7 コネクタのトラブルシューティング
Oracle Enterprise Managerコネクタ・フレームワークには、OMUとイベント情報を交換するためのWebサービス・インタフェースが必要です。OMUにはWebサービス・フロントエンドが付属していないため、Oracleが提供するWebサービス・フロントエンドをインストールしないと、Oracle Enterprise ManagerではOMUとイベント情報を交換できません。さらに、OMUサーバーと同じシステムにOracleバックエンド・エージェントもインストールする必要があります。
この章では、HP OMUとの統合に関する問題のトラブルシューティングに役立つ情報を提供します。特にWebサービス・フロントエンドおよびバックエンド・エージェントでの問題のトラブルシューティングに重点を置いています。
この章では、以下のトピックについて説明します。
トラブルシューティング・プロセスを開始する前に、次の処理を行ったことを確認します。
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Enterprise Managerへのコネクタのインストールの指定に従って、OMUコネクタをインストールしました。
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HP Operations Manager用のOracle Agentのインストールと実行の指定に従って、Oracle OMUエージェントをインストールして起動しました。
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HP Operations Manager用のOracle Webサービスのインストールの指定に従って、OMU Webサービスをインストールして起動し、テストしました。
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コネクタ・インスタンスの作成の指定に従ってコネクタ・インスタンスを作成しました。
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コネクタの構成の指定に従ってコネクタ・インスタンスを構成しました。
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イベント・ルールの設定の指定に従って1つ以上のルールを設定し、イベントをコネクタ・インスタンスに転送しました。
前述のすべての処理が完了して、コネクタが機能していない場合は、問題の診断のステップを実行します。
問題の診断
問題を診断するには:
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OMU Webサービスが正常に起動され、OMU WebサービスのWSDLがインストールされているシステムからアクセスできることを確認します。これを行うには、次のステップを実行します。
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OMU Webサービス操作用の正しいURLの使用のステップを実行して、OMU Webサービスで使用されるURLを判別します。
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ブラウザを開き、前のステップのURLをアドレス・ウィンドウに貼り付けます。URLの末尾に
?WSDL
を追加し、URLのロードを試行します。 -
アダプタが使用可能な場合は、WSDLがロードされています。
注意:
WSDLは、Webサービスを記述するXMLファイルです。
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WSDLをロードできない場合、これはWebサービスに起動の問題があることを示します。問題を診断するには、Webサービス起動エラーのトラブルシューティングを参照してください。
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Enterprise ManagerサーバーがインストールされているシステムからOMU WebサービスのWSDLにアクセスできることを確認します。
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Enterprise Managerサーバーでブラウザを開き、前述のステップ1-bのURLをアドレス・ウィンドウにコピーします。URLのホスト名がlocalhostになります。localhostを、OMU Webサービスがインストールされているシステムの実際のホスト名またはIPアドレスに変更します。ホスト名を指定した場合は、ホスト名がEnterprise Managerサーバー・システムで認識されていることを確認してください。確認はpingコマンドを使用して実行できます。
たとえば、OMU WebサービスがSDServer01というホスト名でサーバーにインストールされ、次のURLがframework.logに記載されているとします。
http://localhost:8080/services/hpovou/EventService
Enterprise Managerのサーバー・システムで使用されるURLは次のようになります。
http://OMServer01:8080/services/hpovou/EventService
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URLの末尾に?WSDLを追加して、WSDLのロードを試行します。WSDLをロードできない場合は、Enterprise Managerシステムでホスト名が認識されていないか、2つのシステム間の接続に問題があります。ホスト名を指定した場合は、URLのホスト名のかわりにIPアドレスを使用してみてください。引き続きロードされない場合は、接続に問題があります。この問題を解決するには、IT部門に相談する必要があります。
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OMUコネクタがcreateEventおよびupdateEvent操作に正しいURLを指定していることを確認します。
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スーパー管理者権限があるアカウントを使用してOracle Enterprise Managerコンソールにログインします。
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Enterprise Managerコンソールの「設定」メニューから、「拡張性」、「管理コネクタ」の順に選択します。
インストール済コネクタを示す「管理コネクタ」ページが表示されます。
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OMUコネクタに関連付けられている「構成」アイコンをクリックします。これにより編集モードとなり、コネクタを構成できます。
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ステップ2-bで特定されたURLが両方の操作(createEventおよびupdateEvent)に指定されていることを確認します。いずれかの操作が正しくない場合は、正しいURLに変更します。
注意:
ここで指定されているURLの末尾にはWSDLを追加しないでください。
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「OK」をクリックします。
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前のステップでエラーが検出されなかった場合、コネクタとOMU Webサービス間の接続の問題は排除されます。問題は、OMU WebサービスまたはOracle OMUエージェントにあります。エラーの診断の詳細は、Webサービス操作エラーのトラブルシューティングを参照してください。
Webサービス起動エラーのトラブルシューティング
起動時の障害の原因を特定するには、OMU Webサービスのインストール・ディレクトリにあるadapters/logディレクトリに移動して、framework.logファイルをテキスト・エディタで開きます。Exceptionを検索して、ファイル内のエラーを見つけます。ファイルがない場合は、JVMの検索または実行に問題があることを示します。JVMの問題の解決方法は、JVMエラーを参照してください。
次に、考えられるいくつかの例外、根本原因の説明、および解決策の説明を示します。
java.net.BindException: Address already in use: bind
このエラーは、ポートの競合のために、Webサービスが起動できなかったことを示します。2つの原因が考えられます。
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Webサービスが使用するように構成したポートを、別のアプリケーションが使用しています。SSLを使用するようにWebサービスが構成されている場合、ポート番号は8443です。SSLを使用するように構成されていない場合、ポート番号は8080です。
2つの解決策が考えられます。異なるポートを使用するように他のアプリケーションを変更するか、OMU Webサービスが別のポートを使用するように変更します。異なるポートを使用するようにOMU Webサービスを変更するには、デフォルト・ポート番号の変更を参照してください。
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Webサービスのインスタンスがすでに実行されています。この場合、変更は不要です。Webサービスのインスタンスは一度に1つのみ実行してください。
org.springframework.beans.factory.BeanInitializationException: Could not load properties; nested exception is java.io.FileNotFoundException: … framework.properties (Permission denied)
このエラーは、confディレクトリのframework.propertiesファイルの権限が正しく設定されていないために、Webサービスが起動できなかったことを示します。
この問題を解決するには、OMU Webサービスが実行されるアカウントまたはグループに読取りおよび実行権限を付与するように、権限を変更します。
その他の起動エラーについては、Oracleサポートに問い合せてください。
JVMエラー
OMU Webサービスには、バージョン1.6のJVMが必要です。複数のバージョンのJVMがシステムにインストールされている場合は、Webサービスが起動されるたびに古いバージョンのJVMが実行されている可能性があります。
UNIXシステムでは、環境変数JAVA_HOMEを、Webサービスが起動されるシェルのJDK 1.6がインストールされているディレクトリに設定する必要があります。UNIXプラットフォームでWebサービスを正しく起動するには、次の操作を実行します。
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環境変数JAVA_HOMEをJDK 1.6インストール・ディレクトリに設定します。
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Webサービスのインストール・ディレクトリにあるadapters/binサブディレクトリに移動します。
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./service.sh start
コマンドを実行します。
Windowsシステムでは、次の操作を実行して、Webサービスの起動時にJDK 1.6が使用されるようにします。
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Webサービスのインストール・ディレクトリにあるadapters/binサブディレクトリに移動します。
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iWaveAdaptersw.exe実行可能ファイルを実行します。
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「Java」タブをクリックします。
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「Use Default」チェック・ボックスの選択が解除されていることを確認します。
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「Java Virtual」システム・ボックスに、JDK 1.6インストール・ディレクトリのjvm.dllファイルへのパスを指定します。
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「OK」をクリックします。
OMU Webサービス操作用の正しいURLの使用
コネクタを識別し、OMU Webサービス操作用の正しいURLが使用されるように構成するには、次のステップを実行します。
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OMU Webサービスがインストールされているシステムで、コマンド・ターミナルを開きます。
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作業ディレクトリをOMU Webサービスのインストール・ディレクトリのadapters/logディレクトリに変更します。
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テキスト・エディタでframework.logファイルを開きます。
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ファイルの最後に移動して、文字列Setting the server's publish address to beを逆方向検索します。EventServiceが含まれるURLが見つかるまで逆方向検索を続けます。そこに記述されたURLは、reateEventおよびupdateEven操作用に指定する必要のあるURLです。
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スーパー管理者権限があるアカウントを使用してOracle Enterprise Managerコンソールにログインします。
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Enterprise Managerコンソールの「設定」メニューから、「拡張性」、「管理コネクタ」の順に選択します。
「管理コネクタの構成」ページの「一般」タブが表示されます。
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OMUコネクタの名前をクリックします。
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ステップ4で見つかったURLがcreateEventおよびupdateEvent操作に指定されていることを確認します。
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操作に正しくないものがある場合は、正しいURLに変更して「OK」をクリックします。
Webサービス操作エラーのトラブルシューティング
Operations Managerのメッセージが予想どおりに生成または更新されていない場合、次の診断ステップを実行します。
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OMUコネクタにイベントを転送するルールで、トリガーされたイベントが参照されていることを確認します。
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ログ・ファイルでエラーを調べて、Oracle Enterprise Managerで報告されたエラーを確認します。ログ・ファイルでエラーを見つけるには、次のステップを実行します。
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テキスト・エディタでemoms.trcファイルを開きます。このファイルは、次の場所のログ・ディレクトリにあります。
<EM_INSTANCE_BASE>/em/<OMS_NAME>/sysman/log/
<EM_INSTANCE_BASE>は、OMSインスタンス・ベースのディレクトリです。デフォルトでは、OMSインスタンス・ベースのディレクトリはgc_instで、これはOracle Middlewareホームの親ディレクトリの下にあります。
たとえば、Oracle Middlewareホームが/u01/app/Oracle/Middlewareの場合、インスタンス・ベース・ディレクトリは/u01/app/Oracle/Middleware/gc_instになり、ログ・ファイルとトレース・ファイルはディレクトリ・パス/u01/app/Oracle/Middleware/gc_inst/em/EMGC_OMS1/sysman/log/で入手できます。
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ファイルの最後に移動して、"Caused by"を逆方向検索します。
"Caused by"で始まる行には、エラー情報が含まれています。エラー情報は、"oracle.sysman.emSDK.webservices.outbound.WSInvokeException: caught WebServiceException :"を示す行のテキストの後に表示されます。
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エラー情報に基づいて問題を診断します。トラブルシューティングの一般的なエラー・イベントの詳細は、Oracle Enterprise Managerからのエラーの解決を参照してください。
Oracle Enterprise Managerからのエラーの解決
この項では、一般的なエラー・メッセージのトラブルシューティングに関する原因および解決策の情報を提供します。受け取ったエラー・メッセージと一致するエラー・メッセージを表7-1で見つけて、考えられる原因にある対応する項を参照し、問題を診断して修正する指示を参照してください。
表7-1 Enterprise Managerのエラー・メッセージ
エラー・メッセージ | 考えられる原因 |
---|---|
javax.xml.soap.SOAPException: javax.xml.soap.SOAPException: Bad response: 403 Forbidden from url |
無効なWebサービス資格証明 |
jjavax.xml.soap.SOAPException: javax.xml.soap.SOAPException: Message send failed: sun.security.validator.ValidatorException: PKIX path building failed: sun.security.provider.certpath.SunCertPathBuilderException: unable to find valid certification path to requested target |
Enterprise ManagerでSSLが構成されていない |
javax.xml.soap.SOAPException: javax.xml.soap.SOAPException: Message send failed: Connection refused |
OMU Webサービスの停止 |
javax.xml.soap.SOAPException: javax.xml.soap.SOAPException: Message send failed: No route to host |
無効なIPアドレス |
javax.xml.soap.SOAPException: javax.xml.soap.SOAPException: Bad response: 404 Not Found from url … |
無効なポート番号または無効なURLパス |
javax.xml.soap.SOAPException: javax.xml.soap.SOAPException: Message send failed: Connection timed out |
ファイアウォールによるアクセスのブロック |
java.net.ConnectException: Connection refused |
Oracle OMUエージェントに接続できない |
javax.xml.soap.SOAPException: javax.xml.soap.SOAPException: Message send failed: hostname |
不明なホスト |
javax.xml.transform.TransformerConfigurationException: Could not compile stylesheet |
無効なXML書式 |
Error creating event: opcmsg_get_msgids failed to return a result after 10 attempts |
タイムアウト |
Error creating event: opc_connect failed: -50: Login failed.Either the userid is not a OVO operator or the password is invalid |
無効なエージェントのユーザー名またはパスワード |
Error creating event: keyword 'object' is missing |
欠落している必須フィールドのリクエスト |
無効なWebサービス資格証明
原因
OMU Webサービスにアクセスするためのユーザー名またはパスワードが正しくありません。
解決策
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スーパー管理者権限があるアカウントを使用してOracle Enterprise Managerコンソールにログインします。
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Enterprise Managerコンソールの「設定」メニューから、「拡張性」、「管理コネクタ」の順に選択します。
「管理コネクタ」ページが表示されます。
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OMUコネクタの名前をクリックします。
これにより編集モードとなり、コネクタを構成できます。
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OMU Webサービスのユーザー名およびOMU Webサービスのパスワードのフィールドを修正し、「OK」をクリックします。
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指定した資格証明が正しく入力されており、引き続き機能しない場合は、Webサービスの設定中に入力ミスが発生した可能性があります。推奨されるオプションは、Webサービス資格証明をリセットし、再試行することです。資格証明をリセットするために必要なステップは、Webサービス資格証明の変更を参照してください。
Enterprise ManagerでSSLが構成されていない
原因
Oracle Enterprise Managerコネクタ・フレームワークとOMU Webサービス間のSSLハンドシェイクが失敗しました。この障害は、Oracle Enterprise ManagerがOMU Webサービス用のSSL証明書によって正しく構成されていないために発生します。OMU Webサービスで使用されるSSL証明書は、Enterprise Managerキーストアにインポートする必要があります。証明書がキーストアにないか、OMU Webサービスによって提供されるSSL証明書と一致しないかのいずれかです。
解決策
OMU WebサービスからEnterprise ManagerキーストアにSSL証明書をインポートします。OMU SSL証明書を使用してOracle Enterprise Managerを設定する方法の詳細は、SSLを使用するためのEnterprise Managerの構成を参照してください。
OMU Webサービスの停止
原因
OMU Webサービスが停止しています。
解決策
Webサービスのステータスを調べるために次のステップを実行し、必要な場合はサービスを起動します。
OMU WebサービスがUNIXシステムにインストールされている場合:
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OMU Webサービスがインストールされているシステムで、コマンド・ターミナルを開きます。
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作業ディレクトリをOMU Webサービスのインストール・ディレクトリのadapters/binディレクトリに変更します。
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次のコマンドを入力します。
./service.sh status
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コマンドによりサービスが稼働していないことが示された場合は、UNIXでのWebサービスのインストールの指定に従ってWebサービスを再起動します。
OMU WebサービスがWindowsシステムにインストールされている場合:
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OMU Webサービスがインストールされているシステムで、コマンド・ターミナルを開きます。
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作業ディレクトリをOMU Webサービスのインストール・ディレクトリのadapters/logディレクトリに変更します。
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テキスト・エディタでframework.logファイルを開きます。
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ファイルの最後に移動して、文字列iWave Adapter Frameworkを逆方向検索します。見つかった最後の文字列がiWave Adapter Framework Startedである場合、これはWebサービスが開始されていることを示しています。
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Webサービスが開始されていない場合は、WindowsでのWebサービスの実行の指定に従ってWebサービスを再起動します。
無効なXML書式
原因
XSLファイルの書式が正しくないため、コネクタ・フレームワークがリクエストを処理できませんでした。この問題は、コネクタがカスタマイズされている場合にのみ発生します。
解決策
問題の原因となった可能性のある誤りがないか、XSLテンプレート・ファイルに加えられた変更を調査します。問題が手動で見つからない場合は、XML検証を実行するユーティリティにXSLをロードします。
Oracle OMUエージェントに接続できない
原因
OMU WebサービスはOracle OMUエージェントに接続できませんでした。考えられる原因には次のものがあります。
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Oracle OMUエージェントが停止しています。
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Oracle OMUエージェントまたはWebサービスでの構成エラーが通信を妨げています。
解決策
Oracle OMUエージェントが使用可能であることを確認するために、次のステップを実行します。
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OMUサーバーがインストールされているシステムで、コマンド・プロンプト・ウィンドウを開きます。
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作業ディレクトリを次のディレクトリに変更します。
<OVAG_INST>/ovo-agent/scripts
ここで、<OVAG_INST>はOracle OMUエージェントのインストール・ディレクトリです。
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次のコマンドを入力して、エージェントの起動を試みます。
./start.sh
エージェントがすでに起動している場合は、送信/受信エージェントはすでに実行されていることを示す情報が表示されます。
構成が正しいことを確認するために、次のステップを実行します。
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OMUサーバー・システムでコマンド・プロンプト・ウィンドウを開き、作業ディレクトリを次のディレクトリに変更します。
<OMUA_INSTALL>/ovo-agent/conf
ここで、<OMUA_INSTALL>は、Oracle OMUエージェントがインストールされているディレクトリです。
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テキスト・エディタでovooper.txtファイルを開きます。
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文字列ListenHost=が含まれる行を検索します。
このパラメータは、OMU Webサービスからのリクエストをリスニングする際にOracle OMUエージェントで使用されるホスト名/IPアドレスを定義します。この値を書き留めます。
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文字列ListenPort=が含まれる行を検索します。
このパラメータは、OMU Webサービスからのリクエストをリスニングする際にOracle OMUエージェントで使用されるポートを定義します。この値を書き留めます。
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OMU Webサービスがインストールされているシステムでコマンド・プロンプト・ウィンドウを開き、作業ディレクトリを次のディレクトリに変更します。
<OMUWS_INSTALL>/adapters/conf
ここで、<OMUWS_INSTALL>は、OMU Webサービスがインストールされているディレクトリです
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テキスト・エディタでframework.propertiesファイルを開きます。
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hpovou.xmlagentパラメータを検索します。パラメータの書式は次のとおりです。
http\://<hostname>\:<port>
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このファイルで指定されているホスト名/IPアドレスおよびポート番号が、ステップ3および4の情報と一致することを確認します。
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情報が一致しない場合は、情報を修正して、ファイルを保存します。
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前のステップで変更が必要であった場合は、UNIXでのWebサービスの実行およびWindowsでのWebサービスの実行の説明に従ってWebサービスを停止してから起動します。
欠落している必須フィールドのリクエスト
原因
キー情報が見つからなかったため、Oracle OMUエージェントはリクエストを処理できませんでした。このエラーは、デフォルトの構成を使用している場合は発生しません。デフォルトのマッピングがカスタマイズされて、必須フィールドが省略された場合のみ発生します。
解決策
欠落しているOMUフィールドにマップするXMLノードを生成するために、XSLファイルを変更する必要があります。デフォルト・マッピングのカスタマイズについては、Microsoft HP Operations Managerのカスタマイズを参照してください。
不明なホスト
原因
URLで指定されたホスト名がシステムによって認識されていません。
解決策
この問題に対処するには次のオプションがあります。
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システム管理者と調整して、システム構成をホスト名が認識されるように変更します。
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ホスト名のかわりにURLでIPアドレスを指定します。これを行うには、次のステップを実行します:
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OMU WebサービスがインストールされているシステムのIPアドレスを確認します。
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スーパー管理者権限があるアカウントを使用してOracle Enterprise Managerコンソールにログインします。
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Enterprise Managerコンソールの「設定」メニューから、「拡張性」、「管理コネクタ」の順に選択します。
インストール済コネクタを示す「管理コネクタ」ページが表示されます。
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OMUコネクタの名前をクリックします。これにより編集モードとなり、コネクタを構成できます。
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createEventおよびupdateEvent操作用に指定されているURLのホスト名をIPアドレスに変更します。
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「OK」をクリックします。
ホスト名が適切なIPアドレスに解決されていることを確認してください。ホスト名のIPアドレスを判別するには、ping <hostname>コマンドを発行します。ここで、<hostname>は実際のホスト名です。ホスト名について解決されたIPアドレスのリストが表示されます。この値が間違っている場合は、間違っている理由をシステム管理者が調査する必要があります。
ホスト名/IPアドレスが正しいと思われる場合は、そのホスト名/IPアドレスを使用して、OMU Webサービスがインストールされているシステムのpingを試みます。pingが失敗した場合、システム管理者は接続性がない理由を調べる必要があります。
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無効なIPアドレス
原因
URLで指定されているIPアドレスが無効か、ネットワークが停止しています。
解決策
コネクタ用に構成されているホスト名/IPアドレスが正しいことを確認します。
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スーパー管理者権限があるアカウントを使用してOracle Enterprise Managerコンソールにログインします。
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Enterprise Managerコンソールの「設定」メニューから、「拡張性」、「管理コネクタ」の順に選択します。
インストール済コネクタを示す「管理コネクタ」ページが表示されます。
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OMUコネクタの名前をクリックします。これにより編集モードとなり、コネクタを構成できます。
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URLでcreateEventおよびupdateEvent操作用に指定されているホスト名/IPアドレスが正しいことを確認します。
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ホスト名/IPアドレスが正しくない場合は、正しい値を指定して「OK」をクリックします。
URLにホスト名が指定されている場合は、ホスト名が適切なIPアドレスに解決されていることを確認してください。ホスト名のIPアドレスを判別するには、ping <hostname>コマンドを発行します。ここで、<hostname>は実際のホスト名です。ホスト名について解決されたIPアドレスのリストが表示されます。この値が間違っている場合は、間違っている理由をシステム管理者が調査する必要があります。
ホスト名/IPアドレスが正しいと思われる場合は、そのホスト名/IPアドレスを使用して、OMU Webサービスがインストールされているシステムのpingを試みます。pingが失敗した場合、システム管理者は接続性がない理由を調べる必要があります。
無効なポート番号
原因
URLに指定されているポート番号が無効です。
解決策
コネクタ用に構成されているホスト名/IPアドレスが正しいことを確認します。
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スーパー管理者権限があるアカウントを使用してOracle Enterprise Managerコンソールにログインします。
-
Enterprise Managerコンソールの「設定」メニューから、「拡張性」、「管理コネクタ」の順に選択します。
インストール済コネクタを示す「管理コネクタ」ページが表示されます。
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OMUコネクタの名前をクリックします。これにより編集モードとなり、コネクタを構成できます。
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URLでcreateEventおよびupdateEvent操作用に指定されているポート番号が正しいことを確認します。
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ポート番号が正しくない場合は、正しい値を指定して「OK」をクリックします。
無効なURLパス
原因
URLに無効なパスが指定されているため、Webサービスがリクエストを受信し、それを拒否しました。
解決策
コネクタで使用しているURLをテストするために、次のステップを実行します。
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スーパー管理者権限があるアカウントを使用し、適切なパスワードを入力して「ログイン」をクリックし、Oracle Enterprise Managerコンソールにログインします。
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Enterprise Managerコンソールの「設定」メニューから、「拡張性」、「管理コネクタ」の順に選択します。
インストール済コネクタを示す「管理コネクタ」ページが表示されます。
-
OMUコネクタの名前をクリックします。これにより編集モードとなり、コネクタを構成できます。
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createEvent操作用に指定されたURLを選択してコピーします。
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Oracle Enterprise Managerサーバーがインストールされているシステムで、インターネット・ブラウザを開きます。
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アドレス・ウィンドウに、ステップ6でコピーしたURLを入力します。URLの最後に?wsdlを追加します。URLは、次の例のようになります。
http://[Hostname]:8080/services/hpovou/EventService?wsdl
[Hostname]は、OMU Webサービスがインストールされている実際のホスト名またはIPアドレスです。
WSDLがロードされていれば、URLが正しいことは確実です。ロードに失敗した場合は、URLに問題があります。正しいURLを使用するようにコネクタを構成するには、OMU Webサービス操作用の正しいURLの使用に指定されているステップを実行します。
ファイアウォールによるアクセスのブロック
原因
ファイアウォールによって、OMU Webサービスがインストールされているシステムへのアクセスがブロックされています。
解決策
OMU Webサービスで使用するポートへのアクセス権をEnterprise Managerに付与するように、IT部門に連絡してください。OMU Webサービス操作用の正しいURLの使用に指定されているステップを実行して、OMU Webサービスで使用されるURLを判別します。URLに指定されたポート番号は、IT部門がファイアウォールで開くポート番号です。
タイムアウト
原因
Webサービスは、リクエストを受信し、そのリクエストをエージェントに正常に送信しました。エージェントは、OMU APIへの作成/更新リクエストを正常に発行しました。エージェントは、作成の結果生成されたメッセージのIDをOMUが提供するのを待機中にタイムアウトしました。このエラーは、Enterprise Managerのメッセージを作成するようにOMUが適切に構成されていないために発生します。
解決策
Enterprise Managerのメッセージに対してOMUを適切に構成するために、OMUとEnterprise Managerの統合に指定されているステップが実行されていることを確認してください。
無効なエージェントのユーザー名またはパスワード
原因
エージェントがOMU APIへのアクセスに使用するように構成された資格証明が正しくありません。
解決策
Oracle OMUエージェントが使用可能であることを確認するために、次のステップを実行します。
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OMUサーバーがインストールされているシステムで、コマンド・プロンプト・ウィンドウを開きます。
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作業ディレクトリを次のディレクトリに変更します。
<OVAG_INST>/ovo-agent/scripts
ここで、<OVAG_INST>はOracle OMUエージェントのインストール・ディレクトリです。
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次のコマンドを入力してエージェントを再構成し、エージェントがAPIへのアクセスに使用するユーザー名/パスワード情報をリセットします。構成プロセスの詳細は、エージェントのインストールを参照してください。
./configure.sh
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エージェントの実行および停止の指定に従って、Oracle OMUエージェントを停止してから起動します。