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パフォーマンス チューニング ガイド

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一般的なパフォーマンス チューニングのガイドライン

アプリケーションのパフォーマンスは、さまざまな要因の影響を受けます。この章では、パフォーマンスに影響する可能性のあるいくつかの基本的な局面について説明し、有用なドキュメント リソースへのリンクを紹介します。

 


パフォーマンス チューニングと BEA WebLogic Portal について

パフォーマンス チューニングは、開発、ステージング、およびデプロイメントにまたがるプロセスです。すべてのフェーズでパフォーマンスをモニタし、適切な調整を行う必要があります。パフォーマンスのテストを初めて実行するユーザは、BEA dev2dev Web サイトの「Approaches to Performance Testing」を参照してください。

次の理由により、インストールのパフォーマンス テストを実行できる環境の確立をお勧めします。

推奨されるパフォーマンス テストの方法として、システムの最も単純な側面から開始し、徐々に複雑な領域に移ります。このテスト プロセスのいずれかの部分でパフォーマンス低下が観察された場合は、詳細な原因の調査を開始する必要があります。

一般的なアーキテクチャ

最初に次の手順を実行し、ネットワーク、データベース、またはその他のソフトウェアに関する、WebLogic Portal に関係しないパフォーマンスの問題を識別します。

  1. データベースを (Web コンポーネントから切り離して) テストし、スキーマと SQL の動作を観察します。スキーマまたは SQL のパフォーマンスが最適化されていない領域に注意します。データベース接続プールのコンフィグレーションの詳細については、http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wls/docs81/ConsoleHelp/jdbc_connection_pools.html#1106131 を参照してください。
  2. ネットワークの帯域幅が十分であるかどうかをテストし、サーバのオペレーティング システムの TCP/IP パラメータについて、予想されるアプリケーションの負荷を十分に処理できることを確認します。ネットワークは、デプロイメントにおいて最もパフォーマンスの低下が発生しやすい側面です。
  3. Web サーバをテストして、多数の同時スレッドの実行時に静的 HTML ページを処理できる十分な処理能力があることを確認します。
  4. アプリケーションの要件に対応できる十分なリソースがあることを確認します。大規模アプリケーションの大半はクラスタ化されますが、クラスタ環境では、ロード バランシング タスクを行なうためのリソースが必要です。詳細については、「クラスタのコンフィグレーションとアプリケーションのデプロイメント」を参照してください。
  5. HelloWorld サーブレットなどのごく小さなサーブレットの負荷テストを実行して、サーブレット エンジンをテストします。この単純なサーブレットのパフォーマンスが水平方向にスケーリング (Java 仮想マシンの追加に応じてパフォーマンスが向上) しない場合、発生したパフォーマンスの問題は、インフラストラクチャまたはリソースの問題に関係している可能性があります。

WebLogic Portal

次に、以下の手順に従って、WebLogic Portal に関するパフォーマンスの問題を識別します。

  1. BEA WebLogic Server データベース コンフィグレーションが最適化されていることを確認します。WebLogic Portal では、データベースを広範囲に使用します。接続プールが十分に大きいこと、およびデータベースの接続障害が効率的な方法で処理されることを確認します。たとえば、起動時の接続数を増やしたり、新しい接続を要求する前の待機時間を延長したり、プールを縮小できるかどうかを設定したりできます。
  2. 次の項目に従って、各ポートレットの処理速度が最適化されていることを確認します。
  3. アプリケーションのコンポーネントをテストします。データ アクセス レイヤから開始し、その後は一度に 1 ステップずつ GUI までテストを続けます。アプリケーションの各コンポーネントと各レイヤ間でのパフォーマンスとスケーラビリティの違いに注意します。最後に、プロキシ サーバを使用して、ブラウザ ベースの負荷テスト ツールからエンドツーエンド テストを実行します。
  4. 実際の条件をシミュレーションしてアプリケーションの動作とパフォーマンスをテストします (このテストを行うために使用できるツールが多数あります)。必ず匿名ユーザとログイン ユーザの両方を同時に使用してください。

 


WebLogic Server のチューニング

WebLogic Portal は WebLogic Server 上で動作するため、WebLogic Server のパフォーマンスに影響する要因は、WebLogic Portal のパフォーマンスにも影響します。

WebLogic Server のチューニングの詳細については、http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wls/docs81/perform/index.html を参照してください。

 


JVM のチューニング

Java 仮想マシンは、ポータルの効率的な実行の鍵となります。WebLogic JRockit のチューニングの詳細については、『JRocket JVM チューニング ガイド』を参照してください。

推奨事項

JRockit を使用する場合は、『WebLogic Server パフォーマンス チューニング ガイド』の「最適な JVM 設定の特定」で説明しているように、-gcx:parallel フラグを調整してください。JRockit は通常、SunMicrosystem の HotSpot よりも WebLogic Server を使用した方が、パフォーマンスが向上します。

Sun Hotspot を使用する場合は、-server および -client フラグを調整して、アプリケーションのスループットが最大になる設定を確認してください。

 


データベースのチューニング

WebLogic Portal を使用するときは、データベースを常にチューニングされた状態に保つことが重要です。Portal では、コンテンツ、ルール、ポータル フレームワークのカスタマイズ、およびユーザ プロファイルのデータを保存するためにデータベースを使用します。

実際のニーズとプロダクション環境に合わせてデータベースをチューニングする方法については、データベース ベンダのドキュメントを参照してください。

WebLogic Portal に合わせたデータベースのチューニングの詳細については、『WebLogic Portal データベース管理者ガイド』を参照してください。

 


オペレーティング システムのチューニング

オペレーティング システムのチューニングは、使用しているオペレーティング システムのマニュアルに従って行ってください。BEA では、「サポート対象のコンフィグレーション」ページに記載されている複数のオペレーティング システム上で WebLogic Server の動作確認をしています。

Windows プラットフォームの場合、通常はデフォルト設定を変更する必要はありません。一方、Solaris および Linux プラットフォームでは、通常は適切なチューニングを行う必要があります。

WSRP ポートレットを使用する場合は、『WebLogic Server パフォーマンス チューニング ガイド』で説明しているように、/etc/system/limits.conf ファイルのファイル記述子パラメータを変更してください。

 


最新の Service Pack へのアップグレード

Service Pack には、通常、何らかの領域に対するパフォーマンスの改善が含まれています。Service Pack は、サポート契約を結んでいれば、個別にダウンロードできます。ダウンロードするには、http://support.bea.com に移動して、eSupport にログインします。次に、左側のナビゲーション バーにある [Product Download and Service packs] に移動します。目的の製品と、その製品のバージョンおよび Service Pack へのリンクを選択します。

WebLogic Portal の Service Pack に加えて、WebLogic Server の向上した機能も確認してください。たとえば、SP4 の WebLogic Server プロキシ プラグインには、さまざまなパフォーマンス向上が含まれています。プロキシ プラグインの詳細については、『WebLogic Server における Web サーバ プラグインの使い方』を参照してください。

表 1-1 は、WebLogic Portal 8.1 で使用できる Service Pack とそれぞれに含まれるパフォーマンスの改善点を示しています。


 

表 1-1 WebLogic Portal Service Pack 情報 

WebLogic Portal 8.1 (Service Pack 2)

  • 8.1 GA に比べて 25 ~ 35% のパフォーマンスの向上

  • コントロール ツリーの作成時間の短縮

  • クラスタ内でのコンテンツ リポジトリ操作の高速化

  • 最初のユーザがログインしたときのポータルの高速表示

  • キャッシングの増加 (web.xml のキャッシングなど)

  • データ バインディング エンジン (NetUI) の高速化

  • グループ階層が深い場合の Administration Portal でのユーザおよびグループ ツリーのパフォーマンス向上

WebLogic Portal 8.1 (Service Pack 3)

  • フレームワーク JSP のサーブレット フィルタのバイパスによるポータルの高速表示

  • 資格の高速評価 (資格数が多い場合に特に有効)

  • Administration Portal でのポータル作成アルゴリズムの高速化

  • グループ ツリーをテキスト ボックスに置き換える Administration Portal の新しい機能 (グループ数が非常に多い場合に特に有用)

  • 最適化されたフレームワーク関連 JSP

  • プロデューサ内での登録ハンドルのキャッシングによる WSRP の高速化

WebLogic Portal 8.1 (Service Pack 4)

  • 以前のサービス パックと比較して 15 ~ 70% のパフォーマンスの向上

  • 資格ロール計算の最適化

  • BEA リポジトリに対するコンテンツ検索の最適化。改善の度合いは、検索の種類と式の複雑さによって異なる。

  • コントロール ツリーの最適化により、必要に応じてツリーの部分生成が可能。大規模なポータルでパフォーマンスが大幅に向上する。

  • コントロール ツリーの状態管理の強化による、クラスタ環境でのスケーラビリティとパフォーマンスの向上

  • オーバーヘッドを削減する新しい軽量の UIControlData オブジェクトを使用したポータル プリファレンスおよびポートレット イベントまたはイベント ハンドラの向上

  • ポータルのカスタマイズに必要なメモリが少なくなり、メモリ要件が減少。ユーザによるカスタマイズが内部的に最適化されるようになった。この結果、カスタマイズのメモリ要件は、SP3 から大幅に低減されている。


 

 


その他のリソース

WebLogic Portal では、WebLogic Platform のさまざまなコンポーネントを使用します。WebLogic Portal のチューニングの詳細については、次のドキュメントを参照してください。

 

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