5 obtoolの変数

Oracle Secure Backupでは、操作上の様々な側面を制御するいくつかの内部変数を保持しています。この付録では、これらの変数について説明しています。変数のリストも、次のコマンドを使用してオンライン・ヘルプで利用できます。

obtool help var

この章では、次の変数について説明しています。

browsemode

ブラウザが動作するモードを制御します。

catalog

選択したバックアップのディレクトリ・コンテンツのみを表示します。

snapshot

ネットワーク・データ管理プロトコル(NDMP)でアクセスされるホスト上のライブ・ファイルシステム・スナップショットを表示します。

drive

drive変数は、テープ・ライブラリ操作で使用するデフォルトのテープ・ドライブを指定する場合に使用します。

Oracle Secure Backupでは、テープ・ドライブの指定が必要なテープ・ライブラリ・コマンドに--drive drive-nameオプションが指定されていない場合に、この変数の値を使用します。

drivename

テープ・ドライブの名前を指定します。この変数を設定すると、library変数が、指定したテープ・ドライブを内包するテープ・ライブラリの名前に設定されることに注意してください。デフォルトでは、この変数は設定されていません。

エラー

errors変数は、エラー・メッセージの詳細レベルを設定する場合に使用します。この変数を設定しない場合(デフォルト)、詳細レベルはobtool--longerrors/-Eコマンドライン・オプションによって設定されます。コマンドライン・オプションについては、obtoolの対話型モードの構文を参照してください。

long

説明テキストおよびobtoolコンポーネント名を表示します。

short

説明テキストのみを表示します。

escape

escape変数は、特殊文字を引用符で囲むために使用する文字を指定する場合に使用します。エスケープ文字は、一重引用符または二重引用符などの特殊文字を引用符で囲むために、obtoolコマンドライン・パーサーによって使用されます。これらの文字を引用符で囲むと、その文字の意味は無効になります。

char

エスケープ文字を指定します。デフォルトのエスケープ文字はアンパサンド(&)です。

エスケープ文字がアンパサンド(&)に設定されていて、コマンドラインでobtoolコマンドを実行する際に&をファイル名の一部として指定する場合は、ファイル名を一重引用符で囲んでください。次に、例を示します。

obtool cd -h phred '/home/markb&patti'

アンパサンド文字は、一重引用符内にあるため、解釈されずにファイル名の一部とみなされます。

fs

fs変数は、ブラウザ操作で使用するデフォルトのfilesystem-nameを設定する場合に使用します。

この変数の値は、--fs filesystem-nameオプションを使用する参照用コマンドにそのオプションが指定されていない場合に使用されます。

host

host変数は、ホスト操作で使用するデフォルトのホストを指定する場合に使用します。

この変数の値は、--host hostnameオプションを使用する参照用コマンドにそのオプションが指定されていない場合に使用されます。

hostname

ホスト名を指定します。デフォルト値は、obtoolが実行されているホストの名前です。

level

level変数は、ブラウザが制約を受けるバックアップ・レベルを厳密に指定する場合に使用します。このレベルは、lsbuコマンドの--levelオプションで指定することもできます。

backup-level

バックアップ・レベルを指定します。backup-levelプレースホルダの詳細は、backup-levelを参照してください。デフォルトでは、この変数は設定されていません。

library

library変数は、テープ・ライブラリ操作で使用するデフォルトのテープ・ライブラリを指定する場合に使用します。

Oracle Secure Backupでは、テープ・ライブラリの指定が必要なライブラリ・コマンドに--library library_nameオプションが指定されていない場合に、この変数の値を使用します。この変数がunset varコマンドを使用してリセットされると、drive変数もリセットされます。

libraryname

テープ・ライブラリの名前を指定します。デフォルトでは、この変数は設定されていません。

maxlevel

maxlevel変数は、ブラウザが制約を受ける最大バックアップ・レベルを設定する場合に使用します。このレベルは、lsbuコマンドの--maxlevelオプションで指定することもできます。

backup-level

最大のバックアップ・レベルを指定します。backup-levelプレースホルダの詳細は、backup-levelを参照してください。デフォルトでは、この変数は設定されていません。

namewidth

namewidth変数は、ls --long出力で使用する文字の通常の幅を設定する場合に使用します。各名前の後にカッコで囲まれて表示されるバックアップIDデータの列の位置合せは、この幅で制御できます(次の例を参照)。

ob> ls --long
-rwx------ bkpadmin.g527       74      2012/05/24.12:55 file1     (1)

namewidth

10進値で名前フィールドの幅を指定します。デフォルト値は18です。正当な範囲は1から4092です。

numberformat

numberformat変数は、特定の大きい数値の表示書式を設定する場合に使用します。この設定は、lsコマンドの--numberformatオプションで制御することもできます。

numberformat

大きい数値の表示書式を設定します。numberformatプレースホルダの詳細は、numberformatを参照してください。デフォルトでは、numberformat変数は設定されていません(friendlyに設定している場合と同じ)。

スナップショット

この変数の値は、--snapshot snapshot-nameオプションを使用する参照用コマンドにそのオプションが指定されていない場合に使用されます。

verbose

verbose変数は、obtool出力のレベルを設定する場合に使用します。この変数を設定しない場合(デフォルト)、詳細モードはobtoolの--verbose/-vコマンドライン・オプションで制御されます。コマンドライン・オプションについては、obtoolの対話型モードの構文を参照してください。

yes

詳細出力を表示します。

no

詳細出力を抑止します。

viewmode

viewmode変数は、Oracle Secure Backupカタログ・ディレクトリの表示モードを設定する場合に使用します。この変数を設定しない場合は、inclusiveに設定しているのと同じになります。

表示モードは、lsコマンドの--viewmodeオプションで制御することもできます。

exact

選択したバックアップのディレクトリ・コンテンツのみを表示します(選択したバックアップのパスから)。

inclusive

すべてのディレクトリ・コンテンツを表示します(デフォルト)。

specific

データ・セレクタによって識別されるディレクトリ・コンテンツを表示します。

width

width変数は、幅を調整できる出力の行幅を文字数で設定する場合に使用します。lsなどのコマンドで各行に表示される文字数は、調整可能です。width変数は、これらの行幅を可能な範囲で制御します。obtoolでは、長い名前を表示する場合は、この行幅を超過することに注意してください。

width

10進値で名前フィールドの幅を指定します。デフォルト値は80です。正当な範囲は80から4176です。