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WebLogic JMS プログラマーズ ガイド

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JDBC データベース ユーティリティ

以下の節では、WebLogic JMS の JDBC データベース ストア、および JDBC データベース ユーティリティを使用して既存の JDBC データベース ストアを再生成する方法について説明します。

 


概要

JDBC utils.Schema ユーティリティを使用すると、既存のバージョンを削除することで新しい JDBC データベース ストアを再生成できます。JMS はこれらのストアを自動的に作成するので、このユーティリティを実行する必要は通常ありません。しかし、既存の JDBC データベース ストアに障害が発生した場合は、utils.Schema ユーティリティを使用して再生成できます。また、JDBC ドライバが WebLogic JMS によってサポートされていない場合 (Administration Console オンライン ヘルプの「JMS JDBC ストアのタスク」を参照)、JMS で必要なテーブルを手動で作成する必要があります。

警告 : utils.Schema コマンドは、既存のデータベース テーブルをすべて削除して、新しいものを再作成するので、実行する際には注意してください。

 


JMS テーブルについて

JMS データベースには、自動的に生成され、JMS 内部で使用されるシステム テーブルが 2 つあります。

プレフィックス名は、このバッキング ストア内の JMS テーブルを識別します。ユニークなプレフィックスを指定すると、同一データベース内に複数のストアが存在できます。プレフィックスは、JDBC ストアをコンフィグレーションする際に Administration Console でコンフィグレーションされます。プレフィックスは、以下の場合にテーブルに付加されます。

プレフィックスは、JMS テーブル名に付加されたときに有効なテーブル名になるように、次の形式で指定する必要があります。

[[catalog.]schema.]prefix

注意 : データに障害が発生するので、2 つの JMS ストアを同じデータベース テーブルで使用することはできません。

WebLogic JMS の JDBC データベース ストアのコンフィグレーションの詳細は、Administration Console オンライン ヘルプの「JMS JDBC ストアのタスク」を参照してください。

 


JDBC データベース ストアの再生成

utils.Schema ユーティリティは Java プログラムで、以下の項目を指定するコマンドライン引数をとります。

通常、DDL ファイルには .ddl 拡張子が付いています。DDL ファイルは、Pointbase、Cloudscape、Informix、Sybase、Oracle、MS SQL Server、IBM DB2 および Times Ten データベース用に提供されています。

utils.Schema を実行するには、CLASSPATHweblogic.jar ファイルを指定する必要があります。

utils.Schema コマンドを次のように入力します。

java utils.Schema url JDBC_driver [options] DDL_file

次の表に、utils.Schema コマンドライン引数を示します。

引数

説明

url

データベース接続 URL。この値は、JDBC 仕様の定義に従ってコロン区切りの URL にする。

JDBC_driver

JDBC ドライバ クラスの完全パッケージ名。

options

省略可能なコマンド オプション。

データベースの必要に応じて、以下のものを指定する。

  • ユーザ名とパスワード。次のように指定する。
    -u <username> -p <password>

  • JDBC データベース サーバのドメイン ネーム サーバ (DNS) 名。次のように指定する。
    -s <dbserver>

-verbose オプションも指定可能。このオプションを指定すると、utils.Schema は実行時に SQL コマンドをエコーする。

DDL_file

実行する SQL コマンドが記されたテキスト ファイルの絶対パス名。SQL コマンドは複数行にわたって指定できる。末尾にセミコロン (;) を付ける。ポンド記号 (#) で始まる行はコメント。

weblogic.jar ファイル内の weblogic/jms/ddl ディレクトリには、Pointbase、Cloudscape、Informix、Sybase、Oracle、MS SQL Server、IBM DB2 および Times Ten データベース用の JMS DLL ファイルがある。別のデータベースを使用するには、このファイルのいずれかをコピーおよび編集する。

JDK で用意されている jar ユーティリティを使用すると、次のコマンドでそれらを weblogic/jms/ddl ディレクトリに抽出できる。

jar xf weblogic.jar weblogic/jms/ddl

注意 : weblogic/jms/ddl パラメータを省略すると、jar ファイル全体が抽出される。

たとえば、次のコマンドでは、ユーザ名 user1、パスワード foobar で、DEMO という Oracle サーバに JMS テーブルを再作成します。

java utils.Schema jdbc:weblogic:oracle:DEMO \
weblogic.jdbc.oci.Driver -u user1 -p foobar -verbose \
weblogic/jms/ddl/jms_oracle.ddl

WebLogic Server に付属する Pointbase デモ データベースでは、ユーザ名とパスワードは必要ではありません。しかし、次の手順に従って Pointbase サーバで JMS テーブルを作成する必要があります。

  1. WLS サンプル環境を設定します。
  2. %SAMPLES_HOME%\server\config\examples\setExamplesEnv.cmd

  3. %WL_HOME%\server\lib\ ディレクトリに移動し、jms_pointbase.ddl ファイルを weblogic.jar ファイルからカレント ディレクトリに抽出します。
  4. 次のコマンドを実行して、JMS テーブルを作成します。
java utils.Schema jdbc:pointbase:server://localhost/demo
com.pointbase.jdbc.jdbcUniversalDriver
-u examples -p examples -verbose jms_pointbase.ddl

Pointbase JDBC URL では、WebLogic JMS サンプルにあるデモ データベースを指定します。このデータベースではサンプルとして JMS テーブルがすでに作成されています。

  1. Pointbase サーバを起動して Pointbase Console を開きます。
  2. JMS テーブルのモニタおよび操作のために Pointbase Server console を使用する詳細については、WL_HOME\samples\server\src\examples ディレクトリの Pointbase.html ファイルを参照してください。ここで WL_HOME は、WebLogic Platform のインストール先の最上位ディレクトリを意味します。

 

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