構成拡張および収集

構成拡張は、Cloud Controlがまだ収集していないファイルおよびその他の構成データを識別する方法を提供します。よく知られたターゲット・タイプまたは構成拡張定義の一部として導入されたターゲット・タイプで、カスタマイズされた構成を収集できます。ブループリントと呼ばれる構成拡張のセットをOracleからダウンロードできます。ブループリントと呼ばれるのは、特定のプラットフォーム(Apache Tomcatなど)について収集するファイルとデータを詳細に規定しているためです。

構成拡張の一般的なライフサイクルは次のとおりです。

  • 構成拡張を作成し、いくつかのターゲットにデプロイします。

  • 一定期間の有効性を評価します。

  • 指定を変更および微調整し、より広範に再デプロイします。

  • 適切でなくなったら、指定をアンデプロイし、削除します。

この項の内容は次のとおりです。

構成拡張の処理

この項では、構成拡張の作成、編集およびその他の管理を行う方法を説明します。カスタム・ターゲット・タイプを使用する構成拡張を作成する場合、最初にカスタム・ターゲット・タイプを作成するワークフローが推奨されます。それと同時に、サンプル・ターゲット・インスタンスとして機能する補完的な新しいターゲットも追加できます。

カスタム・ターゲット・タイプの作成

構成拡張の要件を満たす既存のターゲット・タイプがない場合、カスタム・ターゲット・タイプを作成できます。

新規ターゲット・タイプを作成する前に、管理者がソフトウェア・ライブラリをインストールしてあることを確認します(「設定」メニューから「プロビジョニングとパッチ適用」を選択し、「ソフトウェア・ライブラリ」を選択します)。これは、Cloud Controlのインストール後に一度行う必要があります。

  1. 「エンタープライズ」メニューから「構成」を選択し、「構成拡張」を選択します。「構成拡張」ページで、「アクション」メニューから「カスタム・ターゲット・タイプの作成」を選択します。
  2. 表示されるダイアログでカスタム・ターゲット・タイプの名前を指定し、「OK」をクリックします。前述したとおり、プロセスの完了にはしばらく時間がかかります。
  3. 完了後、ターゲット・タイプの作成を確認するメッセージが表示され、そこでサンプル・ターゲット・インスタンスを追加するかどうかを確認されます。サンプル・ターゲットは、構成データの収集の基礎となります。「はい」をクリックします。
  4. 追加したカスタム・ターゲット・タイプに関連付けられたダイアログが表示されます。「検索」アイコンをクリックして追加したターゲットをモニターする管理エージェントを選択し、「ターゲットの追加」をクリックします。
  5. 表示されるダイアログで、インスタンスのターゲット・タイプに適したターゲット・プロパティを指定します。特に、適切なターゲット・プロパティはインストール・ホームへのパスです。カスタム・ターゲット・タイプに関連する構成ファイルの場所として適しているためです。オプションで、コスト・センターおよびライフサイクル・ステータスなどのグローバル・プロパティを指定します。「OK」をクリックします。

    これで、カスタム・ターゲット・タイプ用の構成拡張を作成したときに、ターゲットはサンプル・ターゲットとして利用可能になります。

カスタム・ターゲット・タイプの作成の間に、新しいターゲット・インスタンスを追加することは必須ではありません。「アクション」メニューから「新しいカスタム・ターゲットの追加」を選択し、前述のプロセスのステップ4および5に従うことで、後からこれを行うことができます。その際、ドロップダウン・リストからカスタム・ターゲット・タイプを選択します。

構成拡張の作成または編集

構成拡張を作成、類似作成または編集するには、次の手順に従います。

適切な権限が与えられている場合、構成拡張を編集してその編集済バージョンを保存できます。この場合、バージョン番号が増加します。また、ドラフトとして編集および保存することや、ドラフトを公開のために編集することができます。構成拡張を編集する際、ターゲット・タイプは変更できません。変更すると、基盤となるメタデータで、構成拡張の既存のデプロイとの互換性がなくなる可能性があるためです。構成拡張および権限についてを参照してください。

ノート:

デプロイ済の構成拡張を編集する場合、保存時に自動的に再デプロイされます。これは、ドラフトとしての保存には適用されません。

  1. 構成拡張ライブラリで、「作成」ボタンをクリックします。または、ライブラリで既存の仕様を選択し、「類似作成」または「編集」をクリックします。
  2. 「構成拡張の作成」ページで、構成拡張の名前および説明(オプション)を入力します。類似作成アクションでは、仕様の名前の変更が最小限、必要です。
  3. ドロップダウン・メニューからターゲット・タイプを選択します。
  4. オプションで、サンプル・ターゲットを設定します。サンプル・ターゲットは、構成データを収集するホストにあります。サンプル・ターゲットを設定しない場合、ファイル・システムを参照できず、仕様の入力時にプレビュー機能を使用できません。

    「検索」アイコンをクリックします。ターゲット・タイプの既知のインスタンスを含むダイアログが開きます。必要に応じてフィルタ基準を使用して、目的のインスタンスを検索し、「選択」をクリックします。

  5. 「ファイルとコマンド」タブの入力手順は、「ファイルとコマンド」タブの使用を参照してください。
  6. 「SQL」タブの入力手順は、「SQL」タブの使用を参照してください。
  7. 仕様の定義が終了し、資格証明をターゲット・タイプにマップしたら、プレビュー機能を使用してエントリを検証します。特に、解析済のビューが適切な内容であるかを確認します。
  8. 新規または編集済の仕様を保存します。構成拡張はパブリック・ドメイン内にあることに注意してください。テスト中は「下書きとして保存」機能を使用して仕様を内密にしておき、それを改良します。構成拡張およびバージョニングについてを参照してください。

    ドラフトを編集する場合、ボタンは次のように変更されます。

    • 「公開」は、ドラフトを公開することを意味します。

    • 「保存」は、ドラフトの新規バージョンを作成することを意味します。

終了したら、構成拡張をターゲット・インスタンスにデプロイすることで、構成データの収集を開始できます。構成拡張およびデプロイについてを参照してください。

「ファイルとコマンド」タブの使用

次の手順に従って、ファイルとコマンドの仕様を作成します。

  1. 検索アイコンをクリックしてデフォルトのベース・ディレクトリの場所に移動します。ここが、構成ファイルがある場所か、指定するコマンドが実行される場所です。

    「プロパティの使用」ボタンをクリックして、ターゲット・プロパティを選択してディレクトリ・パスの一部として含めることができるダイアログを開きます。これらのプロパティは変数として機能し、中カッコで示され、実行時に実際の値に置き換えられます。選択内容を補うボックスに追加テキストを入力できます。たとえば、OracleHomeを選択し、ディレクトリ{OracleHome}/configを追加して、Oracle Homeのパスの下の構成サブディレクトリにあるターゲット上のファイルを収集します。ターゲット・タイプの定義によって使用可能なターゲット・プロパティが判別されることに注意してください。ユーザー定義のプロパティは管理エージェントで使用できないため、リストには表示されません。

  2. 「詳細設定」をクリックして、次を指定します。
    • サンプル・ターゲットの代替ベース・ディレクトリ。

    • 管理エージェントでデータを収集する際に使用するエンコーディング。構成データはリポジトリにUTF-8形式で保管されます。「Oracleデフォルト」ではXMLファイルにはUTF-8、その他のファイル・タイプにはターゲットのロケール・エンコーディングが使用されます。「ターゲット・ロケール」では、XMLを含むすべてのファイル・タイプがターゲットのロケール・エンコーディングに格納されます。その他の場合は、ドロップダウン・リストからエンコーディングを選択します。リストから直接選択すると、対応するラジオ・ボタンが自動的に選択されます。

    • ターゲットのデータにアクセスするために、管理エージェント資格証明(ファイルおよびコマンド仕様のみ)または他の事前定義済の資格証明セットを使用するかどうか。カスタマイズした資格証明セットがドロップダウン・リストに表示されない場合、「作成」をクリックして、使用する資格証明セットを特定します。次に、作成する資格証明セット名にマップする資格証明を指定する必要があります。マップされた名前が不明な場合、ステップ3で説明しているように、リモート・ファイル・ブラウザを開いてファイルを追加するときに、資格証明セットを指定できます。詳細は、構成拡張の作成時の資格証明の設定を参照してください。

  3. 「追加」をクリックして、仕様タイプとしてファイルまたはコマンドを選択します。

    ファイル仕様の場合、指定されたスペースにファイル名を入力するか、ベース・ディレクトリを参照してターゲット上のファイルを選択します。ワイルドカード(*および**)が使用可能で、**は0以上のサブディレクトリを表します。ワイルドカードの使用では(および一般的な注意事項として)、収集によって生じるファイルが多すぎる(または大きすぎる)ようにならないことと、収集されるファイルが構成に関連することに注意します。つまり、管理下にあるファイルの変更を比較的最小限に抑えることで、Cloud Controlがオーバーロードしないようにします。

    コマンド仕様の場合、指定されたスペースにコマンド構文を入力するか、スクリプトまでベース・ディレクトリを参照します。コマンドに一意の別名を割り当てる必要があります。割り当てた別名が、構成拡張階層を表示する際のリンクとして、構成ブラウザに表示されます。リンクをクリックすると、右側のタブにコマンド仕様が開かれます。ファイルについて前述した注意事項はコマンド出力にも当てはまります。つまり、その結果は数量およびサイズの制約と、構成に関連したデータにするという制約があります。

    パーサーを選択して、リポジトリ内に格納するために、構成ファイルまたはコマンド出力を標準フォーマットに変換します。デフォルトはありません。パーサーを指定しない場合、RAWデータ・フォーマットのみが格納され、表示に使用できます。詳細は、「パーサーの管理」を参照してください。

    必要に応じて、ツリー・ノードを整列させるために、解析後ルールを指定します。ルールの入力の詳細は、「ルールの設定」を参照してください。

  4. ステップ3を繰り返して、追加のファイルまたはコマンドを指定します。

構成拡張の作成または編集に戻って、7から再開します。

「SQL」タブの使用

次の手順に従って、SQL問合せの仕様を作成します。

  1. データベースへの接続に使用する資格証明を選択します。カスタマイズした資格証明セットがドロップダウン・リストに表示されない場合、「作成」をクリックして、使用する資格証明セットを特定します。作成する資格証明セット名にマップする資格証明を指定する必要があることに注意してください(構成拡張の作成時の資格証明の設定を参照してください)。構成拡張は、SYSDBA、SYSOPERまたはその他のロールではなく、NORMALロールのデータベース資格証明のみをサポートします。
  2. SQL問合せによってデータを抽出するOracleデータベースへのJDBC接続を指定します。接続文字列は、URLまたはデータベース・ターゲット・プロパティの抽出のいずれかです。これら2つの組合せ(部分的なURLと一部のターゲット・プロパティなど)ではありません。

    URLには、ターゲット・データベース・ホストの名前、適用可能なポート番号およびOracle Service名(SID)が含まれている必要があります。例: mydatabase.example.com:1521:ORCL

    ターゲット・プロパティを使用する場合、フィールドを空白のままにします。アプリケーションの実行時に、接続を確立するために、これらのターゲット・プロパティ{MachineName}{Port}{SID}が値に置き換えられます。

  3. 「追加」をクリックし、表示されたテキスト・ボックスに、SQL問合せを入力または貼付けします。問合せが、管理可能なサイズおよび範囲の該当する構成関連のデータのみを返すのに十分に選択的であることを確認してください。

    問合せに一意の別名を割り当てる必要があります。割り当てた別名が、構成拡張階層を表示する際のリンクとして、構成ブラウザに表示されます。リンクをクリックすると、右側のタブでSQL問合せが開きます。

    ドロップダウン・リストで、データベース問合せパーサーを事前選択する必要があります。

    必要に応じて、ツリー・ノードを整列させるために、解析後ルールを指定します。ルールの入力の詳細は、「ルールの設定」を参照してください。

  4. ステップ3を繰り返して、追加のSQL問合せを指定します。

構成拡張の作成または編集に戻って、ステップ7から再開します。

構成拡張の作成時の資格証明の設定

構成拡張の作成時に資格証明セットを作成する場合は、資格証明セットを構成する資格証明を指定する必要があります。これを実行するには、構成拡張ライブラリに戻り、次の手順を実行する必要があります。

  1. 「設定」メニュー(「ヘルプ」メニューの横にあるページの最上部右側)から、「セキュリティ」を選択し、「モニタリング資格証明」を選択します。
  2. 表内で適切なターゲット・タイプを選択して、「モニタリング資格証明の管理」をクリックします。
  3. 指定したターゲット・タイプに対して、構成拡張定義中に作成した資格証明セット名のある行を選択して、「資格証明の設定」をクリックします。
  4. 資格証明セットのユーザー名およびパスワードを入力して、「保存」(またはデータベース資格証明の場合は「テストと保存」)をクリックします。
  5. 「ファイルとコマンド」タブ(「「ファイルとコマンド」タブの使用」)または「SQL」タブ(「「SQL」タブの使用」)の説明に戻ります。

ルールの設定

ルールを使用して、解析対象の表現で同じ名前を持つノードを区別します。これは、解析対象のツリーのノードに一致させようとする場合や、コンプライアンスを検証するためのSQL問合せを表現する場合の比較および変更履歴で特に重要です。ルールは、ノードを一意に識別する方法としてツリー内のノード・テキストに大括弧で追加された識別子に解決します。これにより、比較などの操作では、ノード・テキストとカッコで囲まれた識別子の組合せが評価用として使用されます。

ルールは、条件および式で構成され、どちらも有効なXPath式である必要があります。条件は、識別子を必要とするノードに解決します。式は、識別子の文字列計算に解決します。条件で指定されたノードをバイパスするには、特殊なケースのSKIP式を使用できます。これはノイズを排除するのに有益な方法です。つまり、比較が目的の場合は、条件で解決されるノードは無視してください。

一部のルールには、すでに定義済のデフォルト・パーサー・ルールがあります。このルールは、解析対象の表現で自動的に実行されます。デフォルト・ルールのサブセットを使用する、デフォルト・ルールを編集する、または定義したカスタム・ルールで上書きするなどできます。

「ルール」列の数値は意味があります。最初は、この数値はゼロ(0)です。ゼロよりも大きいすべての数値は、定義されているカスタム・ルールの数を示します。ゼロは、デフォルトのパーサー・ルールを持つパーサーにも表示されます。したがって、この列に整数が表示されている場合、その数値によって表されるカスタム・ルールにより、デフォルト・パーサー・ルールがあったとしても上書きされることを意味します。

次の手順に従い、ルールを設定します。

  1. 「パーサー・ルール」ボタンをクリックします。パーサー・ルールの編集ページが表示されます。
  2. カスタム・ルールを定義するには、「追加」をクリックします。表示された表の列で、条件および式を有効なXPath式として入力します。

    複数のルールを定義できます。これらは、指定した順序で解析されるコンテンツに適用されます。操作が終わったら「戻る」をクリックします。

    カスタム・ルールを削除するには、表の列を選択します。

  3. デフォルト・ルールを操作するには、「デフォルト・ルールの追加」をクリックします。

    ルールは表の行に表示され、選択したパーサーにはデフォルト・パーサー・ルールがあります。目的に合せて、デフォルト・ルールを適宜、編集および削除します。作業しているのは対象のルールのコピーであり、コピー元のルールは元の状態のまま保管されています。

    すべてのルールを削除したとしても、インポートしたコピーを削除したにすぎないことに注意してください。デフォルト・パーサー・ルールは、カスタム・ルールによって上書きされないかぎり、依然として存在します。

ルールの例は、「解析されたファイルおよびルールの使用」を参照してください。

「ファイルとコマンド」タブ(「「ファイルとコマンド」タブの使用」)または「SQL」タブ(「「SQL」タブの使用」)の説明に戻ります。

構成拡張の管理

構成拡張の作成と編集に加え、次の操作を実行して構成拡張を管理できます。

  • 選択した指定内容を表示します(読取り専用)。

  • リアルタイムでファセットをモニタリングするため、選択した仕様をコンプライアンス・ライブラリ内のファセットと同期します。

  • XMLファイル・フォーマットへのエクスポート、ローカル・ファイル・システムからインポートによって、構成拡張を共有します。

  • 選択された指定を削除します(適切な権限が必要です)。

構成拡張の表示

構成拡張を読取り専用モードで表示すると、仕様の構造を理解できます。たとえば、新規構成のベース候補となるかどうかなどを確認できます。

  1. 構成拡張ライブラリで、仕様表の行を選択して「詳細の表示」をクリックします。

  2. 様々なタブで設定およびルールを詳細に確認します。

ファセットの同期の有効化

構成拡張仕様をリアルタイム・モニタリング・ファセットと同期することで、構成ファイルと、構成拡張の要素である問合せに対するリアルタイムの変更をモニタリングできます。リアルタイム・モニタリングでは、ファイルおよびデータベース設定が変更された日時、変更したユーザー、監視が自動的に調整されたかどうか、監視されたアクションが認可されたかどうか、などを知ることができます。

構成拡張をリアルタイム・モニタリング・ファセットと同期する場合、構成拡張への今後の変更は対応するファセットに自動的に伝播します。つまり、構成の収集、比較、追跡などが行われるのみでなく、認可済のリアルタイム変更のモニタリングも行われます。構成拡張をファセットと関連付けて、ファセットと同期した構成拡張を続いて編集するためには、EM_COMPLIANCE_DESIGNERの追加的なロールが必要です。

  1. 構成拡張ライブラリで、仕様表の行を選択して、「アクション」メニューから「ファセットの同期の有効化」を選択します。

  2. 「ファセットの同期」列には、構成拡張表の行の「ファセットの使用」リンクが表示されます。リンクをクリックすると、コンプライアンス・ライブラリの「リアルタイム・モニタリング・ファセット」タブに移動します。ここではファセットと構成拡張の同期を管理できます。

構成拡張のエクスポート

構成拡張を、後で同じまたは別のシステムにインポートできるXMLファイルとしてエクスポートできます。

  1. 構成拡張ライブラリで、仕様表の行を選択して、「アクション」メニューから「エクスポート」を選択します。

  2. XMLファイルとして仕様を保存するファイル・システムの場所を参照します。保存されたファイルは、デフォルトで構成拡張の名前を取得します。

構成拡張のインポート

適切な権限が与えられている場合、以前にXMLファイルとしてエクスポートされた構成拡張をインポートできます。

  1. 構成拡張ライブラリで、仕様表の行を選択して、「アクション」メニューから「インポート」を選択します。

  2. ファイルの場所を参照します。ファイルを選択し、ダイアログで「インポート」ボタンをクリックします。

    インポートされた仕様は構成拡張ライブラリに表示されます。

構成拡張の削除

構成拡張を削除するには、所有者であるか、十分な権限を持っている必要があります。依存性があるため、削除によりデプロイメント、ジョブ・スケジュール、既存の収集などに影響を与える可能性があることに注意してください。

  1. 構成拡張ライブラリで、仕様表の行を選択して「削除」をクリックします。
  2. 構成拡張を含むジョブの発行まで、一部の依存性は検証できませんが、システムによって、権限が検証され、削除を回避する依存性がチェックされます。

構成拡張およびバージョニングについて

構成拡張を作成する場合、保存またはドラフトで保存を選択できます。通常の保存アクションでは、一般ユーザーのコミュニティに公開して使用できる仕様を作成します。ドラフトで保存アクションでは、仕様はプライベートのままです。仕様の作成および編集時にこれらのアクションをどのように使用するかによって、バージョニングの方法が異なります。次の例を考えてみます。

  • 構成拡張を作成して保存すると、これはパブリック・バージョン1です。その後で、パブリック1を編集してドラフトで保存すると、これはドラフト1になります。パブリック1は通常、まだ使用できます。ドラフト1を編集して公開すると、これはパブリック2になります。適切な権限を持つ別のユーザーも同時にパブリック1を編集してドラフトで保存でき、ドラフト2のバージョン1が作成されることに注意してください。

  • 構成拡張を作成してドラフトとして保存すると、これはドラフト1のバージョン1です。このドラフトを編集して再度保存すると、これはドラフト1のバージョン2になります。編集と保存の操作を繰り返すと、これはドラフト1のバージョン3になります。ドラフト1のバージョン3を編集して公開すると、これはパブリック・バージョン1になります。

構成拡張および権限について

構成拡張の処理には、実行する特定の操作に特有の権限が必要です。

操作 必要な権限(ロール)

新規ターゲット・タイプの作成

EM_PLUGIN_OMS_ADMIN

新規ターゲット・タイプを作成するには、管理者がソフトウェア・ライブラリをインストールしてあることを確認します(「設定」メニューから「プロビジョニングとパッチ適用」を選択し、「ソフトウェア・ライブラリ」を選択します)。これは、Cloud Controlのインストール後に一度行う必要があります。

新規ターゲット・インスタンスの作成

EM_PLUGIN_AGENT_ADMIN

構成拡張の作成またはインポート

「ユーザーが所有する構成拡張の管理」(「すべてのユーザーが所有する構成拡張の管理」の方がより強力です)

構成拡張と自動的に同期されたリアルタイム・モニタリング・ファセットの関連付け

EM_COMPLIANCE_DESIGNER

構成拡張の編集または削除

編集のレルム内の特定のアクティビティに応じて異なります。

  • 構成拡張の所有者は「ユーザーが所有する構成拡張の管理」が必要。所有者でない場合は「すべてのユーザーが所有する構成拡張の管理」が必要です。

  • すでにデプロイされたターゲットの再デプロイメント・ジョブをスケジュールには、ジョブ・システム・リソース・タイプに対する作成権限が必要です。

  • リアルタイム・モニタリング・ファセットに関連付けられた構成拡張では、EM_COMPLIANCE_DESIGNERが必要です。

ターゲットへの構成拡張のデプロイまたはアンデプロイ

ターゲット・インスタンスに対する「ターゲット・メトリックの管理」権限。「ジョブ・システム」リソース・タイプに対する「作成」権限(デプロイメント/アンデプロイメントをスケジュールする場合)。EM_PLUGIN_AGENT_ADMIN(プラグインを管理エージェントにデプロイする場合)

新規資格証明セットの作成

スーパーユーザー

構成拡張定義の表示

なし

構成拡張収集データの表示

通常の「ターゲット・インスタンス・ビュー」権限

インポートされた構成拡張を編集すると、エクスポート中に設定されたオプションによっては、バージョンを変更しない編集に制限されることがあることに注意してください。このような許容可能な編集は資格証明セット情報に対して存在します。

構成拡張およびデプロイについて

構成拡張をデプロイすることは、モニタリングする管理エージェントが指定内容の定義に基づいて構成データを収集するターゲットに、指定内容を指示することです。構成拡張は複数のターゲットにデプロイできます。構成拡張をデプロイおよびアンデプロイするには、十分な権限を持っている必要があります。

デプロイは、次のアクションを実行して管理します。

構成拡張のデプロイおよびアンデプロイ

構成拡張をデプロイすることは、モニタリングする管理エージェントが指定内容の定義に基づいて構成データを収集するターゲットに、指定内容を指示することです。構成拡張は複数のターゲットにデプロイできます。構成拡張をデプロイおよびアンデプロイするには、十分な権限を持っている必要があります。

構成拡張をデプロイするには:

  1. 構成拡張ライブラリで、仕様表の行を選択して「デプロイメントの管理」をクリックします。

  2. デプロイ・ページで、「追加」をクリックします。開いたダイアログで、構成拡張をデプロイする指定したターゲット・タイプのターゲットを検索および選択します。

  3. ダイアログを閉じると(「選択」をクリック)、デプロイ処理が保留中であることを示す新しい列が表示され、ステータスが「デプロイ用に選択されました」となります。

  4. 次の手順を実行します。

    • デプロイ・ページで、「適用」をクリックして、アクションを確定します。アクション列が表示されなくなり、ステータスが「デプロイメント・ジョブが進行中」となります。

    • デプロイをスケジュールし、ライブラリに戻るには、「OK」をクリックします。

    • リクエストを無効にし、ライブラリに戻るには、「取消」をクリックします。

  5. デプロイ・ページで「ステータスのリフレッシュ」をクリックし、結果が正常であることを確認します。

通常、デプロイされている構成拡張(CE)を更新する場合は、再デプロイが自動的に行われます。ただし、サンプル・ターゲットなどの特定のCE属性が変更されている場合、再デプロイは開始しません。

構成拡張をアンデプロイするには:

  1. デプロイ・ページで、表内のデプロイメントを選択します。
  2. 「削除」をクリックします。「アンデプロイ」処理が保留中であることを示す新しい列が表示されます。ステータスは「デプロイ済」のままです。
  3. 次の手順を実行します。
    • デプロイ・ページで、「適用」をクリックして、アクションを確定します。アクション列が表示されなくなり、ステータスが「アンデプロイ・ジョブが進行中」となります。

    • アンデプロイをスケジュールして、ライブラリに戻るには、「OK」をクリックします。

    • リクエストを無効にし、ライブラリに戻るには、「取消」をクリックします。

  4. デプロイ・ページで「ステータスのリフレッシュ」をクリックし、結果が正常であることを確認します。

ライブラリ内の構成拡張の表示では、現在デプロイされている構成拡張が、デプロイ列の緑色のチェック・マークで示されます。列の中の数値は、構成拡張がデプロイされているターゲットの数を示しています。関連するデプロイ・ページに移動するには、数値をクリックします。

構成拡張のデプロイメントの編集

デプロイメントを編集するには、次のステップを実行します。

  1. 構成拡張ライブラリで、適切な表の行を見つけて、デプロイメント列の数値リンクをクリックします。また、構成拡張表の行を選択した後、ツールバーの「デプロイメントの管理」ボタンをクリックできます。
  2. デプロイ・ページで、表内のデプロイメントを選択し、「編集」をクリックします。
  3. 構成拡張のタイプ(ファイル/コマンド・ベースまたはSQLベース)によって、開いたダイアログの構成が決定します。ベース・ディレクトリを指定して、現在有効なデフォルト・ベース・ディレクトリをオーバーライドするか、JDBC URLを適切に変更します。「OK」をクリックします。
  4. 「編集」ダイアログを閉じた後、次のようにします。
    • デプロイ・ページで、「適用」をクリックして、アクションを確定します。アクション列が表示されなくなり、ステータスが再デプロイ・ジョブが進行中となります。

    • 再デプロイを開始するために「保存」をクリックし、構成拡張ライブラリ・ページに戻ります

    • リクエストを無効にし、ライブラリに戻るには、「取消」をクリックします。

  5. デプロイ・ページで「ステータスのリフレッシュ」をクリックし、結果が正常であることを確認します。

編集内容は仕様のデプロイに適用されることに注意してください。これによって、構成拡張定義は変更されません。

構成収集の表示

構成拡張の収集されたデータを表示するには、十分な権限を持っている必要があります。

  1. 構成拡張ライブラリで、適切な行を見つけ、デプロイ・リンクをクリックします。
  2. デプロイ・ページで、表内のデプロイメントを選択し、「構成の表示」をクリックします。
  3. 構成ブラウザのポップアップ・ウィンドウで、次のように左側のツリー階層でノードを選択して、構成拡張の詳細を調べます。
    • ルート・ノードは、モニターされているターゲット・インスタンスを示します。右側のペインに、ターゲット・プロパティおよび即時の関係が表示されます。

    • ツリーの次のレベルは、仕様のテンプレートを示します。右側のペインに、収集する構成などの仕様の詳細、および収集元のベース・ディレクトリが表示されます。

    • ツリーの残りのリーフ・ノードは、収集された構成データを示します。右側のペインに、解析済フォーマットおよびRAWフォーマットの両方で構成データが表示されます。

収集されたデータをターゲットのホームページに表示することもできます。ターゲット・タイプ・メニューから「構成」を選択し、「最新収集」を選択します。

構成データ収集の拡張

構成拡張仕様を使用して構成データ収集を拡張する場合、2つのオプションを使用できます。

  • 既存のターゲット・タイプへの追加収集アイテムの追加

  • 新規収集アイテムを使用するカスタム・ターゲット・タイプの追加

既存のターゲット収集の拡張

次の手順は、Cloud Controlによる既存ターゲット・タイプの構成データ収集を拡張する方法を示します。たとえば、リスナー・ターゲット・タイプは、Oracleによって提供されているsqlnet.oraファイルを収集しません。このアイテムを含むようリスナーのデータ収集を拡張するには、次のステップをとります:

  1. 「エンタープライズ」メニューから「構成」を選択し、「構成拡張」を選択します。
  2. 構成拡張ライブラリで、「作成」ボタンをクリックします。
  3. 構成拡張に適切な名前を指定し、ターゲット・タイプとして「リスナー」を選択します。
  4. すでにデプロイされているリスナー・インスタンスを選択するには、「ターゲットの選択」をクリックして、ファイルの場所を参照できます。このリンクをクリックすると、構成拡張のためのサンプル・ターゲットを選択することに注意してください。
  5. 「デフォルト・ベース・ディレクトリ」「Oracleホーム」に設定します。
  6. これで、収集データの指定を作成する準備ができました。「追加」をクリックし、検索アイコンをクリックしてリモート・ファイル・ブラウザにログインします。適切な資格証明を設定します。
  7. リスナー・インスタンスのOracleホーム・ディレクトリでnetwork/adminサブディレクトリに移動し、sqlnet.oraファイルを選択します。選択内容の表に追加し、「OK」をクリックします。
  8. ファイルが追加された「ファイルとコマンド」タブで、ドロップダウン・リストから適切なパーサー(この場合は「Oracle ORAパーサー」)を選択します。収集されたデータに含まれるファイル属性を解析された形式とRAW形式で表示する場合、「プレビュー」をクリックします。

    「保存」をクリックして構成拡張の作成を終了します。

  9. 構成拡張ライブラリで、新しい構成拡張を選択して「デプロイメントの管理」をクリックします。
  10. デプロイの管理ページで、「追加」をクリックします。表示されたダイアログで、構成拡張をデプロイするターゲットを選択します。
  11. 「デプロイ用に選択されました」のステータスが表示されたら、「適用」をクリックします。ステータスが成功になるまでビューをリフレッシュし、「保存」をクリックします。
  12. 追加されたデータ収集を確認するには、ターゲット・インスタンスのホームページに移動します。「Oracleリスナー」メニューから「構成」「最新収集」の順に選択します。

    構成ブラウザで、左側のツリー構造に構成拡張が表示されます。ディレクトリ構造をドリルダウンし、sqlnet.ora属性と値を解析された形式とRAW形式で右側に表示できます。

既存の構成データ収集を拡張するテンプレートとしてこの説明を使用してください。

新規ターゲット・データ収集の追加

次の手順では、新しいターゲット・タイプを追加することで、Cloud Controlによる構成データ収集を拡張する方法を示します。例では、カスタムApache Webサーバー・ターゲット・タイプについてデータを収集するものとします。

まず、カスタム・ターゲット・タイプを作成します。

  1. 「エンタープライズ」メニューから「構成」を選択し、「構成拡張」を選択します。
  2. 「アクション」メニューから、「カスタム・ターゲット・タイプの作成」を選択します。
  3. 表示されたダイアログで、ターゲット・タイプ名(MyApacheなど)を入力します。「OK」をクリックします。
  4. しばらくすると、ターゲット・タイプ作成の確認メッセージが表示されます。「はい」をクリックして、サンプル・ターゲット・インスタンスを追加します。
  5. 検索アイコンをクリックし、アプリケーション(Apache Tomcat)が配置されているホストの管理エージェントを選択します。管理エージェントを選択し、「選択」をクリックしてダイアログを閉じ、「ターゲットの追加」をクリックします。
  6. 表示されたターゲット・プロパティのダイアログで名前(MyApache)を入力し、インストール・ホーム・パスを管理エージェントのアプリケーション(Apache Tomcat)の開始場所に設定します。「OK」をクリックします。
  7. 構成拡張ライブラリで、「作成」ボタンをクリックします。
    • 名前(たとえば、MyApache)を入力します。

    • ドロップダウン・メニューから、カスタム・ターゲット・タイプMyApacheを選択します。

    • 「ターゲットの選択」をクリックし、MyApacheサンプル・ターゲット・インスタンスを選択します。

  8. これで、収集データの指定を作成する準備ができました。{INSTALL_LOCATION}変数が 「デフォルト・ベース・ディレクトリ」フィールドに移入されることに注意してください。「追加」をクリックし、検索アイコンをクリックしてリモート・ファイル・ブラウザにログインします。適切な資格証明を設定します。
  9. 管理エージェントのApacheインストール・ホームでconfディレクトリに移動し、httpd1.confファイルを選択します。選択内容の表に追加し、「OK」をクリックします。
  10. ファイルが追加された「ファイルとコマンド」タブで、ドロップダウン・リストから適切なパーサー(この場合は「Apache HTTPDパーサー」)を選択します。収集されたデータに含まれるファイル属性を解析された形式とRAW形式で表示する場合、「プレビュー」をクリックします。

    「保存」をクリックして構成拡張の作成を終了します。

  11. 構成拡張ライブラリで、新しい構成拡張を選択して「デプロイメントの管理」をクリックします。
  12. デプロイの管理ページで、「追加」をクリックします。表示されたダイアログで、構成拡張をデプロイするターゲット(構成拡張のベースとなったホストなど)を選択します。
  13. 「デプロイ用に選択されました」のステータスが表示されたら、「適用」をクリックします。ステータスが成功になるまでビューをリフレッシュし、「保存」をクリックします。
  14. 新規データ収集を確認するには、すべてのターゲットの検索を行い、左側の「その他」カテゴリでカスタム・ターゲット・タイプを特定してクリックし、そのタイプのすべてのデプロイメントを右側に表示します。
  15. 右側のデプロイメント・リストでターゲット・インスタンス(MyApache)をクリックします。構成ブラウザで、左側のツリー構造に構成拡張が表示されます。ディレクトリ構造をドリルダウンし、httpd1.confの属性と値を解析された形式とRAW形式で右側に表示できます。

カスタム・ターゲット・タイプを介して構成データ収集を拡張するテンプレートとしてこの説明を使用してください。

構成拡張のブループリントとしての使用

特別に作成されたブループリントと呼ばれる構成拡張が、Oracleからダウンロードできます。ブループリントと呼ばれるのは、特定のプラットフォームについて収集するファイルとデータを詳細に規定しているためです。現在サポートされているプラットフォームは次のとおりです。

  • Apache Tomcat

  • Apache Webサーバー

  • iPlanet

  • JBoss

  • JRun

  • Tuxedo

これらのブループリント(構成拡張とも呼ばれる)は、構成管理ベスト・プラクティス・センターからダウンロードできます。ここで、新たなプラットフォームのサポートもチェックできます。