構成トポロジ・ビューア

構成トポロジ・ビューアでは、複数ターゲット間の関係がビジュアルなレイアウトで示されます。

この項の内容は次のとおりです。

構成トポロジ・ビューアについて

構成トポロジ・ビューアでは、複数ターゲット間の関係がビジュアルなレイアウトで示されます。ターゲットのホームページから構成トポロジ・ビューアにアクセスするには、「構成」を選択し、動的ターゲットのメニューで「トポロジ」を選択します。現在のターゲットについて、トポロジ・グラフが表示されます。このビューアで、次の操作が可能です。

  • ターゲットのヘルス問題の発生源を特定する、つまり失敗の原因と考えられるターゲットを検出します。たとえば、ホストが停止しているためにデータベースが停止しているなどです。

  • ターゲットが他のターゲットに及ぼす影響を分析します。たとえば、給与および財務アプリケーションは、データベースが停止していると影響を受けます。

  • システムのメンバーとその相互関係を表示し、システムの構造を判定します。

  • ターゲット間に関係を追加します。この関係は、他のCloud Controlツールに反映されます。

  • 自分が担当しているターゲットのみに焦点を当てられるように、構成トポロジ・ビューをカスタマイズします。

  • 作成したカスタム・トポロジ・ビューを、他のCloud Controlユーザーと共有します。

トポロジの使用例

どのようなときにトポロジ機能を使用するか、その例を次に示します。

構成トポロジの表示

構成トポロジ・ビューアでは、複数ターゲット間の関係がビジュアルなレイアウトで示されます。

表示しているトポロジがブラウザ・ウィンドウより大きい場合、次の方法により、ビューを調整できます。

  • ウィンドウの右下にある小さい矢印アイコンをクリックしてナビゲータを起動します。これにより、トポロジのどの部分を表示するかを選択できます。

  • 画面の左上にあるズーム・コントロールを使用して画面内のノードのサイズを小さくします。

次のステップを実行します。

  1. 構成トポロジ・ビューアにアクセスします。

    Cloud Controlホームページの「ターゲット」メニューから「すべてのターゲット」を選択します。表で、適切なターゲットをクリックします。メニューが表示されたら、動的ターゲット・メニューから「構成」「トポロジ」の順に選択します。

  2. 「ビュー」リストから、次のいずれかを選択します。
    • 使用

      このビューを使用すると、選択したターゲットが依存するターゲットを確認しやすくなります。ターゲットに問題がある場合、ターゲットが依存する別のターゲットに問題の原因があるかどうかを確認する上でこのビューが役に立ちます。

    • 使用者

      このビューには、選択したターゲットに依存するターゲットが表示されます。たとえば、ターゲットを停止し、その影響を受ける他のターゲットを確認する必要がある場合、このビューが役に立ちます。

    • システム・メンバー

      このビューには、システムのメンバーが表示されます(システム・ターゲットに対してのみ使用できます)。

    • エンド・ユーザーによって定義され。共有されているカスタム・ビュー(他のユーザーが使用できるようにするには、カスタム・ビューを明示的に共有する必要があります)。

    「使用」、「使用者」および「システム・メンバー」ビューは、Oracleにより提供されるトポロジ・ビューです。これらは変更できません。

  3. 「トポロジ」ページでは、次の操作を行えます。

システム・コンポーネント構造の特定

ITシステムを構成しているコンポーネント(ターゲットとターゲット・コンポーネント)とその関係を特定するには、構成トポロジ・ビューアを使用します。

次のステップを実行します。

  1. 構成トポロジ・ビューアにアクセスします。
  2. 「ビュー」メニューで「システム・メンバー」を選択します(ターゲットがシステムの場合のみ使用できます)。ビューに、ターゲット間の関係が表示されます。デフォルトで表示されるビューは、ターゲット・タイプによって異なります。

2つのターゲット間の特定の関係を確認するには、それらの間のリンク上にカーソルを合せると、関係名がポップアップ表示されます。

次の点に注意してください。

  • トポロジ機能は、ターゲットのコンテキストにある場合は常に使用可能です。ターゲット・タイプ・メニューから「構成」「トポロジ」の順に選択します。

  • すべてのターゲット・タイプに構成データがあるわけではありません。構成データがないターゲット・タイプの場合、「構成」メニューおよびトポロジ・グラフは使用できません。

ターゲットの構成状態の一般ステータスの確認

トポロジを利用すると、システム・エンティティの関係やターゲットの構造、ターゲット・コンポーネントを表示してシステム状態を確認し、構成状態と構成のステータスを分析することかできます。

次のステップを実行します。

  1. 構成トポロジ・ビューアにアクセスします。
  2. 構成トポロジ・ビュー・ページの「使用」ビューに、ターゲットが停止中かどうかを示すアイコンが表示されます。特定のページ、たとえば「使用」や「使用者」などを選択できます。また、アイコンは、ターゲットにインシデントが関連付けられているかどうかも示します。

ターゲットの構成状態/コンプライアンス・スコアの取得

ターゲットの構成状態とコンプライアンス・スコアを特定するには、次のステップを実行します。

  1. 構成トポロジ・ビューアにアクセスします。
  2. 問題のあるターゲットにズームインします。問題が、問題のターゲット・ステータスを示すアイコン、ターゲット・インシデントを示すアイコンによって表されます。すべてのターゲット・ページで選択したタイプは常にハイライトされています。
  3. ターゲットをクリックすると、ターゲットのプロパティが「構成」タブの「プロパティ」セクションに提供されます。「構成」タブには、ターゲット・コンプライアンス、過去1週間の構成の変更、および推奨パッチに関する情報が表示されます。これらの値からのリンクを使用すると、詳細なレポートにアクセスできます。

    インシデントが「インシデント・サマリー」タブにレポートされている場合、レポートされているイベントおよびインシデントを解決します。コンプライアンス情報は「構成」タブで確認できます。ターゲットがコンプライアンスしていない場合、問題を解決します。また、パッチが適用されていない場合は、パッチを適用します。

  4. すべてのターゲットが正常に機能するまで、各ターゲットの分析プロセスを繰り返します。

問題の分析と特定の問題の詳細表示

トポロジ・グラフをドリルダウンすると、問題の原因と考えられる特定の問題点を詳細に表示できます。

次のステップを実行します。

  1. 構成トポロジ・ビューアにアクセスします。

    Cloud Controlホームページの「ターゲット」メニューから「すべてのターゲット」を選択します。表で、適切なターゲットをクリックします。メニューが表示されたら、動的ターゲット・メニューから「構成」「トポロジ」の順に選択します。

    ターゲット・データを表示するには、ノードの上にカーソルを置いて「>>」の方向に移動し続けます。データが含まれるポップアップが表示されます。詳細は、右側にある「プロパティ」を選択してください。データに関連付けられたリンクを選択すると、詳細ページが表示されます。

  2. 構成履歴の変更を表示します。

    動的ターゲット・メニューから、「構成」「履歴」の順に選択します。構成履歴ページで、過去24時間以内に履歴の変更があったかどうかを確認します。変更があった場合には、特定のターゲットについて変更の詳細を表示します。

    別の方法でノードから構成の変更にアクセスするには、ノードを選択し、「プロパティ」「構成」タブ→構成の変更に関連付けられた値をクリックします。

  3. 「プロパティ」から、コンプライアンス違反、インシデントおよび不正な変更を表示します。
  4. 特定のターゲットのために生成されたクリティカルまたは警告インシデントを表示します: 「プロパティ」「インシデント」の順に選択します。
  5. パッチに関する推奨事項があるかどうかを確認します。

    「トポロジ」ページで、ノードを選択します。「プロパティ」「構成」の順に選択します。パッチ・アドバイザに関連付けられている値をクリックします。

依存性分析について

依存性分析(根本原因分析とも呼ばれる)では、上位から下位に関係を走査し、アイテムが依存するアセットでの問題を原因とする問題があるかとうかを調べます。

ターゲットの状態の問題の原因を見つけるには、次のステップを実行します。

  1. 構成トポロジ・ビューアにアクセスします。

  2. 「表示」リストで、「使用」を選択します。これにより、選択したターゲットが依存するターゲットのトポロジが表示されます。

    問題の原因である可能性がある1つ以上のターゲットへのパスに色が付いています。

    ターゲットが起動していない場合、問題の原因である可能性がある1つ以上のターゲットへのパスに色が付いています。赤色のリンクはユーザーのターゲットから停止中のターゲットへリンクしており、黄色のリンクはステータスが不明のターゲットにリンクしています。

    デフォルトでは、トポロジには、ターゲット間の依存関係を含むツリーのすべての深さが含まれます。

影響分析について

影響分析では、ツリーの下位から上位へと関係を走査し、要素(ターゲットまたはシステム)に変更を加えた場合に問題が起こるかどうかを調べます。これによって、要素に変更を加えた場合に影響を受ける、要素に依存するアイテムは何かがわかります。たとえば、リスナーを停止したら、どのデータベースが影響を受けるか、などです。

次のステップを実行します。

  1. 構成トポロジ・ビューアにアクセスします。

  2. トポロジ・ページで、「使用者」ビューを分析します。トポロジには、選択したターゲットに依存するターゲットが表示されます。

カスタム・トポロジ・ビューの作成

特定のタスクやレポートなど、興味のあるターゲットのみを格納するカスタム・トポロジ・ビューを作成します。カスタム・ビューから、Cloud Controlによって提供される関係データを増補することもできます。

次のステップを実行します。

  1. 構成トポロジ・ビューアにアクセスします。
  2. 「カスタマイズ」メニューから、「カスタム・ビューの作成」を選択します。トポロジの名前および説明を指定し、初期コンテンツの1つを選択します。
    • 現在のビューをコピー: 表示しているトポロジ・ビューと類似したトポロジ・ビューを作成します。

    • 空のビューを作成: ルート・ノードから始まるトポロジ・ビューを作成します。

    また、次のいずれかの公開オプションを選択します。

    • 現在のターゲット・タイプのすべてのターゲットのカスタム・ビューを公開します。たとえば、データベース・ターゲットのトポロジ・ビューで作成している場合、新規ビューはすべてのデータベース・ターゲットに対して使用可能になります。

    • 現在のターゲットに対してのみカスタム・ビューを公開します。

    ビューを共有するには、「このカスタム・ビューを他のユーザーと共有」をクリックします。

    「OK」をクリックします。

  3. トポロジで不要な情報を非表示にするには、ターゲットをハイライトし、「カスタマイズ」メニューで「関係を非表示」を選択します。

    ターゲットを選択することにより、表示されていない関係を表示することもできます。「カスタマイズ」メニューから、「ターゲット」「ターゲット・タイプとの関係をさらに表示」の順に選択します。

    特権ユーザーは、カスタム・ビューを他のユーザーと共有するよう選択することもできます。カスタム・ビューを共有するには、「このカスタム・ビューを他のユーザーと共有」というラベルのチェック・ボックスを選択します。

  4. 「OK」をクリックします。

カスタム・トポロジ・ビューの削除

使用しなくなったカスタム・トポロジ・ビューは、「ビュー」リストが煩雑にならないように、削除します。ノート: システム所有のビューは削除できません。

次のステップを実行します。

  1. 構成トポロジ・ビューアにアクセスします。
  2. 「ビュー」リストで、削除するトポロジ・ビューを選択します。
  3. 「カスタマイズ」メニューから、「カスタム・ビューの削除」を選択します。
  4. 確認ポップアップで「カスタム・ビューの削除」をクリックします。

カスタム・トポロジ・ビューからの関係の除外

トポロジ・ビューの作成後、カスタム・ビューに表示されているターゲットの一部を削除できます。Oracleにより提供されたトポロジ・ビュー(「使用」、「使用者」および「システム・メンバー」)は、変更できません。

次のステップを実行します。

  1. 構成トポロジ・ビューアにアクセスします。
  2. 「ビュー」リストで、変更するトポロジ・ビューを選択し、ターゲットを選択します。

    ノート: システム作成のビューは変更できません。

  3. 「カスタマイズ」メニューから、「関係の非表示」を選択します。
  4. グラフに表示されている関係のリストが関係の非表示ページに表示されます。グラフから除外する関係は複数選択できます。「OK」をクリックします。

カスタム・トポロジ・ビューにおけるターゲットへの関係の追加

トポロジ・ビューを作成した後、カスタム・ビューに関係を追加する必要がある場合があります。これにより、追加する関係を使用して現在表示中のターゲットに関連するターゲットがある場合、これらのターゲットがカスタム・ビューに追加されます。

次のステップを実行します。

  1. 構成トポロジ・ビューアにアクセスします。
  2. 「表示」リストから、所有しているか、変更の権限を持つカスタム・トポロジ・ビューを選択します。使用、使用者およびシステム・メンバーなどのシステム・ビューは変更できません。
  3. トポロジを拡張するターゲットをハイライトします。「カスタマイズ」メニューから、「ターゲット」「ターゲット・タイプとの関係をさらに表示」の順に選択します。
  4. 表示されたダイアログに、選択したターゲット・タイプが参加できる関係のリストが表示されます。興味のある関係を選択し、「OK」をクリックします。選択した関係を使用して選択したターゲット・タイプに関連するターゲットがトポロジ・ビューに追加されます。

ターゲットへの関係の作成

Cloud Controlにあるシステムに関する情報が不完全である場合、ターゲット間の関係を作成できます。

ノート: 新しい関係を作成すると、指定した関係を示しターゲットを含むトポロジに、自動的に新しい関係が表示されます。

次のステップを実行します。

  1. 構成トポロジ・ビューアにアクセスします。
  2. 「ビュー」リストで、変更するトポロジ・ビューを選択し、ターゲットを選択します。
  3. 関係の一方の側にするトポロジ内のターゲットを選択します。
  4. カスタム・ビューの作成ページで、名前および説明を指定し、初期コンテンツを選択し、このカスタム・ビューを公開する方法を決定します。「OK」をクリックします。
  5. 「カスタマイズ」メニューから、「ターゲット」「ターゲットとの関係を作成」の順に選択します。
  6. ターゲットとの関係を作成ページで、関連付けられたターゲット、およびターゲット間の関係を選択します。リストには、このターゲット・タイプが参加できる関係のみが表示されます。互いにすべてのターゲット・タイプを関連付けることができるわけではありません。

    ノート:

    作成した関係は、ビューと無関係です。作成した関係は、Cloud Controlの他の箇所(システム・テンプレート、トポロジ・ビュー、構成比較など)で表示したり、使用できます。カスタム・ビューを削除しても、新規関係は削除されません。
  7. 確認ページで、「作成」をクリックします。

関連付けられたターゲットがビューに追加されます。

ターゲットからの関係の削除

2つのターゲット間の関係を作成した場合、この関係がもはや存在していないことが判明することがあります。この変化を反映するには、必要に応じて不要な関係を削除します。一度削除した関係は、どのトポロジ・ビューにも表示されなくなります。

次のステップを実行します。

  1. 構成トポロジ・ビューアにアクセスします。
  2. 「表示」リストから、カスタム・ビューを選択します。
  3. 削除する関係へのリンクを選択します。ノードを右クリックし、コンテキスト・メニューを表示して関係を削除するか、「カスタマイズ」メニューから「関係」「関係の削除」の順に選択します。
  4. 確認ページで、「削除」をクリックします。

関係は、システム・テンプレート、トポロジ・ビュー、構成比較などのCloud Control内の様々な場所で使用されます。このトポロジから関係を削除すると、これらの他の領域に影響する可能性があります。

関係を作成する場合、「関係の削除」メニュー項目を使用して後で関係を削除できます。

構成トポロジ・グラフ上の情報の表示形式の制御

カスタム・トポロジにターゲットが表示される形式を制御するには、ターゲット・タイプが表示される層をカスタマイズし、ターゲット・タイプをまとめることができます。

ターゲット・タイプが表示される層は、レイアウトが左右または上下のどちらであるかに応じて、トポロジ内の垂直配置または水平配置に影響します。

表示形式をカスタマイズするには、次のステップに従います。

  1. 構成トポロジ・ビューアにアクセスします。

  2. 既存のカスタム・ビューを作成または選択します。

  3. 停止しているターゲットへの、ハイライトされたパスを制御するには、「「停止」の根本原因を強調表示」メニュー項目を切り替えます。

    ルート・ターゲットが停止している場合にこのメニュー項目を選択すると、ルート・ノードから停止している他のターゲットへのパスがハイライトされます。ハイライトされたパスを目で追っていくと、どのターゲットがルート・ターゲットの停止ステータスの原因になっているかを特定できる場合があります。

    ノート:

    このオプションを選択した場合、ノードをグループ化することはできません。

  4. 層を操作するには、次のようにします。

    1. 「カスタマイズ」メニューで、「層の選択」を選択します。

    2. 「層の指定」または「デフォルト層の使用」を選択します。層の指定を選択する場合、ターゲット・タイプを目的の層にドラッグします。

  5. リンクの色付けの有効/無効を切り替えるには、「カスタマイズ」メニューで「「停止」の根本原因を強調表示」を選択します。

  6. ターゲットをグループ化するには、次のようにします。

    1. ソース・ターゲット・タイプとコピー先ターゲット・タイプ間の1つ以上のアソシエーションを表すリンクを選択します。

    2. 「カスタマイズ」メニューで「関係」を選択し、「ターゲットのグループ化」を選択します(「ターゲットのグループ化」を選択する別の方法は、リンクを右クリックし、「ターゲットのグループ化」を選択することです)。

      一致するすべてのアソシエーションがグループ・ボックスに配置されます。

ノート:

「「停止」の根本原因を強調表示」を選択している場合、ターゲットのグループ化はできません。