5.1.7 クラウドからのデータのロード(Autonomous Data Warehouseのみ)

オブジェクト・ストア参照を使用してクラウドからデータをロードします。(この機能は、自律型データベース・ユーザーのみ使用できます。)

Application Expressのオンプレミス・ユーザーには、「データのロード」ボタンと「データのアンロード」ボタンのみがデータ・ワークショップの「ユーティリティ」ページに表示されます。

自律型データベース・ウェアハウスのユーザーには、「クラウドからのロード」ボタンも表示されます。



5.1.7.1 オブジェクト・ストア参照について

データ・ワークショップでは、オブジェクト・ストア参照を使用して、データをロードするためのクラウドベースのURLを参照します。オブジェクト・ストア参照を使用してクラウドから外部表を作成することで、ワークスペースにインポートすることもアプリケーションに接続することもできます。

オブジェクト・ストア参照の作成は、クラウドで外部表を作成するための最初のステップです。基本的に、オブジェクト・ストア参照では、Application Expressワークスペースによる外部データへのアクセスを認可するために必要な資格証明が保持されるため、アプリケーションによる外部データへのアクセスが可能になります。

オブジェクト・ストア参照には次のタイプの資格証明を格納できます。

  • ユーザー名/パスワード - 基本的な2フィールド、ユーザー名およびパスワード。
  • OCIネイティブ - Oracle Cloud Infrastructure (OCI)プロトコル(ユーザーOCID、秘密キー、テナントOCIDおよびフィンガープリント)を使用します。
  • Web資格証明 - ワークスペースにすでに格納されているWeb資格証明を再利用します。
  • DBMS_CLOUD資格証明 - ワークスペースにすでに格納されているDBMS_CLOUD資格証明を再利用します。

ParquetファイルおよびAvroファイルの場合、データ・ワークショップでは外部表名およびスキーマの導出場所を問い合せます。その他のファイル・タイプは、最大50MBまで可能です。

オブジェクト・ストア参照を使用して外部表を作成する場合、Application Expressでは、DBMS_CLOUD.CREATE_EXTERNAL_TABLEプロシージャを使用してデータをコールします。

関連項目:

専用のExadataインフラストラクチャでのOracle Autonomous Data Warehouseの使用DBMS_CLOUD CREATE_EXTERNAL_TABLEプロシージャ

5.1.7.2 オブジェクト・ストア参照の作成

新しいオブジェクト・ストア参照を作成します。

必須

始める前に、Autonomous Data Warehouseからコールするオブジェクト・ストア・バケットのURLを把握しておく必要があります。

手順

新しいオブジェクト・ストア参照を作成するには、次のようにします。

  1. 「新規作成」ボタンをクリックします。
    「オブジェクト・ストア参照」ダイアログが表示されます。
  2. 次の情報を入力します。
    1. URL - URLは、ファイル名を除いたオブジェクト・ストア・バケットのURIです。

      注意:

      DBMS_CLOUDパッケージ・ファイルURIの形式の詳細は、REFファイルURIの形式を参照してください。
    2. 参照名 - 「URL」フィールドからコピーされます。参照名は、より簡単な名前(Project Bucketなど)に変更できます。
    3. 資格証明タイプ - オブジェクト・ストア・バケットへのアクセスに使用する認証スキームを選択します。

      ヒント:

      Amazon Web Services (AWS)の場合:
      • ユーザー名 - アクセス・キーID
      • パスワード - シークレット・アクセス・キー
    4. 選択した資格証明タイプに対してリクエストされた資格証明を入力します(オプションは資格証明タイプごとに異なります)。

      注意:

      「Web資格証明の作成」を有効にして、ワークスペースに格納された再利用可能な認可を作成します。Web資格証明は、完全なユーザー名およびパスワードを指定せずにデータ・ソースへのアクセス権を付与する場合などに便利です。
    5. 「変更の適用」をクリックします。
「オブジェクト・ストア参照」ページが、成功メッセージ「オブジェクト・ストア参照が保存されました。」とともにリロードされます。

5.1.7.3 クラウドからの外部表の作成

オブジェクト・ストア参照を使用して外部ソースから表を作成します。

オブジェクト・ストア参照を表示するには、次のようにします。

  1. データ・ワークショップで、「クラウドからのロード」をクリックします。
  2. ドロップダウン・メニューから「オブジェクト・ストア参照」を選択します。
    関連するオブジェクト・ストア・バケットがロードされます。オブジェクト名のリストが下に移入されます。

外部表を作成するには、次のようにします。

  1. オブジェクトのファイル名をクリックします。外部化するファイルを複数選択するには、複数の名前をクリックします。

    「オブジェクト・ストアからのファイルのロード」ダイアログが下に表示されます。選択されたファイル名が「ファイル名パターン」フィールドに表示されます。

    複数のファイルを選択すると、名前は選択した順に、カンマで区切られて表示されます。

    ヒント:

    すべての選択の「ファイル名パターン」フィールドをクリアするには、「X」アイコンをクリックします。

  2. 「オブジェクト・ストアからのファイルのロード」セクションを構成します。
    1. ファイル・タイプ - オブジェクト・ファイル・タイプがAvroParquet「その他」のいずれであるかを選択します。
    2. データ定義の導出 - バッチの残りにスキーマを適用するには、「最初のファイル」を選択します。複数のスキーマを保持するには、「すべてのファイル」を選択します。
    3. 外部表名 - 表の名前を入力します。
    4. 「外部表の作成」をクリックします。

    Application Expressによってデータがロードされます(サイズによっては、時間がかかる場合があります)。

  3. ロードが完了したら、次のいずれかを実行します。
    • 表を確認するには、「テーブルの表示」をクリックします。「外部表のレビュー」ページが表示されます。
    • アプリケーションの作成ウィザードを起動するには、「アプリケーションの作成」をクリックします。

5.1.7.4 クラウドからオブジェクト・ブラウザへのAvroファイルまたはParquetファイルのロード

AvroファイルおよびParquetファイルの場合は、まず外部表を準備してからローカルで使用するためにワークスペースにロードします。

外部表を作成するには、次のようにします。

  1. データ・ワークショップで、「クラウドからのロード」をクリックします。
  2. ドロップダウン・メニューから「オブジェクト・ストア参照」を選択します。
    関連するオブジェクト・ストア・バケットがロードされます。オブジェクト名のリストが下に移入されます。
  3. インポートするオブジェクト名をクリックします。

    複数のファイルを選択すると、名前は選択した順に、カンマで区切られて表示されます。

    ヒント:

    すべての選択の「ファイル名パターン」フィールドをクリアするには、「X」アイコンをクリックします。

  4. 「ファイル・タイプ」で、「Avro」または「Parquet」を選択します。
  5. 「外部表の作成」をクリックします。
    「外部表のレビュー」ページが表示されます。

ローカル表にデータをロードするには、次のようにします。

  1. 「データのロード」の「外部表のレビュー」ページで、Application Expressで外部表をワークスペースにインポートする方法を構成します。
    1. ロード先 - 新規表を作成するのか、既存の表を上書きするのかを選択します。
    2. 新規表名 - 表の名前を入力します。「構成」ボタンをクリックして、ロードする列を選択します。
    3. 進捗の監視 - インポート中に進捗状況バーを表示するかどうかを切り替えます。(大規模な表に便利です。)
    4. コミット間隔 - COMMIT操作が実行される行挿入の割合を選択します。
    5. ロード後に外部表を削除 - 後で外部表を保持する場合は有効にします。選択した外部表を削除する場合は無効にします。
    最終インポート・バージョンのプレビューが下部に表示されます。
  2. 「ローカル表へのデータのロード」をクリックします。

5.1.7.5 クラウドからオブジェクト・ブラウザへのその他のファイルのロード

Avro以外およびParquet以外のファイルの場合は、データ・ワークショップでオブジェクト・ストア参照を確認してから、ローカルで使用するためにファイルをワークスペースにインポートします。

ファイルをクラウドからワークスペースにインポートするには、次のようにします。

  1. データ・ワークショップで、「クラウドからのロード」をクリックします。
  2. ドロップダウン・メニューから「オブジェクト・ストア参照」を選択します。
    関連するオブジェクト・ストア・バケットがロードされます。オブジェクト名のリストが下に移入されます。
  3. インポートするオブジェクトの名前をクリックします。
  4. 「ファイル・タイプ」で、「その他」を選択します。
  5. 「インポート」をクリックします。

    Application Expressによってデータがロードされます。

    「データのロード」ダイアログが表示されます。

  6. Application Expressで結果の表をインポートする方法を構成します。
    1. ロード先 - 新規表を作成するのか、既存の表を上書きするのかを選択します。
    2. 表の所有者 - 表の所有者を選択します。
    3. 表名 - 表の名前を指定します。注意: 新しい表の場合、名前はワークスペースに対して一意である必要があります。
    ダイアログの下部に、最初の数行のプレビューが表示されます。
  7. 「データのロード」をクリックします。