B Oracle Management Agentの別のOracle Management Serviceへのリダイレクト
この付録では、すでにOracle Management Service (OMS)と通信しているOracle Management Agent (管理エージェント)を、異なるEnterprise Manager Cloud Control (Cloud Control)のデプロイメントの一部である別のOMSにデータを通信またはアップロードするために、リダイレクトまたは再指定する方法を説明します。
ノート:
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別のCloud Controlデプロイメントの一部である別のOMSへの管理エージェントのリダイレクトは、新規にデプロイされ初期バージョンからアップグレードされていない管理エージェントの場合にのみサポートされています。初期バージョンからアップグレードされた管理エージェントはリダイレクトできません。
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異なるCloud Controlデプロイメントの一部である別のOMSに管理エージェントをリダイレクトすると、ユーザー定義のメトリック収集や
emd.properties
ファイルに加えられた変更などのエージェント・インスタンス・ホームへのすべての変更が失われます。
この付録の具体的な内容は次のとおりです。
管理エージェントを別のOMSにリダイレクトするための前提条件
管理エージェントをリダイレクトまたは再指定する前に、次の前提条件を満たしていることを確認してください。
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管理エージェントを指定する新しいOMSが管理エージェントと同じまたはそれ以上のバージョンであることを確認します。
再指定する管理エージェントのバージョンを確認するには、「設定」メニューから「Cloud Controlの管理」を選択し、「エージェント」を選択します。管理エージェントの名前をクリックします。管理エージェントのバージョンが「サマリー」セクションに表示されます。
新しいOMSのバージョンを確認するには、「設定」メニューから、「Cloud Controlの管理」、「管理サービス」の順に選択します。新しいOMSの名前をクリックします。OMSのバージョンが「サマリー」セクションに表示されます。
新しいOMSが管理エージェントと互換性のある場合にのみ、管理エージェントを再指定できます。Enterprise Managerの動作保証マトリックスを使用すると、OMSのバージョンと管理エージェントのバージョンとの互換性を確認できます。このマトリックスにアクセスするには、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』のEnterprise Manager動作保証マトリックスへのアクセスに関する項を参照してください。
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管理エージェントで指定していた以前のOMSと、管理エージェントで指定しようとしている新しいOMSには、同じセットのプラグインがデプロイされており、管理エージェントに設定されているすべてのプラグインが新しいOMSにデプロイされていることを確認します。また、新しいOMSにデプロイされたこれらすべてのプラグインが同じバージョン(管理エージェントまたは以前のOMSで設定されたバージョン)か、それ以上のバージョンであることも確認します。
特定のOMSにデプロイされたプラグインの一覧を確認するには、Enterprise Managerシステムにログインし、「設定」メニューから「拡張性」、「プラグイン」の順に選択します。
特定の管理エージェント上で設定されたプラグインの一覧を表示するには、次のコマンドを実行します。
$<AGENT_INSTANCE_HOME>/bin/emctl listplugins agent -type all
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リダイレクトする管理エージェントが稼働していることを確認してから、次のコマンドを実行し、
plugins.txt
ファイルを再作成します。$<AGENT_HOME>/perl/bin/perl $<AGENT_HOME>/sysman/install/create_plugin_list.pl -instancehome <AGENT_INSTANCE_HOME>
ノート:
デフォルトでは、Perlインストールの場所は
create_plugin_list.pl
で/usr/local/bin
として指定されています。別の場所にある管理エージェントにPerlがインストールされている場合は必ず、create_plugin_list.pl
の最初の行を編集し、Perlがインストールされている場所を指定してください。 -
ターゲット・タイプまたはコレクション・メタデータを変更する、管理エージェントに適用されたすべてのパッチも、管理エージェントで指定する新しいOMSに適用されます。
管理エージェントに適用されているすべてのパッチを確認するには、「ターゲット」メニューから「すべてのターゲット」を選択します。管理エージェントのOracleホーム・ターゲットの名前をクリックします。管理エージェントに適用されたすべてのパッチが「適用済パッチ」セクションに表示されます。
表示されたパッチの一覧から必要なパッチ(ターゲット・タイプまたはコレクション・メタデータを変更するパッチ)を新しいOMSに適用します。OMSにパッチを適用する方法の詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』のOracle Management Serviceおよびリポジトリのパッチ適用に関する項を参照してください。
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再指定する管理エージェントに個別パッチを適用している場合には、必ず管理エージェントおよび新しいOMSにバグ15904425の修正を適用してください。