時に使用してください。
WebLogic Server のチューニング
WebLogic Portal は WebLogic Server 上で動作するため、WebLogic Server のパフォーマンスに影響する要因は、WebLogic Portal のパフォーマンスにも影響します。
WebLogic Server のチューニングの詳細については、『WebLogic Server パフォーマンス チューニング ガイド』を参照してください。
表 1-1 に、WebLogic Server のチューニングに関する重要推奨事項を示します。
表 1-1 チューニングに関する重要推奨事項
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トランザクション データベース アプリケーションの最適化の種類
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WebLogic Server が受け入れる必要のある接続数
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WebLogic Server のネットワーク レイヤの最適サイズ
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ある EJB が別の EJB を呼び出したときにシリアライゼーションを回避する方法
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単一の SQL 文を使用して関連 Bean をロードする方法
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JVM のチューニング
Java 仮想マシンは、ポータルを効率的に実行する上で重要となります。WebLogic JRockit のチューニングの詳細については、『JRockit コンフィグレーションおよびチューニング ガイド』を参照してください。
推奨事項
JRockit を使用する場合、さまざまなフラグを使用できます。アプリケーションと SLA に応じて、異なるパラメータとガベージ コレクション フラグを使用する必要があります。以降の各テストでのパフォーマンスの違いを測定できるように、パラメータを変更する前にアプリケーションのベースラインを設定することを強くお勧めします。Sun の Hotspot を使用するときは、-XX:MaxPermSize を最小値の 128MB に調整します。
データベースのチューニング
WebLogic Portal を使用するときは、データベースを常にチューニングされた状態に保つことが重要です。ポータルでは、データベースを使用して、コンテンツ、ルール、ポータル フレームワーク オブジェクト (ストリーミング デスクトップ、ブック、ページ、およびポートレット)、カスタマイズ、およびユーザ プロファイル データを格納します。
プロダクション デプロイメントのベスト プラクティスは、データベース ベンダによって異なります。これらのベスト プラクティスについては、データベース ベンダのドキュメントを参照してください。WebLogic Portal 固有のチューニングの推奨事項については、『WebLogic Portal データベース管理ガイド』を参照してください。
オペレーティング システムのチューニング
オペレーティング システムのチューニングは、使用しているオペレーティング システムのマニュアルに従って行ってください。BEA では、複数のオペレーティング システム上で Weblogic Platform の動作を確認しています。詳細については、「WebLogic Platform 10.0 でサポート対象のコンフィグレーション」のページを参照してください。
『WebLogic Server パフォーマンス チューニング ガイド』に従うことを強くお勧めします。
その他のリソース
WebLogic Portal では、WebLogic Server のさまざまなコンポーネントを使用します。詳細については、次のドキュメントを参照してください。
