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JMSサーバーの構成


JMSサーバーは、サーバーをターゲット指定したJMSモジュール内のキューおよびトピック用の管理コンテナとして機能する、環境関連の構成エンティティです。JMSサーバーの最も重要な役割は、JMSサーバーの宛先が受信するすべての永続メッセージに使用される永続ストアに関する情報を管理し、また、JMSサーバーの宛先で作成される恒久サブスクライバの状態を管理することです。JMSサーバーはまた、宛先に対するメッセージ・ページングを管理し、必要に応じて、ターゲット指定された宛先に対するサーバーレベルの割当てとともに、メッセージ数やバイト数のしきい値を管理できます。また、ターゲット宛先のコンテナとして、JMSサーバーに対して加えられた構成の変更または実行時の変更を、ホストしているすべての宛先に対して有効にできます。

JMSサーバーを構成する主なステップは次のとおりです。

  1. ホスト・サーバーのデフォルトの永続ファイル・ストアを使用すれば、簡単に永続メッセージを格納できます。この永続ストアについて、ユーザー側で構成する必要はありません。なお、JMSのJDBCストアや専用のファイルベースのストアを作成することもできます。

    ノート: ユーザー定義のストアは、JMSサーバーの作成前に構成することも、JMSサーバーの構成処理の一環として、まとめて構成することもできます。

    • ファイル・ストアの作成。ファイル・ストアは、永続JMSメッセージや恒久サブスクライバなどのサブシステム・データを、ディレクトリ内のファイル群の中に格納します。
    • JDBCストアの作成。JDBCストアは、永続JMSメッセージや恒久サブスクライバなどのサブシステム・データを、データベース内に格納します。
  2. JMSサーバーの作成

    基本的なJMSサーバーを作成した後には、次の様々な任意指定のプロパティを定義できます。

    任意指定の全般的なJMSサーバー・プロパティには、ユーザー定義の永続ストアの選択、メッセージ・ページングのデフォルトの変更、アプリケーションが一時的な宛先を作成する場合に使用するテンプレートの指定、期限切れメッセージのスキャン・パラメータの指定などがあります。

    メッセージに許容される最大サイズ、およびJMSサーバーで使用できるメッセージ数やバイト数を指定し、宛先で最大メッセージ数を超えた場合に、JMSサーバーが長いメッセージより先に短いメッセージを配信するかどうかを決定する、ブロッキング・ポリシーを選択することで、このJMSサーバーをターゲット指定したJMSモジュールにおける宛先のバイト数およびメッセージ数のしきい値の上限と下限を定義します。

    ログ・ファイルのデフォルト名の変更、ならびに古いログ・メッセージの別ファイルへの移動(ローテーション)条件の構成など、メッセージ・ロギング・プロパティを定義します。JMSサーバーのログ・ファイルには、メッセージの生成、消費、および削除など、JMSメッセージが通過する基本的なイベントが含まれます。

  3. JMSサーバーを作成した際にターゲット指定のステップをスキップした場合、または現在のターゲット指定パラメータを変更する場合に備えて、ターゲット指定はいつでも行えるようになっています。JMSサーバーは、他のスタンドアロンWebLogic Serverインスタンス、または移行可能なターゲット・サーバーに、ターゲット指定できます。移行可能な対象は、JMSサーバーなど、固定サービスをホストできる可能性のある、クラスタ内の一連のWebLogic Serverインスタンスを定義します。JMSサーバーのターゲットの変更を参照してください。

    ノート: クラスタ・サーバー環境での推奨ベスト・プラクティスは、JMSサーバーを移行可能なターゲットにターゲット指定して、メンバー・サーバーがただ1つの障害部位とならないようにすることです。JMSサーバーはまた、WLS状態監視サービスを利用して、異常なサーバー・インスタンスから正常なサーバー・インスタンスへ、自動移行するように構成することもできます。JMS関連サービスのための移行可能なターゲットの構成を参照してください。

  4. JMSサーバーをターゲットとする宛先のトラブルシューティングを行う必要がある場合は、トラブルシューティングするすべての宛先上で、すべてのメッセージの生成、挿入(処理中のメッセージ)、および消費の処理を一時的に休止できます。宛先は、サーバーの再起動時でも、実行時でも、休止できます。
  5. 必要に応じて、アプリケーションで複数のメッセージを同時に処理できるJMSセッション・プールや、サーバー・セッションを取得したりメッセージを処理したりする接続コンシューマ(キューまたはトピック)を作成します。

    ノート: JMSセッション・プールおよび接続コンシューマの構成オブジェクトは、WebLogic Serverのリリース9.0で非推奨となりました。これらは、Java EE仕様の必須コンポーネントではなく、JTAユーザー・トランザクションもサポートされていないためです。かわりに、Java EEの必須コンポーネントであるメッセージドリブンBean (MDB)が主に使用されています。

    1. JMSセッション・プールの作成
    2. JMS接続コンシューマの作成

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