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WebLogic Tuxedo Connector 管理ガイド

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WebLogic Tuxedo Connector のコンフィグレーション

以下の節では、WebLogic Tuxedo Connector のコンフィグレーションの方法について説明します。

 


環境の変更と考慮事項の概要

この節では、WebLogic Tuxedo Connector を使用する前に、Tuxedo および WebLogic Server 環境に行う必要のある変更の概要を示します。

Tuxedo の変更

注意 : Tuxedo ドメインの詳細については、「Domains について」を参照してください。

Tuxedo ユーザは、次のような環境の変更を行う必要があります。

WebLogic Server の変更

以下の節では、WebLogic Tuxedo Connector を使用するために必要な WebLogic Server の変更について説明します。

管理とプログラミング

WebLogic Server ユーザは、次のような環境の変更を行う必要があります。

WebLogic Server スレッド

注意 : WebLogic Server のパフォーマンスおよびチューニングの詳細については、『WebLogic Server パフォーマンス チューニング ガイド』を参照してください。

ゲートウェイからサービスをディスパッチするときに使用できるクライアント スレッドの数によって、同時に実行できるサービスの数が制限されることがあります。このリリースの WebLogic Tuxedo Connector では、利用可能なスレッドの数を増やすための WebLogic Tuxedo Connector 属性はありません。サービス EJB を呼び出すときは、適切なスレッド モデルを使用します。場合によっては、利用可能な WebLogic Server スレッドの数を大きな値に増やす必要があります。

省略可能な専用の WTC スレッド プール

InboundEJBRequest で実行する EJB アプリケーションがリモート Tuxedo ドメインから来る入力リクエストのレートより遅いと、スレッド不足が発生する可能性があります。 スレッド不足の結果、デフォルト実行リクエストのバックログを引き起こして入力リクエストを失う場合があります。

WebLogic Server 8.1 SP3 およびそれ以降のサービス パックでは、WTC の起動時に weblogic.wtc.applicationQueue を作成するために applicationQueueSize property を使用できます。一度コンフィグレーションを行えば、すべての EJB アプリケーションはデフォルトの実行キューではなくこのキューで実行されます。 applicationQueueSize プロパティをコンフィグレーションするには、「applicationQueueSize」を参照してください。

 


アプリケーション用の WebLogic Tuxedo Connector のコンフィグレーション

注意 : WTC サービスを割り当てるタイミングが非常に重要です。WTC サービスを割り当てると、選択したサーバにデプロイされるコンフィグレーションは静的になります。WTC サービスのコンフィグレーションは引き続き変更できますが、選択したサーバでは、コンフィグレーションのデプロイ後に行われた変更は反映されません。これらの変更を有効にするには、サーバからサービスを削除し、もう一度サーバにサービスを割り当てる必要があります。

この節では、WebLogic Server アプリケーションと Tuxedo アプリケーションの相互運用を可能にするために WebLogic Tuxedo Connector をコンフィグレーションする方法について説明します。

WebLogic Tuxedo Connector MBean クラス

注意 : WebLogic Server 管理と config.xml ファイルの詳細については、『コンフィグレーション リファレンス』を参照してください。

WebLogic Tuxedo Connector は、MBean を使用して、WebLogic Server と Tuxedo との間のサービス リクエストを処理するための接続情報とセキュリティ プロトコルを記述します。これらのコンフィグレーション パラメータは、Tuxedo ドメイン間の通信に必要な相互運用属性に似ています。コンフィグレーション パラメータは、WebLogic Server の config.xml ファイルに格納されます。以下の表に、WebLogic Tuxedo Connector のコンフィグレーションに使用される MBean のタイプを示します。

MBean のタイプ

説明

WTCServer

WebLogic Server と Tuxedo との間の接続に必要な相互運用属性を持つ親 MBean。Administration Console を使用してコンフィグレーションする場合に、WTC サービスを定義する。

WTCLocalTuxDom

使用可能なリモート Tuxedo ドメインを WTC サービスに接続するためのコンフィグレーション情報を提供する。最低 1 つのローカル Tuxedo アクセス ポイントをコンフィグレーションする必要がある。Administration Console を使用してコンフィグレーションする場合に、ローカル Tuxedo アクセス ポイントを定義する。

WTCRemoteTuxDom

使用可能な Tuxedo リモート ドメインに WTC サービスを接続するためのコンフィグレーション情報を提供する。 複数のリモート ドメインをコンフィグレーションしてもよい。Administration Console を使用してコンフィグレーションする場合に、Tuxedo リモート アクセス ポイントを定義する。

WTCExport

ローカル Tuxedo アクセス ポイントによってエクスポートされるサービス情報を提供する。Administration Console を使用してコンフィグレーションする場合に、エクスポートされるサービスを定義する。

WTCImport

インポートされたサービスおよびリモート ドメインで使用可能なサービスに関する情報を提供する。Administration Console を使用してコンフィグレーションする場合に、インポートされるサービスを定義する。

WTCResources

ドメインのグローバル フィールド テーブル クラス、ビュー テーブル クラスおよびアプリケーション パスワードを指定する。Administration Console を使用してコンフィグレーションする場合に、リソースを定義する。

WTCPassword

相互ドメイン認証にコンフィグレーション情報を指定する。Administration Console を使用してコンフィグレーションする場合に、パスワードを定義する。

WTCtBridgeGlobal

WebLogic Server と Tuxedo の間のメッセージ転送に関するグローバル コンフィグレーション情報を指定する。Administration Console を使用してコンフィグレーションする場合に、Tuxedo キュー ブリッジを定義する。

WTCtBridgeRedirect

WebLogic Server と Tuxedo の間のメッセージのソース、ターゲット、方向および転送を指定する。Administration Console を使用してコンフィグレーションする場合に、Tuxedo キュー ブリッジ リダイレクトを定義する。


 

Administration Console を使用した WebLogic Tuxedo Connector のコンフィグレーション

Administration Console により、WebLogic Tuxedo Connector 接続のコンフィグレーション、管理、モニタを行うことができます。これらのタスクに使用するタブを表示するには、次の操作を行います。

  1. Administration Console を起動します。
  2. 左ペインで [サービス] ノードを選択し、[WebLogic Tuxedo Connector] ノードを展開します。
  3. コンフィグレーションするコンポーネント固有のツリー内でノードを作成または変更します。
  4. オンライン ヘルプの指示に従います。オンライン ヘルプへのリンクについては、「表 2-1」を参照してください。

次の表では、接続タスクを一般的な実行順序で示します。この順序は変更してもかまいません。ただし、オブジェクトは関連付けおよび割り当ての前にコンフィグレーションする必要があります。

表 2-1 WebLogic Tuxedo Connector コンフィグレーション タスク

タスク番号

タスク

説明

1

WTC サービスの作成

右ペインの [全般] タブで、[名前] および [デプロイ順] の属性を設定する。

2

ローカル Tuxedo アクセス ポイントの作成

[全般]、[接続]、[セキュリティ] の各タブで、ローカル Tuxedo アクセス ポイントを記述する属性を設定する。最低 1 つのローカル Tuxedo アクセス ポイントをコンフィグレーションする必要がある。

3

リモート Tuxedo アクセス ポイントの作成

[全般]、[接続]、[セキュリティ] の各タブで、リモート Tuxedo ドメインを記述する属性を設定する。

4

エクスポートされたサービスの作成

[全般] タブで、エクスポートされた WebLogic Server サービスを記述する属性を設定する。

5

インポートされたサービスの作成

[全般] タブで、インポートされた Tuxedo サービスを記述する属性を設定する。

6

パスワード コンフィグレーションの作成

[コンフィグレーション] タブで、パスワードを記述する属性を設定する。

7

リソースの作成

[コンフィグレーション] タブで、WebLogic Tuxedo Connector のリソースを記述する属性を設定する。

8

Tuxedo キュー ブリッジ接続の作成

WebLogic Server と Tuxedo との間のメッセージ転送に関するグローバル コンフィグレーション情報を設定する。

9

Tuxedo キュー ブリッジ リダイレクトの作成

WebLogic Server と Tuxedo の間のメッセージのソース、ターゲット、方向および転送の指定に使われる属性を設定する。

10

サーバへの WTC サービスの割り当て

WTC サービスの対象サーバを選択する。


 

コマンドライン インタフェースを使った WebLogic Tuxedo Connector のコンフィグレーション

コマンドライン インタフェースは、WebLogic Tuxedo Connector 接続を作成し管理する方法を提供します。コマンドライン インタフェースの使用方法については、「WebLogic Server MBean を管理するためのコマンド」を参照してください。

WebLogic Server 環境の設定

WL_HOME\samples\domains\examples にある setExamplesEnv スクリプトを実行して、WebLogic Server アプリケーションの環境を設定する必要があります。

- NT/2000 ユーザの場合は、setExamplesEnv.cmd を実行します。

- UNIX ユーザの場合は、setExamplesEnv.sh を実行します。

環境を初めて設定する場合は、スクリプトの設定をチェックする必要があります。必要に応じて、次の手順に従ってアプリケーション環境の設定を修正します。

  1. コマンドラインで、WebLogic Server アプリケーションの場所にディレクトリを変更します。WL_HOME\samples\domains\examples にある setExamplesEnv スクリプトをアプリケーション ディレクトリにコピーします。
  2. vi などのテキスト エディタを使用して、setExamplesEnv スクリプトを編集します。
  3. - NT/2000 ユーザの場合は、setExamplesEnv.cmd を編集します。

    - UNIX ユーザの場合は、setExamplesEnv.sh を編集します。

  4. ファイルを保存します。

WebLogic Tuxedo Connector プロパティの設定方法

プロパティを設定する必要があれば、サーバ起動スクリプトの中の JAVA_OPTIONS 変数を更新します。次に例を示します。

JAVA_OPTIONS=-Dweblogic.wtc.TraceLevel=100000

TraceLevel を設定する

注意 : ログ情報を記録する手順の詳細については、「WebLogic Tuxedo Connector のモニタ」を参照してください。

TraceLevel を使って、メッセージのトレース レベルを指定し、それに従って WebLogic Tuxedo Connector がログ ファイルにトレースを送ります。

JAVA_OPTIONS= -Dweblogic.wtc.TraceLevel=tracelevel

ここで、tracelevel は、10,000 ~ 100,000 の WebLogic Tuxedo Connector のトレース レベルを指定する数字です。

PasswordKey を設定する

注意 : PasswordKey の詳細については、「パスワード コンフィグレーションのコンフィグレーション」を参照してください。

PasswordKey を使って、weblogic.wtc.gwt.genpassword ユーティリティがパスワードの暗号化に使用するキーを指定します。

JAVA_OPTIONS=-Dweblogic.wtc.PasswordKey=mykey

ここで、mykey はキー値です。

encoding を設定する

WebLogic Server アプリケーションと Tuxedo アプリケーションの間で非 ASCII (マルチバイト) 文字列を転送する場合、文字セットを変換できるよう WebLogic Tuxedo Connector をコンフィグレーションする必要があります。WebLogic Tuxedo Connector では、WebLogic Server のプロパティを使用して、WebLogic Tuxedo Connector サービスで指定したすべての Tuxedo リモート ドメインで使用されるエンコーディングを一致させます。複数のコーディング セットを同時に実行する必要がある場合、WebLogic Server インスタンスごとに WebLogic Tuxedo Connector サービスを実行する必要があります。

文字セット変換を有効にするには、サーバ起動スクリプトにある JAVA_OPTIONS 変数を更新します。次に例を示します。

JAVA_OPTIONS=-Dweblogic.wtc.encoding=codesetname

ここで、codesetname は、リモート Tuxedo ドメインでサポートされており、使用されるコードセットの名前です。サポートされている基本コーディング セットおよび拡張コーディング セットについては、「Supported Encodings」を参照してください。

リモート ドメインで使用されるエンコーディングと一致する正確なエンコーディング名を選択することができない場合があります。このような場合、リモート ドメインと同等のエンコーディング名を選択する必要があります。

例 :

名前は完全には一致していませんが、EUC_JPeucJP はエンコーディング セットとして等価なので、WebLogic Server とリモート ドメイン間で文字列変換が正しく行われます。したがって、この場合は EUC_JP のエンコーディング プロパティを次のように設定します。

JAVA_OPTIONS=-Dweblogic.wtc.encoding=EUC_JP

applicationQueueSize

WebLogic Server 8.1 SP3 およびそれ以降のサービス パックでは、専用のスレッド プールにあるスレッドを処理して、実行スピードの遅い EJB アプリケーションのパフォーマンスを向上させることができます。

JAVA_OPTIONS=-Dweblogic.wtc.applicationQueueSize=threads

threads は、専用のプールに割り当てるスレッドの数です。

WebLogic Tuxedo Connector のコンフィグレーション ガイドライン

WebLogic Tuxedo Connector のコンフィグレーションを行う際には、以下のガイドラインに従ってください。

 

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