1 WebLogic JDBCリソースについて

JDBCリソースを構成するには、Active GridLink (AGL)やマルチ・データ・ソース(MDS)など、様々なタイプのデータ・ソースの使用方法を理解する必要があります。構成対象の各データ・ソースにはデータベース接続のプールが含まれます。データベース接続は、データ・ソース・インスタンスの作成時(デプロイ時またはターゲット指定時)に作成されるか、サーバー起動時に作成されます。

JDBCリソース

WebLogic JDBCデータ・ソースの構成を理解するために重要なのは、誰がJDBCリソースを作成するのか、またはJDBCリソースをどのように作成して管理するのかを理解することです。これにより、リソースのデプロイおよび変更方法が決まります。

システム管理者とプログラマはどちらも、JDBCリソースをシステム・モジュールまたはアプリケーション・モジュールとして作成および管理できます。WebLogicは、標準または独自のJDBCアプリケーション・モジュールをサポートします。JDBCシステム・モジュールとJDBCアプリケーション・モジュールのどちらを使用しているかに関係なく、各JDBCデータ・ソースは、XMLファイル(モジュール)によって表現されます。

  • システム・モジュール: WebLogic管理者は通常、WebLogic Server管理コンソールまたはWebLogic Scripting Tool (WLST)を使用して、JDBCモジュールの作成およびデプロイ(ターゲット指定)を行います。これらのJDBCモジュールは、システム・モジュールと見なされます。「JDBCシステム・モジュール」を参照してください。

  • アプリケーション・モジュール: プログラマは、XML記述子ファイルの作成をサポートする開発ツールでモジュールを作成し、次にそのJDBCモジュールをアプリケーション(EARまたはWARファイルなど)にパッケージ化し、そのアプリケーションをデプロイするためにWebLogic管理者に渡します。これらのJDBCモジュールは、アプリケーション・モジュールと見なされます。「JDBCアプリケーション・モジュール」を参照してください。

標準のJDBCアプリケーション・モジュールは、JEE 6の注釈またはdatasourcedefinitionに基づくスキーマの定義を使用して作成されます。独自のJDBCアプリケーション・モジュールは、Java EEモジュールのWebLogic固有の拡張機能であり、Java EEアプリケーションに含めて構成するか、スタンドアロンのモジュールとして構成できます。

これらのドキュメントは、jdbc-data-source.xsdスキーマ(http://www.oracle.com/webfolder/technetwork/weblogic/jdbc-data-source/index.htmlで入手可能)に準拠しています。

表1-1は、JDBCのモジュール・タイプと、それらの構成および変更方法を示しています。

表1-1 JDBCモジュール・タイプと、構成および管理のオプション

モジュール・タイプ 作成に使用するツール 管理コンソールでのモジュールの追加/削除 JMXでの変更(リモート) JSR-88での変更(非リモート) 管理コンソールでの変更

システム

WebLogic Server管理コンソールまたはWLST

はい

はい

いいえ

はい(JMX使用)

アプリケーション

Oracle Enterprise Pack for Eclipse (OEPE)、Oracle JDeveloper、他のIDEまたはXMLエディタ

いいえ

いいえ

可(デプロイメント・プランを使用)

可(デプロイメント・プランを使用)

JDBCデータ・ソース

WebLogic Serverでデータベース接続を構成するには、データ・ソースをWebLogicドメインに追加します。WebLogic JDBCデータ・ソースにより、データベースへのアクセスおよびデータベース接続管理が可能になります。

各データ・ソースには、データ・ソースの作成時とサーバーの起動時に作成されるデータベース接続のプールが含まれています。アプリケーションは、JNDIツリーまたはローカル・アプリケーション・コンテキストでデータ・ソースをルックアップしてから、getConnection()を呼び出してデータ・ソースからデータベース接続を確保します。接続の使用後に、アプリケーションは、できるだけ早くconnection.close()を呼び出す必要があります。これにより、データベース接続をプールに戻して、他のアプリケーションが使用できるようにします。

JDBCデータソースをWebLogicドメインに追加して、データベース接続を構成できます。データ・ソースを構成するには、データ・ソースのタイプの選択、データ・ソースの作成、接続プールおよびOracleデータベース・パラメータの構成など、いくつかのステップが必要です。JDBCデータ・ソースの構成を参照してください。

WebLogic Server JDBCデータ・ソースのタイプ

WebLogic Serverは、次のタイプのデータ・ソースを提供します:

  • デフォルト・データ・ソース - Oracleでは、Java EE 7準拠ランタイムで必要なデフォルト・データ・ソースを提供しています。アプリケーションは、この事前構成されたデータ・ソースを使用して、WebLogic ServerにインストールされたDerbyデータベースにアクセスできます。「デフォルト・データ・ソースの使用」を参照してください。

  • 汎用データ・ソース - 汎用データ・ソースとその接続プールによって、効率的なシステム運用の維持を円滑にする接続管理プロセスが提供されます。アプリケーションや環境に適合するオプションをデータ・ソースで設定できます。汎用データ・ソースの使用を参照してください。

  • Active GridLinkデータ・ソース - 1つ以上のOracle RACクラスタ内の1つ以上のノードに及ぶ接続プールを提供するデータ・ソース。これは、複数ノードにまたがる接続の動的ロード・バランシングをサポートし、クラスタに対するノードの追加や削除を示すイベントを処理します。「Active GridLinkデータ・ソースの使用方法」を参照してください

  • マルチ・データ・ソース - MDSとは、汎用データ・ソースのグループを抽象化したものであり、ロード・バランシングまたはフェイルオーバーの処理を提供します。「JDBCマルチ・データ・ソースの構成」を参照してください

  • ユニバーサル接続プール(UCP)データ・ソース - UCPデータ・ソースは、Oracle Databaseへの接続にOracle Universal Connection Poolingを使用するユーザーのためのオプションです。UCPは、Oracle WebLogic Server接続プーリングに対する代替接続プーリング・テクノロジを提供します。「ユニバーサル接続プール・データ・ソースの使用」を参照してください。

JMXおよびWLSTのJDBCリソースへのアクセス

任意のWebLogic Server管理ツールを使用してJDBCリソースを作成できます。JDBCリソースを作成すると、WebLogic Serverで各リソースのMBean (マネージドBean)が作成されます。その後、Java Management Extensions (JMX)またはWebLogic Scripting Tool (WLST)を使用してMBeanにアクセスできます。

WebLogic Scripting Toolは、JythonというJavaスクリプト・インタプリタに基づいてOracle WebLogic Serverドメインを管理できる完全なコマンドライン・スクリプト環境です。WebLogic Scripting Toolでは、ローカル変数、条件変数、フロー制御文などの標準のJython機能がサポートされている以外に、Oracle WebLogic Serverに固有の一連のスクリプト関数(コマンド)が用意されています。WebLogicのスクリプト言語は、Jythonの言語構文に従って個々のニーズに合せて拡張できます。『WebLogic Scripting Toolの理解』WebLogic Scripting Toolの使用を参照してください。

サード・パーティ製の管理システムをWebLogic Server管理システムと統合するために、WebLogic Serverには標準ベースのインタフェースが用意されています。これらのインタフェースは、JMX仕様に完全に準拠しています。ソフトウェア・ベンダーはこれらのインタフェースを使用して、WebLogic Server MBeanをモニターし、WebLogic Serverドメインの構成を変更し、ドメイン内のすべてのサーバー・インスタンスに対するこれらの変更の配布(アクティブ化)をモニターすることができます。『Oracle WebLogic Server JMXによるカスタム管理ユーティリティの開発』WebLogic Server MBeanの理解を参照してください。

WebLogic Serverの管理ツールの完全なリストについては、『Oracle WebLogic Serverの理解』システムの管理ツールとAPIの概要を参照してください。

詳細は、JMXおよびWLSTのJDBCリソースへのアクセスを参照してください。

Oracle RACでのWebLogic Server

Oracle WebLogic Serverは、Oracle Real Application Clusters (RAC)を強力にサポートしており、これにより、データベース・アクセス時間が最小化され、その一方で、接続パフォーマンスと可用性の両方を最大化する高度なプール管理機能への透過的アクセスが可能になります。

Oracleドライバおよびデータベースの詳細な構成

Oracleでは、JDBCリプレイ・ドライバ、データベースの常駐接続ポリシー、グローバル・データベース・サービスなどの高度な構成オプションが提供され、Oracleドライバおよびデータベースを使用する際のデータ・ソースおよびドライバのパフォーマンスが向上します。これらの構成オプションは、データ・ソースの接続予約の管理に役立ちます。

詳細は、Oracleドライバおよびデータベースの詳細な構成を参照してください。