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WebLogic Web サービス プログラマーズ ガイド

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UDDI を使用した Web サービスのパブリッシュと検索

この章では、UDDI を使用した Web サービスのパブリッシュと検索に関する情報を提供します。

 


UDDI の概要

UDDI とは、Universal Description, Discovery and Integration を略したものです。 UDDI プロジェクトは、企業間の相互の取引を迅速、簡単、かつダイナミックに発見、実行することを目指す、業界をリードするプロジェクトです。

UDDI レジストリには、ビジネスに関するカタログ化された情報、その企業が提供するサービス、および取引の際に使用する通信標準とインタフェースが格納されます。

UDDI は、SOAP (Simple Object Access Protocol) データ通信標準に基づいて構築されており、企業にとって有益な、グローバルでプラットフォームに依存しないオープン アーキテクチャ空間を作成します。

UDDI レジストリは、大きくは次の 2 つのカテゴリに分けることができます。

UDDI のデータ構造の詳細については、UDDI のデータ構造を参照してください。

UDDI と Web サービス

Web サービスのオーナは、Web サービスを UDDI レジストリにパブリッシュします。 パブリッシュ後は、Web サービスの説明およびサービスに対するポインタが UDDI レジストリに保持されます。

クライアントは、このレジストリを検索し、必要なサービスを見つけてその詳細を取り出すことができます。 取り出せる詳細には、サービスの呼び出しポイントを始め、サービスやその機能性を確認するための情報が含まれています。

Web サービスの機能は、プログラミング インタフェースによってエクスポーズされており、通常は WSDL (Web Services Description Language) で記述されています。 一般的な流れとしては、まずプロバイダがそのビジネスをパブリッシュしてサービスを登録し、Web サービスに関する技術的な情報をもとにバインディング テンプレートを定義します。 バインディング テンプレートには、この Web サービスによって実装される抽象インタフェースを表す 1 つまたは複数の tModel への参照も格納されます。 tModel は、プロバイダによってユニークにパブリッシュされるもので、WSDL ドキュメントに対するインタフェースや URL 参照に関する情報が格納されます。

続いて、以下のいずれかを目的として、クライアントが照会を行います。

  1. 既知のインタフェースの実装を探す。

    つまり、クライアントが tModel ID を知っていて、その tModel ID を参照するバインディング テンプレートを探す場合です。

  2. 既知のバインディング テンプレート ID の呼び出しポイント (たとえばアクセス ポイント) の更新値を調べる。

UDDI とビジネス レジストリ

UDDI によるビジネス レジストリ ソリューションとしては、企業が提供する製品やサービスを宣伝したり、Web 上での取引の方法などについて告知することなどが考えられます。 UDDI をこうした用途に使用することで、企業間 (B2B) の電子コマースの発展を促進することができます。

ビジネスは、必要最低限の情報としてビジネスの名前さえあればパブリッシュできます。 ビジネス エンティティに関する詳細な情報を記述してパブリッシュすれば、ビジネス エンティティ自体およびその製品やサービスを、正確かつアクセスしやすい形で宣伝できます。

ビジネス レジストリには以下を格納できます。

UDDI のデータ構造

UDDI 内のデータ構造は、businessEntity 構造体、businessService 構造体、bindingTemplate 構造体、および tModel 構造体の 4 つから構成されます。

次の表に、これらの構造体を Web サービスやビジネス リポジトリのアプリケーションで使用する際の相違点をまとめます。

表14-1 UDDI のデータ構造

データ構造

Web サービス

ビジネス レジストリ

businessEntity

Web サービス プロバイダを表す。

  • 企業名

  • 連絡先

  • その他の企業情報

企業、および企業内の部門や部署を表す。

  • 企業名

  • 連絡先

  • ID およびカテゴリ

businessService

1 つまたは複数の Web サービスの論理グループ。

子要素として格納された単一の名前を持つ API で、businessEntity に指定したビジネス エンティティに含まれる。

単一の businessEntity に含まれるサービスのグループ。

  • 複数の名前と説明

  • カテゴリ

  • 規格の準拠を示すインジケータ

bindingTemplate

単一の Web サービス。

ここに指定する情報によって、クライアント アプリケーションが Web サービスをバインドしたり、Web サービスと対話したりするのに必要な技術情報が提供される。

アクセス ポイント (Web サービスを呼び出すための URI など) も含まれる。

規格の準拠に関する詳細。

サービスのアクセス ポイント (URL、電話番号、電子メール アドレス、ファックス番号など)。

tModel

技術的な仕様 (仕様ポインタ、仕様書に関するメタデータなど) を表す。実際の仕様を指す名前や URL も含まれる。 Web サービスの場合、実際の仕様書の形式は WSDL ファイル。

ユーザが特定の用途のために確立または登録した規格や技術仕様を表す。

 


WebLogic Server における UDDI の機能

WebLogic Server は、以下の UDDI 機能を提供します。

UDDI ディレクトリ エクスプローラを使用すると、認可されたユーザは、WebLogic Server のプライベートな UDDI レジストリをパブリッシュしたり、すでに公開されている Web サービスの情報を変更することができます。

また、UDDI ディレクトリ エクスプローラを使用して、パブリックとプライベート両方の UDDI レジストリにある Web サービスおよびこれらの Web サービスを提供している企業や部課に関する情報を検索できます。 さらに、ディレクトリ エクスプローラを使用して、Web サービスおよび関連付けられた WSDL ファイル (利用可能な場合) に関する詳細にアクセスすることもできます。

 


UDDI ディレクトリ エクスプローラの呼び出し

ブラウザで UDDI ディレクトリ エクスプローラ を起動するには、次の URL を入力します。

http://host:port/uddiexplorer

各要素の説明は次のとおりです。

UDDI ディレクトリ エクスプローラを使用して、以下のタスクを実行できます。

UDDI ディレクトリ エクスプローラの使用法の詳細については、メイン ページのヘルプのリンクをクリックしてください。

 


UDDI クライアント API の使用法

Web サービスの検索やパブリッシュに、Java クライアント アプリケーションで UDDI クライアント API を使用します。

UDDI クライアント API には、InquiryPublish という、2 つの主なクラスがあります。 Inquiry クラスは、既知の UDDI レジストリにある Web サービスの検索に使用し、Publish クラスは、開発した Web サービスを既知のレジストレリに追加するために使用します。

WebLogic Server では、以下のクライアント UDDI API パッケージを実装しています。

これらのパッケージの使用法の詳細については、UDDI API に関する Javadocs を参照してください。

UDDI クライアント API の使用例については、Web Services dev2dev Download Page をスクロールして、以下の例を探してください。

 

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