2 obtoolコマンド: addbw - lsvol
この章では、各obtoolコマンドについてアルファベット順に説明します。「obtoolコマンドのカテゴリ」では、obtoolコマンドを様々なカテゴリにまとめています。
addbw
用途
addbw
コマンドは、既存のバックアップ・ウィンドウのリストに日時の範囲のバックアップ・ウィンドウを追加する場合に使用します。
関連項目:
関連コマンドについては、「バックアップ・ウィンドウ用コマンド」を参照してください
前提条件
addbwコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration)
権を備えている必要があります。
構文
addbw::=
addbw { --times/-t time-range[,time-range]... } day-specifier[,day-specifier]...
意味
- --times/-t time-range
-
時刻の範囲を定義します。
time-range
プレースホルダの詳細は、「time-range」を参照してください。 - day-specifier
-
バックアップ・ウィンドウの日付の範囲を定義します。
day-specifier
プレースホルダの詳細は、「day-specifier」を参照してください。
例
例2-1 バックアップ・ウィンドウの追加
この例では、バックアップ・ウィンドウが作成され、週末の午前8時から午後8時、および平日の午前8時から午後8時を除く時間帯でバックアップが実行されるようになっています。
ob> addbw --times 08:00-20:00 weekend ob> addbw --times 00:00-08:00 mon-fri ob> addbw --times 20:00-24:00 mon-fri ob> lsbw weekend 08:00-24:00 weekday 00:00-08:00,20:00-24:00
adddw
前提条件
adddwコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration)
権を備えている必要があります。
構文
adddw::=
adddw { --times/-t time-range[,time-range]... } day-specifier[,day-specifier]...
意味
- --times/-t time-range
-
複製ウィンドウの時刻の範囲を定義します。
time-range
プレースホルダの詳細は、「time-range」を参照してください。 - day-specifier
-
複製ウィンドウの日付の範囲を定義します。
day-specifier
プレースホルダの詳細は、「day-specifier」を参照してください。
例
例2-2 複製ウィンドウの追加
この例は、午前10時から午後8時に実行される日次複製ウィンドウが存在することを示しています。adddw
コマンドにより、その他の2つの複製ウィンドウが作成され、1つは週末午後9時までウィンドウを延長し、もう1つは特定の日時に作成されます。
ob> lsdw daily 10:00-20:00 ob> adddw -t 20:00:00-21:00:00 weekend ob> lsdw weekend 10:00-21:00 weekday 10:00-20:00 ob> adddw -t 1530-16:30:30 09/30 ob> lsdw 09/30 15:30-16:30:30 weekend 10:00-21:00 weekday 10:00-20:00
addp
用途
addp
コマンドは、ポリシーに変数の名前/値ペアを追加する場合に使用します。
関連項目:
-
関連コマンドについては、「ポリシー用コマンド」を参照してください
-
ポリシーおよびポリシー・クラスの詳細なリストについては、「デフォルトおよびポリシー」を参照してください
前提条件
addpコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration)
権を備えている必要があります。
構文
addp::=
addp policy-name { member-name member-value }...
意味
例
例2-3 NDMPデータ・サービスからの詳細出力の有効化
この例では、addp
コマンドを使用して、ndmp
クラスのbackupevポリシーに対してVERBOSE
環境変数が設定されています。
ob> pwdp / ob> lsp ndmp authenticationtype negotiated [default] backupev (none) [default] backuptype (host type specific) [default] password (not set) [default] port 10000 [default] protocolversion (as proposed by server) [default] restoreev (none) [default] username root [default] ob> addp ndmp/backupev VERBOSE y ob> lsp ndmp/backupev backupev VERBOSE y
バックアップ
用途
backup
コマンドは、ファイルシステム・バックアップ・リクエストを作成する場合に使用します。ファイルシステム・バックアップは、Recovery Manager(RMAN)によって開始されるデータベースのバックアップとは異なります。
バックアップ・リクエストは、--go
オプション付きでbackup
コマンドを実行するまで、obtoolでローカルに保持されます。Oracle Secure Backupにより、リクエストがスケジューラに転送され、転送されると同時にジョブになり、実行できるようになります。
backup
コマンドで行うバックアップを、オンデマンド・バックアップと呼びます。オンデマンド・バックアップは、即時または指定された未来の時間に1回のみ実行されます。これとは対照的に、スケジュール済バックアップは、mkschedコマンドで作成するユーザー指定のスケジュールに従って実行されます。
Oracle Secure Backupは、バックアップを実行するたびに、バックアップ対象の各ファイルシステム・オブジェクトの名前および属性を記録します。このデータは、管理サーバーに保存されているOracle Secure Backupカタログに書き込まれます。Oracle Secure Backupでは、管理ドメイン内のクライアントごとに個別のバックアップ・カタログを保持します。
バックアップを暗号化するかどうか、および暗号化アルゴリズムとキーを使用するかどうかは、現行のグローバル・バックアップ・ポリシー(「バックアップ暗号化ポリシー」を参照)、mkhostおよびchhostコマンドにより設定されるクライアント・バックアップ・ポリシー、および--encryption
オプションの値(指定する場合)によって決まります。
クライアント側のソフトウェア暗号化は、バックアップ・データがOracle Cloud Infrastructureに書き込まれると自動的にオンになります。Oracle Secure Backupのカタログ・バックアップ・データがOracle Cloud Infrastructureに書き込まれた場合、暗号化は強制的にオンになりません。
バックアップを圧縮するかどうか、および圧縮オプションを使用するかどうかは、現行のグローバル・バックアップ・ポリシー(「バックアップ圧縮ポリシー」を参照)、mkhostおよびchhostコマンドにより設定されるクライアント・バックアップ・ポリシー、および--compression
オプションの値(指定する場合)によって決まります。
関連項目:
-
オンデマンド・バックアップに関連するコマンドについては、「バックアップ用コマンド」を参照してください
-
バックアップ・イメージに関連するコマンドについては、「バックアップ・イメージ用コマンド」を参照してください
-
バックアップ・イメージ・インスタンスに関連するコマンドについては、「バックアップ・イメージ・インスタンス用コマンド」を参照してください
-
スケジュール済バックアップに関連するコマンドについては、「スケジュール用コマンド」を参照してください
-
任意のクライアントのバックアップ・カタログのコンテンツを参照するためのコマンドについては、「参照用コマンド」を参照してください
-
データセットのファイルおよびディレクトリを作成、管理する方法を学習するには、「データセット用コマンド」を参照してください
-
バックアップ・ジョブの表示および管理方法を学習するには、「ジョブ用コマンド」を参照してください
-
メディア・ファミリの作成および管理方法を学習するには、「メディア・ファミリ用コマンド」を参照してください
前提条件
--privilegedオプションを指定する場合は、特権ユーザーとしてのファイル・システム・バックアップ実行(perform file system backups as privileged user)
権を備えている必要があります。そうでない場合は、自分によるファイル・システム・バックアップ実行(perform file system backups as self)権を備えている必要があります。
--user
オプションを使用するには、所有者を問わないファイル・システム・バックアップの変更と、「所有者を問わないジョブの変更」の権限が必要です。
使用上のノート
バックアップ操作の進行中にディスク・プールの領域が不足すると、プール・マネージャ・デーモンが期限切れのバックアップ・イメージ・インスタンスを削除して、領域の解放を試みます。空き領域が十分でない場合も、バックアップ・ジョブは一時停止します。管理者がディスク・プールのサイズを増やすことが必要になる場合があります。管理者は、一時停止中のバックアップ・ジョブを取り消すことを選択することもできます。
構文
backup::=
backup [--level/-l backup-level] [--priority/-p schedule-priority] [--at/-a date-time] [--family/-f media-family-name] [--restrict/-r restriction[,restriction]...] [--privileged/-g | --unprivileged/-G] [--storekey/-s] [--encryption/-e encryption] [--algorithm/-L enc-algorithm] [ {--passphrase/-P passphrase} | --querypassphrase/-Q ] [--disablehwencryption/-d] [--expires/-x duration] [--dataset/-D dataset-name...] [--disablestoredcatalog/-C] [--name/-n name-format] [--quiet/-q] [--waitfor/-W duration] [--user/-u user-name] [ --compression/-K {off | low | medium | basic | high} ] [--go]
意味
- --level/-l backup-level
-
バックアップ・レベルを指定します。デフォルトのレベルは0(ゼロ)です。
backup-level
プレースホルダの詳細は、「backup-level」を参照してください。 - --priority/-p schedule-priority
-
バックアップにスケジュールの優先度を割り当てます。デフォルトの優先度は100です。
schedule-priority
プレースホルダの詳細は、「schedule-priority」を参照してください。 - --at/-a date-time
-
バックアップを実行する日付と、オプションで時刻を指定します。デフォルトでは、バックアップはただちに実行対象になります。将来の日付を指定すると、バックアップは、即時にではなく指定した日時に実行できるようになります。
date-time
プレースホルダの詳細は、「date-time」を参照してください。 - --family/-f media-family-name
-
バックアップに使用するメディア・ファミリを定義します。メディア・ファミリを定義しなかった場合は、Oracle Secure Backupにより、デフォルトで
null
メディア・ファミリに設定されます。この場合、ボリュームには有効期限がなく、その書込みウィンドウは無期限に開いたままになります。デフォルトでは、VOL
がボリュームIDの接頭文字として使用されます(例: ボリュームIDVOL000002
)。 - --restrict/-r restriction
-
バックアップに使用可能な1つ以上のデバイスを識別する管理ドメインで、テープ・デバイス、ディスク・プール、ホスト、テープ・デバイスとホストのペア、またはクラウド・ストレージ・デバイスを定義します。
restriction
プレースホルダの詳細は、「restriction」を参照してください。デバイス制限がない場合は、バックアップは最初に利用可能なテープ・デバイスで実行されます。制限は、デバイス名(mkdevまたはchdevによって割当て)として、またはアタッチメントとして指定できます。
バックアップのターゲットがクラウド・ストレージ・デバイスの場合、Oracle Secure Backupではデフォルトでクラウド・ストレージ・デバイスにバックアップしないため、デバイスを指定する必要があります。
- --privileged/-g
-
特権モードでバックアップが実行されるようにリクエストします。
LinuxおよびUNIXのホストでは、特権バックアップは
root
オペレーティング・システム・アイデンティティで実行されます。たとえば、Oracle Secure Backupユーザーjoeblogg
は、オペレーティング・システム・アカウントroot
を使用してこの操作を実行します。Windowsシステムでは、Windowsクライアント上のOracle Secure Backupサービスと同じアカウントで実行されます。 - --unprivileged/-G
-
非特権モード(デフォルト)でバックアップが実行されるようにリクエストします。
mkuserコマンドでOracle Secure Backupユーザーを作成するか、chuserコマンドでユーザーを変更するときは、オペレーティング・システム・ユーザーをOracle Secure Backupユーザーに関連付けます。Oracle Secure Backupユーザーが非特権バックアップまたはリストアをホストに対して実行する場合、そのホストはOracle Secure Backupユーザーに関連付けられたオペレーティング・システム・ユーザー・アイデンティティを使用してアクセスされます。たとえば、Linuxユーザー
jblogg
がOracle Secure Backupユーザーjoeblogg
に関連付けられているとします。obtoolにjoeblogg
としてログオンし、Linuxホストの非特権バックアップを行うと、バックアップはオペレーティング・システム・アカウントjblogg
で実行され、jblogg
からアクセス可能なファイルのみがバックアップされます。 - --encryption/-e {yes | no | forcedoff | transient}
-
このバックアップ・ジョブに暗号化を使用するかどうかを指定します。値は次のとおりです。
-
yes
このバックアップ・ジョブに暗号化を使用します。使用される暗号化アルゴリズムおよびキーは、各ホストに適用される現行のグローバル・ポリシーおよびクライアント・ポリシーの設定によって決まります。
-
no
このバックアップ・ジョブに暗号化は使用しません。これがデフォルトです。
グローバル・バックアップ・ポリシーまたはクライアント・バックアップ・ポリシーが
required
に設定されている場合、これらのポリシーはこの値に優先し、暗号化が使用されます。暗号化が使用される場合、使用される暗号化アルゴリズムおよびキーは、各ホストに適用される現行のグローバル・ポリシーおよびクライアント・ポリシーの設定によって決まります。 -
forcedoff
グローバル・バックアップ・ポリシーまたはクライアント・バックアップ・ポリシーに関係なく、このバックアップ・ジョブに暗号化は使用しません。
-
transient
一時パスフレーズ(
backup
に対する--passphrase
または--querypassphrase
オプションにより指定)およびグローバル暗号化ポリシーの設定によって指定された暗号化アルゴリズムを使用して、このジョブで作成されたバックアップを暗号化します。このオプションは、Oracleウォレットが使用できない別の場所でのリストア操作用にバックアップ・ファイルを作成する際に使用するためのものです。
関連項目:
一時バックアップの詳細は、『Oracle Secure Backup管理者ガイド』を参照してください。
-
- --algorithm/-L
-
このバックアップで使用する暗号化アルゴリズムを指定します。値には、
AES128
、AES192
およびAES256
があります。デフォルトはAES192
です。 - --passphrase/-p string
-
--encryption
transient
オプションで使用する一時パスフレーズを指定します。指定する値は、引用符で囲んだユーザー入力による文字列です。 - --querypassphrase/-Q
-
--encryption transientオプションで使用する一時パスフレーズの入力を
オペレータ
に要求するように指定します。
- --storekey/-s
-
このバックアップの一時パスフレーズを適切なキー・ストアに追加するように指定します。デフォルトの動作では、一時パスフレーズはどのキー・ストアにも保存されません。
- --disablehwencryption /-d
-
ハードウェアベースの暗号化を無効にします。暗号化が指定されている場合、Oracle Secure Backupは、ハードウェアベースの暗号化が可能なテープ・ドライブ上でバックアップが行われる場合であってもソフトウェアベースの暗号化を使用します。
- --disablestoredcatalog/-C
-
このバックアップで作成されたバックアップ・イメージ・インスタンスに、アタッチされているカタログが含まれないように指定します。このオプションは、テープ・ボリュームに格納されているバックアップのみに使用します。
- --expires/-x duration
-
バックアップ・ジョブが最初に実行できるようになってから、durationで指定された期間処理されない場合、そのジョブは削除されます。
--at
オプションを指定した場合は、--at
で指定された日時がその期間の開始になります。--at
オプションを指定しなかった場合は、backup
コマンドが実行された時点がその期間の開始になります。duration
プレースホルダの詳細は、「duration」を参照してください。 - --quiet/-q
-
バックアップ・ジョブがスケジューラにディスパッチされたとき、ジョブIDまたはステータス情報が表示されません。このオプションは、
--go
オプションとともに使用します。 - --name /-n name-format
-
このバックアップ・ジョブで作成されたバックアップ・イメージに割り当てられる名前を指定します。名前を明示的に指定、1つ以上の名前の書式の変数を指定、または名前の書式の変数と指定した静的値の組合せを使用できます。
name-format
プレースホルダの詳細は、「name-format」を参照してください。各バックアップ・イメージ名は、Oracle Secure Backupカタログ内で一意である必要があります。名前で日付を指定しない場合、
—yymmdd
形式の6桁の日付がバックアップ・イメージ名の最後に自動的に追加されます。名前に時刻を含めない場合、-hhmmss
形式の6桁の時刻がバックアップ・イメージ名の最後に自動的に追加されます。名前に日付または時刻を追加しない場合、両方の値が-yymmdd-hhmmss
形式でバックアップ・イメージ名の最後に自動的に追加されます。 - --waitfor/-W duration
-
Oracle Secure Backupがバックアップ・ジョブの完了まで待機する時間を指定します。指定した時間を超えると、Oracle Secure Backupはobtoolを終了します。
duration
プレースホルダの詳細は、「duration」を参照してください。 - --dataset/-D dataset-name
-
データセット・ファイル(バックアップするデータまたはデータセット・ディレクトリを定義したファイル)を指定します。データセット・ディレクトリの名前を指定すると、そのディレクトリ・ツリー内に含まれているすべてのデータセット・ファイルを指定したことと同じです。
--dataset
と--go
オプションは、相互排他的ではありません。デフォルトでは、obtoolによって開始されたファイルシステム・バックアップは、複数のマウント・ポイントを横断しません。ただし、データセット・ファイル内でマウント・ポイント文を使用すれば、マウント・ポイントを横断できます。
リモート・マウント・ポイントを横断するもう1つの方法は、setpコマンドを使用して、
operations
/backupoptions
ポリシーを設定することです(例3-110を参照)。 - --user/-u username
-
作成したバックアップ・ジョブを所有するOracle Secure Backupユーザーの名前を指定します。
- --compression/-K {off | low | medium | basic | high}
- すでに設定されているグローバルおよびクライアント・レベルの圧縮オプションを上書きするオンデマンド・バックアップ・ジョブの圧縮オプションを指定します。
指定可能な値は次のとおりです。
- off
- グローバルおよびクライアント・レベルのポリシーに関係なく、バックアップでソフトウェア圧縮は使用されません
- low
- CPUの使用率と速度を過度に損なわずに、可能なかぎり最適にデータを圧縮します。データを圧縮する際に、バックアップ速度やCPU負荷に過度に影響を与えたくない場合はこのオプションを選択します。
- medium
- 圧縮率と速度のバランスを取ります。
- basic
- 通常、このオプションは圧縮率の点では
medium
オプションより優れています。速度はlow
およびmedium
オプションより遅いですが、high
オプションより高速です。 - high
- CPUを大いに利用して、可能なかぎりデータを圧縮します。このオプションは、ネットワーク速度が制限事項となる、速度の遅いネットワークでのバックアップに最適です。
デフォルト値に設定された圧縮オプションはありません。
backup
コマンドの中で圧縮が指定されない場合は、クライアント・ホストの圧縮の設定が使用されます。クライアント・ホストの圧縮の設定が設定されていない場合は、ドメイン・レベルのポリシーが使用されます。ドメイン・レベルのポリシーも設定されていない場合、このジョブに対してソフトウェア圧縮は実行されません。ノート:
-
最適な圧縮レベルはありません。使用する最適レベルは、特定の環境および圧縮要件とともに、ネットワーク・トラフィックの特徴(ワークロード)、バックアップ速度、圧縮されるデータセットのコンテンツに基づきます。
-
Oracle Secure Backupの圧縮オプションは、RMANを使用して実行したデータベース・バックアップには適用できません。
データベース・バックアップの場合は、RMANコマンドの一部として類似の圧縮オプションを指定できます。 -
Oracle Secure Backupの圧縮オプションは、NDMPホスト(
--access ndmp
)には適用できません。 -
Oracle Secure Backupでは、ハードウェア圧縮を実行可能なハードウェアを検出した場合、設定可能なソフトウェア圧縮オプションが無効化され、ジョブの中で適切な警告メッセージが表示されます。
- --go
-
リクエスト・キューに入っているすべてのバックアップ・リクエストが、Oracle Secure Backupスケジューラに送信されます。バックアップ・リクエストは、
--go
オプション付きでbackup
を実行するか、obtoolを終了するまで、obtoolでローカルに保持されます。--go
を指定しないでobtoolを終了すると、キューに入っているバックアップ・リクエストはすべて破棄されます。リクエストの削除前に、警告が表示されます。2人のユーザーが同じOracle Secure Backupユーザーとしてobtoolにログインしたが、そのうち1人のユーザーがバックアップ・リクエストを作成(ただし、
--go
を指定しない)した場合、lsbackupを発行する際に、もう1人のユーザーにはそのリクエストは表示されません。バックアップ・リクエストがスケジューラに転送されると、スケジューラではバックアップ・リクエストごとにジョブを作成し、ジョブ・リストに追加します。ジョブはこの時点で実行できるようになります。ジョブに対して
--at
オプションを指定した場合は、このジョブは指定の時刻になるまで実行できません。Oracle Secure Backupは各オンデマンド・バックアップ・ジョブに、ログインしているユーザーのユーザー名、スラッシュおよび一意の数値IDからなる識別子を割り当てます。オンデマンド・バックアップのジョブIDの例は
sbt/233
などです。
例
例2-4 全体バックアップの実行
この例に示すのは、優先度10の特権バックアップです。バックアップするデータは、home.ds
ファイルによって定義されます。このファイルの内容は次のエントリであり、brhost2
の/home
ディレクトリをバックアップするように指定したものだとします。
include host brhost2 include path /home
バックアップは、6月14日の午後10時に実行するようスケジュールされています。
ob> backup --level full --at 2013/06/14.22:00 --priority 10 --privileged --dataset home.ds --go Info: backup request 1 (dataset home.ds) submitted; job id is admin/6.
例2-5 個別デバイスへのバックアップの制限
この例では、2つのオンデマンド・バックアップ・リクエスト(1つはデータセットdatadir.ds
用、もう1つはデータセットdatadir2.ds
用)を作成し、それぞれを個別のテープ・ドライブに制限しています。backup --go
コマンドでは、リクエストをスケジューラに転送します。lsjobコマンドでは、ジョブに関する情報を表示します。
ob> backup --level 0 --restrict tape1 --dataset datadir.ds ob> backup --level 0 --restrict tape2 --dataset datadir2.ds ob> backup --go Info: backup request 1 (dataset datadir.ds) submitted; job id is admin/8. Info: backup request 2 (dataset datadir2.ds) submitted; job id is admin/9. ob> lsjob --long admin/8 admin/9 admin/8: Type: dataset datadir.ds Level: full Family: (null) Scheduled time: none State: completed successfully at 2012/03/17.16:30 Priority: 100 Privileged op: no Run on host: (administrative server) Attempts: 1 admin/9: Type: dataset datadir2.ds Level: full Family: (null) Scheduled time: none State: completed successfully at 2013/03/17.16:30 Priority: 100 Privileged op: no Run on host: (administrative server) Attempts: 1
例2-6 ディスク・プールへのバックアップ
この例では、スケジューラに即座に転送されるファイルシステム・バックアップを作成します。優先度が指定されていないため、デフォルト値の100が使用されます。バックアップするデータは、データセットmy_datasets/bk_fs_sun.ds
に格納されます。--restrict
オプションは、バックアップが制限され、ディスク・プールdp2
またはdp3
が使用されるように指定します。
ob> backup --dataset my_datasets/bk_fs_sun.ds --restrict dp2,dp3 --go Info: backup request 1 (dataset my_datasets/bk_fs_sun.ds) submitted; job id is admin/7. ob> lsjob --long admin/7 admin/7: Type: dataset my_datasets/bk_fs_sun.ds Level: full Family: (null) Encryption: off Scheduled time: none State: completed successfully at 2013/04/23.03:54 Priority: 100 Privileged op: no Run on host: (administrative server) Attempts: 1
例2-7 クラウド・ストレージ・デバイスへのバックアップ
ob> backup --dataset my_datasets/bk_fs_sun.ds –encryption on --restrict clodev --go
Info: backup request 1 (dataset tbrset/entire_backup) submitted; job id is admin/9.
ob> lsjob --long admin/9
admin/9:
Type: dataset my_datasets/bk_fs_sun.ds
Level: full
Backup name format: (system default)
Family: (null)
Encryption: on
Disable h/w encryption: no
Store catalog on media: yes
Scheduled time: none
State: completed successfully at 2017/10/31.11:36
Priority: 100
Privileged op: no
Run on host: (administrative server)
Attempts: 1
ob>
例2-8 他のユーザーへのバックアップ所有権の移行
この例では、オンデマンドのファイルシステム・バックアップを作成し、その所有権をOracle Secure Backupユーザーbkup_usr1
に移行します。バックアップするデータは、データセットmy_datasets/bk_fs_week
に格納されます。
ob> backup -D my_datasets/bk_fs_week -u bkup_usr1 –go
Info: backup request 1 (dataset my_datasets/bk_fs_week) submitted; job id is bkup_usr1/3.
borrowdev
用途
borrowdev
コマンドは、テープ・ドライブを流用する場合に使用します。
borrowdev
コマンドは、バックアップ・ジョブまたはリストア・ジョブが支援をリクエストしている場合に使用します。入力リクエストにはrpyjobコマンドで応答できますが、obtoolでは各コマンドの後にプロンプトが発行されるため、この手法は複数のコマンドに対しては煩雑になります。borrowdev
コマンドは、リクエスト・ジョブで作成されたテープ・デバイス予約を一時的に上書きし、任意のテープ・ライブラリ用コマンドまたはテープ・ドライブ用コマンドを実行できるようにします。テープ・ドライブを解放するにはreturndevコマンドを使用し、ジョブを再開するにはcatxcrまたはrpyjobコマンドを使用します。
関連項目:
関連コマンドについては、「デバイス用コマンド」を参照してください
前提条件
borrowdevコマンドを使用するには、デバイスの管理およびデバイスの状態変更(manage devices and change device state)
権を備えている必要があります。
構文
borrowdev::=
borrowdev drive-name...
例
例2-9 ハングしているバックアップの記録の表示
この例では、バックアップ・ジョブadmin/6
は停止しています。catxcrコマンドの実行により、Oracle Secure Backupがバックアップに使用可能なテープを見つけられないでいることが表示されています。
End of tape has been reached. Please wait while I rewind and unload the tape. The Volume ID of the next tape to be written is VOL000007. The tape has been unloaded. obtar: couldn't perform auto-swap - can't find usable volume in library (OB device mgr) Enter a command from the following list: load <n> .. load the tape from element <n> into the drive unload <n> .. unload the tape from the drive into element <n> help .. display other commands to modify drive's database go .. to use the tape you selected quit .. to give up and abort this backup or restore :
例2-10 テープ・ドライブの流用
[Enter]キーを押してobtoolプロンプトに戻ると仮定します。この例では、テープ・ライブラリのスロット2に新しいテープを挿入して、テープ・ドライブを流用し、スロット2内のボリュームをテープ・ドライブにロードしてから、returndevコマンドでテープ・ドライブを解放します。
ob> lsvol --long Inventory of library lib1: in mte: vacant in 1: volume VOL000006, barcode ADE201, oid 116, full in 2: vacant in 3: vacant in 4: vacant in dte: vacant ob> insertvol unlabeled 2 ob> borrowdev tape1 ob> loadvol 2 ob> returndev tape1
例2-11 デバイス流用後のジョブの再開
この例では、ジョブに対してcatxcrコマンドを実行し、プロンプトでgo
を入力してバックアップを再開しています。
ob> catxcr admin/6.1 admin/6.1: 2013/04/11.18:36:44 ______________________________________________________________________ admin/6.1: 2013/04/11.18:36:44 admin/6.1: 2013/04/11.18:36:44 Transcript for job admin/6.1 running on brhost2 . . . admin/6.1: Backup started on Mon Apr 11 2013 at 18:36:44 admin/6.1: Volume label: admin/6.1: Enter a command from the following list: admin/6.1: load <n> .. load the tape from element <n> into the drive admin/6.1: unload <n> .. unload the tape from the drive into element <n> admin/6.1: help .. display other commands to modify drive's database admin/6.1: go .. to use the tape you selected admin/6.1: quit .. to give up and abort this backup or restore admin/6.1: : admin/6.1: : go
canceljob
用途
canceljob
コマンドは、保留中または実行中のジョブを取り消す場合に使用します。これらのジョブを表示するには、lsjob
コマンドで--pending
または--activeオプションを指定します。
ジョブを取り消すと、実行中の場合は強制終了され、そのジョブ記録にはcanceled
と記録されます。Oracle Secure Backupでは、取り消されたジョブは再実行できないものとみなされます。下位ジョブを持つジョブを取り消すと、各下位ジョブも取り消されます。
関連項目:
関連コマンドについては、「ジョブ用コマンド」を参照してください
前提条件
別のユーザーのジョブを取り消すには、所有者を問わないジョブの変更(modify any job, regardless of its owner)権を備えている必要があります。自身のジョブを取り消すには、ユーザーが所有するジョブの変更(modify any jobs owned by user)権を備えている必要があります。
構文
canceljob::=
canceljob [ --quiet/-q | --verbose/-v ] job-id...
意味
- --quiet/-q
-
出力を抑止します。
- --verbose/-v
-
詳細出力を表示します。
- job-id
-
取り消すジョブのジョブIDを指定します。ジョブIDを表示するには、lsjobコマンドを使用します。
例
例2-12 バックアップ・ジョブの取消し
この例では、保留中のジョブを表示して取り消します。
ob> lsjob --pending Job ID Sched time Contents State ---------------- ----------- ------------------------------ ---------------------- sbt/8 03/21.18:00 dataset fullbackup.ds future work ob> canceljob sbt/8 Info: canceled job sbt/8. ob> lsjob --pending ob>
カタログ
用途
格納されているバックアップ・カタログ・データを、管理ドメイン内の指定したバックアップ・コンテナからバックアップ・カタログにインポートします。
catalog
コマンドは、次のシナリオで使用します。
-
障害回復中
Oracle Secure Backupカタログが損傷し、カタログのバックアップ・コピーが使用できない場合は、
catalog
コマンドを使用して、カタログを再作成できます。 -
異なるストレージ・システムにディスク・プールがレプリケートされる場合
レプリケートされたコピーのバックアップ・イメージ・インスタンスを、異なる管理ドメインに属するバックアップ・カタログにインポートできます。
-
ボリューム・セットをインポートする場合
新しい管理ドメインのボリューム・セットをインポートする際に、バックアップ・カタログ・データをインポートできます。
前提条件
カタログに追加中のボリューム・セットは、Oracle Secure Backupボリューム・データベースの一部である必要があります。ボリューム・セットをボリューム・データベースに含めるには、--identity
オプションを指定してidentifyvol
コマンドまたはimportvol
コマンドを使用します。
使用上のノート
catalog
コマンドを実行すると、Oracle Secure Backupによってカタログ・インポート・ジョブが作成されます。Oracle Secure Backupは、ボリューム・セット、ディスク・プール・デバイスまたはクラウド・ストレージ・デバイスのコンテンツをスキャンし、バックアップ・カタログに現在格納されていないバックアップ・イメージ・インスタンスを特定します。カタログ・インポート・ジョブが処理されると、スキャン中に特定されたインスタンスでバックアップ・カタログが更新されます。カタログ操作により、現在の管理ドメインに存在しないクライアントからバックアップ・イメージが検出されると、バックアップ・イメージと同じ名前およびUUIDのダミー・ホストが作成されます。このホストは、関連ログのみを保持し、バックアップおよびリストア操作には使用できません。
ディスク・プールまたはクラウド・ストレージ・デバイスをカタログに追加する場合は、デバイスの名前を指定する前に--device
オプションを使用します。このオプションを使用しないと、catalog
コマンドにより、バックアップ・コンテナがテープ・ボリュームと自動的に認識され、エラーが表示されます。
カタログ・インポート・ジョブが完了したら、catxcr
コマンドを使用して、このカタログ・インポート・ジョブに関連付けられている記録を表示します。
構文
catalog::=
catalog [--firstfullimage/-f] [--quiet/-q | --verbose/-V] [--forcecatimport/-F] [--debug/-e...] [--fastcatalogonly/-Y] [--foreground/-g] [--priority/-p schedule-priority] [--waitfor/-W duration] {[--vid/-v vid] | [--barcode/-b tag] | [--void/-o void] | [--backupsectionoid/-B oid]} {[--device/-d devicename] | [--drive/-D drivename]}
意味
- --firstfullimage/-f
-
テープでのカタログ・インポート・ジョブが、最初のバックアップ・セクションで開始するバックアップ・イメージ・インスタンスから開始されるように指定します。既存のすべてのアーカイブ・セクションはスキップされ、後続のすべてのバックアップ・イメージ・インスタンスがインポートされます。
- --quiet/-q
-
インポート操作の詳細が表示されないように指定します。単純化されたバージョンのボリューム・ラベルおよびアーカイブ・ラベルのみが表示されます。
- --verbose/-V
-
バックアップ・カタログ・データ、ボリューム・ラベル、アーカイブ・ラベルなどのカタログ・インポート操作の追加情報が表示されるように指定します。このオプションを省略すると、単純化されたバージョンのボリューム・ラベルおよびアーカイブ・ラベルが表示されます。
--quiet
または--verbose
のいずれのオプションも指定されていない場合、Oracle Secure Backupには、カタログ・インポート・ジョブの基本情報が表示されます。 - --forcecatimport/-F
-
ボリューム・セットの一部のボリュームがボリューム・データベースで処理されない場合でも、バックアップ・カタログ・データをインポートできるようにします。Oracle Secure Backupは、カタログ・データを既存のボリュームからバックアップ・カタログにインポートします。
このオプションは、ボリューム・セットに1つ以上のボリュームがない場合に便利です。また、バックアップ・コンテナの情報を使用して、既存のバックアップをバックアップ・カタログに再追加します。
ただし、カタログが複数のテープ・ボリュームにまたがっており、カタログ・データを格納するこれらのボリュームがない場合、情報はインポートされません。
- --debug/-e
-
追加のデバッグ情報がログ・ファイルに書き込まれるように指定します。この情報は、カタログ・インポート・ジョブ中に発生する可能性のあるエラーをデバッグする場合に便利です。ログ・ファイルに書き込まれるデバッグ情報の量を、このオプションで複数回増加するように指定します。
- --fastcatalogonly/-Y
-
関連付けられているバックアップ・カタログ・データがあるバックアップ・イメージ・インスタンスのみをインポートするように指定します。
- --foreground/-g
-
事前のカタログ・インポート・ジョブを作成せずに、カタログ操作が直接実行されるように指定します。このオプションは、テープ・ボリュームのみに使用します。
- --priority/-p schedule-priority
-
このカタログ・インポート・ジョブに関連付けられている優先度を指定します。
- --waitfor/-W duration
-
Oracle Secure Backupがカタログ・ジョブの完了まで待機する時間を指定します。指定したこの期間を超えると、Oracle Secure Backupは、新しいobtoolコマンド・プロンプトを表示するか、obtoolを終了します(
catalog
コマンドがシステム・コマンド・プロンプトから直接起動される場合)。duration
プレースホルダの詳細は、「duration」を参照してください。 - --vid/-v vid
-
データをバックアップ・カタログにインポートする必要のあるテープ・ボリュームまたはボリューム・セットの一意のボリュームIDを指定します。Oracle Secure Backupは、ボリューム・セットの最初のボリュームからカタログ・データをインポートします。通常は、前のテープ・ボリュームのロードを起動します。
--firstfullimage
オプションが指定されている場合、カタログへの追加プロセスは、このボリュームで開始されるバックアップ・イメージ・インスタンスから開始されます。lsvol
コマンドは、テープ・ボリュームのボリュームIDを取得する場合に使用します。vid
プレースホルダの詳細は、「vid」を参照してください。 - --barcode/-b tag
-
データをバックアップ・カタログにインポートする必要のあるテープ・ボリュームのバーコードを指定します。
lsvol
コマンドは、ボリュームのバーコードを取得する場合に使用します。 - --void/-o void
-
データをバックアップ・カタログにインポートする必要のあるボリュームのカタログ識別子を指定します。
lsvol
コマンドは、ボリュームIDを取得する場合、lsbu
コマンドは、バックアップIDを表示する場合、lspiece
コマンドは、このボリュームのピースOIDを表示する場合に使用します。 - --backupsectionoid/-B
-
バックアップ・カタログにインポートする必要のあるバックアップ・セクションのバックアップ・セクションIDを指定します。
lssection
コマンドは、バックアップ・セクションのバックアップ・セクションID (BSOID)の判別する場合に使用します。 - --device/-d devicename
-
カタログ・データをバックアップ・カタログにインポートする必要のあるディスク・プールの名前を指定します。
- --drive/-D drivename
-
データをバックアップ・カタログにインポートする必要のあるテープ・ボリュームの名前を指定します。ドライブが指定されていない場合、使用可能なテープ・ドライブをカタログ操作に使用できます。
例
カタログ・コマンドでは、カタログ・インポート・ジョブを作成します。カタログ・インポート・ジョブが完了すると、catxcr
コマンドを使用して、このジョブに関連付けられている記録を表示できます。
例2-13では、lsvol
コマンドでテープ・ドライブvt1
のボリュームをリストしています。次に、catalog
コマンドで、ボリュームID VOL000001
のボリュームをインポートし、カタログに追加します。このボリュームのカタログへの追加は、使用可能な最初のバックアップ・セクションを含むバックアップ・イメージ・インスタンスから開始されます。
catxcrコマンドは、ジョブID admin/20
のカタログ・ジョブの記録を表示します。
例2-13 ボリュームのカタログへの追加
ob> lsvol --drive vt1 Inventory of library vlib1: * in 1: volume RMAN-DEFAULT-000001, barcode 8ebd80f28e4a1039fd900163e359724, 42134336 kb remaining, content manages reuse in dte: volume VOL000001, barcode 3066e1068e4a10395a300163e359724, 41805312 kb remaining, lastse 2 *: in use list ob> catalog -V --vid VOL000001 --firstfullimage --priority 100 Info: catalog import request 1 submitted; job id is admin/20. ob> catxcr admin/20 2013/04/25.02:44:31 ______________________________________________________________________ 2013/04/25.02:44:31 2013/04/25.02:44:31 Transcript for job admin/20 running on brhost1 2013/04/25.02:44:31 Volume label: Volume tag: 3066e1068e4a10395a300163e359724 Volume UUID: 35af92b6-8e4a-1030-b7a1-00163e359724 Volume ID: VOL000001 Volume sequence: 1 Volume set owner: root Volume set created: Mon Apr 22 23:47:04 2013 Archive label: File number: 1 File section: 1 Owner: root Client host: brhost2 Backup level: 0 S/w compression: no Archive created: Mon Apr 22 23:47:04 2013 Archive owner: admin (UUID 2c29a0ce-8e4a-1030-aa47-00163e359724) Owner class: admin (UUID 2c17868c-8e4a-1030-aa47-00163e359724) Encryption: off Catalog data: yes Backup image UUID: 35948336-8e4a-1030-b7a1-00163e359724 Backup instance UUID: 3594834a-8e4a-1030-b7a1-00163e359724 . . . Importing catalog by reading attached data.Reached end of volume set
例2-14 ディスク・プールのカタログへの追加
この例では、ディスク・プールdp1
をカタログに追加します。
ob> lsdev --long dp1 dp1: Device type: disk pool In service: yes Debug mode: no Capacity: (not set) Consumption: 0 Free space goal: (system default) Concurrent jobs: (unlimited) Blocking factor: (default) Max blocking factor: (default) UUID: 53860d36-2a27-1032-a210-00163e527899 Attachment 1: Host: brhost3 Directory: /net/slc02qdv/scratch/test/osb_ds/temp ob> catalog --verbose --priority 100 --device dp1 Info: catalog import request 1 submitted; job id is admin/23
catds
用途
catds
コマンドは、mkdsコマンドで作成されたデータセット・ファイルのコンテンツをリストする場合に使用します。
関連項目:
関連コマンドについては、「データセット用コマンド」を参照してください
前提条件
catdsコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の表示(display administrative domain's configuration)
権を備えている必要があります。
構文
catds::=
catds dataset-file-name...
意味
- dataset-file-name
-
データセット・ファイルの名前を指定します。
dataset-file-name
プレースホルダの詳細は、「dataset-file-name」を参照してください。
例
例2-15 データセットのコンテンツの表示
この例では、basicsummary.ds
という名前のデータセット・ファイルのコンテンツを表示します。これは、Oracle Secure Backupに付属のデータセット・ファイルのサンプルです。
ob> catds basicsummary.ds # SAMPLES/basicsummary, pfg, 03/01/02 # review of basic dataset statements # This dataset ties together all of the features introduced # this far. It describes the root file systems and a couple of # specific directories on the /home file system of each host. # For each directory tree, it excludes any file ending in # ".a" and ".o". include dataset admin/default_rules # get domain defaults from # this file include host sporky # back up these 3 hosts, include host sparky include host spunky include path / # saving these file systems and include path /home/software # directories on each host include path /home/doc include optional pathlist /pl.qr # read additional names from # this pathlist file on each # named host, if it exists exclude name *.a # but in each tree, don't save # files ending exclude name *.o # in these suffixes
catrpt
関連項目:
関連コマンドについては、「レポート用コマンド」を参照してください
用途
catrpt
コマンドは、メディアの移動に関連する1つ以上のレポートを表示する場合に使用します。これらのレポートを使用すると、メディア・ライフ・サイクルを容易に管理できます。
多くの場合、ある場所から別の場所にメディアを移動する際に、その管理を印刷されたレポートに頼る必要があります。catrpt
コマンドには、次のレポート・タイプが用意されています。
-
選択リスト
現在の場所から次の場所に移動する必要があるメディアのリスト。メディアをテープ・ライブラリまたはスタンドアロンのテープ・ドライブから削除する際に、チェックリストとして使用すると便利です。
-
配布リストまたは梱包リスト
現在の場所から次の場所に移動するメディアのリスト。別の場所に発送するメディアに添える印刷されたリストとして使用すると便利です。また、メディアが保管場所から返却される予定の時期をオフサイト保管ベンダーに送付するのにも役立ちます。
-
インベントリ・リスト
メディアとその現在の場所のリスト
-
例外
失われたボリューム、正しいテープ・ライブラリに保存されていないボリューム、ローテーションに残っている期限切れのボリュームなど、ローテーション・ポリシーによって指定された正しい場所にないメディアのリスト。
前提条件
catrptコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration)
権を備えている必要があります。
構文1
ボリュームの選択または配布レポートを表示する場合は、次の構文を使用します。
catrpt::=
catrpt --type/-t { pick | distribution } job-id...
構文2
ボリュームの場所レポートを表示する場合は、次の構文を使用します。
catrpt::=
catrpt --type/-t location [ --location/-L location_name ] [ --intransit/-I ]
意味2
構文3
構文3
例外レポートまたは欠落レポートを表示する場合は、次の構文を使用します。
catrpt::=
catrpt --type/-t { exception | missing } [ --location/-L location_name ]
構文4
ボリュームのスケジュール・レポートを表示する場合は、次の構文を使用します。
catrpt::=
catrpt { --type/-t schedule } [ --from/-F from_date ] [ --to/-T to_date ] [ --location/-L location_name ]
意味4
例
例2-16 メディア移動レポートのリスト
この例では、catrpt
コマンドを使用して、例2-46で作成したメディア移動ジョブの選択リストを表示します。
ob> catrpt --type pick 2 Oracle Secure Backup Pick List Report Location - vlib1 Volume ID Barcode Move Date Next Loc ------------------------------------------------------------------------ VOL000001 e53b658a2d2710390a700163e527899 2013/11/12 lib1
catxcr
用途
catxcr
コマンドは、1つ以上のジョブ記録を表示する場合に使用します。Oracle Secure Backupでは、各ジョブの実行中の記録が保持されます。記録には、ジョブ操作の詳細が記述されます。Oracle Secure Backupでは、初めてジョブがディスパッチされるときにこの記録が作成され、ジョブの進捗に伴い更新されます。ジョブでオペレータの支援が必要とされるときには、この記録を使用して支援がリクエストされます。
関連項目:
関連コマンドについては、「ジョブ用コマンド」を参照してください
前提条件
別のユーザーのジョブをリストするには、所有者を問わないジョブのリスト(list any job, regardless of its owner)権を備えている必要があります。自身のジョブをリストするには、ユーザーが所有するジョブのリスト(list any jobs owned by user)権を備えている必要があります。
別のユーザーのジョブに応答するには、所有者を問わないジョブの変更(modify any job, regardless of its owner)権を備えている必要があります。自身のジョブに応答するには、ユーザーが所有するジョブの変更(modify any jobs owned by user)権を備えている必要があります。
構文
catxcr::=
catxcr [ --level/-l msglevel ] [ --noinput/-N ] [ --msgno/-m ] [ --start/-s msgno | --head/-h nlines | --tail/-t nlines ] [ --follow/-f ] job-id...
意味
- --level /-l msglevel
-
msglevel
以上のメッセージ・レベルを持つ行のみを表示します。msglevel
は数値または名前で指定できます。デフォルトのレベルは4(request)で、Oracle Secure Backupによって生成される通常のメッセージです。低いレベルのメッセージをリクエストおよび表示するには、catalogコマンドの--debug
オプションを使用して、ジョブの開始時にそれらが生成されるようにリクエストする必要があります。Oracle Secure Backupによって記録に書き込まれる各メッセージには、メッセージ番号およびメッセージ・レベルが付けられます。メッセージ番号は、記録内でのメッセージの位置を示します。
ノート:
メッセージ番号は物理的な行番号に対応しないことがあります。特定のメッセージが複数の物理行にわたることがあるためです。
メッセージ・レベルは、メッセージの内容を、表2-1に示す順序カテゴリにあるものとして識別したものです。
表2-1 メッセージ・レベル
メッセージ番号 メッセージ名 メッセージの説明 0
debug2
デバッグ(追加出力)メッセージ
1
debug1
デバッグ・メッセージ
2
verbose
詳細モード出力
3
info
情報メッセージ
4
request
ユーザーによってリクエストされたメッセージ
5
summary
操作のサマリー・メッセージ
6
warning
警告メッセージ
7
error
エラー・メッセージ(操作は続行)
8
abort
エラー・メッセージ(操作は取消)
9
fatal
エラー・メッセージ(プログラムは停止)
- --noinput/-N
-
入力リクエストが抑止されます。デフォルトでは、入力リクエストが認識されると、
catxcr
が一時停止し、ユーザーがプロンプトに応答できるようになります。このオプションを指定すると、このアクションが抑止されます。 - --msgno/-m
-
各行に接頭辞としてメッセージ番号を付けます。
- --start/-S msgno
-
メッセージ番号が
msgno
の行から表示を開始します。 - --head/-h nlines
-
記録の最初の
nlines
行が表示されます。--level
を指定しなかった場合は、デフォルトとして--level 4
が使用されるので、nlines
はデフォルトのレベル(またはそれ以上)の行の行数になります。--level
を指定した場合、nlines
は指定したレベルまたはそれ以上の行の行数になります。 - --tail nlines
-
記録の最後の
nlines
行が表示されます。--level
を指定しなかった場合は、デフォルトとして--level 4
が使用されるので、nlines
はデフォルトのレベル(またはそれ以上)の行の行数になります。--level
を指定した場合、nlines
は指定したレベルまたはそれ以上の行の行数になります。 - --follow/-f
-
記録の追加を継続的に監視し、行が記録されると表示します。デフォルトでは、
catxcr
コマンドは、リクエストされた行数を表示し、停止します。--follow
モードを終了するには、[Ctrl]キーを押しながら[C]を押します。 - job-id
-
記録を表示するジョブのジョブIDを指定します。依存ジョブを持つジョブを
job-id
に指定した場合は、obtoolにより、すべての依存ジョブの記録が表示されます。catxcr
では、複数の記録を表示する場合、各行にjob-id
を接頭辞として付けます。ジョブIDを表示するには、lsjobコマンドを実行します。
例
例2-17 ジョブ記録の表示
この例では、IDがsbt/1.1
であるジョブの記録を表示しています。
ob> catxcr sbt/1.1 2013/03/21.10:19:39 ______________________________________________________________________ 2013/03/21.10:19:39 2013/03/21.10:19:39 Transcript for job sbt/1.1 running on osbsvr1 2013/03/21.10:19:39 Volume label: Volume tag: ADE202 Volume ID: RMAN-DEFAULT-000001 Volume sequence: 1 Volume set owner: root Volume set created: Mon Mar 21 10:19:39 2013 Media family: RMAN-DEFAULT Volume set expires: never; content manages reuse
例2-18 ハングしているバックアップの記録の表示
例2-9では、バックアップ・ジョブadmin/6
は停止しています。この例では、catxcr
コマンドの実行により、Oracle Secure Backupがバックアップに使用可能なテープを見つけられないでいることが表示されています。この問題の最も一般的な原因は、テープ・ライブラリ内に適格なテープがないことです。
この状況に対応するには、[Enter]キーを押してobtoolプロンプトに戻るか、新たにウィンドウを開きます。テープ・ドライブを制御するには、borrowdevコマンドを使用します。unlabelvolまたはinsertvolコマンドでテープを使用可能にしたら、catxcr
、次にgo
を実行してジョブを完了します。
End of tape has been reached. Please wait while I rewind and unload the tape. The Volume ID of the next tape to be written is VOL000007. The tape has been unloaded. obtar: couldn't perform auto-swap - can't find usable volume in library (OB device mgr) Enter a command from the following list: load <n> .. load the tape from element <n> into the drive unload <n> .. unload the tape from the drive into element <n> help .. display other commands to modify drive's database go .. to use the tape you selected quit .. to give up and abort this backup or restore :
例2-19 ジョブの継続的表示
この例は、ジョブsbt/1.1
の記録を継続的に表示するものです。この例では、入力リクエストを無効にして、すべてのメッセージ・レベルを表示します。
ob> catxcr --noinput --follow --level 0 sbt/1.1
例2-20 ジョブの警告の表示
この例2-13では、ジョブadmin/1.1
およびadmin/2
のエラーおよび警告をすべて表示します。
ob> catxcr --level warning admin/1.1 admin/2
cd
用途
cd
コマンドは、Oracle Secure Backupカタログ内で参照しているディレクトリを変更する場合に使用します。cd
コマンドのオプションは、後続のlsおよびrestoreコマンドに影響します。
カタログを参照することは、バックアップ・イメージおよびバックアップ・イメージ・インスタンスのコンテンツを参照することと同じです。obtoolユーティリティでは、各イメージのコンテンツが、ライブ・ファイルシステムと同じようなディレクトリ構造として表示されます。参照できるのは、コンテンツがバックアップ済のディレクトリのみです。
関連項目:
関連コマンドについては、「参照用コマンド」を参照してください
前提条件
cdコマンドを実行するために必要な権限は、そのクラスに対する、このアクセスによるバックアップ・カタログの参照(browse backup catalogs with this access)の設定によって異なります。
構文
cd::=
cd [ --host/-h hostname ] [ --viewmode/-v viewmode ] [ --select/-s data-selector[,data-selector]... ] [ pathname ]
意味
- --host/-h hostname
-
mkhostまたはrenhostコマンドで割り当てられるホスト・コンピュータの名前を定義します。Oracle Secure Backupカタログ内でホストのファイル・システムを参照するには、先にそのホストを設定する必要があります。ホストは、set
host
コマンドを使用して設定することもできます。 - --viewmode/-v viewmode
-
Oracle Secure Backupカタログ内のディレクトリのコンテンツを表示するモードを指定します。
cd
コマンドのモードは、異なる設定に変更するまでは、viewmode
のままです。viewmode
の有効な値は次のとおりです。-
exact
: データ・セレクタに一致し、現在のパスに存在するディレクトリ・エントリのみが表示されます。 -
inclusive
: 現在のデータ・セレクタに関係なくすべてのエントリが表示されます(デフォルト)。 -
specific
: 指定したデータ・セレクタに一致するすべてのエントリが表示されます。
-
- --select/-s data-selector
-
操作に適用されるOracle Secure Backupカタログ・データを指定します。
data-selector
プレースホルダの詳細は、「data-selector」を参照してください。ノート:
cd
に指定したデータ・セレクタ値は、lsbuコマンドには影響しません。lsbu
コマンドでは、data-selector
を指定した場合を除いて、すべてのバックアップがリストされます。 - pathname
-
Oracle Secure Backupカタログ内を参照するパス名を指定します。
例
例2-21 ディレクトリの変更
この例では、ホストをbrhost2
に設定し、Oracle Secure Backupカタログのルート
・ディレクトリに移動し、そのコンテンツを表示します。
ob> cd --host brhost2 ob> cd / ob> ls /home
cdds
用途
cdds
コマンドは、管理サーバー上のデータセット・ディレクトリを変更する場合に使用します。このコマンドにより、データセット・ディレクトリ・ツリーを上下に移動できます。
関連項目:
関連コマンドについては、「データセット用コマンド」を参照してください
前提条件
cddsコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の表示(display administrative domain's configuration)
権を備えている必要があります。
構文
cdds::=
cdds [ dataset-dir-name ]
意味
- dataset-dir-name
-
移動先のデータセット・ディレクトリの名前を指定します。
dataset-dir-name
プレースホルダの詳細は、「dataset-dir-name」を参照してください。
例
例2-22 データセット・ディレクトリの作成
この例では、トップレベルのディレクトリのコンテンツをリストし、mydatasets
サブディレクトリに移動して、現行ディレクトリの名前を表示します。
ob> lsds Top level dataset directory: mydatasets/ ob> cdds /mydatasets ob> pwdds /mydatasets
cdp
用途
cdp
コマンドは、現行のポリシーまたはポリシー・クラスに対してアイデンティティを設定する場合に使用します。ディレクトリ構造において、ポリシーはルートとしてのスラッシュ(/
)で、ポリシー・クラスはサブディレクトリで表されます。この構造内を移動するにはcdp
を使用し、ポリシー情報を表示するにはpwdpおよびlspを使用します。
関連項目:
-
関連コマンドについては、「ポリシー用コマンド」を参照してください
-
ポリシーおよびポリシー・クラスの詳細なリストについては、「デフォルトおよびポリシー」を参照してください
前提条件
cdpコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の表示(display administrative domain's configuration)
権を備えている必要があります。
構文
cdp::=
cdp [ policy-name ]
例
例2-23 ポリシー情報の参照
この例では、pwdp、lspおよびcdp
コマンドを使用してポリシーを参照し、デーモン・ポリシーwebautostart
の値を検出しています。
ob> pwdp / ob> lsp daemons daemon and service control policies devices device management policies index index catalog generation and management policies local Oracle Secure Backup configuration data for the local machine logs log and history management policies media general media management policies naming WINS host name resolution server identification ndmp NDMP Data Management Agent (DMA) defaults operations policies for backup, restore and related operations scheduler Oracle Secure Backup backup scheduler policies security security-related policies testing controls for Oracle Secure Backup's test and debug tools ob> cdp daemons ob> lsp auditlogins no [default] obixdmaxupdaters 2 [default] obixdrechecklevel structure [default] obixdupdaternicevalue 0 [default] webautostart yes webpass (set) windowscontrolcertificateservice no [default] ob> cdp webautostart ob> lsp webautostart yes
chauth
用途
chauth
コマンドを使用して、Oracle Secure Backupで使用する既存の認証オブジェクトを再構成します。認証オブジェクトでは、Oracle Cloud InfrastructureとOracle Cloud Infrastructure Classicの両方で、Oracle Cloudへのバックアップの実行に使用される資格証明を指定します。
前提条件
chauth
コマンドを実行するには、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration)
権を備えている必要があります。
構文1
次の構文を使用して、Oracle Cloud Infrastructureで使用する既存の認証オブジェクトを再構成します。
chauth::=
chauth [--comment/-c comment] [--inputcomment/-i] [--fingerprint/-f key-finger-print] [--keyfile/-k key-file-path] [--tenancyocid/-o tenancy-ocid] [--userocid/-u user-ocid] [--url/-r url] authobj-name
意味
- --comment/-c comment
-
認証オブジェクトを説明するコメント・テキストを指定します。
- --inputcomment/-i
-
chauth
で、コメント・テキストの入力を要求するプロンプトが表示されます。 - --fingerprint/-f key-finger-print
-
公開キーのフィンガープリントを指定します。公開キーと秘密キーは、Oracle Cloud Infrastructureによる認証に必要です。フィンガープリントは公開キー・ファイルに関連付けられているため、公開キー・ファイルが変更されたときに更新する必要があります。
- --keyfile/-k key-file-path
-
RSA秘密キー・ファイルへのパスを指定します。このファイルはPEM形式である必要があります。
- --tenancyocid/-o tenancy-ocid
-
Oracle Cloud InfrastructureアカウントのテナンシOCIDを指定します。
- --userocid/-u user-ocid
-
クラウド・ストレージ・ユーザーのユーザーOCIDを指定します。
- --url/-r url
-
Oracle Cloud Infrastructureアカウントのリージョン固有のURLを指定します。
- authobj-name
-
Oracle Cloud Infrastructureでの認証に使用される資格証明が含まれる認証オブジェクトの名前を指定します。
構文2
次の構文を使用して、Oracle Cloud Infrastructure Classicで使用する認証オブジェクトを再構成します。
意味2
chauth::=
chauth [--comment/-c comment] [--inputcomment/-i] {--username/-n cloud-user} {--queryp/-q} [--url/-r url] authobj-name
次のオプションを使用すると、Oracle Cloud Infrastructure Classicの認証オブジェクトを構成できます。
- --comment/-c comment
-
認証オブジェクトを説明するコメント・テキストを指定します。
- --inputcomment/-i
-
chauth
で、コメント・テキストの入力を要求するプロンプトが表示されます。 - --username/-n cloud-user
-
Oracle Cloud Infrastructure Classicのストレージ・ユーザーのユーザー名を指定します。
- --queryp/-q
-
chauth
で、Oracle Cloud Infrastructure Classicアカウントのパスワードを要求するプロンプトが表示されます。このオプションを使用して、クラウド・パスワードの期限が切れた場合または管理者によって変更された場合にパスワードを更新します。 - --url/-r url
-
Oracle Cloudで提供されるエンドポイントURLで、アイデンティティ・ドメイン名を含める必要があります。通常、エンドポイントURLは
example
.storage.oraclecloud.com
で、exampleはアイデンティティ・ドメインの名前です。 - authobj-name
-
認証オブジェクトの名前を指定します。
例
例2-24 認証オブジェクトのOCI公開キー・フィンガープリントの変更
この例では、認証オブジェクトによって使用されるOracle Cloud Infrastructure公開キー・フィンガープリントを変更します。
ob> lsauth -l auth_02 auth_02: Type: oci Tenancy ocid: ocid1.tenancy.oc1..aaacghaavjhmkf6c1z2olihuob3nwen8iqx73v6fs3vpdb3v21w7r4wjc2ka User ocid: ocid1.user.oc1..aaacghaaqm771pieyhvpaq69t7tunisjkn7x7stcnksj7jnqc73am7wm7lva Key fingerprint: c5:09:dd:f5:d6:88:2c:63:b1:19:b6:39:09:9c:90:fb Identity domain: testdomain URL: https://console.us-phoenix-1.oraclecloud.com UUID: ddf03c9a-ca09-1036-90bb-fa163e381872 ob> chauth -f 69:7f:3b:fc:50:3a:72:83:ff:e5:a6:88:30:b7:ee:a4 auth_02 ob> lsauth -l auth_02 auth_02: Type: oci Tenancy ocid: ocid1.tenancy.oc1..aaacghaavjhmkf6c1z2olihuob3nwen8iqx73v6fs3vpdb3v21w7r4wjc2ka User ocid: ocid1.user.oc1..aaacghaaqm771pieyhvpaq69t7tunisjkn7x7stcnksj7jnqc73am7wm7lva Key fingerprint: 69:7f:3b:fc:50:3a:72:83:ff:e5:a6:88:30:b7:ee:a4 Identity domain: testdomain URL: https://console.us-phoenix-1.oraclecloud.com UUID: ddf03c9a-ca09-1036-90bb-fa163e381872 ob>
chclass
用途
chclass
コマンドは、ユーザー・クラスの属性を変更する場合に使用します。
前提条件
chclassコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration)
権を備えている必要があります。
関連項目:
-
関連コマンドについては、「クラス用コマンド」を参照してください
-
Oracle Secure Backupのデフォルトのクラスおよび権限の詳細は、「クラスおよび権限」を参照してください
構文
chclass::=
chclass [ --modself/-m { yes | no } ] [ --modconfig/-M { yes | no } ] [ --backupself/-k { yes | no } ] [ --backuppriv/-K { yes | no } ] [ --restself/-r { yes | no } ] [ --restpriv/-R { yes | no } ] [ --listownjobs/-j { yes | no } ] [ --modownjobs/-J { yes | no } ] [ --listanyjob/-y { yes | no } ] [ --modanyjob/-Y { yes | no } ] [ --mailinput/-i { yes | no } ] [ --mailerrors/-e { yes | no } ] [ --mailrekey/-g{ yes | no } ] [ --browse/-b browserights ] [ --querydevs/-q {yes | no}] [ --managedevs/-d {yes | no} ] [ --listownbackups/-s {yes | no} ] [ --modownbackups/-S {yes | no} ] [ --listanybackup/-u {yes | no} ] [ --modanybackup/-U {yes | no} ] [ --orauser/-o {yes | no} ] [ --orarights/-O oraclerights ] [ --fsrights/F fsrights ] [ --listconfig/-L {yes | no} ] [ --modcatalog/-c {yes | no} ] classname...
意味
各オプションの詳細は、「mkclass」を参照してください。
例
例2-25 クラスの変更
この例では、管理者権限でバックアップを実行できるユーザーをすべてリストし、この権限をuser
に付与し、付与が正常に終了したことを確認します。
ob> lsclass --backuppriv yes admin operator ob> chclass --backuppriv yes user ob> lsclass --backuppriv yes admin operator user
chdev
用途
chdev
コマンドは、構成されたテープ・デバイス、テープ・ライブラリ、ディスク・プールまたはクラウド・ストレージ・デバイスの属性を変更する場合に使用します。mkdevコマンドは、テープ・デバイス、ディスク・プールまたはクラウド・ストレージ・デバイスを最初に構成する場合に使用します。
関連項目:
関連コマンドについては、「デバイス用コマンド」を参照してください
前提条件
chdevコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration)
権を備えている必要があります。
使用上のノート
ACSLSライブラリまたはACSLSライブラリに内包されるテープ・ドライブでchdev
を使用する場合、obacslibd
の実行中は、ライブラリ操作に影響を与える特定のデバイス属性は変更できません。このような属性は、obacslibd
が停止している場合にのみ変更可能です。
構文1
テープ・ドライブを再構成する場合は、次の構文を使用します。
chdev::=
chdev [ --attach/-a aspec[,aspec]... ] [ --addattach/-A aspec[,aspec]... ] [ --rmattach/-R aspec[,aspec]... ] [ --inservice/-o | --notinservice/-O ] [ --wwn/-W wwn ] [ --library/-l devicename ] [ --dte/-d dte ] [ --ejection/-j etype ] [ --minwritablevolumes/-m n ] [ --blockingfactor/-f bf ] [ --maxblockingfactor/-F maxbf ] [ --automount/-m { yes | no } ] [ --erate/-e erate ] [ --current/-T se-spec ] [ --uselist/-u se-range ] [ --usage/-U duration ] [--positioninterval/-q positioninterval] [ --serial/-N serial-number ] [ --model/-L model-name ] [ --updateserialnumber/-S ] [ --enablechecksum/-K {yes | no | systemdefault}] devicename...
構文2
テープ・ライブラリを再構成する場合は、次の構文を使用します。
chdev::=
chdev [ --attach/-a aspec[,aspec]... ] [ --addattach/-A aspec[,aspec]... ] [ --class/-x vtl ] [ --rmattach/-R aspec[,aspec]... ] [ --inservice/-o | --notinservice/-O ][ --wwn/-W wwn ] [ --autoclean/-C { yes | no } ][ --cleanemptiest/-E { yes | no } ] [ --cleaninterval/-i { duration | off } ] [ --barcodereader/-B { yes | no | default } ] [ --barcodesrequired/-b { yes | no | default } ] [ --unloadrequired/-Q { yes | no } ] [ --serial/-N serial-number ] [ --model/-L model-name ] [ --updateserialnumber/-S] [ --ejection/-j etype] [--minwritablevolumes/-V minvols] devicename...
意味1および2
次のオプションは、テープ・ドライブまたはテープ・ライブラリを再構成する場合に使用できます。ここに記載されていないオプションについては、「mkdev」を参照してください。
- --addattach/-A aspec
-
テープ・ドライブまたはテープ・ライブラリのデバイスのアタッチメントを追加します。
aspec
プレースホルダの詳細は、「aspec」を参照してください。 - --class/-x vtl
-
VTLとしてライブラリ・クラスを指定します。
- --rmattach/-R aspec
-
テープ・ドライブまたはテープ・ライブラリのデバイスのアタッチメントを削除します。
aspec
プレースホルダの詳細は、「aspec」を参照してください。 - --uselist/-u se-range
-
このデバイスが使用できる記憶域要素の範囲を指定します。このオプションが適用されるのは、テープ・ライブラリに搭載されているテープ・ドライブのみです。
デフォルトでは、テープ・ライブラリ内のすべてのテープ・ドライブからテープ・ライブラリ内のすべてのテープにアクセスすることが可能になります。バックアップを同時実行する複数のテープ・ドライブを搭載するライブラリでは、複数のテープの使用をパーティション化する必要があります。
たとえば、記憶域要素の前半にある各テープを1番目のテープ・ドライブで使用し、後半にある各テープを2番目のテープ・ドライブで使用する場合です。あるいは、単一のテープ・ドライブ上で様々なタイプのバックアップ用にいろいろな使用リストを設定する場合です。
テープ・デバイスの
uselist
値に対する変更は、chdev
コマンドを入力したときに実行されるジョブでは認識されません。たとえば、ジョブが使用可能なボリューム不足のため保留されている場合に、chdev
--uselist
コマンドで記憶域要素を追加することによってジョブを再開することはできません。chdev
操作は成功しますが、ジョブは保留されたままです。chdev
の変更を有効にするには、ジョブを取り消して再起動する必要があります。se-range
プレースホルダの詳細は、「se-range」を参照してください。 - --usage/-U duration
-
テープ・ドライブが最後にクリーンアップされてから使用されてきた期間を指定します。
duration
プレースホルダの詳細は、「duration」を参照してください。特定の間隔のクリーンアップ・サイクルをリクエストする場合は、mkdevコマンドを使用します。構成済の間隔を初期化し、最後のクリーンアップ以降のテープ・ドライブの使用状況を反映するには、
chdev
に--usage
オプションを指定します。 - --ejection/-j etype
-
テープを取り出す方法を指定します。値は、
automatic
、ondemand
またはmanual
です。 - --minwritablevolumes/-m n
-
Oracle Secure Backupが初期のボリューム・ローテーションを開始するまでの、書込み可能なボリュームの最小数に対するしきい値を指定します。
- --serial/-N serial-number
-
テープ・デバイスのシリアル番号を指定します。
明示的にシリアル番号を
mkdev
コマンドで入力した場合、Oracle Secure Backupはこのシリアル番号をデバイス・オブジェクトに保存します。シリアル番号
の引数をNULL(''
)に指定した場合、Oracle Secure Backupはデバイスを開いて、デバイスからシリアル番号を読み取ってデバイス・オブジェクトにこの番号を保存します。checkserialnumbers
ポリシーが有効である場合、テープ・ライブラリ内の故障したテープ・ドライブを交換するときなど、テープ・デバイスのハードウェアを変更したときには必ず、chdev
--serial
コマンドとともにシリアル番号を入力する必要があります。デバイス・オブジェクトが作成されたときにシリアル番号が入力されていない場合でも、番号を入力する必要があります。関連項目:
- --updateserialnumber/-S
-
引数がNULLの
--serial
と意味的に同等です。Oracle Secure Backupはデバイスを開いて、デバイスからシリアル番号を読み取ってデバイス・オブジェクトにこのシリアル番号を保存します。 - --enablechecksum/-K {yes | no | systemdefault}
-
このデバイスにバックアップ・イメージ・インスタンスを書き込むときにチェックサムを計算および格納するかどうかを指定します。チェックサムはバックアップ・メタデータの一部として格納され、バックアップ・イメージ・インスタンスを検証するために使用できます。
次のいずれかの値を
enablechecksum
に設定します。-
yes:チェックサムが計算され、バックアップ・メタデータの一部として保存されます。
-
no:チェックサムはバックアップ・データ用に計算または保存されません。このオプションは、デバイスでハードウェアベースの手法を使用して、書き込まれたデータの整合性を検証できる場合に使用します。
-
systemdefault:このタイプのデバイスに設定されるデバイス・ポリシーによって、チェックサムを計算し、バックアップ・データとともに格納する必要があるかどうかが決まります。これはデフォルトの設定です。
たとえば、
enablechecksum
をsystemdefault
に設定してテープ・ドライブを構成するとします。デバイス・ポリシーenabletapechecksum
はyesに設定されます。この場合、このテープ・デバイスに作成されたすべてのバックアップに対してチェックサムが計算されて格納されます。
チェックサムの計算動作の変更は、この設定の変更後に作成されたバックアップにのみ適用されます。
-
- devicename
-
再構成するテープ・ライブラリまたはテープ・ドライブの名前を指定します。テープ・デバイス名の命名規則については、「devicename」を参照してください。
構文3
chdev [--attach/-a aspec[,aspec]...] [--addattach/-A aspec[,aspec]...] [--rmattach/-R aspec[,aspec]...] [--inservice/-o | --notinservice/-O] [--capacity/-y size-spec] [--concurrentjobs/-J concjobs] [--blockingfactor/-f bf] [--maxblockingfactor/-F maxbf] [--freespacegoal/-G freespacegoal] [--staging/-h {yes | no}] [--stagerule/-H stage-rule-name [,stage-rule-name]…] [--addstagerule stage-rule-name [,stage-rule-name]…] [--mvstagerule [after-stage-rule-name:] {start-stage-rule-name} [-end-stage-rule-name]] [--rmstagerule stage-rule-name ,[stage-rule-name]...] [--enablechecksum {yes | no | systemdefault}] devicename...
意味3
ここに記載されていないオプションについては、「mkdev」を参照してください
- --attach/-a aspec
-
ディスク・プールのバックアップ・イメージ・インスタンスを格納するホストおよびファイルシステム・ディレクトリを再定義します。ディスク・プールの以前の定義はすべて破棄されます。ただし、ファイルシステム・ディレクトリに格納されているバックアップ・イメージ・インスタンスは影響を受けません。
- --addattach/-A aspec
-
ディスク・プールのデバイス・アタッチメントを追加します。
aspec
プレースホルダの詳細は、「aspec」を参照してください。 - --rmattach/-R aspec
-
ディスク・プールのデバイス・アタッチメントを削除します。aspecプレースホルダの詳細は、「aspec」を参照してください。
- --staging/-h {yes | no}
- ステージングを有効または無効にします。(クラウド・ストレージ・デバイスはステージングを有効にできないことに注意してください。)
- --addstagerule stage-rule-name [,stage-rule-name]…
- ステージ・ルール名をデバイス・ステージ・ルール・リストに追加します。名前のリストをカンマ区切りで順番に指定します。名前はリストの末尾に追加されます。リスト内の任意の場所に名前を移動するには、
--mvstagerule
オプションを指定した別のchdev
コマンドを発行します。このオプションは、
--stagerule
オプションまたは--mvstagerule
オプションが指定されている場合は使用できません。 - --mvstagerule [after-stage-rule-name:]{start-stage-rule-name} [-end-stage-rule-name]
- デバイス・ステージ・ルール・リスト内で1つまたは複数のステージ・ルールを移動します。after-stage-rule-nameの後にコロン文字を指定すると、ステージ・ルールのリスト内でafter-stage-rule-nameの後に1つまたは複数のルールが移動します。それ以外の場合、ルールはリストの先頭に移動します。
指定するルールは、リスト内の1つのルール、またはstart-stage-rule-name-end-stage-rule-nameで指定したルールの範囲のいずれかです。
このオプションは、
--stagerule
オプション、--addstagerule
オプションまたは--rmstagerule
オプションが指定されている場合は使用できません。 - --rmstagerule stage-rule-name ,[stage-rule-name]...
- デバイス・ステージ・ルール・リストから1つ以上のステージ・ルールを削除します。
このオプションは、
--stagerule
オプション、--addstagerule
オプションまたは--mvstagerule
オプションが指定されている場合は使用できません。 - --enablechecksum {yes | no | systemdefault}
-
このディスク・プールにバックアップ・データを書き込むときにチェックサムを計算して格納するかどうかを指定します。チェックサムを格納すると、後日バックアップを検証できます。
次のいずれかの値を
enablechecksum
に設定します。-
yes:チェックサムが計算され、バックアップ・メタデータの一部として保存されます。
-
no:チェックサムはバックアップ・データ用に計算または保存されません。このオプションは、デバイスでハードウェアベースの手法を使用して、書き込まれたデータの整合性を検証できる場合に使用します。
-
systemdefault:このタイプのデバイスに設定されるデバイス・ポリシーによって、チェックサムを計算し、バックアップ・データとともに格納する必要があるかどうかが決まります。
たとえば、ディスク・プール構成を変更して、
enablechecksum
をsystemdefault
に設定するとします。デバイス・ポリシーenablediskchecksum
はyesに設定されます。構成が変更された後、このディスク・プールに書き込まれるすべてのバックアップ・イメージ・インスタンスについてチェックサムが計算されて格納されます。
チェックサムの計算動作の変更は、この設定の変更後に作成されたバックアップ・イメージ・インスタンスにのみ適用できます。
-
構文4
ACSLSテープ・ライブラリに内包されるテープ・ドライブの構成を変更する場合は、次の構文を使用します。
chdev::=
chdev [ --attach/-a aspec ] [ --inservice/-o | --notinservice/-O ] [ --addattach/-A aspec[,aspec]... ] [ --rmattach/-R aspec[,aspec]... ] [ --wwn/-W wwn ] [ --library/-l devicename ] [ --lsm/s lsm_id ] [ --panel/p panel_id ] [ --drive/r drive_id ] [ --blockingfactor/-f bf ] [ --maxblockingfactor/-F maxbf ] [ --erate/-e erate ] [--positioninterval/-q positioninterval] [--enablechecksum {yes | no | systemdefault}] devicename...
意味4
ACSLSテープ・ライブラリに内包されるテープ・ドライブの構成を変更する場合は、次の意味を使用します。ここに記載されていないオプションについては、「意味1および2」を参照してください。
obacslibd
の実行中は、ACSLSライブラリに内包されるテープ・ドライブの次の属性は変更できません。
-
--lsm/s
lsm_id
-
--panel/p
panel_id
-
--drive/r
drive_id
- --addattach/-A aspec
-
ACSLSライブラリに内包されるテープ・ドライブのデバイスのアタッチメントを追加します。
aspec
プレースホルダの詳細は、「aspec」を参照してください。 - --rmattach/-R
-
ACSLSライブラリに内包されるテープ・ドライブのデバイスのアタッチメントを削除します。
aspec
プレースホルダの詳細は、「aspec」を参照してください。 - --lsm/-s lsm_id
-
このオプションは、ACSLSライブラリに内包されるテープ・ドライブに対してのみ使用します。このテープ・ドライブが存在するACSライブラリ・ストレージ・モジュールのIDを定義します。
- --panel-p panel_id
-
このオプションは、ACSLSライブラリに内包されるテープ・ドライブに対してのみ使用します。このテープ・ドライブが存在するパネルのIDを定義します。
- --drive -r drive_id
-
このオプションは、ACSLSライブラリに内包されるテープ・ドライブに対してのみ使用します。このテープ・ドライブが存在するドライブのIDを定義します。
- --enablechecksum {yes | no | systemdefault}
-
このデバイスにバックアップ・データを書き込むときにチェックサムを計算して格納するかどうかを指定します。チェックサムを格納すると、後日バックアップを検証できます。
次のいずれかの値を
enablechecksum
に設定します。-
yes:チェックサムが計算され、バックアップ・メタデータの一部として保存されます。
-
no:チェックサムはバックアップ・データ用に計算または保存されません。このオプションは、デバイスでハードウェアベースの手法を使用して、書き込まれたデータの整合性を検証できる場合に使用します。
-
systemdefault:
enabletapechecksum
デバイス・ポリシーに設定された値によって、チェックサムを計算し、バックアップ・データとともに格納する必要があるかどうかが決まります。
チェックサムの計算動作の変更は、この設定の変更後に作成されたバックアップにのみ適用されます。
-
構文5
ACSLSテープ・ライブラリを再構成する場合は、次の構文を使用します。
chdev::=
chdev [ --attach/-a aspec ] [ --inservice/-o | --notinservice/-O ] [ --userid/-n acs-userid ] [ --acsid/-g acs_id ] [ --port/-P port_num ] [ --ejection/-j etype ] [ --minwritablevolumes/-V minvols ] library_devicename...
意味5
ACSLSテープ・ライブラリを再構成する場合は、次の構文を使用します。ここに記載されていないオプションについては、「意味1および2」を参照してください。
obacslibd
の実行中は、ACSLSテープ・ライブラリの次の属性は変更できません。
-
--attach/-a
aspec
-
--userid/-n
acs-userid
-
--acsid/-g
acs_id
-
--port/-P
port_num
- --attach/-a aspec...
-
ACSLSテープ・ライブラリに対するOracle Secure Backupメディア・サーバーおよびACSLSサーバーを指定します。
aspec
の書式は、mediaservhostname:acslshost
です。 - --userid/-n acs_userid
-
ACSLSアクセス制御ユーザー名を指定します。この値はオプションです。指定した場合、ACSLSサーバーとのやりとりにはすべてこのアクセス名が前に付きます。
- --acsid/-g acs_id
-
制御するACSLSテープ・ライブラリのACS ID値を指定します。
- --port/-P port_num
-
ACSLSサーバー・ソフトウェアのリスニング・ポートを指定します。通常、この値は
0
か、または指定しません。このオプションを指定する必要があるのは、ACSLSサーバーがファイアウォールの内側にある場合のみです。
構文6
シンボリック名をACSLSテープ・ライブラリ内のACSカートリッジ・アクセス・ポート(CAP)と関連付ける場合は、次の構文を使用します。
chdev::=
chdev [ --library/-L devicename ] [ --lsm/s lsm_id ] [ --capid/-c cap_id ] capname
意味6
シンボリック名をACSLSテープ・ライブラリ内のACSカートリッジ・アクセス・ポート(CAP)と関連付ける場合は、次の意味を使用します。
obacslibd
の実行中は、ACSLSテープ・ライブラリ内にあるACS CAPの次の属性は変更できません。
-
--lsm/s
lsm_id
-
--capid/-c
cap_id
構文7
クラウド・ストレージ・デバイスを再構成する場合は、次の構文を使用します。
chdev::=
chdev --type/-t cloudstorage [--mediasserver media server,media server,...] [--addmediaserver mediaserver,mediaserver,...] [--rmmediaserver mediaserver,mediaserver,...] [--inservice/-o | --notinservice/-O] [--segmentsize segment-size] [--capacity/-y size-spec] [--username cloud-user] [--querypassphrase] [--streamspersjob streams-per-job] [--concurrentjobs/-J concjobs] [--blockingfactor/-f bf] [--maxblockingfactor/-F maxbf] [--freespacegoal/-G freespacegoal] [--authobj/-z auth-obj] [--url cloud-url] [--force] [--enablechecksum {yes | no | systemdefault}] devicename...
意味7
クラウド・ストレージ・デバイスを再構成する場合は、次の意味を使用します。
ここに記載されていないオプションについては、「mkdev」を参照してください
- --mediaserver mediaserver[,mediaserver]
- 接続されているメディア・サーバーの名前。複数のメディア・サーバーを指定すると、Oracle Secure Backupでは、指定されたすべてのメディア・サーバーを介してコンテナがアクセス可能であることを検証します。
1つのメディア・サーバーを指定すると、すべてのデータがクライアントからメディア・サーバーに送信されます。次に、メディア・サーバーでは、データをバッファリングしてクラウドにアップロードします。同じメディア・サーバー上で実行するジョブが多すぎると、パフォーマンスが低下することがあります。
メディア・サーバーにはクラウド・ウォレットが必要です。クラウド・ウォレットを作成してメディア・サーバーにインポートする方法の詳細は、『Oracle Secure Backupインストレーションおよび構成ガイド』を参照してください。
- --addmediaserver mediaserver[,mediaserver]
- 1つ以上のメディア・サーバーを追加します。
- --rmmediaserver mediaserver[,mediaserver]
- 1つ以上のメディア・サーバーを削除します。
- --inservice/-o | --notinservice/-O
inservice
オプションは、クラウド・ストレージ・デバイスのステータスを設定し、Oracle Secure Backupで論理的に使用できるようにします。notinsevice
オプションは、クラウド・ストレージ・デバイスのステータスを設定し、Oracle Secure Backupで論理的に使用できないようにします。- --capacity/-y size-spec
- 構成されたクラウド・アカウントのアイデンティティ・ドメインで、クラウド・ストレージ・デバイスが占有できる領域の容量を指定します。size-specプレースホルダは、クラウド・ストレージ・デバイスのサイズを指定します。数値の後に単位を入力します。クラウド・ストレージ・デバイスのデバイス・サイズの単位は、KB、MB、GB、TB、PBまたはEBのいずれかにできます。ゼロを入力すると、クラウド・ストレージ・デバイスのサイズに制限がなくなります。この場合、クラウド・ストレージ・デバイスのサイズは、クラウド・アカウントのアイデンティティ・ドメインに対して購入した割当て、またはクラウド・ストレージ・デバイスに構成した対応するコンテナに設定した割当てによってのみ制限されます。
クラウド・ストレージ・デバイスのバックアップ・イメージ・インスタンスのサイズが指定した容量を超えた場合、領域の消費量がこの容量を下回るまで、Oracle Secure Backupは、このクラウド・ストレージ・デバイスに対してこれ以上のジョブをスケジュールしません。
chdevコマンドを使用してクラウド・ストレージ・デバイスのサイズを変更した場合、指定する値は、クラウド・ストレージ・デバイスによって現在占有されている領域を下回ることはできません。そうしないと、コマンドが失敗します。
- --username cloud user
- クラウド・アカウントのユーザー名
- --container container name
- クラウド・ストレージのコンテナの名前。コンテナはストレージ区分で、Oracle Cloud Infrastructureに格納されるデータを編成できます。
- --segmentsize segment size
-
Oracle Secure Backupでは、各バックアップ・イメージを格納する際に、バックアップ・イメージを複数のセグメントに分割し、各セグメントを単一オブジェクトとしてクラウド・ストレージ・コンテナに格納します。セグメント・サイズによってオブジェクトのサイズが定義されます。
- --streamsperjob num
- Oracle Secure Backupは、データを高速にアップロードするために、Oracle Cloud Infrastructureと複数の接続を確立できます。streamsperjob値は、ジョブごとにOracle Secure Backupで確立できる接続の数を定義します。
- --concurrentjobs num
- このデバイスで同時に実行可能なジョブの最大数を指定します。これには、バックアップ、リストアおよびデバイス管理関連のジョブが含まれます。詳細は、「concjobs」を参照してください。
- --blockingfactor/-f bf
- ブロッキング・ファクタを指定します。ブロッキング・ファクタは、デバイスに書き込まれるデータの1ブロック当たりに含めることができる512バイトのレコードの数を決定するものです。デフォルトでは、Oracle Secure Backupは64000ブロックを書き込みます(128のブロッキング・ファクタ)。
- --maxblockingfactor/-F maxbf
- 最大ブロッキング・ファクタを指定します。最大ブロッキング・ファクタにより、Oracle Secure Backupが、ブロッキング・ファクタが不明のデバイスから最初に読み込むデータ量が制御されます。
- --freespacegoal/-G freespacegoal
- 期限切れのバックアップ・イメージ・インスタンスを事前に削除することで、デバイス・マネージャが保持する必要のあるクラウド・ストレージ・デバイス容量の割合を指定します。
- --authobj/-z auth-obj
-
このクラウド・ストレージ・デバイスOracle Cloud Infrastructure Object StorageまたはOracle Cloud Infrastructure Object Storage Classicを認証するために必要な資格証明を含む認証オブジェクトを指定します。認証オブジェクトはmkauthコマンドを使用して作成します。
指定する認証オブジェクトは、変更するデバイスと同じタイプである必要があります。Oracle Cloud Infrastructure Object Storage Classicで使用する場合、Oracle Cloudストレージ・アカウントの識別ドメイン、URLおよびユーザー名を使用して指定された資格証明よりも認証オブジェクトの設定が優先されます。
- --url url to cloud
- Oracle Cloudストレージ・アカウントのURL。これは、
identity domain.storage.oraclecloud.com
として定義されます - --identitydomain identify domain name
- ユーザーのクラウド・ストレージ・サービスに関連付けられたアイデンティティ・ドメイン名。
- --enablechecksum {yes | no | systemdefault}
-
このデバイスにバックアップ・データを書き込むときにチェックサムを計算して格納するかどうかを指定します。チェックサムを格納すると、後日バックアップを検証できます。
次のいずれかの値を
enablechecksum
に設定します。-
yes:チェックサムが計算され、バックアップ・メタデータの一部として保存されます。
-
no:チェックサムはバックアップ・データ用に計算または保存されません。このオプションは、デバイスでハードウェアベースの手法を使用して、書き込まれたデータの整合性を検証できる場合に使用します。
-
systemdefault:このタイプのデバイスに設定されるデバイス・ポリシーによって、チェックサムを計算し、バックアップ・データとともに格納する必要があるかどうかが決まります。
たとえば、クラウド・ストレージ・デバイスの構成を変更し、
enablechecksum
をsystemdefault
に設定するとします。デバイス・ポリシーenablecloudchecksum
はyesに設定されます。構成が変更された後、このクラウド・ストレージ・デバイスに書き込まれるすべてのバックアップ・イメージ・インスタンスについてチェックサムが計算されて格納されます。
チェックサムの計算動作の変更は、この設定の変更後に作成されたバックアップ・イメージ・インスタンスにのみ適用できます。
-
- devicename
- 再構成されるクラウド・ストレージ・デバイスの名前
例
例2-26 テープ・ドライブの再構成
この例では、ライブラリlib1
のテープ・ドライブtape1
を再構成します。このchdev
コマンドには次が指定されています。
-
このテープ・ドライブがサービス中であること。
-
エラー率は16であること(デフォルトは8)。
-
ブロッキング・ファクタは256である(すなわち、サイズが128KBのブロックが書き込まれる)こと。
-
テープは自動マウントできること。
コマンドラインはページに収まるようにあらかじめ折り返されています。
ob> lsdev --long tape1 tape1: Device type: tape Enable checksum: (system default) Model: [none] Serial number: 06667256 In service: yes Library: lib1 DTE: 1 Automount: yes Error rate: 8 Position interval: [undetermined] Debug mode: no Blocking factor: (default) Max blocking factor: (default) Current tape: [unknown] Use list: all Drive usage: none Cleaning required: no UUID: 15ec3d48-8b97-102d-94d5-080020a0a249 Attachment 1: Host: brhost3 Raw device: /dev/obt0 ob> chdev --type tape --erate 16 --blockingfactor 256 --maxblockingfactor 256 tape1 ob> lsd --long tape1 tape1: Device type: tape Model: [none] Serial number: 06667256 In service: yes Library: lib1 DTE: 1 Automount: yes Error rate: 16 Position interval: [undetermined] Debug mode: no Blocking factor: 256 Max blocking factor: 256 Current tape: [unknown] Use list: all Drive usage: none Cleaning required: no UUID: 15ec3d48-8b97-102d-94d5-080020a0a249 Attachment 1: Host: brhost3 Raw device: /dev/obt0
例2-27 テープ・ライブラリの再構成
この例では、テープ・ライブラリlib1
を再構成しています。このchdev
コマンドには次が指定されています。
-
このテープ・ドライブがサービス中であること
-
バーコード・リーダーはないこと。
-
自動クリーンアップ・サイクルの間隔は30時間であること
-
obtoolでは、クリーンアップにクリーニング・テープ全体を使用すること。
コマンドラインはページに収まるようにあらかじめ折り返されています。
ob> lsdev --long --nohierarchy lib1 lib1: Device type: library Model: [none] Serial number: [none] In service: yes Debug mode: no Barcode reader: default (hardware-selected) Barcodes required: no Auto clean: no Clean interval: (not set) Clean using emptiest: no UUID: f088f234-8d46-1027-90e1-000cf1d9be50 Attachment 1: Host: brhost3 Raw device: /dev/lib1 ob> chdev --type library --inservice --barcodereader no --barcodesrequired no --autoclean yes --cleanemptiest no --cleaninterval 30hours lib1 ob> lsdev --long --nohierarchy lib1 lib1: Device type: library Model: [none] Serial number: [none] In service: yes Debug mode: no Barcode reader: no Barcodes required: no Auto clean: yes Clean interval: 30hours Clean using emptiest: yes UUID: f088f234-8d46-1027-90e1-000cf1d9be50 Attachment 1: Host: brhost3 Raw device: /dev/lib1
例2-28 ディスク・プールの再構成
この例では、dp1
の名前のディスク・プールを再構成し、ホストbrhost3
のファイルシステム・ディレクトリ/scratch/osb_test/virtual_devices/dp3
へのアタッチメントを作成します。ディスク・プールの容量は50GBに変更され、空き領域の目標は70%になります。
ob> chdev --attach brhost3:/mydirectory/my_tests/virtual_devices/dp3 --capacity 50GB --freespacegoal 70 dp1 ob> lsdev -l dp1 dp1: Device type: disk pool Enable checksum: (system default) In service: yes Debug mode: no Capacity: 50.0 GB Free space goal: 70% Concurrent jobs: (unlimited) Blocking factor: (default) Max blocking factor: (default) UUID: 7cbb3ef0-8e57-1030-bb79-00163e359724 Attachment 1: Host: brhost3 Directory: /mydirectory/my_tests/virtual_devices/dp3
例2-29 クラウド・ストレージ・デバイスの再構成
この例では、myCloud1
という名前のクラウド・ストレージ・デバイスのブロッキング・ファクタ、最大ブロッキング・ファクタ、ジョブごとのストリームおよびセグメント・サイズを変更します。
ob> chdev --segmentsize 20MB -f 2048 -F 2048 --streamsperjob 10 myCloud1
ob> lsdev -l myCloud1
jsmithCloud1:
Device type: cloud storage
Enable checksum: (system default)
In service: yes
Debug mode: no
Capacity: (not set)
Consumption: 191.5 MB
Reclaimable space: 191.5 MB
Free space goal: (system default)
Concurrent jobs: 5
Blocking factor: 2048
Max blocking factor: 2048
UUID: 186b10d8-a3fa-4f35-9171-80c7c4139297
Attachment 1:
Host: MYHOST
Staging: no
URL: example.storage.oraclecloud.com
Username: jsmith@example.com
Container: myCloud1
Storage class: object
Identity domain: example
Segment size: 20.0 MB
Streams per job: 10
Number of objects: 23
Bytes used: 191.7 MB
ob>
例2-30 ディスク・プール構成の変更およびチェックサム計算の有効化
現在、ディスク・プールmy_dp
に書き込まれるバックアップ・イメージ・インスタンスのチェックサムは計算されず、格納されません。この例では、ディスク・プールmy_dp
の構成を変更し、チェックサムの計算を有効にします。この時点以降、my_dp
に書き込まれるすべてのバックアップ・イメージ・インスタンスのチェックサムが計算されて格納されます。
ob> chdev --enablechecksum yes my_dp
ob>
chdup
前提条件
chdupコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration)
権を備えている必要があります。
構文
chdup::=
chdup [ --comment/-c commentstring ] [ --inputcomment/-i ] [ --trigger/-e dupevent:duration ] [ --restrict/-r restriction[,restriction]... ] [ --addrestrict/-R restriction [,restriction]... ] [ --rmrestrict/-S restriction[,restriction]... ] [ --migrate/-m { yes | no } ] [ --rule/-u duplicationrule[,duplicationrule]... ] [ --addrule/-U duplicationrule[,duplicationrule]... ] [ --rmrule/-V duplicationrule[,duplicationrule]... ] [ --chrule/-h duplicationrule[,duplicationrule ]... ] policyname
関連項目:
-
dupevent
プレースホルダの詳細は、「dupevent」を参照してください -
duration
プレースホルダの詳細は、「duration」を参照してください -
restriction
プレースホルダの詳細は、「restriction」を参照してください
意味
- --comment/-c commentstring
-
ボリューム複製ポリシーについての説明的なコメント。
- --inputcomment/-i
-
コメントの入力(オプション)を可能にします。
chdup --inputcomment
を実行すると、コメントの入力を要求するプロンプトが表示されます。コメントを終了するには、その行にピリオド(.
)を付けます。 - --trigger/-e dupevent:duration
-
ボリュームが複製の対象になる時期を指定します。
duration
プレースホルダは、dupevent
後にボリュームが複製の対象になる期間を指定します。 - --restrict/-r restriction...
-
この複製ポリシーに対して指定されたバックアップ・コンテナ制限をすべて、指定された制限で置き換えます。制限を指定しない場合、このボリューム複製ポリシーは制限を受けず、任意のメディア・サーバー上にある使用可能な任意のバックアップ・コンテナを、Oracle Secure Backupスケジューリング・システムの判断で使用できます。デフォルトでは、ボリューム複製ポリシーに制限は定義されません。
- --addrestrict/-R restriction...
-
指定されたテープ・デバイス制限を、この複製ポリシーのテープ・デバイス制限に追加します。既存の制限は保持されます。
- --rmrestrict/-S restriction...
-
指定されたテープ・デバイス制限を、この複製ポリシーのテープ・デバイス制限から削除します。すべての制限が削除される場合、このポリシーに対するボリュームの複製は、管理ドメイン内の任意のテープ・デバイスを使用して実行できます。
- --migrate/-m
-
ボリュームを移行する必要があるかどうかを指定します。このオプションを
yes
に設定した場合、このボリューム複製ポリシーに指定できる複製ルールは1つのみです。 - --rule/-u duplicationrule
-
この複製ポリシーについて複製ルールを指定します。
- --addrule/-U duplicationrule
-
指定された複製ルールを、この複製ポリシーのルール・セットに追加します。
- --rmrule/-V duplicationrule
-
指定された複製ルールを、この複製ポリシーのルール・セットから削除します。
- --chrule/-h duplicationrule
-
複製ポリシーの既存ルールに関連付けられた属性を変更します。
--chrule
オプションに指定された複製ルールのmedia-family
フィールドは、指定された複製ポリシーのすべての複製ルールと比較されます。一致するルールについて、既存の複製ルールのnumber
フィールドが--chrule
オプションに指定された複製ルールのnumber
フィールドで置き換えられます。
例
例2-31 複製ポリシーの変更
この例では、trigger、restriction
およびrule
設定または複製ポリシーvoldup1
(例3-14で作成)を変更します。
ob> lsdup voldup1 ob> chdup --trigger lastwrite:forever --rmrestrict @brhost3 --chrule RMAN-DEFAULT:3 voldup1 ob> lsdup --long voldup1 voldup1: Migrate: no Trigger: lastwrite : forever Rule 1: RMAN-DEFAULT : 3 UUID: db4bfd64-18af-1031-b040-00163e527899
chhost
用途
chhost
コマンドは、構成済Oracle Secure Backupホストの属性を変更する場合に使用します。ホストの初回構成には、mkhostコマンドを使用します。
chhost
コマンドは、IPv6をサポートするすべてのプラットフォーム上で、Internet Protocol v4(IPv4)、Internet Protocol v6(IPv6)、およびIPv4/IPv6が混在する環境をサポートしています。
catalogコマンドで作成されたホストをchhost
を使用して変更することはできません。
関連項目:
関連コマンドについては、「ホスト用コマンド」を参照してください
前提条件
chhostコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration)
権を備えている必要があります。
構文
chhost::=
chhost [ --access/-a { ob | ndmp } ] [ --inservice/-o | --notinservice/-O ] [ --disablerds/-d { yes | no | systemdefault} [ --encryption/-e { required | allowed } ] [ --algorithm/-l { AES128 | AES192 | AES256 } ] [ --keytype/-t { passphrase | transparent } ] [ --rekeyfrequency/-g duration ] [ --passphrase/-s string ] [ --querypassphrase/-Q ] [ --keystoreputonly/-T ] [ --tcpbufsize/-c bufsize ] [ [ --role/-r role[,role]... ] | [ --addrole/-R role[,role]... ] | [ --rmrole/-E role[,role]... ] ] [ [ --ip/-i ipname[,ipname]... ] | [ --addip/-I ipname[,ipname]... ] | [ --rmip/-P ipname[,ipname]... ] ] [ --ndmpauth/-A authtype ] [ { --ndmppass/-p ndmp-password } | --queryndmppass/-q | --dftndmppass/-D ] [ --ndmpport/-n portnumber ] [ --ndmppver/-v protover ] [ --ndmpuser/-u ndmp-username ] [ --nocomm/-N ] [ --ndmpbackuptype/-B ndmp-backup-type ] [ [ --backupev/-w evariable-name=variable-value ]... { [ --addbackupev/-W evariable-name=variable-value ]... | [ --rmbackupev/-x evariable-name ]... } ] [ [ --restoreev/-y evariable-name=variable-value ]... | { [ --addrestoreev/-Y evariable-name=variable-value ]... [ --rmrestoreev/-z evariable-name ]... } ] [ --compression/-K {off | low | medium | basic | high | “”} ] hostname...
意味
ここに記載されていないオプションについては、「mkhost」を参照してください。
- --access/-a
-
ホストのアクセス方法を指定します。オプションは次のとおりです。
-
ob
このオプションは、ホスト(UNIX、LinuxまたはWindowsコンピュータ)にOracle Secure Backupがインストールされており、ホストがOracle Secure Backupの内部通信プロトコルを使用して通信を行う場合に使用します。
-
ndmp
このオプションは、ホスト(ファイラ/ネットワーク接続ストレージ(NAS)デバイスなど)にOracle Secure Backupがインストールされておらず、ホストがネットワーク・データ管理プロトコル(NDMP)を使用して通信を行う場合に使用します。
-
- --passphrase/-s
-
暗号化キーの生成に使用されるパスフレーズを指定します。
パスワードは、コマンドラインまたはコマンド・スクリプトにクリアテキストで指定しないでください。セキュリティ上の脆弱性となります。Oracle Secure Backupユーザーにパスワードの入力を要求する方法をお薦めします。
- --addrole/-R role
-
ホストにロールを追加します。
role
プレースホルダの詳細は、「role」を参照してください。 - --keystoreputonly/-T
-
キーをアクティブ・キーにせずに、キー・ストアに追加します。
- --tcpbufsize/-c bufsize
-
TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)のバッファ・サイズを指定します。デフォルト値は
not
set
で、その場合はグローバル・ポリシーoperations/tcpbufsize
が適用されます。TCP/IPの最大バッファ・サイズは4GB、最小バッファ・サイズは1KBです。TCP/IPのバッファ・サイズを指定どおりに設定できない場合は、警告が表示されます。これは、オペレーティング・システムのカーネル制限が指定されたTCP/IPのバッファ・サイズより小さいときに発生します。TCP/IPのバッファ・サイズを増やすと、TCP/IPの公示ウィンドウも増えます。そのため、広域ネットワーク(WAN)を介したバックアップをチューニングするには、ラウンド・トリップ時間にバンド幅を乗算した値よりも大きな値にこのパラメータを設定する必要があります。
- --rmrole/-E role
-
ホストからロールを削除します。
role
プレースホルダの詳細は、「role」を参照してください。 - --ip/-i ipname[,ipname]
-
ホスト・コンピュータのIPアドレスを指定します。IPアドレスのかわりにホスト名も使用できます。この場合、ホスト名は基礎となるオペレーティング・システムによって解決され、IPアドレスに変換されます。
ipname
を指定した場合、Oracle Secure Backupでは、ユーザーが割り当てたホスト名を使用してホストのIPアドレスを取得することはせず、かわりに、有効なIPアドレスに解決されるホスト名が見つかるまで、指定の各ipname
を使用します。mkpniコマンドでこのホストに優先ネットワーク・インタフェース(PNI)を指定した場合は、PNIアドレスが優先的に使用されます。ノート:
Oracle Secure Backup管理ドメインに参加するホストに対しては、DHCPによるIPアドレスの割当てはサポートされません。すべてのホストに対して静的IPアドレスを割り当てる必要があります。静的IPアドレスを使用できない場合は、指定のホストに常に同じIPアドレスがDHCPサーバーによって割り当てられることを確認します。
ipname
を指定しない場合、Oracle Secure Backupでは、指定のhostname
を解決してIPアドレスを取得しようとします。Oracle Secure Backupは、IPv6をサポートするすべてのプラットフォームでInternet Protocol v4(IPv4)、Internet Protocol v6(IPv6)およびIPv4とIPv6の混合環境をサポートします。
- --addip/-I ipname
-
ホスト・コンピュータにIPアドレスを追加します。
Oracle Secure Backupは、IPv6をサポートするすべてのプラットフォームでInternet Protocol v4(IPv4)、Internet Protocol v6(IPv6)およびIPv4とIPv6の混合環境をサポートします。
- --rmip/-P ipname
-
ホスト・コンピュータからIPアドレスを削除します。
Oracle Secure Backupは、IPv6をサポートするすべてのプラットフォームでInternet Protocol v4(IPv4)、Internet Protocol v6(IPv6)およびIPv4とIPv6の混合環境をサポートします。
- --nocomm/-N
-
ホスト・コンピュータとの通信を抑止します。このオプションは、ネットワークと接続できなくなったホストがあり、将来リストアできるそのホストのテープ・バックアップがある場合に使用すると便利です。
ノート:
nocomm/-N
オプションは、NDMPホストではサポートされていません。 - --addbackupenv/-W evariable-name=variable-value
-
指定したNDMPバックアップ環境変数を追加します。
- --rmbackupenv/-x evariable-name
-
指定したNDMPバックアップ環境変数を削除します。
- --addrestoreenv/-Y evariable-name=variable-value
-
指定したNDMPリストア環境変数を追加します。
- --rmrestoreenv/-z evariable-name
-
NDMPリストア環境変数を削除します。
- --disablerds/-d { yes | no | systemdefault }
-
クライアントとメディア・サーバー間のデータ転送にReliable Datagram Socket (RDS) over Infinibandを使用するかどうかを指定します。有効な値は、次のとおりです。
-
yes
ホストとメディア・サーバー間のデータ転送にRDS for over Infinibandは使用しません。
-
no
ホストとメディア・サーバー間のデータ転送にRDS over Infinibandを使用します。
-
systemdefault
これはデフォルトの設定です。データ転送にRDSを使用する必要があるかどうかは、管理ドメイン・レベルの設定を使用して決定されます。管理レベルでRDSの使用を指定するには、操作ポリシー
disablerds
を使用します。したがって、disablerds
操作ポリシーがno
に設定され、ホストに対して--disablerds
の値がsystemdefault
に設定されている場合、そのホストはRDSを使用してデータ転送を行います。
ホスト・レベルの
--disablerds
設定は、disblerds
操作ポリシーを使用した管理ドメイン・レベルの設定に優先します。したがって、操作ポリシーdisablerds
をno
に設定し、特定のホストに対してchhost
コマンドの--disablerds
オプションをyes
に設定した場合、そのホストのデータ転送にRDSは使用されません。 -
- --compression/-K {off | low | medium | basic | high | “”}
- 使用する圧縮オプションを指定します。
指定可能な値は次のとおりです。
- off
- グローバル・ポリシー(設定されている場合)に関係なく、このホストのバックアップでソフトウェア圧縮は考慮されません。
- low
- CPUの使用率と速度を過度に損なわずに、可能なかぎり最適にデータを圧縮します。データを圧縮する際に、バックアップ速度やCPU負荷に過度に影響を与えたくない場合はこのオプションを選択します。
- medium
- 圧縮率と速度のバランスを取ります。
- basic
- 通常、このオプションは圧縮率の点では
medium
オプションより優れています。速度はlow
およびmedium
オプションより遅いですが、high
オプションより高速です。 - high
- CPUを大いに利用して、可能なかぎりデータを圧縮します。このオプションは、ネットワーク速度が制限事項となる、速度の遅いネットワークでのバックアップに最適です。
- “” (空の引用符)
- 以前に設定された値を、圧縮が設定されていないデフォルト値にリセットします。
デフォルト値に設定された圧縮オプションはありません。
- hostname
-
構成を変更するホスト・コンピュータの名前を指定します。
例
例2-32 ホストの変更
この例では、ホストsfserver1
からmediaserver
のロールを削除します。
ob> lshost brhost2 client (via OB) in service brhost3 mediaserver,client (via OB) in service sfserver1 mediaserver,client (via OB) in service ndmphost1 client (via NDMP) in service osbsvr1 admin,mediaserver,client (via OB) in service ob> chhost --rmrole mediaserver salessvr1 ob> lshost sfserver1 sfserver1 client (via OB) in service
chinstance
前提条件
chinstance
コマンドを使用するには、所有者を問わないバックアップの変更(modify any backup, regardless of its owner)またはユーザーが所有するバックアップの変更(modify any backups owned by user)クラス権限が必要です。
使用上のノート
有効期限および保存期間は、ディスク・プールに格納されるバックアップ・イメージ・インスタンスに対してのみ変更できます。
構文
chinstance::=
chinstance [--expiresat/-x date-time | --retain/-r duration ] { [--uuid/-u backup-instance-uuid]... | backup-instance-name... }
意味
- --expiresat/-x date-time
-
バックアップ・イメージ・インスタンスに対して変更された有効期限を指定します。有効期限の指定に使用する書式は、「date-time」を参照してください。
- --retain/-r duration
-
このバックアップ・イメージ・インスタンスが有効である必要がある変更済の期間を指定します。保存期間の指定に使用する書式は、「duration」を参照してください。
- --uuid/-u backup-instance-uuid]... | backup-instance-name...
-
バックアップ・イメージ・インスタンスに対して変更されたUUIDまたは名前を指定します。
例
この例では、バックアップ・イメージ・インスタンスbrhost2-20130423-110518.1
を変更し、有効期限を2013年12月31日に設定します。
ob> chinstance --expiresat 2013/12/31 brhost2-20130423-110518.1 ob> lsinstance -l brhost2-20130423-110518.1 Instance name: brhost2-20130423-110518.1 Type: file system Client: brhost2 Backup level: 0 Container: dp1 Encryption: off Created: 2013/04/23.04:22 Expires: 2013/12/31.01:00 Created by job: admin/13.1 UUID: bbada6c0-8e70-1030-b10a-00163e359724
chkbw
用途
chkbw
コマンドは、バックアップ・ウィンドウの存在をチェックする場合に使用します。このコマンドにより、バックアップを実行できるバックアップ・ウィンドウが最低1つ存在しているかどうかが判別されます。
バックアップ・ウィンドウが存在する場合は、コマンドからの出力はありません。存在しない場合、コマンドにより、次の出力が表示されます。
Note: no backup windows are configured. Scheduled backups will not run.
関連項目:
関連コマンドについては、「バックアップ・ウィンドウ用コマンド」を参照してください
前提条件
chkbwコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の表示(display administrative domain's configuration)
権を備えている必要があります。
構文
chkbw::=
chkbw
例
例2-33 バックアップ・ウィンドウの存在のチェック
この例では、バックアップ・ウィンドウの存在をチェックします。この例では、ウィンドウは構成されていません。
ob> chkbw Note: no backup windows are configured. Scheduled backups will not run.
chkds
用途
chkds
コマンドは、データセット・ファイルの構文をチェックする場合に使用します。このコマンドでは、構文エラーがない場合、出力は行われません。それ以外はエラーが発行されます。空のファイルでは警告が生成されます。
関連項目:
関連コマンドについては、「データセット用コマンド」を参照してください
前提条件
chkdsコマンドを実行するには、管理ドメインの構成の表示(display administrative domain's configuration)
権を備えている必要があります。
構文
chkds::=
chkds dataset-file-name...
意味
- dataset-file-name
-
データセット・ファイルの名前を指定します。
dataset-file-name
プレースホルダの詳細は、「dataset-file-name」を参照してください。
例
例2-34 ファイルの構文のチェック
この例では、誤った構文を持つデータセット・ファイルを作成してチェックします。
ob> mkds --nq --input badsyntax.ds Input the new dataset contents. Terminate with an EOF or a line containing just a dot ("."). icnlude host brhost2 . Error: the following problems were detected in dataset badsyntax.ds: 1: icnlude host brhost2 Error: "icnlude" - unknown keyword ob> chkds badsyntax.ds Error: the following problems were detected in dataset badsyntax.ds: 1: icnlude host brhost2 Error: "icnlude" - unknown keyword
例2-35 ファイルの構文のチェック
この例では、2つのデータセット・ファイルを作成してチェックします。
ob> mkds --nq --input empty.ds Input the new dataset contents. Terminate with an EOF or a line containing just a dot ("."). . ob> mkds --nq --input goodsyntax.ds Input the new dataset contents. Terminate with an EOF or a line containing just a dot ("."). include host brhost2 include path /home . ob> chkds empty.ds goodsyntax.ds Warning: dataset empty.ds is empty
chkdw
前提条件
chkdwコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration)
権を備えている必要があります。
構文
chkdw::=
chkdw
chloc
前提条件
chlocコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration)
権を備えている必要があります。
構文
chloc::=
chloc [ --comment/-c commentstring | --inputcomment/-i commentstring ] [ --mailto/-m email-target[,email-target] ] [ --addmailto/-a email-target[,email-target] ] [ --rmmailto/-r email-target[,email-target] ] [ --customerid/-I idstring ] [ --notification/-n ntype ] [ --recalltime/-R duration ] locationname...
意味
- --comment/-c commentstring
-
場所についての説明的なコメントを指定します。
--comment
または--inputcomment
のいずれかを指定できますが、両方を指定することはできません。 - --inputcomment/-i
-
コメントの入力(オプション)を可能にします。
chloc --inputcomment
を実行すると、コメントの入力を要求するプロンプトが表示されます。コメントを終了するには、その行にピリオド(.
)を付けます。--comment
または--inputcomment
のいずれかを指定できますが、両方を指定することはできません。 - --mailto/-m email-target[,email-target]
-
場所について1人以上の電子メールの受信者を指定します。
- --addmailto/-a email-target[,email-target]
-
場所に追加する1人以上の電子メールの受信者を指定します。
- --rmmailto/-r email-target[,email-target]]
-
場所から削除する1人以上の電子メールの受信者を指定します。
- --customerid/-I idstring
-
カスタマIDの文字列。保管場所に対してのみ有効です。
- --notification/-n ntype
-
--notification
ntype
オプションを使用すると、保管場所に対するメディアの移動が発生する際に、オフサイト保管ベンダーに送信する電子通知タイプを指定できます。ntype
値は、none
またはimftp
(Iron Mountain FTPファイル)です。 - --recalltime/-R duration
-
--recalltime
オプションを使用すると、この保管場所からデータ・センターにボリュームをリコールするのに必要な時間を指定できます。この設定は、アクティブな場所に対して使用できず、オフサイトの保管場所に対してのみ有効です。この設定は、Recovery Manager(RMAN)によって開始された、指定のリソース待機期間内に供給できなかったテープ・ボリュームを使用する必要があるリストア・リクエストが失敗したかどうかを判断する場合に使用できます。また、このパラメータは、複数のオフサイトの場所で複数のコピーを使用できる場合に、リストア操作のためにリコールするボリュームを特定するために、ボリューム・クローニング機能で使用することも可能です。 - locationname
-
保管場所の名前。
ノート:
all
は予約語であるため、場所の名前として使用できません。
例
例2-36 場所オブジェクトの変更
この例では、場所オブジェクトtestloc
(例3-19で作成)のcomment、addmailto
およびcustomerid
設定を変更します。
ob> lsloc --long testloc testloc: Recalltime: 1 year Mail to: john.doe@oracle.com UUID: 3331c846-18c0-1031-b040-00163e527899 ob> chloc --comment "This is a test storage location" --addmailto jane.doe@example.com --customerid cust1 testloc ob> lsloc --long testloc testloc: Comment: This is a test storage location Customer ID: cust1 Recalltime: 1 year Mail to: john.doe@oracle.com jane.doe@example.com UUID: 3331c846-18c0-1031-b040-00163e527899
chmf
用途
chmf
コマンドは、メディア・ファミリの属性を変更する場合に使用します。メディア・ファミリとは、バックアップ・ボリュームの、名前付きの分類です。
関連項目:
関連コマンドについては、「メディア・ファミリ用コマンド」を参照してください
前提条件
chmfコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration)
権を備えている必要があります。
使用上のノート
メディア・ファミリの属性は、ボリュームの作成時に、メディア・ファミリ内のボリュームに適用されます。メディア・ファミリ属性は、ボリュームの属性の一部になります。最初にデータがボリュームに書き込まれた後は、ボリュームを再書込みする場合を除いて、ボリューム属性は変更できません。メディア・ファミリ属性を変更しても、その変更内容はこのファミリに作成済のボリュームには適用されません。
Oracle Secure Backupには、RMAN-DEFAULT
という名前のコンテンツ管理されたデフォルトのメディア・ファミリが付属しています。このメディア・ファミリは削除も名前変更もできませんが、次を除くオプションはリセットできます。
-
--writewindow
-
--retain
-
--contentmanaged
ディスク・プールの場合、適用可能なメディア・ファミリ属性のみが有効期限になります。
構文
chmf::=
chmf [ --writewindow/-w duration ] [ --retain/-r duration ] [ [ --vidunique/-u ] | [ --vidfile/-F vid-pathname ] | [ --viddefault/-d | [ --vidfamily/-f media-family-name ] ] [ [ --inputcomment/-i ] | [ --comment/-c comment ] ] [ --contentmanaged/-C ] [ --append/-a ] [ --noappend/-A ] [ --rotationpolicy/-R policyname ] [ --duplicationpolicy/-D policyname ] [ --acsscratchid/-d acsscratch_id ] media-family-name...
意味
ここに記載されていないオプションについては、「mkmf」を参照してください。
- --inputcomment/-i
-
メディア・ファミリに対するコメントの入力(オプション)を可能にします。
chmf --inputcomment
を実行すると、コメントの入力を要求するプロンプトが表示されます。コメントを終了するには、その行にピリオド(.
)を付けます。 - --comment/-c comment
-
メディア・ファミリに関して保存する情報を指定します。
comment
に空白を含める場合は、テキストを引用符で囲みます。 - --rotationpolicy/-R
-
メディア・ファミリに対するローテーション・ポリシーを指定します。
ローテーション・ポリシーをクリアするには、ポリシー名に空の文字列("")を指定します。
- --duplicationpolicy/-D
-
メディア・ファミリに対する複製ポリシーを指定します。
複製ポリシーを削除するには、ポリシー名に空の文字列を指定します。
- --acsscratchid/-d acsscratch_id
-
ACSLSライブラリの場合、ボリュームを取得するスクラッチ・プールIDを定義します。ACSLS以外のライブラリの場合、このオプションは影響しません。ボリュームのラベル付けが解除されている場合、ラベル付けが解除されたときに属していたメディア・ファミリによって定義されているスクラッチ・プールIDに戻されます。
ボリュームがスクラッチ・プールから取得されて最初にラベル付けされると、ボリュームの事前ラベル付け時に生成されるのと同じ永続メディア・ファミリを取得します。
- media-family-name
-
変更するメディア・ファミリの名前を指定します。
例
例2-37 メディア・ファミリのプロパティの変更
この例では、full_bkup
という名前の時間管理されたメディア・ファミリを作成します。ボリューム内のボリューム用書込みウィンドウは7日です。保存期間は28日間であるため、メディア・ファミリのボリュームはOracle Secure Backupによる最初の書込みから35日後に期限切れになります。そのため、例では保存期間を7日から10日に変更します。
ob> mkmf --vidunique --writewindow 7days --retain 28days full_bkup ob> lsmf --long full_bkup full_bkup: Write window: 7 days Keep volume set: 28 days Appendable: yes Volume ID used: unique to this media family ob> chmf --writewindow 10days full_bkup ob> lsmf --long full_bkup full_bkup: Write window: 10 days Keep volume set: 28 days Appendable: yes Volume ID used: unique to this media family
chpni
用途
chpni
コマンドは、ホストに設定された優先ネットワーク・インタフェース(PNI)の構成を変更する場合に使用します。PNIを初めて構成する場合は、mkpniコマンドを使用します。特定のホストには複数のPNIを設定できます。
前提条件
chpni
コマンドを使用するには、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration)権が必要です。
使用上のノート
chpni
コマンドを使用する場合は、ホストのIPアドレス以外にも、オプション--client/-c
、--addclient/-a
または--rmclient/-r
のいずれかを指定する必要があります。
構文
chpni::=
chpni [{--interface/-i ipname [--client/-c client-hostname [,client-hostname] ...] [--addclient/-a client-hostname [,client-hostname] ...] [--rmclient/-r client-hostname [,client-hostname] ...] } ] {[--network/-n network/prefix [,ipaddr]]... [--addnetwork/–N network/prefix, [ipaddr]]... [--rmnetwork/–R network/prefix, [ipaddr]]... [--useonly/–o ipaddr] [--adduseonly/–A ipaddr] [--rmuseonly/-O ipaddr]} hostname
意味
- --interface/-i ipname
-
指定したクライアントが、hostnameで指定したサーバーと通信を行うときに使用する必要のあるIPアドレスまたはDNSホスト名を指定します。
Oracle Secure Backupは、IPv6をサポートするすべてのプラットフォームでInternet Protocol v4(IPv4)、Internet Protocol v6(IPv6)およびIPv4とIPv6の混合環境をサポートします。
- --client/-c client-hostname [,client-hostname]
-
hostnameと通信を行うときにipnameを使用するクライアントを1つ以上指定します。hostnameには、サーバーから見えるクライアントのホスト名またはインターネット・アドレスを指定します。ホスト名はmkpniコマンドで作成したホスト名である必要があります。
- --addclient/-a client-hostname [,client-hostname]
-
ホスト用に構成されたPNIのリストにクライアントを追加します。
- --rmclient/-r client-hostname [,client-hostname]
-
ホスト用に構成されたPNIのリストからクライアントを削除します。
- --network/–n network/prefix,ipaddr
-
hostnameに対する既存のアウトバウンドPNIを、network/prefixで指定されたPNIに更新します。
- --addnetwork/–N network/prefix,ipaddr
-
hostnameに対するアウトバウンドPNIとして指定されたネットワークを追加します。このネットワークは、network/prefixを使用して指定します。ipaddrはオプションで、接続をバインドするアドレスを指定します。
- --rmnetwork/–N network/prefix,ipaddr
-
hostnameに対するアウトバウンドPNIとして指定されたネットワークとインタフェースを削除します。
- --useonly/-o ipaddr
-
hostnameに対する既存のアウトバウンドPNIを、ipaddrで指定されたアドレスに更新します。
- --adduseonly/-A ipaddr
-
ipaddrで、ホストhostnameからのアウトバウンド接続すべてに使用する必要がある唯一のインタフェースとして指定されるIPアドレスを構成します。
- --rmuseonly/-O ipaddr
-
ホストhostnameからのアウトバウンド接続すべてに使用する必要がある唯一のインタフェースとして指定されたipaddrを削除します。
- hostname
-
ホストの名前を指定します。
例
例2-38 ホスト用のPNIの追加
この例では、ホストbrhost3
がサーバーbrhost2
と通信する際は、必ずIPアドレス192.0.2.1を使用するように指定するPNIを追加しています。この例では、brhost2
にはすでにPNIが存在し、そのPNIにクライアントbrhost1
のエントリが含まれています。
ob> chpni --interface 192.0.2.1 --addclient brhost3 brhost2 ob> lspni brhost2: PNI1: interface: 192.0.2.1 clients: brhost1, brhost3
例2-39 ホストに対するアウトバウンド接続用のPNIの追加
この例では、ホストbrhost2
からのアウトバウンド接続すべてにIPアドレス192.168.1.0を使用する必要があると指定するPNIを追加します。
ob> chpni --network 192.168.1.0/24 brhost2
ob> lspni
brhost2:
ONI 1:
network: 192.168.1.0/24
chrot
用途
ローテーション・ポリシーの設定を変更します。
関連項目:
-
関連コマンドについては、「ローテーション・ポリシー用コマンド」を参照してください
-
rotationrule
の詳細は、「mkrot」を参照してください
前提条件
chrotコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration)
権を備えている必要があります。
構文
chrot::=
chrot [ --comment/-c commentstring | --inputcomment/-i commentstring ] [ --rule/-u rotationrule[, rotationrule...] ] [ --addrule/-A rotationrule [, rotationrule...] ] [ --rmrule/-R rotationrule [, rotationrule...] ] [ --chrule/-h rotationrule [, rotationrule...] ] [ --position/-p n ] policyname...
意味
- --comment/-c commentstring
-
ローテーション・ポリシーについての説明的なコメントを指定します。
--comment
または--inputcomment
のいずれかを指定できますが、両方を指定することはできません。 - --inputcomment/-i
-
コメントの入力(オプション)を可能にします。
chrot --inputcomment
を実行すると、コメントの入力を要求するプロンプトが表示されます。コメントを終了するには、その行にピリオド(.
)を付けます。--comment
または--inputcomment
のいずれかを指定できますが、両方を指定することはできません。 - --rule/-u rotationrule
-
このローテーション・ポリシーについて置換用ローテーション・ルールを指定します。
chrot
コマンドに--rule
を指定すると、指定された--position
のローテーション・ルールが(新しい場所の)新しいルールに置き換えられます。--rule
を--position
とともに使用する場合、指定できるルールは1つのみです。--position
を指定しない場合は、このポリシーに定義されているローテーション・ルールはすべて指定されたルールに置き換えられます。 - --addrule/-A rotationrule
-
指定されたローテーション・ルールを、このローテーション・ポリシーのルール・セットに追加します。
- --rmrule/-R rotationrule
-
指定された
rotationrule
を、このローテーション・ポリシーのルール・セットから削除します。--rmrule
を使用して既存のrotationrule
をローテーション・ポリシーから削除する場合、場所のみが必須です。rotationrule
のevent
またはduration
部分を指定し、指定された場所の既存ルールに定義されているものと一致しない場合は、エラー・メッセージが表示されます。 - --chrule/-h
-
ローテーション・ポリシーの既存ルールに関連付けられた属性を変更します。
--chrule
オプションに指定されたローテーション・ルールのlocation
フィールドは、指定されたローテーション・ポリシーのすべてのローテーション・ルールと比較されます。一致するルールについて、既存のローテーション・ルールのevent
およびduration
フィールドが--chrule
オプションに指定されたローテーション・ルールのevent
およびduration
フィールドで置き換えられます。 - --position/-p n
-
--position
値は、rotationrule
がローテーション・ポリシー内の場所/期間のタプルの既存リストに追加される特定のポイントを指定します。位置には1から順に番号が付けられます。ローテーション・ルールのタプルは、n
で指定された位置のタプルの直前に挿入されます。たとえば、n
=1
の場合、タプルはリストの1番目のタプルの前に挿入されます。n
=2
の場合、タプルは1番目と2番のタプルの間に、というように挿入されます。--position
パラメータを指定しない場合、場所/期間のタプルは既存リストの後に挿入されます。 - policyname
-
ローテーション・ポリシーの名前を1から31文字で指定します。
例
例2-40 ローテーション・ポリシー内のルールの変更
この例では、--rule
を--position
とともに使用して、ローテーション・ルール2を置き換え、それをもう一度置き換えます(ルール1はそのまま)。
ob> lsrot --long rp1 rp1: Rotation rule 1: * : firstwrite : 2 seconds Rotation rule 2: vault : arrival : 1 day UUID: f7d61560-2d53-102c-8bcf-00163e38b3e7 ob> chrot --rule imvault:arrival:1day --position 2 rp1 ob> lsrot --long rp1 rp1: Rotation rule 1: * : firstwrite : 2 seconds Rotation rule 2: imvault : arrival : 1 day UUID: f7d61560-2d53-102c-8bcf-00163e38b3e7 ob> chrot --rule Media_Recycle_Bin:arrival --position 2 rp1 ob> lsrot --long rp1 rp1: Rotation rule 1: * : firstwrite : 2 seconds Rotation rule 2: Media_Recycle_Bin : arrival : disabled UUID: f7d61560-2d53-102c-8bcf-00163e38b3e7
chsched
用途
chsched
コマンドは、既存のバックアップ・スケジュール、ボリューム複製スキャン、ボールティング・スキャンまたはステージ・スキャンのスケジュールを変更する場合に使用します。
関連項目:
関連コマンドについては、「スケジュール用コマンド」を参照してください
前提条件
chschedコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration)
権を備えている必要があります。
構文1
既存のバックアップ・スケジュールを変更する場合は、次の構文を使用します。
chsched::=
chsched [ --dataset/-D dataset-name[,dataset-name]... ] [ --adddataset/-A dataset-name[,dataset-name]... ] [ --rmdataset/-R dataset-name[,dataset-name]... ] [ --comment/-c comment | --inputcomment/-i ] [ --priority/-p schedule-priority ] [ --enabled/-z | --disabled/-Z ] [ --encryption/-e { yes | no } ] [ --restrict/-r restriction[,restriction]... ] [ --addrestrict/-E restriction[,restriction]... ] [ --rmrestrict/-T restriction[,restriction]... ] [ [ --addtrigger/-a ] | [ --chtrigger/-h trigger-number[,trigger-number]...] | [ --rmtrigger/-m trigger-number[,trigger-number]...] ] [ [ --day/-d day-date ] [ --time/-t time ] [ --level/-l backup-level ] [ --family/-f media-family-name ] [ --expires/-x duration ] ]... [ --compression/-K {off | low | medium | basic | high | “”}] schedulename...
意味1
ここに記載されていないオプションについては、「mksched」コマンドを参照してください。
- --dataset/-D dataset-name
-
バックアップ・ジョブに含めるデータセットを指定します。
- --adddataset/-A dataset-name
-
現行スケジュールにデータセットを追加します。
- --rmdataset/-R dataset-name
-
現行スケジュールからデータセットを削除します。
- --enabled/-z
-
バックアップ・スケジュールを有効にするかどうかを指定します。このオプションを使用すると、以前に無効にしたバックアップ・スケジュールを再起動することができます。
- --disabled/-Z
-
ボールティング・スキャン・スケジュールを無効にするかどうかを指定します。このオプションを使用すると、バックアップ・スケジュールを削除することなく一時停止することができます。このオプションは、ホストのサービスを一時的に停止する必要があるときに有用です。
- --encryption/-e
-
バックアップ・スケジュールまたはバックアップ・ジョブに対する暗号化フラグを指定します。有効な値は次のとおりです。
-
yes
これらのスケジュール済ジョブのバックアップは、グローバルまたはホスト固有の暗号化ポリシーの設定に関係なく、常に暗号化されます。
-
no
これがデフォルトです。
グローバルとホスト固有の両方の暗号化ポリシーが
allowed
に設定されている場合、これらのジョブに対して作成されるバックアップは暗号化されません。グローバル暗号化ポリシーまたはホスト固有の暗号化ポリシーのいずれかが
required
に設定されている場合、ポリシーがこの設定に優先し、バックアップは常に暗号化されます。暗号化アルゴリズムおよびキーは各クライアント・ホストのポリシーによって決まります。
-
- --addrestrict/-E restriction
-
バックアップで使用されるテープ・ドライブを新しく追加します。
restriction
プレースホルダの詳細は、「restriction」を参照してください。 - --rmrestrict/-T restriction
-
スケジュールから制限を削除します。
restriction
プレースホルダの詳細は、「restriction」を参照してください。 - --addtrigger/-a
-
スケジュールにトリガーを追加します。トリガーは、スケジュール済バックアップを実行する時間周期または時間セットをユーザー定義したものです。トリガーを追加するときは、
--day
オプションを指定する必要があります。--day
を指定して時間を指定しない場合は、時間はデフォルトで00:00に設定されます。 - --chtrigger/-h trigger-number
-
スケジュールに含まれる指定のトリガーが編集されます。トリガー番号を取得するには、
lssched
コマンドで--longオプションを指定します。 - --rmtrigger/-m trigger-number
-
スケジュールからトリガーを削除します。トリガー番号を取得するには、
lssched
コマンドで--longオプションを指定します。 - --compression/-K {off | low | medium | basic | high | “” }
- すでに設定されているグローバルおよびクライアント・レベルの圧縮オプションを上書きするバックアップ・スケジュール・ジョブの圧縮オプションを指定します。
指定可能な値は次のとおりです。
- off
- グローバルおよびクライアント・レベルのポリシーに関係なく、バックアップでソフトウェア圧縮は使用されません
- low
- CPUの使用率と速度を過度に損なわずに、可能なかぎり最適にデータを圧縮します。データを圧縮する際に、バックアップ速度やCPU負荷に過度に影響を与えたくない場合はこのオプションを選択します。
- medium
- 圧縮率と速度のバランスを取ります。
- basic
- 通常、このオプションは圧縮率の点では
medium
オプションより優れています。速度はlow
およびmedium
オプションより遅いですが、high
オプションより高速です。 - high
- CPUを大いに利用して、可能なかぎりデータを圧縮します。このオプションは、ネットワーク速度が制限事項となる、速度の遅いネットワークでのバックアップに最適です。
- “” (空の引用符)
- 以前に設定された値を、圧縮が設定されていないデフォルト値にリセットします。
デフォルト値に設定された圧縮オプションはありません。
mksched
コマンドの中で圧縮が指定されない場合は、クライアント・ホストの圧縮の設定が使用されます。クライアント・ホストの圧縮の設定が設定されていない場合は、ドメイン・レベルのポリシーが使用されます。ドメイン・レベルのポリシーも設定されていない場合、このジョブに対してソフトウェア圧縮は実行されません。 - schedulename
-
スケジュールの名前を指定します。
構文2
既存のボールティング・スキャン・スケジュールを変更する場合は、次の構文を使用します。
chsched::=
chsched [ --comment/-c comment | --inputcomment/-i ] [ --priority/-p schedule-priority ] [ --enabled/-z | --disabled/-Z ] [ --location/-L locationname[,locationname]... ] [ --addlocation/-O locationname[,locationname]... ] [ --rmlocation/-C locationname[,locationname]... ] [ --restrict/-r vault_restriction[,vault_restriction ] ] [ --addrestrict/-E vault_restriction[,vault_restriction ] ] [ --rmrestrict/-T vault_restriction[,vault_restriction ] ] [ --select/-S select_criterion[,select_criterion] ] [ --addselect/-P select_criterion[,select_criterion] ] [ --rmselect/-U select_criterion[,select_criterion] ] [ [ --addtrigger/-a ] | [ --chtrigger/-h trigger-number[,trigger-number]... ] | [ --rmtrigger/-m trigger-number[,trigger-number]... ] ] [ [ --day/-d day-date ][ --time/-t time ][ --expires/-x duration ] ]... schedulename...
意味2
ここに記載されていないオプションについては、「mksched」コマンドを参照してください。
- --enabled/-z
-
ボールティング・スキャン・スケジュールを有効にするかどうかを指定します。このオプションを使用すると、以前に無効にしたボールティング・スキャン・スケジュールを再起動することができます。
- --disabled/-Z
-
ボールティング・スキャン・スケジュールを無効にするかどうかを指定します。このオプションを使用すると、ボールティング・スキャン・スケジュールを削除することなく一時停止することができます。このオプションは、ホストのサービスを一時的に停止する必要があるときに有用です。
- --location/-L locationname[,locationname]…
-
ボールティング・スキャン・スケジュールに適用する、置換用の場所を指定します。現在スケジュールに定義されている場所のセット全体が置き換えられます。
- --addlocation/-O locationname[,locationname]…
-
1つまたは複数の場所をボールティング・スキャン・スケジュールに追加します。
- --rmlocation/-C locationname[,locationname]…
-
1つまたは複数の場所をボールティング・スキャン・スケジュールから除去します。
ノート:
--location
、--addlocation
および--rmlocation
オプションは、このリリースのボールティング・スキャン・スケジュールについては非推奨ですが、下位互換性のためにサポートされています。--restrict
、--addrestrict
、および--rmrestrict
オプションを使用してボールティング・スキャンを特定の場所に制限することをお薦めします。 - --restrict/-r vault_restriction[,vault_restriction]
-
ボールティング・スキャンを1つまたは複数の場所に制限します。場所は、次のどの書式でも設定できます。
-
location_name
@cap_name
location_name
は、移動に適したボリュームのスキャン・ジョブの間にスキャンされる場所です。カートリッジ・アクセス・ポート(CAP)の名前は、場所がACSLSライブラリである場合にのみ指定することができます。 -
location_name
location_name
がACSLSライブラリで、CAP名が指定されている場合、Oracle Secure Backupは利用可能な最大CAPを選択します。 -
@
cap_name
場所名が指定されていない場合、指定したCAPの場所がスキャンされます。この書式は、ACSLSライブラリにのみ適用されます。
ライブラリの取出しタイプが自動またはオンデマンドに設定されている場合、メディア移動ジョブの間、指定したCAPにボリュームがエクスポートされます。
現在スケジュールに定義されている場所のセット全体が置き換えられます。
-
- --addrestrict/-E vault_restriction[,vault_restriction]
-
1つまたは複数の場所をボールティング・スキャン・スケジュールに追加します。場所は、
--restrict
option用にリストされたいずれの書式でも設定できます。 - --rmrestrict/-T vault_restriction[,vault_restriction]
-
1つまたは複数の場所をボールティング・スキャン・スケジュールから除去します。場所は、
--restrict
option用にリストされたいずれの書式でも設定できます。 - --select/-S select_criterion[,select_criterion]
-
ボールティング・スキャンを1つまたは複数のメディア・ファミリに制限します。現在スケジュールに定義されているメディア・ファミリのセット全体が置き換えられます。
- --addselect/-P select_criterion[,select_criterion]
-
ボールティング・スキャンに1つまたは複数のメディア・ファミリを追加します。
- --rmselect/-U select_criterion[,select_criterion]
-
ボールティング・スキャンから1つまたは複数のメディア・ファミリを削除します。
- --addtrigger/-a
-
スケジュールにトリガーを追加します。トリガーは、スケジュール済バックアップを実行する時間周期または時間セットをユーザー定義したものです。トリガーを追加するときは、
--day
オプションを指定する必要があります。--day
を指定して時間を指定しない場合は、時間はデフォルトで00:00に設定されます。 - --chtrigger/-h trigger-number
-
スケジュールに含まれる指定のトリガーが編集されます。トリガー番号を取得するには、
lssched
コマンドで--longオプションを指定します。 - --rmtrigger/-m trigger-number
-
スケジュールからトリガーを削除します。トリガー番号を取得するには、
lssched
コマンドで--longオプションを指定します。 - schedulename
-
スケジュールの名前を指定します。
構文3
既存のボリューム複製スキャン・スケジュールを変更する場合は、次の構文を使用します。
chsched::=
chsched [ --comment/-c comment | --inputcomment/-i ] [ --priority/-p schedule-priority ] [ --enabled/-z | --disabled/-Z ] [ --location/-L locationname[,locationname]... ] [ --addlocation/-O locationname[,locationname]... ] [ --rmlocation/-C locationname[,locationname]... ] [ [ --addtrigger/-a ] | [ --chtrigger/-h trigger-number[,trigger-number]... ] | [ --rmtrigger/-m trigger-number[,trigger-number]... ] ] [ [ --day/-d day-date ][ --time/-t time ][ --expires/-x duration ] ]... schedulename...
意味3
ここに記載されていないオプションについては、「mksched」コマンドを参照してください。
- --enabled/-z
-
ボリューム複製スキャン・スケジュールを有効にするかどうかを指定します。このオプションを使用すると、以前に無効にしたボリューム複製スキャン・スケジュールを再起動することができます。
- --disabled/-Z
-
ボリューム複製スキャン・スケジュールを無効にするかどうかを指定します。このオプションを使用すると、ボリューム複製スキャン・スケジュールを削除することなく一時停止することができます。このオプションは、ホストのサービスを一時的に停止する必要があるときに有用です。
- --location/-L locationname
-
ボリューム複製スキャン・スケジュールに適用する、1つまたは複数の置換用の場所を指定します。現在スケジュールに定義されている場所のセット全体が置き換えられます。複製スキャン・スケジュールには、アクティブな場所のみを指定できます。
- --addlocation/-O locationname
-
1つまたは複数の場所をボリューム複製スキャン・スケジュールに追加します。複製スケジュールには、アクティブな場所のみを指定できます。
- --rmlocation/-C locationname
-
1つまたは複数の場所をボリューム複製スキャン・スケジュールから除去します。
- --addtrigger/-a
-
スケジュールにトリガーを追加します。トリガーは、スケジュール済バックアップを実行する時間周期または時間セットをユーザー定義したものです。トリガーを追加するときは、
--day
オプションを指定する必要があります。--day
を指定して時間を指定しない場合は、時間はデフォルトで00:00に設定されます。 - --chtrigger/-h trigger-number
-
スケジュールに含まれる指定のトリガーが編集されます。トリガー番号を取得するには、
lssched
コマンドで--longオプションを指定します。 - --rmtrigger/-m trigger-number
-
スケジュールからトリガーを削除します。トリガー番号を取得するには、
lssched
コマンドで--longオプションを指定します。 - schedulename
-
スケジュールの名前を指定します。
構文4
既存のステージ・スキャン・スケジュールを変更する場合は、次の構文を使用します。
ステージ・ルールで参照されているステージ・スキャン・スケジュールを削除する場合、エラーが発生してステージ・スキャン・スケジュールは削除されません。
chsched::=
chsched [ --comment/-c comment | --inputcomment/-i ] [ --priority/-p schedule-priority ] [ --enabled/-z | --disabled/-Z ] [ [ --addtrigger/-a ] | [ --chtrigger/-h trigger-number[,trigger-number]... ] | [ --rmtrigger/-m trigger-number[,trigger-number]... ] ] [ [ --day/-d day-date ][ --time/-t time ] schedulename...
意味4
ここに記載されていないオプションについては、「mksched」コマンドを参照してください。
- --enabled/-z
-
ボリューム複製スキャン・スケジュールを有効にするかどうかを指定します。このオプションを使用すると、以前に無効にしたボリューム複製スキャン・スケジュールを再起動することができます。
- --disabled/-Z
-
ボリューム複製スキャン・スケジュールを無効にするかどうかを指定します。このオプションを使用すると、ボリューム複製スキャン・スケジュールを削除することなく一時停止することができます。このオプションは、ホストのサービスを一時的に停止する必要があるときに有用です。
- --addtrigger/-a
-
スケジュールにトリガーを追加します。トリガーは、スケジュール済バックアップを実行する時間周期または時間セットをユーザー定義したものです。トリガーを追加するときは、
--day
オプションを指定する必要があります。--day
を指定して時間を指定しない場合は、時間はデフォルトで00:00に設定されます。 - --chtrigger/-h trigger-number
-
スケジュールに含まれる指定のトリガーが編集されます。トリガー番号を取得するには、
lssched
コマンドで--longオプションを指定します。 - --rmtrigger/-m trigger-number
-
スケジュールからトリガーを削除します。トリガー番号を取得するには、
lssched
コマンドで--longオプションを指定します。 - schedulename
-
スケジュールの名前を指定します。
例
例2-41 バックアップ・スケジュールの変更
例2-41は、毎週日曜日の午後9時に実行するようにスケジュールされた全体バックアップから始まります。最初のchsched
コマンドでは、平日午前4時のトリガーを追加し、メディア・ファミリにfull
を指定してバックアップの有効期限を30日後に設定しています。2番目のchsched
コマンドでは、日曜日のトリガーを正午に実行するように変更しています。
ob> lssched --long OSB-CATALOG-SCHED: Type: backup Dataset: OSB-CATALOG-DS Priority: 50 Encryption: no Comment: catalog backup schedule full_backup: Type: backup Dataset: datadir.ds Priority: 5 Encryption: yes Trigger 1: Day/date: sundays At: 21:00 Backup level: full Media family: (null) ob> chsched --addtrigger --day "mon tue wed thu fri" --family full --expires 30days --time 04:00 full_backup ob> lssched --long OSB-CATALOG-SCHED: Type: backup Dataset: OSB-CATALOG-DS Priority: 50 Encryption: no Comment: catalog backup schedule full_backup: Type: backup Dataset: datadir.ds Priority: 5 Encryption: yes Trigger 1: Day/date: sundays At: 21:00 Backup level: full Media family: (null) Trigger 2: Day/date: weekdays At: 04:00 Backup level: full Media family: full Expires after: 30 days ob> chsched --chtrigger 1 --time 12:00 full_backup ob> lssched --long OSB-CATALOG-SCHED: Type: backup Dataset: OSB-CATALOG-DS Priority: 50 Encryption: no Comment: catalog backup schedule full_backup: Type: backup Dataset: datadir.ds Priority: 5 Encryption: yes Trigger 1: Day/date: sundays At: 12:00 Backup level: full Media family: (null) Trigger 2: Day/date: weekdays At: 04:00 Backup level: full Media family: full Expires after: 30 days
chssel
用途
chssel
コマンドは、以前mksselコマンドで作成したデータベース・バックアップ記憶域セレクタを変更する場合に使用します。
関連項目:
関連コマンドについては、「データベース・バックアップ記憶域セレクタ用コマンド」を参照してください
前提条件
chsselコマンドを実行するには、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration)
権を備えている必要があります。
構文
構文
chssel::=
chssel
[ --dbname/-d { * | dbname[,dbname]...} ]
[ --adddbname/-D { * | dbname[,dbname]...} ]
[ --rmdbname/-E dbname[,dbname]... ]
[ --dbid/-i { * | dbid[,dbid]... } ]
[ --adddbid/-I { * |dbid[,dbid }... } ]
[ --rmdbid/-J { * | dbid[,dbid]... } ]
[ --host/-h { * | hostname[,hostname]... } ]
[ --addhost/-H { * | hostname[,hostname]... } ]
[ --rmhost/-K { * | hostname[,hostname]... } ]
[ --content/-c { * | content[,content]... } ]
[ --addcontent/-C { * | content[,content]... } ]
[ --rmcontent/-F { * |content[,content]... } ]
[ --restrict/-r restriction[,restriction]... ]
[ --addrestrict/-R restriction[,restriction]... ]
[ --rmrestrict/-S restriction[,restriction]... ]
[ --copynum/-n { * | 1 | 2 | 3 | 4 } ]
[ --family/-f media_family ]
[ --encryption/-e {off|on|forcedoff|swencryption}]
[ --waittime/-w duration ] [--name/-N
name-format]
[--priority/-p default | <schedule-priority>] job priority
sselname...
意味
- --dbname/-d dbname
-
記憶域セレクタの現行データベース名を、指定した
dbname
値に置き換えます。 - --adddbname/-D dbname
-
現在記憶域セレクタに関連付けられているデータベースに、指定した
dbname
値を追加します。 - --rmdbname/-E dbname
-
現在記憶域セレクタに関連付けられているデータベースから、指定した
dbname
値を削除します。 - --dbid/-i dbid
-
記憶域セレクタの現行データベースID(DBID)を、指定した
dbid
値に置き換えます。 - --adddbid/-I dbid
-
現在記憶域セレクタに関連付けられているDBIDに、指定した
dbid
値を追加します。 - --rmdbid/-J dbid
-
指定したDBIDを記憶域セレクタから削除します。
- --host/-h hostname
-
記憶域セレクタの現行ホストを、指定した
hostname
値に置き換えます。 - --addhost/-H hostname
-
現在記憶域セレクタに関連付けられているホストに、指定した
hostname
値を追加します。 - --rmhost/-K hostname
-
現在記憶域セレクタに関連付けられているホストから、指定した
hostname
値を削除します。 - --content/-c content
-
記憶域セレクタの現行コンテンツ・タイプを、指定したコンテンツ・タイプに置き換えます。
content
プレースホルダの詳細は、「content」を参照してください。 - --addcontent/-C content
-
現在記憶域セレクタに関連付けられているコンテンツ・タイプに、指定したコンテンツ・タイプを追加します。
- --rmcontent/-F content
-
現在記憶域セレクタに関連付けられているコンテンツ・タイプから、指定したコンテンツ・タイプを削除します。
- --restrict/-r restriction
-
記憶域セレクタの現行バックアップ・コンテナ制限を、指定した
restriction
値に置き換えます。restriction
プレースホルダの詳細は、「restriction」を参照してください。 - --addrestrict/-R restriction
-
指定した
restriction
値を記憶域セレクタに追加します。 - --rmrestrict/-S restriction
-
指定した
restriction
値を記憶域セレクタから削除します。 - --copynumber/-n * | 1 | 2 | 3 | 4
-
この記憶域セレクタが適用されるコピー番号を指定します。コピー番号は1から4の整数である必要があります。アスタリスク(*)を指定すると、記憶域セレクタが任意のコピー番号に適用されます。
- --family/-f media-family
-
記憶域セレクタの現行メディア・ファミリを、指定したファミリに置き換えます。メディア・ファミリは、mkmfコマンドで作成します。
- --waittime/-w duration
-
記憶域セレクタの現行のリソース可用性時間を、指定した期間に置き換えます。
duration
プレースホルダの詳細は、「duration」を参照してください。 - --name/-N name-format
-
このバックアップ・ジョブで作成されたバックアップ・イメージに割り当てられる名前を指定します。名前を明示的に指定、1つ以上の名前の書式の変数を指定、または名前の書式の変数と指定した静的値の組合せを使用できます。
name-format
プレースホルダの詳細は、「name-format」を参照してください。 - --encryption/-e {off | on | forcedoff | swencryption}
-
バックアップを暗号化するかどうかを指定します。いずれの場合でも、データがRMANによってすでに暗号化されている場合、Oracle Secure Backupはそれ以上の暗号化を実行しません。次の暗号化オプションのいずれかを設定します。
-
ON: RMANによってすでに暗号化されている場合を除き、バックアップ・データは暗号化されます。
-
OFF: ホストまたはグローバル・ポリシーがrequiredに設定されている場合を除き、バックアップ・データは暗号化されません。OFFは、暗号化の値を指定しないことと同じです。
-
FORCEDOFF: データベース・バックアップは暗号化されず、ホスト固有の暗号化設定はすべて無視されます。FORCEDOFFの設定はRMANに影響しないので、RMANでは引き続きバックアップ・データを暗号化できます。
-
SWENCRYPTION: ハードウェア暗号化ではなくソフトウェア暗号化が使用されます。このオプションは、状況によってハードウェア暗号化を使用しない場合に備えて提供されています。
ノート:
encryption
オプションを使用できるのは、Oracle Secure Backup 10.3.0.2.0以降のみです。 -
- –priority/-p job priority
- RMANバックアップまたはRMANリストア・ジョブの優先度を設定する正の整数値を指定します。ジョブの優先度には1から2147483647までの値を設定できます(最も高い優先度は1です)。schedule-priorityのデフォルト値は100です。
関連項目:
- sselname
-
変更する記憶域セレクタの名前を1つ以上指定します。
例
例2-42 データベース・バックアップ記憶域セレクタへのコンテンツ・タイプの追加
例2-42では、データベース全体をバックアップするよう指定するバックアップ記憶域セレクタssel_full
を作成します。この例では、さらに、記憶域セレクタを変更してアーカイブREDOログを含めるようにします。
ob> mkssel --dbid 1557615826 --host brhost2 --content full --family f1 ssel_full ob> lsssel --long ssel_full: Content: full Databases: [all] Database ID: 1557615826 Host: brhost2 Restrictions: [none] Copy number: [any] Media family: f1 Resource wait time: 1 hour UUID: b5774d9e-92d2-1027-bc96-000cf1d9be50 ob> chssel --addcontent archivelog ssel_full ob> lsssel --long ssel_full: Contents: archivelog, full Databases: [all] Database ID: 1557615826 Host: brhost2 Restrictions: [none] Copy number: [any] Media family: f1 Resource wait time: 1 hour UUID: b5774d9e-92d2-1027-bc96-000cf1d9be50
chstage
用途
chstage
コマンドは、既存のステージ・ルールを変更する場合に使用します。
前提条件
-
ステージ・ルールを変更するには、
admin
クラスの権限が必要です。
構文
chstage::=
chstage [--comment/-c comment] [--schedule/-T schedulename] [--matchfamily/-f {* | media-family-name[,media-family-name]…}] [--addmatchfamily/-F {media-family-name[,media-family-name]…}] [--rmmatchfamily/-g {media-family-name[,media-family-name]…}] [--dbname/-d { * | dbname[,dbname]...}] | [--adddbname/-D dbname[,dbname]...] [--rmdbname/-E { dbname[,dbname]...}] [--dbid/-i { * | dbid[,dbid]...}] [--adddbid/-I {dbid[,dbid]...}] [--rmdbid/-J {dbid[,dbid]...}] [--fshost/-h { * | fshostname [,fshostname]...}] [--addfshost/-H {fshostname [,fshostname]...}] [--rmfshost/-K {fshostname[,fshostname]...}] [--mincopysize/-s size-spec] [--mincopyage/-a duration] {--targetfamily/-t target-media-family-name} [--restrict/-r restriction[,restriction]...] [--addrestrict/-R restriction[,restriction]...] [--rmrestrict/-S restriction[,restriction]...] [--encryption/-e {yes | no | forcedoff }] [--algorithm/-L enc-algorithm] [[--priority {schedule-priority | default}]] [--migrate/-m {yes | no}] stage-rule-name
意味
ここに記載されていないオプションについては、「mkstage」を参照してください。
- --dbname/-d dbname
-
1つ以上のデータベース名を指定します。指定したいずれかのデータベース名を含むバックアップがこのルールと照合されます。
- --addmatchfamily/-F media-family-name
- 1つ以上のメディア・ファミリを追加します。
- --rmmatchfamily/-g media-family-name
- 1つ以上のメディア・ファミリを削除します。
- --adddbname/-D dbname
- 1つ以上のデータベース名を追加します。
- --rmdbname/-E { dbname
- 1つ以上のデータベース名を削除します。
- --adddbid/-I dbid
- 1つ以上のデータベース識別子を追加します。
- --rmdbid/-J dbid
- 1つ以上のデータベース識別子を削除します。
- --addfshost/-H fshostname
- ファイルシステム・バックアップのバックアップ・イメージ・インスタンスのみとの照合に使用される、1つ以上のOracle Secure Backupクライアント・ホスト名を追加します。
- --rmfshost/-K fshostname
- ファイルシステム・バックアップのバックアップ・イメージ・インスタンスのみとの照合に使用される、1つ以上のOracle Secure Backupクライアント・ホスト名を削除します。
- --addrestrict/-R restriction
- 1つ以上のデバイス制限を追加します。
- --rmrestrict/-S restriction
- 1つ以上のデバイス制限を削除します。
例
chstage --targetfamily mftarget --restrict vt1 OSB-DEFAULT-STAGE-RULE
この例では、メディア・ファミリmftarget
およびデバイスvt1
をOracle Secure Backupのデフォルト・ステージ・ルールに追加します。
chsum
前提条件
chsumコマンドを実行するには、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration)
権を備えている必要があります。
構文
chsum::=
chsum [--days/-d produce-days[,produce-days]...] [--reporttime/-t time] [--mailto/-m email-target[,email-target]...] [--addmailto/-a email-target[,email-target]...] [--rmmailto/-r email-target[,email-target]...] [--host/-h hostname[,hostname]...] [--addhost/-H hostname[,hostname]...] [--rmhost/-K hostname[,hostname]...] [ [--covers/-c duration] | [--since/-s "summary-start-day[ ]time"] ] [--backup/-B {yes | no}] [--restore/-R {yes | no}] [--orabackup/-b {yes | no}] [--orarestore/-e {yes | no}] [--scheduleuled/-S {yes | no}] [--user/-U {yes | no}] [--subjobs/-J {yes | no}] [--superseded/-D {yes | no}] [--duplication/-P {yes | no}] [--mediamovement/-M {yes | no}] [--catimport/-I {yes | no}] [--catalog/-C {yes | no}] [--copyinstance/-p {yes | no}] [--copyfromstage/-E {yes | no}] summary-name...
意味
ここに記載されていないオプションについては、「mksum」を参照してください。
- --addmailto/-a email-target[,email-target]
-
ジョブ・サマリー・スケジュールに電子メール・アドレスを追加します。
- --rmmailto/-r email-target[,email-target]
-
ジョブ・サマリー・スケジュールから電子メール・アドレスを削除します。
- --addhost/-H
-
このジョブ・サマリーの制限先となるホストのリストにホストを追加します。
- --rmhost/-K
-
このジョブ・サマリーの制限先となるホストのリストからホストを削除します。
- summary-name
-
ジョブ・サマリー・スケジュールの名前を指定します。
例
例2-43 ジョブ・サマリー・スケジュールの変更
この例では、ジョブ・サマリー・スケジュールweekly_report
を編集して、電子メールID jim@example.com
を追加しています。また、ジョブ・サマリーの作成日を水曜日と金曜日に、レポートする時間を12時にそれぞれ変更します。
ob> lssum weekly_report Wed at 12:00 ob> chsum --addmailto jim@example.com --days Wed,Fri --reporttime 12:00 weekly_report ob> lssum --long weekly_report: Produce on: Wed at 12:00 Mail to: lance@example.com jim@example.com In the report, include: Backup jobs: no Restore jobs: no Oracle backup jobs: no Oracle restore jobs: no Duplication jobs: no Scheduled jobs: yes User jobs: yes Subordinate jobs: yes Superseded jobs: no Catalog backup jobs: yes Media movement jobs: no Catalog import jobs: no Copy instance jobs: yes Copy from stage jobs: yes ob>
chuser
前提条件
自分を含むOracle Secure Backupユーザーの属性を変更する必要がある場合は、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration)権を備えている必要があります。自分のパスワードおよび名前を変更するには、自分の名前およびパスワードの変更(modify own name and password)権を備えている必要があります。
構文
chuser::=
chuser [ --class/-c userclass ] [ --password/-p password | --querypassword/-q ] [ --pwdlifetime ] [ --pwdgracetime ] [ --pwdreusetime ] [ --changepassword ] [ --unixname/-U unix-user ] [ --unixgroup/-G unix-group ] [ --adddomain/-d { windows-domain | * },windows-account[,windows-password ] ]... [ --rmdomain/-r { windows-domain | * } ] [ --ndmpuser/-N { yes | no } ]... [ --email/-e emailaddr ] [ --givenname/-g givenname ] [ --preauth/-h preauth-spec[,preauth-spec]... ] [ --addpreauth/-H preauth-spec[,preauth-spec]... ] [ --rmpreauth/-X preauth-spec[,preauth-spec]... ] username...
意味
ここに記載されていないchuser
のオプションについては、「mkuser」を参照してください。
- --password/-p password
-
Oracle Secure Backupユーザーが管理ドメインにログインする場合のパスワードを指定します。入力可能な文字列は最長16文字です。パスワードを指定しない場合、パスワードはNULLになります。
最短パスワード長は、
minuserpasswordlen
セキュリティ・ポリシーによって決まります。このデフォルト値は8文字です。関連項目:
パスワードは、コマンドラインまたはコマンド・スクリプトにクリアテキストで指定しないでください。セキュリティ上の脆弱性となります。Oracle Secure Backupユーザーにパスワードの入力を要求する方法をお薦めします。
- --pwdlifetime
- --pwdgracetime
- --pwdreusetime
- --changepassword
-
ユーザーが次のSecure Backupのログイン時に現在のパスワードを変更する必要があることを指定します。
ノート:
Oracle Secure Backupユーザーを変更するには、この権限が有効になっているクラスのメンバーである必要があります。詳細は、『Oracle Secure Backup管理者ガイド』を参照してください。
- --adddomain/-d { windows-domain | * },windows-account,windows-password
-
ユーザー・アカウントにWindowsドメイン情報を追加します。ドメインがユーザー・オブジェクト内の既存のドメインと異なる場合は、
--adddomain
により新たなドメインのエントリが追加されます。--adddomain
のドメイン名がユーザー・オブジェクト内の既存のドメインと同じ場合は、--adddomain
により既存の情報が置き換えられます。詳細は、mkuser
コマンドの--domainオプションを参照してください。例3-38では、Windowsドメインのユーザーの作成方法について説明します。 - --rmdomain/-r {windows-domain | *}
-
Windowsドメインを削除します。
- --preauth/-h preauth-spec
-
指定ホスト上の指定オペレーティング・システム・ユーザーの指定Oracle Secure Backupユーザー・アイデンティティが認可されます。preauth-specプレースホルダの詳細は、「preauth-spec」を参照してください。
--preauth
オプションを指定すると、既存の事前認可データが置き換えられます。空の文字列を指定すると(たとえば--preauth ""
)、Oracle Secure Backupユーザーの事前認可をリセットできます。 - --addpreauth/-H preauth-spec
-
事前認可オブジェクトが追加され、Oracle Secure Backupアクセスが事前認可されますが、既存の事前認可データは置き換えられません。管理ドメインの構成の変更(
modify administrative domain configuration
)権を備えている場合にのみ、事前認可を追加できます。通常、admin
クラスのOracle Secure Backupユーザーのみがこの権限を備えています。preauth-spec
プレースホルダの詳細は、「preauth-spec」を参照してください。Windowsアカウント名として
os-username
を指定する場合は、Windowsドメイン名をワイルドカードまたは特定の名前で明示的に指定する必要があります。事前認可の重複は許可されません。複数の事前認可が同じホスト名、ユーザーIDおよびドメインを持つ場合は、重複です。 - --rmpreauth/-X preauth-spec
-
指定ホストまたは指定オペレーティング・システム・ユーザーから指定Oracle Secure Backupユーザーへの事前認可アクセスを削除します。事前認可属性は、指定されていても無視されます。
preauth-spec
プレースホルダの詳細は、「preauth-spec」を参照してください。管理ドメインの構成の変更(
modify administrative domain configuration
)権を備えている場合にのみ、事前認可を削除できます。通常、admin
クラスのOracle Secure Backupユーザーのみがこの権限を備えています。 - username
-
変更するOracle Secure Backupユーザーの名前を指定します。
例
例2-44 Oracle Secure Backupユーザーの変更
この例では、Oracle Secure Backupユーザーlashdown
を作成し、このユーザーをoracle
クラスに再割当てしてからこのユーザーに関する情報を表示します。
ob> mkuser bkpadmin --class admin --password "x45y" --givenname "lance" --unixname bkpadmin --unixgroup "dba" --preauth osbsvr1:bkpadmin+rman+cmdline --ndmpuser no --email bkpadmin@example.com ob> chuser --class oracle bkpadmin ob> lsuser --long bkpadmin bkpadmin: Password: (set) User class: oracle Given name: lance UNIX name: bkpadmin UNIX group: dba Windows domain/acct: [none] NDMP server user: no Email address: bkpadmin@example.com UUID: 5f437cd2-7a49-1027-8e8a-000cf1d9be50 Preauthorized access: Hostname: osbsvr1 Username: bkpadmin Windows domain: [all] RMAN enabled: yes Cmdline enabled: yes
例2-45 Oracle Secure Backupユーザーのパスワード設定の変更
この例では、例3-37で作成した、Oracle Secure Backupの管理ユーザーdave01
のパスワード設定を変更します。ユーザーのパスワード変更の必要な設定はyes
に設定され、パスワードの猶予期間はdisabled
に設定されます。この例では、次のログイン時にユーザーが現在のパスワードを変更するように求められていることも示します。
ob> chuser --changepassword yes --pwdgracetime disabled dave01 ob> lsuser --long dave01 dave01: Password: (set) Password last changed: 2012/10/30.02:33 Password change required: yes Password lifetime: 80 days Password grace time: disabled Password reuse time: 120 days User class: admin Given name: dave UNIX name: [none] UNIX group: [none] Windows domain/acct: [none] NDMP server user: no Email address: [none] UUID: 7395a468-04dd-1030-93a4-00163e527899 Preauthorized access: Hostname: brhost3 Username: rman Windows domain: [all] RMAN enabled: no Cmdline enabled: yes ob> logout [johndoe@slc02qdv reliaty]$ obtool Oracle Secure Backup 12.1.0.1 login: dave01 Password: The password has expired; it must be changed New password: New password (again):
chvol
前提条件
chvolコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration)
権を備えている必要があります。
使用上のノート
Oracle Secure Backupボリューム・カタログ内の複数のボリュームに一致するボリュームIDを指定した場合、あるいは指定したボリュームがボリューム・セットに属している場合、どのボリューム(1つまたは複数)を修正したいのかを尋ねられます。
Oracle Secure Backupからの応答の書式は、検出されたあいまいさのタイプによって異なります。ボリュームVOL000001
の有効期限を延長したいと仮定します。
obtool> chvol --retain forever -v VOL000001
Your selection matches the following volumes:
Volume ID Barcode Created
1 VOL000001 SF002463 01/11.04:24
2 VOL000001 SF004011 02/05.11:20
3 VOL000001 SF009774 02/23.01:31
Please select the volume(s) that you wish to modify: 1, 2, …, a(ll), n(one), or q(uit) [a]:
この最初の例では、ボリュームIDがVOL000001に一致する3つのボリュームが特定され、修正したいボリューム(1つまたは複数)を尋ねています。デフォルトはすべてのボリュームです。
別のボリュームVOL000008
の有効期限を延長するには:
obtool> chvol --retain forever -v VOL000008
The volume VOL000008 belongs to a volume set with the following members:
Volume ID Barcode Created
VOL000007 SF002463 01/11.04:24
VOL000008 SF004011 01/11.05:32
VOL000009 SF009774 01/11.07:13
Please select the volume(s) that you wish to modify: a(ll), n(one), or q(uit) [q]:
この2番目の例では、ボリューム・セットのメンバーであるVOL000008が特定され、そのボリュームのすべてを修正するのか、あるいは修正しないのかを尋ねています。ボリューム・セットの個々のメンバーを選択することはできません。デフォルトの選択肢は「quit」(終了)です。
構文
chvol::=
chvol { [ --rotationpolicy/-R policyname ] | [ --relocate/-M [ --nomovement/-n ] | [ --force/-f ] --tolocation locationname | [ --missing/-g { yes | no } ] | [ --notintransit/-O ] } [ --duplicationpolicy/-D duplication_policy ] [ --vsopt/-V { ignore | prompt | all } ] [ --expiresat/-x date-time | --retain/-r duration ] [ --status vol-status ] vol-spec [vol-spec]...
意味
- --rotationpolicy/-R policyname
-
ボリュームに割り当てられているローテーション・ポリシーを
policyname
に変更します。 - --relocate/-M --tolocation/-t locationname
-
指定された場所にボリュームを再配置します。
ボリュームは、ローテーション・ポリシーの場所からこのオプションで指定した別の場所に移動できます。指定された場所は、ボリュームに対して現在割り当てられているローテーション・ポリシーに属する必要があります。
--rotationpolicy
オプションは、ボリュームにローテーション・ポリシーを割り当てる場合に使用します。現在同じ場所にある複数のボリュームに同じ場所を指定した場合、すべてのボリュームに対して1つのメディア移動ジョブが作成されます。ただし、複数の
chvol
--relocate
コマンドで指定されたボリュームは、1つのメディア移動ジョブにマージされません。 - --relocate/-M --nomovement/-J --tolocation/-t locationname
-
再配置のためのメディア移動ジョブを作成せずに、指定された場所にボリュームを再配置します。指定された場所は、ボリュームに対して現在割り当てられているローテーション・ポリシーに属する必要があります。
--rotationpolicy
オプションは、ボリュームにローテーション・ポリシーを割り当てる場合に使用します。 - --relocate/-M --force/-f --tolocation/-t locationname
-
指定された場所にボリュームを再配置しますが、その場所は、ボリュームに対して現在割り当てられているローテーション・ポリシーに属している必要はありません。この場所がそのボリュームに対して想定される場所と一致しない場合、ボリュームは例外レポートに記載されます。
- --missing/-g {yes | no}
-
メディア移動ジョブがボリュームを移動しないようにボリュームを欠落としてマークするか(
yes
)、あるいは欠落なしとしてマークします(no
)。 - --notintransit/-O
-
ボールトからロボットまでの移動が完了したものとしてボリュームをマークします。ボリュームの現在の場所が更新され、ボリュームのin-transitフラグがリセットされます。
- --duplicationpolicy/-R policyname
-
ボリュームに割り当てられている複製ポリシーを
policyname
に変更します。このオプションは、複製スキャンで以前に処理したボリュームには影響しません。--duplicationpolicy
""
を指定すると、複製ポリシーはNULLに設定されます。 - --vsopt/-V [ignore | prompt | all]
-
指定したボリュームがボリューム・セットに属している場合に処理が行われます。
ignore
オプションにより、ボリューム・セットのメンバーシップは無視されて、選択したボリュームのみが変更されます。prompt
オプションにより、ボリューム・セット内のすべてのボリュームが表示され、変更する1つまたは複数のボリュームを選択するようにプロンプトが表示されます。all
オプションにより、ボリューム・セットのすべてのメンバーに変更内容が適用されます。デフォルトの動作は、ボリューム・セットのメンバーシップは無視されて、選択したボリュームのみが変更されます。
- --expiresat/-x date-time
-
指定したすべてのボリュームの有効期限を
date-time
に変更します。ただし、現在の有効期限よりも前の時刻に有効期限を再設定できない場合があるという制約を受けます。有効期限は、ボリューム・セット内のすべてのボリュームに適用する必要があります。date-time
プレースホルダの詳細は、「date-time」を参照してください。 - --retain/-r duration
-
各ボリュームの作成時間に継続期間を追加することにより、指定したすべてのボリュームの有効期限を変更します。ただし、現在の有効期限よりも前の時刻に有効期限を再設定できない場合があるという制約を受けます。
duration
プレースホルダの詳細は、「duration」を参照してください。ノート:
--expiresat/-x
および--retain/-r
のオプションで生成された有効期限は、ボリューム・データベースに上書きされます。ボリュームの有効期限を変更しても、有効期限の変更後にテープに書き込まれたアーカイブの有効期限にしか影響しません。テープに対してカタログ・インポートを実行する場合、そのボリュームのデータベース・エントリには、正常にカタログ化された最新のアーカイブの有効期限が含まれます。chvol
コマンドでは有効期限を増やすことしかできないため、ボリュームの有効期限は常に、テープの最初のアーカイブの有効期限と同じかそれ以降になります。 - --status vol-status
-
Oracle Secure Backupバックアップおよびリストア操作のボリュームの可用性ステータスを変更します。
ボリュームに使用可能なステータス・オプションの詳細は、「vol-status」を参照してください。
- vol-spec...
-
1つまたは複数のボリュームのボリュームIDまたはバーコード値。
vol-spec
プレースホルダの詳細は、「vol-spec」を参照してください。
例
例2-46 ボリューム属性の変更
この例では、ローテーション・ポリシーrotpol
をボリュームVOL000001
に変更します。また、chvol
コマンドでは、このボリュームの場所をライブラリvlib1
からlib1
に変更します。
ob> lsvol --library vlib1 Inventory of library vlib1: in 1: volume RMAN-DEFAULT-000001, barcode 4c0d6eac2d28103b69500163e527899, 151528320 kb remaining, content manages reuse in dte: volume VOL000001, barcode e53b658a2d2710390a700163e527899, 153256704 kb remaining, lastse 2 ob> chvol --rotationpolicy rotpol --relocate --tolocation lib1 --vsopt prompt --volume VOL000001 Your vol-spec, matched the following volume: Volume ID Barcode Created VOL000001 e53b658a2d2710390a700163e527899 11/11.01:52 Do you wish to modify this volume (y{es}, n(o), q(uit))? [y]: y ob>
clean
前提条件
cleanコマンドを使用するには、デバイスの管理およびデバイスの状態変更(manage devices and change device state)
権を備えている必要があります。
構文
clean::=
clean [ --drive/-D drivename ] [ --force/-f ] [ --use/-u se-spec ]
意味
- --drive/-D drivename
-
クリーンアップするテープ・ドライブの名前を指定します。テープ・ドライブ名を指定しない場合は、drive変数を設定する必要があります。
- --force/-f
-
Oracle Secure Backupに強制的にテープ・ドライブをクリーンアップさせます。テープ・ドライブにテープがロードされている場合、テープをアンロードしてクリーニング・テープをロードし、テープ・ドライブをクリーンアップしてから、当初テープ・ドライブにあったテープをリロードします。
- --use/-u se-spec
-
クリーニング・テープが入った記憶域要素の番号を指定します。このオプションを省略した場合は、
mkdev
コマンドに指定した--cleanemptiestオプションの設定に基づいたクリーニング・テープが選択されます。se-spec
プレースホルダの詳細は、「se-spec」を参照してください。
例
例2-47 テープ・ドライブのクリーンアップ
この例では、テープ・ライブラリlib1の要素4に未使用のクリーニング・テープを挿入することをOracle Secure Backupに通知します。要素4のクリーニング・テープを使用してテープ・ドライブtape1をクリーンアップします。
ob> insertvol --library lib1 clean --uses 0 --maxuses 3 4 ob> clean --drive tape1 --force --use 4
closedoor
用途
closedoor
コマンドは、テープ・ライブラリのインポート/エクスポート・ドアを閉める場合に使用します。このコマンドが有効なのは、それがサポートされているライブラリに対してのみです。
関連項目:
関連コマンドについては、「ライブラリ用コマンド」を参照してください
前提条件
closedoorコマンドを使用するには、デバイスの管理およびデバイスの状態変更(manage devices and change device state)
権を備えている必要があります。
構文
closedoor::=
closedoor [ --library/-L libraryname ]
意味
- --library/-L libraryname
-
ドアを閉めるテープ・ライブラリの名前を指定します。ライブラリ名を指定しない場合は、library変数を設定する必要があります。
例
例2-48 ライブラリ・ドアの閉鎖
この例では、テープ・ライブラリlib1
のドアを閉めます。
ob> closedoor --library lib1
cpinstance
用途
cpinstance
コマンドは、既存のバックアップ・イメージからバックアップ・イメージ・インスタンスのコピーを作成します。Oracle Secure Backupは、後で実行されるようにスケジュールされたインスタンスのコピー・ジョブを作成します。このプロセスは、バックアップまたはリストア・ジョブが作成およびスケジュールされるプロセスと似ています。
前提条件
cpinstance
コマンドを使用するには、所有者を問わないバックアップの変更(modify any backup, regardless of its owner)またはユーザーが所有するバックアップの変更(modify any backups owned by user)クラス権限が必要です。
使用上のノート
バックアップ・イメージ・インスタンスの複数のコピーが存在する場合、Oracle Secure Backupは、インスタンスのコピー操作で使用するのに最適なものを選択します。複数のバックアップ・イメージのコピーは、異なるバックアップ・コンテナにバックアップ・イメージ・インスタンスがある場合はサポートされません。バックアップ・イメージ・インスタンスはすべて、同じディスク・プールまたはテープ・ボリュームに配置する必要があります。
cpinstance
コマンドを使用して、複数の異なるボリュームに由来するバックアップ・イメージ・インスタンスを格納する新しいテープ・ボリュームを作成できます。これにより、選択したバックアップをアーカイブできるため、同容量の複数のテープで構成されるボリューム・セットから、大容量のテープ・メディアに単一のボリュームを作成できます。これにより、各バックアップ・イメージ・インスタンスを詳細に制御できます。
ソース・バックアップ・イメージ・インスタンスのブロッキング・ファクタは、宛先デバイスへのインスタンスの書き込みに使用されたブロッキング・ファクタです。
バックアップ・イメージ・インスタンスのコピーおよびバックアップ暗号化
ソース・バックアップ・イメージ・インスタンスが暗号化されていない場合、バックアップ・イメージ・インスタンスのコピーも暗号化されません。ただし、ハードウェア暗号化をサポートするテープ・デバイスにバックアップ・イメージ・インスタンスがコピーされ、バックアップ・イメージ・インスタンスのコピーでハードウェア暗号化を使用するように指定した場合、コピーはハードウェア暗号化されます。
ソース・バックアップ・イメージ・インスタンスがソフトウェア暗号化されている場合、元の暗号化プロパティがバックアップ・イメージ・インスタンスのコピーに使用されます。ソフトウェア暗号化されているソースには、ハードウェア暗号化を使用することはできません。
テープ・デバイスでは、ソース・バックアップ・イメージ・インスタンスがハードウェア暗号化されている場合、ハードウェア暗号化をサポートするテープ・デバイスに書き込まれる際に、コピーでハードウェア暗号化が使用されます。デバイスがハードウェア暗号化をサポートしていない場合、バックアップ・イメージ・インスタンスのコピーは暗号化されません。Oracle Secure Backupでは、そのソースから作成されるすべてのバックアップ・イメージ・インスタンスにソース暗号化キーが使用されます。これは、一時暗号化と透過的暗号化の両方に適用できます。Iソース・バックアップ・イメージ・インスタンスがパスフレーズで暗号化される場合(一時暗号化)、インスタンスのコピー・ジョブで求められたら、関連付けられているパスフレーズを指定する必要があります。
クラウド・ストレージ・デバイスへのバックアップ・イメージ・インスタンスのコピー
-
ソース・バックアップ・イメージ・インスタンスは、クラウド・ストレージ・デバイスにコピーするためにソフトウェア暗号化されている必要があります。
-
クラウド・オブジェクト・コンテナにあるバックアップ・イメージ・インスタンスは、
--cloudcopy
オプションを使用して、クラウド・アーカイブ・コンテナにコピーまたは移行できます。
バックアップ・イメージ・インスタンスのコピーとチェックサムの検証
バックアップ・イメージ・インスタンスのコピーを作成すると、Oracle Secure Backupはチェックサムを計算してバックアップ・データとともに格納できます。このチェックサムは、バックアップ・イメージ・インスタンスを検証するために後で使用されます。チェックサムが計算されるかどうかは、デバイス・ポリシーまたはデバイス構成によって決まります。
チェックサムが含まれていないバックアップ・イメージ・インスタンスが、チェックサム計算が有効なデバイスにコピーされると、Oracle Secure Backupによってチェックサムが計算され、ターゲット・デバイスに格納されます。
バックアップ・イメージ・インスタンスが、チェックサム検証が無効になっているターゲット・デバイスにコピーされると、バックアップ・イメージ・インスタンスにソース・デバイスの有効なチェックサムが含まれている場合に、ソース・デバイスのメディア・サーバー上でチェックサムが計算されます。ただし、ターゲット・デバイスのチェックサム計算は無効化されているため、計算されたチェックサムはコピーされたインスタンスとともに格納されません。obtool出力は、チェックサムがどこで計算されたかを示します。出力は、「入力インスタンス:チェックサムが正常に検証されました」または「出力インスタンス:チェックサムは正常に検証されました」です。
チェックサムの計算の詳細は、『Oracle Secure Backup管理者ガイド』を参照してください。
構文
cpinstance::=
cpinstance [--priority/-p schedule-priority] [--at/-a date-time] [--family/-f media-family-name] [--quiet/-q] [--waitfor/-W duration] [--restrict/-r restriction[,restriction]...] [--encryption/-e encryption] [--algorithm/-L enc-algorithm] [--storekey/-s] [--migrate/-m] [--cloudcopy/-c] { [--uuid/-u backup-image-uuid]... | backup-image-name... }
意味
- --priority/-p schedule-priority
-
インスタンスのコピー・ジョブに割り当てられる優先度を指定します。
- --at/-a date-time
-
インスタンスのコピー・ジョブを実行する必要のある時刻を指定します。
date-time
プレースホルダの詳細は、「date-time」を参照してください。 - --family/-f media-family-name
-
新しいバックアップ・イメージ・インスタンスに関連付ける必要のあるメディア・ファミリの名前を指定します。
ソース・バックアップ・イメージ・インスタンスがコンテンツ管理テープ・ボリュームに存在する場合、
--family
オプションで指定したメディア・ファミリもコンテンツ管理である必要があります。 - --quiet/-q
-
インスタンスのコピー・ジョブのステータス・メッセージが表示されないように指定します。インスタンスのコピー・ジョブがスケジューラに操作されると、メッセージは表示されません。
- --waitfor/-W duration
-
Oracle Secure Backupがインスタンスのコピー・ジョブの完了まで待機する時間を指定します。指定した期間を超えると、Oracle Secure Backupはobtoolを終了します。
duration
プレースホルダの詳細は、「duration」を参照してください。 - --restrict/-r restriction
-
インスタンスのコピー・ジョブを、指定したテープ・デバイスまたはディスク・プールに制限します。
restriction
プレースホルダの詳細は、「restriction」を参照してください。 - --encryption/-e encryption
-
新しいバックアップ・イメージ・インスタンスの作成時に暗号化を使用するかどうかを指定します。設定される値は次のとおりです。
-
yes
このインスタンスのコピー・ジョブに暗号化を使用します。使用される暗号化アルゴリズムおよびキーは、各ホストに適用される現行のグローバル・ポリシーおよびクライアント・ポリシーの設定によって決まります。
-
no
このインスタンスのコピー・ジョブには暗号化を使用しないでください。これはデフォルトです。グローバル・バックアップ・ポリシーまたはクライアント・バックアップ・ポリシーがrequiredに設定されている場合、これらのポリシーはこの値に優先し、暗号化が使用されます。暗号化が使用される場合、使用される暗号化アルゴリズムおよびキーは、各ホストに適用される現行のグローバル・ポリシーおよびクライアント・ポリシーの設定によって決まります。
-
forcedoff
グローバル・バックアップ・ポリシーまたはクライアント・バックアップ・ポリシーに関係なく、このバックアップ・ジョブに暗号化は使用しません。
-
transient
一時パスフレーズ(backupに対する
--passphrase
または--querypassphrase
オプションにより指定)およびグローバル暗号化ポリシーの設定によって指定された暗号化アルゴリズムを使用して、このインスタンスのコピー・ジョブで作成されたバックアップを暗号化します。
「バックアップ・イメージ・インスタンスのコピーおよびバックアップ暗号化」を参照してください。
-
- --algorithm/-L enc-algorithm
-
新しいインスタンスの作成に使用する暗号化アルゴリズムを指定します。暗号化アルゴリズムの値(AES128、AES192またはAES256)のいずれかを設定します。
- --migrate/-m
-
新しいバックアップ・イメージ・インスタンスの作成後に、指定したバックアップ・イメージに関連付けられているソース・バックアップ・イメージ・インスタンスを削除します。複数のバックアップ・イメージ・インスタンスが存在する場合、
cpinstance
コマンドは失敗します。このオプションは、ソース・イメージ・インスタンスがテープ・ボリュームに存在する場合は適用できません。 - --cloudcopy/-c
-
このオプションは、Oracle Cloudオブジェクト・ストレージ・コンテナからOracle Cloudアーカイブ・ストレージ・コンテナにインスタンスをコピーまたは移行する場合に必要です。
異なるタイプのOracle Cloudコンテナ間でインスタンスがコピーまたは移行される場合、データ移動はクラウド内で行われるため、チェックサムの検証は実行されません。しかし、データ検証は、Oracle Cloudインフラストラクチャにあるデータ整合性手法によって実行されます。
- --usecloudenc
-
このオプションは、バックアップをOracle Cloudストレージにコピーする場合に必要です。このオプションは、レガシーの非暗号化バックアップまたはハードウェア暗号化バックアップをOracle Cloudストレージにコピーする場合に必要です。
クラウド暗号化を許可するには、
setp
を使用してコピー・ポリシーを設定します。Oracle Secure Backupでは、これらの設定のいずれかが欠落している場合、暗号化されていないデータのOracle Cloudストレージへのコピーは許可されません。 - --storekey/-s
-
このバックアップ・イメージ・インスタンスの暗号化に使用する一時パスフレーズが適切なキー・ストアに追加されるように指定します。デフォルトの動作では、一時パスフレーズはどのキー・ストアにも保存されません。
- --uuid/-u backup-image-uuid]... | backup-image-name...
-
異なるバックアップ・コンテナにコピーする必要があるバックアップ・イメージのUUIDまたは名前のいずれかを指定します。
例
この例では、バックアップ・イメージfs_bk
に関連付けられているバックアップ・イメージ・インスタンスをコピーする、インスタンスのコピー・ジョブを作成します。--at
オプションで指定した時刻に実行されるようにジョブがスケジュールされ、バックアップ・イメージ・インスタンスがディスク・プールdp1
に作成されます。バックアップ・イメージ・インスタンスのコピーが暗号化されます。
ob> cpinstance --at 2013/04/24.20:30:00 --restrict dp2 --encryption yes fs_bk Info: copy instance for fs_bk.1 submitted; job id is admin/17.
例2-49 Oracle Cloudストレージへのバックアップのコピー
この例では、コピー・ポリシーを設定し、クラウド暗号化オプションを使用してバックアップをOracle Cloudストレージにコピーする方法を示します。
ob> setp copy/copyoptions -n
ob> cpinstance --usecloudenc --restrict clouddev fs_bkInfo: copy instance for fs_bk.1 submitted; job id is admin/18
ctldaemon
前提条件
ctldaemonコマンドを実行するには、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration)
権を備えている必要があります。
構文1
この構文は、スケジューリングを一時停止または再開する場合に使用します。
ctldaemon::=
ctldaemon --command/-c { suspend | resume }
構文2
この構文は、1つ以上のデーモンにコマンドを送信する場合に使用します。
ctldaemon::=
ctldaemon --command/-c { dump | reinitialize | debugon | debugoff } [ --host/-h hostname[,hostname]... ] [ daemon-id ]...
意味
- --command/-c
-
obscheduledデーモンを一時的に停止して後で再開できるようにします(構文1)。obscheduledは、トラブルシューティングの目的で一時停止できます。
- --command/-c
-
Oracle Secure Backupデーモンに制御コマンドを送信できるようにします(構文2)。表2-2に
--command
値をリストします。表2-2 --commandの値
値 意味 dump
内部状態情報をログ・ファイルにダンプするようにデーモンに指示します。
reinitialize
構成データを再度読み込むようデーモンに指示します。
debugon
ログ・ファイルに追加デバッグ情報を生成するようにデーモンに指示します。
debugoff
デバッグ・モードを取り消します。これがデフォルトの状態です。
- --host/-h hostname
-
デーモンが実行されているホストの名前を指定します。このオプションを省略した場合は、ローカル・ホストが想定されます。
- daemon-id
-
プロセスID(PID)またはサービス名のいずれかとしてOracle Secure Backupデーモンを指定します。可能なサービス名は、
observiced
、obscheduled
、obrobotd
およびobixd
です。
例
例2-50 obscheduledデーモンの一時停止
この例では、obscheduled
デーモンが通常の状態かどうかを判定してから一時停止します。
ob> lsdaemon obscheduled Process Daemon/ Listen ID Service State port Qualifier 9436 obscheduled normal 42130 ob> ctldaemon --command suspend ob> lsdaemon obscheduled Process Daemon/ Listen ID Service State port Qualifier 9436 obscheduled suspended 42130
discoverdev
用途
discoverdev
コマンドは、管理ドメインのメディア・サーバーに接続されているテープ・デバイスを検出および構成する場合に使用します。管理ドメインのすべてのテープ・デバイス、または特定のメディア・サーバーに接続されているテープ・デバイスを検出および構成できます。メディア・サーバーは、ネットワーク・データ管理プロトコル(NDMP)経由で接続したり、Oracle Secure Backupソフトウェアをインストールしたりできます。
このコマンドは、複数のメディア・サーバーによってテープ・デバイスがすでに検出されている場合に、既存のテープ・デバイス構成も更新します。discoverdev
は、この情報に基づいて、管理ドメインのテープ・デバイス構成を自動的に更新します。
関連項目:
関連コマンドについては、「デバイス用コマンド」を参照してください
ノート:
discoverdev
コマンドは、HP-UXプラットフォームでは使用できません。
Oracle Secure Backupは、デバイスの検出中に、次の種類の変更を検出します。
-
まだ構成されていないが使用されているテープ・デバイス
このような各テープ・デバイスに対して、Oracle Secure Backupでは、一時的に割り当てた名前を付けてテープ・デバイスを作成し、それに対するテープ・デバイスのアタッチメントを構成できます。
-
以前に構成済で、それに対するアタッチメントが別のメディア・サーバーから使用されているテープ・デバイス。
Oracle Secure Backupでは、既存の各テープ・デバイス構成にアタッチメントを追加します。
-
以前に構成済で、それに対するアタッチメントがなくなったテープ・デバイス。
Oracle Secure Backupは、アタッチメントがないデバイスの情報を表示します。
ノート:
discoverdev
コマンドでは、ACSLSライブラリおよびデバイスを検出および構成しません。ACSLSライブラリを構成するには、mkdev
コマンドを使用する必要があります。
前提条件
discoverdevコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration)
権を備えている必要があります。
Linux 64ビット・プラットフォームで操作している場合、SCSI Genericドライバを使用する永続テープ・デバイスを構成するには、カーネルのデバイス・マネージャのルールについて精通している必要があります。
使用上のノート
discoverdev
コマンドは、管理サーバーまたは任意のメディア・サーバーから実行できます。
discoverdev
コマンドは、検出および構成する各デバイスのアタッチメント情報を格納するデバイス・オブジェクトを作成します。検出されるデバイスの状態は、discovereddevicestate
ポリシーの値によって異なります。このポリシーがin service
に設定されている場合、作成されるデバイス・オブジェクトは、初期構成後にOracle Secure Backupで使用できます。構成中のデバイスがテープ・ドライブの場合、discoverdev
は、このデバイスにDTE番号を自動的に構成します。
Oracle Secure Backupは、discoverdev
を使用して構成されるテープ・デバイスにデフォルト名を割り当てます。これらのデバイスの名前は、rendev
コマンドを使用して変更できます。
デバイス検出およびSCSI永続バインディング
デフォルトでは、Oracle Secure Backupは、/dev
ディレクトリにあるテープ・デバイスを検出および構成します。Linux 64ビット・プラットフォームで、永続バインディングを使用してSCSIテープ・デバイスを設定すると、デバイス・ファイルがデフォルトのディレクトリで使用できなくなる場合があります。このような場合は、Oracle Secure Backupでこれらのデバイスを検出および構成できるように、OB_DEVICE_SEARCH_PATH
環境変数を使用して、永続デバイスの場所を指定します。この環境変数は、/etc/init.d/observiced
または/etc/rc.d/init.d/functions
スクリプトで指定し、OB_DEVICE_SEARCH_PATH=/date/tape/by-id
などのテープの永続デバイスのリンクを格納するディレクトリの値を使用する必要があります。observiced
サービスは、この変数の設定後に再起動する必要があります。OB_DEVICE_SEARCH_PATH
は、RMANコマンドまたはobtoolコマンドのいずれでも使用できません。
<OSB_INSTALL_DIR>/etc/observiced
をコマンドラインで直接使用している場合は、OB_DEVICE_SEARCH_PATH
環境変数をその特定のコマンド・シェルに設定する必要があります。
同じテープ・デバイスに接続されている複数のホスト
Oracle Secure Backupは、オペレーティング・システムがレポートするシリアル番号を比較することで、同じテープ・デバイスに接続する複数のホストを検出します。検出されたテープ・デバイスにシリアル番号でアクセス可能な場合、Oracle Secure Backupは、ホストごとに新しく構成されたアタッチメントで既存のテープ・デバイスを更新します。
既存のテープ・デバイス構成によるメディア・サーバー
構成済のテープ・デバイスを格納するメディア・サーバーに対して、--configure
オプションを指定してdiscoverdev
コマンドを実行すると、Oracle Secure Backupは、これらのデバイスを再構成しません。
構文
discoverdev::=
discoverdev { --host/-h hostname }...| --accesstype/-a {all | ndmp | ob}
}[ --configure/-c [--interactive/-i]]
[--verbose/-v] [ --quiet/-q ] [ --missing/-m ]
意味
- --host hostname
-
検出を行うホスト名を指定します。指定したホストは、メディア・サーバーにする必要があります。複数のホストを指定する場合は、カンマ区切りのリストを使用します。
- --accesstype/-a {all | ndmp | ob}
-
検出を実行する必要のあるホストのタイプを指定します。次のいずれかの値を
accesstype
に設定します。-
all: 管理ドメインのすべてのメディア・サーバーに接続されているデバイスが検出されます。
-
ndmp: NDMPを使用してアクセスされるメディア・サーバーに接続されているデバイスのみが検出されます。
-
ob: Oracle Secure Backupを使用してアクセスされるメディア・サーバーに接続されているデバイスのみが検出されます。
-
- --configure/-c
-
メディア・サーバーに接続されているデバイスの情報をリストし、各デバイスのデバイス・オブジェクトを自動的に作成します。このオプションを省略すると、Oracle Secure Backupには、接続されているテープ・デバイスの詳細が表示されるのみで、それらは構成されません。
このオプションと
--missing/-m
オプションを一緒に使用することはできません。 - --interactive/-i
-
検出されたテープ・デバイスを対話形式で構成します。各テープ・デバイスが検出されると、このテープ・デバイスに対応するデバイス・オブジェクトを作成するかどうかを尋ねるプロンプトが表示されます。テープ・デバイスは、ユーザー確認の後にのみ構成されます。
- --quiet/-q
-
検出テープ・デバイスのステータスの表示が抑止されます。
- --missing/-m
-
以前に構成済で、
discoverdev
コマンドで検出されなかったテープ・デバイスをレポートします。以前に構成したテープ・デバイスのアタッチメントがない場合、Oracle Secure Backupは、テープ・デバイス構成を削除しません。このオプションと
--configure/-c
オプションを一緒に使用することはできません。 - --verbose/-v
-
検出されたテープ・デバイスに関する詳細な出力が行われます。
例
例2-51 Oracle Secure Backupホストに接続されているデバイスの検出
この例では、ホストstorabck18
に接続されているデバイスを検出します。ここには、デバイス名、デバイス・タイプ、シリアル番号、アタッチメントなどのデバイスの情報がリストされます。
ob> discoverdev -h storabck18 -c -v 2997a776-14c7-1031-a7be-e26800005003: Host: storabck18 Device type: Library Model: STK SL150 Serial number: 464970G+1333SY1401 Device name: storabck18_lib_1 Existing device: No Attachment new: Host: storabck18 Raw device: /dev/scsi/changer/c2t500104F000D14F89d1 29ba7ec2-14c7-1031-a7be-e26800005003: Host: storabck18 Device type: Tape Model: HP Ultrium 5-SCSI Serial number: HU1328WGF6 Device name: storabck18_tape_1 Existing device: No Attachment new: Host: storabck18 Raw device: /dev/scsi/sequential/c2t500104F000D14F89d0 29ba8a34-14c7-1031-a7be-e26800005003: Host: storabck18 Device type: Tape Model: HP Ultrium 5-SCSI Serial number: HU1327WEYJ Device name: storabck18_tape_2 Existing device: No Attachment new: Host: storabck18 Raw device: /dev/scsi/sequential/c2t500104F000D14F8Cd0
dumpdev
用途
dumpdev
コマンドは、Oracle Secure Backupによってログ記録されたテープ・デバイス・エラーを表示する場合に使用します。
エラー・ログは、管理サーバーのOracle Secure Backupホームのadmin/log/deviceサブディレクトリ・パスにあります。
関連項目:
関連コマンドについては、「デバイス用コマンド」を参照してください
前提条件
dumpdevコマンドを使用するには、デバイスの管理およびデバイスの状態変更(manage devices and change device state)
権を備えている必要があります。
構文
dumpdev::=
dumpdev [ --since/-s date-time ] [ --clear/-c [ --nq ] [ --nd ] ] { --dumpfile/-f path... | devicename... }
意味
- --since/-s date-time
-
date-time
以降に発生したエラーに表示を限定します。date-time
プレースホルダの詳細は、「date-time」を参照してください。 - --clear/-c
-
エラー・ログは表示後削除されます。各ログの削除前に確認を求められます。
- --nq
-
確認メッセージを表示しません。このオプションを指定しない場合、コマンドは確認メッセージを表示します。確認メッセージについては、「対話型モードでのコマンド実行」を参照してください。
- --nd
-
エラー・ログの表示が抑止されます。エラー・ログをクリアして表示しない場合に便利です。
- --dumpfile/-f path
-
ダンプするファイルのパス名を指定します。このオプションは、
dumpdev
では通常見つからないファイルにテープ・デバイス・エラー・ログ・ファイルを保存している場合に使用すると便利です。 - devicename
-
devicename
に関するエラー・ログ・ファイルをダンプします。テープ・デバイス名の命名規則については、「devicename」を参照してください。
例
例2-52 テープ・ドライブのエラー・ログのダンプ
この例では、10h_tape1という名前のテープ・ドライブのエラー・ログをダンプします。
ob> dumpdev 10h_tape1 Oracle Secure Backup hardware error log for "10h_tape1", version 1 EXABYTE EXB-85058SQANXR1, prom/firmware id 07J0, serial number 06667256 Tue Jan 10, 2013 at 16:52:26.354 (Eastern Daylight Time) devtype: 14 obexec: mchamber-pc://./obt0, args to wst__exec: handle=0x0 accessed via host mchamber-pc: Windows_NT 5.1 op=16 (eod), buf=0x00, count=1 (0x1), parm=0x00 cdb: 11 03 00 00 00 00 space, cnt=0 to eod sense data: 70 00 03 FF FF FF FF 15 00 00 00 00 14 00 00 00 00 00 03 00 00 00 02 56 D8 2A 03 00 00 ec=0, sk=media err, asc=14, ascq=0 error is: unrecoverable error flags: (none) returned status: code=unrecoverable error, resid=0 (0x0), checks=0x0 []
dupvol
用途
dupvol
コマンドは、ボリュームをオンデマンドで複製する場合に使用します。
複製する場合、オリジナル・ボリュームの書込みウィンドウは閉じられます。ボリューム移行オプションを選択していないと、新規に作成された複製の書込みウィンドウも閉じられます。
複製するボリューム自体が複製である場合は、オンデマンド複製のオリジナル・ボリュームは複製するボリュームのオリジナル・ボリュームに設定されます。
オンデマンド複製ジョブが取り消されると、複製の作成はこれ以上行われず、オリジナル・ボリュームの書込みウィンドウが再度開かれます。
関連項目:
関連コマンドについては、「オンデマンド複製用コマンド」を参照してください
前提条件
複製を実行するには、テープ・ドライブが2つ必要です。dupvolコマンドを使用するには、デバイスの管理およびデバイスの状態変更(manage devices and change device state)
権を備えている必要があります。複製に使用される対象ボリュームのサイズは、ソース・ボリュームのサイズ以上でなければなりません。
使用上のノート
Oracle Secure Backupボリューム・カタログ内の複数のボリュームに一致するボリュームIDを指定した場合、どのボリューム(1つまたは複数)を複製したいのかを尋ねられます。1つまたは複数のボリュームまたはそのすべてを選択するか、あるいはいずれも選択しないことも可能です。デフォルトの選択肢はすべてのボリュームです。
関連項目:
ボリュームIDの一致を示す2つの例については、「chvol」を参照してください
構文
dupvol::=
dupvol { --family/-f media-family } [ --migrate/-m { yes | no }] [ --priority/-p schedule-priority ] [ --quiet/-q ][ --restrict/-r restriction[,restriction]... ] [--waitfor/-W duration] { --volume/-v vid }[ --tag/-t tag[,tag]... ]
意味
- --family/-f media-family
-
複製ボリュームの作成に使用するメディア・ファミリを指定します。指定する各メディア・ファミリは、オリジナル・ボリュームの保存モード(時間管理またはコンテンツ管理のいずれか)と一致する必要があります。
- --migrate/-m
-
ボリュームを移行する必要があるかどうかを指定します。このオプションを
yes
に設定すると、制限を1つのみ指定できます。オリジナル・ボリュームは期限切れとマークされます。移行処理で、1つのボリュームのみ作成されます。 - --priority/-p schedule-priority
-
スケジュール済の複製にOracle Secure Backupユーザーによって割り当てられる0(ゼロ)より大きい数値の優先度を指定します。この値より小さいほど、優先度が高いとみなされます。
- --quiet/-q
-
複製ジョブがスケジューラにディスパッチされたとき、ジョブIDまたはステータス情報が表示されません。
- --restrict/-r restriction
-
複製に使用可能な1つ以上のテープ・デバイスを識別する管理ドメインで、テープ・デバイス、ホスト、またはテープ・デバイス/ホストのペアを定義します。
restriction
プレースホルダの詳細は、「restriction」を参照してください。テープ・デバイス制限がない場合は、複製は最初に利用可能なテープ・デバイスで実行されます。制限は、テープ・デバイス名(mkdevまたはchdevによって割当て)として、またはテープ・デバイスのアタッチメントとして指定できます。
- –waitfor/-W duration
- Oracle Secure Backupがボリューム複製の完了まで待機する時間を指定します。指定した時間を超えると、Oracle Secure Backupはobtoolを終了します。
duration
プレースホルダの詳細は、「duration」を参照してください。 - --volume/-v vid
-
複製するボリュームを指定します。
- --tag/-t tag
例
例2-53 ボリュームの複製
この例では、OSB-CATALOG-MF
メディア・ファミリを使用してVOL000001
がどのように複製されるかを表示します。このボリュームは移行されず、テープ・デバイスvt1
に制限されます。
ob> dupvol --family OSB-CATALOG-MF --migrate no --priority 100 --restrict vt1 --volume VOL000001 Info: volume duplication request 1 (volume VOL000001) submitted; job id is admin/4.
edds
用途
edds
コマンドは、既存のデータセット・ファイルを編集する場合に使用します。ファイルのコンテンツ全体を置き換えるには、次のいずれかの方法を使用します。
-
コマンドラインでの
--input/-i
オプションの使用。ファイルはコマンドラインに入力できます。 -
--input/-i
の省略。これにより、デフォルトのエディタ・ウィンドウが開くので、データの入力と変更を行えます。エディタを終了すると変更が適用されます。デフォルトのエディタは、EDITOR環境変数によって定義されます。
関連項目:
関連コマンドについては、「データセット用コマンド」を参照してください
前提条件
eddsコマンドを実行するには、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration)
権を備えている必要があります。
構文
edds::=
edds [ --nq ] [ --nocheck/-C ] [ --input/-i ] dataset-file-name
意味
- --nq
-
確認メッセージを表示しません。このオプションを指定しない場合、コマンドは確認メッセージを表示します。確認メッセージについては、「対話型モードでのコマンド実行」を参照してください。
- --nocheck/-C
-
データセット・ファイルの構文エラー・チェックを無効にします。
- --input/-i
-
データセット・ファイルのコンテンツ全体の入力または置換えを有効にします。
- dataset-file-name
-
データセット・ファイルの名前を指定します。
dataset-file-name
プレースホルダの詳細は、「dataset-file-name」を参照してください。
例
例2-54 ファイルの構文のチェック
この例では、構文エラーのあるデータセット・ファイルを開き、そのコンテンツを異なる構文に置き換えてから構文をチェックします。
ob> catds badsyntax.ds icnlude host brhost2 ob> edds --nq --input badsyntax.ds Input the replacement dataset contents. Terminate with an EOF or a line containing just a dot ("."). include host brhost2 include path /home . ob> catds badsyntax.ds include host brhost2 include path /home ob> chkds badsyntax.ds
exit
構文
quit::=
exit [ --force/-f ]
意味
例
例2-55 obtoolの終了
この例では、バックアップ・ジョブが保留中のときに、--forceオプションを使用してobtoolを終了しています。
ob> backup --dataset fullbackup.ds ob> exit Error: one or more backup requests are pending. Use "quit --force" to quit now, or send the requests to the scheduler with "backup --go". ob> exit --force
exportvol
用途
exportvol
コマンドは、1つ以上のボリュームを、テープ・ライブラリから削除するため、インポート/エクスポート・メカニズムに移動する場合に使用します。通常、複数のボリュームを一括でエクスポートします。このコマンドは、インポート/エクスポート・スロットのあるライブラリに対してのみサポートされます。
関連項目:
関連コマンドについては、「ライブラリ用コマンド」を参照してください
前提条件
exportvolコマンドを使用するには、デバイスの管理およびデバイスの状態変更(manage devices and change device state)
権を備えている必要があります。
構文1
ボリュームをテープ・ライブラリまたはスタンドアロン・テープ・ドライブからエクスポートする場合は、次の構文を使用します。
exportvol::=
exportvol [ --library/-L libraryname | --drive/-D drivename ] { vol-range | se-range }
意味1
ボリュームをテープ・ライブラリまたはスタンドアロン・テープ・ドライブからエクスポートする場合は、次の意味を使用します。
- --library/-L libraryname
-
ボリュームのエクスポート元となるテープ・ライブラリの名前を指定します。テープ・ライブラリを指定する場合、エクスポート対象の記憶域要素に対する制限はありません。リクエストを実行するために十分なほど、空きのインポート/エクスポート要素がない場合は、コマンドを完全に処理できなかったことがレポートされます。
--library
または--drive
を指定しない場合は、libraryまたはdrive変数の値が使用されます。テープ・ライブラリとテープ・ドライブのいずれの設定も取得できない場合は、警告が発行されます。 - --drive/-D drivename
-
ボリュームのエクスポート元となるテープ・ライブラリ内のテープ・ドライブの名前を指定します。テープ・ドライブを指定する場合は、すべての要素がテープ・ドライブの使用リストに含まれている必要があります。
--library
または--drive
を指定しない場合は、libraryまたはdrive変数の値が使用されます。テープ・ライブラリとテープ・ドライブのいずれの設定も取得できない場合は、警告が発行されます。 - vol-range
-
エクスポート対象のボリュームを指定します。
vol-range
プレースホルダの詳細は、「vol-range」を参照してください。 - se-range
-
エクスポートするボリュームを格納する記憶域要素を指定します。
se-range
プレースホルダの詳細は、「se-range」を参照してください。
構文2
ACSテープ・ライブラリからボリュームをエクスポートする場合は、次の構文を使用します。
exportvol::=
exportvol { vol-range | se-range } cap_devicename
意味2
ACSテープ・ライブラリからボリュームをエクスポートする場合は、次の意味を使用します。
エクスポート操作の終了後にボリュームをカートリッジ・アクセス・ポートから取り外すには、オペレータの手動操作が必要になります。このようなオペレータの手動操作が行われず、ポリシー設定のmaxacsidleejectwaittime
を超える時間が経過すると、取出し操作はキャンセルされ、カートリッジはカートリッジ・アクセス・ポートに残ったままになります。この期間が切れる前にすべてのボリュームがカートリッジ・アクセス・ポートに移動していないことが判明した場合は、maxacsejectwaittime
を増やします。
例
例2-56 ボリュームのエクスポート
この例では、VOL000003
ボリュームをエクスポートしています。サンプル出力はページに収まるようにあらかじめ折り返されています。
ob> lsvol --drive tape2 --long Inventory of library lib2: in mte: vacant * in 1: volume VOL000003, barcode DEV423, oid 111, 47711360 kb remaining * in 2: vacant * in 3: vacant * in 4: vacant in iee1: vacant in iee2: vacant in iee3: vacant in dte: vacant *: in use list ob> exportvol --library lib2 --volume VOL000003 ob> lsvol --drive tape2 --long Inventory of library lib2: in mte: vacant * in 1: vacant * in 2: vacant * in 3: vacant * in 4: vacant in iee1: volume VOL000003, barcode DEV423, oid 111, 47711360 kb remaining, last se 1 in iee2: vacant in iee3: vacant in dte: vacant *: in use list
extractvol
用途
extractvol
コマンドは、指定したテープ・ライブラリから1つ以上のボリュームを手動で削除したか削除中であることを、Oracle Secure Backupに通知する場合に使用します。抽出するボリュームのソースを指定できます。
ボリュームの削除後にinventory
コマンドを発行する場合は、extractvolコマンドを使用する必要はありません。
関連項目:
関連コマンドについては、「ライブラリ用コマンド」を参照してください
前提条件
extractvolコマンドを使用するには、デバイスの管理およびデバイスの状態変更(manage devices and change device state)
権を備えている必要があります。
構文
extractvol::=
extractvol [ --library/-L libraryname | --drive/-D drivename ] { vol-range | se-range }
意味
- --library/-L libraryname
-
ボリュームを抽出するテープ・ライブラリの名前を指定します。
--library
または--drive
を指定しない場合は、libraryまたはdrive変数の値が使用されます。テープ・ライブラリとテープ・ドライブのいずれの設定も取得できない場合は、警告が発行されます。 - --drive/-D drivename
-
ボリュームを抽出するテープ・ライブラリのテープ・ドライブの名前を指定します。
--library
または--drive
を指定しない場合は、libraryまたはdrive変数の値が使用されます。テープ・ライブラリとテープ・ドライブのいずれの設定も取得できない場合は、警告が発行されます。 - vol-range
-
抽出するボリュームを指定します。
vol-range
プレースホルダの詳細は、「vol-range」を参照してください。ボリューム情報を表示する場合は、lsvolコマンドを実行します。 - se-range
-
ボリュームを抽出する記憶域要素の範囲を指定します。
se-range
プレースホルダの詳細は、「se-range」を参照してください。
例
例2-57 ボリュームの抽出
この例では、テープ・ライブラリlib1の記憶域要素1にあるボリュームが手動で削除されたことをOracle Secure Backupに通知しています。lsvolのサンプル出力は、ページに収まるようにあらかじめ折り返されています。
ob> lsvol --library lib1 Inventory of library lib1: in 1: volume VOL000002, barcode ADE201, 47711424 kb remaining in 2: volume VOL000001, barcode ADE203, 48359360 kb remaining in dte: volume RMAN-DEFAULT-000002, barcode ADE202, 47773408 kb remaining, content manages reuse, lastse 3 ob> extractvol --library lib1 1 ob> lsvol --library lib1 Inventory of library lib1: in 1: vacant in 2: volume VOL000001, barcode ADE201, 48359360 kb remaining in dte: volume RMAN-DEFAULT-000002, barcode ADE202, 47773408 kb remaining, content manages reuse, lastse 3
find
用途
find
コマンドは、バックアップ・カタログの参照中に選択したファイルおよびディレクトリを検索する場合に使用します。
前提条件
findコマンドを実行するために必要な権限は、そのクラスに対する、このアクセスによるバックアップ・カタログの参照(browse backup catalogs with this access)の設定によって異なります。
構文
find::=
find [--long/-l | --count/-n] [--host/-h hostname [,hostname]...] [--ignorecase/-i] [--max/-m max-entries ] [--select/-s data-selector ] [--type/-t {file | dir}] [--container/-c backup-container] [--ctype/-y {tape | disk} ] [--path/-p frompath] [--startat/-S] [--viewmode/-v viewmode] name-to-search
意味
- --long/-l
-
ボリュームID、バックアップID、ファイル番号などの追加情報をエントリごとに出力に表示します。
- --count/-n
- 検索条件を基にしてバックアップ・カタログで見つかったファイル数のカウントを戻します。
- --host/-h hostname
-
カタログ検索が実行されるホストを指定します。カンマ区切りリストで複数のホストを指定できます。
- --ignorecase/-i
-
カタログ全体で実行される検索で、エントリの大文字または小文字を無視するように指定します。この条件は、
name to be searched
オプションで適用されます。 - --max/-m max-entries
-
検索出力のエントリが、このオプションで選択した最大エントリに制限されるように指定します。指定した制限よりも少ないエントリが出力に含まれる場合、すべてのエントリが表示されます。指定した制限よりも多くのエントリが出力に含まれる場合、結果が切り捨てられます。デフォルトでは、すべてのエントリが出力にリストされます。
- --select/-s data selector
-
操作に適用されるOracle Secure Backupカタログ・データを指定します。
data-selector
プレースホルダの詳細は、「data-selector」を参照してください。 - --type/-t {file | dir}
-
このオプションで指定した出力のタイプを表示します。
file
は、ファイル・エントリのみをリストする場合に使用します。dir
は、ディレクトリのみをリストする場合に使用します。デフォルトでは、ファイルおよびディレクトリの両方がリストされます。 - --container/-c backup-container
-
指定したコンテナ、テープ・ボリュームまたはディスク・プールに格納されるファイルを
container-spec
で検索します。container-spec
は、ディスク・プールまたはボリュームIDの名前です。コンテナの詳細は、「backup-container」を参照してください。 - --ctype/-y {tape | disk}
-
指定したバックアップ・コンテナに格納されているファイルを検索します。
tape
は、テープ・デバイスに格納されているバックアップ・イメージ・インスタンスを表示する場合に使用し、disk
は、ディスク・プールに格納されているバックアップ・イメージ・インスタンスを表示する場合に使用します。デフォルトでは、find
ではすべてのバックアップ・コンテナに格納されているファイルが検索されます。 - --path/-p
-
検索を開始するパスを指定します。表示される結果は、指定したパスの相対パスになります。パスを指定する場合、Oracle Secure Backupワイルドカード・パターン・マッチングはサポートされません。
- --viewmode/-v viewmode
-
Oracle Secure Backupカタログ内のディレクトリのコンテンツを表示するモードを指定します。
find
コマンドのモードは、異なる設定に変更するまでは、viewmodeのままです。viewmodeの有効な値は次のとおりです。
-
exact
: データ・セレクタに一致し、現在のパスに存在するディレクトリ・エントリのみが表示されます。 -
inclusive
: 現在のデータ・セレクタに関係なくすべてのエントリが表示されます(デフォルト)。 -
specific
では、指定したデータ・セレクタに一致するすべてのエントリが表示されます。
-
- name-to-search
-
カタログで検索するファイルまたはディレクトリの名前を指定します。Oracle Secure Backupのワイルドカード・パターン・マッチングはサポートされます。
例
例2-58 ホストのバックアップ・エントリの検索
この例では、findコマンドを使用して、brhost2
の/scratch
ディレクトリのエントリをリストします。バックアップ・エントリのパスは、指定したホストに提供されます。*
は、/scratch
ディレクトリ内のすべてのフォルダ内のバックアップ・エントリをリストするように指定するため、Oracle Secure Backupワイルドカード・パターン・マッチングが使用されます。指定したデータ・セレクタall
は、指定したパスからのすべてのバックアップ・エントリをリストします。
ob> find -h brhost2 -p /scratch * -s all -l VOL000001,brhost2: /scratch/osb_test/osb_ds VOL000001,brhost2: /scratch/osb_test VOL000001,brhost2: /scratch/osb_test VOL000001,brhost2: /scratch/osb_test/osb_ds VOL000001,brhost2: /scratch/osb_test VOL000001,brhost2: /scratch/osb_test/osb_ds/tmp VOL000001,brhost2: /scratch/osb_test VOL000001,brhost2: /scratch/osb_test VOL000001,brhost2: /scratch/osb_test/osb_ds VOL000001,brhost2: /scratch/osb_test VOL000001,brhost2: /scratch/osb_test Host: brhost2 Name: /scratch/osb_test/osb_ds Last Modified: 2012/12/07.01:59 Size: 0 User/Group: johndoe.dba Container: VOL000001 Backup ID: 11, 10, 9, 8, 7, 6, 5, 4, 3, 2, 1 File No: 12, 11, 10, 9, 8, 7, 6, 5, 4, 3, 2 Section No: 1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 1
例2-59 ホストのエントリのタイプの検索
この例では、find
コマンドを使用して、brhost2
のディレクトリ・バックアップ・エントリのみをリストします。この例では、Oracle Secure Backupワイルドカード・パターン・マッチングを使用して、バックアップされたすべてのディレクトリを/scratch
ディレクトリにリストします。
ob> find -h brhost2 -t dir -p /scratch * VOL000001,brhost2: /scratch/osb_test VOL000001,brhost2: /scratch/osb_test/osb_ds
例2-60 ホスト名を使用したバックアップの検索
この例では、findコマンドを使用して、ホストobsvr1
のバックアップをリストします。
ob> find --host osbsvr1 backup new-obsvr1-mf-000001,obsvr1: /usr/local/oracle/backup
id
用途
id
コマンドは、現在ログインしているOracle Secure Backupユーザーの名前を表示する場合に使用します。
関連項目:
関連コマンドについては、「その他のコマンド」を参照してください
前提条件
idコマンドの実行には権限は不要です。
構文
id::=
id [ --long/-l ]
意味
- --long/-l
-
Oracle Secure Backupユーザーとそのクラスが表示されます。デフォルトでは、
id
によってクラスのみが表示されます。
例
例2-61 現行ユーザーの表示
この例では、現行のOracle Secure Backupユーザー、ログアウト、別のOracle Secure Backupユーザーとしての再ログインが表示され、次に、現行のユーザー情報が表示されます。
ob> id --long user: admin, class: admin ob> lsuser admin admin sbt admin tadmin admin ob> logout % obtool Oracle Secure Backup 12.2.0.1.0 login: sbt ob> id sbt
identifyvol
用途
identifyvol
コマンドは、テープ・ドライブに指定のボリュームをロードし、そのボリューム・ラベルを読み取り、ボリュームを元の記憶域要素に戻す場合に使用します。
このコマンドが便利なのは、inventoryコマンドによってoccupied
などの無効なボリューム状態が表示された場合や、有効なテープはあってもそのコンテンツが不明な場合です。テープが新しくないかラベル付けされていない場合は、identifyvol
を使用してボリュームのコンテンツをインベントリに移入できます。
関連項目:
関連コマンドについては、「ライブラリ用コマンド」を参照してください
前提条件
identifyvolコマンドを使用するには、デバイスの管理およびデバイスの状態変更(manage devices and change device state)
権を備えている必要があります。
構文
identifyvol::=
identifyvol [ --drive/-D drivename ] [ --import/-i ] [ --obtaropt/-o obtar-option ]... [ se-range ]
意味
- --drive/-D drivename
-
ボリュームを確認するテープ・ドライブの名前を指定します。テープ・ドライブ名を指定しない場合は、drive変数を設定する必要があります。
- --import/-i
-
指定したボリュームの各バックアップ・イメージ・ラベルが読み取られます。デフォルトでは、
identifyvol
により、ボリュームの最初のラベルのみが読み取られます。このオプションを指定すると、その他のドメインで生成されたテープに関する情報で、管理ドメイン内のボリューム・カタログを更新できます。identifyvol
--import
では、ボリュームのバックアップ・イメージ・インスタンスのコンテンツはカタログに追加されませんが、すべてのファイル・セクションのバックアップ・イメージ・ラベルが表示されます。ボリューム情報を迅速にインポートし、バックアップ・カタログ・データをカタログに追加する場合は、catalogコマンドを使用します。
obtarでバックアップ・イメージ・インスタンスのコンテンツをカタログに追加する方法は、例B-16を参照してください。
RMANボリュームに対してidentifyvol
--import
コマンドを発行すると、出力ではRMANバックアップであることを示すD
がファイル・セクション番号の後に表示されます。次に、このタイプの出力の表示例を示します。ob> identifyvol --drive faldbvmp02_tape_1 --import 1 Seq Volume Volume Archive Client Backup Archive Create # ID Tag File Sect Host Level Date & Time 1 RMAN-DEFAULT-000076 FAL008 1 1 D faldbvmp01 0 2018/02/19 21:06:21 1 RMAN-DEFAULT-000076 FAL008 2 1 D faldbvmp01 0 2018/02/19 21:13:05
- --obtaropt/-o obtar-option
-
ボリュームの読取り時にobtarに渡されるobtarオプションを指定します。たとえば、
-J
を指定すると、デバッグ・モードが有効になり、バックアップおよびリストア記録に詳細が記述されます。obtarオプションの詳細は、「obtarのオプション」を参照してください。ノート:
obtool --import
は、内部ではobtar --zz
に変換されて実行されます。したがって、--import
オプションを指定した場合、--obtaropt
を使用してobtar -c
、-x
または-t
モードで使用されるオプションを指定することはできません。 - se-range
-
確認するボリュームが入っている記憶域要素の範囲を指定します。
se-range
を省略した場合は、指定ドライブに現在ロードされているボリュームが確認されます。se-range
プレースホルダの詳細は、「se-range」を参照してください。
例
この例では、記憶域要素1および3のボリュームをテープ・ドライブtape1
にロードして確認します。
例2-62 ボリュームの確認
ob> lsvol --library lib1 Inventory of library lib1: in 1: occupied in 3: occupied ob> identifyvol --drive tape1 1,3
例2-63 バックアップ・イメージ・ラベルの表示
ob> identifyvol --drive drv1 1,3 ob> ob> identifyvol --import --drive drv1 1,3 Seq Volume Volume Archive Client Backup Archive Create # ID Tag File Sect Host Level Date & Time 1 RMAN-DEFAULT-000001 NNH024 1 1 D localhost 0 2010/07/28 15:40:17 1 RMAN-DEFAULT-000001 NNH024 2 1 D localhost 0 2010/07/28 15:51:04 1 RMAN-DEFAULT-000001 NNH024 3 1 D localhost 0 2010/07/28 15:51:58 1 RMAN-DEFAULT-000001 NNH024 4 1 D localhost 0 2010/07/28 16:15:42 End of volume set. Seq Volume Volume Archive Client Backup Archive Create # ID Tag File Sect Host Level Date & Time 1 my-medfam-000002 000051 1 1 localhost 0 2010/07/28 16:31:31 End of volume set.
importvol
用途
importvol
コマンドは、テープ・ライブラリのインポート/エクスポート装置から記憶域要素に1つ以上のボリュームを移動する場合に使用します。このコマンドは、インポート/エクスポート・スロットのあるライブラリに対してのみサポートされます。
importvol
コマンドは、次の点でmovevolコマンドと異なります。
-
テープ・ライブラリ・マネージャによって、使用される移動先の記憶域要素が決定される。
-
テープ内容を移動中に確認できる。
-
1つのコマンドで複数のテープを移動できる。
関連項目:
関連コマンドについては、「ライブラリ用コマンド」を参照してください
前提条件
importvolコマンドを使用するには、デバイスの管理およびデバイスの状態変更(manage devices and change device state)
権を備えている必要があります。
使用上のノート
importvol
コマンドを受け取るライブラリに正常に機能する有効なバーコードがある場合、unlabeled
オプションを指定することはできません。かわりに、インポートされるボリューム上のバーコードが読み取られて、ボリューム・データベース内での検索が試みられます。
データベース内で一致するレコードが見つかれば、そのレコードがターゲットの記憶域要素に関連付けられます。データベース内でバーコードが見つからなければ、スクラッチ・レコードが作成され、関連付けられたボリュームはunknown
とマークされます。
構文
importvol::=
importvol [ --library/-L libraryname | --drive/-D drivename ] [ --identify/-i | --import/-m | --unlabeled/-u ] [ clean --uses/-U n --maxuses/-M n] [ --obtaropt/-o obtar-option ]... iee-range
意味
- --library/-L libraryname
-
テープをインポートするテープ・ライブラリの名前を指定します。テープ・ライブラリを指定すると、テープ・ライブラリ内にあるすべての空の記憶域要素が有効な移動先となります。リクエストを実行できるだけの十分な移動先がない場合は、コマンドを完全に処理できなかったことがレポートされます。
--library
または--drive
を指定しない場合は、libraryまたはdrive変数の値が使用されます。テープ・ライブラリとテープ・ドライブのいずれの設定も取得できない場合は、警告が発行されます。 - --drive/-D drivename
-
テープをインポートするテープ・ライブラリのテープ・ドライブの名前を指定します。テープ・ドライブを指定すると、有効な移動先はテープ・ドライブの使用リスト内の記憶域要素のみに制限されます。
--library
または--drive
を指定しない場合は、libraryまたはdrive変数の値が使用されます。テープ・ライブラリとテープ・ドライブのいずれの設定も取得できない場合は、警告が発行されます。 - --identify/-i
-
各ボリュームのボリュームIDが読み取られます。このオプションは、identifyvolコマンドを実行することと同じです。このオプションでは、テープ・ドライブの指定が必要です。
- --import/-m
-
すべてのボリュームのバックアップ・イメージ・ラベルが読み取られます。このオプションを使用すると、ボリューム情報をインポートして、異なる管理ドメインからセクション情報をアーカイブできます。このオプションでは、テープ・ドライブの指定が必要です。
このオプションは、テープに関する情報を、指定したテープ・ドライブのボリュームおよびアーカイブ・カタログにインポートします。
ボリューム情報を効率的にインポートし、ドメイン全体のバックアップ・カタログ・データをカタログに追加するには、catalogコマンドを使用します。
テープに保存されているバックアップ・メタデータをインポートするには、--obtaroptを-Gオプションとともに使用することもできます。
- --unlabeled/-u
-
インポートするすべてのボリュームをラベル付け解除済としてマークします。このオプションは、
--identify
または--import
と組み合せて使用することはできません。importvol
コマンドを受け取るライブラリに正常に機能する有効なバーコード・リーダーがある場合、unlabeled
オプションを使用することはできません。ノート:
このオプションでは、実際にはボリュームのラベル付けは解除されません。
insertvol
unlabeled
コマンドと同じです。 - clean
-
指定されたテープをインポートし、クリーニング・テープとしてマークします。
iee-range
で指定されたiee要素にはクリーニング・テープが入っているものとみなされます。すべてのクリーニング・テープに同じuses
値およびmaxuses
値が割り当てられます。このオプションは、--uses
および--maxuses
オプションとともに使用する必要があります。 - --uses/-U n
-
「insertvol」を参照してください。
- --maxuses/-M n
-
「insertvol」を参照してください。
- --obtaropt/-o obtar-option
-
ボリュームの読取り時にobtarに渡されるobtarオプションを指定します。たとえば、
-J
を指定すると、デバッグ・モードが有効になり、バックアップおよびリストア記録に詳細が記述されます。obtarオプションの詳細は、「obtarのオプション」を参照してください。このオプションは、--identify
および--import
オプションと組み合せた指定のみ有効です。 - iee-range
-
インポート対象のボリュームが入っているインポート/エクスポート要素の範囲を指定します。
iee-range
の許容値は、「iee-range」を参照してください。
例
例2-64 ボリュームのインポート
この例では、importvolコマンドを使用して、テープ・ライブラリlibの2インポート要素iee1、iee2およびiee3からボリュームを更新します。ここで、テープ・ライブラリおよびインポート要素は、同じOracle Secure Backupドメインに属しています。
ob> lsvol --long --library lib2 Inventory of library lib2: in mte: vacant in 1: vacant in 2: vacant in 3: vacant in 4: vacant in iee1: volume VOL000003, barcode DEV423, oid 111, 47711360 kb remaining, content manages reuse in iee2: unlabeled, barcode DEV424, oid 114 in iee3: unlabeled, barcode DEV425, oid 115 in dte: vacant ob> importvol --library lib2 iee1-3 ob> lsvol --long --library lib2 Inventory of library lib2: in mte: vacant in 1: volume VOL000003, barcode DEV423, oid 111, 47711360 kb remaining in 2: unlabeled, barcode DEV424, oid 114 in 3: unlabeled, barcode DEV425, oid 115 in 4: vacant in iee1: vacant in iee2: vacant in iee3: vacant in dte: vacant
insertvol
用途
insertvol
コマンドは、テープ・ライブラリ内の指定の挿入先にボリュームを手動で挿入したことをOracle Secure Backupに通知し、挿入したボリュームのプロパティを指定する場合に使用します。Oracle Secure Backupにより、インベントリが、指定した情報で更新されます。
関連項目:
関連コマンドについては、「ライブラリ用コマンド」を参照してください
前提条件
insertvolコマンドを使用するには、デバイスの管理およびデバイスの状態変更(manage devices and change device state)
権を備えている必要があります。
使用上のノート
insertvol
コマンドを受け取るライブラリに正常に機能する有効なバーコードがある場合、vol-spec
またはunlabeled
オプションを指定することはできません。かわりに、挿入されるボリューム上のバーコードが読み取られて、これを使用してボリューム・データベース内での検索が試みられます。
データベース内で一致するレコードが見つかれば、そのレコードがターゲットの記憶域要素に関連付けられます。データベース内でバーコードが見つからなければ、スクラッチ・レコードが作成され、関連付けられたボリュームはunknown
とマークされます。
構文1
次の構文は、不明かまたはラベルがないボリュームやクリーニング・テープを挿入したことを指定する場合に使用します。
insertvol::=
insertvol [ --library/-L libraryname | --drive/-D drivename ] { unknown | unlabeled | clean --uses/-u n --maxuses/-m n } se-range
意味1
- --library/-L libraryname
-
1つ以上のボリュームを挿入するテープ・ライブラリの名前を指定します。
--library
または--drive
を指定しない場合は、libraryまたはdrive変数の値が使用されます。テープ・ライブラリとテープ・ドライブのいずれの設定も取得できない場合は、警告が発行されます。 - --drive/-D drivename
-
1つ以上のボリュームを挿入するテープ・ライブラリにあるテープ・ドライブの名前を指定します。
--library
または--drive
を指定しない場合は、libraryまたはdrive変数の値が使用されます。テープ・ライブラリとテープ・ドライブのいずれの設定も取得できない場合は、警告が発行されます。 - unknown
-
挿入するボリュームのフォーマットが不明であることを示します。
- unlabeled
-
挿入するボリュームにラベルがないかまたはそのボリュームが新しいボリュームであることを示します。
insertvol
コマンドを受け取るライブラリに正常に機能する有効なバーコード・リーダーがあり、メディア・ポリシーbarcodesrequired
がyesに設定されている場合、unlabeled
オプションは使用できません。 - clean
-
挿入するボリュームがクリーニング・テープであることを示します。このオプションは、
--uses
や--maxuses
オプションと組み合せて指定する必要があります。 - --uses/-u n
-
クリーニング・テープの使用された回数を指定します。
- --maxuses/-m m
-
クリーニング・テープを使用できる最大回数を指定します。クリーニング・テープの残りの使用回数は、
--maxuses
から--uses
を差し引いた差です。 - se-range
-
ボリュームを挿入する記憶域要素の範囲を指定します。
insertvol
コマンドの実行前のターゲットの記憶域要素のインベントリ状態は、空である必要があります。lsvol
コマンドを実行することで、記憶域要素が空であることを確認できます。se-range
プレースホルダの詳細は、「se-range」を参照してください。
構文2
次の構文は、既知かまたはラベル付きのボリュームを挿入したことを指定する場合に使用します。
insertvol::=
insertvol [ --library/-L libraryname | --drive/-D drivename ] [ vol-spec ] se-spec
意味2
- vol-spec
-
挿入するボリュームのボリュームIDまたはバーコードを指定します。
insertvol
コマンドを受け取るライブラリに正常に機能する有効なバーコード・リーダーがある場合、このオプションを使用することはできません。関連項目:
vol-spec
プレースホルダの詳細は、「vol-spec」を参照してください - se-spec
-
ボリュームを挿入した記憶域要素を指定します。
insertvol
コマンドの実行前のターゲットの記憶域要素のインベントリ状態は、空である必要があります。lsvol
コマンドを実行することで、記憶域要素が空であることを確認できます。関連項目:
se-spec
プレースホルダの詳細は、「se-spec」を参照してください次のイベントの順序は必須です。
-
ターゲットの記憶域要素が現在空ではない場合、
extractvol
またはmovevol
を使用して空にします。 -
lsvol
コマンドで、記憶域要素が空であると認識されることを確認します。確認されない場合は、inventory
コマンドを実行します。 -
ボリュームを手動で挿入します。
このステップは必須です。
insertvol
コマンドは、挿入されるボリュームからバーコードを読み取る必要があり、それにはinsertvol
コマンドの実行前にボリュームが存在する必要があるためです。 -
insertvolコマンドを即時実行します。
-
例
例2-65 Oracle Secure Backupへの手動によるボリューム挿入の通知
この例では、テープ・ライブラリlib1
の記憶域要素2にクリーニング・テープを挿入したことをOracle Secure Backupに通知します。サンプル出力はページに収まるようにあらかじめ折り返されています。
ob> lsvol --library lib1 --long Inventory of library lib1: in mte: vacant in 1: volume VOL000001, barcode ADE201, oid 102, 48359360 kb remaining in 2: vacant in 3: volume RMAN-DEFAULT-000002, barcode ADE202, oid 112, 47773408 kb remaining, content manages reuse in 4: vacant in iee1: vacant in iee2: vacant in iee3: vacant in dte: vacant ob> insertvol --library lib1 clean --uses 0 --maxuses 3 2 ob> lsvol --library lib1 --long Inventory of library lib1: in mte: vacant in 1: volume VOL000001, barcode ADE201, oid 102, 48359360 kb remaining in 2: barcode ADE203, cleaning tape: 0 uses, 3 remaining in 3: volume RMAN-DEFAULT-000002, barcode ADE202, oid 112, 47773408 kb remaining, content manages reuse in 4: vacant in iee1: vacant in iee2: vacant in iee3: vacant in dte: vacant
インベントリ
用途
inventory
コマンドは、テープ・ライブラリのコンテンツのスキャンを開始する場合に使用します。
Oracle Secure Backupでは、テープの移動や取外しのためのテープ・ライブラリ・ドアのオープンなど、手動アクションによるテープ・ライブラリの変更は、自動的に検出されません。inventory
コマンドはそのような状況で使用してテープ・ライブラリの変更を検出します。
関連項目:
関連コマンドについては、「ライブラリ用コマンド」を参照してください
前提条件
inventoryコマンドを実行するには、デバイスの管理およびデバイスの状態変更(manage devices and change device state)
権を備えている必要があります。
構文
inventory::=
inventory [ --library/-L libraryname | --drive/-D drivename ] [ --force/-f ][ se-range ]
意味
- --library/-L libraryname
-
インベントリを更新するテープ・ライブラリの名前を指定します。
--library
または--drive
を指定しない場合は、libraryまたはdrive変数の値が使用されます。テープ・ライブラリとテープ・ドライブのいずれの設定も取得できない場合は、警告が発行されます。 - --drive/-D drivename
-
インベントリを更新するテープ・ライブラリのテープ・ドライブの名前を指定します。
--library
または--drive
を指定しない場合は、libraryまたはdrive変数の値が使用されます。テープ・ライブラリとテープ・ドライブのいずれの設定も取得できない場合は、警告が発行されます。 - --force/-f
-
強制的にテープ・ライブラリの物理インベントリを実行します。テープ・ライブラリでは、キャッシュから読み取るのではなくすべてのテープ・ライブラリ要素を物理的にスキャンして、インベントリを更新します。
- se-range
-
インベントリの更新を記憶域要素の範囲に制限します。記憶域要素の範囲を指定しない場合、すべての記憶域要素がインベントリの更新に含まれます。
ノート:
テープ・ライブラリがInitialize Element Status with Range (指定範囲の要素ステータスの初期化)操作をサポートしていない場合は、rangeオプションは無視され、全体のInitialization Element Status (要素ステータスの初期化)操作が行われます。
記憶域要素の範囲を指定しているかどうかにかかわらず、あらゆるデータ転送要素(DTE)とインポート/エクスポート要素(IEE)がインベントリの更新に含まれます。
関連項目:
se-range
プレースホルダの詳細は、「se-range」を参照してください
例
例2-66 テープ・ライブラリのインベントリの取得
この例では、テープ・ライブラリlib1
のインベントリ操作を強制的に実行します。サンプル出力はページに収まるようにあらかじめ折り返されています。
ob> inventory --library lib1 --force ob> lsvol --library lib1 Inventory of library lib1: * in 2: volume VOL000001, barcode ADE201, 38919872 kb remaining in iee1: volume VOL000002, barcode ADE203, 38273920 kb remaining, lastse 1 in dte: volume RMAN-DEFAULT-000002, barcode ADE202, 38328224 kb remaining, content manages reuse, lastse 3 *: in use list
例2-67 バーコード・リーダーを備えていないテープ・ライブラリのインベントリの取得
この例では、バーコード・リーダーを備えていないテープ・ライブラリのインベントリを表示します。
ライブラリlib
はバーコード・リーダーを備えていません。ライブラリのインベントリ操作を強制的に実行した後で、いくつかのボリュームを記憶域要素1、2および3に手動で追加しています。lsvol
コマンドを使用してライブラリ内のボリュームのリストを表示すると、次の出力が取得されます。
ob> lsvol -L lib Inventory of library lib: in 4: occupied in 8: occupied in 9: occupied in 10: occupied
テープ・ライブラリlib
でインベントリ操作を強制的に実行すると、新たに追加されたテープが記憶域要素に表示されます(次の出力を参照)。
ob> inv --force -L lib ob> lsvol -L lib Inventory of library lib: in 1: occupied in 2: occupied in 3: occupied in 4: occupied in 8: occupied in 9: occupied in 10: occupied
labelvol
用途
labelvol
コマンドは、選択したボリュームをロードし、各ボリュームにボリューム・ラベルを書き込む場合に使用します。
警告:
このコマンドにより、選択されたボリューム上の既存のデータはすべて消去されます。
Oracle Secure Backupでは、ボリューム・ラベルには通常ボリュームID(たとえばlev0-0001)とボリューム・タグ(バーコード)が含まれています。この2つの属性で一意にテープを識別します。通常、Oracle Secure Backupでは、テープへの最初の書込み時にボリューム・ラベルが作成されます。次のような場合は、ボリュームに手動でラベル付けする必要があります。
-
ボリュームにはバーコードがあるが、ボリュームがバーコード・リーダーのないテープ・ライブラリにある場合。この場合は、手動でOracle Secure Backupにバーコードを通知し、ボリューム・ラベルに正しく書き込まれるようにする必要があります。
-
特定のメディア・ファミリに使用する目的でボリュームを予約する場合。この場合、ボリュームに事前にラベル付けしておくと、その使用がメディア・ファミリに制限できます。
関連項目:
関連コマンドについては、「ライブラリ用コマンド」を参照してください
使用上のノート
labelvol
を使用して、単一のメディア・ファミリに属するテープのプールを作成することもできます。それには、下の例2-68に示すように-Xfa:<mediafamily>
とともに—obtaropt
オプションを使用する必要があります。
前提条件
labelvolコマンドを使用するには、デバイスの管理およびデバイスの状態変更(manage devices and change device state)
権を備えている必要があります。
構文
labelvol::=
labelvol [ --drive/-D drivename ] [ --barcode/-b barcode ] [ --force/-f ] [ --obtaropt/-o obtar-option ]... [ se-range ]
意味
- --drive/-D drivename
-
ボリュームのラベル付けに使用するテープ・ドライブの名前を指定します。テープ・ドライブ名を指定しない場合は、drive変数を設定する必要があります。
- --barcode/-b barcode
-
ボリュームのバーコードを指定します。
- --force/-f
-
強制的にボリュームにラベル付けします。このオプションを付けてコマンドを実行すると、
labelvol
コマンドが機能しなくなる可能性のある条件はすべて無視されます。このオプションにより、有効なボリュームを上書きできます。また、現在、事前に必要とされているunlabelvolコマンドの実行ステップを省略して、手動による不正なバーコード・エントリを上書きできます。 - --obtaropt/-o obtar-option
-
obtarオプションを指定します。たとえば、
-J
を指定すると、デバッグ・モードが有効になり、バックアップおよびリストア記録に詳細が記述されます。obtarオプションの詳細は、「obtarのオプション」を参照してください。 - se-range
-
ラベル付けするボリュームが搭載されている記憶域要素の範囲を指定します。このオプションを省略した場合は、現在指定テープ・ドライブにロードされているボリュームがラベル付けされます。
se-range
プレースホルダの詳細は、「se-range」を参照してください。
例
例2-68 ボリュームの手動によるラベル付け
この例では、テープ・ライブラリlib1
の記憶域要素4にあるテープを、メディア・ファミリmf_incr
が使用するように予約します。
ob> insertvol unlabeled --library lib1 4 ob> labelvol --drive tape1 --obtaropt -Xfam:mf_incr 4
loadvol
前提条件
loadvolコマンドを使用するには、デバイスの管理およびデバイスの状態変更(manage devices and change device state)
権を備えている必要があります。
構文
loadvol::=
loadvol [ --drive/-D drivename ] [ --mount/-m mode ] [ --force/-f ] [ --req/-r ] { vol-spec | element-spec }
意味
- --drive/-D drivename
-
ボリュームをロードするテープ・ドライブの名前を指定します。テープ・ドライブ名を指定しない場合は、drive変数を設定する必要があります。
- --mount/-m mode
-
テープ・ドライブに物理的にロードされるボリュームに対して、システムが使用できるモードを指定します。テープは、テープ・ドライブにマウントされると、指定されたアクションを実行するために適切な構成となるように、テープ・ドライブにおいて位置が設定されます。
mode
の有効な値は次のとおりです。 - --force/-f
-
強制的にボリュームがロードされます。別のボリュームがテープ・ドライブにある場合、そのボリュームは自動的にアンロードされます。
- --req/-r
-
ボリュームは、テープ・ドライブにロードされていない場合にのみ、ロードされます。
- vol-spec
-
ロードするボリュームを指定します。ボリュームの指定には、ボリュームIDまたはボリューム・タイプ(
unknown
、unlabeled
、clean
のいずれか)を使用します。vol-spec
プレースホルダの詳細は、「vol-spec」を参照してください。 - element-spec
-
ロードする記憶域要素の番号を指定します。
se-spec
プレースホルダの詳細は、「element-spec」を参照してください。
例
例2-69 テープ・ドライブへのボリュームのロード
この例では、テープ・ライブラリlib1
の記憶域要素1からボリュームを取り、テープ・ドライブtape1
にロードします。
ob> lsvol --library lib1 --long Inventory of library lib1: in mte: vacant in 1: volume VOL000002, barcode ADE201, oid 110, 47670368 kb remaining in 2: volume VOL000001, barcode ADE203, oid 102, 48319392 kb remaining in 3: volume RMAN-DEFAULT-000002, barcode ADE202, oid 112, 47725600 kb remaining, content manages reuse in 4: vacant in iee1: barcode ADE204, oid 114, 47725344 kb remaining, lastse 4 in iee2: vacant in iee3: vacant in dte: vacant ob> loadvol --drive tape1 1 ob> lsvol --drive tape1 Inventory of library lib1: * in 2: volume VOL000001, barcode ADE203, 48319392 kb remaining * in 3: volume RMAN-DEFAULT-000002, barcode ADE202, 47725600 kb remaining, content manages reuse in iee1: barcode ADE204, 47725344 kb remaining, lastse 4 in dte: volume VOL000002, barcode ADE201, 47670368 kb remaining, lastse 1 *: in use list
logout
用途
logout
コマンドは、obtoolを終了してログイン・トークンを破棄する場合に使用します。obtoolを再起動すると、ユーザー名の入力を要求されます。
関連項目:
関連コマンドについては、「その他のコマンド」を参照してください
構文
logout::=
logout
例
例2-70 現行ユーザーの表示
この例2-44では、ログアウトを表示し、ユーザーadmin
として再ログインしてから現行ユーザー情報を表示しています。
ob> logout % obtool Oracle Secure Backup 12.2.0.1.0 login: admin ob> id admin
ls
用途
ls
コマンドは、Oracle Secure Backupカタログに示されているファイルシステム・オブジェクトの名前と属性をリストする場合に使用します。
Oracle Secure Backupカタログのコンテンツをリストすることは、バックアップ・イメージおよびバックアップ・イメージ・インスタンスのコンテンツをリストすることと同じです。カタログでは、各イメージが、ライブ・ファイル・システムと同じようなディレクトリ構造として表示されます。リストできるのはコンテンツがバックアップ済のディレクトリのみです。
関連項目:
関連コマンドについては、「参照用コマンド」を参照してください
前提条件
lsコマンドを実行するために必要な権限は、そのクラスに対する、このアクセスによるバックアップ・カタログの参照(browse backup catalogs with this access)の設定によって異なります。
構文
ls::=
ls [ --long/-l | --short/-s ] [ --label/-L ] [ --oneperline/-1 ]
[ --reverse/-r ] [ --directory/-d ] [ --backup/-b ] [ --position/-p ]
[ --inode/-i ] [ --nobackupid/-I ] [ --noheader/-H ] [ --notype/-T ]
[ --noerrors/-E ] [ --numberformat/-n numberformat ]
[ --viewmode/-v viewmode ] [ --ctime/-c | --mtime/-t | --utime/-u ]
[ --nosort/-X ] [ --noescape/-B ] [ --max/-M max-entries ]
[ --startat/-S starting-entry ] [ --host/-h hostname
]
[ --select/-s data-selector[,data-selector]... ] [--recursive/-R ]
pathname...
意味
- --long/-l
-
長い形式でOracle Secure Backupカタログ・データが表示されます。
バックアップ・エラーがエントリ上で発生した場合、
--long
表示で実際のエラー・テキストが表示されます。--long
オプションも--backup
オプションも指定しない場合、表示名にE
が追加されます。 - --short/-s
-
短い形式でOracle Secure Backupカタログ・データが表示されます(デフォルト)。
- --label/-L
-
Oracle Secure Backupカタログのアイテムがわかりやすくなるようにラベル付けします。例については、例2-71を参照してください。
- --hostname/-h
-
指定したホストに属するエントリのみを表示します。
- --oneperline/-1
-
各アイテムが別個の行になります。
- --recursive/-R
-
特定のパスからバックアップされるすべてのエントリを表示します。これには、指定したディレクトリおよびデータ・セレクタの一部であるすべてのエントリがリストされます。
- --reverse/-r
-
リストの順序が逆になります。
- --directory/-d
-
Oracle Secure Backupカタログの現行ディレクトリに関する情報が表示されます。
- --backup/-b
-
バックアップ情報が表示されます。
バックアップ・エラーがエントリ上で発生した場合、
--backup
表示によって個々のアーカイブ・セクション行にE
が追加されます。--long
オプションも--backup
オプションも指定しない場合、表示名にE
が追加されます。 - --position/-p
-
--backup
オプションとともに使用され、テープにおけるデータの物理位置が表示されます。 - --inode/-i
-
コンテンツのinodeが表示されます。このオプションがサポートされるのは、ネットワーク・データ管理プロトコル(NDMP)データ・サービスによって生成されたバックアップ・イメージ・インスタンスに対してのみです。
- --nobackupid/-I
-
バックアップIDを非表示にします。
- --noheader/-H
-
ヘッダー出力なしで情報が表示されます。
- --notype/-T
-
ディレクトリを示すために/を使用しません。
- --noerrors/-E
-
ファイルシステムのエラー・メッセージが表示されません。
- --numberformat/-n numberformat
-
大きい数値の表示方法を指定します。
numberformat
プレースホルダの詳細は、「numberformat」を参照してください。 - --viewmode viewmode
-
Oracle Secure Backupカタログ内のディレクトリのコンテンツを表示するモードを指定します。
viewmode
の有効な値は次のとおりです。-
exact
: データ・セレクタに一致し、現在のパスに存在するディレクトリ・エントリのみが表示されます。 -
inclusive
: 現在のデータ・セレクタに関係なくすべてのエントリが表示されます(デフォルト)。 -
specific
: データ・セレクタに一致するすべてのエントリが表示されます。
-
- --ctime/-c
-
--long
も指定されている場合に、inodeの変更時間が表示されます。 - --mtime/-t
-
--long
も指定されている場合に、ファイルの変更時間が表示されます。 - --utime/-u
-
--long
も指定されている場合に、ファイルの使用された時間が表示されます。 - --nosort/-X
-
表示のための名前のソートが行われません。
- --noescape/-B
-
ファイル名の表示不能文字がエスケープされません。
--noescape
は、アンパサンド文字(&
)を含むファイル名を通常どおりに表示する場合に指定します。 - --max/-M max-entries
-
表示するエントリの最大数を指定します。
- --startat/-S starting-entry
-
先頭に表示するアイテムの番号を指定します。
1
がリストの最初のアイテムとなります。 - --select/-s data-selector
- 操作に適用されるOracle Secure Backupカタログ・データを指定します。data-selectorプレースホルダの詳細は、「data-selector」を参照してください。
- pathname
-
Oracle Secure Backupカタログ内でのパス名を指定します。
例
例2-71 ファイルに関する情報の表示
この例では、brhost2
のバックアップ・データを短い形式でリストしてから次に長い形式でリストしています。
ob> set host brhost2 ob> ls home/ ob> cd home ob> ls data/ ob> cd data ob> ls backup/ ob> cd backup ob> ls bin/ c_files/ tree/ ob> cd tree ob> ls file1 lev1a/ lev1b/ ob> ls --long file1 -rwx------ bkpadmin.g527 74 2012/03/02.09:51 file1 (4) ob> ls --long --label --backup --position file1 Name: file1 Backup ID: 4 Mode & protection: -rwx------ Last modified: 2012/03/02.09:51:33 Size: 74 Backup ID: 4 Backup date & time: 2012/03/03.12:13:16 Volume ID: VOL000002 Volume tag: DEV423 File number: 11 File section: 1 Requested level: 0 Client: brhost2 Device: vt1 Program version: 12.1.0.1.0 Volume creation: 2012/03/02.10:02:27 Position: 0000023A0009
lsauth
用途
lsauth
コマンドは、認証オブジェクトの名前および属性をリストする場合に使用します。オプションまたは引数を指定しない場合、lsauth
は認証オブジェクトの名前のみをリストします。
前提条件
構文
認証オブジェクトをリストする場合は、次の構文を使用します。
意味
lsauth::=
lsauth [--short/-s | --long/-l]
[--type/-t {oci | oci-classic}]
[authobj-name]
- --short/-s | --long/-l
-
オプションで、短いリスト形式または長いリスト形式を選択します。短いリスト形式では認証オブジェクト名が表示されます。長いリスト形式では、認証オブジェクトの属性と名前が表示されます。
- --type/-t
- オプションで、表示する認証オブジェクトのタイプを指定します。
oci
を使用すると、すべてのOracle Cloud Infrastructure認証オブジェクトが表示され、oci-classic
を使用すると、すべてのOracle Cloud Infrastructure Classic認証オブジェクトが表示されます。 - authobj-name
-
オプションで、リストする認証オブジェクト名を指定します。
例
例2-72 すべての認証オブジェクト名のリスト
この例では、すべての既存の認証オブジェクトの名前を一覧表示します。
ob> lsauth auth_oci_ch auth_oci_den
例2-73 単一の認証オブジェクトのリスト
この例では、特定の認証オブジェクトの詳細をリストします。
ob> lsauth auth_classic auth_classic
例2-74 すべての認証オブジェクトの属性のリスト
この例では、すべての認証オブジェクトとそれに関連付けられている属性を表示します。
ob> lsauth -l auth_oci_ch: Type: oci Tenancy ocid: ocid1.tenancy.oc1..aaaaaaaavjhvwf2c2z2ozzyuob7njen5imx57i6ts3vcsb3v54w7q4whc6ka User ocid: ocid1.user.oc1..aaaaaaaaqm7l5pijshvpaq67t7tnixsjkn7z7sapqusj7jqacl7pm7wm6lva Key fingerprint: c5:09:dd:f5:d6:88:2c:63:b1:19:b6:39:09:9c:90:fb Identity domain: testdomain URL: https://console.us-phoenix-1.oraclecloud.com UUID: 69ae9858-c9fb-1036-90bb-fa163e381872 auth_oci_den: Type: oci Tenancy ocid: ocid1.tenancy.oc1..aaacghaavjhmkf6c1z2olihuob3nwen8iqx73v6fs3vpdb3v21w7r4wjc2ka User ocid: ocid1.user.oc1..aaacghaaqm771pieyhvpaq69t7tunisjkn7x7stcnksj7jnqc73am7wm7lva Key fingerprint: 69:7f:3b:fc:50:3a:72:83:ff:e5:a6:88:30:b7:ee:a4 Identity domain: testdomain URL: https://console.us-phoenix-1.oraclecloud.com UUID: ddf03c9a-ca09-1036-90bb-fa163e381872
lsbackup
用途
lsbackup
コマンドは、backupコマンドで作成された各バックアップ・リクエストをリストする場合に使用します。このリクエストは、スケジューラへの配信待ちになります。
lsbackup
コマンドでリストされるのは、まだ--go
オプションによってスケジューラに送信されていないバックアップ・リクエストのみです。たとえば、バックアップ・リクエストを作成した場合に、--go
を指定してからlsbackup
を実行すると、obtoolではリクエストが表示されません。
関連項目:
関連コマンドについては、「バックアップ用コマンド」を参照してください
前提条件
バックアップの作成時に--privilegedオプションを指定した場合は、特権ユーザーとしてのファイル・システム・バックアップ実行(perform file system backups as privileged user)
権を備えている必要があります。そうでない場合は、自分によるファイル・システム・バックアップ実行(perform file system backups as self)権を備えている必要があります。
構文
lsbackup::=
lsbackup [ --long/-l | --short/-s ] [ --noheader/-H ] [ backup-item ]...
意味
出力
表2-3で、lsbackup
コマンドの出力について説明します。
表2-3 lsbackupコマンドの出力
ラベル | 意味 |
---|---|
Dataset |
バックアップ・ジョブで使用されるデータセット・ファイルのユーザー指定の名前。 |
Media family |
バックアップ・ジョブで使用されるメディア・ファミリのユーザー指定の名前。 |
Backup level |
実行するバックアップのレベル。設定は、 |
Priority |
バックアップ・ジョブの優先度レベル。 |
Privileged op |
設定は |
Eligible to run |
バックアップ・ジョブを開始できる日付および時間。 |
Job expires |
バックアップ・ジョブ・リクエストが期限切れになる日付および時間。 |
Restriction |
バックアップ・ジョブの制限先となるテープ・デバイス |
S/w compression |
バックアップ・ジョブで使用される圧縮オプション |
lsbackup
でレポートされる日付が6か月より前の過去または2か月より後の未来の場合は、yyyy/mm/dd
の書式でレポートされます。日付が6か月以内の過去および2か月以内の未来の場合は、mm/dd.hh:mm
の書式でレポートされます。
例
例2-75 長い形式でのバックアップのリスト
この例では、保留中のバックアップ・ジョブの詳細が表示されています。出力の先頭の1:
は、バックアップ・アイテムIDです。
ob> lsbackup --long 1: Dataset: brhost2.ds Media family: (null) Backup level: full Priority: 10 Privileged op: yes Eligible to run: 2017/01/14.21:00:00 Job expires: 2017/01/19.21:00:00 Restriction: any device Encryption: off Hardware encryption: if present Store catalog on tape: yes S/w compression: high
lsbi
用途
lsbi
コマンドは、バックアップ・イメージ・インスタンスの情報を表示する場合に使用します。かわりに、同等のコマンド lsinstance
を使用できます。lsinstanceを参照してください。
前提条件
lsbi
コマンドを使用するには、所有者を問わないバックアップのリスト(list any backup, regardless of its owner)またはユーザーが所有するバックアップのリスト(list any backups owned by user)クラス権限が必要です。
構文
lsbi::=
lsinstance [--long/-l | --short/-s] [--noheader/-H] [--sections/-S] [--type/-Y {database | filesystem}] [--ctype/-y {tape | disk | cloudstorage}] [ {[--from/-f date-time] [--to/-t date-time]} | [--today/-T] ] [--dbname/-n dbname[,dbname]...] [--dbid/-d dbid[,dbid]...] [--piecename/-p piecename[,piecename]...] [--duplicates/-D] [--expired/-e] [--host/-h hostname]... [ [--barcode/-b tag]... | [--container/-c backup-container]... | [--uuid/-u backup-instance-uuid]... | backup-instance-name... ]
意味
ここに記載されていないオプションについては、「cpinstance」を参照してください。
- --long/-l
-
各バックアップ・イメージ・インスタンスに関するすべての属性が表示されるように指定します。
- --short/-s
-
バックアップ・イメージ・インスタンスの名前のみを表示します。
- --noheader/-H
-
コマンド出力のヘッダーの表示を省略します。
- --sections/-S
-
バックアップ・イメージ・インスタンスに対応するデータを格納するのに使用されるバックアップ・セクションを表示します。
- --type/-Y {database | filesystem}
-
指定したタイプにバックアップ・イメージ・インスタンスの表示を制限します。
database
は、Oracle Databaseジョブ用作成されるバックアップ・イメージ・インスタンスに使用します。filesystem
は、ファイルシステム・バックアップ用作成されるバックアップ・イメージ・インスタンスに使用します。 - --ctype/-y {tape | disk | cloudstorage}
-
指定したタイプのバックアップ・コンテナに格納されているバックアップ・イメージ・インスタンスを表示します。
tape
は、テープに格納されているバックアップ・イメージ・インスタンスを表示する場合に使用します。disk
は、ディスク・プールに格納されているバックアップ・イメージ・インスタンスの詳細を表示する場合に使用します。cloudstorage
は、クラウド・ストレージ・デバイスに格納されたバックアップ・イメージ・インスタンスを表示する場合に使用します。 - --from/-f date-time
-
指定した日時以降に作成されたバックアップ・イメージ・インスタンスを表示します。
date-time
プレースホルダの詳細は、「date-time」を参照してください。 - --today/-T
- d
- --dbname/-n dbname
-
dbnameで指定されたデータベースのバックアップ・イメージ・インスタンスを表示します。カンマ区切りリストを使用して、複数のデータベース名を指定できます。
- --dbid/-d dbid
-
データベース識別子(DBID)がdbidで指定されているデータベースのバックアップ・イメージ・インスタンスを表示します。カンマ区切りリストを使用して、複数のDBIDを指定できます。
- --piecename/-p piecename
-
バックアップ・ピース名がpiecenameによって指定されたものと一致するバックアップ・イメージ・インスタンスを表示します。カンマ区切りリストを使用して、複数のバックアップ・ピース名を指定できます。
- --duplicates/-D
-
テープに格納されているバックアップ・イメージ・インスタンスの複製ボリュームを表示します。複製ボリューム・コンテナには、コマンド出力に"+"が示されます。
- --expired/-e
-
期限切れのすべてのバックアップ・イメージ・インスタンスを表示します。
- --host/-h hostname
-
指定したホストのバックアップ・イメージ・インスタンスを表示します。
- --barcode/-b
-
指定したバーコードを持つボリュームに格納されるバックアップ・イメージ・インスタンスのみを表示します。
ノート:
lsbi
コマンドには、--barcode
、--container
、--uuid
およびinstance-spec
のいずれかのオプションを使用できます。
例
例2-76 バックアップ・イメージ・インスタンスのリスト
ob> lsbi
Instance Name Created Container(s)
storabck130-20211022-171012.1 2021/10/22.17:10 VOL000001
nshaa156-20211026-141317.1 2021/10/26.14:13 NEDC-lab-backup-000001
nshaa156-20211026-161635.1 2021/10/26.16:16 NEDC-lab-backup-000001
nshaa156-20211027-123258.1 2021/10/27.12:32 NEDC-lab-backup-000001
nshaa156-20211028-125902.1 2021/10/28.12:59 NEDC-lab-backup-000001
nshaa156-20211028-130802.1 2021/10/28.13:08 NEDC-lab-backup-000001
nshaa156-20211028-142834.1 2021/10/28.14:28 NEDC-lab-backup-000001
nshaa156-20211028-172947.1 2021/10/28.17:29 NEDC-lab-backup-000001
nshaa156-20211029-125530.1 2021/10/29.12:55 NEDC-lab-backup-000001
nshaa156-20211029-151802.1 2021/10/29.15:18 NEDC-lab-backup-000001
nshaa156-20211102-143126.1 2021/11/02.14:31 NEDC-lab-backup-000001
nshaa156-20211102-153808.1 2021/11/02.15:38 NEDC-lab-backup-000001
nshaa156-20211102-163600.1 2021/11/02.16:36 NEDC-lab-backup-000001
nshaa156-20211102-173430.1 2021/11/02.17:34 NEDC-lab-backup-000001
nshaa156-20211102-183905.1 2021/11/02.18:39 NEDC-lab-backup-000001
nshaa156-20211102-200904.1 2021/11/02.20:09 NEDC-lab-backup-000001
例2-77 バックアップ・イメージ・インスタンスの複製ボリュームのリスト
この例では、バックアップ・イメージ・インスタンスの複製ボリュームを表示します。各インスタンスの詳細には、作成時刻およびバックアップ・イメージ・インスタンスが格納されているバックアップ・コンテナが含まれます。
ob> lsbi --duplicates Instance Name Created Container(s) brhost2-20121116-145737.1 2012/11/16.06:57 VOL000001 brhost2-20121116-145901.1 2012/11/16.06:59 mf1-000001,mf1-dup-000001+, mf1-000002,mf1-dup-000002+,
例2-78 長い形式でのバックアップ・イメージ・インスタンスの詳細の表示
この例では、バックアップ・イメージ・インスタンスbrhost2-20120503-163309.1
の詳細を長い形式で表示します。
ob> lsbi --long brhost2-20120503-163309.1 Instance name: brhost2-20120503-163309.1 Type: file system Client: brhost2 Backup level: 0 Container: pool Encryption: off Created: 2012/05/03.09:33 Expires: 2012/05/03.09:34 Created by job: admin/2.1 UUID: 4b194612-77a6-102f-b437-00163e3e5439
例2-79 バックアップ・イメージ・インスタンスのバックアップ・セクションの表示
次の例では、バックアップ・イメージ・インスタンスbrhost2-20130329-123910.1
に関連付けられているバックアップ・セクションを表示します。
ob> lsbi --sections --long brhost2-20130329-123910.1 Instance name: brhost2-20130329-123910.1 Type: file system Client: brhost2 Backup level: 0 Container: spantape-2-000001 (3bf4b0347ad6103bcac00163e309d9f) spantape-2-000002 (3c4f18127ad61038ebd00163e309d9f) spantape-2-000003 (3ca975967ad6103ae8b00163e309d9f) Encryption: off Created: 2013/03/29.05:39 Created by job: admin/9.1 UUID: 4147ca4e-7ad6-1030-b076-00163e309d9f Backup Section OID: 107 File: 1 Section: 1 Size: 1.1 MB UUID: 4147ca62-7ad6-1030-b076-00163e309d9f Backup Section OID: 108 File: 1 Section: 2 Size: 1.1 MB UUID: 476e32aa-7ad6-1030-b076-00163e309d9f Backup Section OID: 109 File: 1 Section: 3 Size: 6.0 MB UUID: 4a728762-7ad6-1030-b076-00163e309d9f
例2-80 長い形式でのステージング情報の表示
この例では、copyfromstage
ジョブによってインスタンスが作成された場合に表示されるStage state
フィールドとStage rule
フィールドを表示しています。このジョブは、ステージングが有効な別のディスク・プール・デバイスにインスタンスをコピーし、そのデバイスでステージングを再度使用してインスタンスを別のデバイスにコピーしています。
ob> lsbi --long Instance name: brhost2-20151015-170355.1 Type: file system Client: brhost2 Backup level: 0 Container: pool1 Encryption: off Created: 2015/10/15.10:03 Expires: 2015/10/15.10:03 Stage state: stage-complete Stage rule: mystagingrule Created by job: admin/3.1 UUID: 5177a230-55c7-1033-a532-00163e566d4e ob>
Stage rule
フィールドには、インスタンスが作成されるステージ・ルールの名前が表示されています。このフィールドが表示されるのは、インスタンスがcopyfromstage
ジョブによって作成された場合のみです。
Stage state
行は、状態がstage-in-progress
またはstage-complete
のディスク・プール・デバイスのインスタンスの場合に表示されます。この行は、状態がnot-staged
のインスタンスでは表示されません。
例2-81 指定されたデータベースのバックアップ・イメージ・インスタンスの表示
この例では、orcl
という名前のデータベース用にOracle Cloudに格納されているバックアップ・イメージ・インスタンスを表示します。
ob> lsbi --ctype cloudstorage --dbname orcl --long
Instance name: brhost2-20190218-143007.1
Type: Oracle database
Client: brhost2
Backup piece name: 0btq67sn_1_1
Container: db_backups
Media family: db107mf
Encryption: on
Algorithm: aes192
Created: 2019/02/18.09:30
Created by job: admin/1.1
UUID: a562e946-15b7-1037-808c-96d7c2e53741
Instance name: brhost2-20181075-143101.1
Type: Oracle database
Client: brhost2
Backup piece name: c-1523209233-20190218-00
Container: db_backups
Media family: db107mf
Encryption: on
Algorithm: aes192
Created: 2019/02/18.09:31
Created by job: admin/2.1
UUID: c5bcb910-15b7-1037-a9f2-a9b966e502f6
例2-82 クラウド・ストレージからの特定のバックアップ・ピースの表示
この例では、--piecename
パラメータを使用して指定され、Oracle Cloudに格納されるバックアップ・ピースを表示します。
ob> lsbi --ctype cloudstorage --piecename 0btq67sn_1_1 --piecename c-1523209233-20190218-00 --long
Instance name: brhost2-20190218-143007.1
Type: Oracle database
Client: brhost2
Backup piece name: 0btq67sn_1_1
Container: db_backups
Media family: db107mf
Encryption: on
Algorithm: aes192
Created: 2019/02/18.09:30
Created by job: admin/1.1
UUID: a562e946-15b7-1037-808c-96d7c2e53741
Instance name: brhost2-20190218-143101.1
Type: Oracle database
Client: brhost2
Backup piece name: c-1523209233-20190218-00
Container: db_backups
Media family: db107mf
Encryption: on
Algorithm: aes192
Created: 2019/02/18.09:31
Created by job: admin/2.1
UUID: c5bcb910-15b7-1037-a9f2-a9b966e502f6
lsbkup
用途
バックアップ・ジョブで作成されるバックアップ・イメージの情報を表示します。バックアップ・ジョブが完了すると、Oracle Secure Backupは、バックアップ・イメージおよびバックアップ・イメージ・インスタンスを作成します。バックアップ・イメージには、バックアップのタイプ、作成日時、ジョブID、バックアップが作成されたホストなど、バックアップに関するメタデータが格納されます。
前提条件
lsbkup
コマンドを使用するには、所有者を問わないバックアップのリスト(list any backup, regardless of its owner)またはユーザーが所有するバックアップのリスト(list any backups owned by user)クラス権限が必要です。
使用上のノート
-
各バックアップに関連付けられているバックアップ・イメージ・インスタンスは、
lsbkup
コマンドの--instances
オプションを使用して表示できます。 -
--contents
と--container
の両方のオプションを指定した場合、リストされているファイルシステム・バックアップ・イメージ・インスタンスごとにすべてのバックアップ・パスが表示されます。これは、バックアップ・イメージ・インスタンスが複数のボリュームにまたがる場合でも同様で、後の方のバックアップ・パスのデータがボリューム・セット内の別のボリュームにある場合でも同様です。
構文
lsbkup::=
lsbkup [--long/-l | --short/-s] [--noheader/-H] [--type/-Y {database | filesystem}] [--ctype/-y {tape | disk | cloudstorage}] [ {[--from/-f date-time] [--to/-t date-time]} | [--today/-T] ] [--dbname/-n dbname[,dbname]...] [--dbid/-d dbid[,dbid]...] [--piecename/-p piecename[,piecename]...] [--instances/-i | --contents/-C] [--duplicates/-D] [--host/-h hostname]... [ [--barcode/-b tag]... | [--container/-c backup-container]... | [--uuid/-u backup-image-uuid]... | backup-image-name... ]
意味
- --long/-l
-
各バックアップ・イメージに関連するすべての属性をバックアップ・イメージごとに複数行の情報で表示します。
- --short/-s
-
バックアップ・イメージの名前のみを表示します。
- --noheader/-H
-
コマンド出力のヘッダーの表示を省略します。
- --type/-Y {database | filesystem}
-
指定したタイプのバックアップ・イメージのみを表示します。
database
は、Oracle Databaseのバックアップを表示する場合、filesystem
は、ファイルシステム・バックアップの情報を表示する場合に使用します。デフォルトでは、両方のタイプのバックアップに関連付けられているバックアップ・イメージが表示されます。 - --ctype/-y {tape | disk | cloudstorage}
-
指定したバックアップ・コンテナに格納されているバックアップ・イメージを表示します。
tape
は、テープ・デバイスに格納されているバックアップ・イメージを表示する場合に使用し、disk
は、ディスク・プールに格納されているバックアップ・イメージを表示する場合に使用します。cloudstorage
は、クラウド・ストレージ・デバイスに格納されたバックアップ・イメージを表示する場合に使用します。デフォルトでは、すべてのバックアップ・コンテナに格納されているバックアップ・イメージが表示されます。 - --from/-f date-time
-
指定した日時以降に作成されたバックアップ・イメージを表示します。日時の指定の詳細は、「date-time」を参照してください。
- --to/-t <date-time>
-
指定した日時より前に作成されたバックアップ・イメージを表示します。日時の指定の詳細は、「date-time」を参照してください。
- --today/-T
-
今日作成されたバックアップ・イメージを表示します。
- --dbname/-n dbname
-
dbnameで指定されたデータベースのバックアップ・イメージを表示します。カンマ区切りリストを使用して、複数のデータベース名を指定できます。
- --dbid/-d dbid
-
データベース識別子(DBID)がdbidで指定されているデータベースのバックアップ・イメージ・インスタンスを表示します。カンマ区切りリストを使用して、複数のDBIDを指定できます。
- --piecename/-p piecename
-
バックアップ・ピース名がpiecenameによって指定されたものと一致するバックアップ・イメージ・インスタンスを表示します。カンマ区切りリストを使用して、複数のバックアップ・ピース名を指定できます。
- --instances/-i
-
バックアップ・イメージに関連付けられているすべてのバックアップ・イメージ・インスタンスを表示します。
- --contents/-C
-
バックアップ・イメージのコンテンツを表示します。ファイルシステム・バックアップの場合、Oracle Secure Backupには、バックアップされるディレクトリ・パスが表示されます。RMANを使用して作成されたOracle Databaseバックアップの場合、Oracle Secure Backupには、データベースの名前、バックアップ・ピース名、およびバックアップのタイプが表示されます。
- --duplicates/-D
-
テープに格納されているバックアップ・イメージ・インスタンスの複製ボリュームを表示します。複製ボリューム・コンテナには、表示に"+"が示されます。コンテナはバックアップ・イメージ・インスタンスのみに関連付けられるため、このオプションは、
--instances
オプションが指定されている場合にのみ適用できます。 - --host/-h hostname
-
指定したホストのバックアップ・イメージを表示します。
- --barcode/-b tag
-
指定したバーコードを持つボリュームに格納されるバックアップ・イメージのみを表示します。
- --container/-c backup-container
-
指定したコンテナ(テープ・ボリューム、ディスク・プールまたはクラウド・ストレージ・デバイス)に格納されるバックアップ・イメージを表示します。「backup-container」を参照してください。
ノート:
lsbkup
コマンドでは、次のいずれかのオプションのみを同時に使用できます。-
--barcode
、--container
、--uuid
およびbackup-spec
-
--contents
および--instances
-
- --uuid/-u backup-image-uuid
-
指定したUUIDのバックアップ・イメージを表示します。Oracle Secure Backupは、一意のUUIDを各バックアップ・イメージに割り当てます。
- backup-image-name
-
詳細を表示する必要のあるバックアップ・イメージの名前を指定します。
例
例2-83 指定したホストのバックアップ・イメージ・インスタンスの指定
この例では、ホストbrhost2のバックアップ・イメージを表示します。また、各バックアップ・イメージに関連付けられているバックアップ・イメージ・インスタンスの詳細も表示します。
ob> lsbkup --host brhost2 --instances Backup Image Name Client Type Created Size brhost2-20110926-115943 brhost2 FS 2011/09/26.04:59 62.4 MB Seq Created Expires Encryption Container(s) 1 2011/09/26.04:59 off VOL00001 brhost2-20110926-120953 brhost2 FS 2011/09/26.05:09 62.4 MB Seq Created Expires Encryption Container(s) 1 2011/09/26.05:09 off VOL00002 1 2011/09/26.06:09 2011/09/26.16:10 off STK.pool
例2-84 長い形式でのバックアップ・イメージの詳細の表示
この例では、バックアップ・イメージbrhost2-20110926-123218
の詳細を長い形式で表示します。この出力例に示すSize
は、圧縮後のバックアップのサイズです。
ob> lsbk -l brhost2-20170422-133707 Backup image name: brhost2-20170422-133707 Type: file system Client: brhost2 Backup level: 0 Size: 26.2 MB Uncompress size: 62.5 MB Backup owner: admin Owner class: admin Backup date and time: 2017/04/22.06:37 Created by job: admin/1.1 UUID: 631810e4-09c9-1035-a969-00163e43c05f
例2-85 バックアップ・イメージのコンテンツの表示
この例では、各バックアップ・イメージのコンテンツを表示します。ファイルシステム・バックアップの場合、バックアップされるディレクトリ・パスの名前が表示されます。RMANを使用して作成されたOracle Databaseバックアップの場合、データベースの名前、バックアップ・ピース名、およびバックアップのタイプが表示されます。
ob> lsbkup --contents Backup Image Name Client Type Created Size brhost2-20110926-123218 brhost2 FS 2011/09/26.05:32 62.4 MB Container File Sect Level VOL000001 1 1 0 /oracle/work/data/backup brhost1-20110926-123432 brhost1 DB 2011/09/26.05:34 832.0 KB Container File Sect Database Content Piece Name RMAN-DEFAULT-000001 1 1 dbu archivelog 01mng6eq_1_1 brhost1-20110926-123500 brhost1 DB 2011/09/26.05:35 7.8 MB Container File Sect Database Content Piece Name RMAN-DEFAULT-000001 2 1 dbu autobackup c-20883-20110926-00 brhost1-20110926-123525 brhost1 DB 2011/09/26.05:35 82.5 MB Container File Sect Database Content Piece Name RMAN-DEFAULT-000001 3 1 dbu full 03mng6gn_1_1
例2-86 データベースのバックアップ・イメージの表示
この例では、DBID 1523209233のデータベース用にOracle Cloudに格納されているバックアップ・イメージを表示します。
ob> lsbkup --ctype cloudstorage --dbid 1523209233 --long
Backup image name: brhost2-20190218-143007
Type: Oracle database
Client: brhost2
Backup piece name: 0btq67sn_1_1
Database: orcl
Content: full
Size: 4.0 MB
Backup owner: shaisbt
Owner class: oracle
Backup date and time: 2019/02/18.09:30
Created by job: shaisbt/1.1
UUID: a562e928-15b7-1037-808c-96d7c2e53741
Backup image name: brhost2-20190218-143101
Type: Oracle database
Client: brhost2
Backup piece name: c-1523209233-20190218-00
Database: orcl
Content: autobackup
Size: 13.0 MB
Backup owner: shaisbt
Owner class: oracle
Backup date and time: 2019/02/18.09:31
Created by job: shaisbt/2.1
UUID: c5bcb8f2-15b7-1037-a9f2-a9b966e502f6
lsbu
用途
lsbu
コマンドは、カタログに追加されたバックアップをリストする場合に使用します。カタログに追加されたバックアップとは、正常にまたはエラーのある状態で終了し、Oracle Secure Backupカタログにログ記録されているバックアップのことです。
lsbu
コマンドでは、バックアップの日時、ボリュームIDなどがリストされます。一方、lsコマンドでは、カタログに追加されたバックアップのコンテンツがリストされます。
関連項目:
関連コマンドについては、「参照用コマンド」を参照してください
前提条件
lsbuコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の表示(display administrative domain's configuration)
権を備えている必要があります。
構文
lsbu::=
lsbu [--long/-l | --short/-s] [--noheader/-H] [--reverse/-r] [--level/-L backup-level | --maxlevel/-M backup-level] [--inclusions/-i [--dependencies/-d] ] [--host/-h hostname[,hostname]...] [--duplicates/-D] [--backup/-b backup-image-name] [--buuid/u backup-image-uuid] [--instance/-I backup-instance-name | --iuuid/U backup-instance-uuid] [--path/-p pathname] [data-selector]...
意味
- --long/-l
-
データを長い形式で表示します。このコマンドは、各バックアップの属性をラベル付きで表示します。デフォルトでは、属性のサブセットが表形式で表示されます。
- --short/-s
-
データを短い形式で表示します。このコマンドではバックアップIDのみが表示されます。
- --noheader/-H
-
列のヘッダーが表示されません。
- --reverse/-r
-
リストの順序が逆になります。
- --level/-L backup-level
-
バックアップ・レベル・ベースでバックアップが表示されます。
backup-level
プレースホルダの詳細は、「backup-level」を参照してください。 - --maxlevel/-M backup-level
-
表示する最大バックアップ・レベルを指定します。
backup-level
プレースホルダの詳細は、「backup-level」を参照してください。 - -inclusions/-i
-
set host用にバックアップされたパスが表示されます。
関連項目:
ホストを設定または再設定する方法を学習するには、「set」を参照してください
- --dependencies/-d
-
リストされた各増分バックアップについて、条件バックアップへの依存性が表示されます。
- --host/-h hostname
-
クライアント
hostname
のバックアップが表示されます。 - --duplicates/-D
-
バックアップのリスト時に、複製ボリューム上の使用可能なバックアップも表示されます。このオプションを指定しない場合、アクティブな場所または最も近い保管場所にあるボリュームのみが表示されます。
- --backup/-b backup-image-name
- 指定したバックアップ・イメージ名のバックアップを表示します。
- --buuid/u backup-image-uuid
- 指定したバックアップ・イメージUUIDのバックアップを表示します。
- --instance/-I backup-instance-name
- 指定したバックアップ・イメージ・インスタンス名のバックアップを表示します。
- --iuuid/U backup-instance-uuid
- 指定したバックアップ・イメージ・インスタンスUUIDのバックアップを表示します。
- --path/-p pathname
-
ファイルシステム・オブジェクト・ベースでバックアップが表示されます。パスを指定する場合、Oracle Secure Backupワイルドカード・パターン・マッチングはサポートされません。
- data-selector
-
操作に適用されるOracle Secure Backupカタログ・データを指定します。
関連項目:
data-selector
プレースホルダの詳細は、「data-selector」を参照してください
出力
表2-4で、lsbu
コマンドの出力について説明します。
表2-4 lsbuコマンドの出力
ラベル | 意味 |
---|---|
Backup ID |
バックアップ・ジョブの一意のID番号。Oracle Secure Backupによって割り当てられます。 |
Backup date & time |
バックアップ・ジョブの開始日時。スケジューラによって割り当てられます。 |
Volume ID |
接尾辞として順次番号が付いた一意のボリューム名。Oracle Secure Backupによって割り当てられます。 |
Volume tag |
ボリュームのバーコード。 |
Current location |
ボリュームの現在の場所。 |
File number |
複数のバックアップを格納するテープで、バックアップ・ジョブが占めるファイル番号。 |
File section |
複数のテープにわたるバックアップ・ジョブを実行する際にテープを変更する回数。 |
Requested level |
このディレクトリに以前のバックアップ・ジョブが存在しない場合は、デフォルトで |
Client |
バックアップされたクライアント・コンピュータの名前 |
Device |
バックアップ先のテープ・ドライブの名前 |
Program version |
Oracle Secure Backupのバージョン。 |
Encryption |
暗号化の有効化または無効化 |
Algorithm |
使用された暗号化アルゴリズム |
Volume creation |
Oracle Secure Backupにより、バックアップ・イメージ・ファイル番号1がボリュームに書き込まれた日時。 |
Archive Creation | アーカイブ作成の日時 |
Instance name | バックアップ・インスタンスの名前 |
lsbu
でレポートされる日付が6か月より前の過去または2か月より後の未来の場合は、yyyy/mm/dd
の書式でレポートされます。日付が6か月以内の過去および2か月以内の未来の場合は、mm/dd.hh:mm
の書式でレポートされます。
例
例2-87 カタログに追加されたバックアップのリスト
この例では、カタログに追加された、ホストsales-server
のバックアップをリストしています。
ob> lsbu -l -h sales-server Backup ID: 0 Backup date & time: 2013/01/14.11:37:44 Volume ID: VOL000001 Volume tag: 16ab82c4c4b1102a6f5000423a5a98c Current location: vlib1 File number: 2 File section: 1 Requested level: 0 Client: sales-server Device: vt1 Program version: 12.1.0.1.0 Encryption: on Algorithm: aes192 Volume creation: 2009/01/14.11:35:15 Backup ID: 1 Backup date & time: 2013/01/14.11:39:09 Volume ID: VOL000001 Volume tag: 16ab82c4c4b1102a6f5000423a5a98c Current location: vlib1 File number: 3 File section: 1 Requested level: 0 Client: sales-server Device: vt1 Program version: 12.1.0.1.0 Encryption: hardware Algorithm: aes256 Volume creation: 2013/01/14.11:35:15 Backup ID: 2 Backup date & time: 2013/01/14.11:39:27 Volume ID: VOL000001 Volume tag: 16ab82c4c4b1102a6f5000423a5a98c Current location: vlib1 File number: 4 File section: 1 Requested level: 0 Client: sales-server Device: vt1 Program version: 12.1.0.1.0 Encryption: off Volume creation: 2013/01/14.11:35:15
例2-88 カタログに追加された、特定インスタンスのバックアップのリスト
ob> lsbu -l 3 Backup ID: 3 Backup date & time: 2017/08/28.09:38:31 File number: 1 File section: 1 Requested level: 0 Client: brhost2 Device: tape1 Program version: 12.2.0.1.0 Archive creation: 2017/08/28.09:38:31 Instance name: brhost2-20170828-163831.3 Encryption: off
lsbw
用途
lsbw
コマンドは、バックアップ・ウィンドウをリストする場合に使用します。バックアップ・ウィンドウが存在しない場合は、次のメッセージが表示されます。
There are no backup windows.
関連項目:
関連コマンドについては、「バックアップ・ウィンドウ用コマンド」を参照してください
前提条件
lsbwコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の表示(display administrative domain's configuration)
権を備えている必要があります。
構文
lsbw::=
lsbw [ --short/-s ] day-specifier[,day-specifier]...
意味
- --short/-s
-
データを短い形式で表示します。このコマンドでは、バックアップ・ウィンドウが開いている期間の日程のみが表示されます。デフォルトでは、日程と時間帯が表示されます。
- day-specifier
-
日に関する時間範囲を指定します。
day-specifier
プレースホルダの詳細は、「day-specifier」を参照してください。
例
例2-89 バックアップ・ウィンドウのリスト
この例では、例2-1で作成されたバックアップ・ウィンドウが表示されています。
ob> lsbw weekend 08:00-20:00 weekday 00:00-08:00,20:00-24:00
lscheckpoint
用途
lscheckpoint
コマンドは、現行チェックポイントのアイデンティティと属性をリストする場合に使用します。
関連項目:
関連コマンドについては、「チェックポイント用コマンド」を参照してください
前提条件
lscheckpointコマンドを使用するには、デバイス情報の問合せおよび表示(query and display information about devices)
権を備えている必要があります。
構文
lscheckpoint::=
lscheckpoint [ --short/-s | --long/-l ] [ --host/-h hostname[,hostname]... ]... [ job-id ]...
意味
- --short/-s
-
チェックポイントのあるジョブのIDのみを表示します。
- --long/-l
-
エントリごとに複数の行を表示します。そこでは、各チェックポイントのユーザー可視情報がすべて記述されています。
- --host/-h hostname
-
hostname
によって指定されたホストのチェックポイントのみをリストします。 - job-id
-
チェックポイント情報を表示する、Oracle Secure Backupで割り当てられたジョブIDを指定します。このオプションを指定しない場合は、すべてのチェックポイントか、または
--host/-h
オプションで指定された名前を持つホストに対するすべてのチェックポイントが表示されます。
出力
表2-5で、lscheckpoint
コマンドの出力について説明します。
表2-5 lscheckpointの出力
ラベル | 意味 |
---|---|
Job ID |
スケジュールされたバックアップ・ジョブまたはリストア・ジョブの一意のID。Oracle Secure Backupによって割り当てられます。 |
Host |
ホストの名前。 |
Operation |
実行される操作のタイプ。 |
Checkpoint created |
チェックポイントが作成された日時。 |
Restartable |
バックアップ・ジョブを再開する機能。設定は |
Current context ID |
現在アクティブなチェックポイントのID。 |
lscheckpoint
でレポートされる日付が6か月より前の過去の場合は、yyyy/mm/dd
の書式でレポートされます。日付が6か月以内の過去の場合は、mm/dd.hh:mm
の書式でレポートされます。
例
例2-90 チェックポイント情報のリスト
この例では、ジョブadmin/8.1
のジョブ情報を表示してから、このジョブのチェックポイント情報を表示しています。
ob> lsjob --long admin/8.1 admin/8.1: Type: backup br_filer Level: full Family: (null) Restartable: yes Scheduled time: none State: running since 2013/45/18.17:45 Priority: 100 Privileged op: no Run on host: (administrative server) Attempts: 1 ob> lscheckpoint --long admin/8.1 Job ID: admin/8.1 Host: br_filer Operation: backup Checkpoint created: 04/18.17:48 Restartable: yes Current context ID: 18
lsclass
用途
lsclass
コマンドは、Oracle Secure Backupユーザー・クラスの名前と属性をリストする場合に使用します。
関連項目:
-
関連コマンドについては、「クラス用コマンド」を参照してください
-
Oracle Secure Backupのデフォルトのクラスおよび権限の詳細は、「クラスおよび権限」を参照してください
前提条件
lsclassコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の表示(display administrative domain's configuration)
権を備えている必要があります。
構文
lsclass::=
lsclass [ { --long/-l [ --abbreviate/-a ] } | --short/-s ] [--modself/-m {yes | no}] [--modconfig/-M {yes | no}] [--backupself/-k {yes | no}] [--backuppriv/-K {yes | no}] [--restself/-r {yes | no}] [--restpriv/-R {yes | no}] [--listownjobs/-j {yes | no}] [--modownjobs/-J {yes | no}] [--listanyjob/-y {yes | no}] [--modanyjob/-Y {yes | no}] [--mailinput/-i {yes | no}] [--mailerrors/-e {yes | no}] [--mailrekey/-g {yes | no}] [--browse/-b <browserights>] [--querydevs/-q {yes | no}] [--managedevs/-d {yes | no}] [--listownbackups/-s {yes | no}] [--modownbackups/-S {yes | no}] [--listanybackup/-u {yes | no}] [--modanybackup/-U {yes | no}] [--orauser/-o {yes | no}] [--orarights/-O oraclerights] [--fsrights/-F fsrights] [--listconfig/-L {yes | no}] [--modcatalog/-c {yes | no}] [classname]...
意味
ここに記載されていないオプションについては、「mkclass」を参照してください。lsclass
コマンドの場合、これらのオプションでは、指定された権限がクラスにある(yes
)かない(no
)かに基づいて、どのクラスをリストするかが選択されます。
出力
表2-6で、lsclass
コマンドの出力について説明します。
表2-6 lsclassの出力
例
例2-91 クラスに関する情報の表示
この例では、reader
クラスの属性をリストしています。
ob> lsclass --long --abbreviate reader reader: reader: browse: named oracle: none file system: none listconfig: no modself: yes modconfig: no modcatalog: no backupself: no backuppriv: no listownjobs: no modownjobs: no restself: no restpriv: no mailinput: no mailerrors: no mailrekey: no querydevs: no managedevs: no listanyjob: no modanyjob: no oracleuser: no listownbackups: no modownbackups: no listanybackup: no modanybackup: no
lsdaemon
用途
lsdaemon
コマンドは、ホスト上で実行されているOracle Secure Backupデーモンをリストする場合に使用します。
関連項目:
関連コマンドについては、「デーモン用コマンド」を参照してください
前提条件
lsdaemonコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の表示(display administrative domain's configuration)
権を備えている必要があります。
構文
lsdaemon::=
lsdaemon [ --long/-l | --short/-s ] [ --all/-a ] [ --noheader/-H ] [ --host/-h hostname[,hostname]... ] [ daemon-id ]...
意味
- --long/-l
-
長い形式でデータがリストされます。このコマンドでは、各デーモンの属性がラベル付きで表示されます(たとえば、
Listen port: 43983
)。lsdaemonは、デフォルトでは、このデータを表形式で表示します。 - --short/-s
-
デーモンの名前のみがリストされます。
- --all/-a
-
--long
と同じデータがリストされます(ただし、ラベルではなく列ヘッダー付きの表形式で表示)。このオプションはデフォルトで有効化されています。 - --noheader/-H
-
データが
--all
の形式でリストされますが、列名が表示されません。 - --host/-h hostname
-
デーモンを実行している指定ホストのデーモンのデータがリストされます。このオプションを省略した場合は、ローカル・ホストが想定されます。
- daemon-id
-
プロセスID(PID)またはサービス名のいずれかとしてOracle Secure Backupデーモンを指定します。可能なサービス名は、
observiced
、obscheduled
、obrobotd
およびobixd
です。このオプションを省略した場合は、すべてのデーモンが表示されます。
出力
表2-7に、lsdaemonコマンドの出力を示します。
表2-7 lsdaemonの出力
ラベル | 意味 |
---|---|
Process ID |
デーモンを実行するプロセスを識別する番号。オペレーティング・システムによって割り当てられます。 |
Daemon/Service |
デーモンの名前。Oracle Secure Backupによって割り当てられます。 |
State |
デーモンの状態。設定は |
Listen port |
デーモンまたはサービスが接続をリスニングしているTCPポート。 |
Qualifier |
Daemon/Serviceの名前を増補するテキスト文字列。 |
例
例2-92 短い形式でのデーモンのリスト
この例では、すべてのデーモンの名前をリストしています。
ob> lsdaemon --short observiced obixd obscheduled
例2-93 長い形式でのデーモンのリスト
この例では、長い形式でデーモンをリストしています。
ob> lsdaemon --long Process ID: 9418 Daemon/Service: observiced State: debug Listen port: 400 Qualifier: (none) Process ID: 12652 Daemon/Service: obixd State: normal Listen port: 43983 Qualifier: brhost2 Process ID: 9436 Daemon/Service: obscheduled State: normal Listen port: 42130 Qualifier: (none)
例2-94 デフォルト形式でのデーモンのリスト
この例では、デフォルトの表形式でデーモン情報をリストしています。
ob> lsdaemon Process Daemon/ Listen ID Service State port Qualifier 9418 observiced debug 400 12652 obixd normal 43983 brhost2 9436 obscheduled normal 42130
lsdev
前提条件
lsdevコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の表示(display administrative domain's configuration)
権を備えている必要があります。
構文
lsdev::=
lsdev [ --long/-l | --short/-s ] [ --inservice/-o | --notinservice/-O ] [ --reservations/-v | --mount/-m | --description/-d | --borrowed/-b ] [ --nocomm/-N ] [ --reserved/-r [ --me/-e ] ] [ --nohierarchy/-H ] [ --notype/-T ] [ --geometry/-g ] [ --verbose/-V ] [--consumption/-c] [ --attach/-a aspec ] [ --type/-t { cloudstorage| tape | library | cap | disk } ] devicename...
意味
- --long/-l
-
データを長い形式で表示します。このコマンドでは各デバイスの属性がラベル付きで表示されます。サンプル出力については、例2-95を参照してください。デフォルトでは、このコマンドにより、デバイスの名前、タイプおよびステータスが表示されます。
- --short/-s
-
データを短い形式で表示します。このコマンドでは、各デバイス名が独立した行に出力されます。
- --inservice/-o
-
Oracle Secure Backupから論理的に使用可能なデバイスのリストが表示されます。
- --notinservice/-O
-
Oracle Secure Backupから論理的に使用不可能なデバイスのリストが表示されます。
- --reservations/-v
-
デバイス予約データが表示されます(たとえば、デバイスを予約したコンポーネントの名前など)。デバイスの予約にはresdevコマンドが、その解除にはunresdevコマンドが使用できます。
- --mount/-m
-
デバイスとそのマウント・ステータスのリストが表示されます。
- --description/-d
-
詳細な説明が付いたデバイスのリストが表示されます。説明のないデバイスについては、
pingdev
devicename
コマンドを実行すると説明が生成されます。 - --borrowed/-b
-
デバイスとその流用ステータスのリストが表示されます。
- --nocomm/-N
-
デバイスとの通信が抑止されます。
- --reserved/-r
-
現在予約されているデバイスのみがリストされます。
- --me/-e
-
ログインしたOracle Secure Backupユーザー用に予約されているデバイスが表示されます。
--reserved
オプションとともに使用してください。 - --nohierarchy/-H
-
テープ・ライブラリの場合、テープ・ライブラリに搭載されているテープ・ドライブが表示されなくなります。デフォルトでは、テープ・ライブラリを表示すると、搭載されているテープ・ドライブも表示されます。
- --notype/-T
-
タイプ(テープ・ドライブまたはテープ・ライブラリ)を指定しないでデバイスのリストを表示します。
- --geometry/-g
-
テープ・ライブラリの形状やその他の特性が表示されます。
このオプションを使用すると、テープ・デバイスにInquiryコマンドが送出されます。SCSI-2規格の要件にはありませんが、最新のテープ・ドライブやライブラリのほとんどはユニット・シリアル番号照会ページ(Unit Serial Number Inquiry Page)をサポートしているため、シリアル番号についてプログラムでデバイスに問い合せることができます。デバイスはそれに応じて、ベンダー、製品ID、ファームウェアのバージョンおよびシリアル番号を返します。
- --verbose/-V
-
詳細出力を生成します(デフォルト)。各デバイスについて、デバイスのタイプ、名前およびステータスが表示されます。
- --attach/-a aspec
-
指定されたアタッチメントを持つデバイスが表示されます。
aspec
プレースホルダの詳細は、「aspec」を参照してください。 - --consumption/-c
-
各ディスク・プール現在使用されている領域の容量を表示します。Oracle Secure Backupでは、使用済ディスク・プール容量の比率を表すパーセント値も表示されます。
- --type/-t cloudstorage | tape | library | cap | disk
-
指定したデバイスのタイプ(
cloudstorage
、tape
、library
、cap
またはdisk
)を表示します。cap
値は、ACSLSシステムにのみ適用されます。ACSLSの場合、tape
およびcap
の長い出力には、該当するacs、lsm、パネル、ID情報、アクセス・モードおよび優先度が表示されます。 - devicename
-
属性データを表示するデバイスの名前を指定します。デバイス名の命名規則については、「devicename」を参照してください。
出力
表2-8に、lsdev
コマンドの出力を示します。
表2-8 lsdevの出力
ラベル | 意味 |
---|---|
Device type |
デバイスのタイプ。設定は、 デバイス・オブジェクトが |
Model |
製造業者モデル(ある場合)。 |
Serial number |
製造業者シリアル番号(ある場合)。 |
In service |
デバイスの使用適格性。設定は |
Debug mode |
問題のトラブルシューティングを支援します。設定は |
Barcode reader |
設定は、 |
Barcodes required |
設定は、 |
Auto clean |
テープ・ドライブのヘッドが自動的にクリーンアップされます。設定は |
Clean interval |
クリーニング間の時間間隔です。 |
Clean using emptiest |
クリーニングできる残りの回数が最も多いクリーニング・テープを使用します。設定は |
Unload required |
設定は |
UUID |
ハードウェアのUniversal Unique Identifier(UUID)。 |
Attachment # |
|
Host |
メディア・サーバーのホスト名。 |
Raw device |
デバイス固有のファイル名。ライブラリの場合は |
Library |
テープ・ライブラリに対するユーザー指定のOracle Secure Backup名。 |
DTE |
テープ・ライブラリにおけるテープ・ドライブの番号。 |
Automount |
テープ・デバイスが自動的にマウントされます。設定は |
Error rate |
テープごとのエラーの最大数。これを超えるとバックアップ・ジョブが失敗します。 |
位置の間隔 |
Oracle Secure Backupではバックアップ中、テープの位置が定期的にサンプリングされます。位置の間隔とは、1KBのブロック数で表した、テープ位置をサンプリングする間隔です。可能な値は次のとおりです。
|
Blocking factor |
デフォルト値は128です。サーバーのオペレーティング・システムによってサポートされている値より高い値が選択されると、Oracle Secure Backupがエラーで強制終了されるため、この値は任意に変更しないでください。 |
Max blocking factor |
Oracle Secure Backupにより最適値に設定されます。この値は変更しないでください。 |
Current tape |
現在DTEにあるテープの元の記憶域要素と、テープに関するその他の情報。 |
Use list |
このテープ・ドライブで使用するよう割り当てられた記憶域要素内にあるテープ |
Drive usage |
最初に使用されてからの、または最後にクリーニングされてからの経過時間。 |
Cleaning required |
テープ・ドライブのクリーニングの必要性。設定は |
消費 |
ディスク・プールまたはクラウド・ストレージ・デバイスで使用される領域の容量。カッコ内の値が、使用済ディスク・プール容量の比率を表します。 |
領域の再利用 |
期限切れのバックアップ・イメージ・インスタンスを削除して解放できるディスク・プールまたはクラウド・ストレージ・デバイスの領域の容量。 |
容量 |
ディスク・プールまたはクラウド・ストレージ・デバイスの合計容量。 |
空き領域 |
期限切れのバックアップ・イメージ・インスタンスを事前に削除することで、ディスク・プール・マネージャが保持する必要のあるディスク・プール容量の割合。 |
同時ジョブ |
このディスク・プールまたはクラウド・ストレージ・デバイスで同時に実行可能なジョブの最大数。これには、バックアップ、リストアおよびインスタンス・コピーのジョブが含まれます。 |
Staging | ステージングが有効化どうか。 |
Stage rules | ステージ・ルールのリスト。 |
User name |
Oracle Cloudユーザー・アカウントの名前。このユーザー・アカウントは、定義されるアイデンティティ・ドメインに属しています。 |
Container | Oracle Secure BackupのOracle Cloudコンテナの名前 |
Storage class | クラウド・ストレージ・クラス。オプションは、object 、infrequentaccess またはarchive です。
|
Segmentsize | コンテナのセグメントに指定したサイズ。(Oracle Secure Backupでは、各バックアップ・イメージを複数のセグメントに分割します。) |
Streamsperjob |
バックアップ・データのパラレル・アップロードのために作成されるスレッドの数。 |
Number of objects | クラウド・コンテナ内のオブジェクトの数。(Oracle Secure Backupでは、各セグメントを単一オブジェクトとしてクラウド・コンテナに格納します。) |
Bytes used | クラウド・コンテナで消費された実際のバイト数。この値には、追加のメタデータ、およびカタログに追加されずconsumptionでレポートされなかった可能性があるバックアップ・データも含まれます。 |
Proxy |
Oracle Cloudへの接続がプロキシ・サーバーを介している場合のプロキシ・サーバーURL。 |
Proxy user | プロキシ・サーバーのユーザー名。 |
例
例2-95 ライブラリの詳細のリスト
この例では、filer_ethel_mc3
という名前のテープ・ライブラリの詳細をリストしています。
ob> lsdev --long filer_ethel_mc3 filer_ethel_mc3: Device type: library Model: ATL In service: yes Debug mode: no Barcode reader: default (hardware-selected) Barcodes required: no Auto clean: no Clean interval: (not set) Clean using emptiest: no Unload required: yes UUID: 8249461c-585c-1027-85c6-000103e0a9fc Attachment 1: Host: filer_ethel Raw device: mc3 filer_ethel_nrst7a: Device type: tape Model: Quantum In service: yes Library: filer_ethel_mc3 DTE: 1 Automount: yes Error rate: 8 Position interval: [undetermined] Debug mode: no Blocking factor: (default) Max blocking factor: (default) Current tape: 1 Use list: all Drive usage: none Cleaning required: no UUID: 82665aa4-585c-1027-85c6-000103e0a9fc Attachment 1: Host: filer_ethel Raw device: nrst7a filer_ethel_nrst8a: Device type: tape Model: Quantum In service: yes Library: filer_ethel_mc3 DTE: 2 Automount: yes Position interval: [undetermined] Debug mode: no Blocking factor: (default) Max blocking factor: (default) Current tape: [unknown] Use list: all Drive usage: [not set] Cleaning required: [unknown] UUID: 82667cdc-585c-1027-85c6-000103e0a9fc Attachment 1: Host: filer_ethel Raw device: nrst8a
例2-96 ディスク・プールの領域消費の詳細の表示
この例では、ディスク・プールdp1
でバックアップ・イメージ・インスタンスによって占有されている領域の容量を表示します。「消費」で、カッコ内のパーセント値は、ディスク・プール上で使用済になった容量の合計の比率を示しています。
ob> lsdev -l dp1
dp1:
Device type: disk pool
Enable checksum: no
In service: no
Debug mode: no
Capacity: 10.0 MB
Consumption: 576.0 KB (5%)
Reclaimable space: 576.0 KB (5%)
Free space goal: (system default)
Concurrent jobs: 1
Blocking factor: (default)
Max blocking factor: (default)
UUID: f712590d-97b4-4a33-86a5-8c6ba5f25655
Attachment 1:
Host: MY-LAP
Directory: c:/diskpool2
Staging: no
Stage rules: aaaaa, bbbbb, ccccc, ddddd
例2-97 クラウド・ストレージ・デバイスの詳細のリスト
この例では、clo
という名前のクラウド・ストレージ・デバイスの詳細をリストしています。
ob> lsdev -l clo
clo:
Device type: cloud storage
Enable checksum: yes
In service: yes
Debug mode: no
Capacity: 400.0 GB
Consumption: 55.5 GB (13%)
Reclaimable space: 62.4 MB (0%)
Free space goal: (system default)
Concurrent jobs: 4
Blocking factor: (default)
Max blocking factor: (default)
UUID: cd83d04e-7977-1035-83a5-fa163e178731
Attachment 1:
Host: brhost3
Staging: no
URL: example.storage.oraclecloud.com
Username: jsmith@example.com
Container: ndisk
Storage class: object
Identity domain: example
Segment size: (system default)
Streams per job: (system default)
Number of objects: 8478
Bytes used: 55.9 GB
lsds
前提条件
lsdsコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の表示(display administrative domain's configuration)
権を備えている必要があります。
構文
lsds::=
lsds [ --long/l | --short/-s ] [ --recursive/-r ] [ dataset-dir-name ]
意味
- --long/-l
-
データが長い形式で、すなわち、「Top level dataset directory:」というラベルを付けて表示されます。サンプル出力については、例2-98を参照してください。このオプションはデフォルトです。
- --short/-s
-
データが短い形式で、すなわち、「Top level dataset directory:」というラベルを付けずに表示されます。
- --recursive/-r
-
指定ディレクトリの下位にあるディレクトリおよびデータセット・ファイルを再帰的に表示します。
- dataset-dir-name
-
mkdsまたはrendsで割り当てられたデータセット・ディレクトリの名前を指定します。
dataset-dir-name
プレースホルダの詳細は、「dataset-dir-name」を参照してください。
例
例2-98 データセット・ディレクトリのコンテンツの表示
この例では、データセット・ディレクトリ・ツリーのルートに移動し、パスを表示してからディレクトリのコンテンツを表示しています。
ob> cdds / ob> pwdds / (top level dataset directory) ob> lsds Top level dataset directory: mydatasets/ tbrset/ admin_domain.ds basicsummary.ds
lsdup
前提条件
lsdupコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の表示(display administrative domain's configuration)
権を備えている必要があります。
例
例2-99 複製ポリシーの情報のリスト
この例では、例3-14で作成した複製ポリシーvoldup1
の詳細をリストします。
ob> lsdup voldup1 ob> lsdup --long voldup1 voldup1: Migrate: no Trigger: firstwrite : forever Restriction 1: @brhost3 Rule 1: RMAN-DEFAULT : 2 UUID: db4bfd64-18af-1031-b040-00163e527899
lsdw
前提条件
lsdwコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の変更(modify administrative domain's configuration)
権を備えている必要があります。
構文
lsdw::=
lsdw [ --short/-s ] day-specifier[,day-specifier]...
lsfs
用途
lsfs
コマンドは、ネットワーク・データ管理プロトコル(NDMP)でアクセスされるネットワーク接続ストレージ(NAS)デバイス上のファイルシステムをリストする場合に使用できます。
前提条件
lsfsコマンドを使用するには、デバイス情報の問合せおよび表示(query and display information about devices)
権を備えている必要があります。
構文
lsfs::=
lsfs [ --short/-s | --long/-l ] [ --noheader/-H ] [ --host/-h hostname[,hostname]... ] [ --logical/-L | --physical/-P ] [ filesystem-name ]...
意味
- --short/-s
-
短い形式でファイルシステムのデータが表示されます。
- --long/-l
-
長い形式でファイルシステムのデータが表示されます。
- --noheader/-H
-
ヘッダーの表示が抑止されます。
- --host/-h hostname
-
ファイル・システムのあるホストの名前を指定します。
- --logical/-L
-
filesystem-name
が論理ボリューム名であることを示します。 - --physical/-P
-
filesystem-name
が物理ボリューム名であることを示します。 - filesystem-name
-
ホスト上にあるファイル・システムの名前を指定します。
出力
表2-9で、lsfs
コマンドの出力形式について説明します。
表2-9 lsfsの出力
列 | 意味 |
---|---|
File-system type |
ファイルシステムのタイプ |
File-system status |
ファイルシステムのステータス。設定は |
Logical volume |
オペレーティング・システムで定義したディスク・ボリュームまたはパーティション。 |
Total space |
論理ボリュームの容量。 |
Used space |
使用済ディスク領域の量。 |
Total inodes |
inodeの数。 |
Used inodes |
使用済inodeの数。 |
例
例2-100 NDMPホスト上のファイルシステムのリスト
例2-100では、NDMPアクセス・ホストbr_filer上のファイルシステムを表示しています。
ob> lshost br_filer client (via NDMP) in service brhost2 client (via OB) in service brhost3 mediaserver,client (via OB) in service osbsvr1 admin,mediaserver,client (via OB) in service ob> lsfs --host br_filer --long /vol/vol0: File system type: WAFL File system status: online Total space: 104.5 GB Used space: 71.8 GB Available space: 32.7 GB Total inodes: 11,164,856 Used inodes: 4,846,130 ob> lsfs --host br_filer --short /vol/vol0 ob> lsfs --host br_filer FS Type FS Status Logical Volume Total Size Used Size % Full WAFL online /vol/vol0 104.5 GB 71.8 GB 68.7
lshost
前提条件
lshostコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の表示(display administrative domain's configuration)
権を備えている必要があります。
構文
lshost::=
lshost [ --long/-l | --short/-s ] [ --inservice/-o | --notinservice/-O ] [ --unauthenticated/-U ] [ --noroles/-R ] [ --roles/-r role[,role]... [ {--admin/-A | hostname} ]...
意味
- --long/-l
-
ホスト・データが長い形式で表示されます(すべての属性をラベル付きで表示)。デフォルトでは、これらの属性のサブセットが表形式で表示されます。
- --short/-s
-
ホスト・データが短い形式で表示されます。すなわち、ホスト名のみが表示されます。
- --inservice/-o
-
Oracle Secure Backupから論理的に使用可能なホストがリストされます。
- --notinservice/-O
-
Oracle Secure Backupから論理的に使用不可能なホストがリストされます。
- --unauthenticated/-U
- 管理ホストによって認証されていないホストをリストします。
--unauthenticated
パラメータを--inservice
および--notinservice
パラメータとともに使用することはできません。 - --noroles/-R
-
ロール情報の表示が抑止されます。
- --roles/-r role
- --admin/-A |hostname
-
データをリストする対象のホスト・コンピュータの名前を指定します。
出力
表2-10で、lshost
コマンドの出力について説明します。
表2-10 lshostの出力
ラベル | 意味 |
---|---|
Access mode |
設定は
|
IP names |
ホスト・コンピュータのIPアドレスを示します。 |
Algorithm |
使用された暗号化アルゴリズムを示します。 |
Encryption policy |
暗号が必須か、可能かを示します。 |
Rekey frequency |
キーが生成される頻度を示します。 |
Key type |
暗号化キーが生成される方法を示します。 |
In service |
ホストの使用適格性。設定は |
Roles |
ロールのタイプ。設定は、 |
Trusted host |
信頼できるホストかどうかを指定します。 信頼できるホストの詳細は、『Oracle Secure Backupインストレーションおよび構成ガイド』を参照してください。 |
Any network |
Oracle Secure Backupデーモンにより、任意のネットワーク・インタフェースからの接続がリスニングされ、受け入れられるかどうかを指定します。設定は、 |
Certificate key size |
このホストのアイデンティティ証明書で使用する公開キー/秘密キーのペアのサイズをビット単位で指定します。 |
UUID |
Oracle Secure Backupによって割り当てられたUniversal Unique Identifierです。 |
NDMP port |
NDMPサーバー上でNDMP用に使用されるTCPポート番号を指定する(「port」を参照) |
NDMP user name |
NDMPサーバーに対するOracle Secure Backupの認証に使用される名前を指定する(「username」を参照) |
NDMP password |
NDMPサーバーに対するOracle Secure Backupの認証に使用されるパスワードを指定する(「password」を参照) |
NDMP backup type |
NDMPサーバーのデフォルトのバックアップ・タイプを指定する(「backuptype」を参照) |
NDMP protocol version |
NDMPサーバーのNDMPプロトコルのバージョンを指定する(「protocolversion」を参照) |
NDMP auth type |
Oracle Secure Backup NDMPクライアントがNDMPサーバーに対して自身を認証する手段を指定する(「authenticationtype」を参照) |
S/w compression |
このOracle Secure Backupクライアント(ジョブ・レベルで設定されていない)のすべてのファイル・システム・バックアップで使用される圧縮オプションを指定します |
例
例2-101 ホスト情報の表示
この例では、短い形式ですべてのホストに関する情報を表示してから、長い形式でbrhost2
に関する情報を表示しています。
ob> lshost brhost2 client (via OB) in service brhost3 mediaserver,client (via OB) in service br_filer client (via NDMP) in service osbsvr1 admin,mediaserver,client (via OB) in service
ob> lsh -l brhost2 brhost2: Access mode: OB IP names: 126.1.1.2 Disable RDS: not set (system default) TCP/IP buffer size: not set (global policy) S/w compression: (not set) Algorithm: aes192 Encryption policy: allowed Rekey frequency: 1 month (system default) Key type: transparent In service: yes Roles: client Trusted host: no Certificate key size: 3072 UUID: c8d15fd2-2ee3-1035-a955-00163e43c05f
lsinstance
用途
lsinstance
コマンドは、バックアップ・イメージ・インスタンスの情報を表示する場合に使用します。
前提条件
lsinstance
コマンドを使用するには、所有者を問わないバックアップのリスト(list any backup, regardless of its owner)またはユーザーが所有するバックアップのリスト(list any backups owned by user)クラス権限が必要です。
構文
lsinstance::=
lsinstance [--long/-l | --short/-s] [--noheader/-H] [--sections/-S] [--type/-Y {database | filesystem}] [--ctype/-y {tape | disk | cloudstorage}] [ {[--from/-f date-time] [--to/-t date-time]} | [--today/-T] ] [--dbname/-n dbname[,dbname]...] [--dbid/-d dbid[,dbid]...] [--piecename/-p piecename[,piecename]...] [--duplicates/-D] [--expired/-e] [--host/-h hostname]... [ [--barcode/-b tag]... | [--container/-c backup-container]... | [--uuid/-u backup-instance-uuid]... | backup-instance-name... ]
意味
ここに記載されていないオプションについては、「cpinstance」を参照してください。
- --long/-l
-
各バックアップ・イメージ・インスタンスに関するすべての属性が表示されるように指定します。
- --short/-s
-
バックアップ・イメージ・インスタンスの名前のみを表示します。
- --noheader/-H
-
コマンド出力のヘッダーの表示を省略します。
- --sections/-S
-
バックアップ・イメージ・インスタンスに対応するデータを格納するのに使用されるバックアップ・セクションを表示します。
- --type/-Y {database | filesystem}
-
指定したタイプにバックアップ・イメージ・インスタンスの表示を制限します。
database
は、Oracle Databaseジョブ用作成されるバックアップ・イメージ・インスタンスに使用します。filesystem
は、ファイルシステム・バックアップ用作成されるバックアップ・イメージ・インスタンスに使用します。 - --ctype/-y {tape | disk | cloudstorage}
-
指定したタイプのバックアップ・コンテナに格納されているバックアップ・イメージ・インスタンスを表示します。
tape
は、テープに格納されているバックアップ・イメージ・インスタンスを表示する場合に使用します。disk
は、ディスク・プールに格納されているバックアップ・イメージ・インスタンスの詳細を表示する場合に使用します。cloudstorage
は、クラウド・ストレージ・デバイスに格納されたバックアップ・イメージ・インスタンスを表示する場合に使用します。 - --from/-f date-time
-
指定した日時以降に作成されたバックアップ・イメージ・インスタンスを表示します。
date-time
プレースホルダの詳細は、「date-time」を参照してください。 - --today/-T
- d
- --dbname/-n dbname
-
dbnameで指定されたデータベースのバックアップ・イメージ・インスタンスを表示します。カンマ区切りリストを使用して、複数のデータベース名を指定できます。
- --dbid/-d dbid
-
データベース識別子(DBID)がdbidで指定されているデータベースのバックアップ・イメージ・インスタンスを表示します。カンマ区切りリストを使用して、複数のDBIDを指定できます。
- --piecename/-p piecename
-
バックアップ・ピース名がpiecenameによって指定されたものと一致するバックアップ・イメージ・インスタンスを表示します。カンマ区切りリストを使用して、複数のバックアップ・ピース名を指定できます。
- --duplicates/-D
-
テープに格納されているバックアップ・イメージ・インスタンスの複製ボリュームを表示します。複製ボリューム・コンテナには、コマンド出力に"+"が示されます。
- --expired/-e
-
期限切れのすべてのバックアップ・イメージ・インスタンスを表示します。
- --host/-h hostname
-
指定したホストのバックアップ・イメージ・インスタンスを表示します。
- --barcode/-b
-
指定したバーコードを持つボリュームに格納されるバックアップ・イメージ・インスタンスのみを表示します。
ノート:
lsinstance
コマンドには、--barcode
、--container
、--uuid
およびinstance-spec
のいずれかのオプションを使用できます。
例
例2-102 バックアップ・イメージ・インスタンスの複製ボリュームのリスト
この例では、バックアップ・イメージ・インスタンスの複製ボリュームを表示します。各インスタンスの詳細には、作成時刻およびバックアップ・イメージ・インスタンスが格納されているバックアップ・コンテナが含まれます。
ob> lsinstance --duplicates Instance Name Created Container(s) brhost2-20121116-145737.1 2012/11/16.06:57 VOL000001 brhost2-20121116-145901.1 2012/11/16.06:59 mf1-000001,mf1-dup-000001+, mf1-000002,mf1-dup-000002+,
例2-103 長い形式でのバックアップ・イメージ・インスタンスの詳細の表示
この例では、バックアップ・イメージ・インスタンスbrhost2-20120503-163309.1
の詳細を長い形式で表示します。
ob> lsinstance --long brhost2-20120503-163309.1 Instance name: brhost2-20120503-163309.1 Type: file system Client: brhost2 Backup level: 0 Container: pool Encryption: off Created: 2012/05/03.09:33 Expires: 2012/05/03.09:34 Created by job: admin/2.1 UUID: 4b194612-77a6-102f-b437-00163e3e5439
例2-104 バックアップ・イメージ・インスタンスのバックアップ・セクションの表示
次の例では、バックアップ・イメージ・インスタンスbrhost2-20130329-123910.1
に関連付けられているバックアップ・セクションを表示します。
ob> lsinstance --sections --long brhost2-20130329-123910.1 Instance name: brhost2-20130329-123910.1 Type: file system Client: brhost2 Backup level: 0 Container: spantape-2-000001 (3bf4b0347ad6103bcac00163e309d9f) spantape-2-000002 (3c4f18127ad61038ebd00163e309d9f) spantape-2-000003 (3ca975967ad6103ae8b00163e309d9f) Encryption: off Created: 2013/03/29.05:39 Created by job: admin/9.1 UUID: 4147ca4e-7ad6-1030-b076-00163e309d9f Backup Section OID: 107 File: 1 Section: 1 Size: 1.1 MB UUID: 4147ca62-7ad6-1030-b076-00163e309d9f Backup Section OID: 108 File: 1 Section: 2 Size: 1.1 MB UUID: 476e32aa-7ad6-1030-b076-00163e309d9f Backup Section OID: 109 File: 1 Section: 3 Size: 6.0 MB UUID: 4a728762-7ad6-1030-b076-00163e309d9f
例2-105 長い形式でのステージング情報の表示
この例では、copyfromstage
ジョブによってインスタンスが作成された場合に表示されるStage state
フィールドとStage rule
フィールドを表示しています。このジョブは、ステージングが有効な別のディスク・プール・デバイスにインスタンスをコピーし、そのデバイスでステージングを再度使用してインスタンスを別のデバイスにコピーしています。
ob> lsinstance --long Instance name: brhost2-20151015-170355.1 Type: file system Client: brhost2 Backup level: 0 Container: pool1 Encryption: off Created: 2015/10/15.10:03 Expires: 2015/10/15.10:03 Stage state: stage-complete Stage rule: mystagingrule Created by job: admin/3.1 UUID: 5177a230-55c7-1033-a532-00163e566d4e ob>
Stage rule
フィールドには、インスタンスが作成されるステージ・ルールの名前が表示されています。このフィールドが表示されるのは、インスタンスがcopyfromstage
ジョブによって作成された場合のみです。
Stage state
行は、状態がstage-in-progress
またはstage-complete
のディスク・プール・デバイスのインスタンスの場合に表示されます。この行は、状態がnot-staged
のインスタンスでは表示されません。
例2-106 指定されたデータベースのバックアップ・イメージ・インスタンスの表示
この例では、orcl
という名前のデータベース用にOracle Cloudに格納されているバックアップ・イメージ・インスタンスを表示します。
ob> lsinstance --ctype cloudstorage --dbname orcl --long
Instance name: brhost2-20190218-143007.1
Type: Oracle database
Client: brhost2
Backup piece name: 0btq67sn_1_1
Container: db_backups
Media family: db107mf
Encryption: on
Algorithm: aes192
Created: 2019/02/18.09:30
Created by job: admin/1.1
UUID: a562e946-15b7-1037-808c-96d7c2e53741
Instance name: brhost2-20181075-143101.1
Type: Oracle database
Client: brhost2
Backup piece name: c-1523209233-20190218-00
Container: db_backups
Media family: db107mf
Encryption: on
Algorithm: aes192
Created: 2019/02/18.09:31
Created by job: admin/2.1
UUID: c5bcb910-15b7-1037-a9f2-a9b966e502f6
例2-107 クラウド・ストレージからの特定のバックアップ・ピースの表示
この例では、--piecename
パラメータを使用して指定され、Oracle Cloudに格納されるバックアップ・ピースを表示します。
ob> lsinstance --ctype cloudstorage --piecename 0btq67sn_1_1 --piecename c-1523209233-20190218-00 --long
Instance name: brhost2-20190218-143007.1
Type: Oracle database
Client: brhost2
Backup piece name: 0btq67sn_1_1
Container: db_backups
Media family: db107mf
Encryption: on
Algorithm: aes192
Created: 2019/02/18.09:30
Created by job: admin/1.1
UUID: a562e946-15b7-1037-808c-96d7c2e53741
Instance name: brhost2-20190218-143101.1
Type: Oracle database
Client: brhost2
Backup piece name: c-1523209233-20190218-00
Container: db_backups
Media family: db107mf
Encryption: on
Algorithm: aes192
Created: 2019/02/18.09:31
Created by job: admin/2.1
UUID: c5bcb910-15b7-1037-a9f2-a9b966e502f6
lsjob
用途
lsjob
コマンドは、次の種類のスケジュール済ジョブのステータスを取得する場合に使用します。
-
バックアップ
-
リストア
-
複製
-
スキャン制御
-
メディア移動
-
インスタンスのコピー
表示するジョブを、日付、ステータスおよび表示の詳細度別に選択できます。各ジョブには、ログインしたOracle Secure Backupユーザーのユーザー名、スラッシュおよび一意の数値IDで構成されるIDが割り当てられます。ジョブIDの例は、admin/15
のようになります。
lsjob
コマンドでは、アクティブなジョブおよび保留中のジョブがすべて、1行に1ジョブで表示されます(次を参照)。
ob> lsj -A Job-ID Sched time Contents State admin/1 none dataset tbrset/entire_backup completed successfully at 2010/08/17.07:57 admin/1.1 none backup brhost2 completed successfully at 2010/08/17.07:57 admin/2 none restore 1 item to brhost2 completed successfully at 2010/08/17.07:58
関連項目:
関連コマンドについては、「ジョブ用コマンド」を参照してください
前提条件
別のユーザーのジョブをリストするには、所有者を問わないジョブのリスト(list any job, regardless of its owner)権を備えている必要があります。自身のジョブをリストするには、ユーザーが所有するジョブのリスト(list any jobs owned by user)権を備えている必要があります。
構文
lsjob::=
lsjob [ --active/-a ][ --complete/-c ][ --pending/-p ] [ --inputrequest/-i ][ --all/-A ] [ { [ --from/-f date-time ] [ --to/-t date-time ] } | [ --today/-T ] ] [ --timescheduled/-e ][ --type/-Y job-type[,job-type]...]... [ --host/-h hostname ][ --dataset/-D dataset-name ] [ --piecename/-E piecename[,piecename]... ] [ --dbname/-d dbname[,dbname]... ][ --dbid/-I dbid[,dbid]... ] [ --system/-y | { --username/-u username } | --me/-m ] [ --superseded/-S ] [ --subjobs/-j | --primary/-P ] [ { --short/-s [ --oneperline/-1 ] } | --long/-l ] [ --noheader/-H ] [ --results/-r ] [ --progress/-o ] [ --requires/-R ] [ --times/-C ] [ --log/-L ] [ --catalog/-G ] job-id...
意味
次のオプションを使用して、表示するジョブを選択します。状態を使用するオプションを指定しなかった場合は、obtoolにより、アクティブなジョブおよび保留中のジョブのみが表示されます。追加式のオプションが複数あります。
状態を使用したジョブ・オプション
このオプションを使用して、ステータス別にジョブをフィルタ処理します。実例は例2-108を参照してください。
- --active/-a
-
アクティブ・ジョブ、すなわち、現在処理されているジョブが表示されます。デフォルトでは
lsjob
コマンドにより、アクティブなジョブと保留中のジョブが表示されます。 - --complete/-c
-
正常終了または異常終了したジョブが表示されます。
- --pending/-p
-
保留中のジョブ、すなわち、実行されておらず将来処理されるようにスケジュールされているジョブが表示されます。デフォルトでは
lsjob
コマンドにより、アクティブなジョブと保留中のジョブが表示されます。 - --inputrequest/-i
-
現在、入力をリクエストしているジョブが表示されます。ジョブが入力を要求するのは、たとえば、スタンドアロンのテープ・ドライブを使用しながらマルチボリュームのボリューム・セットからバックアップをリストアしようとする場合や、リストア操作に必要なボリュームがテープ・ライブラリにない場合です。
- --all/-A
-
すべての状態のジョブが表示されます。
- job-id
-
ステータスを取得するスケジュール済バックアップおよびリストア・ジョブのジョブIDを指定します。
時間を使用したジョブ・オプション
次のオプションを使用して、ジョブの状態が更新された時期かまたはジョブが実行されるようにスケジュールされていた時期によって、ジョブをフィルタ処理します。実例は例2-109を参照してください。
- --from/-f date-time
-
date-time
以降に状態が更新されたジョブのみが表示されます。たとえば、昨日保留中からアクティブに更新されたジョブが表示されます。date-time
プレースホルダの詳細は、「date-time」を参照してください。 - --to/-t date-time
-
date-time
以前に状態が更新されたジョブのみが表示されます。たとえば、昨日以前に保留中からアクティブに更新されたジョブが表示されます。date-time
プレースホルダの詳細は、「date-time」を参照してください。 - --today/-T
-
今日状態が更新されたジョブのみが表示されます。
- --timescheduled/-e
-
選択基準としてジョブ変更時間ではなくスケジュール時間が使用されます。
date-time
の範囲を選択するには、--today
または--from
を使用します。どちらのオプションも指定しない場合は、date-time
の範囲には制限が適用されません。
タイプ/ホスト名/データセットを使用したジョブ・オプション
次のオプションを使用して、ジョブ・タイプ、ホスト名またはデータセットIDによってジョブをフィルタ処理します。実例は例2-110を参照してください。
- --type/-Y job-type[,job-type]
-
指定されたタイプのジョブ・エントリのみが表示されます。デフォルトでは、すべてのタイプが表示されます。
job-type
プレースホルダの詳細は、「job-type」を参照してください。 - --host/-h hostname
-
指定されたホストに関連したジョブ・エントリのみが表示されます。
- --dataset/-D dataset
-
指定されたデータセット・ファイルに関連したジョブ・エントリのみが表示されます。データセット・ファイル情報を表示するには、lsdsコマンドを実行します。
ノート:
--dataset
と--host
のオプションをどちらも指定した場合、lsjob
コマンドの出力はNULLになります。その理由は、--dataset
のみを指定して実行したlsjob
はホスト情報を示さず、一方--host
のみを指定して実行したlsjob
はデータセット情報を示さないからです。
ユーザー名を使用したジョブ・オプション
次のオプションを使用して、ジョブを開始者によってフィルタ処理します。実例は例2-111を参照してください。
- --system/-y
-
Oracle Secure Backupによってスケジュールされたジョブが表示されます。
- --username/-u username
-
username
が所有者であるジョブが表示されます。すべてのOracle Secure Backupユーザーを表示するには、lsuserコマンドを実行します。 - --me/-m
-
現在ログインしているOracle Secure Backupユーザーが所有者となっているジョブが表示されます。現行のOracle Secure Backupユーザーを表示するには、idコマンドを実行します。
その他のジョブ・オプション
次のオプションを使用して、その他の基準によってジョブをフィルタ処理します。
- --superseded/-S
-
実行される前に無効にされたジョブが表示されます。
最初のジョブを実行する機会があった後に同じジョブがスケジュールされていると、最初のジョブは無効になります。たとえば、毎晩午後9時に増分バックアップをスケジュールしているとします。水曜日の朝になって、火曜日の夜のバックアップが、テープ・ライブラリに使用可能なテープがなかったために実行されていなかったことがわかります。この場合、水曜日にスケジュールされている増分バックアップが前の晩のバックアップに優先します。
- --subjobs/-j
-
選択されたジョブに下位ジョブが含まれていれば表示されます(デフォルト)。たとえば、
lsjob --primary
により、sbt/25
のみでなく、sbt/25.1
、sbt/25.2
およびsbt/25.3
も表示されます。 - --primary/-P
-
各プライマリ・ジョブのみが表示されます。たとえば、
lsjob --primary
により、sbt/25.1
、sbt/25.2
およびsbt/25.3
ではなく、sbt/25
が表示されます。
形式制御ジョブ・オプション
次のオプションを使用して、ジョブ情報の表示を制御します。実例は例2-112を参照してください。
- --short/-s
-
ジョブIDのみが表示されます。
- --long/-l
-
列形式においてではなくラベル付きで情報が表示されます。
- --noheader/-H
-
列ヘッダーが表示されません。
- --oneperline/-1
-
--short
オプションとともに使用して、1行に1つのジョブIDを表示します。
コンテンツ・レベルのジョブ・オプション
次のオプションを使用して、含まれているコンテンツの量によってジョブをフィルタ処理します。実例は例2-113を参照してください。
- --results/-r
-
--completed
オプションと組み合せて使用して、完了したジョブの結果を表示します。たとえば、結果は次のようになります。saved 3.4 MB to VOL000003 (tag ADE202), file 12 ok: /home
- --progress/-o
-
--active
オプションと組み合せて使用して、アクティブなジョブの進捗を表示します。たとえば、進捗は次のようになります。processed 3.1Mb, 42 files
完了したジョブの進捗情報は表示されません。
--progress
オプションはアクティブなジョブにのみ適用されるからです。 - --requires/-R
-
各ジョブの実行に必要なリソースが表示されます。たとえば、どのようなデバイスを使用しても実行できるジョブは、「必要なデバイスは任意です」と表示されます。
- --times/-C
-
各ジョブの関連する時間がすべて表示されます。ジョブの時間の例を次に示します。
introduced 2013/03/21.16:59, earliest exec 03/23.00:00, last update 2013/03/21.16:59, expires never
- --log/-L
-
各ジョブのログが表示されます。ログには、ジョブの作成時間、ジョブがディスパッチされたホスト、ジョブの完了時間などのデータが表示されます。
- --catalog/-G
-
カタログ・リカバリ・バックアップに関する詳細情報が表示されます。また、Oracle Secure Backupではカタログ・バックアップ障害がないかチェックし、検出された場合は管理者への電子メールを生成します。
出力
表2-11で、lsjob
コマンドの出力について説明します。
表2-11 lsjobの出力
ラベル | 意味 |
---|---|
Job ID |
スケジュールされたバックアップ・ジョブまたはリストア・ジョブに割り当てられた、一意のOracle Secure Backup ID。 |
Type |
ジョブのタイプ。詳細は、「job-type」を参照してください。 |
Level |
バックアップ・レベルを指定します。デフォルトのレベルは0(ゼロ)です。詳細は、「backup-level」を参照してください。 |
Family |
ジョブに使用するメディア・ファミリを指定します。 |
Encryption |
Oracle Secure Backupによって暗号化されたバックアップでは ユーザー指定の1回かぎりのパスフレーズを使用して、Oracle Secure Backupによって暗号化されたバックアップでは ホストで必要な暗号化設定を上書きする、暗号化されなかったオンデマンド・バックアップでは 暗号化されていないバックアップでは 暗号化対応テープ・ドライブによって暗号化されたバックアップでは 暗号化対応テープ・ドライブによって暗号化された一時バックアップでは Recovery Manager(RMAN)によって暗号化されたバックアップでは まだ完了していないRMANバックアップ・ジョブの場合、このフィールドには バックアップの暗号化の詳細は、『Oracle Secure Backup管理者ガイド』を参照してください。 |
Scheduled time |
ジョブの開始がスケジュールされた時間。 |
目次 |
使用されたデータセットまたはバックアップされたホスト。 |
State |
ジョブの状態。設定は、 ノート: |
Priority |
ジョブの優先度レベル。 |
Privileged op |
ジョブに対する管理者権限の必要有無。 |
Run on host |
ジョブが実行されるホスト。 |
Attempts |
Oracle Secure Backupによりジョブの実行が試行される回数。 |
S/w compression Status |
圧縮設定に基づいてこのジョブで考慮されるS/w圧縮オプションが表示されます。 |
例
例2-108 状態によるジョブのフィルタ処理
この例では、完了状態のジョブを表示しています。
ob> lsjob --complete Job ID Sched time Contents State ---------- ----------- --------------------------------- ------------------------------------------ admin/1 none dataset tbrset/entire_backup completed successfully at 2013/02/13.10:11 admin/1.1 none backup brhost2 completed successfully at 2013/02/13.10:11 admin/2 none restore 1 item to brhost2 completed successfully at 2013/02/13.10:11 sbt/1 none database tstvw1 (dbid=1586108579) completed successfully at 2013/02/13.10:15 sbt/1.1 none archivelog backup completed successfully at 2013/02/13.10:15 sbt/2 none database tstvw1 (dbid=1586108579) completed successfully at 2013/02/13.10:16 sbt/2.1 none controlfile autobackup completed successfully at 2013/02/13.10:16 sbt/3 none database tstvw1 (dbid=1586108579) completed successfully at 2013/02/13.10:16 sbt/3.1 none datafile backup completed successfully at 2013/02/13.10:16 sbt/4 none database tstvw1 (dbid=1586108579) completed successfully at 2013/02/13.10:17 sbt/4.1 none restore piece '03ik5p7p_1_1' completed successfully at 2013/02/13.10:17
例2-109 時間によるジョブのフィルタ処理
この例では、今日のみアクティブなジョブおよび保留中のジョブを表示しています。
ob> lsjob --today Job ID Sched time Contents State ---------------- ----------- ------------------------------ ----------------------------------- 5 06/13.04:00 dataset datadir.ds processed; host backup(s) scheduled
例2-110 ホストによるジョブのフィルタ処理
この例では、ホストbrhost2
で実行されている、すべての状態のジョブを表示しています。
ob> lsjob --all --short --oneperline --host brhost2 admin/1.1 admin/2
例2-111 ユーザーによるジョブのフィルタ処理
この例では、Oracle Secure Backupユーザーsbt
が所有者である、アクティブおよび保留中のジョブを表示しています。
ob> lsjob --user sbt Job ID Sched time Contents State ---------------- ----------- ------------------------------ --------------------- admin/13 06/23.00:00 dataset fullbackup.ds future work
例2-112 長い形式でのジョブ・データの表示
この例では、アクティブなジョブおよび保留中のジョブを長い形式で表示しています。「作成者」ユーザー・プロパティには「privileged」と表示され、これが--user
オプションに含まれるオンデマンド・ジョブであることを示します。
ob> lsjob --long 5: Type: datadir.ds Level: full Family: full Encryption: on Created by user: privileged Scheduled time: 06/13.04:00 State: processed; host backup(s) scheduled Priority: 5 Privileged op: no Run on host: (administrative server) Attempts: 1
例2-113 すべての時間関連データの表示
この例では、アクティブなジョブおよび保留中のジョブの時間関連データをすべて表示しています。
ob> lsjob --times Job ID Sched time Contents State ---------------- ----------- ------------------------------ ---------------------- 5 06/13.04:00 dataset datadir.ds processed; host backup(s) scheduled introduced 2013/02/13.13:37, earliest exec 06/13.04:00, last update 2013/02/13.13:37, expires 2013/03/13.04:00
例2-114 長い形式でのサブジョブ・データの表示
この例では、サブジョブの一部として表示されるすべての主要フィールドを長い形式で表示しています。
ob> lsjob --long admin/4.1 admin/4.1: Type: backup brhost2 Level: full Backup name format: (system default) Family: (null) Encryption: off Disable h/w encryption: no Store catalog on media: yes S/w compression: low Scheduled time: none State: completed successfully at 2017/06/09.00:10 Priority: 100 Privileged op: no Run on host: brhost3 Attempts: 1
lsloc
前提条件
lsmfコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の表示(display administrative domain's configuration)
権を備えている必要があります。
構文
lsloc::=
lsloc [ --short/-s | --long/-l ] location-name [ location-name ]...
lsmf
前提条件
lsmfコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の表示(display administrative domain's configuration)
権を備えている必要があります。
構文
lsmf::=
lsmf [ --long/-l | --short/-s ] [ media-family-name ]...
意味
- --long/-l
-
データを長い形式で表示します。このオプションにより、すべてのメディア・ファミリ属性がラベル付きで表示されます。
lsmf
コマンドのデフォルトでは、各メディア・ファミリの名前およびタイプが表示されます。 - --short/-s
-
データを短い形式で表示します。このオプションでは、メディア・ファミリ名のみが表示されます。
- media-family-name
-
リストするメディア・ファミリの名前を指定します。
media-family-name
を指定しなかった場合は、すべてのメディア・ファミリが表示されます。
出力
表2-12に、lsmf
コマンドの出力を示します。
表2-12 lsmfの出力
ラベル | 意味 |
---|---|
Write window |
ボリューム・セットへの書込みが許可されている時間の長さを示します。 |
Keep volume set |
Write Windowの時間に追加される、ボリューム・セットが失効するまでの時間。デフォルトは |
Appendable |
このボリュームが追加可能であることを示す。設定は |
Volume ID used |
ボリュームID。設定は、 |
Comment |
このメディア・ファミリに対するユーザー指定の説明(オプション)。 |
例
例2-115 メディア・ファミリ情報のリスト
例2-115では、長い形式のメディア・ファミリ・データが表示されています。
ob> lsmf --long RMAN-DEFAULT: Keep volume set: content manages reuse Appendable: yes Volume ID used: unique to this media family Comment: Default media family for RMAN backup jobs content-man-family: Write window: forever Keep volume set: content manages reuse Appendable: yes Volume ID used: unique to this media family full_bkup: Write window: 10 days Keep volume set: 28 days Appendable: yes Volume ID used: unique to this media family time-man-family: Write window: 7 days Keep volume set: 28 days Appendable: yes Volume ID used: unique to this media family
lsp
用途
lsp
コマンドは、デフォルトおよびポリシーをリストする場合に使用します。
ポリシー・データは、/
をルートとするディレクトリ・ツリーとして表示されます。ツリーをナビゲートするにはcdpを使用し、データを表示するにはlsp
およびpwdpを使用します。
関連項目:
-
関連コマンドについては、「ポリシー用コマンド」を参照してください
-
ポリシーおよびポリシー・クラスの詳細なリストについては、「デフォルトおよびポリシー」を参照してください
前提条件
lspコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の表示(display administrative domain's configuration)
権を備えている必要があります。
構文
lsp::=
lsp [ --short/-s | --long/-l ] [ --dir/-d ] [ --fullname/-f ] [ --novalue/-V ]
[ --nodefault/-D | --defaultvalue/-v ] [ --type/-t ] [ policy-name ]...
意味
- --short/-s
-
短い形式でデータが表示されます(デフォルト)。このオプションにより、ポリシー名と設定が表示され、その設定がデフォルト値かどうかが示されます。
- --long/-l
-
データを長い形式で表示します。このオプションは、出力に各ポリシーの簡単な説明が含まれている点を除けば
--short
と同じです。 - --dir/-d
-
指定されたポリシーのディレクトリが表示されます。
- --fullname/-f
-
選択されたポリシーのフルパス名が表示されます。
- --novalue/-V
-
ポリシー値の表示が抑止されます。
- --nodefault/-D
-
選択されたポリシーのデフォルト値の表示が抑止されます。
- --defaultvalue/-v
-
選択されたポリシーのデフォルト値が表示されます。
- --type/-t
-
タイプ別にポリシーが表示されます。
- policy-name
-
表示するポリシーの名前を指定します。
例
例2-116 ログ・ポリシーのリスト
この例では、ログ・ポリシーのフルパス名を表示し、ポリシーのデフォルトを非表示にしています。
ob> pwdp / ob> lsp --nodefault --fullname --long logs /logs/adminlogevents (none) Names of events that are logged in the administrative server activity log. /logs/adminlogfile (none) Pathname of the administrative server activity log. /logs/clientlogevents (none) Names of events that are logged in each client's local log file. /logs/jobretaintime 30 days Duration for which scheduler job database records are retained. /logs/logretaintime 7 days Duration for which Oracle Secure Backup daemon log entries are retained. /logs/transcriptretaintime 7 days Duration for which backup transcripts are retained. /logs/unixclientlogfile (none) Pathname of the local activity log file for all UNIX clients. /logs/windowsclientlogfile (none) Pathname of the local activity log file for all Windows clients.
例2-117 タイプ別のポリシーのリスト
この例では、daemons
クラスのポリシーを表示しています。
ob> pwd / ob> lsp --type daemons auditlogins no [default] yes-no obixdmaxupdaters 2 [default] uint min 1 obixdrechecklevel structure [default] enum none structure content obixdupdaternicevalue 0 [default] int webautostart yes yes-no webpass (set) text windowscontrolcertificateservice no [default] yes-no
例2-118 セキュリティ・パスワード・ポリシーのリスト
この例では、グローバルなパスワード再利用期間セキュリティ・ポリシーを180 days
に設定し、ポリシー情報をリストします。
ob> setp security/passwordreusetime 180days ob> lsp --nodefault security/passwordreusetime passwordreusetime 180 days
lspiece
用途
lspiece
コマンドは、Recovery Manager(RMAN)バックアップ・ピースに関する情報を表示する場合に使用します。バックアップ・ピースとは、バックアップ・セットの物理メンバーのことです。1つのRMANバックアップ・ピースは、1つのOracle Secure Backupバックアップ・イメージに相当します。Oracle Secure Backupでは、各バックアップ・ピースのコンテンツに関するOracle Databaseメタデータが保存、レポートされます。
バックアップ・ピースは、異なる複製ボリューム上でも使用できるため、lspiece
コマンドでは、アクティブな場所または最も近い保管場所にあるボリュームが表示されます。
関連項目:
関連コマンドについては、「バックアップ・ピース用コマンド」を参照してください
前提条件
lspieceコマンドを使用するには、デバイス情報の問合せおよび表示(query and display information about devices)
権を備えている必要があります。
構文
lspiece::=
lspiece [ --long/-l | --short/-s ] [ --noheader/-H ] [ --section/-S ] [ --oid/-o oid-list ]... [ --host/-h hostname[,hostname]... ] [ --dbname/-d dbname[,dbname]... ] [ --dbid/-i dbid[,dbid]... ] [ --content/-c content[,content]... ] [ { --vid/-v vid_list | --void/-V oid_list } ] [ piecename ]...
意味
- --long/-l
-
データを長い形式で表示します。
- --short/-s
-
データを短い形式で表示します。
- --noheader/-H
-
ヘッダー行が表示されません。
- --section/-S
-
バックアップ・ピースが使用しているボリュームIDおよびバックアップ・セクションが表示されます。
--section
オプションを指定すると、ボリュームIDが--long
出力に含まれます。 - --oid/-o oid-list
-
バックアップ・ピース・オブジェクト識別子を1つ以上指定します。
oid-list
プレースホルダの詳細は、「oid-list」を参照してください。 - --host/-h hostname
-
リストする対象のホスト・コンピュータの名前を指定します。
- --dbname/-d dbname
-
バックアップ・ピースをリストするデータベースの名前を指定します。
- --dbid/-i dbid
-
バックアップ・ピースをリストするデータベースのDBIDを指定します。
- --content/-c content
-
バックアップ・ピースに含まれているバックアップ情報のタイプを指定します。
content
プレースホルダの詳細は、「content」を参照してください。 - --vid/-v vid_list | --void/-V oid_list
-
vid_listまたはoid_listで指定されたボリューム上に含まれるバックアップ・ピースのみが表示されることを指定します。他の選択基準オプションによってさらに制限することができます。
- piecename
-
リストする対象のバックアップ・ピースの名前を指定します。
出力
表2-13で、lspiece
コマンドの出力について説明します。
表2-13 lspieceの出力
ラベル | 意味 |
---|---|
Backup piece OID |
バックアップ・ピース・オブジェクト識別子 |
Database |
バックアップされたデータベースの名前 |
Database ID |
バックアップされたデータベースのDBID |
Content |
バックアップの内容 |
Copy number |
バックアップ・ピースのコピー番号 |
Created |
バックアップ・ピースの作成日 |
Host |
データベース・ホスト |
Piece name |
バックアップ・ピースの名前 |
Encryption |
暗号化の有効化または無効化 |
Algorithm |
使用された暗号化アルゴリズム |
lspiece
でレポートされる日付が6か月より前の過去の場合は、yyyy/mm/dd
の書式でレポートされます。日付が6か月以内の過去の場合は、mm/dd.hh:mm
の書式でレポートされます。
例
例2-119 バックアップ・ピースの表示
次の例では、lspiece
--long
コマンドの出力を表示しています。
ob> lspiece -l Backup piece OID: 104 Database: bugfix Database ID: 1586108579 Content: full Copy number: 0 Created: 2009/01/14.16:34 Host: sales-server Piece name: 05k4q4km_1_1 Encryption: on Algorithm: aes128 Backup piece OID: 107 Database: bugfix Database ID: 1586108579 Content: full Copy number: 0 Created: 2009/01/14.16:48 Host: sales-server Piece name: 08k4q5dj_1_1 Encryption: RMAN Backup piece OID: 108 Database: bugfix Database ID: 1586108579 Content: full Copy number: 0 Created: 2009/01/14.16:52 Host: sales-server Piece name: 09k4q5me_1_1 Encryption: forcedoff Backup piece OID: 109 Database: bugfix Database ID: 1586108579 Content: full Copy number: 0 Created: 2009/01/14.16:55 Host: sales-server Piece name: 0ak4q5rm_1_1 Encryption: hardware Algorithm: aes256
例2-120 バックアップ・ピースが使用しているボリュームIDの表示
次の例は、バックアップ・ピースが使用しているボリュームIDおよびバックアップ・セクションを示しています。
ob> lspiece -l -S Backup piece OID: 100 Database: oracle Database ID: 1566049437 Content: full Copy number: 0 Created: 2009/07/23.15:07 Host: sales-server Piece name: 03kks4m5_1_1 BSOID: 100 Volume ID: RMAN-DEFAULT-000001 File: 1 Sect: 1 Encryption: off
lspni
用途
lspni
コマンドは、優先ネットワーク・インタフェース(PNI)定義をリストする場合に使用します。
関連項目:
関連コマンドについては、「優先ネットワーク・インタフェース用コマンド」を参照してください
前提条件
lspniコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の表示(display administrative domain's configuration)
権を備えている必要があります。
構文
lspni::=
lspni [ server-hostname ]...
意味
- server-hostname
-
ネットワーク・インタフェースをリストするサーバーの名前を指定します。ホスト名を指定しなかった場合は、mkpniコマンドでPNIが作成されたホストがすべて表示されます。
出力
表2-14で、lspni
コマンドの出力について説明します。
表2-14 lspniの出力
列 | 意味 |
---|---|
PNI # | このホストへのインバウンド接続用のPNIを示す、1から始まる連番 |
UNI # | このホストからのアウトバウンド接続用のPNIとして使用される唯一のインタフェースを示します |
ONI # |
このホストからのアウトバウンド接続用のPNIを示す、 |
interface |
インタフェースのIPアドレス。 |
useonly | アウトバウンド接続に使用する必要がある唯一のインタフェース |
例
例2-121 PNIのリスト
この例では、サーバーbrhost2
およびbrhost3
のPNIを表示しています。
ob> lspni brhost2: ONI 1: network: 198.51.100.1/8 interface: 198.51.100.1 brhost3: ONI 1: network: 198.51.100.33/24 interface: 198.51.100.33
lsrestore
用途
lsrestore
コマンドは、リストア・リクエストをリストする場合に使用します。このリクエストは、スケジューラへの配信待ちになります。
関連項目:
関連コマンドについては、「リストア用コマンド」を参照してください
前提条件
リストアを特権モードで実行するように指定している場合、またはネットワーク・データ管理プロトコル(NDMP)でアクセスされるホストにファイルをリストアする場合、restoreコマンドを使用するには、特権ユーザーとしてのファイル・システムのリストア実行(perform file system restores as privileged user)
権を備えている必要があります。それ以外の場合は、自分によるファイル・システムのリストア実行(perform restores as self)権を備えている必要があります。
構文
lsrestore::=
lsrestore [ --long/-l | --detail/-d | { --short/-s [ --oneperline/-1 ] } ]
[ --position/-x ] [ --noheader/-H ] [ --raw/-R ] [ --catalog/-C ]
[ restore-item ]...
意味
- --long/-l
-
長い形式でリストア・リクエスト・データが表示されます。
- --detail/-d
-
リストアに使用するバックアップに関する詳細なデータが表示されます。
- --short/-s
-
短い形式のリストア・リクエスト・データが表示されます。このアイテムはデフォルトです。
- --oneperline/-1
-
--short
オプションとともに使用して、1行に1つのアイテムを表示します。 - --position/-x
-
--detail
オプションとともに使用して、テープにおけるバックアップの位置を表示します。 - --noheader/-H
-
データが列ヘッダーなしで表示されます。
- --raw/-R
-
RAWリストア・リクエスト、すなわち、Oracle Secure Backupカタログを利用しないリストア・リクエストのみが表示されます。デフォルトでは
lsrestore
により、すべてのリストア・リクエストがリストされます。 - --catalog/-C
-
Oracle Secure Backupカタログを使用するリストア・リクエストのみが表示されます。
--catalog
を指定すると、RAWリストア・リクエストは表示されません。デフォルトでは
lsrestore
により、すべてのリストア・リクエストがリストされます。 - restore-item
-
リストア・リクエストのアイテム番号を指定します。リストア・リクエストのアイテム番号を表示するには、
lsrestore
をオプションなしで実行します。
出力
表2-15で、lsrestore
コマンドの出力について説明します。
表2-15 lsrestoreの出力
列 | 意味 |
---|---|
Item # |
1から始まる連番で、リストア・ジョブに割り当てられるもの |
Data saved from |
バックアップされたデータのホストとパス |
Restore data to |
リストアするデータのホストとパス |
Host |
データのバックアップ元のホストの名前、またはホストがリストア先にしようとしているホストの名前 |
Path |
オペレーティング・システムのファイル・システムにおけるデータの位置 |
Priority |
リストア・ジョブの優先度 |
Created |
ボリューム・セットの作成日 |
File number |
リストアするバックアップのファイル番号 |
Device |
リストア操作に使用するデバイスの名前 |
Backup ID |
リストアするバックアップのバックアップID |
Volume ID |
リストア操作に使用するボリュームのボリュームID |
Volume tag |
リストア操作に使用するボリュームのバーコード |
File section |
リストアするバックアップ・セクション |
Position |
テープにおけるバックアップ・データの位置 |
例
例2-122 リストア・リクエストのリスト
例2-122では、長い形式でリストア・リクエストをすべてリストしています。
ob> lsrestore --long 1: Data saved from: Host: brhost2 Path: /data/backup Restore data to: Host: brhost3 Path: /tmp Priority: 100 Created: 2012/12/02.12:37:07 File number: 1 Device: tape1 Backup ID: 1 Volume ID: VOL000003 Volume tag: ADE203 File section: 1 Position: 000000000009
lsrot
前提条件
lsrotコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の表示(display administrative domain's configuration)
権を備えている必要があります。
構文
lsrot::=
[ --short/-s | --long/-l ] rotationname [ rotationname... ]
意味
- --short/-s
-
ポリシーの情報が短い形式で表示されます。
- --long/-l
-
ポリシーの情報が長い形式で表示されます。
- rotationname
- ローテーション・ポリシーの名前を1から31文字で指定します。
lsrpt
前提条件
lsrptコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の表示(display administrative domain's configuration)
権を備えている必要があります。
構文
lsrpt::=
lsrpt [ --short/-s | --long/-l ] [ --type/-t reporttype [,reporttype...] ] job-id ...
意味
例
例2-123 メディア移動レポートのリスト
この例では、例2-16で表示された選択レポートの詳細をリストします。
ob> lsrpt --long --type pick 2 2-pick.xml: Volumes moved: VOL000001 Job status :pending enable by operator
lssched
用途
lssched
コマンドは、バックアップ、ボールティング・スキャン、複製スキャンおよびステージ・スキャンのスケジュールに関する情報を表示する場合に使用します。
関連項目:
関連コマンドについては、「スケジュール用コマンド」を参照してください
前提条件
lsschedコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の表示(display administrative domain's configuration)
権を備えている必要があります。
構文
lssched::=
lssched [ --short/-s | --long/-l ] [ --calendar/-c year/month [ --trigger trigger-number[,trigger-number]... ] ] [ --type/-Y schedule-type[,schedule-type...] ] [ --user/-u user-name] [ schedulename ]...
意味
- --short/-s
-
短い形式でスケジュール・データが表示されます。
- --long/-l
-
長い形式でスケジュール・データが表示されます。
- --calendar/-c year/month
-
表示が、所定の年月のスケジュール情報に制限されます。
- --trigger trigger-number
-
トリガー番号別にバックアップ・スケジュール情報が表示されます。トリガーは、スケジュール済バックアップを実行する時間周期または時間セットをユーザー定義したものです。
- --type/-Y schedule-type
-
リストするスケジュールのタイプを指定します。有効な値は、
backup
、duplicationscan
、vaultingscan
およびstagescan
です。複数のスケジュール・タイプを指定できます。 - --user/-u user-name
-
user-nameで指定されたOracle Secure Backupユーザーとして実行する必要があるスケジュールが表示されます。
- schedulename
-
表示するスケジュールの名前を指定します。
出力
表2-16で、lssched
コマンドの出力について説明します。
表2-16 lsschedの出力
列 | 意味 |
---|---|
Schedule name |
スケジュールを識別するユーザー指定の名前。 |
Type |
スケジュール・タイプ。 |
Dataset |
使用されるデータセット・ファイル。 |
Restrict |
デバイス制限。 |
Priority |
スケジュールの優先度レベル。 |
Encryption |
暗号化されたバックアップを指定。バックアップの暗号化の詳細は、『Oracle Secure Backup管理者ガイド』を参照してください。 |
Comment |
ユーザー指定のコメント。 |
Trigger # |
このスケジュールのインスタンス番号。 |
Day/date |
ジョブのスケジュール日。 |
At |
ジョブのスケジュール時間。 |
Backup level |
実行するバックアップのレベル。設定は、 |
Media family |
使用するメディア・ファミリ。 |
Expires after |
このトリガーが期限切れになる時期。 |
State |
すべてのスケジュールに適用されます。値は |
UUID |
スケジュールの一意の識別子。 |
Device # |
Typeの値がstagescanの場合、デバイス番号は表示されません。 |
S/w compression |
スケジュールされたバックアップ・ジョブで使用される圧縮オプション。 |
日付が6か月より前の過去または2か月より後の未来の場合は、yyyy/mm/dd
の書式でレポートされます。日付が6か月以内の過去および2か月以内の未来の場合は、mm/dd.hh:mm
の書式でレポートされます。
例
例2-124 バックアップの表示
この例では、バックアップ・スケジュールに関する詳細情報を表示しています。
ob> lssched --long OSB-CATALOG-SCHED: Type: backup State: enabled Dataset: OSB-CATALOG-DS Priority: 50 Encryption: no S/w compression: (not set) Comment: OSB catalog backup schedule UUID: 9bf80a66-9026-1035-a574-fa163e8d3d94 Trigger 1: Day/date: (none) At: 00:00 Backup level: full Media family: OSB-CATALOG-MF Backup name: (system default) full_backup: Type: backup Dataset: datadir.ds Priority: 5 Encryption: yes S/w compression: basic UUID: 9bf80a29-9053-1044-a574-fa163e8d38454 Trigger 1: Day/date: thursdays At: 21:00 Backup level: full Media family: (null) Trigger 2: Day/date: weekdays At: 04:00 Backup level: full Media family: full Expires after: 30 days
例2-125 ステージ・スキャン・タイプのバックアップの表示
この例では、ステージ・スキャン・スケジュールのlssched
コマンド出力を表示しています。短い形式と長い形式の両方が表示されています。
ob> lssched --type stagescan mystagescansched mystagescansched wednesdays ob>
ob> lssched --type stagescan --long mystagescansched: Type: stagescan State: enabled Priority: 50 Comment: daily stagescan schedule UUID: 8f6fbe36-af26-1093-a412-00123e56d54e Trigger 1: Day/date: wednesdays At: 04:00 Device 1: diskdev1 Stage Rules: srule1, srule2, sruleminimumtime, srule3, srule4 Device 2: diskdev1 Stage Rules: srule1, srule2, srule5 Device 3: diskdev1 Stage Rules: srule6, srule7, srule8 ob>
lssection
用途
lssection
コマンドは、コマンドラインで選択した基準に一致するバックアップ・セクションをリストする場合に使用します。バックアップ・セクションとは、1つの物理ボリュームを占有しているバックアップ・イメージを構成する部分のことです。Oracle Secure Backupでは、バックアップ・セクション・カタログからバックアップ・セクションのデータを取得します。
バックアップ・セクションは、異なる複製ボリューム上でも使用できるため、lssection
コマンドでは、アクティブな場所または最も近い保管場所にあるボリュームが表示されます。
関連項目:
関連コマンドについては、「セクション用コマンド」を参照してください
前提条件
lssectionコマンドを使用するには、デバイス情報の問合せおよび表示(query and display information about devices)
権を備えている必要があります。
構文
lssection::=
lssection [ --long/-l | --short/-s ] [ --noheader/-H ] [ --incomplete/-i ] [ --oid/-o oid-list ]... [ { { --vid/-v vid-list } | { --void/-V oid-list } } [ --file/-f filenumber-list ]... ]
意味
- --long/-l
-
長い形式でセクション・データが表示されます。
- --short/-s
-
選択された各バックアップ・セクション・レコードのオブジェクトIDのみが表示されます。
- --noheader/-H
-
データが列ヘッダーなしで表示されます。
- --incomplete/-i
-
バックアップ・セクション・カタログから関連ボリューム・データが失われている場合でも、セクション情報が表示されます。
- --oid oid-list
-
oid-list
で指定したオブジェクト識別子を持つバックアップ・セクションを選択します。oid-list
プレースホルダの詳細は、「oid-list」を参照してください。 - --vid vid-list
-
vid-list
にIDが指定されているボリュームに含まれるバックアップ・セクションが選択されます。vid-list
は、カンマで区切られた1つ以上のvid
値です。vid
プレースホルダの詳細は、「vid」を参照してください。 - --void void-list
-
このリストに指定したボリューム・オブジェクト識別子を持ったボリュームに含まれるバックアップ・セクションが選択されます。
void-list
プレースホルダは、ボリュームIDのoid-list
を表します。oid-list
プレースホルダの詳細は、「oid-list」を参照してください。 - --file/-f filenumber-list
-
このリストに指定したファイル番号を持ったバックアップ・セクションのみが表示されます。
filenumber-list
プレースホルダの詳細は、「filenumber-list」を参照してください。
出力
表2-17で、lssection
コマンドの出力について説明します。
表2-17 lssectionの出力
列 | 意味 |
---|---|
Backup section OID # |
バックアップ・セクションのカタログ識別子。 |
Containing volume |
バックアップ・セクションのあるテープ・メディアのボリュームID。 |
Containing volume OID |
ボリュームのカタログ識別子。 |
File |
ファイル番号。複数のバックアップを格納するテープにおいて、そのセクションがどの番号のバックアップを占めるかを識別します。 |
Section |
複数のテープにわたるバックアップに対するもの。これが複数のテープの中のどのテープであるかが識別されます。 |
Backup level |
実行するバックアップのレベル。設定は、 |
Client |
バックアップされたOracle Secure Backupクライアントの名前。 |
Size |
バックアップ・セクションのサイズ。 |
Created |
バックアップ・セクションが作成された日時。 |
Attributes |
ボリュームの有効期限に関する情報。 |
Encryption |
Oracle Secure Backupによって暗号化されたバックアップでは ユーザー指定の1回かぎりのパスフレーズを使用して、Oracle Secure Backupによって暗号化されたバックアップでは ホストで必要な暗号化設定を上書きする、暗号化されなかったオンデマンド・バックアップでは 暗号化されていないバックアップでは 暗号化対応テープ・ドライブによって暗号化されたバックアップでは 暗号化対応テープ・ドライブによって暗号化された一時バックアップでは Recovery Manager(RMAN)によって暗号化されたバックアップでは まだ完了していないRMANバックアップ・ジョブの場合、このフィールドには バックアップの暗号化の詳細は、『Oracle Secure Backup管理者ガイド』を参照してください。 |
lssection
でレポートされる日付が6か月より前の過去の場合は、yyyy/mm/dd
の書式でレポートされます。日付が6か月以内の過去の場合は、mm/dd.hh:mm
の書式でレポートされます。
例
例2-126 バックアップ・セクションのリスト
この例では、バックアップ・セクション・カタログに含まれるすべてのバックアップ・セクションのオブジェクト識別子を表示しています。lssection
コマンドでは、次にセクション108のデータをデフォルトの標準形式で表示し、それがどのボリューム上にあるかを判断します。さらに、長い形式でこのボリューム上のすべてのバックアップ・セクションを表示しています。
ob> lssection --short BSOID 100 105 106 107 108 ob> lssection --oid 108 BSOID Volume File Sect Level Client Created Attributes 108 VOL000002 2 1 0 brhost2 04/19.11:52 never expires ob> lssection --vid VOL000002 --long Backup section OID: 105 Containing volume: VOL000002 Containing volume OID: 111 File: 1 Section: 1 Backup level: 0 Client: brhost2 Size: 62.4 MB Created: 2013/04/19.11:36 Attributes: never expires Backup section OID: 108 Containing volume: VOL000002 Containing volume OID: 111 File: 2 Section: 1 Backup level: 0 Client: brhost2 Size: 65.3 MB Created: 2013/04/19.11:52 Attributes: never expires
lssnap
用途
lssnap
コマンドは、ネットワーク・データ管理プロトコル(NDMP)ホスト上のスナップショットをリストする場合に使用します。
関連項目:
関連コマンドについては、「スナップショット用コマンド」を参照してください
前提条件
lssnapコマンドを使用するには、デバイス情報の問合せおよび表示(query and display information about devices)
権を備えている必要があります。
構文
lssnap::=
lssnap [ --short/-s | --long/-l ] [ --noheader/-H ] [ --reserve/-r ] [ --host/-h hostname[,hostname]... ] [ --fs/-f filesystem-name[,filesystem-name]... ] [ --numberformat/-n numberformat ] [ snapshot-name ]...
意味
- --short/-s
-
短い形式でスナップショット・データが表示されます。このオプションはデフォルトです。
- --long/-l
-
長い形式でスナップショット・データが表示されます。
- --noheader/-H
-
データのリスト時に列ヘッダーが表示されません。
- --reserve/-r
-
予約領域が表示されます。
- --host/-h hostname
-
NDMPホストを指定します。ホスト名を指定しない場合は、host変数の値が使用されます。
- --fs/-f filesystem-name
-
スナップショットが取得されたファイル・システムを指定します。
- --numberformat/-n numberformat
-
大きい数値の表示書式を指定します。
numberformat
プレースホルダの詳細は、「numberformat」を参照してください。 - snapshot-name
-
リストするスナップショットの名前を指定します。
出力
表2-18で、lssnap
コマンドの出力について説明します。
表2-18 lssnapの出力
ラベル | 意味 |
---|---|
File system |
スナップショットで取得されたファイル・システム。 |
Max snapshots |
このボリュームで許可するスナップショットの最大数。 |
Reserved space |
すべてのスナップショットの総予約領域。 |
% reserved space |
現在、全スナップショットによって使用されている予約領域の割合。 |
Snapshot |
スナップショットの名前 |
Of |
ファイル・システムの名前。 |
Taken at |
スナップショットの日時。 |
Used % |
当該ボリュームで使用される予約ディスク領域に対して、このスナップショットによって消費される領域が占める割合。この値は、「スナップショット・サイズ x 100% / 予約領域」で算出します。 |
Total % |
当該ボリュームの総ディスク領域に対して、このスナップショットによって消費される領域が占める割合。この値は、「スナップショット・サイズ x 100% / ボリュームの総ディスク領域」で算出します。 |
Busy |
スナップショットがビジーかどうか。値は |
Dependency |
スナップショットに別の処理エンティティ(SnapMirrorなど)への依存性があるかどうか。値は |
lssnap
でレポートされる日付が6か月より前の過去の場合は、yyyy/mm/dd
の書式でレポートされます。日付が6か月以内の過去の場合は、mm/dd.hh:mm
の書式でレポートされます。
例
例2-127 スナップショットの表示
この例では、NDMPでアクセスされるホストbr_filer
上のスナップショットを表示しています。この例では、lucy.0
スナップショットにより、/vol/vol0
のスナップショットに割り当てられた領域の3%(44.8GBの3%)、ボリューム/vol/vol0
の総ディスク領域の1%(104GBの1%)が使用されています。
ob> lssnap --long --host br_filer File system /vol/vol0: Max snapshots: 255 Reserved space: 44.8 GB % reserved space: 30 Snapshot: lucy.0 Of: /vol/vol0 Taken at: 2013/03/28.20:52 Used %: 3 Total %: 1 Busy: no Dependency: no Snapshot: myhost_snap1 Of: /vol/vol0 Taken at: 2010/08/21.11:30 Used %: 12 Total %: 7 Busy: no Dependency: no
lsssel
用途
lsssel
コマンドは、データベース・バックアップ記憶域セレクタを表示する場合に使用します。
関連項目:
関連コマンドについては、「データベース・バックアップ記憶域セレクタ用コマンド」を参照してください
前提条件
lssselコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の表示(display administrative domain's configuration)
権を備えている必要があります。
構文
lsssel::=
lsssel [ --long/-l | --short/-s ] [ --dbname/-d { * | dbname[,dbname]... } ] [ --dbid/-i { * | dbid[,dbid]... } ] [ --host/-h { * | hostname[,hostname]... } ] [ --content/-c { * | content[,content]... } ] [ --copynum/-n { 1 | 2 | 3 | 4 } ] sselname...
意味
- --long/-l
-
すべての記憶域セレクタのすべての属性が表示されます。
- --short/-s
-
選択された記憶域セレクタの名前のみが表示されます。
- --dbname/-d dbname
-
指定されたデータベース名に適用可能な記憶域セレクタがリストされます。
- --dbid/-i dbid
-
指定されたデータベースID(DBID)に適用可能な記憶域セレクタがリストされます。
- --host/-h hostname
-
指定されたホスト名に適用可能な記憶域セレクタがリストされます。
- --content/-c content
-
指定されたコンテンツ・タイプに適用可能な記憶域セレクタがリストされます。
content
プレースホルダの詳細は、「content」を参照してください。 - --copynum/-n 1 | 2 | 3 | 4
-
指定されたコピー番号に適用可能な記憶域セレクタがリストされます。
- sselname
-
表示する記憶域セレクタの名前を1つ以上指定します。このリストは、他の選択基準(存在する場合)によってフィルタ処理されます。
出力
表2-19で、lsssel
コマンドの出力について説明します。
表2-19 lssselの出力
ラベル | 意味 |
---|---|
Content |
記憶域セレクタが適用されるバックアップのコンテンツ・タイプ(「content」を参照) |
Databases |
記憶域セレクタが適用されるデータベースの名前 |
Database ID |
記憶域セレクタが適用されるデータベースのDBID |
Host |
記憶域セレクタが適用されるデータベース・ホスト |
Restrictions |
この記憶域セレクタによって制御されるバックアップの制限先となるデバイスの名前 |
Copy number |
記憶域セレクタが適用されるコピー番号 |
Media family |
この記憶域セレクタ・オブジェクトの制御下でバックアップに使用するメディア・ファミリの名前 |
Resource wait time |
この記憶域セレクタの制御下のバックアップで必要となるリソースが使用可能になるまでの待機時間 |
Priority | RMANバックアップおよびリストア操作に設定されるschedule-priority値 |
UUID |
この記憶域セレクタのユニバーサルID |
例
例2-128 データベース・バックアップ記憶域セレクタの表示
この例では、記憶域セレクタを作成し、その情報を表示しています。
ob> mkssel --dbid * --host brhost2 --content full --family f1 --name %R ssel_new ob> lsssel --long ssel_new: Content: full Databases: [all] Database IDs: [all] Host: brhost2 Restrictions: [none] Copy number: [any] Media family: f1 Backup name: %R Encryption: undefined Resource wait time: 1 hour Priority: 25 UUID: a361f6c4-a53c-1030-ba54-00163e527899
lsstage
用途
lsstage
コマンドは、1つ以上のステージ・ルールをリストする場合に使用します。
構文
lsstage::=
lsstage [--short/-s | --long/-l] [stage-rule-name [stage-rule-name]...]
意味
例
例2-129 短い形式でのステージ・ルールのリスト
この例では、lsstage
コマンドの短い形式の出力を表示しています。ステージ・ルール、ターゲット・メディア・ファミリ、および関連するステージ・スキャン・スケジュール名のリストです。
ob> lsstage database_rule targetmf1 sscanmonat4pm finance_host_rule targetmf2 (immediate) hr_host_rule targetmf3 sscanmonat4pm purchasing_rule targetmf1 dailysched ob>
例2-130 長い形式でのステージ・ルールのリスト
この例では、lsstage
コマンドの長い形式の出力を表示しています。
ob> lsstage –long companyArule
Name: hr_host_rule
Comment: Company A’s staging setup
Copy After: 10days
Schedule sscanmonat4pm
Match Media Family: mf1,mf2
Target Media Family: targetmf1
Restrictions: tdev1,tdev2,tdev3
Encryption: Yes
Algorithm: AES256
Database Names: foodb
Database Ids: 1956
Hosts: brhost1, brhost2, brhost3
Priority: 50
Migrate: yes
ob>
lssum
前提条件
lssumコマンドを使用するには、管理ドメインの構成の表示(display administrative domain's configuration)
権を備えている必要があります。
構文
lssum::=
lssum [ --long/-l | --short/-s ] [ summary-name ]...
意味
- --long/-l
-
長い形式でジョブ・サマリー・スケジュール・データが表示されます。
- --short/-s
-
ジョブ・サマリー名が表示されます。デフォルトでは、
lssum
により、サマリー名およびレポート生成予定日時が表示されます。 - summary-name
-
リストするジョブ・スケジュール・サマリーの名前を指定します。
出力
表2-20で、lssum
コマンドの出力について説明します。
表2-20 lssumの出力
列 | 意味 |
---|---|
Produce on |
レポートの生成予定日時。 |
Mail to |
レポートの送信先となる電子メール・アドレス。 |
Limit report to hosts |
ジョブ・サマリーの限定先となるホスト |
Backup jobs |
バックアップ・ジョブに関する情報の挿入。設定は |
Restore jobs |
リストア・ジョブに関する情報の挿入。設定は |
Oracle backup jobs |
Recovery Manager(RMAN)バックアップ・ジョブに関する情報の挿入。設定は |
Oracle restore jobs |
RMANリストア・ジョブに関する情報の挿入。設定は |
Duplication jobs | 複製ジョブに関する情報の挿入。設定はyes またはno です。 |
Scheduled jobs |
スケジュール・ジョブに関する情報の挿入。設定は |
User jobs |
ユーザー・ジョブに関する情報の挿入。設定は |
Subordinate jobs |
下位ジョブに関する情報の挿入。設定は |
Superseded jobs |
無効になったジョブに関する情報の挿入。設定は |
Catalog backup jobs |
カタログ・バックアップ・ジョブに関する情報の挿入。設定は |
Media movement jobs | メディア移動ジョブに関する情報の挿入。設定はyes またはno です。 |
Catalog import jobs | カタログ・インポート・ジョブに関する情報の挿入。設定はyes またはno です。 |
Copy instance jobs |
インスタンスのコピー・ジョブに関する情報の挿入。設定は |
Copy from stage jobs | ステージからのコピー・ジョブに関する情報の挿入。設定はyes またはno です。 |
lssection
でレポートされる日付が2か月より後の未来の場合は、yyyy/mm/dd
の書式でレポートされます。日付が2か月以内の未来の場合は、mm/dd.hh:mm
の書式でレポートされます。
例
例2-131 ジョブ・サマリー・スケジュールの表示
この例では、ジョブ・サマリー・スケジュールweekly_report
に関する情報を表示しています。
ob> lssum --long OSB-CATALOG-SUM: Produce on: daily at 06:00 Covers preceding: 24 hours In the report, include: Backup jobs: no Restore jobs: no Oracle backup jobs: no Oracle restore jobs: no Duplication jobs: no Scheduled jobs: yes User jobs: yes Subordinate jobs: yes Superseded jobs: no Catalog backup jobs: yes Media movement jobs: no Catalog import jobs: no Copy instance jobs: yes Copy from stage jobs: yes ob>
lsuser
用途
lsuser
コマンドは、1人以上のOracle Secure Backupユーザーの名前および属性を表示する場合に使用します。
関連項目:
関連コマンドについては、「ユーザー用コマンド」を参照してください
前提条件
任意のOracle Secure Backupユーザーをリストする必要がある場合は、管理ドメインの構成の表示(display administrative domain's configuration)権を備えている必要があります。自分のみをリストする場合は、自分の名前およびパスワードの変更(modify own name and password)権を備えている必要があります。
構文
lsuser::=
lsuser [ --long/-l | --short/-s ] [ --class/-c userclass ] [ --unixname/-U unix-user ] [ --unixgroup/-G unix-group ] [ --domain/-d windows-domain ] [ --ndmpuser/-N ] [ --email/-e emailaddr ] [ --givenname/-g givenname ] [ username... ]
意味
- --long/-l
-
データを長い形式で表示します。
- --short/-s
-
データを短い形式で表示します。
- --class/-c userclass
-
特定のクラスに属するOracle Secure Backupユーザーを表示します。
- --unixname/-U unix-user
-
UNIX名ごとに、Oracle Secure Backupユーザーとユーザー・クラスを表示します。
- --unixgroup/-G unix-group
-
UNIXグループごとに、Oracle Secure Backupユーザーとユーザー・クラスを表示します。
- --domain/-d windows-domain
-
Windowsドメイン名ごとに、Oracle Secure Backupユーザーとユーザー・クラスを表示します。
- --ndmpuser/-N
-
ネットワーク・データ管理プロトコル(NDMP)サーバーへのアクセス権を持つOracle Secure Backupユーザーを表示します。
- --email/-e emailaddr
-
電子メール・アドレスごとに、Oracle Secure Backupユーザーとユーザー・クラスを表示します。
- --givenname/-g givenname
-
名前が
givenname
のOracle Secure Backupユーザーを表示します。 - username
-
情報を表示するOracle Secure Backupユーザーの名前を指定します。
出力
表2-21で、lsuser
コマンドの出力について説明します。
表2-21 lsuserの出力
列 | 意味 |
---|---|
Password |
ユーザーのパスワード。設定は |
パスワードの存続期間 |
ユーザー・パスワードの有効期間 |
パスワードの猶予期間 |
ユーザー・パスワードが期限切れになった後の制限された有効期間 |
パスワードの再利用期間 |
古いユーザー・パスワードが再利用可能になるまでの有効期間 |
User class |
ユーザー・クラスの名前。 |
Given name |
Oracle Secure Backup名。 |
UNIX name |
|
UNIX group |
|
Windows domain/acct |
ドメイン名またはアカウント名(該当する場合)。 |
NDMP server user |
設定は |
Email address |
ユーザーの電子メール・アドレス。 |
UUID |
ユーザーのUniversal Unique Identifier(UUID)。 |
Hostname |
ユーザーがアクセスを事前認可された別のコンピュータ |
Username |
ユーザーがアクセスを事前認可された別のコンピュータでのユーザー名 |
Windows domain |
ユーザーがアクセスを事前認可された別のコンピュータのドメイン情報(該当する場合) |
RMAN enabled |
ユーザーがアクセスを事前認可された別のコンピュータでのRecovery Manager(RMAN)の可用性。設定は |
Cmdline enabled |
ユーザーがアクセスを事前認可された別のコンピュータのでコマンドラインの可用性。設定は |
例
例2-132 Oracle Secure Backupユーザー情報の表示
この例では、Oracle Secure Backupユーザーlashdown
に関する情報を表示しています。
ob> lsuser admin bkpadmin operator oracle reader sbt tadmin user ob> lsuser --long bkpadmin bkpadmin: Password: (set) Password last changed: 2013/05/20.04:50 Password change required: no Password lifetime: 80 days Password grace time: 2 days Password reuse time: 120 days User class: admin Given name: dave UNIX name: [none] UNIX group: [none] Windows domain/acct: [none] NDMP server user: no Email address: [none] UUID: 1fa3c57e-a3ac-1030-ba54-00163e527899 Preauthorized access: Hostname: brhost3 Username: rman Windows domain: [all] RMAN enabled: no Cmdline enabled: yes
lsvol
用途
lsvol
コマンドは、テープ・ライブラリ内のボリュームまたはボリューム・カタログ内のボリュームをリストする場合に使用します。
複製ボリュームは、デフォルトでオリジナル・ボリュームごとにグループ化されます。lsvol
コマンドでは、複製ボリュームごとにオリジナル・ボリュームoidが表示されます。
関連項目:
oid
プレースホルダの詳細は、「oid」を参照してください
Oracle Secure Backupでは、次のSmall Computer System Interface(SCSI)用語を使用してライブラリの基本コンポーネントが記述されます。
-
記憶域要素。
lsvol
の出力内では数値として表示されます。使用されていないときでも、ボリュームが含まれています。 -
インポート/エクスポート要素。
lsvol
の出力内では接頭辞iee
で識別されます。ドアを開けずにボリュームをテープ・ライブラリの内外へ移動するために使用されます(したがって、完全な物理インベントリを行うことが必要)。メール・スロットと呼ばれることもあり、物理的に特定のライブラリにのみ存在します。 -
メディア転送要素。
lsvol
の出力内ではmte
として表示されます。記憶域要素からテープ・ドライブなどの別の要素にボリュームを移動します。 -
データ転送要素(DTE)。
lsvol
の出力内ではdte
として表示されます。テープ・ドライブのことです。
各要素には、ユーザーとOracle Secure Backupが識別用に使用する名前があります。たとえば、最初の記憶域要素は通常se1
、最初のテープ・ドライブはdte1
と、それぞれネーミングされます。記憶域要素を参照する場合は、seの接頭辞を省略できます。ライブラリ内のテープ・ドライブは
dte
として参照できます(ライブラリに内包されるドライブが1つのみの場合)。
関連項目:
関連コマンドについては、「ライブラリ用コマンド」を参照してください
前提条件
lsvolコマンドを使用するには、デバイス情報の問合せおよび表示(query and display information about devices)
権を備えている必要があります。
構文1
ライブラリ内のボリュームをリスト(インベントリ)する場合は、次の構文を使用します。
lsvol [ --library/-L libraryname | --drive/-D drivename ] [ --long/-l ]
意味1
- --library/-L libraryname
-
リストするボリュームが搭載されているテープ・ライブラリの名前を指定します。
--library
または--drive
を指定しない場合は、libraryまたはdrive変数の値が使用されます。テープ・ライブラリとテープ・ドライブのいずれの設定も取得できない場合は、警告が発行されます。 - --drive/-D drivename
-
リストするボリュームが搭載されているテープ・ライブラリにあるテープ・ドライブの名前を指定します。
--library
または--drive
を指定しない場合は、libraryまたはdrive変数の値が使用されます。テープ・ライブラリとテープ・ドライブのいずれの設定も取得できない場合は、警告が発行されます。 - --long/-l
-
長い形式でボリューム情報が表示されます。
lsvol --long
をその他のオプションなしで指定した場合は、dte
、mte
およびテープ・ライブラリの記憶域要素のインベントリが表示されます。特定のボリュームに対して--long
を指定すると、OID、ボリュームID、バーコード、ボリューム順序などが表示されます。
構文2
ボリューム・カタログ内のボリュームをリストする場合は、次の構文を使用します。
lsvol [ --short/-s | --long/-l ] [ --relation/-r ] [ --members/-m ] [ --duplicates/-d ][ --noheader/-H ] [ --contents/-c ] { --all/-a | { [ --vid/-v vid[,vid]... ] [ --barcode/-b tag[,tag]... ] [ --vset/-V vsetid[,vsetid]... ] [ [ --dset/-S dsetid[,dsetid]...] [ --family/-f media-family-name[,media-family-name]... ] [ --location/-C location-name[,location-name]... ] [ --attribute/-A volume-attr[,volume-attr]... ] [ --oid/-o oid[,oid]... ] }... [ --novid/-n | --nobarcode/-N ] }
意味2
- --short/-s
-
短い形式でボリューム情報が表示されます。各ボリュームのボリュームIDのみが表示されます。
- --long/-l
-
長い形式でボリューム情報が表示されます。
- --relation/-r
-
指定されたその他のオプションに基づいてボリュームをグループ化します。たとえば、
--family
オプションを指定している場合は、指定したメディア・ファミリに属するボリュームを基準にしてソートが行われます。 - --members/-m
-
表示される各ボリュームのボリューム・セット・メンバーがすべて表示されます。このオプションはデフォルトです。
- --duplicates/-d
-
ボリューム自体と、そのボリュームの複製をリストします。
- --noheader/-H
-
ヘッダー出力なしで情報が表示されます。
- --contents/-c
-
各ボリュームのコンテンツに関する情報が表示されます。
このオプションを指定すると、例 2-134に示すように、バックアップ・セクションのサイズが表示されます。
- --all/-a
-
ボリューム・カタログ内のすべてのボリュームが表示されます。
- --vid/-v vid
-
ボリュームID
vid
を持つボリュームが表示されます。vid
プレースホルダの詳細は、「vid」を参照してください。 - --barcode/-b tag
-
バーコード
tag
を持つボリュームが表示されます。 - --vset-/V vsetid
-
ボリューム・セット
vsetid
のメンバーであるボリュームが表示されます。vsetid
は、ボリューム・セット内の最初のボリュームのvid
を表します。vid
プレースホルダの詳細は、「vid」を参照してください。 - --dset/-S dsetid
-
複製セット内のすべての複製をリストします。複製セットIDは、オリジナル・ボリューム
vid
です。 - --family/-f media-family-name
-
指定されたメディア・ファミリのすべてのボリュームが表示されます。
media-family-name
プレースホルダは、mkmfまたはrenmfコマンドで割り当てられたメディア・ファミリの名前を表します。 - --location/-C location-name[, location-name]…
-
指定した1つまたは複数の場所のボリュームに表示を制限します。
- --attribute/-A volume-attr
-
属性
volume-attr
を持つすべてのボリュームを表示します。このプレースホルダの有効な値は次のとおりです。-
expired
期限切れのすべてのボリューム。
-
unexpired
有効なすべてのボリューム。
-
open
書込み用に開かれたすべてのボリューム。
-
closed
書込み用に閉じられたすべてのボリューム。
-
recyclable
再利用可能なすべてのボリューム。
-
- --oid/-o oid
-
指定した
oid
を持つボリュームが表示されます。oid
プレースホルダの詳細は、「oid」を参照してください。 - --novid/-n
-
ボリュームIDのないボリュームが表示されます。
- --nobarcode/-N
-
バーコードのないボリュームが表示されます。
出力
表2-22で、lsvol
コマンドの出力について説明します。
表2-22 lsvolの出力
列 | 意味 |
---|---|
VOID |
ボリュームのOracle Secure Backupカタログ識別子 |
OOID |
複製ボリュームの元(親)のOracle Secure Backupカタログ識別子。複製ではないボリュームのVOIDと同一です。 |
Barcode |
テープ・ケースに添付されたバーコード・ラベルのID |
Volume sequence |
ボリューム・セットにおけるテープの番号。 |
Media family |
Oracle Secure Backupメディア・ファミリ名 |
Current location |
テープが現在存在する場所 |
Label host |
テープを最初にラベル付けしたメディア・サーバー |
Size |
バックアップ・セクションのサイズ。 |
Created |
ボリュームに最初に書込みが行われた日付。 |
Closes |
テープへの書込みが可能な最終時間 |
Expires |
テープの期限が切れ、上書きまたは強制的なラベル付け解除を実行して再利用できる日付 |
Space remaining |
テープに残存する記憶容量 |
lsvol
でレポートされる日付が6か月より前の過去または2か月より後の未来の場合は、yyyy/mm/dd
の書式でレポートされます。日付が6か月以内の過去および2か月以内の未来の場合は、mm/dd.hh:mm
の書式でレポートされます。
ノート:
各バックアップIDは、バックアップの時間順に関係なくを割り当てられます。たとえば、バックアップID 25が月曜日のバックアップを示し、バックアップID 6が次の日のバックアップを示すことがあります。
例
例2-133 ライブラリ内のボリュームの表示
この例では、テープ・ライブラリlib1
のボリュームを表示します。サンプル出力はページに収まるようにあらかじめ折り返されています。
ob> lsvol --long --library lib1 Inventory of library lib1: in mte: vacant in 1: volume VOL000002, barcode ADE201, oid 110, 16962752 kb remaining in 2: volume VOL000001, barcode ADE203, oid 102, 17619328 kb remaining in 3: vacant in 4: vacant in iee1: vacant in iee2: vacant in iee3: vacant in dte: volume RMAN-DEFAULT-000002, barcode ADE202, oid 112, 17017984 kb remaining, content manages reuse, lastse 3
例2-134 ボリュームのコンテンツの表示
この例では、ボリュームOSB-CATALOG-MF-000325
のコンテンツを表示しています。サンプル出力はページに収まるようにあらかじめ折り返されています。
ob> lsvol --contents --vid OSB-CATALOG-MF-000325 VOID OOID Seq Volume ID Barcode Family Created 231 231 1 OSB-CATALOG-MF-000325 NEDC2491 OSB-CATALOG-MF 10/07.21:03 Attributes BSOID File Sect Level Host Size Created never closes 532 1 1 0 osbsvr3 62.4 MB 10/07.21:03 Attributes
例2-135 再利用可能なボリュームの表示
この例では、テープ・ライブラリvlib1
にある再利用可能なボリュームを表示しています。このコマンド出力には、ボリュームID RMAN-DEFAULT-000001
のボリュームのExpiresフィールドに「(content deleted)」と表示されています。これは、このコンテンツ管理されたボリュームのバックアップ・ピースがすべて削除されていることを意味します。
出力には、このボリュームのステータスがusable
(Oracle Secure Backup操作に使用可能)であることも表示されます。
ob> lsvol -l --attribute recyclable Volume OID: 105 Volume ID: RMAN-DEFAULT-000001 Barcode: f6e6b776966d103af1900163e527899 Volume sequence: 1 Media family: RMAN-DEFAULT Current location: vlib1 Label host: brhost1 Created: 2014/03/25.03:08 Closes: never Expires: never; content manages reuse (content deleted) Space remaining: 140.8 GB Original OID: 105 Status: usable