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WebLogic Server 9.0 アプリケーションのデプロイメント

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概要とロードマップ

以下の節では、このマニュアルの対象読者と構成について説明します。

 


マニュアルの内容と対象読者

このマニュアルは、Java 2 Platform、Enterprise Edition (J2EE) アプリケーションまたはアプリケーション モジュールを WebLogic Server にデプロイする管理者を対象としています。このマニュアルは、読者がプロダクション環境で作業しているものと想定しています。通常のプロダクション環境では、複数の WebLogic Server インスタンスまたはクラスタが複数のマシン上で動作しています。また、1 つまたは複数のアプリケーション モジュール アーカイブ ファイルがすでにテストされ、プロダクション サーバにデプロイできる状態にあることも想定しています。

技術者は、以下のような作業を行うことが必要となる場合があります。

これらの開発関連タスクの実行については、『WebLogic Server アプリケーションの開発』を参照してください。

 


このマニュアルの手引き

 


関連マニュアル

アプリケーションおよびモジュールの WebLogic Server へのデプロイの詳細については、次のマニュアルを参照してください。

 


このリリースでのデプロイメントの新機能と変更点

以下の節では、WebLogic Server 9.0 の新しいデプロイメント機能について説明します。

J2EE 1.4 デプロイメントの実装 (JSR-88)

J2EE 1.4 では、JSR-88 仕様により、アプリケーションのコンフィグレーションおよび対象アプリケーション サーバ環境へのデプロイメントのための標準 API が定義されます。WebLogic Server 9.0 は、「デプロイメントの標準」に記載の J2EE 1.4 デプロイメント API をサポートしています。J2EE 1.4 デプロイメント仕様の詳細については、J2EE v1.4 ドキュメントを参照してください。

複数の環境にデプロイするためのアプリケーションのエクスポート

基本的な J2EE 1.4 デプロイメント API コンフィグレーション プロセスにより、標準化されたデプロイメント ツールで複数のアプリケーション サーバ製品に対して J2EE アプリケーションをデプロイする簡単な方法が提供されます。ただしこれは、組織内で 1 つの環境から別の環境へアプリケーションのコンフィグレーションを移行するプロセスには役立ちません。WebLogic Server 9.0 デプロイメント API は、J2EE 1.4 デプロイメント API を拡張して、テスト ドメイン、ステージング ドメイン、プロダクション ドメインなど複数の WebLogic Server 環境へデプロイするためのアプリケーションのコンフィグレーションのエクスポートをサポートしています。「WebLogic Server のデプロイメント機能」を参照してください。

デプロイメントのための新しいアプリケーション ディレクトリ構造

WebLogic Server では、J2EE アプリケーション アーカイブや展開されたアーカイブ ディレクトリと共に、デプロイメント プランおよび生成された WebLogic Server デプロイメント記述子ファイルを格納するための新しいアプリケーション ディレクトリ構造が導入されています。このディレクトリ構造により、生成されたコンフィグレーション ファイルはコア アプリケーション ファイルから分離されるため、コンフィグレーション ファイルはアプリケーション自体を乱すことなく、簡単に変更または置換できます。「アプリケーションのインストール ディレクトリの作成」を参照してください。

プロダクションの再デプロイメント

WebLogic Server では、アプリケーションへの既存のクライアントに影響を及ぼすことなく、また新規のクライアント要求によるアプリケーションの利用を妨げることなく、プロダクション アプリケーションの新しいバージョンを再デプロイできます。「プロダクション環境でのアプリケーションの更新」を参照してください。

再デプロイメントのためのバージョン指定

プロダクション再デプロイメント方式をサポートするために、WebLogic Server はエンタープライズ アプリケーションの MANIFEST.MF ファイルで、ユニークなバージョンの文字列エントリを認識するようになりました。再デプロイメント処理が要求されると、WebLogic Server はバージョン文字列を確認して、新しいバージョンのアプリケーションをデプロイするかどうかを判断します。

アプリケーションでマニフェスト ファイル内のバージョン文字列が指定されていない場合は、weblogic.Deployer に対して -appversion オプションを使用し、デプロイメントまたは再デプロイメント中に、バージョン文字列を指定できます。

アプリケーションのネーミング属性の変更

AppDeploymentMBean から取得された Name 属性は、デプロイされたアプリケーション名およびアプリケーションのバージョンで構成されたユニークなアプリケーション識別子を返すようになりました。

バージョン指定されたアプリケーションで、アプリケーション名を取得するには、Name 属性ではなく、新しい ApplicationName 属性を使用する必要があります。アプリケーションのバージョンが必要とされるのは、バージョン指定されたアプリケーションにおいてのみなので、バージョン指定されていないアプリケーションでは、Name 属性が使用できます。

アプリケーションの分散および管理モードの使用

アプリケーションの分散により、デプロイメント ファイルが対象サーバにコピーされ、アプリケーションが準備状態に置かれるようになりました。その後、「分散されたアプリケーションの管理モードでの起動」で説明するように、-adminmode オプションを使用して、アプリケーションを管理モードで起動します。それにより、アプリケーションへアクセスできるのがコンフィグレーション済みの管理チャネルに制限されるので、アプリケーションを外部クライアント接続に対して開くことなく、最終テストを行うことができます。「プロダクション環境へのアプリケーションの分散」および「プロダクション アプリケーションの新しいバージョンの分散」を参照してください。

JDBC および JMS アプリケーション モジュール

WebLogic Server 9.0 の JMS および JDBC コンフィグレーションは、リソースの適切な WebLogic Server スキーマ weblogic-jmsmd.xsd または weblogic-jdbc.xsd に準拠する XML ドキュメントに格納されるようになりました。JMS および JDBC リソースは、バージョン 9.0 より前に管理されていたのと同様の方法でシステム モジュールとして、または標準 J2EE モジュールと同様にアプリケーション モジュールとして、作成および管理します。

JMS または JDBC アプリケーション モジュールは、スタンドアロンのリソースとしてデプロイ可能です。その場合リソースは、デプロイメント処理中に対象指定されたサーバまたはクラスタで、またはエンタープライズ アプリケーションの一部として、使用可能です。エンタープライズ アプリケーションの一部としてデプロイされたアプリケーション モジュールは、同梱されたアプリケーション (アプリケーション スコープのリソース) でのみ利用可能です。アプリケーション スコープのリソースを使用することにより、アプリケーションは常に、必要なリソースへ確実にアクセスでき、アプリケーションを新しい環境にデプロイする処理が簡素化されます。

システム モジュールと対照的に、アプリケーション モジュールの所有者は、モジュールをデプロイする管理者ではなく、モジュールを作成およびパッケージ化した開発者となります。つまり、JDBC および JMS アプリケーション モジュールに対しては、管理者の制御が及ぶ範囲のほうが、より制限されています。アプリケーション モジュールをデプロイする際、管理者はモジュールで指定されていたリソース プロパティを変更できますが、リソースの追加や削除は行えません。システム モジュールは、WebLogic Administration Console を介して管理者によって作成され、必要に応じて、管理者により変更または削除可能です。

詳細については、次を参照してください。

新しい WebLogic Server デプロイメント API

WebLogic Server には、J2EE 1.4 デプロイメント仕様を実装および拡張する新しいデプロイメント API が用意されています。Administration Console、weblogic.Deployer ツール、wldeploy Ant タスクなど、WebLogic Server デプロイメント ツールはすべて、デプロイメント API を使用して、ドメインにおいてアプリケーションをコンフィグレーション、デプロイ、および再デプロイしています。デプロイメント API を使用して、ユーザ独自の WebLogic Server デプロイメント ツールを構築したり、WebLogic Server のコンフィグレーションおよびデプロイメント操作を JSR-88 対応の既存のツールと統合したりできます。

新しい WebLogic Server デプロイメント API は、以下のパッケージで提供されています。

WebLogic デプロイメント プログラマーズ ガイド』を参照してください。

DeployerRuntimeMBean (非推奨)

weblogic.management.runtime.DeployerRuntimeMBean API は、本リリースより非推奨となりました。デプロイメント ツールは、すべてのアプリケーション コンフィグレーションおよびデプロイメント タスクについて、新しい weblogic.deploy.api パッケージを使用します。『BEA WebLogic Server 9.0 API Reference』を参照してください。

代替デプロイメント記述子 (非推奨)

アプリケーション モジュールをデプロイするために代替デプロイメント記述子を使用することは、本リリースより非推奨となっています。パッケージ化されたアプリケーションの外部でカスタム コンフィグレーションを維持するには、代替デプロイメント記述子ではなく、J2EE 1.4 デプロイメント API 方式のデプロイメント コンフィグレーションおよびデプロイメント プランを使用します。「プロダクション デプロイメントのためのアプリケーションのコンフィグレーション」を参照してください。

-redeploy module-uri の weblogic.Deployer 構文 (非推奨)

デプロイメントにおいて単一のモジュールを再デプロイするために weblogic.Deployer -redeploy module-uri 構文を使用することは、本リリースより非推奨となりました。代わりに、プロダクションの再デプロイメント、または「J2EE モジュールを更新するための部分的な再デプロイメントの使用」に記載の -redeploy -targets module@target 構文を使用します。

WebLogic Server デプロイメント記述子のプロパティの正式分類

各 WebLogic Server 9.0 デプロイメント記述子プロパティは、コンフィグレーション不可、依存関係、宣言、またはコンフィグレーション可能という 4 つのカテゴリのうちの 1 つに正式に分類されるようになりました。これらのカテゴリは、デプロイメント プランにおいて変数として公開するプロパティを選択するために、コンフィグレーション エクスポート プロセス中に使用されます。「新しい環境にデプロイするためのアプリケーションのエクスポート」を参照してください。

デプロイ可能ユニットの新しい対象の型

WebLogic Server 9.0 には、ドメインに JMS モジュールをデプロイするときに選択できる、新しい JMS サーバのデプロイメント対象が導入されています。「JMS アプリケーション モジュールにおけるサブモジュールの対象指定の使用」を参照してください。

新しいデプロイメント コンフィグレーション ツール

WebLogic Server には、以下の新しいデプロイメント ツールがあります。

変更されたデプロイメント ツール

以下のツールが、新しいコンフィグレーションおよびデプロイメント機能をサポートするために変更されています。

weblogic.Deployer

weblogic.Deployer は、新しいデプロイメント API を使用してすべてのデプロイメント関連操作を実行するように更新されました。weblogic.Deployer には、以下の処理を行うための新しいコマンドライン オプションが用意されています。

weblogic.Deployer コマンドライン リファレンス」を参照してください。

wldeploy

wldeploy Ant タスクは、weblogic.Deployer で導入されたものと同じ新機能をサポートするように更新されています。『WebLogic Server アプリケーションの開発』の「wldeploy Ant Task Reference」を参照してください。

Administration Console

Administration Console には、アプリケーションをインストールするための新しいデプロイメント アシスタント、アプリケーションをコンフィグレーションするための新しい画面、およびデプロイメント操作を実行し、プロダクション アプリケーションを再デプロイするための新しいコントロールが含まれています。

WebLogic Server 6.x デプロイメント プロトコル (サポート対象外)

バージョン 7.x および 8.x から非推奨になった、WebLogic Server 6.x の 1 フェーズ デプロイメント プロトコルは、WebLogic Server 9.0 ではサポートされなくなりました。本リリースでは、すべてのデプロイメントで 2 フェーズ デプロイメント プロトコルが使用されます。

 

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