開始する前に
変更アクティビティ・プランナを使用するには、必要な権限が付与されていることを確認して、さらにCAPで使用される用語について理解しておく必要があります。
変更アクティビティ・プランナのロールおよび権限
セキュリティ上の目的から、変更アクティビティ・プランナは次のロールを提供します。
EM_CAP_ADMINISTRATORロールはCREATE_JOB、CREATE_CAP_PLANおよびBASIC_CAP_ACCESS権限を付与します。計画を作成、類似作成、編集および削除するには、EM_CAP_ADMINISTRATORロールを付与されている必要があります。EM_CAP_USERロールはBASIC_CAP_ACCESS権限のみを付与します。基本のアクセス権限が有効でない場合、変更アクティビティ計画およびマイ・タスク機能にアクセスできなくなります。
変更アクティビティ・プランナ・セキュリティ・モデルは、所有者ベースの管理に準拠しています。オブジェクト・レベルの権限は現在サポートされていません。
変更アクティビティ・プランナで使用される用語
計画
計画により、新しい変更が組織に導入され、必要な変更の開始日と終了日が指定されます。これにより、必要な変更のセット、および変更が必要なターゲットが指定されます。
計画を作成するには、EM_CAP_ADMINISTRATORロールが付与されている必要があります。(詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』の権限とロール管理に関する項を参照してください。)計画が作成されると、計画の進行状況をモニターできます。計画を構成するすべてのタスクがクローズされると、計画は完了とみなされます。
計画を処理する場合は、次の用語が使用されます。
計画に関する用語 | 説明 |
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アクティブ化の進行中 |
計画はアクティブ化されているプロセスの最中です。タスクの作成中です。計画は編集できません。 |
アクティブ化 |
計画の定義が完了していて、計画はアクティブ化されています。アクティブ化とは、タスクが作成されていて、計画の進行状況の管理を開始できるということです。 |
期限が切れた計画 |
オープン・タスクがまだ存在しているが、計画のスケジュール終了日を過ぎたアクティブな計画。 |
1週間以内の期限 |
7日以内に期限が切れるアクティブな計画。 |
計画の様々なステータスは次のとおりです:
計画のステータス | 説明 |
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アクティブ |
タスクが作成され、すでに進行中の計画です。アクティブ化され、CAPがタスクを作成中である計画もアクティブとみなされます。CAPがタスクを作成している間、計画の進行状況は「アクティブ化の進行中」と表示されます。 |
完了 |
計画が完了しています。すべてのタスクが完了しているか、取り消されています |
非アクティブ化 |
計画がアクティブ化されたが、取り消されています。計画に関連付けられたすべてのタスクが取り消されています。計画はまだ「変更アクティビティ計画」ページに表示できます。類似作成、管理および削除などの操作は可能です。非アクティブ化した計画の計画の管理ページを表示できます。 |
進行中の定義 |
計画が部分的に定義されていて、将来の使用のために保存されています。計画を編集して定義を続行または完了し、計画をアクティブ化します。 |
アクティブ化に失敗しました |
計画がアクティブ化されたときに、エラーが発生しました。「コメントおよび監査証跡」またはログ・ファイルにエラーの詳細が示されます。 |
アクティブ化を保留中 |
計画を後でアクティブ化するようにスケジュールされています。 |
タスク定義
計画の目的を満たすように実行する作業のステップを説明します。
タスク定義で記述されるアクションはターゲット・タイプに関連付けることができます。または、ターゲット・タイプは、オプションで「なし」に設定できます。これは、ターゲットはタスクに関連付けられないということです。通常これは、タスクで手動アクション(管理承認を得てから続行するなど)を定義している場合に当てはまります。この場合、タスク所有者は、管理承認を得て、タスクを完了としてマークして承認を確認し、その後、以降のタスクを続行します。
タスク定義でターゲット・タイプを指定した場合、1つ以上のターゲットに関連付けることができます。計画がアクティブ化されたときに、タスクがタスク定義とターゲットの各組合せに対して作成されます。ターゲット・タイプが指定されていない場合、単一のタスクが作成されます。
タスクには開始日およびスケジュール終了日が指定され、所有者に割り当てられます。
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タスク・タイプ: ユーザー用に生成するタスクのタイプを指定します。
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カスタム(または手動)
タスク定義に関連付けるアクションを指定できます。カスタム・タスク・タイプでは、次の2つのモードの検証をサポートしています:
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手動
タスクの所有者はタスク・ステータスを更新する必要があります。
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コンプライアンス標準ルールの評価結果を使用して、ステータスを更新します。(ターゲット・タイプが指定されたタスク定義でのみ使用可能です。)
コンプライアンス標準ルールはタスク定義に関連付けることができます。タスクが生成され、ターゲットの作業が実行されたとき、このルールが評価されます。この結果を使用して、タスクがまだオープンなのか、またはタスクが自動的にクローズされるのかが判定されます。
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パッチ計画
これを選択すると、My Oracle Supportのパッチの更新のサポートと統合されます。パッチ・テンプレートがタスク定義に関連付けられます。タスクを割り当てると、テンプレートを使用して、パッチ計画を作成したりデプロイしたりできます。
パッチ・テンプレートとコンプライアンス・ルールの両方で、評価のベースとなるターゲット・タイプの選択が必要です。
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ジョブ
計画の作成者は、ジョブに基づいてタスクを作成できます。次に、タスク所有者が、タスクのジョブ発行や、既存のジョブ実行とタスクの関連付けを行います。ジョブの発行やタスクの関連付けには、マイ・タスク・ページまたは計画タスクの管理タブを使用します。
ライブラリ・ジョブは、タスクに関連付ける必要があります。ターゲット・タイプがタスクのターゲット・タイプと一致するライブラリ・ジョブのみを選択できます。
タスクの完了は複数の方法で指定できます。
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タスクは、ジョブが正常に完了したときに「完了」とマークされます。これはデフォルトです。1日に1回、CAPにより、関連付けられているジョブ実行のステータスに基づき、ジョブベース・タスクが更新されます。
ジョブベース・タスクのステータスをすぐに更新するには、「マイ・タスク」ページまたは計画タスクの管理タブで、そのタスクを選択します。
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タスクは、タスク所有者により手動で「完了」とマークされます。
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タスクは、コンプライアンス・ルールの評価に基づいて「完了」とマークされます。
ノート: CAPタスク定義で使用するジョブを選択する場合は、タスク所有者がジョブおよび適切なジョブ実行のアクセス権を持っていることを確認します。ジョブのアクセス権は、「ジョブ・ライブラリ」ページで変更できます。ジョブを作成または後で編集する場合は、「アクセス」タブを選択します。該当するユーザーのアクセス権を追加します。適切なアクセス権を付与できないと、タスク所有者のタスクに関連付けられているジョブをタスク所有者が表示できなくなります。
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デプロイメント・プロシージャ
計画の作成者は、構成済のデプロイメント・プロシージャとタスク定義を関連付けられます。使用可能な構成済のデプロイメント・プロシージャがポップアップに表示されます。
構成済のデプロイメント・プロシージャのみを選択できることに注意してください。構成済のデプロイメント・プロシージャを作成するには、プロシージャ・ライブラリ・ページからプロシージャを選択します。「起動」ボタンをクリックして、目的の属性を入力し、構成を保存します。
タスク所有者は、CAPタスクと「プロシージャ・ライブラリ」から起動されたプロシージャ実行を関連付けることができます。
タスクの完了は複数の方法で指定できます。
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タスクは、デプロイメント・プロシージャが正常に完了したときに「完了」とマークされます。これはデフォルトです。
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タスクは、タスク所有者により手動で「完了」とマークされます。
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タスクは、コンプライアンス・ルールの評価に基づいて「完了」とマークされます。
ノート: CAPタスク定義で使用するデプロイメント・プロシージャを選択する場合は、タスク所有者が、プロシージャ定義と、選択したプロシージャのプロシージャ実行に適切なアクセス権を持っていることを確認します。プロシージャ定義のアクセス権は、プロシージャ・ライブラリ・ページから編集できます。プロシージャ実行のアクセス権は、プロシージャ・アクティビティ・ページから編集できます。プロシージャを起動したら、CAPタスクに関連付けられているプロシージャ実行の権限を編集し、適切な管理者にアクセス権を付与します。適切なアクセス権を付与できないと、タスク所有者のタスクに関連付けられているプロシージャをタスク所有者が表示できなくなります。
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タスク・ステータス: タスク定義およびタスク・グループにはすべて、アイコンで示される、関連するステータスがあります。このステータスは、タスク定義またはタスク・グループを構成するタスクのステータスで判定されます。
例: タスク定義に4つの関連タスクが含まれていて、タスク1が「未確認」、タスク2が「完了」、タスク3が「進行中」、タスク4が「取消済」の場合、タスク定義のステータスは「進行中」です。
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依存タスク(依存性): 別のタスクが完了するまで開始できないタスク。
タスク定義またはタスク・グループを作成する場合、別のタスク定義またはタスク・グループに単一の依存性を定義できます。計画がアクティブ化されたとき、タスクが生成されます。タスクの依存性は、計画の作成時に定義された依存性に基づいて決定されます。タスクが別のタスクに依存している場合、そのタスクが完了するのを待機しているときにフラグが設定されます。タスクがタスク・グループに依存している場合、そのタスク・グループ内のすべてのタスクが完了するのを待機しているときにフラグが設定されます。
タスク・グループ
1つ以上のタスク定義を含むフォルダ。計画のフェーズを示すために使用できます。計画を定義する際に、ターゲットをタスク・グループに割り当てることができます。タスク・グループ内のすべてのタスク定義は、ターゲットの割当てを継承します。タスク・グループを他のタスク定義またはグループに依存するように設定できます。これにより、タスク定義セット内での依存性を素早く設定できるようになります。
少なくとも1つのタスクが進行中の場合、タスク・グループは進行中になります。タスク・グループは、グループのすべてのタスクがクローズされると完了します。
タスク
計画がアクティブ化されたときに、タスクがタスク定義に基づいて作成されます。タスク定義にターゲットがある場合、タスクは各ライセンス対象のターゲットに対して作成されます。
タスクを処理する場合は、次の用語が使用されます。
タスクに関する用語 | 説明 |
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未割当て |
所有者がいないタスク。 |
オープン |
ステータスが「未確認」、「確認済」または「進行中」のタスク。 |
クローズ |
ステータスが「完了」、「取消済」または「非アクティブ化済」のタスク。 |
待機中 |
タスクが別のタスクに依存していて、依存される方のタスクがクローズしていないことを示します。タスクが待機中の場合、「タスク」表の「待機中」列に示されます。詳細を表示するには、タスクをクリックします。「トラッキング」セクションにタスクの依存性についての情報が表示されます。 |
対応が必要 |
特定の条件のタスクがチェックされます。見つかると、対応が必要としてタスクにフラグが設定されます。システムでは、次の条件のタスクがチェックされます:
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タスク・ステータスは、タスクがライフサイクルのどの位置にいるのかを示します。タスク・ステータスには次のものがあります:
タスクのステータス | 説明 |
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未確認 |
計画がアクティブ化されたとき、すべてのタスクは確認済として開始されます。 |
確認済 |
ユーザーはタスクを確認したが、まだそのタスクについて作業を開始していないことを示します。 |
進行中 |
タスクの作業が開始したことを示します。 |
完了 |
タスクの作業が完了したことを示します。想定される変更が行われたことが検証されたときに、自動検証のタスクでは、このステータスが入力されます。手動タスクの場合、ユーザーは作業が完了すると、タスク・ステータスに「完了」を設定します。タスクが完了すると、詳細情報は読取り専用になります。ノート: タスクの完了は取り消すことができません。 |
取消し済 |
タスクで指定された作業が不要で、実行されないことを示します。タスクが取り消されると、詳細情報は読取り専用になります。ノート: タスクの取消しは元に戻せません。 |
非アクティブ化 |
計画を非アクティブ化すると、関連付けられたすべてのタスクが非アクティブ化済としてマークされます。 |