プロダクション業務ガイド

     前  次    目次     
ここから内容

Workshop for WebLogic 伝播ツールの使用

この章では、Workshop for WebLogic 伝播ツールを使用して、WebLogic Portal を伝播する方法を説明します。Workshop for WebLogic は、ポータル インベントリのダウンロードとアップロード、ポータル インベントリのマージ、スコープとポリシーの設定、および最終インベントリのコミットのプロセスをガイドする伝播ツールを提供します。伝播について、よりプログラム化され自動化されたアプローチを探求する場合は、「伝播 Ant タスクの使用」を参照してください。

注意 : WebLogic Portal 8.1 または 9.2 で保存された WebLogic Portal インベントリは WebLogic Portal 10.0 伝播ツールでは使用できません。
ヒント : この章を読む前に、「伝播方針の開発」および「伝播に関するトピック」を復習することを推奨します。

この章では、次のトピックについて説明します。

 


概要

Workshop for WebLogic は、完全なポータル伝播を実行できるツールのセットを提供します。Workshop for WebLogic Propagation に用意されたツールを使用すると、次のことが可能になります。

Workshop for WebLogic では、インベントリ ファイルをマージし、このマージ済みインベントリをグラフィカルに表示して、マージ時に追加、削除、または更新された情報を強調表示することができます。次に、このマージ済みインベントリを調整して、最終インベントリ ファイルを生成することもできます。また、この最終インベントリ ファイルは、送り先サーバにアップロードできます。

ヒント : Workshop for WebLogic で利用可能な伝播機能のすべてが、伝播 Ant タスクを通じても利用可能です。Ant タスクは、Workshop for WebLogic では提供されていない、伝播へのプログラムによるアプローチや、サーバをメンテナンス モードにする機能などの追加の機能を提供します。詳細については、「伝播 Ant タスクの使用」を参照してください。

Workshop for WebLogic を使ったポータルの伝播は次の主要な手順に従います。各手順については、この章で説明されています。

  1. インポート機能を使って、ソースおよび送り先システムからポータル インベントリ ファイルをダウンロードします。
  2. 伝播セッション ウィザードを使って、伝播プロジェクトを作成し、ソースおよび送り先インベントリ ファイルをインポートして、マージ済みインベントリ ファイルを作成します。
  3. 伝播パースペクティブを使用して、マージ済みインベントリ ファイルを表示して調整します。このパースペクティブでは、マージ済みインベントリがグラフィカルに表示され、追加、削除、および更新された内容が強調表示されます。このパースペクティブを使用して、最終的なマージ済みインベントリを生成する前にマージ済みインベントリに変更を加えることができます。
  4. 最終的なマージ済みインベントリ ファイルを作成します。
  5. 最終的なマージ済みインベントリ ファイルを送り先サーバにアップロードしてコミットします。

 


伝播パースペクティブの概要

Workshop for WebLogic には、インベントリ ファイルを表示および編集するためのビューを表示する伝播パースペクティブが用意されています。この節では、伝播パースペクティブについて説明します。

図 7-1 は、伝播パースペクティブの例を示しています。番号が付いている部分については、図の下に簡単な説明があります。

図 7-1 伝播パースペクティブの例

伝播パースペクティブの例

1. [ナビゲーター] - ソースおよび送り先ファイル、マージ済みインベントリ ファイル、プロパティ ファイルなどの伝播セッションのコンテンツを表示します。

2. [マージ済みインベントリ] - このビューでは、マージ済みインベントリ ファイルと、ソースおよび送り先インベントリの間で階層表示を切り替えることができます。この 2 つの表示を切り替えるには、ビューの下部にある [マージ済み] タブまたは [インベントリ] タブをクリックします。

3. [伝播の影響] - このビューには、マージ済みインベントリ ファイルを変更したときに影響を受けるインベントリ ノードが表示されます。たとえば、マージ済みインベントリ内のノードを選択解除して、当該ノードを伝播スコープから削除すると、[伝播の影響] ビューで、削除されたノードに依存しているノードが強調表示されます。

4. [アウトライン] - このビューでは、ポータル インベントリを表示およびナビゲートできます。

5. [プロパティー] - [プロパティー] ビューは選択したインベントリ ノードに関する情報を表示します。このビューは、ノードに適用するポリシーと、ポリシーが適用される場合に必要となる手動の変更を一覧表示します。

6. [伝播依存関係] - このビューには、選択した資産の依存対象となる資産が表示されます。依存資産のいずれかを削除すると、選択した資産が無効になります。

7. [伝播の従属ノード] - このビューには、選択した資産に依存する資産が表示されます。選択した資産を削除すると、これらの依存資産が無効になります。

 


インベントリ ファイルのダウンロード

この節では、サーバからポータル インベントリ ファイルをダウンロードする方法について説明します。ポータルを伝播するには、ソース インベントリと送り先インベントリをダウンロードして結合した後、最終的な結合インベントリをアップロードし、コミットする必要があります。

注意 : この操作では、ポータル インベントリが抽出され、そのインベントリの ZIP ファイルへの書き込みが試行されます。作成される ZIP ファイルのサイズが 4GB を超えると、この操作は失敗し、サーバ ログと詳細ログにメッセージが書き込まれます。この問題が発生した場合は、インベントリのスコープ指定を行って、生成されるアーカイブ ファイルのサイズを制限してください。詳細については、「スコープについて」を参照してください。
ヒント : OnlineDownloadTask Ant タスクを使用して、インベントリ ファイルをダウンロードすることもできます。詳細については、「伝播 Ant タスク リファレンス」を参照してください。
  1. [ファイル|インポート] を選択します。
  2. [インポート - 選択] ダイアログで、図 7-2 に示すように、[その他|サーバからの伝播インベントリ] を選択し、[次へ] をクリックします。
  3. 図 7-2 [インポート - 選択] ダイアログ


    [インポート - 選択] ダイアログ

  4. [サーバからのインベントリのインポート] ダイアログで、[サーバ URL]、[ユーザ名]、および [パスワード] の各フィールドに値を入力します。サーバ URL は、対象サーバ上にデプロイする伝播サーブレットの URL です。この URL は次のように構成されています。
  5. http://servername:portnumber/earProjectNamePropagation/inventorymanagement  

    ここで、earProjectName は、伝播するポータル アプリケーションを含む EAR プロジェクトの名前です。たとえば、myEARProjectPropagation です次に例を示します。

    http://localhost:7001/myEARProjectPropagation/inventorymanagement
    ヒント : デフォルトでは、すべての WebLogic Portal EAR プロジェクトに伝播サーブレットがデプロイされます。このサーブレットにより、Workshop for WebLogic 伝播ツールや伝播 Ant タスクなどのリモート伝播クライアントとの通信が可能になります。このサーブレットを使用すると、WebLogic Portal インベントリのダウンロード、アップロード、コミットなどのオンライン操作をリモート クライアントから実行できます。

    [サーバからのインベントリのインポート] ダイアログの例は、図 7-3 に表示されています。

    図 7-3 サーバ パラメータからのインポート


    サーバ パラメータからのインポート

  6. [次へ] をクリックします。[インベントリ ファイルの選択] ダイアログが表示されます。
  7. 図 7-4 に示されているように、[インベントリ ファイルの選択] ダイアログで、インベントリ ファイルを配置するフォルダを選択し、ファイルの名前を入力します。
  8. 図 7-4 [インベントリ ファイルの選択] ダイアログ


    [インベントリ ファイルの選択] ダイアログ

 


伝播プロジェクトの作成

この節では、[伝播セッション] ウィザードを使用して、Workshop for WebLogic に伝播プロジェクトを設定する方法を説明します。この節では、次のタスクについて説明します。

単純なプロジェクトの作成

伝播プロジェクトはプロジェクト フォルダ内に配置する必要があります。現在、伝播プロジェクトを配置するプロジェクト フォルダが存在していない場合は、最初にプロジェクト フォルダを作成する必要があります。このため、この最初のタスクでは単純なプロジェクトを作成します。

単純なプロジェクトを作成するには、次の手順を実行します。

  1. Workshop for WebLogic を起動します。
  2. [ファイル|新規|プロジェクト] を選択します。
  3. [新規プロジェクト – ウィザードを選択] ダイアログで、[一般] フォルダを開き、[プロジェクト] を選択して、[次へ] をクリックします。
  4. [新規プロジェクト] ダイアログで、プロジェクトの名前を入力して、[終了] をクリックします。図 7-5 に示すように、パッケージ エクスプローラにプロジェクトが表示されます。
  5. 図 7-5 新しい単純なプロジェクトのフォルダ


    新しい単純なプロジェクトのフォルダ

伝播セッションの開始

伝播セッションには、インベントリ ファイルのインポート、表示、およびマージのプロセスを手順を追って処理するためのウィザードが用意されています。

伝播セッションを開始するには、次の手順を実行します。

  1. [ファイル|新規|その他] を選択します。
  2. [新規 – ウィザードを選択] ダイアログで、WebLogic Portal フォルダを開き、[伝播セッション] を選択して、[次へ] をクリックします。
  3. [新しい伝播セッション] ダイアログで、親フォルダを選択し、セッションの名前を入力します。親フォルダは、以前に作成した単純なプロジェクト フォルダのように、任意のプロジェクト フォルダにすることができます。
  4. [次へ] をクリックします。[新しい伝播セッション - ソース インベントリ ファイルの選択] ダイアログが表示されます。

チェックポイント : 次の作業では、ソースおよび送り先インベントリ ファイルをインポートします。Workshop for WebLogic を使用して、これらのファイルを表示し、スコープとポリシーを調整し、ファイルをマージして、送り先サーバにアップロードしてコミットできる最終的なマージ済みインベントリ ファイルを作成します。

インベントリ ファイルのインポート

注意 : WebLogic Portal 8.1 または 9.2 で保存された WebLogic Portal インベントリは WebLogic Portal 10.0 伝播ツールでは使用できません。

伝播ツールは、WebLogic Portal インベントリ ファイルのペア、つまり、ソース ファイルと送り先ファイルに対して使用します。このタスクでは、前にダウンロードしたソース インベントリ ファイルをプロジェクトにインポートします。

ヒント : Workshop for WebLogic または OnlineDownloadTask Ant タスクを使用してポータル インベントリをダウンロードできます。Workshop for WebLogic での手順は、「インベントリ ファイルのダウンロード」で説明されています。Ant タスクは、「伝播 Ant タスクの使用」で説明されています。

このインポートされたインベントリ ファイルは、そのシステムについて、データベースに格納されているエンタープライズ アプリケーション環境全体を示します。ソース インベントリ ファイルは、XML ファイル形式で、単一の ZIP ファイルにまとめて格納されます。

警告 : エクスポートされた ZIP ファイル内の個別の XML ファイルは編集しないでください。
  1. 図 7-6 に示すように、[新しい伝播セッション - ソース インベントリ ファイルの選択] ダイアログで、[クリックしてファイルをインポートします] リンクを選択します。[インポート - 選択] ダイアログが表示されます。
  2. 図 7-6 [ソース インベントリ ファイルの選択] ダイアログ


    [ソース インベントリ ファイルの選択] ダイアログ

  3. [インポート - 選択] ダイアログで、図 7-7 に示すように、[一般|ファイル システム] を選択し、[次へ] をクリックします。
  4. ヒント : [サーバからの伝播インベントリ] オプションを選択すると、ウィザードの指示に従って、サーバから直接インベントリをインポートできます。このパスを選択した場合、基本的な手順は「インベントリ ファイルのダウンロード」に示されている手順と同じものになります。
    図 7-7 [インポート - 選択] ダイアログ


    [インポート - 選択] ダイアログ

  5. 図 7-8 に示すように、[インポート – ファイル・システム] ダイアログで、[参照] をクリックして、インポートするインベントリ (複数も可) を含むフォルダを検索し、リスト ボックスからインベントリ ファイルを選択します。
  6. 図 7-8 [インポート - ファイル・システム] ダイアログ


    [インポート - ファイル・システム] ダイアログ

  7. Into フォルダのフィールドには、インベントリのインポート先の伝播セッション フォルダを入力 (または [参照] ボタンで選択) します。
  8. [終了] をクリックします。[新しい伝播セッション - ソース インベントリ ファイルの選択] ダイアログに戻ります。このダイアログは、次の節で引き続き使用するため、閉じないでください。
  9. 必要に応じてこの手順を繰り返して送り先インベントリ ファイルをダウンロードします。
ヒント : すべての伝播セッション ファイルを 1 つのソース コントロール システム内に格納することをお勧めします。

チェックポイント : この時点で、伝播プロジェクトへのソースおよび送り先インベントリ ファイルのインポートが完了しました。次に、ソース ファイルと送り先ファイルからマージ済みインベントリ ファイルを作成します。

マージ済みインベントリ ファイルの作成

このタスクでは、ソースおよび送り先インベントリ ファイルを選択して、結合インベントリ ファイルを作成します。結合インベントリ ファイルには、ソース ファイルと送り先ファイルの結合に使用されるすべての情報が含まれます。この結合インベントリ ファイルは作成後、最終インベントリ ファイルを作成する前に表示して調整することができます。

ファイルを結合する際には、次のような一連のルールを使用します。

これらのルールの詳細については、「伝播に関するトピック」を参照してください。この章の例では、デフォルトのルールが使用されています。

ソース インベントリ ファイルの選択

  1. 図 7-9 に示されているように、[ソース インベントリ ファイルの選択] ダイアログで、ソース インベントリ ファイルを選択し、[次へ] をクリックします。
  2. 図 7-9 [ソース インベントリ ファイルの選択] ダイアログ


    [ソース インベントリ ファイルの選択] ダイアログ

送り先インベントリ ファイルの選択

  1. 図 7-10 に示されているように、[ソース インベントリ ファイルの選択] ダイアログで送り先インベントリ ファイルを選択します。
  2. 図 7-10 選択された送り先インベントリ ファイル


    選択された送り先インベントリ ファイル

  3. [終了] をクリックします。 [関連付けられたパースペクティブを開く] ダイアログが表示されます。
  4. ヒント : [終了] をクリックして、伝播セッション ウィザードの残りのダイアログを省き、すべてのデフォルト値を受け入れます。これらのオプションの詳細については、「伝播に関するトピック」を参照してください。
  5. 関連付けられたパースペクティブを開くダイアログで、[はい] をクリックします。この操作によって、伝播パースペクティブが開きます。このパースペクティブを使用して、結合インベントリ ファイルを表示し、必要に応じて変更を加えることができます。
ヒント : [ウィンドウ|パースペクティブを開く|その他] を選択し、[パースペクティブの選択] ダイアログの [伝播] を選択することにより、手動でいつでも伝播パースペクティブを開くことができます。

暫定的な結合インベントリ ファイルが作成されます。デフォルトでは、このファイルの名前は次のとおりです。

propSessionName.merged.zip

ここで propSessionName は、以前に作成した伝播セッション ファイルの名前です。

チェックポイント : この時点で、伝播セッションへのソースおよび送り先インベントリ ファイルのインポート、およびソース ファイルと送り先ファイルのコンテンツが結合された結合インベントリ ファイルの作成が完了しました。次に、マージ済みインベントリ ファイルを表示および調整します。

 


マージ済みインベントリの表示および調整

図 7-11 に示されているように、マージ済みインベントリ ファイルを生成すると、マージ済みインベントリ ツリー ビューにそれが表示されます。

注意 : マージ済みインベントリを表示するには、伝播パースペクティブを開いている必要があります。[ウィンドウ|パースペクティブを開く|その他] を選択し、[パースペクティブの選択] ダイアログの [伝播] を選択することにより、このパースペクティブを開くことができます。

このツリー ビューでは、マージ済みインベントリ ファイルのコンテンツが階層的に示されます。

図 7-11 マージ済みインベントリの表示

マージ済みインベントリの表示

結合インベントリ ツリーを展開することにより、追加、削除、または更新されたアーティファクトを含む、インベントリの詳細なコンテンツを表示できます。図 7-12 では、インベントリ ビューが展開されて、追加したアーティファクトが + (プラス) アイコンおよび変更タイプ カラムの記号により示されています。

ヒント : マージ済みインベントリ ビューでは、[ウィンドウ|設定] を選択してグリッドラインをオンまたはオフにできます。[設定] ダイアログでは、[WebLogic Portal] を選択してから [Propagation Tool] を選択します。
図 7-12 展開されたインベントリ

展開されたインベントリ

マージ済みインベントリ ファイルは、色と特別なアイコンの図柄の組み合わせにより、各ノードの状態をグラフィカルに表示します。これらの視覚的な表示は次のとおりです。

表 7-1 マージ済みインベントリのデフォルトの色とアイコン バッジ
アイコン バッジ
デフォルトの色
意味
+ (プラス記号)
アーティファクトがソースには存在するが、送り先には存在しない。アーティファクトが送り先に追加される。
- (マイナス記号)
アーティファクトが送り先には存在するが、ソースには存在しない。アーティファクトが送り先から削除される。
[ ] (角括弧)
アーティファクトがソースと送り先に存在する。アーティファクトがソースで変更済みで、送り先でも更新される予定である。
標準 Eclipse エラー バッジ
エラー。おそらく依存関係の衝突のために、変更が不可能であることを示す。また、問題ビューにメッセージが表示される。
標準 Eclipse 警告 バッジ
警告。手動の変更が必要なことを示す。また、問題ビューにメッセージが表示される。
なし
暗黙の変更。

インベントリの調整とは、インベントリ ツリーのノードを手動で選択または選択解除することを示しています。ノードを選択解除すると、当該ノードとその依存ノードすべてが、最終的なマージ済みインベントリ ファイルに含まれなくなります。多くのアーティファクトが他の複数のアーティファクトに依存しているため、1 つのアーティファクトの選択を解除すると、多くの場合、自動的に他の複数のアーティファクトが選択解除されます。ポータル アーティファクト間の依存関係は複雑であることが多いので、マージ済みインベントリの変更についての説明は、この節で扱う内容の対象外になります。インベントリの編集の詳細については、「伝播に関するトピック」を参照してください。

特定のノードが変更できない場合、チェックボックスはグレー表示されます (変更不可能)。変更できないノードに子がある場合、ノード ラベルがグレー テキストで表示されます。変更できないノードに子がある場合、テキストは通常色で表示されます。

表 7-1 に表示されているデフォルトの色は、Eclipse IDE で変更できます。変更できないノードの名前に割り当てられた色を変更するには、または表 7-1 に示す色を変更するには、以下の手順を実行します。

  1. [ウィンドウ|設定] を選択します。
  2. [設定] ダイアログで、[一般|外観|色とフォント] を選択します。
  3. ダイアログの [色とフォント] で [WebLogic Portal|Propagation Tool] を選択します。
  4. 変えたい色を選択して変更します。(非アクティブ変更とは、変更できないノードのテキストに割り当てた色です)。
ヒント : ノードを右クリックして、フィルタの表示のような追加の機能にアクセスできます。たとえば、追加のみを表示するように、ビューをフィルタできます。詳細については、Workshop for WebLogic のオンライン ヘルプを参照してください。
ヒント : ポータル資産をマージ済みビューに追加する場合やマージ済みビューから削除する場合の影響を判断するには、[伝播依存関係] ビューと [伝播の従属ノード] ビューを利用できます。これらのビューの詳細については、「伝播パースペクティブの概要」を参照してください。

チェックポイント : マージ済みインベントリを表示して変更したら、最終的なマージ済みインベントリ ファイルを作成できます。

 


最終的なマージ済みインベントリ ファイルの作成

暫定的なマージ済みインベントリの状態に問題がなければ、次にマージ済みファイルの最終バージョンを作成する必要があります。この時点で、暫定ファイルに対して行ったすべての変更が実行され、最終的なマージ済みインベントリ ファイルが作成されます。最終インベントリ ファイルは、常に暫定ファイルよりも小さいサイズになります。これは、暫定ファイルが、ソース ファイルと送り先ファイルの結合に使用されるアーティファクトすべてを保持する必要があるのに対して、最終ファイルは 2 つのファイルのマージ済みのコンテンツのみを保持するためです。

  1. [ファイル|エクスポート] を選択します。[エクスポート – 選択] ダイアログが表示されます。
  2. [エクスポート - 選択] ダイアログで、図 7-13 に示すように、[その他|インベントリへの伝播セッション] を選択し、[次へ] をクリックします。
  3. 図 7-13 [エクスポート - 選択] ダイアログ


    [エクスポート - 選択] ダイアログ

  4. [伝播セッションの選択] ダイアログで、現在作業中の伝播セッションに対する伝播セッション ファイルを選択します。このためには、図 7-14 に示すように、プロジェクト フォルダを開いて、伝播セッション ファイルを選択する必要があります。伝播ファイルを選択したら、[次へ] をクリックします。
  5. 図 7-14 [伝播セッションの選択] ダイアログ


    [伝播セッションの選択] ダイアログ

  6. [インベントリ ファイルの選択] ダイアログで、最終インベントリ ファイルを配置するフォルダを選択し、ファイルの名前を入力して、[終了] をクリックします。
  7. 図 7-15 に示すように、最終インベントリ ファイルが、指定したフォルダ内のパッケージ エクスプローラに表示されます。

    図 7-15 最終インベントリ ファイル


    最終インベントリ ファイル

 


サーバへの最終インベントリのアップロード

この節では、最終的なインベントリを送り先サーバにアップロードする方法について説明します。

注意 : Workshop for WebLogic では、WebLogic Portal Administration Console または訪問者ツールを使ってユーザがプロダクション システムでポータル データを変更できないようにするため、サーバが自動的にメンテナンス モードに切り替わることはありません。インベントリ リストのインポートと検証が完了した後、ユーザによってプロダクション システムが変更されると、伝播結果の正確さが損なわれ、変更が正常に実行されない可能性があります。送り先システムをメンテナンス モードにするには、「伝播 Ant タスク リファレンス」で説明されているように、OnlineMaintenanceModeTask Ant タスクを使用できます。
警告 : 最終アップロード中は、プロダクション システムに変更を加えないようにしてください。

EAR ファイルのデプロイ

最終インベントリをアップロードする前に、ソース アプリケーションの EAR ファイルを送り先サーバにデプロイする必要があります。つまり、ステージング環境からプロダクション環境へアプリケーションを伝播する場合は、インベントリをアップロードする前にステージングからプロダクションへ EAR をデプロイする必要があります。

詳細については、「J2EE アプリケーション (EAR) のデプロイ」を参照してください。

最終インベントリの送り先サーバへの伝播

インベントリをサーバに伝播すると、以前に割り当てたスコープと選択したポリシーに従って、Workshop for WebLogic によって最終インベントリ ファイルのデータベース資産がプロダクション サーバに伝播されます。

ヒント : この段階で、Workshop for WebLogic は、サーバにファイルをアップロードして、それをコミットします。伝播 Ant タスクの OnlineUploadTask および OnlineCommitTask は、同じ目的に使用できます。
  1. [ファイル|エクスポート] を選択します。 [エクスポート - 選択] ダイアログで、図 7-16 に示すように、[その他 |サーバへの伝播インベントリ] を選択し、[次へ] をクリックします。
  2. 図 7-16 サーバへの伝播インベントリのエクスポートの選択


    サーバへの伝播インベントリのエクスポートの選択

  3. 図 7-17 に示されているように、[伝播インベントリの選択] ダイアログで最終マージ済みインベントリ ファイルを選択し、[次へ] をクリックします。
  4. 図 7-17 [伝播インベントリの選択] ダイアログ


    [伝播インベントリの選択] ダイアログ

  5. 図 7-18 に示すように、[サーバ パラメータへのエクスポート] ダイアログで、対象 Web アプリケーションで実行されている伝播サーブレットの URL、および必須のユーザ名とパスワードの情報を入力し、[終了] をクリックします。
  6. サーブレットの URL は次のとおりです。

    http://servername:portnumber/earProjectNamePropagation/inventorymanagement  

    ここで、earProjectName は、伝播するポータル アプリケーションを含む EAR プロジェクトの名前です。たとえば、myEARProjectPropagation です次に例を示します。

    http://localhost:7001/myEARProjectPropagation/inventorymanagement
ヒント : デフォルトでは、すべての WebLogic Portal EAR プロジェクトに伝播サーブレットがデプロイされます。このサーブレットにより、Workshop for WebLogic 伝播ツールや伝播 Ant タスクなどのリモート伝播クライアントとの通信が可能になります。このサーブレットを使用すると、WebLogic Portal インベントリのダウンロード、アップロード、コミットなどのオンライン操作をリモート クライアントから実行できます。
図 7-18 [サーバ パラメータへのエクスポート] ダイアログ

[サーバ パラメータへのエクスポート] ダイアログ

Workshop for WebLogic によって、マージ済みインベントリ ファイルが、サーバにデプロイされます。

 


詳細ロギングの有効化

詳細ロギングは、伝播に問題が発生するイベントで役立ちます。次の手順により、Workshop for WebLogic で詳細ロギングを有効にするように選択できます。

  1. Workshop for WebLogic を終了します。
  2. 次のファイルをエディタで開きます。
  3. BEA_HOME\workshop_10.0\workshop4WP\workshop4WP.ini

  4. 次のプロパティを workshop4WP.ini ファイルに追加します。
  5. -Dcom.bea.wlp.eclipse.proptool.verbosefolder=D:\propagation\elogs

    ここで、D:\propagation\elogs は、詳細ログを保存するディレクトリです。

  6. Workshop for WebLogic を再起動します。
注意 : 詳細ログは特定のディレクトリに書き込まれます。このディレクトリを随時パージして、不必要なディスク空間の使用を回避します。

ページの先頭       前  次