ACLの貼付け

「設定」ダイアログの「ACLの貼付け」エリアにはいくつかのオプションがあります。

次のオプションがあります。

  • 継承 - オブジェクトの権限(ACL)を、その新規親フォルダから継承します(デフォルト)

  • 保存 - 必要に応じて元のマッピング・アカウントで保持されていた、オブジェクトの権限(ACL)を保持します。

  • グループのみ保存 - 「保持」と同じですが、グループ・アカウントとアプリケーション・ロールに適用され、ユーザー・アカウントには適用されません。これは開発と本番の両方で顧客が同じグループ(売上とマーケティング)を使用する可能性がある開発から本番環境の場合のためのものです。各グループのユーザーは、開発ではTestUserAとTestAdminBで、本番ではSteveとSueのように異なることがあります。

  • 作成 - オブジェクトの権限(ACL)を元の状態のまま保持し、必要に応じてアカウントを作成およびマップします。カタログ・マネージャはバックエンド・セキュリティ・サーバーと通信します。カタログ・マネージャはそのサーバーからユーザーおよびアプリケーション・ロールの情報を入手し、通常、コピーされたオブジェクトを適切なユーザー名またはロールとともに貼り付けることができます。オブジェクトを貼り付けるときは、自身が特定のオブジェクトに対してアカウントを作成するための適切な権限を持っていない可能性があることに注意してください。

    この機能は、管理者が、ユーザーを本番環境に移動する前に、ステージング領域でアカウントを作成するアプリケーションで使用されます。

適切な権限を持っている場合は、新しく貼り付けられたオブジェクトを選択し、所有権を適切なユーザーに再帰的に設定できます。

次にACLオプションを設定した貼付けの例を示します。Steveは/users/steve/MyFavReportフォルダを所有し、「すべてのユーザーが読取り/実行でき、Steveが完全な制御権を持つ」という権限(ACL)を持っているとします。Joe(いくつかの管理権限を持つ)がログインしてMyFavReportをコピーし、それを/users/sue(administratorによって所有され、管理者が完全な制御権を持つ、sueが完全な制御権を持つの権限が設定されている)に貼り付けるとします。

Joeが設定する「ACLの貼付け」オプションに応じた動作は次のとおりです。

  • 継承: /users/sue/MyFavReportフォルダは、Joeによって所有され、/users/sueフォルダに設定されていた権限(管理者が完全な制御権を持つ、sueが完全な制御権を持つ)が設定されます。

  • 保存: /users/sue/MyFavReportフォルダは、Joeによって所有され、/users/steve/MyFavReportフォルダに設定されていた権限(すべてのユーザーが読取り/実行でき、steveが完全な制御権を持つ)が設定されます。Joeが2つ目のカタログ・マネージャに貼り付け、このカタログにsteveが存在しない場合、Steveの権限は破棄されます。steveは存在しているが異なるユーザーIDを持っている場合、SteveのユーザーIDが新しいものにマッピングされます。

  • 作成: /users/sue/MyFavReportフォルダはJoeによって所有され、/users/steve/MyFavReportフォルダに設定された権限(すべてのユーザーが読取り/実行でき、Steveが完全な制御権を持つ)が設定されます。Joeが2つ目のカタログ・マネージャに貼り付け、このカタログにsteveが存在しない場合、所有者は親フォルダから継承されます。(「作成」オプションが適用されるのはカタログ・グループのみのため、これはリリース11gでは非推奨となっています)。