ORACLE JAPAN Server Release 6.1

 

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WebLogic Server とクラスタのコンフィグレーション

 

以下の節では、WebLogic Server および WebLogic Server クラスタの設定方法について説明します。

 


サーバとクラスタのコンフィグレーションの概要

WebLogic Server およびクラスタから成るドメインの永続的なコンフィグレーションは、XML コンフィグレーション ファイルに格納されます。このファイルは 3 通りの方法で変更できます。

 


管理サーバの役割

いずれの方法を選択する場合でも、ドメイン コンフィグレーションを変更するときに管理サーバが動作している必要があります。

管理サーバとは、Administration Service が動作している WebLogic Server のことです。Administration Service は、WebLogic Server のための機能を提供し、ドメイン全体のコンフィグレーションを管理します。

デフォルトでは、WebLogic Server のインスタンスは管理サーバとして扱われます。管理サーバが起動すると、コンフィグレーション ファイルがロードされます。コンフィグレーション ファイルは、デフォルトでは、WEBLOGIC_HOME ディレクトリの config というディレクトリに格納されます。config ディレクトリには、管理サーバで利用できる各ドメイン用のサブディレクトリがあります。実際のコンフィグレーション ファイルは、そのドメイン専用のディレクトリに配置され、config.xml と呼ばれます。デフォルトでは、管理サーバが起動すると、WebLogic Server ソフトウェアのインストール時に指定されたデフォルトのドメイン ディレクトリでコンフィグレーション ファイル(config.xml)が検索されます。

管理サーバが正常に起動するたびに、config.xml.booted という名前のバックアップ用コンフィグレーション ファイルがドメイン専用のディレクトリに作成されます。万が一、サーバが終了するまでの間に config.xml ファイルが壊れるようなことがあっても、この正常なコンフィグレーションに戻ることができます。

ドメインは、1 つの WebLogic Server だけで構成することもできます。ただし、各ドメインには少なくとも(そして最大で)1 つの管理サーバが必要なので、その場合には、その WebLogic Server が管理サーバになります。

図 4-1 は、1 つの管理サーバと複数の WebLogic Server が存在する典型的なプロダクション環境を示しています。そのようなドメインでサーバを起動するときには、管理サーバを最初に起動します。その他の各サーバは、起動時に、コンフィグレーション情報を取得するために管理サーバにアクセスするように指示されます。このように、管理サーバはドメイン全体のコンフィグレーションの一元的な制御エンティティとして動作します。1 つのドメイン内で 複数の管理サーバがアクティブになることはできません。管理サーバだけが、動作中にコンフィグレーション ファイルを修正できます。

注意: 共有ファイルシステムと 1 つのインストールを使用して、異なるマシン上で複数の WebLogic Server インスタンスを実行しないでください。共有ファイルシステムを使用すると、シングル ポイントの競合が発生します。共有ファイルシステムにアクセスする場合(たとえば、個々のログ ファイルに書き込みを行う場合など)に、すべてのサーバが競合することになります。さらに、共有ファイルシステムに障害が発生した場合には、管理対象のサーバまたはクラスタ化されたサーバを起動できなくなることもあります。

図4-1 WebLogic Server のコンフィグレーション


 

 


Administration Console の起動

管理サーバには、Administration Console を通じてアクセスできます。Administration Console を開くには、次の操作を行います。

  1. 次の URL を入力します。
    http://host:port/console

    host は管理サーバが動作しているマシンのホスト名または IP アドレス、port は管理サーバが要求をリスンするポートのアドレス(デフォルトは 7001)です。

  2. ユーザ ID とパスワードの入力を要求されます。ユーザ ID とパスワードを入力します。認証と認可のチェックが実行されます。チェックでは、ユーザ データベースと照らし合わせてユーザ ID とパスワードが確認されます。

    コンソールの使用が許可されている場合は、システム管理者によって割り当てられているアクセス モード(ReadOnly または Read/Write)でコンソールが表示されます。

 


動的コンフィグレーションの仕組み

WebLogic Server では、ドメイン リソースのコンフィグレーション属性を動的に(サーバの動作中に)変更できます。ほとんどの場合では、変更を有効にするために WebLogic Server を再起動する必要はありません。属性をコンフィグレーションし直すと、新しい値は、属性の現在の実行時値と、XML コンフィグレーション ファイルに格納されている永続的な値の両方に直ちに反映されます。

ただし、例外もあります。たとえば、WebLogic Server のリスン ポートを変更した場合、新しいアドレスは対象サーバを次に再起動するまで使用されません。その場合は、値を変更すると、XML ファイルに格納されている永続的な値が変更され、その属性の現在の実行時コンフィグレーション値と永続的に格納されている値が同じでなくなる場合があります。Administration Console では、アイコンを使用して、コンフィグレーション属性の永続的な値と実行時値が同じであるかどうかが示されます。そのアイコンが、
という警告に変化した場合は、変更を有効にするためにサーバを再起動する必要があります。

Administration Console では、ユーザが変更した各属性に対して検証が行われます。サポートされているエラーは、範囲外のエラーとデータ型の不一致エラーです。両方の場合で、エラーが発生したことをユーザに通知するエラー ダイアログ ボックスが表示されます。

Administration Console の起動後に、別のプロセスが管理サーバに割り当てられたリスン ポートを獲得した場合、サーバを獲得したプロセスを削除しなければなりません。管理サーバに割り当てられているリスン ポートを獲得したプロセスを削除できない場合は、Config.XML ファイルを編集して、割り当てられたリスン ポートを変更する必要があります。Config.XML ファイルの編集については、『BEA WebLogic Server コンフィグレーション リファレンス』を参照してください。

 


クラスタ コンフィグレーションのプランニング

クラスタ コンフィグレーションをプランニングするときは、ネットワーク環境とクラスタ コンフィグレーションに関して、以下の制約があることに注意してください。

  1. クラスタの WebLogic ホストとして使用するマシンには、静的な IP アドレスが永続的に割り当てられている必要があります。クラスタ化環境では、動的に割り当てられる IP アドレスは使用できません。サーバとクライアントの間にファイアウォールがある場合、各サーバには、クライアントがアクセスできるパブリックな静的 IP アドレスが割り当てられている必要があります。

  2. クラスタ内の WebLogic Server は、すべて同じローカル エリア ネットワーク(LAN)上にあり、IP マルチキャストを通じてアクセス可能でなければなりません。

  3. クラスタ内のすべてのサーバは同じバージョンの WebLogic Server を実行する必要があります。

    クラスタ内のサーバは、提供するサービスの構成をサポートするようにコンフィグレーションしてください。

 


サーバ コンフィグレーションの作業

Administration Console では、以下のサーバ コンフィグレーションを行うことができます。

 


クラスタ コンフィグレーションの作業

Administration Console では、以下のクラスタ コンフィグレーションを行うことができます。

 

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