WebLogic Portal 9.2 へのアップグレード

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WebLogic Portal 8.1 から 9.2 へのアップグレード プロセスの概要

この節では、BEA WebLogic Portal® 8.1 sp4、sp5、および Sp6 アプリケーションを Weblogic Portal 9.2 にアップグレードするための方法と手順の概要を説明します。このドキュメントでは、以下のトピックを取り上げます。

WebLogic Portal アップグレードのほとんどは、WebLogic アップグレード ウィザードの実行によって行います。WebLogic アップグレード ウィザードについては、「WebLogic のアプリケーション環境のアップグレード」を参照してください。

 


用語の定義

ここで説明するさまざまな作業を明確にするために、用語について簡単に説明します。

移行

サードパーティの技術から BEA Products へのアプリケーションやドメインの移動。たとえば、IBM、webMethods、あるいは自作システムから BEA への顧客の移行などがあります。

アップグレード

以前のリリースまたは Service Pack から、新しいリリースまたは Service Pack への BEA プラットフォーム (およびコンポーネント) の更新。たとえば、8.1 SP4、SP5、または SP6 から 9.2 への更新のように、既存のアプリケーションやドメインを新しいバージョンで実行するための更新などがあります。
アプリケーション環境をアップグレードするために必要なプロセスは、そのアプリケーションのスコープによって変わります。アプリケーション環境には、WebLogic ドメイン、およびそのドメインに関連するすべてのアプリケーションとアプリケーション リソースがあります。ファイアウォール、ロード バランサ、データベース、LDAP サーバなどの外部リソースもアプリケーション環境です。

相互運用性

(1) あるリリースまたは Service Pack でデプロイされたアプリケーションが、別のリリースまたは Service Pack でデプロイされた別のアプリケーションと通信する機能。(2) WebLogic Platform コンポーネントが、標準のプロトコルを使用してサードパーティ製のソフトウェアと通信する機能。

互換性

あるリリースまたは Service Pack で作成されたアプリケーションが別のリリースまたは Service Pack で動作すること。アプリケーションの再ビルドが必要な場合と、そうでない場合があります。

 


Portal バージョン 8.1 SP4、SP5、および SP6 から 9.2 へのアップグレード プロセスの概要

WebLogic Portal は 8.1 SP4、SP5、および SP6 から 9.2 へのアップグレードを容易にできます。このガイドで述べられた例外と WebLogic Portal API は WebLogic Portal 9.2 に維持され、データベース用最も核心的な形式でファイルに基づいている資産は変化していません。変更点については、新しいフォーマットにアップグレードするため、また手動で変更する必要がある場合は必要であることを表示するためのツールが用意されています。

アップグレード処理は WebLogic Portal 8.1 SP4、 SP5、 および SP6 ポータル アプリケーションのアップグレーディングを含め、WebLogic Portal 9.2 へリソースします。アップグレード処理である高いレベル ステップは以下のようです。

  1. WebLogic アップグレード ウィザードを使用してドメインをアップグレードします。詳細については、「アップグレードの手順」を参照してください。
  2. WebLogic Portal バージョン 9.2 を実行するには現在のWebLogic Portal バージョン 8.1 SP4、 SP5、 および SP6 アプリケーションをアップグレードします。WebLogic Workshop で提供されているインポート ユーティリティーを使用して自動的に実行します。このユーティリティの使用方法については、『ポータル開発ガイド』の「WebLogic Portal プロジェクトのバージョン 8.1 からバージョン 9.2 へのアップグレード」に関する章を参照してください。

 


サポートされている機能の比較

この節では、WebLogic Portal 8.1 と WebLogic 9.2 リリースで異なる重要な機能について説明します。

バージョン 9.2 でサポートされていない Webflow とパイプライン

Webflow とパイプラインはバージョン 8.1 で非推奨になっていましたが、バージョン 9.2 ではサポート対象外になっています。これらの非推奨機能の代わりにページ フローを使用します。

セキュリティ

WebLogic Portal の以前のリリースには、WebLogic Portal 固有の RDBMSAuthenticator がありました。これは非推奨になりました。WebLogic Server 9.2 には、ユーザおよびグループ用の RDBMS ユーザ ストアを持つ、デフォルトの新しい SQLAuthenticator 認証プロバイダがあります。新しい WebLogic Server SQLAuthenticator にアップグレードすることを推奨します。

WebLogic アップグレード ウィザードを実行してドメインをアップグレードするときに、8.1 インストールの RDBMSAuthenticator を使用するかどうかが決定されます。RDBMSAuthenticator が検出されると、WebLogic SQLAuthenticator にアップグレードしてこれをデフォルトの認証プロバイダにするか、既存の RDBMS ユーザ ストアを使用し続けるかを、以下のいずれかに指定するように求められます。

ドメインのアップグレード プロセス中にユーザ ストアをアップグレードしない場合は、後で手動でアップグレードできます。WebLogic Portal 固有の RDBMSAuthenticator から WebLogic SQLAuthenticator にアップグレードするスクリプトは、WEBLOGIC_HOME/common/p13n/db/dbms/upgrade_fromdbmsauth_towlssqlauth.sql です。

詳細については、「PointBase データベースのアップグレード」を参照してください。

注意 : WebLogic Portal 8.1 アプリケーションから 9.2 アプリケーションにアップグレードし、アップグレードされたドメインに UserProviderControl.createUser() クラスを使用する場合は、新しいユーザが WebLogic Portal にログしようとすると javax.security.auth.login.LoginException エラーが発生することがあります。これは、WebLogic Portal 9.2 ドメイン内の新しいユーザは、デフォルトで、 SQLAuthenticator に作成されるよう設定されており、移行された認証プロバイダ内に作成されないためです(通常、JAAS フラグを REQUIRED に設定することでコンフィグレーション) 。WebLogic Portal のドメイン アップグレード ウィザードでは、JAAS 設定を調整しないか、既存の認証プロバイダを削除しないため、この例外を回避するには JAAS 設定を変更するか、必要に応じて認証プロバイダを削除する必要があります。

対話管理 (パーソナライゼーション)

対話管理により、パーソナライズされたポータル アプリケーションを開発、管理、および測定できます。パーソナライゼーションおよびキャンペーン管理を組み合わせて、対話管理の基盤を確立します。これらの機能により、目的のユーザに合わせてコンテンツを表示できます。

BEA WebLogic アップグレード ウィザードを実行すると、コンテンツ セレクタ、プレースホルダ、セグメント、キャンペーンなどの WebLogic Portal 8.1 の対話機能がアップグレードされます。

BEA WebLogic アップグレード ウィザードを実行して Portal 8.1 インストールが検出されたときに、「セキュリティ」で説明されているように、RDBMSAuthenticator のアップグレード オプションを選択できます。このオプションを選択すると、既存の認証プロバイダが新しい WebLogic Server SQLAuthenticator に置き換えられ、パーソナライゼーション機能をはじめとするすべてのコンテンツがアップグレードされます。後で手動でパーソナライゼーション機能を Portal 9.2 RDBMS ユーザ ストアにアップグレードすることもできます。

注意 : イベントは 9.2 にアップグレードされたコンテンツ リポジトリに対して発生します (イベント追跡をリポジトリ レベルでオフにしている場合を除く)。イベントは、リポジトリのコンテンツの追加、更新、および削除だけでなく、リポジトリ コンフィグレーションの変更に対しても発生する場合があります。アップグレードされなかった 8.1 のリポジトリのコンテンツに対してはイベントは発生しません。そのリポジトリから追加、更新または削除されたコンテンツに対して、イベントが発生します。

バージョン 8.1 で別個の行動追跡データベースを作成している場合は、「個別の行動追跡データベースのアップグレード」の説明に従ってアップグレードしてください。

コンテンツ管理 API の変更点

Weblogic portal 8.1 のコンテンツ管理 API は非推奨になり、weblogic portal 9.2 では新しいコンテンツ API が導入されました。8.1 API は 9.2 で機能するのにすべての新しいポータル開発は 9.2 API を使用する必要があります。新しいコンテンツ API の詳細については、「WebLogic Portal JavaDoc」を参照してください。

Weblogic portal 8.1で 7.0 コンテンツ管理 API および文書プロバイダ API を非推奨しました。WebLogic Portal 9.2 に対してそれらは完全に取り除いて、もはやサポートしません。9.2 API を使用することをお勧めします。

サード パーティのリポジトリを仮想コンテンツ リポジトリに接続するために使用するサービス プロバイダ インタフェース (SPI) が拡張され、SPI ユーザが新しい機能および新しいコンテンツ API を活用できるようになっています。新しい SPI の詳細については、「WebLogic Portal JavaDoc」を参照してください。

API 内のすべての非推奨クラスの一覧については、「WebLogic Portal JavaDoc」を参照してください。

Autonomy

新しい Autonomy エンジンに WebLogic Portal 9.2 をインストールされます。これは、起動する前に適切にコンフィグレーションできるように、アップグレード後はデフォルトで無効になっています。WebLogic Portal 8.1 で有効にされている Autonomy サービスも、アップグレード後は無効になります。検索サービスのインストール方法およびコンフィグレーション方法の詳細については、『WebLogic Portal の検索ガイド』を参照してください。

さらに、検索を含め、Autonomy API およびすべての コンテンツ管理 API はWebLogic Portal 9.2で非推奨されています。非推奨された API の使用を続けたい場合、手動で古い Autonomy API を「9.2 ポータル アプリケーションにおける 8.1 検索の使用」で説明しているアプリケイションに追加してください。

WebLogic Portal 9.2 にある新しいバージョンの Autonomy にアップグレードする方法については、「Autonomy 検索サービスのアップグレード」を参照してください。


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