5 「ワークシート」ページ

「ワークシート」ページには、SQL文とPL/SQL文の入力および実行に使用するコード・エディタがあります。

SQLおよびPL/SQL文をワークシートで使用して、表の作成、データの挿入、トリガーの作成と編集、表からのデータの選択、およびファイルへのデータの保存を行うことができます。その他の機能には、構文の強調表示とエラー検出があります。

データベース管理者は、ダッシュボードの「クイック・リンク」ペインからワークシートにアクセスすることもできます。

「ワークシート」ページは、ワークシートとオブジェクトのナビゲート用の左ペイン、SQL文を実行するためのエディタ、および結果を表示するための出力ペインで構成されています。次の項ではこれらの拡張機能について説明します。

5.1 オブジェクトとワークシートのナビゲート

左ペインの「ナビゲータ」タブに、選択したスキーマの保存済オブジェクトが表示されます。ドロップダウン・メニューを使用すると、オブジェクトを表示するスキーマを選択したり、オブジェクト型別に結果をフィルタ処理できます。

「ワークシート」タブには、ブラウザに保存されているワークシートが表示されます。表示されるワークシートは、ワークシートの保存時にSQL Developer Webセッションに使用したブラウザ(Internet Explorer、Mozilla FirefoxまたはGoogle Chrome)に依存しており、他のブラウザからはアクセスできません。コンテキスト(右クリック)・メニューを使用すると、既存のワークシートを開いたり削除できます。

保存済ワークシートのコンテンツを検索したり、「ナビゲータ」タブのオブジェクトを名前で検索することもできます。検索機能では大/小文字が区別されず、一致するエントリがすべて取得され、ワイルドカード文字を使用する必要はありません。

「ナビゲータ」タブでオブジェクトにコンテキスト(右クリック)メニューを使用すると、オブジェクトの作成および編集、索引やシノニムの追加、ローカル・ファイルから既存の表へのデータのアップロードを実行できます。

オブジェクトまたはワークシート・リストをリフレッシュするには、リフレッシュアイコンをクリックします。新規オブジェクトを作成する場合は、新規オブジェクトアイコンをクリックします。

コンテキスト関連のヘルプの場合、ヘルプアイコンをクリックします。

オブジェクトをナビゲータからドラッグし、右ペインのワークシート・エディタにドロップできます。

  • 表またはビューをドラッグ・アンド・ドロップする場合、「挿入」、「更新」、「選択」または「削除」のいずれかのSQL文を選択するように求められます。たとえば、「選択」を選択すると、表またはビュー内のすべての列でSELECT文が作成されます。その後、列リストの変更やWHERE句の追加などによって、文を編集できます。

    「オブジェクト名」を選択すると、スキーマ名の接頭辞が付いたオブジェクトの名前がワークシートに追加されます。

  • ファンクションまたはプロシージャをドラッグ・アンド・ドロップする場合、ワークシートにファンクションまたはプロシージャの名前またはPL/SQLコードを挿入するように選択できます。PL/SQLコードを選択した場合は、ワークシートにコードを挿入する前にパラメータを入力できます。

5.2 ワークシート・エディタでのSQL文の実行

右ペインのワークシート・エディタを使用すると、実行するSQL文を入力できます。SQL文およびPL/SQL文を使用して、表の作成、データの挿入、データの選択または表からのデータの削除などのアクションを指定できます。複数の文の場合、PL/SQL以外の各文は、セミコロンまたは(改行後の)スラッシュ(/)のいずれかで終了する必要があります。各PL/SQL文は、改行後にスラッシュ(/)で終了する必要があります。SQLキーワードは、自動的にハイライト表示されます。

SQLワークシートでサポートされているSQL*Plus文のリストは、サポートされているSQL*Plus文に関する項を参照してください。

[Ctrl]+[Space]を押すと、挿入ポイントで補完可能な構文のリストが表示されます。これは、編集中のコードを自動補完するために使用できます。このリストは、挿入ポイントでのコードのコンテキストに基づきます。また、[Ctrl]を押しながらクリックすると、リストで複数のオプションを選択できます。

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図autocomplete_wrksheet.pngの説明

コードのエラーは、赤い点または曲線で示されます。カーソルを置くと、エラーを解決するための可能な修正がポップアップで表示されます。

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図error_wrksheet.pngの説明

「SQLワークシート」ツールバーには、次の操作のアイコンが含まれています。

  • 「ワークシート」を使用すると、ワークシートの作成、既存のワークシートのオープンまたは削除、およびワークシートの保存を行うことができます。

    注意:

    ワークシートはブラウザで保存されます。したがって、パブリック・ネットワーク内のコンピュータで重要な作業を行う場合は、ブラウザ・キャッシュをクリアしてから終了してください。また、保存されたワークシートは、ワークシートの作成時に使用されたブラウザでのみ表示されます。

  • 「文の実行」は、ワークシート・エディタで選択した文またはマウス・ポインタで示した文を実行します。SQL文には、VARCHAR2型のバインド変数および置換変数を含めることができます(ただし、ほとんどの場合、VARCHAR2は、必要に応じてNUMBERに自動的に内部変換されます)。変数の値を入力するためのダイアログ・ボックスが表示されます。

  • 「スクリプトの実行」は、スクリプト・ランナーを使用してワークシート・エディタ内のすべての文を実行します。SQL文には、VARCHAR2型のバインド変数(置換変数ではない)を含めることができます(ただし、ほとんどの場合、VARCHAR2は必要に応じて自動的にNUMBERに変換されます)。バインド変数値を入力するためのダイアログ・ボックスが表示されます。

  • 実行計画: (EXPLAIN PLAN文を内部的に実行して)文の実行計画を生成します。実行計画は、ワークシート出力ペインの「実行計画」タブに自動的に表示されます。

  • 「自動トレース」により、文が実行され、ランタイム統計と実際の実行計画が収集されます。自動トレース出力は、ワークシート出力ペインの「自動トレース」タブに表示されます。現在のところ、使用可能なプリファレンスはありません。

  • エディタ・コンテンツのダウンロードは、ワークシートのコンテンツをSQLファイルとしてローカル・システムにダウンロードします。

  • 「フォーマット」では、文の名前、句、キーワードの大文字化、改行およびインデントの追加など、エディタでSQL文がフォーマットされます。

  • 「クリア」は、エディタから文を削除します。

  • 「ツアー」は、ワークシートのガイド付きツアーを提供します。主な機能が強調表示され、インタフェースを初めて使用する場合に便利な情報が示されます。

  • 「ヘルプ」はコンテキスト関連のヘルプを提供し、ヘルプ・ドキュメントへのリンクを示します。

ワークシートで使用されるショートカットのリストは、「ワークシートのショートカット・キー」を参照してください。

5.2.1 ワークシートのショートカット・キー

次の表に、ワークシートの様々なユーザー・アクションのショートカット・キーを示します。

表5-1 ワークシートにおけるユーザー・アクションのショートカット・キー

ショートカット アクション

[Ctrl]+[Enter]/[Cmd]+[Enter]

コードを問合せとして実行します。

[Ctrl]+[↓]/[Cmd]+[↓]

履歴から次のSQLコードに移動します。

[Ctrl]+[↑]/[Cmd]+[↑]

履歴から前のSQLコードに移動します。

[Ctrl]+[D]/[Cmd]+[D]

エディタをクリアします。

[Ctrl]+[S]/[Cmd]+[S]

現在のワークシートを保存します。

[Ctrl]+[O]/[Cmd]+[O]

ワークシート・ブラウザ・ダイアログを開きます。

[Ctrl]+[I]/[Cmd]+[I]

エディタのコンテンツをダウンロードします。

F1

ヘルプ・トピックを開きます。

F5

コードをスクリプトとして実行します。

F6

自動トレースを表示します。

F10

実行計画を表示します。

[Ctrl]+[F7]/[Cmd]+[F7]

エディタでコードをフォーマットします。

[Ctrl]+[Space]/[Cmd]+[Space]

コードを自動補完します(ヒントを表示)。

[Windows]+[Esc]/[Cmd]+[Esc]

エディタの外側にフォーカスし、[Tab]キーを使用してアプリケーションの残りの部分にナビゲートします。

5.3 ワークシート出力の表示

「ワークシート」画面の右下ペインには、次のペインを表示するタブがあります。

  • 問合せ結果: 表示表における直近の「文の実行」操作の結果を表示します。

  • スクリプト出力: SQL Developer Webのスクリプト・エンジンを使用して、スクリプトとして実行された文からのテキスト出力を表示します。

  • DBMS出力: DBMS_OUTPUTパッケージ文の出力が表示されます。

  • 実行計画:「実行計画」コマンドを使用して、問合せの計画を表示します。

  • 自動トレース: 自動トレース機能を使用してSQL文を実行するときに、v$sql_planからセッション統計および実行計画を表示します。「自動トレース」アイコンをクリックすると、出力が表示されます。

  • SQL履歴: 実行したSQL文およびスクリプトが表示されます。ワークシートで以前に実行した問合せを再度入力するには、履歴リストで問合せをダブルクリックします。「検索」アイコンをクリックすると、特定の文を検索できます。検索機能は大/小文字を区別し、検索テキストを含むすべてのエントリを取得して、ワイルドカード文字を必要としません。

このペインのアイコンは次のとおりです。

  • 出力のクリア: 出力をクリアします。

  • 情報の表示: 出力を表示するSQL文を表示します。

  • 新規タブで開く: 問合せ結果または実行計画を新しいウィンドウで開きます。

  • ダウンロード: これは問合せ結果にのみ適用可能です。CSV、JSON、XMLまたはTEXT(.tsv)形式で、問合せ結果をローカル・コンピュータにダウンロードできます。

「問合せ結果」タブの表示表で、行ヘッダーのコンテキスト・メニュー(右クリック)は次で構成されます。

  • 「列」を使用すると、非表示にする列を選択できます。

  • ソート: ソートの基準とする列を選択するためのダイアログ・ボックスを表示します。各列で、昇順または降順を指定したり、NULL値が最初に表示されるように指定できます。

contmenu_rowheader.pngの説明が続きます
図contmenu_rowheader.pngの説明

残りの表示表のコンテキスト・メニューは、次のコマンドで構成されます。

  • 「行数のカウント」には、問合せの結果セット内の行数が表示されます。

  • 単一レコード・ビューでは、表またはビューのデータを一度に1つずつ表示できます。

  • エクスポートでは、選択した形式に基づいてダウンロード用のファイルが生成されます。これは、XML、CSV (列識別子のヘッダー行を含むカンマ区切り値)、挿入、デリミタ付き、固定、HTML、JSONまたはTEXTのいずれかになります。

    注意:

    ポップアップ・ブロッカが有効な場合、ファイルはダウンロードできません。
    contmenu_table.pngの説明が続きます
    図contmenu_table.pngの説明

5.4 ローカル・ファイルからのデータのアップロード

「ワークシート」ページで、ローカル・ファイルから既存の表にデータをアップロードできます。アップロードできるファイル形式は、CSV、XLS、XLSX、TSVおよびTXTです。

ローカル・ファイルから既存の表にデータをアップロードする手順は、次のとおりです。

  1. 「ナビゲータ」タブの左ペインで、データのアップロード先の表を右クリックし、「データのロード」を選択してから「データのアップロード」を選択します。

    「データのインポート」ダイアログが表示されます。

  2. ファイルをシステムからダイアログにドラッグ・アンド・ドロップするか、「ファイルを選択」をクリックしてファイルを参照し、開きます。

    データのプレビューが、グリッド形式で表示されます。

  3. オプションの表示/非表示(オプションの表示/非表示)アイコンをクリックして、データ・プレビューで変更できるオプションを表示します。
    • 列名: 「最初の行」を選択すると、1行目に列ヘッダーが表示されます。
    • テキスト囲み: このオプションは、選択したファイルがプレーン・テキスト形式(CSV、TSVまたはTXT)である場合にのみ表示されます。ファイルのデータを分ける適切なセパレータを選択します。
    • スキップする行: 上矢印および下矢印を使用して、スキップする行数を選択します。
    • ロードする行: 上矢印および下矢印を使用して、ロードする行数を選択します。
    • プレビュー・サイズ: 上矢印および下矢印を使用して、プレビューする行数を選択します。

    選択したオプションとデータ・プレビューを削除するには、「クリア」をクリックします。

    必要なオプションを選択してから、「適用」をクリックして「次」をクリックします。

  4. 「列マッピング」で、ファイル内のデータをターゲット表の適切な列と照合します。デフォルトでは、SQL Developer Webは列名を使用して照合します。

    変更するには、「オプションの表示/非表示」アイコンをクリックします。「列の照合基準」で次を実行します。

    • 「名前」を選択すると、ターゲット表の列名に基づいて列が照合されます。
    • ターゲット表内の列の位置に基づいて列を照合する場合は、「位置」を選択します。
    • 現在の選択を削除して、ドロップダウン・リストから各ソース列のターゲット列を選択する場合は、「なし」を選択します。

    注意:

    SQL Developer Webは、ファイル内のデータに基づいて日付ベースの列の正しい書式マスクを取得しようとしますが、必要な書式をターゲット列に直接入力することで、提案された書式を変更することもできます。

    解決する問題がある場合は、修正する問題の詳細を提供するアイコンのような通知が右上に表示されます。

    「次」をクリックします。

  5. 前の画面のサマリーが表示されます。「終了」をクリックします。

    データはターゲット表へのアップロードを開始します。完了すると、操作のステータスとともにエントリが「ログ」に追加されます。「ログ」を表示するには、ページ下部のタイムスタンプ通知をクリックします。操作が成功すると、「データのインポートが完了しました。」通知が表示されます。

  6. アップロード・プロセスの詳細なサマリーを参照するには、「ナビゲータ」タブで表を右クリックし、「データのロード」「ロード済データ」の順に選択します。ロードされたデータのサマリーが、「ロード済データのサマリー」ダイアログに表示されます。

    データのロードに失敗した場合、「失敗した行」列に行数を表示できます。列をクリックすると、失敗した行を示すダイアログが表示されます。

    「ロード済データのサマリー」ダイアログで、ロードされたファイルをスキーマ名、表名またはファイル名で検索することもできます。ロードされたファイルを削除するには、「削除」アイコンをクリックします。