このマニュアルの使用方法
この序文の内容は次のとおりです。
『Oracle Database Plug-inメトリック・リファレンス・マニュアル』の構成
このマニュアルは、メトリックの対象となるOracle Databaseターゲットおよびデータベース関連ターゲットについての章で構成されています。
各章のメトリックは、カテゴリごとにアルファベット順で並んでいます。
メトリックの情報
利用可能な場合、各メトリックには次の情報が含まれます。
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説明
メトリック名に続く説明です。これにより、メトリックが定義され、可能な場合はメトリックに関する追加情報が提供されます。
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メトリック・サマリー表
利用可能な場合、この表は、メトリックのターゲットのリリース番号、デフォルトの収集頻度、デフォルトの警告のしきい値、デフォルトのクリティカルのしきい値、およびアラート・テキストのリストを示します。
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データ・ソース
メトリックの計算方法。メトリックによっては、データソース情報は示されません。
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ユーザーの処理
アラートの原因となっている問題の解決方法を提案します。
メトリック・サマリー表の例
この項では、『Oracle Database Plug-inメトリック・リファレンス・マニュアル』で使用されるメトリック・サマリー表の例を示します。
デフォルトのしきい値がメトリックに対して定義されていない場合、ターゲットのリリースおよびデフォルトの収集頻度のみが示されます。
ターゲット・バージョン | 収集頻度 |
---|---|
すべてのバージョン |
15分ごと |
次の表は、サーバー評価頻度と収集頻度が同じメトリックを示します。
ターゲット・バージョン | 評価および収集頻度 | デフォルトの警告のしきい値 | デフォルトのクリティカルのしきい値 | アラート・テキスト |
---|---|---|---|---|
すべてのバージョン |
10分ごと |
10000000 |
12500000 |
サーバーから送信されたバイト数は%value%です |
メトリック・サマリー表の列の定義
前述のように、メトリック・サマリー表は、全メトリック情報の一部です。次の表で、メトリック・サマリー表の列について説明します。
列のヘッダー | 列の定義 |
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ターゲット・バージョン |
ターゲットのバージョン(12cなど)。 |
評価および収集頻度 |
しきい値を超えたかどうかを判断するためにメトリックが収集および評価される割合。評価頻度と収集頻度は同じです。 |
収集頻度 |
管理エージェントがデータを収集する割合。メトリックのデフォルトの収集頻度は、そのターゲット・タイプに対するEnterprise Managerのデフォルトの収集ファイルからのものです。 |
デフォルトの警告のしきい値 |
警告アラートが発生するかどうかを示す値。警告しきい値の評価により、メトリックに対して定義された、指定した連続発生数に対してTRUEの結果が返された場合、アラートは警告の重大度レベルで発生します。 |
デフォルトのクリティカルのしきい値 |
クリティカル・アラートが発生するかどうかを示す値。クリティカルのしきい値の評価により、メトリックに対して定義された、指定した連続発生数に対してTRUEの結果が返された場合、アラートはクリティカルの重大度レベルで発生します。 |
アラート・テキスト |
アラートが生成された理由を示すメッセージ。パーセント記号(%)で囲んだ文字は、変数を表します。たとえば、 |
メトリック、しきい値およびアラートについて
メトリックとは、ターゲットの動作の判別に使用する測定単位です。Enterprise Managerでは、メトリックと関連のしきい値を使用して、ターゲットについての問題を管理者に通知するアラートを送信します。
しきい値は、モニターする値が比較される境界の値です。たとえば、「ディスク使用率(%)」メトリックに関連する各ディスク・デバイスに対して、異なる警告およびクリティカルのしきい値を定義できます。Oracleによって事前に定義されているしきい値もあります。
しきい値に達すると、Enterprise Managerはアラートを生成します。アラートは、特定の条件が発生したことを示すインジケータで、次のいずれかの条件に合っている場合に生成されます。
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しきい値に達した場合。
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アラートがクリアされた場合。
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モニターされているサービスの可用性が変わった場合。たとえば、アプリケーション・サーバーの可用性が稼働から停止になった場合です。
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特定の条件が発生した場合。たとえば、エラー・メッセージがデータベース・アラート・ログ・ファイルに書き込まれるとアラートが発生します。
アラートは、モニター対象の条件を事前定義された一定の間隔で別のプロセスからチェックすることによって、ポーリングベースのメカニズムで検出されます。
関連項目:
メトリック、しきい値およびアラートの詳細は、Oracle Enterprise Manager概要を参照してください。
メトリックのアクセス
Cloud Controlコンソールからメトリックにアクセスするには、「すべてのメトリック」ページを使用します。
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Cloud Controlコンソールから、ターゲットを選択します。
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ターゲットのホームページから、ターゲット・タイプ名を選択し、「モニタリング」、「すべてのメトリック」の順に選択します。
メトリックの編集
Enterprise Managerには、最初からクリティカルのメトリックに対するデフォルトのしきい値が含まれています。警告およびクリティカルのしきい値に達すると、Enterprise Managerはアラートを生成し、発生間近の問題について適時に対応できるよう知らせます。
編成のモニタリングに対するニーズに適応するよう、Enterprise Managerで提供されたしきい値を編集し、新しいしきい値を定義することができます。
しきい値を定義する場合:
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許容された値を選択して不要なアラートを回避し、適時に問題を引き続き通知します。
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メトリックの傾向に基づいてメトリックしきい値を調整します。モニタリング・システムで実行できる重要なアクションの1つは、一定の時間メトリックの傾向を追跡することです。そのため、重要なメトリックおよびしきい値に設定する必要があるレベルの質の高い判断を下すことができます。
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適宜発生回数を設定します。たとえば、1回または2回のみイベントが発生する場合、通知を受ける必要がない可能性があります。到達してから通知するメトリックの発生回数を設定できます。
メトリックしきい値を変更するには:
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Cloud Controlコンソールから、ターゲット名を右クリックして、「モニタリング」、「すべてのメトリック」の順に選択します。
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「すべてのメトリック」ページから、変更するメトリックを選択します。
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「しきい値の変更」をクリックします。
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「しきい値の変更」ウィンドウで、次のような設定の値を設定できます。
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警告のしきい値
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クリティカルのしきい値
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アラート前の発生
ノート:
変更を行うターゲットに対しては、少なくともOPERATOR権限を持っている必要があります。OPERATOR権限がない場合、「メトリックしきい値」表の内容は読取り専用になります。
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「しきい値の保存」をクリックして、新しいメトリック設定を管理リポジトリにアップロードします。
複数のしきい値の指定
複数のしきい値の指定機能により、異なるしきい値を持つことができるデータの様々なサブセットを定義できます。複数のしきい値を指定すると、アラートのトリガーに使用するデータをさらに詳細に指定できます。これは、Enterprise Managerを使用する上での代表的な利点の1つです。複数のしきい値を指定するキーは、比較がメトリックしきい値と全体的に関連する方法を決定することです。特定のデバイス、マウント・ポイントなどの追加の上下のしきい値を定義すると、どのような利点がありますか。たとえば、平均ディスクI/Oサービス時間メトリックの場合、すべてのディスク(sd0とsd1)に適用する警告とクリティカルのしきい値を定義することも、特定のディスク(sd0)に異なる警告とクリティカルのしきい値を定義することもできます。これにより、現在sd0に定義されているしきい値のみを上下に調整できます。