ナビゲーションをスキップ

WebLogic 診断フレームワークのコンフィグレーションと使い方

  前 次 前/次ボタンと目次ボタンとの区切り線 目次  

診断イメージのコンフィグレーションとキャプチャ

WebLogic 診断フレームワーク (WLDF) の診断イメージ キャプチャ コンポーネントを使用すると、キャプチャ時のサーバ内部の実行時状態について診断スナップショット (ダンプ) を作成できます。この情報は、サポート担当者がサーバの障害の原因を分析するのに役に立ちます。

以下の節では、診断イメージ キャプチャ コンポーネントについて説明します。

 


イメージ キャプチャの開始方法

診断イメージ キャプチャは、以下のいずれかによって開始されます。

 


第一障害の検出および通知

診断イメージ キャプチャ コンポーネントには、最初の障害を通知する機能があります。サーバが障害発生状態に遷移すると、この機能はイメージ作成通知をトリガします。イメージ作成通知によって、診断イメージの作成とキャプチャがトリガされます。第一障害通知機能では、サーバに障害が発生した時点の状態が保持されます。

注意 : 第一障害通知機能は、WLDF 監視と通知コンポーネントからの通知と同じではありません。監視と通知の詳細については、「監視と通知のコンフィグレーション」を参照してください。

診断イメージ キャプチャのコンフィグレーション」で説明するように、第一障害通知ではイメージ ロックアウト期間をコンフィグレーションできます。イメージ ロックアウト期間は、指定した期間内にキャプチャされる診断イメージの数を制限します。暴風雨による電源の障害などでサーバが短期間に障害の発生と回復を繰り返す場合、イメージのロックアウト期間を設定しておけば、内容がよく似た診断イメージを繰り返しキャプチャおよび永続化しなくても済むので、不必要なシステム リソース (ディスク スペースなど) の消費を避けることができます。

 


診断イメージ キャプチャのコンフィグレーション

診断イメージ キャプチャは、主に障害発生後の解析ツールとして利用するものなので、どのような情報をキャプチャするかについては限られた権限しか与えられていません。診断イメージ キャプチャで指定可能なコンフィグレーション オプションは次のとおりです。

他の WLDF コンポーネントと同様に、診断イメージ キャプチャは、Administration Console (Administration Console オンライン ヘルプの「診断イメージのコンフィグレーションとキャプチャ」を参照) や WebLogic Scripting Tool (WLST) を使用して、またはプログラム的にコンフィグレーションできます。

コード リスト 4-1 では、イメージ キャプチャを生成するための WLST コマンドの例を示します。

コード リスト 4-1 診断イメージを生成するための WLST コマンドのサンプル

url='t3://localhost:7001'
username='system'
password='gumby1234'
server='myserver'
timeout=120
connect(username, password, url)
serverRuntime()
cd('WLDFRuntime/WLDFRuntime/WLDFImageRuntime/Image')
argTypes = jarray.array(['java.lang.Integer'],java.lang.String)
argValues = jarray.array([timeout],java.lang.Object)
invoke('captureImage', argValues, argTypes)

 


サーバのコンフィグレーションにおける診断イメージ キャプチャの永続化

診断イメージ キャプチャのコンフィグレーションはドメインの config.xml ファイルで永続化されます (サーバの <server> 要素の <server-diagnostic-config> 要素内)。コード リスト 4-2 を参照してください。

コード リスト 4-2 診断イメージ キャプチャのコンフィグレーションのサンプル

<domain>
  <!-- 他のドメインのコンフィグレーション要素 -->
  <server>
    <name>myserver</name>
    <server-diagnostic-config>
      <image-dir>logs\diagnostic_images</image-dir>
      <image-timeout>2</image-timeout>
    </server-diagnostic-config>
    <!-- このサーバの他のコンフィグレーションの詳細 -->
  </server>
  <!-- このドメインの他のサーバ コンフィグレーション -->
</domain>

注意 : config.xml ファイルは直接編集しないことをお勧めします。

 


キャプチャされたイメージ ファイルの内容

診断イメージ キャプチャでは、以下のようなサーバの状態の最も一般的な情報がキャプチャされます。

診断イメージ キャプチャ コンポーネントは、さまざまなサーバ サブシステムによって生成されたイメージをキャプチャおよび結合して、単一の ZIP ファイルにします。サーバ状態の最も一般的な情報をキャプチャするだけでなく、このコンポーネントは、たとえば JMS、JDBC、EJB、および JNDI サブシステムによって生成されたイメージなど、すべてのサーバ サブシステムからイメージをキャプチャします。

注意 : 診断イメージは、重大な障害を診断するためにサーバ レベルの状態ダンプとして利用できる、サイズの大きなアーティファクトです。診断イメージは、構造化されたフォーマットで重要なデータを大量にキャプチャできるので、サポート部門のスタッフによる問題の分析に役立てることができます。

各イメージは、サーバ全体で 1 つのファイルとしてキャプチャされます。デフォルトの場所は SERVER\logs\diagnostic_images です。各イメージ インスタンスには、次のようにユニークな名前が付けられます。

    diagnostic_image_DOMAIN_SERVER_YYYY_MM_DD_HH_MM_SS.zip

ファイルには、少なくとも以下の情報が収められています。

図 4-1 では、イメージ ファイルの内容を示します。この ZIP ファイル内のほとんどのファイルは、テキスト エディタで開いて内容を確認できます。

図 4-1 イメージ ファイル

イメージ ファイル


 

 

フッタのナビゲーションのスキップ  ページの先頭 前 次