パフォーマンス チューニング ガイド
ポータル ドメインのチューニング
ポータルのパフォーマンスの重要な側面は、ドメイン レベルで管理されます。以下のものが含まれます。
ドメイン コンフィグレーションのチューニング
パフォーマンスを最適化するには、デプロイ時に新しいドメインを作成し、プロダクション環境に合わせてコンフィグレーションする必要があります。ただし、開発用としてデプロイされているドメインをプロダクション環境に使用する場合は、ドメインの環境設定を変更して、パフォーマンスを最適化する必要があります。
ドメインの設定は、ドメイン ディレクトリにある setDomainEnv.cmd (または setDomainEnv.sh) スクリプトによって管理されます。デフォルトでは、このスクリプトは WebLogic_Home/user_projects/domain_name/bin/setDomainEnv.cmd/sh にあります。
このファイルを編集するには、テキスト エディタでファイルを開きます。
表 2-1 に、起動スクリプトの設定と、プロダクション ドメイン用の適切な値を示します。プロダクション モード用に作成されたドメインを使用する場合は、コンフィグレーションを変更する必要はありません。
表 2-1 setDomainEnv の設定
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プロダクション モードか開発モードかを示す。デフォルトは、開発モードで作成されたドメインの場合は false、プロダクション モードで作成されたドメインの場合は true。
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更新されたファイルがあるかどうかをチェックする。更新されたファイルが見つかった場合は、アプリケーションを再構築し、再デプロイする。変更された WebLogic Workshop ファイルがあるかどうかをチェックしないようにする場合は、このオプションを無効にする。デフォルトは、開発モードで作成されたドメインの場合は true、プロダクション モードで作成されたドメインの場合は false。
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起動スクリプトでデバッグ オプションの設定に使用され、WebLogic Workshop デバッガを起動するかどうかを示す。false に切り替えると、デバックに使用するリソースのオーバーヘッドを抑えることができる。
デフォルトは、開発モードで作成されたドメインの場合は debugFlag=true、プロダクション モードで作成されたドメインの場合は debugFlag=false。
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JWS テスト ビューを有効にする。
wlw. testConsole = false というログをチェックすることによって検証する。
デフォルトは、開発モードで作成されたドメインの場合は true、プロダクション モードで作成されたドメインの場合は false。
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ロギング機能を制御する。
wlw.logErrorsToConsole = false というログをチェックすることによって検証する。
追加のロギングが不要となる。true (ログをチェックしない) に設定した方が例外を見つけやすくなる。
デフォルトは、開発モードで作成されたドメインの場合は true、プロダクション モードで作成されたドメインの場合は false。
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true の場合、デフォルトの LOG4J_CONFIG_FILE (workshopLogCfg.xml) が workshopLogCfgVerbose.xml でオーバーライドされる。
デフォルト ファイルの優先値は warn。verbose バージョンでは debug。
workshopLogCfgVerbose.xml ではなく、log4j.configuration = workshopLogCfg.xml というログをチェックすることによって検証する。
startWebLogic.cmd verbose を使用して verbose モードで起動することもできる。
デバッグのオーバーヘッドを節約できる。
デフォルトは、開発モードで作成されたドメインもプロダクション モードで作成されたドメインも false。
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PointBase を起動するかどうかを示す。
実行中の PointBase プロセスをチェックすることによって検証する。
PointBase が不要な場合、PointBase の起動に使用されるリソースのオーバーヘッドを省略できる。
デフォルトは、PointBase がデータベースとして作成されているドメインの場合は true。
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ドメインからのデバッグ ツールの削除
ドメインをデプロイするときは、ドメイン ディレクトリから debug.properties ファイルを削除する必要があります。このファイルは開発時は有用ですが、プロダクション環境ではデバッグを実行できません。
ログ レベルのチューニング
WebLogic Server には、ロギング機能がいくつか用意されています。WebLogic ロギング インフラストラクチャを使用するときは、サーバ ログが適切なレベルであり、正しい場所に記録されることを確認します。たとえば、DEBUG レベルまたは TRACE レベルでログに記録するプロダクション システムでは、ログ ファイルへの書き込み時に数ギガバイトのログ データをかなり迅速に生成できます。プロダクション システムの場合、ロギングが INFO レベル以上に設定されている必要があります。この設定は、コマンドライン、MBean、またはコンソールから実行できます。WebLogic Server のロギングの詳細については、WebLogic Server ドキュメントの『
ログ ファイルのコンフィグレーションとログ メッセージのフィルタ処理』を参照してください。
また、WebLogic Server では、ロギング インフラストラクチャにすべてのログ メッセージを書き込む前に、これらのログ メッセージを内部的に処理します。ロギング レベルが INFO または NOTICE に設定されているプロダクション システムでは、たとえば、サーバにすべての DEBUG メッセージを処理させると、オーバーヘッドが大幅に増える可能性があります。WebLogic Server によるログの内部処理レベルをロギング フレームワーク レベルに合わせることをお勧めします。これを行うには、起動時にサーバに対して -Dweblogic.log.LoggerSeverity フラグを指定します。