高レイテンシ環境では、P6 ProfessionalとP6データベースの間で転送されるデータ量がパフォーマンスに影響を与える場合があります。
クラウド接続データベースに接続すると、P6 Professionalではパフォーマンス向上のために一部のデータがローカルにキャッシュされます。ローカル・キャッシュのデータは、バックグラウンドでクラウド接続データベースと自動的に同期されます。初めてクラウド接続データベースに接続したとき、または接続時に「ローカル・キャッシュの再初期化」オプションを選択した場合、大量のデータがクラウド接続データベースからダウンロードされ、ローカル・キャッシュに保存されます。これにより、P6 Professionalのオープンに時間がかかることがあります。セキュリティ・プロファイルに変更を加えた場合も、ローカル・キャッシュのリフレッシュがトリガーされるため、P6 Professionalのオープンに時間がかかります。これらすべての場合において、P6 Professionalがオープンされた時点でパフォーマンスは改善されます。
デスクトップのP6 ProfessionalとP6サーバーの間でやり取りされるデータ量を最適化するには、P6サーバーへの安定した有線接続が存在することを確認し、この項で説明するガイドラインに従ってください。
ランチャの操作
P6 Professionalがオープンすると、ランチャ(Primavera.CacheService.exe)が最小化されてステータス・トレイに置かれます。 ステータス・トレイのアイコンを右クリックしてランチャを表示し、P6 Professionalを再ロードして、同じクラウド接続データベースに再接続するか、ランチャを終了してクラウド接続データベースとの同期を停止できます。ランチャを終了した場合、P6 Professionalの次回起動時に再起動されます。
ログイン・パフォーマンスの改善
ログイン・パフォーマンスは、ログイン・プロセスでロードされるデータ量の影響を受けます。このデータを制御するには、次に説明するヒントに従ってください。
- ユーザー権限の割当を評価し、ユーザーが関連データにのみアクセスできることを確認します。
- 使用していないグローバル・オブジェクト(使用していないUDFまたはコード割当など)をシステムから削除します。
- 起動時フィルタを「現行プロジェクト・データのみ」のロードに設定し、「リソース集計データ」のロードをオフにします。
「ようこそ」ダイアログの有効化
「ユーザー・プリファレンス」ダイアログ・ボックスから「ようこそ」ダイアログを有効化し、アプリケーションの起動時にプロジェクトを選択できるようにします。起動時にプロジェクトを選択することによって、開く必要がないプロジェクトが開かれなくなり、また、アプリケーションに間違ったプロジェクトがロードされた後で正しいプロジェクトに切り替える必要がなくなります。
注意: 「ようこそ」ダイアログは、異なるプロジェクトで作業している場合にのみ有効化してください。
「ようこそ」ダイアログを構成する手順は、次のとおりです。
- P6 Professionalにログインします。
- ツール・バーから「ツール」を選択し、「ユーザー・プリファレンス」をクリックします。
- 「アプリケーション」タブの下の「起動時の既定ウィンドウ」メニューで、「なし」を選択します。
- 「起動時のWelcomeダイアログの表示」チェックボックスを選択します。
- 「ユーザー・プリファレンス」ダイアログ・ボックスを終了します。
必要なプロジェクトのみのポートフォリオの作成および選択
ユーザーがアクセス権を持つデータベース内のすべてのプロジェクトがロードされるため、「全プロジェクト」ポートフォリオを使用することはお薦めしません。かわりに、必要なプロジェクトで新しいポートフォリオを作成するか、アプリケーションへのログイン時に「グローバル・データのみ」ポートフォリオを開きます。
新規ポートフォリオを作成する手順は、次のとおりです。
- P6 Professionalにログインします。
- ツール・バーから「エンタープライズ」を選択し、「プロジェクト・ポートフォリオ」をクリックします。
- 「追加」をクリックして新規ポートフォリオを作成します。
- ポートフォリオに必要なプロジェクトを追加します。
- ツール・バーから「ファイル」を選択し、「プロジェクト・ポートフォリオの選択」をクリックします。
- ポートフォリオを選択します。
注意: ポートフォリオを開くときに「現行ポートフォリオのプロジェクトのみのEPSバンド」オプションが選択されていることを確認してください。
起動オプションの構成
起動オプションを構成する手順は、次のとおりです。
- P6 Professionalにログインします。
- ツール・バーから「ツール」を選択し、「ユーザー・プリファレンス」をクリックします。
- 「起動時フィルタ」タブの下で、「リソース集計データ」チェックボックスの選択を解除します。
- 現行プロジェクトのデータを選択します。これは、「リソース」、「ロール」、「OBS」、「アクティビティ・コード」、「コスト・アカウント」にのみ適用されます。
機能パフォーマンスの改善
- 「排他」モードを使用してプロジェクトを開き、スケジュールの更新などのアクションを実行します。「排他」モードでプロジェクトを開いたユーザーのみが編集できます。他のユーザーは変更できません。
- 可能な場合は、ロードまたは表示されるデータ量を減らすためにフィルタを使用します。
- 新規行が追加されると常に、P6 Professionalによってデータが確定されます。ネットワークまたはインターネット接続で高レイテンシが発生すると、データの確定に時間がかかります。この時間を短縮するには、ローカルExcelファイルを作成して、XLSインポートを使用してデータをインポートします。
または、スタンドアロンSQLiteデータベースを使用してデータを入力し、XMLエクスポート/インポートを使用してデータをメイン・データベースに移動できます。詳細は、「P6 Professional Installation and Configuration Guide (Standalone)」を参照してください。
- XMLインポートの実行時、プロジェクトとは別にレイアウトされます。これによって、インポートをバックグラウンドで実行できます。
- P6を使用して、サマライザ、実績の適用、スケジューラなどの繰返しタスクをオフピーク時にスケジュールします。
- プロジェクトのスケジューリングを頻繁に実施しないようにします。
- P6 Professionalでサーバーからのデータの再ロードが強制されるため、「リフレッシュ」(F5)は必要時にのみ使用します。