ORACLE JAPAN Server Release 6.1

 

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クラスタに関する Alteon ハードウェアのコンフィグレーション

 

この節の内容は以下のとおりです。

 


概要

この節では、Alteon WebSystems の Web スイッチおよびサーバ ロード バランシング ソフトウェアを WebLogic Server クラスタで動作するようにコンフィグレーションする方法について説明します。ここでは、読者が Web OS 管理ツールの使い方やハードウェアと Web スイッチの接続方法といった Alteon のコンフィグレーション作業を理解していることを前提にしています。

Alteon 製品のコンフィグレーションを順を追って説明している部分もあります。設定および管理の詳細な手順については、Alteon 製品のマニュアルを参照してください。

 


要件

ここで説明するコンフィグレーション手順では、以下の製品を使用する必要があります。

 


サンプル コンフィグレーション

ここで説明する手順では、以下のコンポーネントで構成されたサンプルの WebLogic Server クラスタを基準とします。

実際のコンフィグレーションでは、IP アドレスも Web スイッチのポートもこのサンプルとは異なる可能性があります。システムに iSD-SSL アクセラレータが含まれている場合は、「 WebLogic Server クラスタに関する Alteon のコンフィグレーション」の手順に従って基本的なロード バランシング機能をコンフィグレーションしてから、「 WebLogic Server クラスタに関する Alteon SSL アクセラレータのコンフィグレーション」を参照してください。

 


WebLogic Server クラスタに関する Alteon のコンフィグレーション

WebLogic Server クラスタで Alteon 製品をコンフィグレーションする手順を簡単に説明します。

  1. WebLogic Server クラスタをインストールし、サーバ インスタンスをそれぞれの内部 IP アドレス(192.168.0.10、192.168.0.11、192.168.0.12)にバインドします。すべての IP アドレスがイントラネットの同じサブネット内にあることを確認します。すべてのサーバ インスタンスがマルチキャスト トラフィックを受け取れるようにするため、サブネットは 1 つにする必要があります。

  2. すべてのコンポーネントを Alteon Web スイッチに物理的に接続します。

  3. Alteon Web スイッチ用と WebLogic Server 用の仮想 LAN(VLAN)をそれぞれ作成します。Web スイッチの VLAN はデフォルトで VLAN 1 としてコンフィグレーションされます。クラスタ用の新しい VLAN は次のようにコンフィグレーションします。

    >> # /cfg/vlan 2

    >> VLAN 2# add 6

    >> VLAN 2# add 7

    >> VLAN 2# add 8

    >> VLAN 2#ena

  4. Web スイッチの VLAN および WebLogic Server の VLAN で IP インタフェースをコンフィグレーションして有効にします。

    1. Web スイッチの VLAN の IP インタフェースは次のようにコンフィグレーションします。

      >> # /cfg/ip/if 1

      >> IP Interface 1# addr 192.168.0.20

      >> IP Interface 1# ena

    2. WebLogic Server クラスタの VLAN の IP インタフェースは次のようにコンフィグレーションします。

      >> # /cfg/ip/if 2

      >> IP Interface 2# addr 172.17.10.100

      >> IP Interface 2# vlan 2

      >> IP Interface 2# ena

  5. Web スイッチにクラスタ内の各 WebLogic Server の実 IP アドレスを追加します。

    >> # /cfg/slb/real 1

    >> Real Server 1# rip 192.168.0.10

    >> Real Server 1# ena

    >> Real Server 1# /cfg/slb/real 2

    >> Real Server 2# rip 192.168.0.11

    >> Real Server 2# ena

    >> Real Server 2# /cfg/slb/real 3

    >> Real Server 3# rip 192.168.0.12

    >> Real Server 3# ena

  6. Alteon 管理ソフトウェアを使用して、WebLogic Server インスタンスの IP アドレス グループを定義します。このグループ(と仮想 IP アドレス)を使用して、クラスタ化されたシステム間のトラフィックのルーティング ポリシーを定義します。

    >> # /cfg/slb/group 1

    >> Real server group 1# add 1

    >> Real server group 1# add 2

    >> Real server group 1# add 3

  7. グループのハッシュ ロード バランシング メトリックを定義します。

    >> # /cfg/slb/group 1

    >> Real Server group 1# metrc hash

  8. WebLogic Server クラスタの仮想 IP アドレスを定義します。

    >> # /cfg/slb/virt 1

    >> Virtual server 1# vip 172.17.10.100

    >> Virtual server 1# service http

    >> Virtual server 1 http Service# group 1

    >> Virtual server 1 http Service# ..

    >> Virtual server 1# ena

  9. クッキーベースの永続性をコンフィグレーションし、WebLogic Server 識別子を指定します。次の例では、デフォルトの WebLogic Server クッキーおよびサイズを使用しています。

    >> # /cfg/slb/virt 1/service 80

    >> Virtual server 1 http service# pbind

    Enter clientip|cookie|sslid persistence mode: cookie

    Enter passive|rewrite cookie persistence mode: passive

    Enter Cookie Name:JSESSIONID

    Enter the starting point of the cookie value: 53

    Enter the number of bytes to extract: 19

    Look for cookie in URI [e|d]: dis

  10. クラスタおよびクライアントの接続先となる Web スイッチのポートをコンフィグレーションします。

    >> # /cfg/slb/port 6

    >> Port 6# server ena

    >> # /cfg/slb/port 7

    >> Port 7# server ena

    >> # /cfg/slb/port 8

    >> Port 8# server ena

    >> Port 8# /cfg/slb/port 1

    >> Port 1# client ena

  11. 新しいロード バランシング設定を有効にして保存します。

    >> # /cfg/slb

    >> Server Load Balancing# on

    >> Server Load Balancing# apply

    >> Server Load Balancing# save

 


WebLogic Server クラスタに関する Alteon SSL アクセラレータのコンフィグレーション

WebLogic Server クラスタで Alteon SSL アクセラレータを使用している場合、アクセラレータ用の仮想 LAN もコンフィグレーションし、クラスタとアクセラレータ間のトラフィックの方向を決めるルーティング ポリシーを作成する必要があります。次の手順では、Alteon iSD100-SSL アクセラレータを使用するために「 WebLogic Server クラスタに関する Alteon のコンフィグレーション」で説明したサンプル システムを拡張します。アクセラレータは、Alteon Web スイッチのポート 2 に接続します。

WebLogic Server クラスタで SSL アクセラレータを使用するには次の手順に従います。

  1. Alteon 製品のマニュアルを参照して、iSD100-SSL アクセラレータをインストールして初期化します。

  2. Web スイッチの SSL アクセラレータ用と WebLogic Server 用の仮想 LAN(VLAN)を作成します。Web スイッチ用の仮想 LAN である VLAN 1 はデフォルトの VLAN なので、明示的に作成する必要はありません。クラスタ用の仮想 LAN である VLAN 2 は、「 WebLogic Server クラスタに関する Alteon のコンフィグレーション」で説明したように設定します。Web SSL アクセラレータ用の VLAN は次のように作成して有効にします。

    >> # /cfg/vlan 2

    >> VLAN 2# add 2

    >> VLAN 2# ena

  3. SSL アクセラレータおよび WebLogic Server クラスタの接続先ポートの Web スイッチのスパニング ツリー プロトコルを無効にします。

    >> # /cfg/stp/port 2

    >> STP PORT 2# off

    >> # /cfg/stp/port 6

    >> STP PORT 6# off

    >> # /cfg/stp/port 7

    >> STP PORT 7# off

    >> # /cfg/stp/port 8

    >> STP PORT 8# off

  4. SSL アクセラレータの VLAN の IP インタフェースをコンフィグレーションして有効にします。この例では、WebLogic Server クラスタと同じサブネットに SSL アクセラレータを配置しています。アクセラレータは、独自のプライベート サブネットに配置することもできます。

    >> # /cfg/ip/if 2

    >> IP Interface 2# addr 192.168.0.21

    >> IP Interface 2# vlan 2

    >> IP Interface 2# ena

  5. まだコンフィグレーションしていない場合は、「 WebLogic Server クラスタに関する Alteon のコンフィグレーション」の手順に従って、クラスタの実 IP アドレス、サーバ グループ、ロード バランシング メトリック、およびクッキーベースの永続性をコンフィグレーションします。

  6. SSL アクセラレータの SSL トラフィック用の TCP ポート番号をコンフィグレーションします。

    >> # /cfg/isd/ssl/setport 81

  7. TCP ポート 443 のクライアントの HTTPS トラフィックを SSL アクセラレータにリダイレクトするためのフィルタをコンフィグレーションします。次のコマンドでは、フィルタ 100 を HTTPS フィルタとして使用します。次の手順のグループ 256 は SSL アクセラレータ用に予約されているので、明示的に作成する必要はありません。

    >> # /cfg/slb/filt 100

    >> FILTER 100# proto tcp

    >> FILTER 100# dport https

    >> FILTER 100# action redir

    >> FILTER 100# group 256

    >> FILTER 100# rport https

    >> FILTER 100# ena

  8. その他の TCP とトラフィック用のデフォルト フィルタをコンフィグレーションします。

    >> # /cfg/slb/filt 101

    >> FILTER 101# sip any

    >> FILTER 101# dip any

    >> FILTER 101# proto any

    >> FILTER 101# action allow

    >> FILTER 101# ena

  9. 新しいフィルタを Web スイッチのクライアント ポートに追加します。

    >> # /cfg/slb/port 1

    >> PORT 1# add 100

    >> PORT 1# add 101

    >> PORT 1# filt ena

  10. TCP トラフィックを WebLogic Server クラスタから SSL アクセラレータに送るフィルタをコンフィグレーションします。

    >> # /cfg/slb/filt 102

    >> FILTER 102# proto tcp

    >> FILTER 102# sport 81

    >> FILTER 102# action redir

    >> FILTER 101# group 256

    >> FILTER 101# ena

  11. 新しいフィルタをデフォルト フィルタと一緒に Web スイッチの WebLogic Server インスタンスのポートに追加します。

    >> # /cfg/slb/port 6

    >> PORT 6# add 101

    >> PORT 6# add 102

    >> PORT 6# filt ena

    >> # /cfg/slb/port 7

    >> PORT 7# add 101

    >> PORT 7# add 102

    >> PORT 7# filt ena

    >> # /cfg/slb/port 8

    >> PORT 8# add 101

    >> PORT 8# add 102

    >> PORT 8# filt ena

  12. 新しい設定を有効にして保存します。

    >> # /cfg/slb

    >> Server Load Balancing# on

    >> Server Load Balancing# apply

    >> Server Load Balancing# save

 

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