ORACLE JAPAN Server Release 6.1

 

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ノード マネージャ

 

以下の節では、ノード マネージャの使用方法について説明します。

 


ノード マネージャの概要

ノード マネージャは、Administration Console からリモートの WebLogic 管理対象サーバを起動および強制停止できるようにする Java プログラムです。ノード マネージャは、WebLogic Server ソフトウェアに付属する独立した Java プログラムです。

ノード マネージャは、Administration Console で提供される管理対象サーバを停止する機能の代わりとして、リモートの管理対象サーバを強制停止するために使用できます。リモート サーバ プロセスの強制停止は、サーバがハングしているか、応答していない状況で行います。

管理対象サーバのリモートでの起動を可能にするには、管理対象サーバが動作する各マシンで 1 つのノード マネージャをコンフィグレーションおよび実行する必要があります。マシン上の 1 つのノード マネージャ プロセスで、そのマシン上のすべての管理対象サーバのリモートでの起動と強制停止を処理できます。ノード マネージャを利用できるようにするには、ノード マネージャを Unix マシン上ではデーモン、Windows NT マシンでは Windows NT サービスとしてコンフィグレーションする必要があります。そのようにコンフィグレーションすることで、ノード マネージャはそのマシン上の管理対象サーバを起動するために利用できるようになります。

ノード マネージャが動作している場合、そのノード マネージャは管理サーバの要求に基づいてそのマシンでインストールおよびコンフィグレーションされているすべての管理対象サーバを起動または強制停止することができます。ノード マネージャと管理サーバの間のすべての通信では、セキュア ソケット レイヤ プロトコルが使用されます。

ノード マネージャのログ

WebLogic Server を起動するときには、さまざまな起動またはエラー メッセージが STDOUT または STDERROR に出力される可能性があります。それらのメッセージは、サーバの起動時に Administration Console の右ペインにも表示されます。それらのファイルは、Administration Console の左ペインでサーバを右クリックし、[このサーバの StdOut を取得] または [このサーバの StdErr を取得] を選択することで取得できます。

ノード マネージャは、それらのメッセージをノード マネージャ ログ ファイル ディレクトリのファイルに保存します。デフォルトでは、このディレクトリは NodeManagerLogs という名前で、ノード マネージャを起動するディレクトリに作成されます。ディレクトリの名前を変更する必要がある場合は、ノード マネージャを起動するときにコマンドラインで行うことができます。詳細については、 コマンドライン引数を参照してください。

ノード マネージャによって起動される管理対象サーバごとに別々のログ ファイル サブディレクトリが作成されます。以下のログが、このディレクトリに格納されます。

servername.pid

servername という名前の管理対象サーバのプロセス ID を保存します。管理サーバによって要求されときにサーバ プロセスを強制停止するためにノード マネージャが使用します。

config

管理対象サーバを起動するときに管理サーバからノード マネージャに渡される起動コンフィグレーション情報を保存します。

servername-output.log

servername という名前の管理対象サーバの起動がノード マネージャによって試行されたときに StdOut に出力される情報を保存します。サーバの起動が新たに試行されると、このファイルは _PREV を付け加えることによって名前変更されます。

servername-error.log

servername という名前の管理対象サーバの起動がノード マネージャによって試行されたときに StdErr に出力される情報を保存します。サーバの起動が新たに試行されると、このファイルは _PREV を付け加えることによって名前変更されます。

ノード マネージャのログは、管理サーバ マシンの \config\NodeManagerClientLogs というディレクトリ内の一時ファイルにも管理サーバによって格納されます。ノード マネージャを通じて起動が試行された管理対象サーバごとにサブディレクトリが存在します。それらのサブディレクトリの各ログは、サーバの起動や強制停止といったアクションを実行する試行に対応します。ログ ファイルの名前には、アクションが試行された時刻を示すタイムスタンプが含まれます。過去のアクションから蓄積されたクライアント ログは、ノード マネージャを使用して定期的に削除するようにしてください。

ノード マネージャのアーキテクチャは、 図 3-1 で示されています。

図3-1 ノード マネージャのアーキテクチャ


 

 


ノード マネージャの設定

ノード マネージャと管理サーバの間のすべての通信では、セキュア ソケット レイヤ プロトコルが使用されます。セキュア ソケット レイヤ プロトコルでは、認証と暗号化を利用できます。管理サーバとノード マネージャの間のすべての通信で相互認証が使用されるように、クライアント認証が実施されます。また、さらにセキュリティを高めるために、ノード マネージャでは信頼性のあるホストのリストも使用します。それらのホストのいずれかにある管理サーバからのコマンドだけが受け入れられることになります。ノード マネージャをコンフィグレーションするには、信頼性のあるホスト ファイルを編集して、このノード マネージャにコマンドを送信できる管理サーバがあるマシンごとに 1 行を追加する必要があります。デフォルトでは、信頼性のあるホスト ファイルは nodemanager.hosts という名前で、\config ディレクトリにインストールされます。デフォルトでは、このファイルには以下の 2 つのエントリが格納されます。

localhost
127.0.0.1

ノード マネージャが信頼性のあるホストのリストを検索するファイルの名前はコマンドラインで変更できます。詳細については、「 コマンドライン引数」を参照してください。

各信頼性のあるホストの IP アドレスまたは DNS 名のいずれかを使用できます。ただし、DNS 名を使用する場合は、ノード マネージャを起動するときに DNS の逆引き参照を有効にする必要があります。そのためには、次のコマンドライン引数を使用します。

-Dweblogic.nodemanager.reverseDnsEnabled=true

デフォルトでは、DNS の逆引き参照は無効です。

通常のプロダクション環境では、ノード マネージャは管理サーバと同じマシン上では動作しません。したがって、同じマシン上にある管理対象サーバを起動または強制停止する管理サーバを実行するマシンだけがリストされるように信頼性のあるホスト ファイルを編集する必要があります。信頼性のあるホスト ファイルの各エントリは、管理サーバ マシンの DNS ホスト名または IP アドレスのいずれかである 1 行で構成されます。

注意: ノード マネージャが管理対象サーバを起動するときに管理サーバと通信することを可能にするには、管理サーバの起動時に管理サーバのリスン アドレスに DNS 名または IP アドレスを設定しておく必要があります。

セキュア ソケット レイヤ プロトコル向けのノード マネージャの設定

ノード マネージャでは、管理サーバとの通信でセキュア ソケット レイヤ(SSL)プロトコルを使用します。ノード マネージャと管理サーバの通信でセキュリティを確保するために、2 方向の SSL 認証を使用します。

認証では、公開鍵インフラストラクチャを使用する必要があります。これには、証明書だけでなくプライベート キーが含まれます。証明書は、通常はユーザの公開鍵を格納し、ユーザ名とその公開鍵の結びつきを証明するために証明書の発行者によって署名されています。

ノード マネージャでは、X509 形式の証明書を使用します。ノード マネージャで使用するプライベート キーは、PKCS(Private Key Cryptography Standards)#5 および #8 に準拠しています。PKCS #5 はパスワード ベースの暗号化規格であり、パスワードを使用してプライベート キーを暗号化する方法を規定します。PKCS #8 はプライベート キー構文規格であり、プライベート キーの特性を規定します。

ノード マネージャで使用する公開鍵インフラストラクチャのさまざまな要素は、WebLogic Server デジタル証明書(もっと古い規格に準拠している)で使用される形式とは異なります。主な違いは次のとおりです。

WebLogic ソフトウェアでは、ノード マネージャで使用するデモ用の証明書が用意されています。この証明書は、\config\demo.crt にあります。プロダクション環境用に新しい証明書を取得することをお勧めします。

ノード マネージャで使用するデジタル証明書を設定する手順は次のとおりです。

手順 1: デジタル証明書とプライベート キーの取得

以下の 2 通りの方法のどちらかを使用して、 ノード マネージャで使用するデジタル証明書を取得します。

手順 2 : WebLogic 形式のプライベート キーの変換

ノード マネージャで WebLogic 形式の証明書を使用する場合には、まずそのプライベート キーを新しい PKCS #5/#8 形式に変換する必要があります。WebLogic ソフトウェアでは、そのためのツールが用意されています。

WebLogic 形式の証明書をノード マネージャで使用するように変換するツールは wlkeytool という名前で次の場所に配置されています。

wlkeytool を使用するための構文は次のとおりです。

wlkeytool old_key new_key

古いキーのロックを解除するためにプライベート キーのパスワードを入力することが要求されます。パスワードがない場合は〔Enter〕を押します。〔Enter〕を押した後は、新しいキーを暗号化するために使用するパスワードの入力が要求されます。ノード マネージャではパスワードが必須です。

次に例を示します。

wlkeytool demokey.pem demokey_new

手順 3 : 証明書の証明書ファイルへの結合

WebLogic Server では、プライベート キー、公開鍵、および認証局に対して独立した証明書ファイル(拡張子 .pem)を使用します。プライベート キーがパスワードで保護された PKSC #5/#8 形式でなければならないという必要条件に加えて、ノード マネージャでは証明書のそれらの要素を 1 つの証明書ファイル(拡張子 .crt)に結合します。

注意: ユーザ SSL ID の要素が 1 つのファイルに結合されますが、プライベート キーの情報はサーバ間で転送されません。

それらの 3 つの要素は、拡張子が .crt である 1 つのファイルにそのまま連結されます。次に例を示します。

cat demokey_new democert.pem ca.pem > demo.crt

この例では、ca.pem は WebLogic 認証局ファイルであり、内容の点ではデフォルトの trustedCerts ファイル trusted.crt と同じです。democert.pem は公開鍵ファイルです。ファイル demokey_new は、demokey.pemwlkeytool を実行した結果です(「 手順 2 : WebLogic 形式のプライベート キーの変換」を参照)。

デジタル証明書とセキュア ソケット レイヤの詳細については、「 セキュリティの管理」を参照してください。

ノード マネージャを使用するように管理サーバを設定

ノード マネージャを使用して WebLogic 管理対象サーバを起動および停止するように管理サーバをコンフィグレーションする場合は、実行する必要のあるいくつかの手順があります。それらの作業は、WebLogic Administration Console を使用して行います。

手順 1: マシンのコンフィグレーション エントリの作成

管理対象サーバをインストールしたマシンごとにドメイン コンフィグレーションでエントリを作成する必要があります。そのためには、次の操作を行います。

  1. 管理サーバが動作している状態で、Administration Console を起動します(まだ動作していない場合)。

  2. 左ペインで [マシン] テーブルを表示します。

  3. テーブルの上部にある [新しい Machine のコンフィグレーション](または [新しい Unix Machine のコンフィグレーション])リンクを選択します。

  4. マシンの情報を入力して [作成] をクリックし、新しいマシン エントリを作成します。

手順 2: 各マシンでのノード マネージャのコンフィグレーション

ノード マネージャを使用する各マシンについて、次のようにコンフィグレーション エントリを修正します。

  1. Administration Console において、[マシン|machine_name|ノード マネージャ] を選択します。machine_name は、ノード マネージャが実行されるマシンの名前です。

  2. [ノード マネージャ] タブのフィールドに情報を入力します。

  3. [適用] をクリックします。

手順 3: 管理対象サーバの起動情報のコンフィグレーション

ノード マネージャが WebLogic 管理対象サーバを起動するためには、その管理対象サーバを起動するときに使用する起動パラメータとオプションが必要です。その設定は次のように行います。

  1. Administration Console を起動します(まだ動作していない場合)。

  2. Administration Console において、[server_name|コンフィグレーション|リモート スタート] を選択します。server_name は、管理対象サーバの名前です。

    ここには、目的の管理対象サーバを起動するときに管理サーバが使用するコンフィグレーション情報を入力できる 5 つのフィールドがあります。

    注意: これらのフィールドで値を指定せずに、Administration Console から目的のサーバを起動しようとすると、ノード マネージャはノード マネージャを起動するときに使用したそれらの属性の値でサーバを起動しようとします。ノード マネージャを起動するときにコマンドラインで必要な値が指定されている場合であれば、ノード マネージャはそのようなケースでも管理対象サーバを起動できます。

  3. [適用] をクリックします。

 


ノード マネージャのプラットフォーム サポート

ノード マネージャは、Windows および Unix のプラットフォームのみで利用可能です。ネイティブ ライブラリが、Windows、Solaris、HP-UX、AIX、および Red Hat Linux オペレーティング システムでノード マネージャを実行するために用意されています。Solaris および HP UX 以外の Unix オペレーティング システムの場合は、ノード マネージャを起動するときに java コマンドラインで次の引数を使用する必要があります。

-Dweblogic.nodemanager.nativeVersionEnabled=false

注意: Solaris または HP UX 以外の UNIX オペレーティング システム上でノード マネージャを起動する場合、java コマンド ラインに渡すパラメータでスペースを使用することはできません。たとえば、次のパラメータを指定するとします。

-Dweblogic.Name=big iron

big iron にスペースが含まれているので、このパラメータは無効です。

 


コマンドラインからのノード マネージャの起動

ノード マネージャは、2 通りの方法で起動できます。ノード マネージャは、java コマンドラインまたは起動スクリプトを使用して起動できます。スクリプトの使い方については、「 起動スクリプトを使用したノード マネージャの起動」を参照してください。ノード マネージャは、Windows サービスとして設定することもできます。Windows サービスとして設定されているノード マネージャは、Windows の再起動時に自動的に再起動されます。ノード マネージャを Windows サービスとして設定する方法については、「 ノード マネージャの Windows サービスとしての設定」を参照してください。

環境の設定

ノード マネージャを起動する前には、多くの環境変数を設定する必要があります。環境変数を設定する 1 つの方法は、WebLogic Server ソフトウェアで用意されているスクリプトを実行することです。このスクリプトは、Unix では setEnv.sh、Windows では setEnv.cmd という名前になっています。このスクリプトは、install_dir\config\domain_name というディレクトリに配置されています。install_dir は WebLogic をインストールしたディレクトリで、domain_name はドメインの名前です。

注意: ノード マネージャ起動スクリプト(Windows では startNodeManager.cmd、Unix では startNodeManager.sh)を使用してノード マネージャを起動する場合、環境変数はノード マネージャ起動スクリプトによって設定されるので独自に設定する必要はありません。詳細については、「 起動スクリプトを使用したノード マネージャの起動」を参照してください。

Windows での環境変数の設定

JAVA_HOME 環境変数では、必ず、ノード マネージャで使用する JDK をインストールしたルート ディレクトリを示すようにします。次に例を示します。

set JAVA_HOME=D:\bea\jdk131

ノード マネージャには、WebLogic Server と同じ JDK のバージョンに関する必要条件があります。

また、WL_HOME 環境変数を設定することも必要です。次に例を示します。

set WL_HOME=D:\bea\wlserver6.1

さらに、ノード マネージャのクラスおよび java 実行ファイルにアクセスするための PATH 環境変数を設定する必要があります。次に例を示します。

set PATH=%WL_HOME%\bin;%JAVA_HOME%\bin;%PATH%

Unix での環境変数の設定

WL_HOME 環境変数が WebLogic をインストールしたディレクトリに設定されていると仮定して、WebLogic および JDK ソフトウェアを示すように PATH を設定する例を次に示します。

PATH=$WL_HOME/bin;$JAVA_HOME/jre/bin:$JAVA_HOME/bin:$PATH

上の例では、JAVA_HOME 変数が JDK をインストールしたルート ディレクトリを示すものと仮定しています。

ノード マネージャで使用されるネイティブ Unix ライブラリのパスを設定することも必要です。次に、Solaris での例を示します。

LD_LIBRARY_PATH=$LD_LIBRARY_PATH:$WL_HOME/lib/solaris:$WL_HOME/lib/solaris/oci816_8

次に、HP UX での例を示します。

SHLIB_PATH=$SHLIB_PATH:$WL_HOME/lib/hpux11:$WL_HOME/lib/hpux11/oci816_8

クラスパスの設定

クラスパスは、java コマンドラインのオプションとして、または環境変数として設定できます。次に、環境変数としてクラスパスを設定する例を示します(Windows NT)。

set CLASSPATH=.;.\lib\weblogic_sp.jar;.\lib\weblogic.jar

ノード マネージャの起動

起動スクリプトを使用しないでノード マネージャを起動する場合は、WebLogic Server ソフトウェアをインストールしたルート ディレクトリでノード マネージャを起動するようにしてください。これは、\config サブディレクトリのあるディレクトリです。

ノード マネージャを起動するコマンドは次のとおりです。

java weblogic.nodemanager.NodeManager

コマンドライン引数

ノード マネージャのリスン アドレスは、起動時に設定する必要があります。次のパラメータを使用すると、管理サーバからの要求をノード マネージャがリスンするアドレスを指定できます。

-Dweblogic.nodemanager.listenAddress=host

host は、ノード マネージャを起動するマシンの DNS 名または IP アドレスです。

ノード マネージャが管理サーバからの要求をリスンするデフォルトのポートは 5555 です。これは、次の起動パラメータで変更できます。

-Dweblogic.nodemanager.listenPort=port

ノード マネージャでは、その責任範囲にある各管理対象サーバのログを作成します。デフォルトでは、それらは NodeManagerLogs ディレクトリ内のサブディレクトリです。このディレクトリの位置は、次の起動パラメータで変更できます。

-Dweblogic.nodemanager.savedLogsDirectory=path

ノード マネージャでは、管理サーバとの通信でセキュア ソケット レイヤを使用します。このため、ノード マネージャの起動時にはデジタル証明書を指定することが必要となります。証明書の位置は、次の起動パラメータで指定できます。

-Dweblogic.nodemanager.certificateFile=path_to_cert

ノード マネージャで使用するデフォルトの証明書の種類は RSA です。DSA などの別の種類の証明書を指定する場合には、コマンドラインで次の引数を使用します。

-Dweblogic.nodemanager.certificateType=type

type は、RSA または DSA のいずれかです。

暗号化されたプライベート キーにアクセスするために使用するパスワードを渡すには、コマンドラインで次の引数を使用します。

-Dweblogic.nodemanager.certificatePassword=pkpassword

pkpassword は、プライベート キーのパスワードです。

ユーザの ID を証明するために使用される認証局(または認証局のチェーン)は、信頼性のある認証局ファイルに格納されます。デフォルトでは config\demo.crt です。別の信頼性のある認証局ファイルを指定するには、コマンドラインで次の引数を使用します。

-Dweblogic.nodemanager.trustedCerts=path

path は、信頼性のある認証局ファイルの位置です。

BEA ホーム ディレクトリ(すべての BEA 製品とライセンスがインストールされるルート ディレクトリ)の位置を指定する必要もあります。BEA ホーム ディレクトリは、次のコマンドライン引数で指定できます。

-Dbea.home=directory

信頼性のあるホスト ファイルで IP アドレスではなく DNS ホスト名を使用した場合には、次の起動パラメータも必要です。

-Dweblogic.nodemanager.reverseDnsEnabled=true

デフォルトでは、DNS の逆引き参照は無効です。

次の起動パラメータを使用すると、信頼性のあるホストのリストが格納されるファイルの名前を指定できます。

-Dweblogic.nodemanager.trustedHosts=path

path は、信頼性のあるホスト ファイルの位置です。デフォルトでは、このファイルは \config ディレクトリに配置されます。

WebLogic セキュリティ ポリシー ファイルのデフォルトの位置は、weblogic\lib\weblogic.policy です。別の位置を指定するには、コマンドラインで次の引数を使用します。

-Djava.security.policy==policy_file

policy_file では、WebLogic ポリシー ファイルの位置を指定します。

デフォルトでは、ノード マネージャでは SSL ホスト名が確認されません。ホスト名を確認するには、コマンドラインで次の引数を使用します。

-Dweblogic.nodemanager.sslHostNameVerificationEnabled=true

クラスパス オプション

ノード マネージャでは、WebLogic Server で使用される同じ Java クラスのいくつかも必要となります。ノード マネージャを起動するときには、java コマンドラインの -classpath オプションで次の値を含める必要があります。

 


起動スクリプトを使用したノード マネージャの起動

ノード マネージャの起動に使用できるサンプルの起動スクリプトが用意されています。それらのスクリプトは、WebLogic Server ソフトウェアをインストールした \config ディレクトリに配置されています。Windows 用の起動スクリプトは、startNodeManager.cmd という名前です。Unix 用の起動スクリプトは、startNodeManager.sh という名前です。

ノード マネージャの起動スクリプトを編集し、ノード マネージャのリスン アドレスを正しく指定します。起動コマンドに次の引数を含めることによって、リスン アドレスを設定します。

-Dweblogic.nodemanager.listenAddress=host

host は、ノード マネージャを実行するマシンの DNS 名または IP アドレスです。

ノード マネージャの起動スクリプトを呼び出す前に、ドメイン ディレクトリ内の setEnv スクリプトを実行するか、startNodeManager および startWebLogic の両スクリプト内の PATH および CLASSPATH 変数をエクスポートします。そのようにしないと、ノード マネージャの使用時に「クラスが見つからない」という例外が発生する場合があります。

 


管理対象サーバのリモートでの起動と強制停止

管理対象サーバのコンフィグレーションされているマシン上でノード マネージャが動作している場合は、次のようにして管理対象サーバを起動できます。

  1. Administration Console を起動します(まだ動作していない場合)。

  2. ナビゲーション ツリー(左ペイン)でサーバの名前を右クリックします。

  3. [このサーバを開始...] を選択します。

管理対象サーバを起動するときには、通常は WebLogic Server の起動時に STDOUT または STDERROR に出力されるメッセージが Administration Console の右ペインに表示されます。それらのメッセージは、そのサーバのノード マネージャ ログ ファイルにも書き込まれます。

管理対象サーバは、同じようにして停止できます。

  1. 左ペインで管理対象サーバの名前を右クリックします。

  2. [このサーバを強制停止...] を選択します。

[このサーバを強制停止...] オプションは、目的の管理対象サーバが動作しているマシン上のノード マネージャに WebLogic Server プロセスを強制停止するように指示します。

注意: [このサーバを強制停止...] オプションは、管理サーバを停止するためには使用できません。

管理対象サーバの停止と強制停止の区別

Administration Console の左ペインでサーバの名前を右クリックした場合、表示されるオプションの 1 つは [このサーバを停止...] です。このオプションでは、ノード マネージャを使用しないで選択されたサーバを停止します。[このサーバを停止...] オプションを選択すると、選択されたサーバに管理サーバが停止要求を送信します。ノード マネージャはこの場合には使用されません。[このサーバを強制停止...] オプションとは違って、[このサーバを停止...] オプションは管理サーバを停止するために使用できます。

[このサーバを停止...] オプションでは管理対象サーバの管理機能を使用して停止を開始するので、サーバがアクティブで、管理要求に応答している場合にのみ使用できます。[このサーバを強制停止...] オプションは、通常は、目的のサーバがハングしているか、管理サーバからの管理要求に応答していない場合に使用します。

同じポップアップ メニューで、管理対象サーバで生成される StdOut および StdErr 出力にもアクセスできます。[このサーバの StdOut を取得] オプションを選択すると StdOut 出力が表示され、[このサーバの StdErr を取得] を選択すると StdErr 出力が表示されます。

ドメインおよびクラスタの起動と強制停止

アクティブなドメインのすべての管理対象サーバを起動または強制停止することもできます。

  1. 左ペインでアクティブなドメインの名前を右クリックします。

  2. [このサーバを強制停止...] または [このサーバを停止...] を選択します。

Administration Console からドメイン全体を起動した場合、右ペインに表示される結果はそのドメインにコンフィグレーションされた各管理対象サーバの結果への一連のリンクになります。

選択したクラスタのすべての管理対象サーバの起動と強制停止も、同じような方法で 1 アクションで実行できます。

  1. 左ペインでクラスタの名前を右クリックします。

  2. [このクラスタを強制停止...] または [このクラスタを開始...] を選択します。

注意: ノード マネージャを使用して管理サーバを起動または強制停止することはできません。

 


ノード マネージャの Windows サービスとしての設定

ディレクトリ install_dir\config\mydomaininstall_dir は WebLogic Server をインストールしたルート ディレクトリ、mydomain はインストール時に指定されるデフォルトのコンフィグレーション ディレクトリ名)には、WebLogic Server を Windows サービスとしてインストールまたはアンインストールするためのスクリプトがあります。スクリプト installNtService.cmd は WebLogic Server を Windows サービスとしてインストールするために使用し、スクリプト uninstallNtService.cmd は Windows サービスとしての WebLogic Server をアンインストールするために使用します。これらのスクリプトをコピーして修正すると、ノード マネージャを Windows サービスとしてインストールまたは削除できます。

次の手順では、mydomain がインストール時に指定されたデフォルト コンフィグレーション ディレクトリであることを前提にしています。デフォルト コンフィグレーション ディレクトリにそれ以外の名前を指定した場合、mydomain をすべてその名前に置き換えます。

ノード マネージャを Windows サービスとしてインストールするには、次の操作を行います。

  1. install_dir\config\mydomain ディレクトリ(install_dir は WebLogic ソフトウェアをインストールしたルート ディレクトリ)にあるスクリプト installNtService.cmd のコピーを作成し、その名前を installNMNtService.cmd に変更します。

  2. install_dir\config\mydomain ディレクトリ(install_dir は WebLogic ソフトウェアをインストールしたルート ディレクトリ)にあるスクリプト uninstallNtService.cmd のコピーを作成し、その名前を uninstallNMNtService.cmd に変更します。

  3. スクリプト installNMNtService.cmd を修正して、ノード マネージャの起動で使用するようコマンドラインに指定します。必ず、起動コマンドを修正して、目的の起動クラスを weblogic.Server から weblogic.nodemanager.NodeManager に変更します。コマンドライン オプションについては、「 コマンドラインからのノード マネージャの起動」を参照してください。

  4. サービスの名前を適切な名前(nodemanager など)に変更します。

  5. スクリプト uninstallNMNtService.cmd を修正して、目的のサービスの名前を、ノード マネージャを Windows サービスとして起動する際に installNMNtService.cmd スクリプトで使用する名前に変更します。

  6. installNMNtService.cmd スクリプトは、c:\bea\wlserver6.1 のように、必ず WebLogic ソフトウェアをインストールしたルート ディレクトリで起動されるようにします。

  7. スクリプト installNMNtService.cmd を実行して、ノード マネージャを Windows サービスとしてインストールします。

  8. 次のように選択して、ノード マネージャを Windows サービスとして起動します。
    [スタート|設定|コントロール パネル|管理ツール|サービス]

Windows サービスとしてのノード マネージャの削除

Windows サービスとしてのノード マネージャをアンインストールするには、スクリプト uninstallNMNtService.cmd を実行します。

 

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