WebLogic Workshop 8.1 ユーザに対する主な相違点

すでにお気づきかもしれませんが、Workshop 10.x には WebLogic Workshop バージョン 8.1 とはかなり異なる点があります。このトピックでは、バージョン 8.1 の使用経験がある場合に注意が必要とされる主な変更点をいくつか紹介します。

プロジェクト ファセットを介して表されるようになった多くのプロジェクト タイプ

包含ではなく参照によって確定される EAR ファイルの内容

ファイル タイプに関係なく .java 拡張子を持つようになった Java ファイル

プロジェクトの別の部分に格納されるようになったページ フローの Java および JSP のソース アーティファクト

EAR の一部として開発する必要がなくなった Web プロジェクト

XMLBeans ビルダ ファセットに置き換えられたスキーマ プロジェクト

ユーティリティ プロジェクトに保持すべき共有コントロール タイプと XMLBeans タイプ

プロジェクト ファセットを介して表されるようになった多くのプロジェクト タイプ

バージョン 8.1 で提供されていた一部のプロジェクト タイプはバージョン 10.x にはありません。その機能の多くはプロジェクト ファセットの形で提供されています。アプリケーションで必要な機能をサポートするにはファセットを追加します。ファセットを使用すると、Workshop プロジェクトでは、バージョン 8.1 の Web サービス、Web プロジェクト、コントロール プロジェクト、および Java プロジェクトでサポートされていた機能より多くの機能をサポートできます。

包含ではなく参照によって確定される EAR ファイルの内容

バージョン 8.1 では、プロジェクトを格納するアプリケーションを作成していました。プロジェクトが EAR 内にあったのは、プロジェクトがアプリケーション内にあったためで、そのアプリケーションが、生成される EAR ファイルを表していました。バージョン 10.x では、プロジェクトをワークスペース内でグループ化しますが、そのワークスペースが EAR ファイルを表すわけではありません。EAR ファイルはワークスペース内の EAR プロジェクトによって表され、その他のプロジェクトは EAR プロジェクトが参照を持つ場合、EAR ファイルに含まれます。詳細については、「アプリケーションとプロジェクト」を参照してください。

注意 : それぞれが独自の EAR ファイルの結果を持つ EAR プロジェクトを、1 つのワークスペースに複数設定できます。

左がバージョン 8.1 の場合、右がバージョン 10.0 の場合です。

以下に、EAR ファイルに含める他のプロジェクトを参照する EAR プロジェクトのプロパティを示します。

ファイル タイプに関係なく .java 拡張子を持つようになった Java ファイル

バージョン 8.1 の Web サービス、ページ フロー コントローラ、およびその他のファイルは、.jws、.jpf など、異なる拡張子を持っていました。これらのファイルは、現在のバージョンではすべて .java 拡張子を持ちます。

プロジェクトの別の部分に格納されるようになったページ フローの Java および JSP のソース アーティファクト

バージョン 8.1 では、ページ フローの Java ファイルおよび JSP ファイルは、同じプロジェクト ディレクトリに格納されていました。バージョン 10.x では、JSP ファイルは WebContent 領域の対応するディレクトリに格納される必要があります。詳細については、「Netui プログラミング モデルのコンポーネント」を参照してください。

左がバージョン 8.1 の場合、右がバージョン 10.0 の場合です。

プロジェクト構造内に格納されるようになった生成コードおよびビルド出力

バージョン 8.1 では、生成コードおよびビルド出力は、ユーザ プロジェクト外部にある並列のディレクトリ構造内に格納されていました。バージョン 10.x では、これらのリソースのディレクトリは、プロジェクト構造内に格納されます。これらには、.apt_src および build ディレクトリの他に、.xbean_bin および .xbean_src ディレクトリ (XMLBeans ビルダが有効になっている場合) が含まれます。これらを変更すると、以下のものが影響されます。

EAR の一部として開発する必要がなくなった Web プロジェクト

バージョン 8.1 では、アプリケーションのビルド出力は常に EAR ファイルでした。つまり、アプリケーション内のプロジェクトはすべて、EAR でデプロイされていました。一方、バージョン 10.x のワークスペースでは EAR プロジェクトが必要ありません。Web プロジェクトは EAR ファイルのコンテキスト外で開発およびデプロイできます。

生成されなくなった application.xml および weblogic-application.xml ファイル

バージョン 8.1 では、これらのファイルは、アプリケーションを表す WORK ファイルから生成されていました。バージョン 10.x では、これらのファイルを編集できます。これらのファイル内のプロジェクトの表現は、IDE の Eclipse Web Tools Platform (WTP) コンポーネントによって管理されます。

XMLBeans ビルダ ファセットに置き換えられたスキーマ プロジェクト

このバージョンには、スキーマ プロジェクト タイプがありません。代わりに、スキーマおよび WSDL を含むプロジェクトに XMLBeans ビルダ ファセットを追加することによって、それらの自動コンパイルを有効にできます。本バージョンで、生成された Java タイプで JAR ファイルを作成することは、そうしたタイプを使用する別の手法です。JAR ファイルは、XMLBeans ビルダで自動的に生成されません。

左がバージョン 8.1 の場合、右がバージョン 10.0 の場合です。

ユーティリティ プロジェクトに保持すべき共有コントロール タイプと XMLBeans タイプ

バージョン 8.1 では、コントロールおよびコントロール配布可能プロジェクトを使用して、アプリケーションに渡って使用できるコントロール コードを開発できました。スキーマから生成された Java タイプのスキーマ プロジェクトでも同様でした。バージョン 10.x では、コントロール コードまたはスキーマをユーティリティ プロジェクト内に配置し、ワークスペース内のプロジェクト間で共有します。 (もちろん、スキーマのコンパイル用にユーティリティ プロジェクトに対して XMLBeans ビルダ ファセットを有効にします。詳細は、「XMLBeans ビルダ ファセットに置き換えられたスキーマ プロジェクト」を参照してください)。


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