4 コンポジット・アプリケーション
Enterprise Managerを使用して、Java EEアプリケーションを個別に管理することもできますが、ビジネス・ニーズによってはこれらのアプリケーションをグループとして管理しなければならない場合もあります。この論理アプリケーション・グループを、コンポジット・アプリケーションと呼びます。
Enterprise Manager内でコンポジット・アプリケーションにアクセスするには、「ターゲット」メニューから「コンポジット・アプリケーション」を選択します。コンポジット・アプリケーション・ページから、既存のコンポジット・アプリケーションを表示または新規に作成できます。コンポジット・アプリケーションのデモンストレーションについては、「コンポジット・アプリケーションの管理」を参照してください。
この章の内容は次のとおりです。
コンポジット・アプリケーションのダッシュボードの表示
コンポジット・アプリケーションの各インスタンスは、異なるホーム・ページを使用できます。
このページは、ページの右上にある「パーソナライズ」ページ・アイコンを使用してリージョンを追加またはドロップすることで変更できます。次に、各リージョンは、コンテンツを追加またはリージョンの構成可能なプロパティを変更することでカスタマイズできます。
左側にある「ターゲット・ナビゲーション」ツリーには、コンポジット・アプリケーションの直接メンバーが表示されます。これらは、コンポジット・アプリケーションの作成時に選択したメンバーです。ナビゲーション・ツリーには、作成プロセス中に選択された関連メンバーも含まれます。
各直接ターゲットには、関連するメンバーが表示されます。次のリストは、表示される直接メンバーと関連メンバーです。
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アプリケーション・デプロイメント
アプリケーション・デプロイメントおよびクラスタ化アプリケーション・デプロイメントが含まれます。
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データベース
このコンポジット・アプリケーション内のターゲットに関連するデータベースのみが含まれます。
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Fusion Applications
Fusion ApplicationsおよびFusion Applicationsのクラスタが含まれます。
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ホスト
関連付けられたホストのターゲットが含まれます。
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その他
OracleホームやOracle Management Agentなど、独自のフォルダを持たないその他のターゲットが含まれます。
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サービス指向アーキテクチャ(SOA)
OSB、SOAコンポジットおよびSOAインフラストラクチャが含まれます。
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WebLogicドメイン
すべての参加ドメインが含まれます。
全体のサマリー・ページには、コンポジット・アプリケーションの追加の詳細が表示されます(図4-1を参照)。
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ステータス
すべてのメンバーの可用性
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Oracle WebLogic Serverロード
リクエスト(1分当たり)およびワーク・マネージャ・リクエスト(1分当たり)が含まれます。
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リクエスト処理時間と使用されたキャッシュ文(%)
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インシデントと問題の概要
インシデントの数クリックすると、報告されたインシデントをリストする表が表示されます。
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Java仮想マシン・リアルタイム
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サービス
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SLAステータス
コンポジット・アプリケーションの作成
コンポジット・アプリケーションを作成するには、次のステップを実行します。
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「ターゲット」メニューから「コンポジット・アプリケーション」を選択します。
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コンポジット・アプリケーション・ページで、「作成」をクリックします。コンポジット・アプリケーションの作成ウィザードの最初のページが表示されます。
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アプリケーションの選択ページで、次の手順を実行します。
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コンポジット・アプリケーションの名前を入力します。
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タイムゾーンを指定します。
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可用性の基準を指定します。「選択されたすべてのアプリケーション」または「選択されたいずれかのアプリケーション」を選択します。「選択されたすべてのアプリケーション」オプションを選択すると、コンポジット・アプリケーションのすべてのメンバーが稼働中の場合に、コンポジット・アプリケーションの可用性が「稼働中」と表示されます。
「選択されたいずれかのアプリケーション」オプションを選択すると、コンポジット・アプリケーションのいずれかのメンバーが稼働中の場合に、コンポジット・アプリケーションの可用性が「稼働中」と表示されます。
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「追加」をクリックします。「検索と選択: ターゲット」ダイアログが表示されます。
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アプリケーション・リストをフィルタリングします(オプション)。リストは、「ターゲット・タイプ」別、「ターゲット名」別、またはアプリケーションが置かれている「ホスト」別にフィルタリングできます。必要なフィルタ・パラメータを指定し、「実行」をクリックします。
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追加するアプリケーションを選択します。複数のアプリケーションを選択する場合には、[Shift]または[Control]キーを使用します。
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「選択」をクリックします。選択したアプリケーションがアプリケーションの選択ページの表に表示されます。
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「次へ」をクリックします。
注意: コンポジット・アプリケーションの一部から除外する場合は、そのアプリケーションを削除できます。ターゲットを選択して「削除」をクリックします。
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システムの作成ページで次の手順を実行します。
アプリケーションの選択ページで選択したアプリケーションが、「選択済メンバー」表に表示されます。これらのアプリケーションに基づいて、関連するターゲットが「関連メンバー」表に表示されます。「関連メンバー」表でシステム・メンバーシップを編集すると、コンポーネントの追加や既存コンポーネントの削除が可能です。
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「関連メンバー」表で、「追加」をクリックします。「ターゲットの選択」ダイアログが表示されます。
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アプリケーション・リストをフィルタリングします(オプション)。リストは、「ターゲット・タイプ」別、「ターゲット名」別、またはアプリケーションが置かれている「ホスト」別にフィルタリングできます。必要なフィルタ・パラメータを指定し、「検索」をクリックします。
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追加するアプリケーションを選択します。複数のターゲットを選択する場合には、[Shift]または[Control]キーを使用します。
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「選択」をクリックします。新しいターゲットが追加されて「関連メンバー」表が自動的にリフレッシュされます。
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「次へ」をクリックします。
注意: コンポジット・アプリケーションの一部から除外する場合は、そのターゲットを削除できます。ターゲットを選択して「削除」をクリックします。
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署名サービスの特定ページで、次の手順を実行します。
オプションとして、コンポジット・アプリケーションのキー・エントリ・ポイントをEnterprise Managerサービスとして定義することでモデル化し、コンポジット・アプリケーションの署名サービスとして識別することができます。「サービスのリスト」表には、ウィザードの最初のステップで選択したアプリケーションによって公開されているすべてのWebサービスがリストされます。
署名サービスを特定するには:
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「サービスのリスト」表から、目的のWebサービスを選択します。
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「編集」をクリックします。「サービスの構成」ダイアログが表示されます。
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EMシステム名を入力します。システムの名前がすでにEnterprise Managerで定義されている場合には、変更できません。
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「サービスの構成」ダイアログで、「OK」をクリックします。
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「次へ」をクリックします。
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サマリー・ページで、次の手順を実行します。
コンポジット・アプリケーションについて行った選択の内容をすべて確認します。ウィザードの任意のステップに戻って修正を行うことができます。準備ができたら、「送信」をクリックすると、コンポジット・アプリケーションが作成されます。
コンポジット・アプリケーションの編集
2つの方法でコンポジット・アプリケーションを編集できます。
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「ターゲット」メニューから「コンポジット・アプリケーション」を選択します。コンポジット・アプリケーションを強調表示して、「編集」をクリックします。
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コンポジット・アプリケーションのホームページが表示されている場合、「Oracle Composite Application」メニューから「ターゲット設定」、「コンポジット・アプリケーションの編集」の順に選択します。
コンポジット・アプリケーションの編集ページで、次のステップを実行します。各ステップの入力方法の詳細は、コンポジット・アプリケーションの作成を参照してください。
注意:
変更を終了したら、「保存して終了」をクリックする必要があります。変更は、このターゲットに対してのみ適用されます。
コンポジット・アプリケーションのホームページの編集
コンポジット・アプリケーションのホームページのレイアウトを変更したり、コンテンツの追加、およびリージョンの編集と削除を行うことができます。
2つの方法で、コンポジット・アプリケーションのホームページを編集できます。
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コンポジット・アプリケーションのホームページで、コンポジット・アプリケーションを選択して「ホームページの編集」をクリックします。
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コンポジット・アプリケーションのホームページで、「ページ・リフレッシュ」フィールドの隣にある「パーソナライズ」ボタンをクリックします。
「コンテンツの追加」を選択する場合は、ページにリージョンを追加します。リージョンを編集する場合は、そのリージョンのプロパティを変更します。
注意: 変更を終了したら、「閉じる」をクリックする必要があります。変更は、このターゲットに対してのみ適用されます。
コンポジット・アプリケーションの使用
コンポジット・アプリケーションのホームページを使用すると、様々なコンポーネントのステータスおよび統計を表示できます。また、ターゲット・ナビゲーション・ツリーを使用すると、コンポジット・アプリケーション内の関連するすべてのターゲットにアクセスできます。
次のリージョンを学習して、アプリケーションが最適なパフォーマンスで稼働しているかどうかを確認し、そうでない場合には問題を解決します。
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ステータス
アプリケーションの可用性を示します。
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上向き矢印(緑)は、少なくとも1つのアプリケーションが稼働している、またはすべてのアプリケーションが稼働していることを意味します。
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下向き矢印(赤)は、少なくとも1つのアプリケーションが停止していることを意味します。
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「N/A」(適用なし)は、ターゲットにステータスが存在しないことを意味します。
アプリケーションが停止している場合は、それがスケジュールされた停止時間かどうかを確認します。
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Oracle WebLogic Serverロード
「リクエスト(/分)」メトリックおよび「ワーク・マネージャ・リクエスト(/分)」メトリックを分析します。アプリケーションに関連付けられているメトリックをクリックすると、そのメトリックの問題分析を表示できます。
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リクエスト処理時間(ミリ秒)および使用されたキャッシュ済の文(%)
アプリケーションのメトリックをクリックすると、そのメトリックの統計が分析され、リクエスト処理時間および使用されたキャッシュ済の文の割合が表示されます。詳細は、Oracle Enterprise Manager Middleware Plug-inメトリック・リファレンス・マニュアルを参照してください。
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インシデントと問題の概要
インシデントまたは問題に関連付けられている番号をクリックします。たとえば、問題が特定のアプリケーションに関して報告されている場合は、インシデント・マネージャ・ページに、重大度やどのターゲットが問題を表示しているかなどが集計されます。詳細情報では問題を確認する機会が提供されるため、問題について送信された別の通知を確認して、指示された解決策を使用して問題を解決するなどします。
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Java仮想マシン・リアルタイム
JVMに関する最新データが提供されます。
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サービス
サービスの全体的な状態、サービスが稼働していた時間などが示されます。
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SLAステータス
サービス・レベル目標値に関するデータが示されます。このセクションでは、サービスがいつ違反したかを報告します。