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パフォーマンス チューニング ガイド

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ポータル Web アプリケーションのチューニング

Web アプリケーションの良好なパフォーマンスを実現するために実行できる重要な対策の 1 つは、適切な設計を行うことです。パフォーマンス向上のヒントについては、『最適なパフォーマンスを得るためのポータルの設計』を参照してください。

この章では、実際のニーズに応じて最適化できるコンフィグレーション設定と主な領域について説明します。以下の節が含まれています。

 


ポータル コントロール ツリーの最適化

ポータル Web アプリケーションでは、コントロール ツリーを使用してさまざまな機能をキャッシュし、キャッシュした機能にアクセスします。たとえば、ポータルはコントロールを使用してデスクトップ、ウィンドウ、ブック、ページ、ポートレット、およびメニューにアクセスします。WebLogic Portal 8.1 SP4 以降では、大量のコントロールを必要とする複雑なポータルを作成するユーザにとって、最適化されたポータルのパフォーマンスを得る最も簡単な方法は、ツリーを最適化することです。現在のポータル インスタンスでアクティブでないコントロールは構築されないので、時間とオーバヘッドが大幅に減少します。

コントロール ツリーの動作の詳細については、http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wlp/docs81/whitepapers/netix/body.html#1056016 を参照してください。

どのような場合にコントロール ツリーを最適化するかについては、『最適なパフォーマンスを得るためのポータルの設計』を参照してください。


 

 


ポータル Web アプリケーション パラメータの変更

ポータル アプリケーションでは、コンフィグレーション ファイルを使用してアプリケーション設定を保存します。デフォルト設定の一部は、特定のポータル アプリケーションには適用できない場合があります。

各ポータル アプリケーションは、ユニークなコンフィグレーション ファイルを使用して、パフォーマンスに影響を及ぼす可能性があるパラメータをカスタマイズします。ポータルのパフォーマンスに対して重要な 3 つのコンフィグレーション ファイルがあります。

設定のほとんどは、WebLogic Server Console または Administration Portal を使用して調整できます。ただし、この節で説明する設定の多くは、コンフィグレーション ファイルに手動で入力する必要があります。

ポータル フレームワーク設定の変更

netuix-config.xml ファイルは、ポータル Web アプリケーションのディレクトリ内にあります。たとえば、サンプル ポータル Web アプリケーションを使用する場合、対応する netuix-config.xml ファイルは次の場所にあります。

//weblogic81/samples/portal/portalApp/sampleportal/WEB-INF/netuix-config.xml

変更を行った後、Web アプリケーションを再デプロイして、変更を有効にする必要があります。Web 記述子ファイルの変更の詳細については、『プロダクション業務ユーザーズ ガイド』の「EAR ファイルのデプロイの準備」を参照してください。

ポータル フレームワークのパフォーマンスに関する問題と netuix-config.xml ファイルの詳細については、http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wlp/docs81/whitepapers/netix/appendix.html#1052773 を参照してください。

表 4-1 に、netui-config.xml ファイル内の主要なパフォーマンス チューニング要素を示します。


 


 

表 4-1

要素

注意

<customization>

ポータルがカスタマイズ可能かどうかを示すスイッチ。ポータルを (データベースではなく) .portal ファイルで構築して、ユーザにポータルのカスタマイズを許可しない場合は、enable 要素の値を false に設定して、カスタマイズを無効にできます。ポータルのカスタマイズをサポートするには、カスタマイズを有効にします。

<pageflow>

ポータルでのページフローの使用を有効または無効にするためのスイッチ。ポータルでページフローを使用しない場合は、無効にします。

<validation>

.pinc.portlet.portal などのポータル関連のファイルを検証するためのスイッチ。ポータル サーバをプロダクション設定で実行する場合は、検証を無効にします。

<entitlements>

ポータルが資格ポリシー (デスクトップ、ブック、ページ、ポートレットなどのポータル リソースに対するユーザの資格) を使用するよう設定されていることを示すスイッチ。ポータルでセキュリティ ポリシーを使用しない場合は、資格を無効にします。ポータルでセキュリティ ポリシーを使用する場合は、資格を有効にし、<control-resource-cache-size> 属性の値を設定します。値には、ポータルで使用するデスクトップ数、ブック数、ページ数、ポートレット数、ボタン数 ([最大化]、[最小化]、[ヘルプ]、[編集] ボタン) の合計を指定します。メモリに制限がある場合は、デフォルト値を使用します。

詳細については、「資格のチューニング」を参照してください。

<localization>

ポータルが複数のロケールをサポートしていることを示すスイッチ。ポータルが 1 つのロケールしかサポートしない場合は無効にできます。

netui-config.xml

Web アプリケーション設定の変更

web.xml ファイルは、Web アプリケーションをコンフィグレーションします。変更を行った後、Web アプリケーションを再デプロイして、変更を有効にする必要があります。Web 記述子ファイルの変更の詳細については、『プロダクション業務ユーザーズ ガイド』の「EAR ファイルのデプロイの準備」を参照してください。

web.xml ファイルは、ポータル Web アプリケーション ディレクトリの WEB-INF サブディレクトリにあります。たとえば、サンプル ポータル Web アプリケーションを使用する場合、対応する web.xml ファイルは次の場所にあります。

<BEA home>/weblogic81/samples/portal/portalApp/sampleportal/WEB-INF/web.xml.

表 4-2 に、web.xml ファイルの主な要素を示します。


 

表 4-2 web.xml 

パラメータ

注意

<createAnonymousProfile>

ポータルでユーザ プロファイル情報を保存または使用しない場合は、false を設定する。

<enableTrackedAnonymous>

匿名ユーザを追跡する場合を除いて、false に設定する。false に設定したときは、ポータルにログインしたユーザだけが追跡される。

<fireSessionLoginEvent>

キャンペーンまたは行動追跡を使用する場合を除いて、false に設定する。true に設定すると、セッション ログイン イベントが生成される。

<trackedAnonymousVisitDuration>

セッション中のどの時点で匿名ユーザの追跡を開始するかを決定する。匿名ユーザを追跡する場合を除いて無視される。この設定を使用して、匿名ユーザの追跡をいつ開始するかを決定できる。匿名ユーザの追跡を開始するためのセッション中の待機時間が長いほど、パフォーマンスへの影響が大きくなる。

<skipRequestPattern>

スキップする要求パターンを決定する。Web アプリケーションで表示される各ページには、多数の独立した要求が含まれている場合があり、その中のいくつかは TAU とは無関係である。たとえば、チュートリアル ポータルでは、画像、java スクリプト、および css ファイルに対する要求が送信される。PortalServletFilter 処理でこれらの要求を無視するとパフォーマンスが向上し、匿名ユーザの追跡が予想どおりに動作する。


 

WebLogic Server 設定の変更

WebLogic Server Console を使用して weblogic.xml ファイルを変更できます。これらの設定を変更する方法の詳細については、WebLogic Server Console オンライン ヘルプの「実行時デプロイメント記述子の表示および更新」を参照してください。

パフォーマンスを向上させるために調整できるパラメータは、以下のとおりです。weblogic.xml ファイルの詳細については、http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wls/docs81/webapp/weblogic_xml.html#1037041 に掲載された weblogic.xml ファイルでコンフィグレーションされる要素の完全なリストを参照してください。

表 4-3 に、weblogic.xml ファイルの主なパフォーマンス チューニング要素を示します。

表 4-3 weblogic.xml

パラメータ

注意

<jspPageCheckSeconds>

JSP ファイルが変更されたために再コンパイルする必要があるかどうかをチェックする間隔を秒単位で設定する。変更されている場合は、依存関係もチェックされ、再帰的に再ロードされる。

0 に設定した場合は、要求されたときにページがチェックされる。このデフォルトは、開発環境向けに事前設定される。-1 に設定した場合、チェックおよび再コンパイルは無効。

JSP がまれにしか変更されないプロダクション環境では、チューニング要件に応じて pageCheckSeconds の値を 60 以上に変更するか、-1 に変更してページのチェックおよび再コンパイルを無効にする。

<PersistentStoreType>

手動で編集する必要がある。

永続ストレージの方法を次のいずれかに設定する。

  • memory - 永続セッション ストレージを無効にする。

  • file - ファイルベースの永続性を使用する。

  • jdbc - データベースを使用して永続セッションを格納する。

  • replicated - memory と同じだが、セッション データはクラスタ化されたサーバ間でレプリケートされる。

  • cookie - すべてのセッション データはユーザのブラウザ内のクッキーに格納される。

  • replicated_if_clustered - Web アプリケーションがクラスタ サーバにデプロイされる場合は、有効な PersistentStoreType がレプリケートされる。それ以外の場合は、memory がデフォルト。

<Timeout Secs>

WebLogic Server がセッションをタイムアウトするまでの待ち時間を秒単位で設定する (秒数)。

最小値は 1、デフォルト値は 3600、最大値は MAX_VALUE で指定した整数値。

トラフィックの多いサイトでは、セッションのタイムアウトを調整すると、アプリケーションの動作を最適化できる。ブラウザ クライアントでいつでもセッションを終了できるようにする必要がある場合でも、ユーザがサイトを離れるか、ユーザのセッションがタイムアウトになれば、サーバに接続する必要はなくなる。

この属性は、web.xml の session-timeout 要素 (分単位で定義) によってオーバーライドできる。


 

 


WSRP のチューニング ガイドライン

WSRP (Web Services for Remote Portlets) のパフォーマンスに関するガイドラインの詳細については、「WSRP 実装のベスト プラクティス」を参照してください。

WSRP キャッシュの有効化

WSRP ポートレットを使用する場合は、キャッシュを適宜調整してください。WSRP キャッシュの詳細については、「WSRP キャッシュ」を参照してください。

WSRP のためのサーバのチューニング

Unix マシン上で稼働中のサーバから WSRP のポートレットを使用する場合は、/etc/system ファイルのパラメータを変更して、『WebLogic Server パフォーマンス チューニング ガイド』で説明している最低限の要件を満たしてください。

また、『WebLogic Server パフォーマンス チューニング ガイド』の「デフォルトの実行キュー スレッドのチューニング」に示された手順を使用して、サーバの実行キューをチューニングすることをお勧めします。

その他の考慮すべき点は次のとおりです。

 


ポートレット カテゴリのキャッシュ

ポートレット カテゴリの情報は自動的にキャッシュされ、パフォーマンスが向上します。何らかの理由でポートレット カテゴリをキャッシュしないようにする場合は、次のシステム プロパティを設定してこのキャッシュを無効にできます。

-enable.portlet.category.caches=false

 

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