2.187 LOG_ARCHIVE_TRACE

LOG_ARCHIVE_TRACEは、ログ・アーカイブおよびREDO転送アクティビティに関する包括的なトレース情報の生成を可能にし、制御します。

特性 説明

パラメータ・タイプ

整数

デフォルト値

0

変更可能

ALTER SYSTEM

PDBで変更可能

いいえ

値の範囲

0, 1, 2, 4, 8, 16, 32, 64, 128, 256, 512, 1024, 2048, 4096, 8192, 16384, 32768

基本

いいえ

Oracle RAC

複数インスタンスには、異なる値を指定可能。

LOG_ARCHIVE_TRACEを0以外の値に設定したとき出力される追加トレースは、アーカイブ・プロセス、RFSプロセス、LGWRプロセス、SYNCプロセス、ASYNCプロセス、フォアグラウンド・プロセス、MRPプロセス、リカバリ・プロセス、ログ適用プロセス、起動プロセス、停止プロセスおよびREDO転送サービスを使用するその他のプロセスのトレース・ファイルに出力されます。

表2-4で、LOG_ARCHIVE_TRACEの有効な値について説明します。

表2-4 LOG_ARCHIVE_TRACEの値

説明 詳細情報

0

アーカイブログ・トレースの使用禁止(デフォルト)

1

高レベル・トレース

高レベル・トレースにより、大部分のREDO転送プロセスから少量のトレースが提供されます。高レベル以外(1以外)の値を指定すると、高レベル・トレースが明確に要求されなかった場合でも、その値の高レベル・トレースがトレース・ファイルに出力されます。たとえば、LOG_ARCHIVE_TRACEを128に設定する場合、FALエンジンからの高レベル・トレースを含む、FALエンジン関連のトレース・メッセージがすべて取得されます。

2

Data Guardインタフェースの追跡

このトレース・レベルは、Data Guardの各種構成パラメータ、Data Guard関連の各種SQLコマンド、Data Guardの各種表へのアクセス、およびData Guardの一部の内部インタフェースを対象とします。

4

共通のREDO転送サービスの追跡

このトレース・レベルは、様々な内部ユーザーに対してREDO転送で提供される各種共通サービス(RFSプロセス、LGWRプロセスおよびASYNCプロセスなど)を対象とします。たとえば、プリミティブのロック、共通VOS (Virtual Operating System)インタフェースの使用、タスクのスケジューリング、プロセスの監視、ファイルのアクセス制御、その他の共通サービスなどです。

8

データベース保護モードの追跡

16

ディスクおよびネットワークI/Oリクエストの追跡

32

REDO転送先の追跡

64

REDO転送のアーカイブ・エンジンの追跡

128

REDO転送のFAL (フェッチ・アーカイブ・ログ)エンジンの追跡

256

RFSプロセスの物理、論理および可用性マシン・クライアントの追跡

512

LGWR、SYNCおよびASYNCプロセスのREDO転送の追跡

1024

REDO転送のRFSプロセスの追跡

2048

REDO転送のギャップ解消の追跡

4096

リアルタイム適用の追跡

8192

リカバリ・プロセスの追跡

16384

REDO転送のバッファ管理の追跡

32768

LogMinerディクショナリの追跡

希望するトレース・レベルの値を合計することによって、トレース・レベルを組み合せることができます。たとえば、3を設定すると、レベル1およびレベル2のトレース出力が生成されます。プライマリおよびスタンバイ・データベースに異なる値を設定できます。

このパラメータをデフォルト値の0に設定すると、エラー条件に応じて、適切な警告およびトレース・エントリが生成されます。ALTER SYSTEM文でこのパラメータ値を動的に変更すると、変更結果は即時に有効になります。

REDO転送プロセスのトレース・メッセージには、多くの場合、トレース・メッセージの冒頭にルーティン名が含まれます。ルーティン名の最初の部分では、そのルーティンのモジュールを指定します。表2-5に、各REDO転送モジュールに使用されるトレース値を示します。転送モジュールのトレース値は、リリースごとに変わる可能性があることに注意してください。

表2-5 REDO転送モジュールに使用されるトレース値

モジュール名 用途 トレース値

krsa

プリミティブのロック

4

krsb

バッファ管理

16384

krsc

クラッシュのリカバリ

64

krsd

宛先

32

krse

アーカイブ・エンジン

64

krsf

FALエンジン

128

krsg

ギャップ解消

2048

krsh

ヘルパー

4

krsi

入出力

16

krsj

保護モード

8

krsk

ファイルのアクセス制御

4

krsl

ログ・ライター

512

krsm

MRPプロセス

8192

krsn

Configuration

2

krso

プロセス・モニター

4

krsp

物理スタンバイおよび可用性マシンRFSクライアント

256

krsq

SQLコマンド

2

krsr

RFSプロセス

1024

krst

2

krsu

ネットワークI/O

16

krsv

VOSフロント・エンド

4

krsw

ASYNCプロセス

512

krsx

内部インタフェース

2