3 IBM DB2 Databaseプラグインのトラブルシューティング
この項の内容は次のとおりです。
TCP/IPポートの検索
リモートのIBM DB2インスタンスにアクセスするための通信ポートを構成できます。デフォルト値は50000です。
特定のIBM DB2インスタンスのポートを検索するには、次のプラットフォームに対応する手順を実行します。
UNIXプラットフォーム用のTCP/IPポートの検索
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コマンド・プロンプトを開き、次のコマンドを実行します。
cd /usr/etc cat services
-
リモート・データベースのデータベース・インスタンスの接続ポート番号が見つかるまでサービスのリストをスクロールします。
インスタンス名は通常、コメントとしてリストされます。リストされていない場合、次のステップを実行してポートを見つけます。
IBM DB2の問題の解決
次の各項で、IBM DB2プラグインの使用中に発生する可能性のある問題の解決方法を示します。
適切なOSユーザーの使用と許可/権限の割当て
Enterprise Manager Cloud Controlの「モニタリング構成」ページに次のエラーが表示されることがあります。
oracle.sysman.emSDK.emd.comm.CommException: Connection refused Error while executing query, DB2 SQL error: SQLCODE -443, SQLSTATE: 38553, SQLERRMC: SNAPSHOT_DBM;SNAPSHOT_DBM;SQL1092 Reason code or token: USRWOSYSMON
考えられる原因: ユーザーを使用していないか、使用しているユーザーが適切な権限を持っていません。
処置: 少なくとも最小の権限を持っているユーザーを使用します。適切なオペレーティング・システム・ユーザーを作成し、そのユーザーに認可と権限を割り当てる方法の詳細は、IBM DB2 Database Plug-inユーザーズ・ガイドを参照してください。
不適切な資格証明の使用
次のエラーが表示されることがあります。
Failed to contact the target to be added. Following errors were received while testing the connection to the target. Update the properties accordingly, try Test Connection for testing the properties before saving.
Response - oracle.sysman.emSDK.emd.fetchlet.FetchletException: Error while obtaining connection.Connection authorization failure occurred. Reason: password invalid.
考えられる原因: 不適切な資格証明を使用しています。
処置: 正しい資格証明を使用してください。
クラスパスのロードに失敗しました: インスタンスを作成できませんでした
次のエラーが表示されることがあります。
Failure in loading Classpath: Could not create instance: com.ibm.db2.jcc.DB2Driver
考えられる原因: db2jcc_javax.jar
ファイルが含まれていないJDBCドライバの新しいバージョンを使用しています。
処置: 次のディレクトリ内のファイルをリストすることにより、この考えられる原因を確認できます。
$AGENT_BASE_DIR/plugins/dependencies/oracle.em.sidb/jdbcdriver
db2jcc.jar
およびdb2jcc_license_cu.jar
ファイルのみを所有している場合は、バージョン3.5以降のドライバのみを所有していますが、これには非推奨のdb2jcc_javax.jar
ファイルが含まれています。
この問題を解決するには:
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UNIXの場合:
touch $AGENT_BASE_DIR/plugins/dependencies/oracle.em.sidb/jdbcdriver/db2jcc_javax.jar
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Microsoft Windowsの場合:
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次のディレクトリで空のテキスト・ファイルを作成します。
$AGENT_BASE_DIR\plugins\dependencies\oracle.em.sidb\jdbcdriver\
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ファイルの名前を
db2jcc_javax.jar
に変更します
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My Oracle Supportの「IBM DB2 Status pending: Could not create instance com.ibm.db2.jcc.DB2Driver」(Doc ID: 1528370.1)を参照してください。
https://support.oracle.com
ヘルス・インジケータ・メトリックのデータがない
場合によっては、ヘルス・インジケータ・メトリックのデータが表示されないことがあります。
考えられる原因: HEALTH_MON
データベース・マネージャ構成パラメータを有効にしていません。
処置: ヘルス・インジケータ・メトリック用に収集されるデータの場合は、HEALTH_MON
データベース・マネージャ構成パラメータを有効にする必要があります。有効にすると、テーブル・ファンクション(たとえば、HEALTH_TBS_HI
、HEALTH_DB_HI
およびHEALTH_DBM_HI
)が移入されます。
注意:
これらの設定を有効にすると、一部のリソース(CPUやメモリーなど)にオーバーヘッドが生じることがあります。したがって、これらのトラブルシューティング・ステップはヘルス・インジケータ・メトリックを表示する必要がある場合にのみ実行してください。
HEALTH_MON
をCLP (Command Line Processor)によって有効または無効にするには、次のコマンドを実行します。
db2==> update dbm cfg using HEALTH_MON [on;off]
変更が反映されたかどうかを確認するために、次のコマンドを実行します。
db2==> get dbm cfg
出力は次のようになります。
..... ..... ..... Monitor health of instance and databases (HEALTH_MON) = ON ..... ..........
詳細は、IBM Webサイトにアクセスしてください。
データベース監視メトリック収集エラー・メッセージ
表3-1は、データベース監視メトリックの収集時に発生する可能性がある一般的なエラー・メッセージとそれに対応する解決策を示しています。IBM DB2のレポート要素と依存メトリックの概要は、表3-2を参照してください。
表3-1 データベース監視メトリック収集エラー・メッセージ
エラー・メッセージ | 考えられる原因 | 処置 |
---|---|---|
oracle.sysman.emSDK.emd.fetchlet.FetchletException: Error while executing query. DB2 SQL error: SQLCODE: -204, SQLSTATE: 42704, SQLERRMC: SYSTOOLS.STMG_DBSIZE_INFO |
表 |
データベース監視メトリックのデータが収集されるようにするには、
キャッシュされた値が最新でない場合は、新たに算出された値がキャッシュされ、 refresh-window (コール間の時間間隔)のデフォルト値は30分です。データベースの更新がより頻繁に行われる場合は、より短い時間に設定することもできます。 CLP (コマンドライン・プロセッサ)により db2==>CALL GET_DBSIZE_INFO(?, ?, ?, -1) この例の場合、refresh-windowは30分になります。 詳細は、IBM Webサイトにアクセスしてください。 |
Target - <target_name> Type - IBM DB2 Database Metric - DB2 Diag Log File Monitoring Collection - Timestamp Apr 1, 2009 10:19:59 AM Error Type - Collection Failure Message - Use of uninitialized value in string eq at e:\oracle\agent10g/sysman/admin/scripts/ emx/ibm_db2_database/logmine.pl line 188. The DB2 Database Manager Configuration Parameter DIAGPATH needs to be set |
次がエラーの原因である可能性があります。
|
db2 update dbm cfg using diagpath <path> Windowsシステムでは、パスは LinuxまたはAIXシステムでは、パスは
|
レポート要素と依存メトリック
表3-2に、IBM DB2のレポート要素と依存メトリックの概要を示します。
表3-2 IBM DB2レポート要素と依存メトリック
レポート | レポート要素 | メトリック |
---|---|---|
IBM DB2 DatabaseアプリケーションCPU使用率 |
合計CPU使用率(ミリ秒)に基づいた上位10のアプリケーション |
エージェントの監視 |
合計アイドル時間(ミリ秒)に基づいた上位10のアプリケーション |
エージェントの監視 |
|
IBM DB2 Databaseアプリケーション・ロック・パフォーマンス |
平均ロック待機時間(ミリ秒)に基づいた上位10のアプリケーション |
エージェントの監視 |
保持されているロックの数に基づいた上位10のアプリケーション |
エージェントの監視 |
|
タイムアウトのロックの数に基づいた上位10のアプリケーション |
エージェントの監視 |
|
IBM DB2 Databaseアプリケーションの行アクセスおよびソートのパフォーマンス |
行の読取りに基づいた上位10のアプリケーション |
エージェントの監視 |
行の書込みに基づいた上位10のアプリケーション |
エージェントの監視 |
|
ソートに要した時間(ミリ秒)に基づいた上位10のアプリケーション |
エージェントの監視 |
|
IBM DB2 Databaseバッファ・プールおよび非バッファI/O統計 |
バッファ・プール・アクティビティのサマリー |
データベース・パフォーマンス |
非バッファI/Oアクティビティのサマリー |
非バッファI/Oパフォーマンス |
|
データの読取り率 |
データベース・パフォーマンス |
|
索引の読取り率 |
データベース・パフォーマンス |
|
索引およびデータの書込み率 |
データベース・パフォーマンス |
|
非バッファI/O |
非バッファI/Oパフォーマンス |
|
IBM DB2 Databaseキャッシュ統計 |
パッケージ・キャッシュのサマリー |
キャッシュ・パフォーマンス |
カタログ・キャッシュのサマリー |
キャッシュ・パフォーマンス |
|
パッケージ・キャッシュ・ヒット率 |
キャッシュ・パフォーマンス |
|
パッケージ・キャッシュのオーバーフロー |
キャッシュ・パフォーマンス |
|
カタログ・キャッシュ・ヒット率 |
キャッシュ・パフォーマンス |
|
カタログ・キャッシュのオーバーフロー |
キャッシュ・パフォーマンス |
|
カタログ・キャッシュ・ヒープ満杯 |
キャッシュ・パフォーマンス |
|
IBM DB2 Databaseコンテナ・ヘルス |
コンテナ・ヘルス情報 |
コンテナ・ヘルス |
コンテナ・ヘルス・インジケータ |
コンテナ・ヘルス・インジケータ |
|
IBM DB2 Database DBディスク記憶域統計 |
ディスク領域使用率 |
データベースの監視 |
ディスク領域使用率のサマリー |
データベースの監視 |
|
ディスク領域使用率の詳細 |
データベースの監視 |
|
IBM DB2 Database DBのヘルス |
データベース・ヘルス情報 |
データベース・ヘルス |
データベース・ヘルス・インジケータ |
データベース・ヘルス・インジケータ |
|
データベース収集ヘルス・インジケータ |
Database_health_collection |
|
IBM DB2 Database DBマネージャ・エージェントおよび接続統計 |
エージェント構成 |
DBマネージャ構成: 容量(構成メトリック) |
エージェント・プール・アクティビティ |
エージェント接続 |
|
エージェント作成と割当ての比率 |
エージェント接続 |
|
アイドル・エージェント |
エージェント接続 |
|
トークンで待機中のエージェント |
エージェント接続 |
|
リモート接続 |
アプリケーション接続 |
|
リモート接続のサマリー |
アプリケーション接続 |
|
ローカル接続 |
アプリケーション接続 |
|
ローカル接続のサマリー |
アプリケーション接続 |
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IBM DB2 Database DBマネージャ構成 |
DBマネージャの容量 |
DBマネージャ構成: 容量(構成メトリック) |
DBマネージャのデータベース・インスタンス |
DBマネージャ構成: データベース・インスタンス(構成メトリック) |
|
DBマネージャのログおよびリカバリ |
DBマネージャ構成: ロギングおよびリカバリ(構成メトリック) |
|
DBマネージャのパーティション化されたDB環境 |
DBマネージャ構成: パーティション化されたデータベース環境(構成メトリック) |
|
DBマネージャの接続 |
DBマネージャ構成: 接続(構成メトリック) |
|
IBM DB2 Database DBマネージャのヘルス |
データベース・マネージャのヘルス情報 |
データベース・マネージャのヘルス |
データベース・マネージャのヘルス・インジケータ |
データベース・マネージャのヘルス・インジケータ |
|
IBM DB2 Database DBマネージャのソート統計 |
データベース・マネージャのソートのサマリー |
SortHeapパフォーマンス |
ポストしきい値のソートおよび結合 |
SortHeapパフォーマンス |
|
パイプ・ソートの拒否率 |
SortHeapパフォーマンス |
|
IBM DB2 Databaseロック統計 |
ロックのサマリー |
データベースの監視 |
平均ロック待機時間 |
データベースの監視 |
|
保持または待機中のロック |
データベースの監視 |
|
アプリケーションのエスカレーションおよびタイムアウト |
データベースの監視 |
|
デッドロックおよび内部デッドロックのロールバック |
データベースの監視 |
|
IBM DB2 DatabaseのSQL文のパフォーマンス |
行の読取りに基づいた上位10の文 |
エージェントの監視 |
行の書込みに基づいた上位10の文 |
エージェントの監視 |
|
平均ソート時間(ミリ秒)に基づいた上位10の文 |
エージェントの監視 |
|
CPU使用率(ミリ秒)に基づいた上位10の文 |
エージェントの監視 |
|
IBM DB2 Databaseソート・ヒープおよびハッシュ結合統計 |
ソートおよびハッシュ結合の合計 |
SortHeapパフォーマンス |
アクティブ・ソート |
SortHeapパフォーマンス |
|
アクティブ・ソートのサマリー |
SortHeapパフォーマンス |
|
平均ソート使用済領域 |
SortHeapパフォーマンス |
|
1回のソート当たりの平均ソート時間 |
SortHeapパフォーマンス |
|
ソート・オーバーフロー率 |
SortHeapパフォーマンス |
|
ハッシュ結合の短精度オーバーフローおよびオーバーフロー |
SortHeapパフォーマンス |
|
ハッシュ結合の短精度オーバーフローからオーバーフローへの比率 |
SortHeapパフォーマンス |
|
IBM DB2 Databaseシステム構成 |
システム構成 |
DB2システム(構成メトリック) |
製品概要 |
DB2製品(構成メトリック) |
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インスタンス |
DB2インスタンス(構成メトリック) |
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パーティション |
DB2パーティション(構成メトリック) |
|
レジストリ設定 |
レジストリ設定(構成メトリック) |
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IBM DB2 Database表領域ヘルス |
表領域ヘルス情報 |
表領域ヘルス |
表領域ヘルス・インジケータ |
表領域ヘルス・インジケータ |
|
IBM DB2 Database表領域統計 |
使用可能な領域(%)順の上位5つの表領域 |
表領域の記憶域 |
表領域のサマリー |
表領域の記憶域 |
IBM DB2プラグインのサポート参照
次のサポート・ドキュメントをMy Oracle Supportで入手できます。
https://support.oracle.com
-
IBM DB2 Status pending: Could not create instance
com.ibm.db2.jcc.DB2Driver
(Doc ID: 1528370.1):https://support.oracle.com/rs?type=doc&id=1528370.1