3 データベース移行の準備
Zero Downtime Migrationデータベース移行を開始する前に、接続の構成、データベースの準備、必要な移行ジョブのカスタマイズの構成を行います。
既知の問題、My Oracle Supportノートおよびランブックの最新情報は、Zero Downtime Migrationリリース・ノートを参照してください。
- 接続の前提条件の構成
Zero Downtime Migrationサービス・ホストとソースおよびターゲットのデータベース・サーバー間に接続を設定する必要があります。 - 移行のためのデータベースの準備
移行のためにソースおよびターゲットのデータベースを準備します。 - 自動アプリケーション・スイッチオーバーの準備
データベース移行およびスイッチオーバーの完了後にアプリケーションでのサービスの中断を最小限に抑えたり、なくすには、ソース・データベースからターゲット・データベースに接続を自動的に切り替えるようにアプリケーションを準備します。 - 移行ジョブのカスタマイズ
移行ジョブに含まれる操作フェーズの一環として実行するために、アクション・スクリプトまたはアクション・プラグインをアクション前またはアクション後として登録すると、Zero Downtime Migrationワークフローをカスタマイズできます。
接続の前提条件の構成
Zero Downtime Migrationサービス・ホストとソースおよびターゲットのデータベース・サーバー間に接続を設定する必要があります。
次の各トピックでは、移行ジョブを実行する前にZero Downtime Migration接続の前提条件を構成する方法について説明します。
- Zero Downtime Migrationサービス・ホストからソースおよびターゲットのデータベース・サーバーへの接続の構成
次の手順を実行して、Zero Downtime Migrationサービス・ホストとソースおよびターゲットのデータベース・サーバー間で必要な接続を確保します。 - ソース・データベース・サーバーとターゲット・データベース・サーバー間の接続の構成
2つのオプションのいずれかを使用して、ソース・データベース・サーバーとターゲット・データベース・サーバー間の接続を構成できます。 - パスフレーズなしの秘密SSH鍵の生成
Zero Downtime Migrationサービス・ホスト、ソース・データベース・サーバーまたはターゲット・データベース・サーバーで、Zero Downtime Migrationソフトウェア・インストール・ユーザーに認証鍵ペアがパスフレーズなしで使用できない場合は、次の手順に従って新しいSSH鍵を生成できます。 - 透過的データ暗号化ウォレットの設定
Oracle Database 12cリリース2以降では、ソース・データベースでTDEが有効になっていない場合、移行を開始する前に、TDEウォレットを構成する必要があります。Oracle Database 11gリリース2 (11.2.0.4)およびOracle Database 12cリリース1でのTDEの有効化は必要ありません。
親トピック: データベース移行の準備
Zero Downtime Migrationサービス・ホストからソースおよびターゲットのデータベース・サーバーへの接続の構成
次の手順を実行して、Zero Downtime Migrationサービス・ホストとソースおよびターゲットのデータベース・サーバー間で必要な接続を確保します。
親トピック: 接続の前提条件の構成
ソース・データベース・サーバーとターゲット・データベース・サーバー間の接続の構成
2つのオプションのいずれかを使用して、ソース・データベース・サーバーとターゲット・データベース・サーバー間の接続を構成できます。
オプション1
ZDMCLIコマンドの-sourcenodeパラメータで指定したソース・データベース・サーバーは、それぞれのSCANポートを使用してターゲットSCANを介してターゲット・データベース・インスタンスに接続でき、その逆も同様です。ターゲットのSCANはソース・データベース・サーバーから解決可能である必要があり、ソースのSCANはターゲット・サーバーから解決される必要があります。両側から接続できると、どちらの側からでもソース・データベースとターゲット・データベース間で同期をとることができます。ソース・データベース・サーバーのSCANがターゲット・データベース・サーバーから解決できない場合は、レスポンス・ファイルでSKIP_FALLBACKパラメータをTRUEに設定する必要があり、ターゲット・データベースとソース・データベース間で同期をとることができません。
オプション2
ソース・データベース・サーバーとターゲット・データベース・サーバー間でSCANおよびSCANポートを使用した接続ができない場合は、次の手順に従ってソース・データベース・サーバーからターゲット・データベース・サーバーへのSSHトンネルを設定します。このオプションを使用すると、ターゲット・データベースとソース・データベース間で同期をとることができません。
この手順は、一時チャネルと見なされるものを設定することになります。SSHトンネルを使用しないアクセスを設定することもできます。
ノート:
次の手順は、Oracle Cloud Infrastructureに言及していますが、Exadata Cloud at CustomerおよびExadata Cloud Serviceにも適用できます。親トピック: 接続の前提条件の構成
パスフレーズなしの秘密SSH鍵の生成
Zero Downtime Migrationサービス・ホスト、ソース・データベース・サーバーまたはターゲット・データベース・サーバーで、Zero Downtime Migrationソフトウェア・インストール・ユーザーに認証鍵ペアがパスフレーズなしで使用できない場合は、次の手順に従って新しいSSH鍵を生成できます。
Zero Downtime Migrationの操作時のSSH接続では、Zero Downtime Migrationサービス・ホストとソースおよびターゲットのデータベース・サーバーの間と、ソース・データベース・サーバーとターゲット・データベース・サーバー間に、パスフレーズの入力を必要としない非対話型の直接アクセスが必要です。
注意:
次の手順に、ソフトウェア・インストール・ユーザー用に秘密SSH鍵を生成する例を示します。この手順は、opcユーザーにも使用できます。
Zero Downtime Migrationソフトウェア・インストール・ユーザーとして、次のコマンドをZero Downtime Migrationサービス・ホストで実行します。
zdmuser> ssh-keygen
Generating public/private rsa key pair.
Enter file in which to save the key (/home/opc/.ssh/id_rsa):
Enter passphrase (empty for no passphrase):
Enter same passphrase again:
Your identification has been saved in /home/opc/.ssh/id_rsa.
Your public key has been saved in /home/opc/.ssh/id_rsa.pub.
The key fingerprint is:
c7:ed:fa:2c:5b:bb:91:4b:73:93:c1:33:3f:23:3b:30 opc@rhost1
The key's randomart image is:
+--[ RSA 2048]----+
| |
| |
| |
| . . . |
| S o . = |
| . E . * |
| X.+o.|
| .= Bo.o|
| o+*o. |
+-----------------+
このコマンドにより、id_rsaファイルおよびid_rsa.pubファイルがzdmuserホーム(/home/zdmuser/.sshなど)に生成されます。
Oracle Cloud Infrastructureコンソールを使用して公開鍵(/home/zdmuser/.ssh/id_rsa.pubなど)をソースおよびターゲットのデータベース・サーバーに追加することも、次に示すように、それらのサーバー上にあるauthorized_keysファイルに手動で追加することもできます。
次に示すように、Zero Downtime Migrationサービス・ホストの/home/zdmuser/.ssh/id_rsa.pubファイルの内容をOracle Cloud Infrastructureサーバーのopcユーザーの/home/opc/.ssh/authorized_keysファイルに追加します。
[opc@rptest.ssh]$ export PS1='$PWD>'
/home/opc/.ssh>ls
authorized_keys authorized_keys.bkp id_rsa id_rsa.pub known_hosts zdmkey
/home/opc/.ssh>cat id_rsa.pub >> authorized_keys
秘密鍵を別のセキュアなファイルに保存し、ソースおよびターゲットのデータベース・サーバーへの接続に使用します。たとえば、権限を600に設定してzdm_service_node.ppkファイルを作成し、Zero Downtime Migrationサービス・ホストのソフトウェア・インストール・ユーザーのhome/.sshのファイルに秘密鍵ファイルを挿入し、ソースおよびターゲットのデータベース・サーバーに接続します。
親トピック: 接続の前提条件の構成
透過的データ暗号化ウォレットの設定
Oracle Database 12cリリース2以降では、ソース・データベースでTDEが有効になっていない場合、移行を開始する前に、TDEウォレットを構成する必要があります。Oracle Database 11gリリース2 (11.2.0.4)およびOracle Database 12cリリース1でのTDEの有効化は必要ありません。
WALLETステータスはOPENに設定する必要があり、WALLET_TYPEはAUTOLOGINに設定する必要があります。
Oracle DatabaseをOracle Cloudに移行する際、Oracle Cloud内のOracleデータベースではTDEがデフォルトで有効になっていることに留意してください。Zero Downtime Migrationでは、ソースOracle DatabaseでTDEがデフォルトで有効になっている場合でも、ターゲット・データベースの暗号化を処理します。ただし、移行のスイッチオーバー・フェーズが発生すると、Oracle Cloud内の新しいプライマリ・データベースがオンプレミスの新しいスタンバイ・データベースに送信するREDOログは暗号化されます。したがって、オンプレミス・データベースを再度プライマリにし、Oracle Cloud内のデータベースをスタンバイにして再度切り替えてロールをスワップすることにした場合、オンプレミス・データベースでは、TDEがオンプレミスで有効になっていないかぎり、REDOログによって適用された新しく暗号化された変更済のブロックを読み取ることができません。元のスイッチオーバーを移行プロセスの一環として実行する前に、移行後の不一致を避けるために、適切なテストおよび検証を実行することをベスト・プラクティスとしてお薦めします。スナップショット・スタンバイ・データベースでのテストにはZero Downtime Migration以外のオプションがあり、続行する準備ができたら、スナップショット・スタンバイ・データベースを削除し、スイッチオーバーの実行および移行プロセスの完了をZero Downtime Migrationに指示します。
親トピック: 接続の前提条件の構成
移行のためのデータベースの準備
移行のためにソースおよびターゲットのデータベースを準備します。
移行のためにソースおよびターゲットのデータベースを準備する方法の詳細は、次の各トピックを参照してください。
- ソース・データベースの前提条件
Zero Downtime Migrationプロセスを開始する前に、ソース・データベースで前提条件を満たします。 - ターゲット・データベースの前提条件
Zero Downtime Migrationプロセスを開始する前に、ターゲット・データベースで次の前提条件を満たす必要があります。 - Oracle Cloud Infrastructureへの移行の準備
データをOracle Cloud Infrastructure仮想マシンまたはベア・メタル・ターゲットに移行する前に、次の準備を完了します。 - Exadata Cloud Serviceへの移行の準備
データをExadata Cloud Serviceターゲットに移行する前に、次の準備を完了します。 - Exadata Cloud at Customerへの移行の準備
データをExadata Cloud at Customerターゲットに移行する前に、次の準備を完了します。 - オフライン移行(バックアップおよびリカバリ)の準備
データベースをOracle Cloud Infrastructure、Exadata Cloud at CustomerまたはExadata Cloud Serviceのターゲット環境に移行する前に、次の準備を完了します。
親トピック: データベース移行の準備
ターゲット・データベースの前提条件
Zero Downtime Migrationプロセスを開始する前に、ターゲット・データベースで次の前提条件を満たす必要があります。
親トピック: 移行のためのデータベースの準備
Oracle Cloud Infrastructureへの移行の準備
データをOracle Cloud Infrastructure仮想マシンまたはベア・メタル・ターゲットに移行する前に、次の準備を完了します。
親トピック: 移行のためのデータベースの準備
Exadata Cloud Serviceへの移行の準備
データをExadata Cloud Serviceターゲットに移行する前に、次の準備を完了します。
親トピック: 移行のためのデータベースの準備
Exadata Cloud at Customerへの移行の準備
データをExadata Cloud at Customerターゲットに移行する前に、次の準備を完了します。
- Zero Data Loss Recovery Applianceバックアップを使用したExadata Cloud at Customer用のテンプレートの準備
Zero Data Loss Recovery ApplianceをZero Downtime Migrationのバックアップ媒体として使用する場合は、次の説明に従ってパラメータをレスポンス・ファイルに設定します。 - Object Storageバックアップを使用したExadata Cloud at Customer用のテンプレートの準備
Oracle Cloud Infrastructure Object StorageサービスをZero Downtime Migrationのバックアップ媒体として使用する場合は、次の説明に従ってパラメータをレスポンス・ファイルに設定します。 - NFSバックアップを使用したExadata Cloud at Customer用のテンプレートの準備
NFSストレージをZero Downtime Migrationのバックアップ媒体として使用する場合は、次の説明に従ってパラメータをレスポンス・ファイルに設定します。
親トピック: 移行のためのデータベースの準備
Zero Data Loss Recovery Applianceバックアップを使用したExadata Cloud at Customer用のテンプレートの準備
Zero Data Loss Recovery ApplianceをZero Downtime Migrationのバックアップ媒体として使用する場合は、次の説明に従ってパラメータをレスポンス・ファイルに設定します。
TGT_DB_UNIQUE_NAMEをターゲット・データベースのdb_unique_name値に設定します。PLATFORM_TYPEをExaCCに設定します。MIGRATION_METHODをDG_ZDLRAに設定します(DGはData Guardの略、ZDLRAはZero Data Loss Recovery Applianceの略です)。- Zero Data Loss Recovery Applianceに存在するバックアップを使用するように、次のZero Data Loss Recovery Applianceのパラメータを設定します。
- 次のように、
SRC_ZDLRA_WALLET_LOCをウォレットの場所に設定します。SRC_ZDLRA_WALLET_LOC=/u02/app/oracle/product/12.1.0/dbhome_3/dbs/zdlra TGT_ZDLRA_WALLET_LOCを設定します。- 次のように、
ZDLRA_CRED_ALIASをウォレットの資格証明別名に設定します。ZDLRA_CRED_ALIAS=zdlra_scan:listener_port/zdlra9:dedicated
- 次のように、
- ターゲット・データベースのデータ・ファイル・ストレージ(ASMまたはACFS)のプロパティを適宜指定します。ASMの場合は、
TGT_DATADG、TGT_REDODGおよびTGT_RECODGを設定します。ACFSの場合は、TGT_DATAACFS、TGT_REDOACFSおよびTGT_RECOACFSを設定します。 - 任意でまたはターゲットとソース間の接続がないために、REDOログをターゲットからソース・スタンバイに移さない場合は、
SKIP_FALLBACK=TRUEを設定します。 - 移行後、ソース・データベースを停止する場合は、
SHUTDOWN_SRC=TRUEを設定します。
Object Storageバックアップを使用したExadata Cloud at Customer用のテンプレートの準備
Oracle Cloud Infrastructure Object StorageサービスをZero Downtime Migrationのバックアップ媒体として使用する場合は、次の説明に従ってパラメータをレスポンス・ファイルに設定します。
TGT_DB_UNIQUE_NAMEをターゲット・データベースのdb_unique_name値に設定します。PLATFORM_TYPEをExaCCに設定します。MIGRATION_METHODをDG_OSSに設定します(DGはData Guardの略、OSSはObject Storageサービスの略です)。- Oracle Cloud Infrastructure Object Storageサービスのアクセスおよびコンテナの詳細を指定します。
ソース・データベースは、指定されたコンテナにバックアップされ、RMAN SQL*Net接続を使用してExadata Cloud at Customerにリストアされます。
- ターゲット・データベースのデータ・ファイル・ストレージ(ASMまたはACFS)のプロパティを適宜指定します。ASMの場合は、
TGT_DATADG、TGT_REDODGおよびTGT_RECODGを設定します。ACFSの場合は、TGT_DATAACFS、TGT_REDOACFSおよびTGT_RECOACFSを設定します。 - 任意でまたはターゲットとソース間の接続がないために、REDOログをターゲットからソース・スタンバイに移さない場合は、
SKIP_FALLBACK=TRUEを設定します。 - 移行後、ソース・データベースを停止する場合は、
SHUTDOWN_SRC=TRUEを設定します。
NFSバックアップを使用したExadata Cloud at Customer用のテンプレートの準備
NFSストレージをZero Downtime Migrationのバックアップ媒体として使用する場合は、次の説明に従ってパラメータをレスポンス・ファイルに設定します。
TGT_DB_UNIQUE_NAMEをターゲット・データベースのdb_unique_name値に設定します。PLATFORM_TYPEをExaCCに設定します。MIGRATION_METHODをDG_SHAREDPATHまたはDG_EXTBACKUPに設定します(DGはData Guardの略です)。新しいバックアップを作成し、外部ストレージ・マウント(NFSマウント・ポイントなど)に配置する場合は
DG_STORAGEPATHを使用します。すでに外部共有マウント(NFSストレージ)に配置されている既存のバックアップを使用する場合は、
DG_EXTBACKUPを使用します。MIGRATION_METHODをDG_EXTBACKUPに設定した場合、Zero Downtime Migrationでは新しいバックアップが実行されません。BACKUP_PATHを設定して、ソースとターゲットの両方のデータベース・サーバーからアクセスできるようになっている実際のNFSパス(NFSマウント・ポイントなど)を指定します。NFSマウント・パスはソースとターゲットの両方のデータベース・サーバーで同じである必要があります。このパスは、Zero Downtime Migrationサービス・ホストにマウントされている必要はありません。次の考慮事項に注意してください。
- ソース・データベースは、RMAN SQL*Net接続を使用して、指定されたパスにバックアップされ、Exadata Cloud at Customerにリストアされます。
BACKUP_PATHに設定するパスには、ソース・データベース・ユーザーの場合は'rwx'権限が、ターゲット・データベース・ユーザーの場合は読取り権限以上が必要です。BACKUP_PATHで指定したパスに、Zero Downtime Migrationバックアップ・プロシージャによってディレクトリ$BACKUP_PATH/dbnameが作成され、このディレクトリにバックアップ・ピースが格納されます。
DG_EXTBACKUPをMIGRATION_METHODとして使用する場合は、スタンバイ制御ファイルのバックアップを指定のパスに作成し、バックアップ・ピースに対する読取り権限をターゲット・データベース・ユーザーに付与する必要があります。次に例を示します。RMAN> BACKUP CURRENT CONTROLFILE FOR STANDBY FORMAT '< BACKUP_PATH >/lower_case_dbname/standby_ctl_%U';standby_ctl_%Uは、システム生成の一意のファイル名です。
- ターゲット・データベースのデータ・ファイル・ストレージ(ASMまたはACFS)のプロパティを適宜指定します。ASMの場合は、
TGT_DATADG、TGT_REDODGおよびTGT_RECODGを設定します。ACFSの場合は、TGT_DATAACFS、TGT_REDOACFSおよびTGT_RECOACFSを設定します。 - 任意でまたはターゲットとソース間の接続がないために、REDOログをターゲットからソース・スタンバイに移さない場合は、
SKIP_FALLBACK=TRUEを設定します。 - 移行後、ソース・データベースを停止する場合は、
SHUTDOWN_SRC=TRUEを設定します。
オフライン移行(バックアップおよびリカバリ)の準備
データベースをOracle Cloud Infrastructure、Exadata Cloud at CustomerまたはExadata Cloud Serviceのターゲット環境に移行する前に、次の準備を完了します。
親トピック: 移行のためのデータベースの準備
自動アプリケーション・スイッチオーバーの準備
データベース移行およびスイッチオーバーの完了後にアプリケーションでのサービスの中断を最小限に抑えたり、なくすには、ソース・データベースからターゲット・データベースに接続を自動的に切り替えるようにアプリケーションを準備します。
次のサンプル接続文字列では、アプリケーションはソース・データベースに接続し、使用できない場合は、接続がターゲット・データベースに切り替わります。
(DESCRIPTION=
(FAILOVER=on)(LOAD_BALANCE=on)(CONNECT_TIMEOUT=3)(RETRY_COUNT=3)
(ADDRESS_LIST=
(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=source_database_scan)(PORT=1521))
(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=target_database_scan)(PORT=1521)))
(CONNECT_DATA=(SERVICE_NAME=zdm_prod_svc)))この例では、ソース・データベースで、zdm_prod_svcという名前のサービスを作成します。
srvctl add service -db clever -service zdm_prod_svc -role PRIMARY
-notification TRUE -session_state dynamic -failovertype transaction
-failovermethod basic -commit_outcome TRUE -failoverretry 30 -failoverdelay 10
-replay_init_time 900 -clbgoal SHORT -rlbgoal SERVICE_TIME -preferred clever1,clever2
-retention 3600 -verbose
関連項目:
https://www.oracle.com/goto/maaのOracle Active Data Guardのベスト・プラクティス・ページのクライアント・フェイルオーバーのベスト・プラクティスに関するOracle MAAホワイト・ペーパーOracle Database開発ガイドの高可用性
親トピック: データベース移行の準備
移行ジョブのカスタマイズ
移行ジョブに含まれる操作フェーズの一環として実行するために、アクション・スクリプトまたはアクション・プラグインをアクション前またはアクション後として登録すると、Zero Downtime Migrationワークフローをカスタマイズできます。
次の各トピックでは、移行ジョブをカスタマイズする方法について説明します。
- アクション・プラグインの登録
カスタム・プラグインは、特定の操作フェーズのためのカスタマイズとしてプラグインするために、Zero Downtime Migrationサービス・ホストに登録する必要があります。 - アクション・テンプレートの作成
ユーザーアクション・プラグインを登録したら、移行ジョブに関連付けることができる一連のアクション・プラグインをまとめるアクション・テンプレートを作成します。 - アクション・プラグインの更新
Zero Downtime Migrationサービス・ホストに登録されたアクション・プラグインを更新できます。 - 移行ジョブとのアクション・テンプレートの関連付け
移行ジョブを実行する際、移行ジョブの一環として実行するプラグインを指定するイメージ・タイプを指定できます。
親トピック: データベース移行の準備
アクション・プラグインの登録
カスタム・プラグインは、特定の操作フェーズのためのカスタマイズとしてプラグインするために、Zero Downtime Migrationサービス・ホストに登録する必要があります。
特定のプラグインを関連付ける必要がある操作フェーズを決定し、-optype MIGRATE_DATABASEと操作の各フェーズ、プラグインがそのフェーズと比較して-preまたは-postのどちらで実行されるか、エラー時の要件を指定して、ZDMCLIコマンドadd useractionを実行します。カスタム・プラグインは、移行ジョブ・ワークフローのZDM_SETUP_TGTの後の操作フェーズに登録できます。
ユーザーアクションでエラーが発生した場合の実行時の処理は、-onerrorオプションを使用して指定でき、ABORT (処理を終了する場合)またはCONTINUE (カスタム・プラグインがエラー状態で存在する場合でも移行ジョブを続行する場合)のいずれかに設定できます。コマンドの使用例は次を参照してください。
Zero Downtime Migrationソフトウェア・インストール・ユーザー(zmduserなど)を使用してデータベース移行ジョブにユーザーアクションを追加します。add useractionコマンドを使用したユーザーアクションzdmvaltgtおよびzdmvalsrcの追加は、次のようになります。
zdmuser> ./zdmcli add useraction -useraction zdmvaltgt -optype MIGRATE_DATABASE
-phase ZDM_VALIDATE_TGT -pre -onerror ABORT -actionscript /home/useract.sh
zdmuser> ./zdmcli add useraction -useraction zdmvalsrc -optype MIGRATE_DATABASE
-phase ZDM_VALIDATE_SRC -pre -onerror CONTINUE -actionscript /home/useract1.sh前述のコマンドでは、スクリプト/home/useract.sh and /home/useract1.shがZero Downtime Migrationサービス・ホストのリポジトリにコピーされ、アクション・テンプレートを使用して実行される移行ジョブに関連付けられている場合に実行されます。
親トピック: 移行ジョブのカスタマイズ
アクション・テンプレートの作成
ユーザーアクション・プラグインを登録したら、移行ジョブに関連付けることができる一連のアクション・プラグインをまとめるアクション・テンプレートを作成します。
アクション・テンプレートは、ZDMCLIコマンドadd imagetypeを使用して作成します(イメージ・タイプimagetypeは、特定のタイプのデータベース移行に必要なすべてのユーザーアクションをまとめたものです)。データベースの移行に必要なすべてのユーザーアクション・プラグインを関連付けるイメージ・タイプを作成します。作成したイメージ・タイプは、同じプラグイン・セットを必要とするすべての移行操作で再利用できます。
ここで作成するイメージ・タイプの基本タイプは、次の例に示すようにCUSTOM_PLUGINである必要があります。
たとえば、前述の例で作成したユーザーアクションzdmvalsrcとzdmvaltgtの両方をまとめるイメージ・タイプACTION_ZDMを作成できます。
zdmuser>./zdmcli add imagetype -imagetype ACTION_ZDM -basetype
CUSTOM_PLUGIN -useractions zdmvalsrc,zdmvaltgt親トピック: 移行ジョブのカスタマイズ
アクション・プラグインの更新
Zero Downtime Migrationサービス・ホストに登録されたアクション・プラグインを更新できます。
次の例では、ユーザーアクションzdmvalsrcを変更して-preアクションのかわりに、-postアクションにする方法を示します。
zdmuser>./zdmcli modify useraction -useraction zdmvalsrc -phase ZDM_VALIDATE_SRC
-optype MIGRATE_DATABASE -postこの変更は、すべての関連するアクション・テンプレートに伝播されるため、アクション・テンプレートを更新する必要はありません。
親トピック: 移行ジョブのカスタマイズ
移行ジョブとのアクション・テンプレートの関連付け
移行ジョブを実行する際、移行ジョブの一環として実行するプラグインを指定するイメージ・タイプを指定できます。
例として、前述の例で作成したアクション・テンプレートACTION_ZDMを指定して(-imagetype ACTION_ZDM)移行コマンドを実行すると、イメージ・タイプが組み込まれて移行ジョブ・ワークフローの一環としてuseract.shスクリプトおよびuseract1.shスクリプトが実行されます。
デフォルトでは、アクション・プラグインは、クラスタのすべてのノードの指定された操作フェーズで実行されます。移行コマンド・オプション-tgtarg2で指定されたアクセス資格証明が指定のターゲット・ノードに対して一意である場合、追加のauth引数を組み込んで、他のクラスタ・ノードへのアクセスに必要な認証資格証明を指定する必要があります。たとえば、-tgtarg2 nataddrfile:auth_file_with_node_and_identity_file_mappingと指定します。
node1およびnode2で構成される2クラスタ・ノード用の一般的なnataddrfileを次に示します。
node1:node1:identity_file_path_available_on_zdmservice_node
node2:node2:identity_file_path_available_on_zdmservice_node親トピック: 移行ジョブのカスタマイズ