このリリースでの『Oracle Database PL/SQLパッケージおよびタイプ・リファレンス』の変更内容

この章の内容は次のとおりです。

Oracle Databaseリリース20c, バージョン20.1における変更点

Oracle Databaseリリース20c, バージョン20.1におけるOracle Database PL/SQLパッケージおよびタイプ・リファレンスの変更内容は次のとおりです。

このリリースにおける新機能の完全なリストについては、Oracle Database新機能ガイドを参照してください。

新機能

この項では、Oracle Databaseリリース20cバージョン20.1のPL/SQLパッケージおよびタイプ・リファレンスにおける主な新機能を示します。

このリリースの新機能は次のとおりです。

  • ブロックチェーン表は、挿入操作のみできる追加専用の表です。行の削除は、禁止または時間に基づいて制限されます。ブロックチェーン表内の行は、特殊なシーケンシングおよび連鎖アルゴリズムによって改ざん防止状態になっています。ユーザーは、行が改ざんされていないことを確認できます。行メタデータの一部であるハッシュ値は、行の連鎖および検証に使用されます。

    ブロックチェーン表を使用すると、ブロックチェーン・ネットワーク内のすべての参加者が同じ改ざん防止レジャーにアクセスできる集中型レジャー・モデルを実装できるようになります。このリリースでは、次の新しいパッケージが使用できます。
    • DBMS_BLOCKCHAIN_TABLE
    • DBMS_USER_CERTS
  • DBMS_PLSQL_CODE_COVERAGE

    スキーマの合計カバレッジ数を計算できるように、新しいファンクションGET_BLOCK_MAPDBMS_PLSQL_CODE_COVERAGEパッケージに追加されました。

    GET_BLOCK_MAPファンクションを参照してください

  • DBMS_JSON

    JSONデータ・ガイドでは、double、float、timestampなどの拡張JSONスカラー・タイプをサポートしています。

  • Oracle Databaseアドバンスト・キューイングのJSONデータ型のサポート

    AQでJSONペイロード・タイプがサポートされるようになりました。専用のJSONデータ型を使用すると、ユーザーがJSONデータを解析後バイナリ形式で格納できるため、ネストされたJSON値へのアクセスが大幅に高速になります。

    DBMS_AQのデータ・タイプを参照してください

  • 結果キャッシュの拡張

    DBMS_RESULT_CACHEパッケージは、ユーザーが結果キャッシュのオブジェクトをブラックリストに記載できる、次の新しいPL/SQLプロシージャを提供します。
    • OBJECT_BLACKLIST_ADDプロシージャ
    • OBJECT_BLACKLIST_REMOVEプロシージャ
    • OBJECT_BLACKLIST_CLEARプロシージャ
    • OBJECT_BLACKLISTファンクション

非推奨となった機能

Oracle Databaseリリース20cバージョン20.1の『PL/SQLパッケージおよびタイプ・リファレンス』で非推奨となった機能を示します。

Oracle Databaseリリース20cバージョン20.1の『PL/SQLパッケージおよびタイプ・リファレンス』で非推奨となった機能はありません。

サポート対象外機能

この項では、Oracle Databaseリリース20cバージョン20.1の『PL/SQLパッケージおよびタイプ・リファレンス』でサポートされなくなった機能を示します。

このリリースでサポートされなくなった機能は次のとおりです。

  • DBMS_CRYPTO: サポート対象外のアルゴリズムには、MD4、MD5およびRC4に関連するアルゴリズムが含まれています。古い安全性の低い暗号化アルゴリズムを削除すると、これらのAPIが誤って使用されなくなります。セキュリティ要件を満たすために、より新しい暗号化アルゴリズムを使用することをお薦めします。
  • Oracle Database 20c以降、XMLデータベースのいくつかの機能がサポートされなくなりました。
    • パッケージDBMS_XDBT。これに替わる機能はありません。
    • PL/SQLプロシージャDBMS_XSLPROCESSOR.CLOB2FILE。かわりにDBMS_LOB.CLOB2FILEを使用してください。
    • PL/SQL関数DBMS_XSLPROCESSOR.READ2CLOB。かわりにDBMS_LOB.LOADCLOBFROMFILEを使用してください。
  • Oracle Database 20cからは、ラージ・オブジェクト(LOB)機能DBMS_LOB.LOADFROMFILEがサポートされなくなりました。かわりに、DBMS_LOB.LoadClobFromFileまたはDBMS_LOB.LoadBlobFromFileを使用してください。

    LOBバッファリングもサポートされなくなりました。したがって、BUFFERING_ENABLED例外はサポートされなくなりました。

  • DBMS_OBFUSCATION_TOOLKIT

    DBMS_OBFUSCATION_TOOLKITパッケージは、Oracle Database 10gリリース2でサポートが終了しました。Oracle Database 20cで削除されました。DBMS_CRYPTOは、DBMS_OBFUSCATION_TOOLKITが以前に提供した機能を代替するものです。DBMS_CRYPTOには、セキュリティ要件に対応する、より新しいセキュアな暗号化技術が組み込まれています。

  • マルチテナント専用アーキテクチャ

    マルチテナント・コンテナ・データベースは、Oracle Database 20cで唯一サポートされるアーキテクチャです。ドキュメントが改訂されている間は、従来の用語が残っている可能性があります。ほとんどの場合、"データベース"と"非CDB"は、文脈に応じてCDBまたはPDBを指しています。アップグレードなどでは、"非CDB"が以前のリリースの非CDBを指している場合もあります。