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WebLogic 診断フレームワークのコンフィグレーションと使い方

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診断アーカイブのコンフィグレーション

WebLogic 診断フレームワーク (WLDF) のアーカイブ コンポーネントは、サーバ インスタンスおよびそのサーバ インスタンスで実行されているアプリケーションから WLDF によって収集されたすべてのデータ イベント、ログ レコード、およびメトリックをキャプチャし、永続化します。オンライン モードで (つまり実行中のサーバで) アーカイブされた診断データにアクセスできます。また、オフライン モードでも、WebLogic Scripting Tool (WLST) を使用して、アーカイブされたデータにアクセスすることが可能です。

以下の節で説明するように、ファイル ストアまたは Java Database Connectivity (JDBC) データ ソースに診断データをアーカイブするように WLDF をコンフィグレーションできます。

 


アーカイブのコンフィグレーション

診断アーカイブはサーバごとにコンフィグレーションします。コンフィグレーションはドメインの config.xml ファイルで永続化されます (サーバの <server-diagnostic-config> 要素内)。ファイルベースのストアのコンフィグレーションの例をコード リスト 5-1、JDBC ベースのストアの例をコード リスト 5-3 に示します。

 


ファイルベースのストアのコンフィグレーション

WLDF は、アーカイブされた情報を収めたファイルを作成します。WLDF のファイルベースのアーカイブで指定可能なコンフィグレーション オプションは、このテキスト ファイルを作成および保持するディレクトリのみです。デフォルトのディレクトリは DOMAIN_NAME/servers/SERVER_NAME/data/store/diagnostics です。DOMAIN_NAME はドメインのホーム ディレクトリ、SERVER_NAME はサーバ インスタンスのホーム ディレクトリです。

ファイルベースのストアに保存する場合、WLDF は WebLogic Server 永続ストアを使用します。詳細については、『WebLogic Server 環境のコンフィグレーション』の「WebLogic 永続ストアの使い方」を参照してください。

コード リスト 5-1 に、ファイルベースのストアのコンフィグレーションの例を示します。

コード リスト 5-1 ファイルベースの診断アーカイブのコンフィグレーションのサンプル (config.xml 内)

<domain>
  <!-- 他のドメインのコンフィグレーション要素 -->
  <server>
    <name>myserver</name>
    <server-diagnostic-config>
      <diagnostic-store-dir>data/store/diagnostics</diagnostic-store-dir>
      <diagnostic-data-archive-type>FileStoreArchive
      </diagnostic-data-archive-type>
    </server-diagnostic-config>
  </server>
  <!-- このドメインの他のサーバ コンフィグレーション -->
</domain>

 


JDBC ベースのストアのコンフィグレーション

JDBC ストアを使用するには、データベースに適切なテーブルがあり、そのデータベースに接続するように JDBC がコンフィグレーションされている必要があります。

データベースでの WLDF テーブルの作成

WLDF で使用するデータベース テーブルがない場合は、JDBC ベースのストアにデータを保存するテーブルを作成する必要があります。2 つのテーブルが必要です。

テーブルの作成に使用する SQL のデータ定義言語 (Data Definition Language: DDL) は、データベースでサポートされている SQL の種類によって、データベースごとに異なる可能性があります。以下のコード リストでは、PointBase データベースに WLDF テーブルを作成する場合に使用可能な DDL を示します。

コード リスト 5-2 PointBase データベース用 WLDF テーブルの DDL の定義

-- インスツルメンテーション イベント用に wls_events テーブルを作成するための DDL
DROP TABLE wls_events;
CREATE TABLE wls_events (
  RECORDID INTEGER IDENTITY,
  TIMESTAMP NUMERIC default NULL,
  CONTEXTID varchar(128) default NULL,
  TXID varchar(32) default NULL,
  USERID varchar(32) default NULL,
  TYPE varchar(64) default NULL,
  DOMAIN varchar(64) default NULL,
  SERVER varchar(64) default NULL,
  SCOPE varchar(64) default NULL,
  MODULE varchar(64) default NULL,
  MONITOR varchar(64) default NULL,
  FILENAME varchar(64) default NULL,
  LINENUM INTEGER default NULL,
  CLASSNAME varchar(250) default NULL,
  METHODNAME varchar(64) default NULL,
  METHODDSC varchar(4000) default NULL,
  ARGUMENTS clob(100000) default NULL,
  RETVAL varchar(4000) default NULL,
  PAYLOAD blob(100000),
  CTXPAYLOAD VARCHAR(4000),
  DYES NUMERIC default NULL
);
-- インスツルメンテーション イベント用に wls_events テーブルを作成するための DDL
DROP TABLE wls_hvst;
CREATE TABLE wls_hvst (
  RECORDID INTEGER IDENTITY,
  TIMESTAMP NUMERIC default NULL,
  DOMAIN varchar(64) default NULL,
  SERVER varchar(64) default NULL,
  TYPE varchar(64) default NULL,
  NAME varchar(250) default NULL,
  ATTRNAME varchar(64) default NULL,
  ATTRTYPE INTEGER default NULL,
  ATTRVALUE VARCHAR(4000)
);
COMMIT;

実際に使用しているデータベース用にこれらのテーブルを作成する具体的な手順については、データベースのマニュアルを参照するか、データベース管理者に問い合わせてください。

WLDF 用の JDBC リソースのコンフィグレーション

データベースにテーブルを作成したら、そのテーブルにアクセスするように JDBC をコンフィグレーションする必要があります (『WebLogic JDBC のコンフィグレーションと管理』を参照してください)。次に、サーバ コンフィグレーションの中で、サーバのアーカイブに使用するデータ ストアとしてその JDBC リソースを指定します。

コード リスト 5-3 に、JDBC ベースのストアのコンフィグレーションの例を示します。

コード リスト 5-3 JDBC ベースの診断アーカイブのコンフィグレーションのサンプル (config.xml 内)

<domain>
  <!-- 他のドメインのコンフィグレーション要素 -->
  <server>
    <name>myserver</name>
    <server-diagnostic-config>
      <diagnostic-data-archive-type>JDBCArchive
      </diagnostic-data-archive-type>
      <diagnostic-jdbc-resource>JDBCResource</diagnostic-jdbc-resource>
    <server-diagnostic-config>
  </server>
  <!-- このドメインの他のサーバ コンフィグレーション -->
</domain>

JDBC リソースを指定していて、そのコンフィグレーションが正しくない場合、または、必要なテーブルがデータベースに存在しない場合、WLDF はデフォルトのファイルベースの永続ストアを使用します。

 

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