ORACLE JAPAN Server Release 6.1

 

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BEA WebLogic Server インターナショナライゼーション ツールおよびユーティリティの使い方

 

この章の内容は以下のとおりです。

注意: カタログ定義のテキストでは読みやすいように書式設定文字(改行など)が使用される場合がありますが、それらの文字はパーサでは維持されません。テキスト データは、1 行の文字列に標準化されます。先頭と末尾のホワイト スペースはすべて削除されます。埋め込まれている改行は、単語の区切りを維持するために必要に応じてスペースに置き換えられます。タブはそのまま残されます。

 


メッセージ エディタの使い方

メッセージ エディタは、XML メッセージ カタログを編集するための GUI です。メッセージ エディタでは、XML カタログの作成と読み書きを行います。必要に応じて、XML カタログはテキスト エディタで直に編集することもできます。メッセージ エディタで可能な作業は以下のとおりです。

メッセージ エディタで作成または使用されている最中のカタログは、コンテキスト カタログと呼びます。

カタログ パーサでは、特殊文字の参照が認識され、それらは 表 4-1 で示されているように変換されます。メッセージ エディタでは、特殊文字が認識され、文字参照を使用してそれらが書き換えられます。パーサでは、他の文字参照は認識されません。

表4-1 特殊文字の参照

文字

文字コード

@

&

<

&lt;

>

&gt;

'

&apos;

"

&quot;


 

メッセージ エディタの起動

メッセージ エディタを起動するには、次のように入力します。

java weblogic.MsgEditor

ログ メッセージ用のメイン メッセージ エディタが次のように表示されます。

シンプル メッセージ カタログを表示する場合、メッセージ エディタは次のように表示されます。

既存のカタログの編集

既存のカタログを編集するには

カタログは、$WL_HOME\samples\examples\i18n\msgcat というディレクトリで見つけることができます。カタログが見つかると、そのパッケージ、サブシステム、バージョン、および開始 ID と終了 ID(ある場合)が表示され、そのカタログが他のすべてのアクションの実行対象であるカタログ コンテキストになります。この時点で、カタログでは、新しいメッセージの入力、既存のメッセージの編集、メッセージの検索、またはすべてのメッセージの表示を行うことができます。

新規カタログの作成

新規カタログを作成するには、次の手順を行います。

  1. メイン メニュー バーから [File] メニューを選択します。

  2. [New Catalog] を選択します。

    次のように、[Create new catalog] ダイアログ ボックスが表示されます。


     

  3. [Message Catalog] フィールドに絶対パス名を入力するか、または [Browse] ボタンをクリックして WebLogic カタログ ディレクトリ($WL_HOME\samples\examples\i18n\msgcat)にアクセスします。

  4. 新規カタログの名前を入力します。名前には、拡張子として xml を付ける必要があります。

  5. ドロップダウン リストを使用して、カタログがログ メッセージ カタログまたはシンプル テキスト メッセージ カタログのどちらであるのかを示します。

    ログ メッセージ カタログである場合は、[Base ID] フィールドと [End ID] フィールドが表示されます。シンプル テキスト メッセージ カタログの場合は、これらのフィールドは表示されません。

  6. 残りのフィールドに値を入力して、[Create Catalog] をクリックします。

    ダイアログ ボックスが閉じ、作成したカタログがメッセージ エディタのメイン ウィンドウにコンテキスト カタログとして表示されます。

新規ログ メッセージの入力

メッセージを追加すると、カタログ全体がただちにディスクに書き込まれます。

ログ カタログに新規メッセージを入力するには、次の手順を行います。

  1. メッセージ ID を入力するか、または [Get next ID] ボタンをクリックしてコンテキスト カタログ内でユニークな次の ID を取得します。

  2. 括弧と引数も含めて適切なメソッドを入力します。次に例を示します。

    logNoAuthorization(String arg0, java.util.Date arg1,
    int arg2) logNote()

  3. リストから重要度を選択します。

  4. メッセージの本文、詳細、原因、およびアクションを入力します。パラメータは {n} で示します。次に例を示します。

    User {0} tried to access this on {1} but has no authority to
    do so.{2} lashes with a keyboard with coke spilled on it.

  5. [Add] をクリックします。

    メッセージが追加されると、カタログ全体がただちにディスクに書き込まれます。

新規シンプル テキスト メッセージの入力

メッセージを追加すると、カタログ全体がただちにディスクに書き込まれます。

  1. メッセージの ID を英数字で入力します。

    この番号はカタログ内でユニークでなければなりません。

  2. メッセージ本文を入力します。

  3. [Add] をクリックします。

    メッセージが追加されると、カタログ全体がただちにディスクに書き込まれます。

ログ メッセージの検索

  1. コンテキスト カタログがログ カタログであることを確認します。

  2. メイン メニュー バーから [Edit] を選択します。

  3. [Search] を選択して、検索ダイアログ ボックスを表示します。

  4. 検索に必要なすべての情報を入力し、[Find first] または [Find next] をクリックします。

    メッセージの検索は、フィールドの情報をつなぎ合わせて実行されます。メッセージ ID とメソッド名は完全一致が検索されますが、テキストに関してはすべてのテキスト フィールドで部分一致が検索されます。

一致するメッセージが見つかると、そのメッセージがメッセージ エディタのメイン ウィンドウに表示されます。表示されたメッセージは編集が可能です。

シンプル テキスト メッセージの検索

コンテキスト カタログがシンプル テキスト メッセージ カタログであることを確認します。

  1. メイン メニュー バーから [Edit] を選択します。

  2. [Search] を選択して、検索ダイアログ ボックスを表示します。

  3. 検索に必要なすべての情報を入力し、[Find first] または [Find next] をクリックします。

メッセージの検索は、フィールドの情報をつなぎ合わせて実行されます。メッセージ ID は完全一致が検索されますが、テキストに関しては部分一致が検索されます。

一致するメッセージが見つかると、そのメッセージがメッセージ エディタのメイン ウィンドウに表示されます。表示されたメッセージは編集が可能です。

カタログのすべてのメッセージの表示

カタログのすべてのメッセージを表示するには、メイン メニュー バーから [View] を選択します。

現在のカタログ コンテキストのすべてのメッセージが、次のように [Message Viewer] ウィンドウに表形式で表示されます。

カタログ リストからの編集用メッセージの選択

[Message Viewer] ウィンドウで表示されているメッセージのいずれかをクリックすると、そのメッセージがメッセージ エディタのメイン ウィンドウに表示され、編集することができます。

複数のカタログのすべてのメッセージの表示

現在のカタログ コンテキストのメッセージを表示している状態で、新しいカタログを参照することによってコンテキストを変更すると、変更前のカタログの表示が画面に残ったまま新しいカタログが表示されます。この操作を繰り返すと、必要な(または画面に適切に表示できる)数のカタログを同時に表示できます。

表示されている任意のカタログからの編集用メッセージの選択

任意のビューで適当な行をクリックすると、カタログ コンテキストがその表示されたカタログに切り替わり、そのカタログのメッセージがメッセージ エディタのメイン ウィンドウに表示されます。

既存のメッセージの編集

メッセージを追加すると、カタログ全体がただちにディスクに書き込まれます。

  1. 検索ダイアログ ボックスを使用するか、メッセージ ビューワーで行をクリックして、編集するメッセージを見つけます。

  2. メッセージ エディタのメイン ウィンドウでフィールドを編集します。

  3. [Update] をクリックします。

    メッセージが追加されると、カタログ全体がただちにディスクに書き込まれます。

 


インターナショナライゼーション ユーティリティの使い方

WebLogic Server では、以下の 3 つのインターナショナライゼーション ユーティリティが用意されています。

i18ngen

i18ngen ユーティリティでは、メッセージ カタログ(XML ファイル)が解析されて、ログ メッセージのテキストをローカライズするためのクラスが生成されます。i18ngen は、最上位のメッセージ カタログを Java クラスおよびプロパティ ファイルにコンパイルするために使用します。

構文

java weblogic.i18ngen [options] files

オプション

オプション

定義

-d targetdirectory

生成された Java ファイルをこの対象に送信する

ユーザ カタログ プロパティは -d で指定された対象ディレクトリと相対的な i18n_user.properties に配置される。

-n

解析し、有効性を検証するが、クラスは生成しない。

-keepgenerated

生成された Java ソースを維持する。

-ignore

エラーを無視する。

-i18n

インターナショナライザ(Logger など)を生成する。

-l10n

Localizer(LogLocalizer など)を生成する。

-compile

生成されたソースをコンパイルする。

-nobuild

解析と有効性の検証のみを実行する。

files

このファイル リストのファイルとディレクトリを処理する。

i18ngen ユーティリティでは、i18n_user.properties ファイルが作成または更新されます。

オプション i18ngen -i18n では、インターナショナライズされたメッセージのロギングをサポートするインターナショナライザ ソース(*Logger.java など)が作成されます。

オプション i18ngen -l10n では、各メッセージ カタログで定義されている各メッセージにアクセスできるようにするローカライザ ソース(プロパティ リソースのまとまり)が作成されます。それらのプロパティは、メッセージをローカライズするためにローカライゼーション ユーティリティによって使用されます。

通常は、コンパイルの途中でエラーが検出されると、クラス ファイルやプロパティ ファイルが作成されません。i18ngen は異常な終了ステータスで終了します。

対象ディレクトリ(-d オプション)では、ソース ファイルが生成されるルート ディレクトリを指定します。ファイルは、メッセージ カタログの i18n_package 値および l10n_package 値に基づいて適切なディレクトリに配置されます。デフォルトの対象ディレクトリはカレント ディレクトリです。

-compile オプションでは、現在の CLASSPATH を使用して、生成された Java ファイルがコンパイルされます。生成されたクラスは、-d オプションで識別されるディレクトリに配置されます。

i18ngen ユーティリティでは、コマンドラインで指定されたすべてのファイルが処理されます。ディレクトリが指定されている場合は、そのディレクトリのすべての XML ファイルが処理されます。すべてのファイルの名前には、XML のサフィックスが付いている必要があります。すべてのファイルは、msgcat.dtd の構文に準拠していなければなりません。i18ngen では、完全修飾された名前(Java ソース)のリストが stdout ログに出力されます(実際に生成されたファイルに関して)。エラーや警告などのメッセージはすべて stderr に送信されます。

l10ngen

l10ngen ユーティリティでは、最上位カタログの下位に位置するディレクトリ内のロケール固有のカタログが処理されます。

構文

java -classpath <l10n_Classpath> weblogic.i18ntools.l10ngen [options] filelist

<l10n_Classpath> には、<WebLogic Home>/lib/weblogic.jar が含まれていなければなりません。

オプション

オプション

定義

-d targetdirectory

プロパティを配置するディレクトリ。デフォルト値はカレント ディレクトリ。

-language code

言語コード。デフォルト値は all

-country code

国コード。デフォルト値は all

-variant code

バリアント コード。デフォルト値は all

filelist

処理するメッセージ カタログのディレクトリとファイル。カレント ディレクトリを基準に指定する。ロケール固有のディレクトリではなく最上位のディレクトリを指定する。

CatInfo

このユーティリティでは、組み込まれているログ メッセージのリストが生成されます。デフォルトの CatInfo では、現在組み込まれているすべてのログ メッセージの ID とメッセージ本文が順番に表示されます。

構文

java weblogic.i18ntools.CatInfo [options]

オプション

注意: すべてのオプションは 1 文字に短縮できます。

オプション

定義

-id nnnnnn

nnnnnn はメッセージ ID を表す。

-id オプションは特定のメッセージを指定するために使用する。

-subsystem identifier

サブシステムの識別子。-subsystem オプションでは指定されたサブシステムに一致するメッセージだけが出力される。

-detail

詳細なリストを要求する。-detail オプションではバージョン、重要度、サブシステム、メッセージの詳細、原因、およびアクションといった情報も要求される。

-help

ヘルプ情報を提供する。

注意: メッセージの詳細なリストをファイルにエクスポートするには、以下の構文を使用します。

java weblogic.i18ntools.CatInfo -detail > Errors.txt

 

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